結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年01月12日(日曜日)

バルザック・グールド・シューベルトの[仕事]への向き合い方

2025年最初の三連休。
最後は成人の日。

今年は三連休が8回ある。
昨年は11回だった。

三連休のシナリオは、
それぞれの企業、それぞれの店ごとに、
きちんとできていなければならない。

ホップ、ステップ、ジャンプなのか。
ジャンプ、ステイ、ジャンプなのか。
ステイ、ジャンプ、ステイなのか。
それともアベレージ型なのか。

それにしても今年の新成人。
109万人。

成人たちには是非とも、
仕事に生きがいを見つけてほしいものだ。

再びみたび、
『天才たちの日課』から。
メイソン・カリー著。817U1Sy9vfL._SL1500_
オノレ・ド・バルザック。
19世紀のフランスを代表する小説家。

イギリスの作家サマセット・モームは、
バルザックを評している。
「確実に天才とよぶにふさわしい人物」

そのバルザックの仕事のスケジュールは、
過酷なものだった。

午後六時に軽い夕食をとったあと、
ベッドに入って寝る。
午前一時に起きて書きもの机の前にすわると、
7時間ぶっとおしで書く。

午前8時から1時間半仮眠して、
午前9時半から午後4時まで仕事。

その間、ブラックコーヒーを何杯も飲む。

午後4時に散歩に出て、風呂に入り、
6時まで客に応対する。

そのあとまた同じスケジュールの繰り返し。

「一日一日が私の手のなかで、
日なたに置いた氷のように解けていく」
バルザックはそう書いている。
「私は生きているのではない。
自分自身を、恐ろしいやり方で消耗させている
──だが、どうせ死ぬなら、
仕事で死のうとほかのことで死のうと同じだ」

バルザックの決意。
仕事にはこのくらいの意気ごみで取り組みたい。

スティーヴン・ジェイ・グールド。
進化生物学者で作家。

「私はつねに仕事をしている」

「私は毎日仕事をする。週末も、夜も……
それをはたから見ると、
“仕事中毒”という現代的な言葉で
表現できるかもしれないし、
“強迫観念にとりつかれている”とか
“破滅的”といえるかもしれない」。

「だが、私にとって、仕事は仕事じゃない。
単に日々やっていることで、
それが私の生活なんだ」

「家族ともじゅうぶんな時間をいっしょに過ごし、
歌も歌うし、野球の試合もみにいく」

「だが、基本的には、始終仕事をしている」

それは私にとって、
「仕事じゃなくて、生活だ。
毎日やっていることで、
やりたいことなんだ」

仕事が生活となる。

グールドのあり方を、
私も目指している。

フランツ・シューベルト。
オーストリアの作曲家。
毎朝6時に書きもの机の前にすわって、
午後1時までぶっとおしで作曲し、
そのあいだによくパイプを吸っていた。

午後になると、朝ほど勤勉ではなくなる。
午後はまったく作曲しなかった。
昼食のあとコーヒーハウスへ行き、
ブラックコーヒーを少し飲んで、
パイプを吸いながら、1、2時間、
新聞を読んで過ごす。

夏の午後にはよくウィーンの郊外の田園地帯へ
長い散歩に出かけた。
そのあとビールかワインを一杯、
友人といっしょに楽しむ。

ピアノの個人教授をするのは避けていて、
いつも金に困り、しょっちゅう友人に
経済的な援助を頼まなければならなかった。

友人の一人。
「彼は作曲においては並はずれて勤勉で
創造性にあふれていたが、
それ以外の仕事と名のつくものに関しては、
まったくの役立たずだった」

音楽以外まったくの役立たずでも、
シューベルトは多くの名曲を残した。
01

もちろん彼らとは違う人生もある。
すべての成人が天才になる必要はない。

けれどバルザックやグールド、
さらにシューベルトのような生き方がある。

それは知っておいていいだろうと思う。

〈結城義晴〉

2025年01月11日(土曜日)

