結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年10月15日(水曜日)

’25ウェグマンズ・アスタープレイス店(Manhattan)の全貌

商人舎米国研修スペシャル編。

いよいよ大詰めを迎えた。
最終日は午前中に1店舗を集中的に学ぶ。

あとは自由研修。

全員で地下鉄に乗る。IMG_0768.jpg2

これも楽しい。
IMG_0765

地下鉄アスター・プレイス駅。IMG_0780

歩いて3分。

ロワー・マンハッタン地区、
ブロードウェイ770番地。

20世紀初頭に建造された歴史的建造物。IMG_0782

この1階と地下1階がウェグマンズ。
アスタープレイス店。
店舗面積は8万7500平方フィート(8129㎡:2459坪)。
1フロア1200坪の2層店舗。
エスカレーターでつながる。

いわば変則的なスーパーマーケットである。IMG_0917

店の前でレクチャー。
IMG_0787

「史上最大の百貨店王」と呼ばれたのが、
ジョン・ワナメーカー。

石油王ジョン・ロックフェラー、
ホテル王コンラッド・ヒルトンと並んで、
伝説の経営者といわれる。

ワナメーカーが1876年、
ペンシルベニア州フィラデルフィアに、
アメリカ最初の百貨店をつくった。
この店は増床して世界最大の百貨店となった。

ワナメーカーは1896年、
この地に百貨店の支店を出した。

2000年くらいまで営業されていたが、
経営は悪化し、売却された。

その後、ディスカウントストア「Kマート」が入居。
2021年に撤退。

その跡にウェグマンズが出店。
つまり百貨店立地。IMG_0791

店の内装は温かく居心地の良い雰囲気。
ヨーロピアンスタイル。

地上1階の入口には、
即食のフードサービス部門が配置される。
IMG_0913

それからチェックスタンド。IMG_0914

1階を奥まで歩いて、
エスカレーターを降りる。

すると青果部門が現れる。IMG_0805

天井は低いけれど、
島陳列が美しくて、
その低さを感じさせない。IMG_0806

スケルトンの黒い天井に板を渡すと、
圧迫感が薄れる。IMG_0807

青果部門の右横に「SAKANAYA」の看板。IMG_0808

真ん中が氷を敷き詰めたReady To Cook。IMG_0809

右側は丸物の生魚。
週に2回、東京の豊洲から空輸される。IMG_0814

日本のスーパーマーケットに負けない魚売場。IMG_0810

エイドリアン・ ハッチンズさんが、
わざわざ休暇の日に待っていてくれた。
通訳は富澤由紀子さん。IMG_0816

日本の魚力の熟練技術者から、
魚介類の調理技術とカット技術を学習。
このマンハッタン店では鮮魚技術の教育者となった。IMG_0832

学生としてウェグマンズでアルバイトし、
そのまま社員となった。

最初は寿司部門のスタッフだったが、
ブルックリン店で魚担当となり、
この店を立ち上げた。

熱のこもった話をしてくれた。
それからみんなから質問。IMG_0835

私もいろいろ聞きたいことがあった。

今、郊外のレギュラー店では、
POP UPセールで魚のイベントをする。

つまり売り切れ御免の商売。
それがアメリカでは一番いいらしい。
私もそう思う。IMG_0836

アメリカでは全消費の2%が魚だ。
それをアメリカ中に広めていきたい。

エイドリアンさんの願いだ。

説明を受けている間も、
後ろではスタッフが魚をさばいている。IMG_0837

魚をさばく手つきも見事なものだ。

IMG_0846

リチャードさんが相棒。
IMG_0849

ハマチを三枚に卸して、
それから刺身をつくった。IMG_0857

私たちに振る舞ってくれた。IMG_0862

エイドリアンさんの説明は1時間以上も続いた。IMG_0866

全員で気合を入れて写真撮影。IMG_0875

心から感謝して固い握手。IMG_0880

そのあとアスタープレイス店を丁寧に見た。IMG_0885

地下1階の魚に続く肉の売場。
ウェグマンズのミートは全米第一のレベル。IMG_0888

対面売場と多段ケースのセルフ売場。
ウェグマンズはSKUを増やして、
購買しやすい商品づくりをする。
それが客層の拡大となる。IMG_0887

精肉からデアリー売場へ。IMG_0889

チーズの対面コーナー。IMG_0890

加工肉の対面コーナー。
チーズとハムを合わせて、
「デリカテッセン」という。IMG_0891

パルメジャーノレッジャーノは、
島陳列で大展開。IMG_0892

地下1階の奥がグロサリー売場。IMG_0893

アイランド陳列も実に美しい。IMG_0894

ホットゾーンプライスは、
ウェグマン流のEDLPだ。
かつてはコンシスタントロープライスと呼んだ。IMG_0896

ノンフーズの売場も整然と品揃えされる。IMG_0897

そしてオンラインピックアップの、
商品集積場。
この店は推定で200億円くらい売る。
その5割がオンライン販売だ。IMG_0898

さらに回り込んでリーチインの冷凍食品売場。IMG_0899

ジュース売場も多品目多SKU。IMG_0900

エスカレーターを囲むように売場が展開され、
地下中央の青果部門に戻ってくる。IMG_0902

壁面の多段ケースには、
パックと袋詰めのカット野菜が並ぶ。IMG_0903

エスカレーターを登って地上1階。
サラダパックの即食。IMG_0906

ホールフーズと同じセルフデリ。
日本人の私達でも実においしい。IMG_0908

顧客の注文に応えて作ってくれるのが、
ホットドックやサンドイッチ。IMG_0909

主通路にはスープバー。IMG_0910

POKE売場も大人気だ。IMG_0912
1階はウェグマンズのフードサービスの魅力満載。

その入り口脇に新規に「Next Door」がオープンした。
今年の4月30日。

寿司&和食レストラン。
IMG_0915

スーパーマーケットの「隣の扉」
アールデコ調の高級感のある空間。

目玉は寿司と炉端焼き。

ここも豊洲市場から直送される魚介、
ニュージーランド・ノルウェーなどの素材も。

ニューヨークのダイニングシーンに、
新しい風を吹き込む。

「食のデスティネーション」

監修はジョン・エマーソン氏。
27年間、ウェグマンズに携わる。

ドイツ出身のオリバー・ランゲ氏、
日本の松岡和也氏など、
国際色豊かな実力派ぞろい。

レストランで開発されたメニューは、
ウェグマンズの売場で展開される。

午前中は食べることができなかったが、
外側から店を見ただけで満足した。IMG_0797スパシャルコースのメンバーは、
ここで解散。

それぞれにマンハッタンを探索した。

今年からスペシャルコースは、
1日日程を増やして8日間にした。

その1日という時間は大いに生かされた。

倉本長治の言葉。
「この一瞬の積み重ねが、
君という商人の全生涯」
(つづきます)

〈結城義晴〉


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