結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年05月09日(土曜日)

新型インフルエンザ感染者発生と4つの「公衆衛生」対策

とうとう日本初の感染者がでた。  
新型インフルエンザ。

厚生労働省が世界保健機関に報告する。

カナダのオークビルから、トロント、
アメリカのデトロイト経由で帰国した高校教師1人と生徒2人。
国立感染症研究所の遺伝子検査で確認された。

しかし、海外発生期の第一段階で食い止めて、
国内発生期の第二段階には移行してはいない。  

私は、この世界的大流行には、
慎重に対処しなければならないと考えてきた。
騒ぎすぎるのも、心配し過ぎるのも、
いかがなものかとも思う。
季節性インフルエンザといわれる例年のものでも、
1万人近くの死亡者が出る。

この機に、「公衆衛生」の観点から、
日本全体の見直しをしておく必要がある。

日経新聞のコラム「大機小機」に4つの見直し視点が出ている。

第一。
対策は中央集権的ではなく、地方分権的であること。  

発症後は、現場医療機関の対応がカギを握る。
現場の役割と責任の範囲をあらかじめ決めておくこと。

第二。
治安、水道・電力・食料・金融などライフラインの確保を優先すること。  

その意味では、店舗や商業施設にも、
「公衆衛生」とライフラインの責任と実行が求められている。

第三。
ワクチン・抗インフルエンザ剤作成、確保の政策を取ること。  

これは政府・厚生労働省の役目。

第四。
リスク・コミュニケーションを図ること。  

「手洗い・うがい、マスク、咳エチケット」
基本的な行動を実行・徹底する。

第一、第二、第四は、小売業・サービス業でも、
確実に断行し、それを地域や顧客にお知らせしておくこと。

「人が多数集まる店舗と公衆衛生」を、
この機会に、全店・全社に徹底したい。  

いつも言うが、
徹底とは、
①詳細に
②厳密に
③継続すること  

しかし、日本からの感染者発生は大きなこと。
6月に予定していた商人舎USA視察研修は、
10月初旬に延期することにしたい。
9月30日または10月1日出発の1週間。
今回とまったく同じ趣旨、同じルート、同じ金額の予定。

お申込みいただいた方々には、来週月曜日の5月11日に、
正式にご連絡したい。

日本人の発症例が報告されたからには、
商人舎も「公衆衛生」を考慮しなければならないと考えるからだ。

それにしても、こんな時だからこそ、
安心される店でありたいものだ。

「安全」を細かく、厳しく、続けている店や会社は、
地域や顧客への「安心」を提供できる。  

「安全」は条件、「安心」は結果。  

「心の安らかさ」をお届けするのが、
商業・サービス業の役目である。

<結城義晴>  


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