結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年06月25日(日曜日)

大久保恒夫・山本慎一郎・中村博・結城義晴の「立心の会」in茨城

今日はGolf。

茨城ゴルフ倶楽部。
上田治設計の名門コース。
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「東の井上、西の上田」と称される巨匠。
ともにチャールズ・ヒュー・アリソンに学んだ。

井上誠一は1908年(明治41年)東京生まれ。
1930年に川奈ホテルゴルフクラブで、
アリソンの通訳兼助手を務め、
ゴルフコース設計家を志した。

設計したゴルフ場は38コース。
すべて優れてコンセプチュアルだ。

井上誠一設計のゴルフコースは、
霞ヶ関カンツリー倶楽部西コースをはじめ、
戸塚カントリー倶楽部西コース、
茨木カンツリー倶楽部西コース、
葛城ゴルフ俱楽部などなど、
ほんとうにいいコースばかりだ。

一方の上田治は、
1907年(明治40年)大阪府茨木生まれ。
こちらもアリソンが、
廣野ゴルフ倶楽部をつくったときに、
助手として働いた。
京都大学農学部で林学・造園学を学んだ。

だから上田の設計は木や林が特徴だ。

門司ゴルフ倶楽部・松ヶ江コース、
大阪ゴルフクラブ、
下関ゴルフ倶楽部、
茅ヶ崎ゴルフ倶楽部、
よみうりカントリークラブ、
出水ゴルフクラブなどなど、
56コース。

コースの特徴は、
砲台(レダン)グリーンのショートホール、
男性的で大胆なレイアウト、
そしてアリソンバンカーなど。

クラブハウス横の彫刻は、
山崎正義作「有無」IMG_49223

私の隣から、
西友CEOの大久保恒夫さん、
カスミ社長の山本慎一郎さん、
中央大学大学院戦略経営研究科教授の中村博さん。IMG_E49243
このメンバーでは2回目になる。

定期的にラウンドすることになって、
名称を考えた。

こういった会合のネーミング、
私、大好きだ。

大久保さんの名前は「恒夫」。
山本さんは「慎一郎」。
どちらも「忄」がつく。
いわゆる「りっしん偏」。

「心」を意味する。

そこでお二人の名前からとって、
「立心の会」とした。

よろしくお願いします。

次は暑い夏を避けて、
8月の終わりにやることになった。

楽しみです。

今日は、
上田治設計のアリソンバンカーにやられた。
私だけではない。

中村先生も山本社長も、
バンカーに入れて何度となく叩いた。

私はバンカーショットを得意にしている。

練習場でも毎回、
バンカーショットを繰り返す。

とはいっても、
わざわざバンカーに行って練習するのではない。

普通の練習打席に入って、
バンカーショット練習をする。

自分で考案した練習法だ。

しかしアマチュアの「得意」は、
やはり素人レベルでしかない。

得意にしていること自体が慢心を生んで、
バンカーショットを打ち損ねる。

今日は散々、アリソンにやられた。
上田治にやられた。

しかしそれは勉強になった。

今日はクラブを宅急便で送って、
つくばエクスプレスを使ってゴルフ場に来た。

そのみらい平駅の前に、
ショッピングセンターがある。

ピアシティみらい平。
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その核店舗がフードスクエアみらい平駅前店。
ドラッグストアのウエルシアと、
バラエティストアのセリアが入居している。

スーパーマーケット業態として、
初めに開業したのは、
カスミの標準店だった。
「フードマーケットみらい平駅前店」。
2006年3月にオープンしている。

その後、2014年6月に、
フードスクエアとしてリニューアルオープン。

売場面積は2481㎡、駐車台数289台。

手堅い店として、
利益を稼いでくれているのだろう。

山本さんとゴルフをして、
カスミの店を見る。

ちょっと安心した。

それにしても、
「立心」の会。

よろしくお願いします。

〈結城義晴〉

2023年06月24日(土曜日)

「鶴の里」鹿児島出水の「アイショップみやもと」の地元密着

梅雨の合間の晴れの日。
紫陽花が映える。
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ブルーチップ㈱社長の宮本洋一さん。
鹿児島県の出水市出身。
北薩の「鶴の里」として有名だ。