イオン・ライフ・ベルク第3四半期の「増収減益」と「商人は正人たれ」

チェーンストアの第3四半期決算が発表されている。

商人舎流通Supernewsの画面の上段。
[決算]のボタンを押してください。
スクリーンショット 2025-01-12 100209

するとこの画面が出てくる。
スクリーンショット 2025-01-12 095846

その一番上は今、

イオンnews|
第3Q営業収益7兆4706億円6.3%増・経常利益23.3%減

イオン㈱の2025年2月期第3四半期決算。

連結業績は営業収益7兆4706億円、
前年同期比6.3%増。

なるほど増収。

営業利益1175億6900万円(17.7%減)、
経常利益1020億6300万円(23.3%減)。

減益。

四半期純利益156億6700万円の純損失。

赤字。

営業利益率1.6%、経常利益率1.4%。

日本の小売業を代表する企業として、
まだまだ。

小売事業が減益となった。
GMS(総合スーパー)事業、
SM(スーパーマーケット)事業、
DS(ディスカウントストア)事業、
ヘルス&ウエルネス事業、
国際事業。

イオンリテール㈱は、
食品売場へのセルフレジの導入がほぼ完了。
「レジゴー」展開店舗は6月に300店舗を突破。

「AIカカク」は最適な値引き率を提示する仕組み。
「AIオーダー」は商品発注を最適化する仕組み。

これらによって人時を創出し、
顧客満足に直結する業務に充てる。

しかしこちらの成果を上げるには、
時間がかかる。

今、その過程にある。

プライベートブランド(PB)「トップバリュ」は、
価格訴求型の「ベストプライス」で、
厳選品目を値下げし、あるいは増量した。

2025年度までにPB全体で売上高2兆円を目指す。

それでも増収減益・純損失。

図体の大きな会社が、
すべての現場で意思統一して、
利益にストイックになる体質をつくれば、
増収したら必ず増益になる。

増収なのに減益。
減収になったら増益。

このサイクルを断ち切らねばならない。

増収したら増益。

単純なように見えて、
それが難しい。

すべての店が、すべての部門が、
増収したら増益となれば、
会社はいい循環になる。

ライフnews|
第3Q営業収益6329億円5.1%増・経常利益183億円7.6%減

㈱ライフコーポレーション。
営業収益6329億円、前年同期比5.1%増。
営業利益176億8800万円(8.0%減)、
経常利益183億4000万円(7.6%減)、
純利益128億1300万円(3.4%減)。

営業利益率2.8%、経常利益率2.9%。

日本のスーパーマーケットを代表する企業。

こちらも増収減益。

ベルクnews|
第3Q営業収益2858億円10.7%増・経常利益129億円0.5%減

㈱ベルクの2025年2月期第3四半期決算。
営業収益2858億円、
前年同期比10.7%増。

二けた増収。

営業利益126億3000万円(100.1%)、
経常利益128億9900万円(99.5%)、
四半期純利益86億2400万円(92.8%)。

営業利益、経常利益はトントン。

環境が悪くても、
このくらいにしたい。

営業利益率4.4%、経常利益率4.5%。

これが業界を代表する収益企業の第3四半期。

2024年度は第3四半期まで、
チェーンストア全体で増収減益。

増収の理由には青果の高騰やインフレもある。
減収には賃上げトレンドがある。

しかし増収減益の傾向が顕著だった。

だからこそ、
増収したら増益になる体質が、
求められる。

無理に増収すれば、
必ず減益となる。

無理せず、自然体で増収すれば、
間違いなく増益となる。

そうならねばいけない。
経営者はそれをみんなに説得しなければならない。

イオンは6.3%の増収、
ライフは5.1%の増収、
ベルクは10.7%の増収。

ここから無駄な増収分を厳密に禁欲し、節制して、
全体の増益にもっていく。

第3四半期の総括はこんなところか。

㈱平和堂は、
「売上高」を『ご奉仕高』という。
「粗利益高」を『創造高』と呼ぶ。

創業者の夏原平次郎さんが考えた。
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営業減益は、
粗利益高が足りなかったから生じる。
あるいは経費が増えたから生まれる。

夏原平次郎流に考えると、
減益は創造が足りなかったからだと、
自己分析することになる。

夏原平次郎は、
「商人は正人たれ」の信念を貫いた。

私も「商人舎」をつくるとき、
「正人舎」にしようかと、
本気で悩んだ。

「商人は正人たれ」でありたい。

無理せず、自然体で増収すれば、
間違いなく増益となる。

本当に厳しいことだが、
これが正人である。

〈結城義晴〉

2025年01月10日(金曜日)

商人舎1月号特集は「2030Vision」と「2025年の提言」の二本立て

月刊商人舎1月号、
本日発刊。
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新年1月号は2本の特集を組んだ。

[第1特集]
2030Vision
日本チェーンストアの「あしたはどっちだ」

[Cover Message]

