結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年06月14日(水曜日)

商人舎ミドルマネジメント研修の「マネジメントの本質」

ドイツで脱原発が実現した。

稼働していた最後の3基が、
送電網から切り離された。

今後の電力供給は、
再生可能エネルギーを柱とする。

もちろん課題は多い。

2011年3月の東日本大震災の際、
東京電力福島原発が事故を起こした。

これを受けて当時のメルケル政権は、
「脱原発」の方針を打ち出した。

そして当時稼働していた17基の原発を、
段階的に停止してきた。

とうとう原発が稼働していない国となった。

それでもドイツの世論は、
脱原発反対派が59%、
賛成派は34%。

ドイツ経済界も反発する企業が多い。

ここにも、
トレードオンの問題解決が迫られている。

それでも脱原発をやってしまうドイツ。
二度の世界大戦を引き起こし、
二度もそれに負けたけれど、
凄い国だ。

さて、私たちは湯河原。
第20回ミドルマネジメント研修会。

朝8時15分から、
理解度判定テスト。IMG_52583

初日の講義の中から、
5つの設問をする。

テストではそれに答えてもらう。IMG_52563

講義を真剣に聞いてくれていれば、
答えられる内容だ。IMG_52603

丸暗記しても仕方がない。
理解した内容を自分の言葉で書く。IMG_52653

最後まで皆、ペンを走らせる。IMG_52683

30分間に全神経を集中させる。

終わるとため息が漏れる。
背伸びする姿も見られる。

奮闘した証拠だ。
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9時から結城義晴の講義。

まず、テストの内容を振り返りながら、
補足講義する。
IMG_52723

鈴木哲男先生の52週MDに関しても、
ストアコンパリゾンに対しても、
私は大いに賛同しつつ、
別の説明の仕方をする。
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それが商人舎のミドルマネジメント研修のいいところだ。IMG_52843

午前中はマネジメント理論の変遷。
つまりマネジメントの歴史。
ここに大企業病や悪しき官僚化の根本原因がある。
IMG_52883

テーラリズムとフォーディズム。
いつも米国の牛肉パッカーの話をする。IMG_53013

ヘンリー・フォードは、
その解体工場からヒントを得て、
自動車製造のオートメーションを考えついた。IMG_53093

アンリ・ファヨールの管理過程論から、
人間関係論や行動科学、リーダーシップ論、
そしてドラッカーやミンツバーグまで。

すべての企業に大企業病のDNAがある。
官庁や大企業、そしてチェーンストア志向企業に、
悪い組織の兆候が出ている。
IMG_52943

ランチを挟んで、
計数の基礎講座。

山本恭広商人舎編集長の講師デビュー。IMG_53113

白部和孝先生がおしえてくれていた講義内容を、
そのまま踏襲して、継続性を担保する。

そこに山本編集長なりの工夫を加える。IMG_53153

演習の時間を設けて、
商品回転率や交差比率、
人件費率や人時生産性を計算してもらう。
それを指導する。
IMG_53193

山本編集長の講義のあとは、
結城義晴の3時間。

初めに計数講座の補講。
PLとBSの基本と、
その両者に関係するROAの根拠など。
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そのあとはドラッカーを中心に、
マネジメント手法やリーダーシップ論の解説。IMG_53303

とくに強調したのが、
ファヨールとドラッカーの違いだ。IMG_53323

それぞれに5つの概念が使われるが、
それが対比的な行動提起となっている。IMG_53383

リーダーシップ手法では、
ケン・ブランチャードのチームマネジメントを、
具体的に説明する。
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そして最後の最後に、
チェーンストアの本質論。

本質から外れて、
テクニカルなチェーンストア経営論が多い。
しかし今、その本質にもどるときだ。
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2日目の長い長い講義。
受講生から感謝の拍手をもらった。IMG_53513

1日の疲れを癒してくれるのは、
魚介と肉の豪勢な夕食。

事務局のテーブルの隣で、
大いに盛り上がる元気なつわものたち。
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こちらは静かに会食を楽しむ。IMG_53543

アルコールは解禁だが、
誰も飲もうとしない。
なぜなら復習が待っているから。
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派遣してくれた企業トップの皆さんが、
このブログを見ている。

笑顔やVサインで元気な姿を報告する。IMG_53563

こちらは関西スーパーマーケットの皆さん。
たくさんの受講生を派遣してくれた。IMG_53573

そして事務局席。
手前は山本編集長。
奥に高野保男先生と私。

高野さんは明日の朝一番の講義。
前日入りしてくれて、情報交換をする。
これが楽しみだ。
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夕食を終えると、
自習室として開放された研修会場に、
三々五々受講生が集まっている。

この風景は11時まで続く。
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ホワイエでも復習に勤しむ受講生。
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背を丸めて静かに学ぶ姿。
いつもいつも感動する。
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私は6時間の全力講義の疲れもあって、
部屋に帰るとそのまま爆睡した。

商人舎のミドルマネジメント研修。
かなり高度な内容を、
丁寧に教授する。

トップや人事部門の人たちに知っていただきたいのは、
しつけや道徳を教えているわけではないこと。

トップマネジメントになるために、
ミドルマネジメントは存在するのだ。

だからマネジメントの本質を手ほどきする。

その意味では、
トップマネジメントこそ、
この研修を受けてほしいものだと思う。
(つづきます)

〈結城義晴〉


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