私は2009年1月にお招きいただいて、
出水市の商工会で講演した。

宮本さんの実家はもともと酒屋だ。

2001年からコンビニを経営している。
アイショップみやもと。
㈱イケダパンが主催する、
自由度の高いコンビニチェーンだ。

セブン-イレブンの正反対と考えたらいい。
私はマーケットニッチャーの説明のときに、
ときどきアイショップみやもとを事例で紹介する。

このみやもとは、
アイショップの中でも特にユニークなコンビニで、
テレビの取材を受けて、
番組が配信された。
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「九州えぐイイチェーン店」
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宮本さんのご長男が店長。
宮本進之介さん。
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200世帯くらいの狭小商圏の店で、
その分、徹底した地元密着を推進する。

その徹底ぶりが凄い。

品揃えは地元の顧客の要望に、
何でも応える。

高齢者が店にたむろする。
小学生の子どもたちは店で勉強する。

その小学生の制服を販売している。354035934_2408422606003409_8934388058496933908_n

インストアベーカリーは、
イケダパンから生地を入れて、
焼き立てを提供する。
進之介さんの奥さんの久美子さん。353643280_2408422646003405_7088383917784947831_n

コストコセールも展開する。

「家族でコストコに行くついでに、
お客さんの商品も買ってくる」353668877_2408422562670080_3338999885551838521_n

顧客のご要望も直接、聞いてから、
仕入れに出かける。353665779_2408422519336751_2262047571807975181_n

こういったコストコの活用法は、
凄くいい。

スーパーマーケットのコストコセールは、
あまりお勧めしないけれど。

お店の隣に集落の共同のお墓のお堂がある。
お店はその鍵を預かっている。
高齢者は鍵を忘れてくることが多いからだ。

そして今は、
キャンピングカーを貸し出している。356206393_2408418092670527_543055555752105526_n
1泊1万6500円。

「店オリジナルの自由すぎるサービス」
まさに地元密着だ。

パートさんたちも生き生きしている。356349623_2408422722670064_4883054022788802009_n
「いずみに来たときは
うちに寄いやんな」

「目からうろこ」の店だ。

宮本さんが東京に出て、
ブルーチップに就職し、
社長にまでなった。

実家は奥様が守って、
ご長男夫婦が店を継いでいる。

そのうえでアイショップみやもとは、
増収増益を続けている。

素晴らしい。

また、行きたくなった。
ありがとう。

〈結城義晴〉

2023年06月23日(金曜日)

学校と地域、地域と店との「それぞれのパートナーシップ」

午前中は自宅で、
講演レジュメをつくって、
それから原稿執筆。

午後、東京・大手町へ。
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大手町プレイスタワー。
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地下1階の大手町プレイス内科。
毎月恒例の血液検査と診察。IMG_4908

ここは江戸時代には、
福井藩常盤橋江戸上屋敷だった。IMG_49073

検査の結果は上々。
ヘモグロビンA1cは6.6まで下がってきた。

もう少しだ。

HbA1cは、
過去2カ月の血液中糖分の状態を評価する指標だ。

血糖値は、血液検査をした時点の、
血液中の糖分の程度を示す。

血糖値がそのときのテストの成績ならば、
HbA1cは学力そのものの評価である。

ヘモグロビンは「血色素」とも呼ばれる。
血液中の赤血球に含まれるタンパク質の一種だ。

酸素を全身に送る役割を果たす。

赤血球に含まれるヘモグロビンは、
血液中の糖と結びつく。
「糖化」という。

糖と結合したたんぱく質がHbA1cである。
ヘモグロビン全体に対する割合(%)として表される。

そしてこのHbA1cが、
過去1~2カ月間の平均的な血糖値を反映する。

一般的には、
あるべきHbA1cは4.2~6.2と書かれている。
しかし私のように70歳を超えると、
むしろ6.5が目安となる。

そこまでもうちょっと。
頑張ります。

田嶼尚子先生からは、
「結城さんは優等生よ」と褒めてもらえる。

気分よく、歩いて、
東京駅へ。IMG_49113

駅前には丸ビル(左)と新丸ビル(手前)。IMG_49123

東京ステーションギャラリーでは、
甲斐荘楠音(かいのしょうただおと)の全貌。IMG_49143
1894年生まれ、1978年没。
日本画家であり、風俗考証家である。

