結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年11月23日(水曜日)

「全身で働いたあとで飯を食う喜び」千家元麿と塚原千恵子の「体を動かすことで心も生き生きとしてくる」

朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。

今月の商人舎標語。

「勤労感謝の日」です。
祝日法に示された趣旨。
「勤労をたつとび、生産を祝い、
国民たがいに感謝しあう」

この「勤労感謝の日」は、
日本国民に最も定着した固定日の休日。

飛鳥時代の皇極天皇のときに、
「新嘗祭(にいなめさい、しんじょうさい)」の日が始まった。
皇極天皇は642年から645年に在位した女帝。

新嘗祭の目的は「収穫物に感謝する行事」。
それが第二次世界大戦の敗戦後、
GHQの占領政策で「勤労感謝の日」と改められた。

その意味で最も古い伝統を受け継ぐ祝日ともいえる。

アメリカ・カナダでは、
サンクス・ギビングデーがある。
11月第4木曜日で、今年は11月24日。
つまり明日。

日本の勤労感謝の日と趣旨は全く同じ。
それ以外にも秋の収穫に感謝する「道教」的な祭りは世界中にある。
だとすると、「勤労感謝の日」は、
人間が農業を始めてから、
人間社会の根源とつながった祭日
ということになる。

その勤労を感謝する日に勤労する。
小売業やサービス業の尊さを、
今一度、認識したい。

「勤労をたっとび、
国民たがいに感謝しあう」

おめでとう。
ありがとう。
働く人びと。
働く商人たち。

読売新聞一面コラム『編集手帳』がひとつの詩を取り上げた。
最近、読売グループは大揉めに揉めているが、
このところ『編集手帳』はいい。

組織が揺れているときの方が、
良い仕事や良い作品が生まれたりする。

君は知つてゐるか
全力で働いて頭の疲れたあとで飯を食ふ喜びを

赤ん坊が乳を呑(の)む時、涙ぐむやうに
冷たい飯を頬張ると、
余りのうまさに自(おのずか)ら笑ひが頬を崩し
目に涙が浮かぶのを知つてゐるか…

全身で働いたあとで飯を食ふ喜び
自分は心から感謝する

白樺派の詩人・千家元麿の『飯』
千家は武者小路実篤に、師事した。
私も中学性から高校生の頃か、凝っていた。

「ごく当たり前の、もっとも身近にあるべき感謝の心をうたった詩句が
これほどまぶしく、うらやましく、映る世の中ではいけない」

コラムはこう結ばれる。
「全身で働いたあとで飯を食う喜び」。
それはどんな世の中であろうとも、
変わらない「たっとい」ことだ。

揺れている読売の人々にも、
それは同じはずだ。

さて朝日新聞の社会面に面白い記事があった。
「47都道府県幸福度ランキング」
調べてみると、
法政大学大学院政策創造研究科の坂本光司教授の仕事
研究室の社会人学生とともに仕上げた労作。

11月9日(水)、市ケ谷キャンパスで発表されていた。
既存の社会経済統計を活用して、
47都道府県の幸福度を40の指標から評価・分析、
それらを総合化したランキング。

この統計は、4つの部門を持つ。
「生活・家族」「労働・企業」「安全・安心」「医療・健康」。

朝日の記事は、
その第1位の福井県と最下位の大阪府を訪れるルポもの。

「日本一不幸せ」な大阪を訪れると、
「いや、不幸ちゃうで」 と答える人が多かった。

そこが、面白いし、
この言葉が、
幸せの本質をついている。

さてさて、昨日の日経新聞のコラム「スポートピア」
体操女子日本代表監督の塚原千恵子さん が、
「基本は正しい姿勢 」と題して書く。

私は中学高校と下手な器械体操をやっていた。
当時の女子日本チャンピオンの小田千恵子さんのファンだった。
その小田さんが「月面宙返り」の塚原光男と結婚して、
塚原千恵子と名前を変えた。

同時に指導者としても大成し、
いまや体操女子日本代表監督。

「女子体操選手に欠かせないものは何か。
それは美しい姿勢と柔らかさである

小田千恵子さん、文章も簡潔で、上手い。

「選手たちは毎日必ず、練習の前に
柔軟体操や姿勢作りにたっぷりと時間をかける。
美しい演技、高難度の技、ケガの予防。
すべてに通じる基本と言ってもいい」

塚原さんは、その効用を一般の人にも教授している。

「1時間15分のメニューをやり終えた時は、
スロートレーニングでも汗びっしょりになる。
内臓や骨に近い細かな筋肉を動かすので病気やケガの予防になるし、
美容やダイエットにも効く」

体を動かすことで心も生き生きとしてくる

今日は仕事で体を動かし、
心を生き生きとさせる日にしたい。

おめでとう。
ありがとう。
働く人びと。
働く商人たち。

<結城義晴>


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