2025年1月、「2030Vision」を描きたい。しかし5年後には「2030年問題」が待ち受ける。プレ・シンギュラリティに当たる年度でもある。地球温暖化による気候変動と天候異常はさらに過激化し、農産物、水産物の生産と漁獲の体系は大きく崩れて、食糧問題は深刻になる。実体経済と金融経済の乖離はさらに拡大し、一方で戦火も絶えない。戦争や紛争は人々のマインドを内向きにし、消費を停滞させる。「複合危機」は抜き差しならないレベルに陥る。だからこそ「Vision」が求められる。Visionなしに、この局面を切り抜けることはできない。日本チェーンストアの「2030Vision」を体系的に総括し、その力量を推し量る。未来は与えられるものではなく、自ら選んで、自らつくっていくものである。日本チェーンストアの「あしたはどっちだ」。
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緊急アンケートに応じていただいた10社。
それから編集部が調査した17社。

主要チェーンストアそれぞれの
2030年Visionが披露されている。

[第2特集]
2025年の提言
必須の5大テーマとその考え方・解決策

[人の問題]
嘘のない会社をつくれ!〈結城義晴〉
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[物流問題]
「2024年問題」のこの指に止まれ!〈編集部〉

[景況問題]
多岐にわたる課題と持続可能な成長〈白鳥和生〉

[デジタル問題]
DXとAIの勘所を解き明かそう。〈當仲寛哲〉

[商品問題]
アパレルMDの変化対応とOMO〈小島健輔〉

5年後のビジョンと今年のアクション。
それが2大特集となりました。

目次。
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さらに特別企画は、
林廣美の`25惣菜30選
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必須の定番メニュー10選
利益を稼ぐ売り込みメニュー10選
差をつける育成メニュー10選

この道60年、目から鱗のノウハウの数々。
たとえば惣菜部門のパスタ。
「パスタが売れない原因は、パスタにソースを絡めて陳列しておくと、おいしいソースが消えてなくなり、パスタが団子になって食べられなくなるからです」

「そのために第1にパスタは茹でる時に水ではなく、おいしいコンソメスープで茹でます。茹で過ぎるくらい、20分以上茹でます。アルデンテにこだわらずに、柔らかく茹でます」

これがスーパーマーケットの惣菜部門の、
パスタのつくり方のコツです。
こういったノウハウは、
一般の料理人からは出てきません。

料理に興味のある方、
是非、熟読してみてください。

いい雑誌となりました。
ありがとうございます。

編集後記もお披露目しましょう。
みんな、新年のあいさつをしています。

一陽来復。新年号は「2030Vision」と「2025年の提言」。そして「林廣美の惣菜30選」。5年後には「2030年問題」や「プレ・シンギュラリティ」が待ち受けています。それには「Vision」しかない。「Vision」で突き抜けた会社になる。ユニークで力強い「Vision」をもつチェーンストアになる。それしかないのです。本年もよろしくお願いします。(義)
「2030年のビジョン」緊急アンケートにご協力いただいた企業各社に深く感謝します。掲載した各社の資料を読み込むことで「利益を出し続ける」だけでなく、「持続可能な社会づくり」がゴーイングコンサーンの要件であることを再認識する機会になりました。(恭)
明けましておめでとうございます。2013年創刊の月刊商人舎も13年目に突入です。ティーンエイジャーです。(綾)
新年号の「林廣美の’25惣菜30選」は業務用の惣菜のつくり方だが、家庭の料理にも大変参考になる。「パスタはおいしいスープで茹ですぎくらいに茹でる」は目から鱗だった。(磯)
林廣美先生は米寿を迎えられても意気盛ん。毎週発信の「林廣美の今週のお惣菜」から30メニューを掲載するとお話ししたところ、「100メニューを選んで本をつくるのもいいね」と意欲的。年を重ねるごとに少しずつ腰が引けてきた身としては、(大いに?)反省。今年も頑張ろう!(かな) (亀)