ちょっと寄ってみたい気もしたが、
今日は先を急ぐ。

横浜商人舎オフィスに戻ると、
㈱やまとよ社長の野村雅博さんが来社。

商業界時代からのパートナーで、
商人舎の研修会の会場手配や運営を担当。

今日は先日のミドルマネジメント研修会の反省と、
商人舎15周年記念セミナーの打合せ。
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まだまだ3カ月先のことだけれど、
もう申し込みが入ってきている。

ありがとうございます。

15周年記念といっても今回、
特別な式典をやるつもりはない。

レジェンドによるセミナーと、
ちょっとした出版記念の会だ。

それでも知識商人を輩出して、
商業の現代化を推進することを祈念している。

私自身の健康は、
そのための第一歩だと思っている。

その後、横浜の六角橋。

白幡文化スポーツクラブの懇親会。
私のささやかな地域貢献の場。

横浜市立白幡小学校の望月重晴校長、
小野雅美副校長も参加してくれて、
いろいろなことを話し合った。

昭和11年(1936年)創立、
児童数806人。

2026年に90周年を迎えるが、
私は60周年のときにPTA会長を務めた。

それから10年以上も、
地域のジュニアソフトボールの監督をした。

私の方針は変わらない。

監督もコーチも大人も、
子どもたちのそれぞれの成長の邪魔をしないこと。

これは経営者やマネジャーの、
マネジメントそのものである。

ピーター・ドラッカーの思想だ。

今、日本の学校は運営が大変だ。

コロナ禍を経て、
それはさらに困難をさを増している。

地域の人たちの協力がなければ、
子どもたちを守ることも、
教育することも難しい。

朝日新聞「折々のことば」
第2770回。

Myself……
Which self shouldⅠbe today?
(ウィンストン・チャーチル)

戦時下に英国首相に就任したチャーチル。
妻のクレメンタインから言われる。

“Be yourself”
「自分に正直に」

チャーチルは惚(とぼ)けた。

「正直に? 
さて今日は
どの自分になるとするか」

対ドイツの最終戦略に迷っている時には、
こう言われた。
「迷いがあるから賢くなれる」

危機に際してのこのパートナーシップ、
素晴らしい。

J・ライト監督「ウィンストン・・チャーチル」
――ヒトラーから世界を救った男。ebf20187bd355808

地域は学校と、
学校は子どもたちと。

パートナーシップが必要だ。

“Be yourself”

それは地域と店にも、
店と顧客にも、
通じることだ。

店はいつも顧客に、
“Be yourself”を保障しなければならない。

〈結城義晴〉

2023年06月22日(木曜日)

岩村康次イオンモール社長対談と「ジ・アウトレット湘南平塚」

千葉県の海浜幕張。
イオンタワー。
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46年前の私は大阪の江坂に通った。
ダイエー本社の取材が多かった。
ダイエーには毎月、
何らかの話題があった。
人もいた。

そのあとは兵庫県の伊丹に日参した。
関西スーパーマーケットの勉強に行った。
故北野祐次さんが何でも公開してくれた。

最近はイオンのインタビューが多い。
イオンは商人舎の意図を汲んで、
快く受け止めてくれる。
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1階ロビーの油絵。
「芽生え」
スヴェトリン・ルセフ作。
ブルガリアの画家。IMG_48963

今日は、
岩村康次さん。
イオンモール㈱代表取締役社長。
海外事業担当を兼務する。
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2005年にイオンモールに入社して、
2年後にはゼネラルマネージャー。
2016年にAEON MALL VIETNAMで、
General Director。
2020年3月、コロナ感染拡大のなかで、
イオンモール代表取締役社長に就任。
その7月にはAEON MALL (CHINA)董事長(現任)。 ??????????

商人舎流通スーパーニュース。
イオンモールnews|
4/28「ジ・アウトレット湘南平塚」グランドオープン hiratuka.image1_

4月28日(金)、神奈川県平塚市に、
THE OUTLETS SHONAN HIRATSUKAが開業。
ジ・アウトレット湘南平塚。

ジ・アウトレットとしては3施設目。

敷地面積は3万9628坪。
延床面積2万0268坪、総賃貸面積9983坪。
テナント約150店舖。
駐車台数約3300台。

この湘南平塚も好調だ。

アウトレットモール時代が、
日本にもやってくるのか。

岩村さんには、
ショッピングセンターの本質と、
その最新の経営について、
たっぷりと話を聞いた。??????????

