アメリカン航空176便。

11時間40分で、
成田から直行で、
ダラス・フォートワース国際空港へ。

今回はファーストクラスで、
本当にゆったりした。
ダラスは気温32度。
独立記念日。
その独立記念を、
自ら楽しみつつ、
一番売場づくりに生かしていたのは、
やはりウォルマート。

この迫力の演出。

店舗入り口から、
星条旗のオンパレード。

これも食品の入り口。

星条旗を売り込む。

バナナなど必須の商品は、
必ずボリューム陳列。

青果部門の鮮度感も、
格段に上がってきた。

衣料品は高い天井から、
吊り下げるようにして、
水着などをプレゼンテーション。

ブラジル・ワールドカップの、
各国ユニフォームも販売。

ウォルマートは広大な売場と、
天井の高さを最大限活用する。

こちらも、高い高い陳列。

ライバルのターゲットは、
天井を張っているため、
こういったプレゼンテーションができない。
自転車売場は、
ウォルマートの独壇場。

奥主通路沿いの島陳列も、
独立記念日一色。

国民の祝日を、
どこよりも積極的に、
前向きにとらえて、
プロモーションする。
それは創業者のサム・ウォルトン以来の伝統だ。
そのウォルマートの二つ目のフォーマット。
サムズ・クラブ。

こちらも星条旗と扇風機を組み合わせる。

星条旗と扇風機。
日本語ならばシャレになっているが、
彼らがそれを意図しているはずはない。
しかし毎年毎年、
工夫することを楽しんでいる。

シャツのサンプル陳列。

チーピーさも、想定内?

ここまでするか?

クリップ止め。
サムズも休業日を設ける。

イースター、サンクスギビングデー、
クリスマス、ニューイヤーズデー。
コストコほどではないけれど。
そしてウォルマート・マーケット。

ウォルマートのスーパーマーケット。
従来はネイバーフッドマーケットと称した。
徐々にウォルマート・マーケットのバナーに転換中。
そして一段と楽しい売場に変わった。

しかも、わかりやすくて整然としている。

主通路も広くて、
見通しがいい。

これで1200坪。
エブリデーロープライスと、
ロールバックの組み合わせ。

ウォルマートと、
ウォルマートマーケット、
同じセンターから供給される。
つまりマルチ・フォーマットのご利益が、
しっかりとれる仕組み。
さてアメリカの株式市場。
ダウ工業株30種平均が、
初めて1万7000ドル台に乗った。
主要500社の2014年4~6月期の純利益は、
前年同期比約6%増。
このブログでも既報のとおり、
6月には失業率が6.1%に改善された。
低成長・低インフレにもかかわらず、
企業業績は堅調。
増益率が最も高い業種は情報技術。
12%の利益アップ。
しかし、ほぼすべての業種で、
業績向上。
それがウォルマートの売場にも表れている。
しかし小売業も全部が全部、
いいわけではない。
シアーズは、
圧倒的に強かった白物家電分野で、
ロウズに抜かれてしまった。

JCペニーも業績は回復しない。

特徴の熟年女性のマネキン。

この売場だけは、
ちょっと活気がある。

リズ・クレイボーン。
このブランド自体は、
紆余曲折があるが、
ペニーの売場では、
なぜか燦然と輝くから不思議。
「総合」が苦しむ中、
「専門」は逆にラインロビング。

クレート&バレル。

キッチン用品などが主力で、
高い支持を得ている。

プレゼンテーションも楽しい。

しかしホームファニシングなどは、
なかなか売りにくそう。

一方、食品業態は、
いずれも好調。

その代表格は、
スーパーマーケット第1位企業、
クローガー。
クローガーも独立記念日を、
積極的に仕掛ける。

入口の花売り場は、
いつも素晴らしい。
青果部門が広がって、
客数の多さを物語っている。

もちろんオーガニックも。

そしてディスカウントも。

マーケット・リーダーは、
全方位的な戦略を採用する。
クローガーはそれを見事に成し遂げる。
原動力はID-POSを活用したFSP。
フリークエントショッパーズプログラム。
そしてホスピタリティ。
その象徴のレジ。

通常のレジと、
エクスプレスレーン。
そしてセルフレジ。

絶対に待たせない。
クローガーとともに好調組は、
ホールフーズ。

この店も独自のデザイン。

オーガニック葉物は、
芸術的。

このレベルの高さは、
例外なく保持されている。

可視率の高いリーチインケースが、
大幅に導入された。
あ
そしてこんな楽しい床ペインティング。

鮮魚の対面コーナーに顧客が集中する。

精肉部門も定評のあるところ。

この店はワインが広げられた。

これもフロア・ペインティングの、
9ドル以下ワイン。

そしてワインカウンター。

デリはいつもアイテムがチェンジする。

石鹸類も「ローカル」。

地元産品をどんどん訴求する。
ホールフーズも、
相変わらず我が道を行きつつ、
絶好調。
我が道を行くからこそ、
好調を維持できる。
あっちを向いたり、
こっちを見たり。
あれを真似て、
これをコピーする。
ブレないはずはない。
つまり自分の顧客無視という罠に陥る。
ウィンコ・フーズも、
ブレがない。

テキサス一号店。
入口一丁目一番地の、
このフレッシュ・ブレッド。
88セント。

驚くべき価格と品質。
そしてウォール・オブ・バリュー。

飛び切りのエンドの連続。
その壁が二回りになった。

その代りレジ前のウォールを廃止。
ウォールは一カ所でいい。
そんな感じ。
ウォールを抜けると天井がふき抜け。

これが実にいい。
そして青果部門の壁も、
煉瓦が見えるようになった。

やや無機的な店づくりだったウィンコが、
温かみを持ってきた。
食品販売は、こちらの方がいい。
バナナの売場も圧巻。
ウォルマートを圧している。

そしてスープ。

デリキットもこれだけの陳列量。

牛乳はいつも、
1ガロン1ドル98セント。

1ガロンは3.8リットル。
自分で換算してください。
レジのこの賑わい。

ウィンコも絶好調。
そして最後はイーチーズ。

かつて一世を風靡したデリ専門店。

その素晴らしさは今も変わらない。

シェフが作ったデリ。
それを持ち帰る、
あるいはイートインスペースでいただく。

サンドイッチは注文に応じて、
作ってくれる。

店内はシックなヨーロッパスタイル。

現在、ダラスに4店舗。
ホールフーズがあそこまで、
デリを強化すると、
イーチーズの強みはどこにあるか。
それはワインを中心としたリカー。
もっともっと先鋭的な店になる。
それからメニューの入れ替えも必須。
ホールフーズがそれをやっているのだから。
いくら美味いモノでも、
変わらないものは飽きられる。
今日はこのほかに、
ノースパークセンターに行った。
メーシーズ、ノードストローム、
ニーマンマーカス、ディラーズ、
そしてニューヨーク・バーニーズが核。
このライフスタイルセンターも、
独立記念日の国民が押し寄せて、
にぎわっていた。
にぎわいをつくるのが、
小売りサービス業。
だとすると、どこよりも、
積極的にプロモーションすべきだ。
それを自ら楽しむべきだ。
(つづきます)
〈結城義晴〉





