最後に[Message of January]
嘘をつく店

倉本長治は言い放った。
「この店は滅びる」

よほど腹が立ったのか、
それともひどく悲しかったのか。
お客を無視する店。
失礼な店。

買いたい品が見つかりにくい店。
欲しいものが品切れしている店。
買った商品が傷んでいる店。
きたない店。

一番いけないのは、
嘘をつく店だ。
正直を謳っていながら、
小さな嘘を潜ませている店である。

「安い」と「良い」とは、
突き詰めると同じことだ。
品質が同等で価格が低い状態を「安い」といい、
価格が一定で品質が高い状態を「良い」という。

品質と価格の天秤で測ると、
「安い」と「良い」とは同じ価値なのである。
ただし、「安い」も「良い」も、
嘘をつかない店でのことだ。

「安いよ、安いよ」と、
大声を張り上げている者にかぎって、
嘘つきの店がある。
不実の店が多い。

こんな店には、
一瞬の「買物の得」はあっても、
一生付き合う「生活の得」はない。
そして人々はそれを瞬時に見抜くのだ。

競争はますます激しくなる。
情報は素早く広く還流する。
そして賢い消費者たちを誕生させる。
逆に、競争者たちは淘汰されていく。

それは現代社会の宿命である。
競争は進化を促す。
見えざる手がそれを後押しする。
だから私もこう言い切ろう。

嘘をつく店など、滅びてしまえ。
永遠に、この地上から消え失せろ。
〈結城義晴〉
(かつてのMessageを書き直しました)202501_message

結城義晴の提言から、
Messageのテーマを選びました。

嘘のない会社、嘘のない組織。
嘘のない店、嘘のない商品。

それが今年1年のテーマです。

嘘のないところにしか、
人は集まらないのです。

〈結城義晴〉

2025年01月09日(木曜日)

セブン&アイのon-line決算会見とAJS新年トップ経営研修会

第3四半期決算が発表されている。

セブン&アイ・ホールディングスは、
オンラインで記者会見をした。

商人舎流通SuperNews。

セブン&アイnews|
第3Q営業収益9兆0696億円5.7%減/経常利益27.5%減

営業収益9兆0696億円(前年同期比5.7%減)、
営業利益3154億円(23.1%減)、
経常利益2816億円(27.5%減)、
純利益636億円(65.1%減)。

中核のコンビニエンスストア事業が不振。
4年ぶりの営業減益だ。
純利益減は第3四半期として2年連続。

買収案件などで大揺れしているなかで、
減収減益による企業価値の棄損は痛い。

私はセブン-イレブン・ジャパンの、
現場の停滞が一番の問題だと思う。

さらに、
セブン&アイnews|
グループ内再編実施を発表/2月末に中間持株会社に集約

㈱セブン‐イレブン・コーポレーション、
㈱ヨーク・ホールディングス、
そしてセブン銀行を中心とする金融事業とに、
再編される。

組織再編とヨーク・ホールディングスへの移行は、
2月26日を効力発生日として、
3つのステップで行われる予定だ。
第1ステップがセブン&アイへの株式集約、
第2ステップが事業会社への株式移管、
そして第3ステップが中間持株会社への株式集約。
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セブン&アイの特別委員会は、
今後の3つの可能性を描く。
第1がアリマンタシォン・クシュタールによる買収
第2が創業家㈱伊藤興産による株式非公開化
第3が現経営陣による単独路線

いずれの場合にも、
第3四半期減収減益と現場の弱体化は痛い。

私は今日の午後12時半に、
東京ベイホテル横浜。

地下2階のクイーンズグランドボードルームで、
AJS新年トップ経営研修会。IMG_0012
AJSはオール日本スーパーマーケット協会。

小売業正会員、取引先賛助会員から、
トップ・幹部600名ほどが集った。

初めに田尻一会長のあいさつ。
「アントレプレナーシップ」を提案した。
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特別講演は菊地唯夫さん。
ロイヤルホールディングス㈱会長。
テーマは「持続可能な食の未来のために」
~人口減少時代の事業戦略
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2010年に社長に就任して、
ロイヤホールディングスの立て直しに尽力。
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70枚に及ぶスライドを使っての講演は、
外食と食品産業の問題点を網羅していた。

日本のフードサービス産業で、
これだけの総括的分析をして、
それを講演できるトップはいない。

京都大学経営管理大学院客員教授を務めて、
普遍的な視野をもつ。

「経済価値と社会価値のトレードオン」など、
私と同じ視点に共感することが多かった。

記念講演のあとは、
田尻会長とのトークセッション。
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そのあと新入会員の紹介。
イズミヤ・阪急オアシス㈱と、
㈱スポット(新潟)が加わった。

ここで第一部は終了。

会場を宴会形式に転換する間、
ホワイエや小部屋を使って
賀詞交換会。

最長老の加藤勝正さんは休憩中。
㈱セイミヤ社長。
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イズミヤ・阪急オアシス㈱社長の林克弘さん。
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商人舎15周年記念セミナーに参加してくれた。