米国のショッピングセンターには、
古典的な4つの分類と、
新しい4つの分類とがある。

それらが融合しつつある。
私の関心はそこにある。

岩村さんは日本最大のモール企業を経営して、
その結論を見出しつつ、ビジョンをもっている。

その意味では私の考えと一致した。
??????????

岩村さんの知見と経験、
そして信念と情熱に、
感動さえ覚えた。 ??????????

最後にツーショット。IMG_E05763

月刊商人舎5月号。
特集・前橋が熱い!!
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私は特集のまえがきを書いた。 maebasimaegaki

その結語。
「ディスカウントニーズを拾う
パワーセンターには、
アンチディスカウントの
ライフスタイルセンターはマッチしない」

「この定石がひっくり返されつつある」

「商業集積の多様性がそれをなさしめている」

「これが”前橋が熱い!!”ことの本質である」

岩村さんと話しながら、
私は自分で書いたこの文章を思い出していた。

ありがとうございました。

キャンピングカーのライフスタイル。
素晴らしいですね。

しかし、いくつになったらできるやら。

〈結城義晴〉

[追伸]
9・12(火)
商人舎15周年記念セミナー。
東京・大崎ブライトコアホール。

お申し込みは以下。20230912_Shoninsha_Seminar1
この日、結城義晴のその新刊が発売されます。
レジェンドセミナーのあとで、
その出版記念の会も開催します。

まずはスケジュールを空けてください。
そしてご参加をお願いします。

2023年06月21日(水曜日)

True Data株主総会とシュンペーター「経済の主役は人間である」

夏至です。
1年で一番、昼が長い日。
関東地方は梅雨なのに晴れ模様。

夏至には雨は降らない。

二十四節気で言えば、
次は7月7日の小暑、
7月23日の大暑と続く。

そして8月8日の立秋。

暦をめくるだけで、
時間は過ぎていく。

その間に私は本を一冊、
仕上げねばならない。

いや、二冊になるか。

多分、結城義晴のライフワークとなる。

濃密な夏が過ぎていく。

9・12(火)
商人舎15周年記念セミナー。
東京・大崎ブライトコアホール。

お申し込みは以下。20230912_Shoninsha_Seminar1
この日、結城義晴のその新刊が発売される。
レジェンドセミナーのあとで、
その出版記念の会も開催する。

もちろんセミナー参加者の皆さんには、
新刊本をプレゼントする。

開催概要。20230912_Shoninsha_Seminar2
2008年4月17日に、
商人舎発足の会が開かれた。
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その際に、発起人となってくださった皆さん。
今回もご招待させていただく。

レジェンドの先生方による、
最後のセミナーは、
発起人の皆さんに対する、
商人舎からの感謝の意を示してもいる。

もちろん一般参加者の皆さんには、
商業の近代化に貢献し、
チェーンストア産業の構築を担った、
レジェンドの先生方の、
直接の声を聞いてもらう。

石原先生も島田先生も86歳。
戦前のお生まれ。

戦後の復興を経験し、
高度経済成長を担い、
バブルとその崩壊を実感し、
阪神淡路大震災と東日本大震災を体験して、
そのうえでさらに、
新型コロナのパンデミックを生き抜いた。

