結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年05月07日(日曜日)

俵万智「きみと君とキミ」の「大衆から分衆・小衆、多様性(?)へ」

ゴールデンウィーク最後の日は、
打って変わって雨。

鯉のぼりはどうしているだろう。
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最後の商売の予定は狂ったか。
予期せぬことばかりが起こる。
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石川・能登の地震。

こどもの日の5月5日、
珠洲市で最大震度6強が起こった。
そのあとも、
震度1以上が52回も発生した。

政府の地震調査委員会の指摘では、
地下水などの移動が関係している可能性がある。

地震に地下水が関係しているのか。

深さ20~30キロにあった水が、
徐々に上がっていって、
震源も徐々に浅くなっていった。

県内では1人の方が死亡。
33人が怪我をした。

お見舞い申し上げたい。

黄金週間最後の日は、
1日中、家にいて、
のんびりした。

アメリカ出張が控えている。

朝日新聞「折々のことば」
第2725回。

七色の紫陽花の咲く
この国の大切な人、
きみと君とキミ
(俵万智『青の国、うたの国』から)
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編著者の鷲田清一さん。
「多様性という考えは大事だが、
多様性という言葉は危うくもある」

同感だ。

「たとえばLGBT。
しばしば多様性のシンボルのごとくに語られる」

俵万智さん。
「多様性という言葉でさえ、
何かをひとまとめにしようとする」

これにも同感だ。

「”きみ”と呼びあう二人称の存在にも、
さまざまなニュアンス、
〈虹〉のように微細で鮮やかな
グラデーションがある」

だから「きみと君とキミ」なのか。

多様であることは真実だ。
だからその多様であることを、
認めつつ、自覚しつつ生きるのがいい。

マス・マーケティング一辺倒の中にいると、
息苦しくなる。

しかし「多様性」を連呼すると、
またその「多様性」に縛られてしまう。

かつて「大衆」の時代から、
「小衆」や「分衆」の時代へ、などと言われた。

しかしその小さいことや分かれていることを、
ひとまとめにして縛ろうとしてしまった。

「分衆」という言葉は1985年の新語・流行語大賞。
博報堂生活総合研究所編の「分衆の誕生」で定義された。
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そうしたら今度は電通が「小衆」と言い出した。

大衆というマスマーケティングから、
分衆や小衆というSTPマーケティングへ。
そんなニュアンスがあった。

俵万智の「きみと君とキミ」は、
さらにワン・トゥ・ワンへの変貌を意図している。

考え方はとてもいいけれど、
作為の歌自体はあまりよろしいものではない。

俵万智も60歳。

早稲田大学文学部の学生のころ、
佐佐木幸綱に師事して短歌を始めた。

私の従妹も佐佐木の弟子だった。
「先生に認められた」などと、
とても喜んでいた。

そして俵万智は、
神奈川県立橋本高等学校の国語教師になり、
1987年に『サラダ記念日』を大ヒットさせた。
私もこの歌集を買った。
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考えてみるとサラダ記念日も、
分衆・小衆と言われ始めた時代の歌集だった。

2006年、第11回若山牧水賞を受賞。
その年から宮城県仙台市に居住。

2011年3月11日、東日本大震災のあと、
沖縄県・石垣島に移住。

さらに2016年、宮崎市に移転。

エッセイのタイトルにある「青の国、歌の国」は、
牧水の生まれた宮崎のことだ。

俳人や歌人はあちこちと流浪するものらしい。
商人がひとつのところに居つくのとは反対だ。

「多様性」という言葉に縛られる。
これはパラドックスだ。

以って自戒としよう。

〈結城義晴〉


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