日本惣菜協会専務理事の清水誠三さん。
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月刊商人舎2024年7月号でインタビューした。
タイトルは「11兆円産業の現状と課題」だった。

㈱伊藤園の皆さん。
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私の隣から本庄周介副社長、
執行役員本部長の平岡和宏さんと品川長久さん。
平岡さんは北・東関東地域営業本部、
品川さんは中四国・九州地域営業本部を担当。

第二部はテーブル着席式の夕食懇親会。
ふたたび開会のあいさつは田尻会長。
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乾杯のご発声は、
双日食料㈱の小泉豊社長。
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乾杯!
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テーブルで埋め尽くされた会場。IMG_0037

40分間は席を立たずに、
料理とお酒をいただきながら、
テーブル席の皆さんと懇談。

その後は懇親のために、
会場が騒然となる。

私の隣から㈱丸久会長の田中康夫さん、
㈱デリシア社長の萩原清さん、
そしてブルーチップ㈱社長の宮本洋一さん。
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丸久とデリシアには3月以降、
訪問することになった。

新フォーマットが楽しみだ。

㈱大創産業の矢野靖二さん。
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ひげを蓄えて貫禄が出た。

㈱関西スーパーマーケット社長の中西淳さん。IMG_0046
商人舎の研修会には欠かさず、
社員の皆さんを派遣してくれる。
その人たちの復習のために、
押しかけ講演をしますよ。

㈱いちやまマートの三科雅嗣社長。
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昭和27年生まれの同い年。
昨年春に藍綬褒章を受章。
おめでたい。

懇親会のお開き後も、
席を変えて意見を交換した。

私が社外役員を務める第一屋製パン㈱の二人。
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広域営業部長の吉田大作さん(右)と、
東日本営業部小平エリアグループリーダーの平賀直樹さん。

そして田尻会長と写真。
商人舎ゼネラルマネジャーの亀谷しづえ。
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写真は撮らなかったが、
多くのトップの皆さんと交流した。

情報は渦巻いている。
従来のマスコミの情報、
さまざまなSNSの情報、
そして人と人とのコミュニケーション情報。
もちろん有益な本、名著からの情報や、
講演を聞いて得られる情報。

なにごとも、
一つの手段に頼ろうとする誘惑は、
退けられねばならない。

情報の偏りは危険だ。

最後は自分でよく考え、
自分で判断することだ。

〈結城義晴〉

2025年01月08日(水曜日)

Trader Joe’sの「新規開店準備」と「立って書く」ヘミングウェイ

日本列島に今季一番の寒波来襲。
東北、北陸、中国地方。
お見舞い申し上げる。

一方、米国ロサンゼルスでは、
山火事が1200ヘクタールに及ぶ。

こちらもお見舞い申し上げたい。

しかし1月20日に再就任する大統領は、
地球温暖化を「信じない」と主張する。

そしてその国際枠組み「パリ協定」から、
再び離脱することを宣言している。

ああ。

さて今日は商人舎オフィスに来客。

午後一番で、松浦克幸さん。
一般社団法人Bee’s Planning営業担当顧問。

さまざまな最新情報を交換した。

それからレンゴー㈱のお二人。
縄田幸男さんと山本麻衣子さん。IMG_8525 (002)
レンゴーは世界最大の段ボールメーカーだ。
2024年3月期連結年商は9008億円。

お二人はパッケージ部門開発本部に所属する。
デザイン・マーケティングセンターで、
小売業と深くかかわる仕事をする。
縄田さんはシニアディレクター。
山本さんはマーケティング課課長代理。

こちらもさまざまな報告を受け、
情報交換をして、さらに提案をした。

さて商人舎流通SuperNews。
その海外news。

トレーダー・ジョーnews|
2025年に十数店オープン/新店準備動画を公開
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大人気のトレーダー・ジョー。
昨2024年中には34店舗をオープン。