そんな経験に照らし合わせて、
日本の商業の未来に提言をしてくださる。

鈴木哲男先生と結城義晴は戦後生まれで、
「戦争を知らない子供たち」だ。

それでも70年以上生きてきた。
ひたすら流通小売業の研究に打ち込んできた。

私たちも戦前派のお二人の先生に負けないように、
全力で講義する。

必ず皆さんの未来に光を当てる。
ご期待いただきたい。

そしてご参加ください。
申し込みはこちらをクリック。

さて今日は朝から東京・浜松町。
㈱True Dataの株主総会。

一昨年の12月に株式を上場して、
順調に伸びてきた会社だ。

伸びてはいるけれど、
ゼブラ企業を目指している。

すなわち社会性と経済性の両方を追求する。
そして「相利共生」を大切にする。

私の提唱する「トレード・オン」は、
この考え方である。

総会は淡々と進行し、
すべての議案を承認していただいた。

そして私も改めて取締役に選任された。

その選任された社外取締役三人で、
㈱プラネット本社を訪れて、写真。

真ん中が玉生弘昌さん、
右は伊藤久美さん。IMG_48843
玉生さんはご存知、プラネット会長。

True Data社長は米倉裕之さん。
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新任取締役に島崎尚子さん。
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よろしくお願いします。

そのあとは西馬込へ。
㈱寺岡精工本社。IMG_48953

知的財産規格部を訪問。
2時間近くも話し込んで打合せ。IMG_48853

右から鶴井篤さん、川越純一さん。
それから松井康彦さん。IMG_48873

川越さんは知的財産規格部の責任者。
私とは40年来の付き合いだ。
松井さんは商人舎特別プロデューサー。IMG_48893

業界でも話が通じる人が少なくなった。
川越さんはその一人。

去りがたい、別れがたい。

そんな気分になった。
玄関まで見送ってくださった。
ありがとうございます。IMG_48943

さて、久しぶりに、
日経新聞「大機小機」

「出でよ、日本の企業家精神」
コラムニストは一礫さん。

「経済を駆動するものは何か。
企業家である」

その通り。

「マルクスが亡くなる1カ月前に生まれた
経済学者シュンペーターは、
経済理論に”企業家”という概念を導入した」

ヨーゼフ・シュンペーター。
(1883年2月8日~1950年1月8日)
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企業家は新たな財貨の生産だけでなく、
新しい生産方式を導入したり、
新しい販路を開拓したり、
新しい組織をつくったり、
イノベーションにより経済を発展させる。

シュンペーターは「企業家」を、
機能的側面に着目して定義した。
「事業のやり方に
新しいものを取り入れる人」

玉生さんが典型的な企業家だし、
米倉さんも新しい企業家だ。

シュンペーターはまた、
「循環は経済の本質ではない」
という見方を打ち出した。

それまでの経済学では、
“経済は循環する”が主流だった。

実際にカール・マルクスは循環論者だった。
マルクスは「循環しながら拡大する」と考えた。

一方、シュンペーターは、
企業家による革新によって、
生産関数そのものが変化すると考えた。

「企業家は様々な生産要素の
新しい組み合わせ(新結合)を断行する」
ニュー・コンビネーションである。

「それにより経済は動態的に発展する」

シュンペーターの代表作は、
『経済発展の理論』
これを読んだ哲学者・三木清は喜んだ。
「はじめて人間が登場する経済学を読んだ」と。

「時代がどのように変わろうとも、
経済の主役は人間である」

私の新しい著書も、
主役は人間である。
知識商人である。

そう思うだけで、
力が湧いてくる。

〈結城義晴〉

2023年06月20日(火曜日)

鼎談「攻めと守りの経営」と商業経営問題研究会再スタート

今日は朝から、東京・小平。

第一屋製パン㈱の取締役会。

会議が終わってから、
細貝理榮名誉会長と面談。
細貝正統社長もご一緒。
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真ん中の書は名誉会長の筆による。

細貝名誉会長からは、
「還暦のお祝いです」と言葉を添えて、
クオカードをいただいた。
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「おかげさまでゴルフ暦60年」
ゴルフの還暦だそうだ。

細貝さんは達人のゴルファーだ。
マナーからプレー、
スイングもすべて達人。

カードを見ていただければそれは一目瞭然。
中島常幸プロの若いころのスイングにそっくり。
故中部銀次郎さんのフォームにも似ている。

私も細貝さんのようなゴルファーに、
なんとしてもなりたいと思っている。

よろしくお願いします。

さて私は小平から横浜へ。
商人舎オフィス。

午後3時から鼎談。

鈴木國朗さん、
新谷千里さん。
そして結城義晴。
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スーパーマーケットの直近の経営問題に関して、
ディスカッションして、総整理した。

