結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2026年08月20日(木曜日)

夏の甲子園準決勝/智弁和歌山vs横浜の「平凡と非凡」

第108回全国高校野球選手権。
ベスト4が闘う準決勝。

第1試合は、
智弁学園和歌山高校と横浜高校。
このゲームはテレビでリアル観戦。

横浜は1回表に幸先よく先取点を取った。
しかしエースの織田翔希投手はどうも球威がない。

1対0で進んだ3回裏、
先頭から3連打で1点献上。

準々決勝で9回を投げ切って、
中1日での登板。

全体にだるさが漂う。

無死2塁・3塁で、
5番楠本龍生が左打席に入る。
二塁手として好守を披露している。

2ボールからの3球目。
織田の152キロの直球を、
迷いなくフルスイング。
IMG_4514 (002)

前日の休養日の練習では、
170キロに設定した打撃マシンで、
十分に打ち込みをした。

だから速い球には目が慣れていた。

それからデータ野球。
織田は2ボールとなったら、
必ず直球を投げる。

データ担当のチームメートから、
情報を得ていた。

マシン打撃練習とデータ管理。

楠本。
「今までで一番、完璧だった」

甲子園の浜風の逆風を切り裂いて、
右翼席へライナーの勝ち越し3点本塁打。

これでほぼ試合は決した。

織田はそのあと3回途中で降板した。

楠本は7回にも、
センター前に
ゴロのタイムリーヒットを放つ。

効果的な追加点。

3回途中から横浜は、
左腕小林鉄三郎が好投していた。

スライダーを多用した軟投派。

もし、小林が先発していたら、
170キロの打撃マシンの効果は薄れた。

3回戦や準々決勝のように、
そのあとで織田が出てくれば、
マシン練習の成果は弱まった。

勝負に「もし」はない。

準々決勝の花巻東高校戦で、
織田が6回で降板して余力を残していたら、
そしてこの準決勝で小林が先発していたら、
勝敗はわからなかったと思う。

横浜ファンの素人判断だが。

智弁和歌山の部員数はなんと40人。
今大会出場の全49校の中で、
佐賀商業の38人の次に少ない。

和歌山の中谷仁監督(47歳)は、
1997年の夏の甲子園で、
同校主将として優勝に貢献した。

その後、阪神タイガースから、
ドラフト1位指名を受けて、
プロ野球選手となった。

眼にボールを受けて怪我をし、
楽天から巨人を経て引退。

元プロ野球選手の高校野球監督。

智弁和歌山の選手は、
全員が下半身も上半身もがっちりしている。
大きなおしりと太い足をしている。

その足腰をもとに、
実に力強いバットスイングをする。

それは全49校の中で、
ずば抜けている。

良く鍛錬された野球選手ばかり。
平凡な選手でも日々の鍛錬で、
非凡なアスリートになる。

智弁和歌山の強力打線は、
中谷監督のプロレベルの鍛錬の賜物なのだ。

織田投手も毎朝4時に起き出して、
一人で鍛錬を続けて非凡な投手となった。

その織田を想定した170キロの設定は、
今回が初めてだったようだが、
楠本は証言している。
「毎日、納得がいくまで打ち込める」

多分、智弁和歌山の訓練法と練習法は、
今後、多くの高校野球で採用されるだろう。

投手にとっては艱難のときがくる。

すると金属バットの是非についても、
検討されるかもしれない。

そして投手はますます、
速球と変化球を両方習得する方向にいく。

仕方ないことだが、
プロ仕様の高校球児が増える。

一方、第2試合は、
高崎健康福祉大学高崎高校と天理高校。

こちらは1点を争う投手戦となった。

健大高崎の背番号3は佐藤麻恩(まおん)。
4番/投手兼指名打者でスタメン出場。

初回1死1塁2塁のチャンスに、
ライト前にタイムリーヒット。
この先制点が試合を分けた。

佐藤は投手としても、
天理に点を与えなかった。

7回ノーアウト1塁、
打者の送りバントが小フライとなった。
それを自らスライディングキャッチ。

堅い守りで8回1死まで、
96球、2安打1四球無失点。

9回は2死満塁のピンチ。
4番手で登板したエースの石垣聡志投手。
カットボール4連投で、
空振り三振に仕留めた。
スクリーンショット 2026-08-21 104838
これで決勝は、
智弁和歌山対健大高崎。
和歌山県対群馬県。

東西対決。

なんとなく落ち着いた。
天理が勝っていたら、
和歌山対奈良の対戦となって、
まるで近畿地方大会だった。

それにしても和歌山の打線と、
彼ら全員のスイングは凄かった。

横浜は村田浩明監督(40歳)は、
故渡辺元智監督の教え子だ。

優勝することの本当の難しさを自ら示して、
逆に恩師の偉大さを証明することになった。

それも一つの恩返しだ。

織田翔希も楠本龍生も佐藤麻恩も、
プロ野球選手になり、
誰かは大リーガーになるのだろう。

楽しみなことだ。

さて、お盆商戦の総括。
商人舎特任研究員から一報が入った。

「数字はよかったけど、
後半戦の比率が高すぎた」

一点集中の商戦だった。

「今年の傾向から見て、
お盆(今年の場合は8月8日から16日)には、
3つのMDが必要だと思います」

第1はお盆準備、
第2はお盆本番、
第3は帰省から帰宅のお疲れ様需要

「チラシを3本組むのは大変でしょう」

その通りです。

年末商戦と同じように、
シナリオをつくって、
売場や商品を転換できればいい。

お盆準備、お盆本番、お疲れ様需要。

「商品内容は『プチお盆』『プチ贅沢』という、
平常と全く違った商品づくりは危険」

「人手不足もあり、
平常時+αのマニュアルが重要」

企業の実力にもよるし、
店の態勢にもよるけれど、
自分の「強み」をよく考えること。

それを続けていると、
店長やチーフのレベルが上がっていく。

それが大事だ。

智弁和歌山の球児のように、
日頃の鍛錬がやがて実を結ぶのだ。

〈結城義晴〉


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