結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年07月15日(火曜日)

商業経営問題研究会と2014情報通信白書と名人羽生善治の「強み」

今日は商業経営問題研究会。
私も久しぶりに参加。

東京・虎ノ門。
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俗称「マッカーサー通り」を背景にして。

正式名称は、
「東京都市計画道路幹線街路環状第2号線」、
その虎ノ門から新橋に至る全長1.4kmの区間は、
正式には道路愛称「新虎通り」。

しかし今年3月29日の開通時、
複数の新聞報道で「マッカーサー」の名称がつかわれ、
俗称はそう呼ばれている。

この道路の左側に、
虎の門NNビルがある。
20140716005805.jpg
11階が日本チェーンストア協会本部事務所。

会議室には歴代会長の写真。
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中内功初代会長(当時、主婦の店ダイエー社長)、
岡田卓也二代会長(同ジャスコ社長)、
伊藤雅俊三代会長(同イトーヨーカ堂社長)。

皆さん、若い。

中内さんは、1967年~1976年の9年間、
岡田さんは、1976年~1978年、
伊藤さんは、1978年~1980年。
それぞれ会長として産業を牽引した。

特に初代の中内さんの功績は、
ずば抜けていた。

中内さんはその後も二度、
1993年~1994年と、
1998年~1999年に、
会長の役を担って、
節目節目に業界に貢献した。

その中内さんだけ、故人。

岡田さんのジャスコはイオンに、
伊藤さんの方はセブン&アイホールディングスに、
名称を変え、組織を変えた。
ダイエーはイオンの子会社になった。

日本の二大流通業、
どちらも純粋持株会社。

イオンの2014年2月期営業収益は、
6兆3951億円で、12.5%の伸び。
経常利益は1768億5400万円で、
こちらはマイナス16.8%。

総合スーパーのイオンリテールは、
年商2兆1401億円。
ダイエーは8136億円、
スーパーマーケットでは、
マックスバリュ西日本が2652億円。

一方、セブン&アイの2014年2月期は、
営業収益5兆6318億円、成長率12.8%、
経常利益3391億円、伸び率14.6%。

傘下のイトーヨーカ堂は年商1兆3120億円。
百貨店のそごう・西武が8015億円、
セブン‐イレブン・ジャパン(全店)が3兆7813億円、
ヨークベニマル3809億円。

どちらも凄い会社です。
その三人のみなさんの視線を浴びつつ、
商業経営問題研究会例会。

リテール・マネジメント・ラーニング・サークル。
Retail Management Learning Circle。
RMLCと略す。

故杉山昭次郎先生を囲む杉山ゼミが始まり。
その後、故磯見精祐さんが代表となって、
研究会が続いてきた。

お二人が亡くなられて、
高木和成さんが代表世話人、
結城義晴が座長となって、
研究会は続けられている。

今日はコア・メンバーで、
テーマを出しあった。

軽減税率の問題、
惣菜マーチャンダイジングの問題、
JANコードとGDSNの問題、
モールSCとオープンエアーSC開発の問題、
小型店開発問題、
O2Oの問題、
etc.。

今後は、それぞれのテーマを設定して、
議論していく。

基本的にオープン参加とする。
つまり、誰もが参加し、研究し、勉強できる。

ちょっと理屈っぽい人ばかり、
揃っているけれど。
それが杉山ゼミ以来の伝統。
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今後も、ずっと、続いていく。
よろしく。

暑いあつい東京。
二次会は焼き鳥屋。
それが終わって、写真。
20140716005834.jpg
飲んでばかりではありません。

さて、今日、
2014年版「情報通信白書」が発表された。
総務省の重要な調査報告。
日本の全産業の売上高は、
1335兆5000億円。

イオンとセブン&アイと合算しても、
年商12兆0269億円で、
全産業の0.9%。

2012年経済センサスでは、
商業の年商が450兆9276億円で、
小売業は110兆4899億円。

卸売業と小売業を合わせたものが商業で、
それは全産業売上高の33.8%、
小売業は8.3%。

情報通信白書は、
ビッグデータの活用が、
国内全産業の売上高を4.6%押し上げたという。
その額60兆9000億円。

商業はそのうち、
28兆1000億円を占める。

「情報通信白書」は、
今週のWeekly商人舎特別企画で、
詳細に分析報告する予定。

ご期待ください。

なお、この分野が苦手な人は、
総務省のホームページから、
「情報通信白書for Kids」を見てほしい。

小中学生向けホームページだが、
とてもよくできていて、
新入社員の勉強会など、
まずこれを使うと、いい。

さて、朝日新聞に、
「第72期将棋名人戦を振り返る」として、
羽生善治名人が登場。
43歳。

生涯のライバル森内俊之前名人を破って、
通算8期目の名人位。
現在、四冠王。

質問;
「『羽生善治』の強さって、
何なのでしょうか」

回答:
「う~ん、
こだわりがないところ、
でしょうか」

質問;
「どういう気持ちで
シリーズに臨んだのですか」

回答:
「例年よりはいい将棋が指したい
という気持ちが非常に強かったです」

質問;
「3連勝で奪還に王手をかけました・・・」

回答:
「自分自身が平常心をいかに保つかを、
考えないといけない。
ただ、平常心で臨もうという状態は、
すでに平常心ではないですね」

私は羽生善治、
好きだ。

「ヨシハル」という、同じ名前だし。

そして羽生の言葉をいつも、
小売業・サービス業や、
自分の仕事に当てはめてみる。

「いい店、いい売場、
いい商品をつくりたい、
という気持ちを非常に強く持つ」

そのうえで、
「こだわりがないことが強み」

「平常心で臨もうという状態は、
すでに平常心ではない、
ということを知って平常心を保つ」

43歳の天才は、
人間としても実に素直で、
優れ者だ。

〈結城義晴〉


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