鈴木國朗さんは、
㈱アイダスグループ代表取締役。
マーチャンダイジングやプロモーションの専門家。
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新谷千里さんは、
サミットリテイリングセンター代表。
生産性向上の問題を探求している。IMG_4876

私は今回、お二人の話を引き出す役に徹して、
最後のまとめなどをした。IMG_48703

山本恭広商人舎編集長、
亀谷しづえGMも鼎談に加わって、
座談会のようになった。

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月刊商人舎7月号に掲載する。
ご期待いただきたい。
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そのあとは魚金で打ち上げ。IMG_4862
ありがとうございました。

「スーパーマーケットの攻めの経営と守りの経営」
その結論はリーダーシップ論に通じる。

最後にご報告。

商業経営問題研究会。
略称はRMLC。

もともとは「杉山ゼミ」と称して、
研究会が開催されていた。

私が商業界の編集長のころのことだ。
故杉山昭次郎先生がその中心だった。
㈱流通システム研究所代表取締役所長。
商人舎を発足させて、
最高顧問となっていただいた。

その杉山ゼミからは、
「ヤオコー・スタディ」という、
未発表の研究レポートが生まれた。

杉山先生が引退されてからは、
故磯見精祐さんが座長になって、
丁寧に続けられた。

しかしその磯見さんも、
2011年11月に亡くなられた。

そのあとは、
2008年に結城義晴が座長を拝命して、
研究会は続いた。

この研究会からは、
単行本『小売業界ハンドブック』が生まれた。
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東洋経済新報社刊。

その新生RMLCは、
事務局長の高木和成さんが中心となって、
ずっと継続した。

コロナ禍で頻度は減っていたが、
このたび何度目かの再スタートを切った。

高木和成さんを中心に、
㈱たいらや元社長の村上篤三郎さん、
元西友の井口征昭さん、
同じく前田章三さん。
日中商会㈱社長の吉居憲治さん、
㈱スペース開発本部長の太田仁さん。
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RMLC再開の第1回目のテーマは、
「コンビニの成長可能性とSIPストア」

国内のコンビニはすでに飽和を迎えている。
店舗数は一進一退しつつ、減少傾向にある。

ただし店舗の機能は広がるばかり。
そしてFC加盟店の負担も増すばかり。
加盟店の負担軽減が最優先されねばならない。
しかもそれが難題である。

SIPストアはセブン-イレブンが構想する、
100〜150坪規模の新フォーマット。

議論は活発に展開された。

前列左から村上さんと高木さん、吉居さん、
後列は太田さんと井口さん。 IMG_4836 (002)

RMLCが再スタートを切って、
山本編集長が引き継いでくれる。

ありがたい。

〈結城義晴〉

2023年06月19日(月曜日)

9・12商人舎15周年記念セミナー「トレード・オンが日本を救う」

Everybody! Good Monday!
[2023vol㉕]

2023年第25週。
6月第4週。

梅雨の間にも関わらず、
このところ晴れの日が続く。

あらためて今、2023年なのだと思う。

私が社会人になった1977年、
最初の上司は故緒方知行さんだった。

販売革新誌の名物編集長で、
その後、独立して1983年、
月刊雑誌「2020AIM」を発刊した。

私も㈱商人舎を設立して、
月刊「商人舎」を創刊したから、
緒方さんのあとを追っていることになる。

故倉本長治商業界主幹も、
戦前は月刊「商店界」の編集長で、
戦後に月刊「商業界」を発刊した。
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長治先生は書くことと語ることで、
商業の近代化に貢献した。

緒方先生も同じように、
文章を書き、講演をすることで、
チェーンストア産業の構築に寄与した。

私も同じ道を歩んでいることになる。

戦前の商店界に対し、
緒方知行の「2020」は、
西暦2020年を意味していた。

そこまで頑張って、
日本を、世界を、見てやるぞ、
という気概がこのタイトルになった。

しかし2015年、76歳で逝去した。

その緒方さんが目指した2020年、
新型コロナウイルスのパンデミックが起こった。

緒方さんはそれを予想していたのか。
感慨深い。

その緒方知行には、
3人の盟友がいた。

故高山邦輔。
島田陽介、
石原靖曠。

私の方は㈱商業界で30年。
現在の㈱商人舎で15年。

商人舎となってからは、
池袋の立教大学で5年、大学院の教授も兼務した。
研究室も持っていた。

商業界では入社して12年で、
編集長に就任した。
それから7年で取締役になり、
さらに7年で代表取締役となった。

その㈱商業界は、
コロナ禍の2020年4月に、
自己破産した。

商業に関する専門メディアとして、
はじめは「店」の雑誌だった。
近代化以前の商店のためのメディアだった。

次は「業」の雑誌だった。

「業」は仕事や事業のことであり、
業種、業態などを意味する。

近代化を志向して、
チェーンストアやショッピングセンターを、
啓蒙し、指導した。

執筆者として故渥美俊一先生らが、
商業界の雑誌を通じて活躍した。
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平成の時代となって、
その20年(2008年)、
私は会社をつくって、
「商人舎」とした。

人が集まり、学ぶ舎人(とねり)である。
商人が集まり、学ぶメディアだ。
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私は21世紀を、
知識商人の時代だと見定めた。

さらにその知識商人たちが、
商業の現代化を実現すると考えた。

「ポストモダン」の流通業である。

近代化には矛盾が生じた。

その近代化の矛盾を克服し、
近代化の呪縛から解き放たれ、
そのうえで真の全体最適を志向する。

商店界の時代には、
小さな業種店と大きな百貨店しかなかった。
いわば小さな雑草と大木の百貨店だけの森だった。

商業界の時代には、
流通革命の実現を目指して、
さまざまなチェーンストアが登場した。

超巨大なチェーンストアをつくる時代だった。
しかしそのために小さな雑草は、
刈り取られても仕方ないとの主張さえあった。

商人舎の時代は、
巨大なコングロマーチャントは、
さらに超巨大な存在になっていく。
さまざまな業態のリージョナルチェーンが登場し、
多様なローカルチェーンがサバイバルする。
小さな専門店も、
全体最適の社会を目指しつつ、
それぞれにポジショニングを確立する。

新しい「共生の森」を志向する。

さらにそこには、
デジタルの沃野が広がり、
オフラインとオンラインが融合する。

ユニコーン企業が、
新たに登場するだろう。

しかしゼブラ企業も、
続々と誕生するに違いない。

すべては知識商人たちが実現させる。

「店」から、「業」へ。
「業」から、「人」へ。

近代化前から近代化へ。
近代化から現代化へ。

商人舎は、
なくてはならない発信媒体となる。
志ある知識商人の、
意識と行動を変えるメディアとなる。

私たちの商人舎は、
そのために存在する。

そこで折り返しの15周年を記念して、
特別セミナーを開催する。20230912_Shoninsha_Seminar1

大テーマは、
「トレード・オン」が日本を救う

日時は、
9・12(火)

トレード・オフに象徴される時代。
まっしぐらにチェーンストアを創ろうとした時代。

コロナ禍を経て、
私たちは対極の問題解決をしなければならない。

緒方知行先生の盟友のお二人、
石原靖曠先生と島田陽介先生。

そして私の同志を代表して、
鈴木哲男先生。

4人のビッグショーである。

この点は3人の先生方と、
完全に一致した。

高野保男さんも、
鈴木國朗さんも、
新谷千里さんも、
當仲寛哲さんも、
さらに井坂康志さんも、
活躍中だ。

私の盟友と呼ばせていただくとしたら、
今は西友CEOの大久保恒夫さんも、
大活躍している。

けれど15周年記念第1弾は、
4人のレジェンドのビッグショーとなった。

ご参集いただきたい。

3人のレジェンドの先生方が、
渾身の講演をしてくださる。
結城義晴ももちろん全力の講義をする。

開催概要は以下。
20230912_Shoninsha_Seminar2
15年前に商人舎を発足させたときに、
発起人になっていただいた93人の皆さんは、
ご招待することになっている。

コロナが明けた。

そして新しい時代が見えてきた。
今こそ、変わるときだ。

そのきっかけにしたい。

自ら、変われ!

そのために、
トレード・オンせよ。

それが日本の商業をさらに発展させ、
日本の国民を豊かにする。

それが商人舎15周年のメッセージである。

では、みなさん、
今週も、変わろう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

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コロナは時間を早める

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鈴木哲男・著

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