今年2025年にも十数店舗を開発する予定。

2024年10月開業のCanyon Country店。
ロサンゼルス郊外の店。

この店の開店準備タイムラプス動画が公開されている。
実に興味深い。

3分32秒の早送りの動画だが、
この店の店員だけで、
あっという間に準備が整い、
顧客を迎える。

ご覧ください。

この動画を見ていると、
うずうずしてくる。

私は2月6日から21日まで、
ニューヨークを訪れる。

トレーダー・ジョーには、
8回くらい行く。

店も売場も魅力的だ。
そのくせオペレーションはシンプル。

ユニークなポジショニングが、
こんなに簡素な作業によって構築されていく。

シンプルさこそ、
チェーンストアの大原則である。

複雑になるほどに、
チェーンストアは本来の姿を失う。

シンプルさは、
標準化よりも優先されるべき概念だ。

肝に銘じてほしい。

『天才たちの日課』(メイソン・カリー著)
毎日、何度もなんども読んでいる。817U1Sy9vfL._SL1500_

アーネスト・ヘミングウェイ。

彼独特の執筆中の癖。
ユニークだ。

「ヘミングウェイは立って書いた」

「胸の高さまである本棚の上に
タイプライターを置き、
その上に木製の書見台を置いて、
それに向かうのだ」

「最初の草稿は
薄い半透明のタイプライター用紙を
書見台にのせて、鉛筆で書く。
それがうまく書けると書見台を
タイプライターに替えて打っていく」
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私もやってみたくなる。

作品だけでなく、
書き方までポジショニングをもつ。

「ヘミングウェイは毎日、
書いた語数を表に記録していた」

それは「自分をごまかさないためだ」

“執筆という厳(おごそ)かな義務”──
ヘミングウェイは言い換えた。
“厳かに書かねばならない義務”

立って書くにもかかわらず、
「厳かに書かねばならない」と言う。

ヘミングウェイの文章はシンプルだ。
それでいてひどく魅力的である。

商売にも仕事にも通じることだと思う。

〈結城義晴〉

2025年01月07日(火曜日)

七草の日の七草粥と「KKRが西友売却」のノーコメント!

1月7日、七草。

鉄釜。
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七草粥。
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いただきます。
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ご馳走様でした。

今日は月刊商人舎の編集会議。
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今年度を概括しつつ、
次号、次次号の編集企画について、
ワイガヤで話し合った。

全員がマルチに仕事する。
少数精鋭が商人舎です。

そのあとは谷本道哉式スクワット。

⑴奥深くしゃがむスクワット30回。IMG_8519 (002)

⑵スロートレーニングを10回。
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⑶しゃがんでから速く立つスクワット10回。IMG_8521 (002)
毎日、やっています。

さて日経新聞のスクープ。
「米KKRが西友売却へ」

12時30分に配信され、
12時51分に更新された。

多分、リークがあった。
そして事実確認がなされて更新された。

共同通信が夕方、追信した。
NHKも夕方、報道した。

米国の投資ファンドKKR。
コールバーグ・クラビス・ロバーツ。
(Kohlberg Kravis Roberts)

昨年10月の日経「私の履歴書」には、
オーナーのヘンリークラビス会長が登場した。

そのあたりからきな臭さを感じていた。

KKRは現在、西友の85%の株式をもつ。
残りの15%はウォルマートが保有する。

そのKKRが2月を目途に、
西友の売却先を決める。
ウォルマートもその際に、
株式を手放して日本市場から、
完全撤退する。

買収額は数千億円になる可能性がある。
年商約7000億円、240店。
ほぼスーパーマーケット業態に統一されている。

いい値段だ。

2002年にウォルマートは、
西友と資本業務提携をして、
筆頭株主となり、
日本に進出した。

さらに2008年には西友の上場を廃止して、
完全子会社とした。
しかしウォルマート方式では、
西友は蘇らなかった。

2018年には楽天と提携して、
楽天西友ネットスーパーを開始。

2021年、KKRが60%の株主となり、
楽天DXソリューションズが20%、
ウォルマートが15%の株主構成となった。

さらに2023年、楽天は経営から離れて、
KKRが85%の筆頭株主となっていた。

大久保恒夫さんは2021年にCEOとなり、
さまざまな改革を行った。

昨2024年に西友は、
九州と北海道の店舗を売却して、
本州のチェーンストアとなった。
さらに12月期の決算は未発表だが、
経常利益5%を超えたと予測された。

KKRは売却のタイミングを計って、
この2025年の2月と決めた。

一次入札は締め切られていて、
イオンとドン・キホーテのPPIHが応札した。

トライアルホールディングスも、
この入札に参加したようだ。

KKRにとっては計画通りか。

私は故上野光平さんの時代から、
西友には思い入れが強い。
駆け出しのころからの友人も多い。
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今回の状況も垣間見えていた。

しかしここは、
ノーコメント。

月刊商人舎2月号で解明しようか。

〈結城義晴〉

2025年01月06日(月曜日)

仕事始めの日の「厳しい自己管理と規律ある生活」

Everyone, Good Monday!
[2025vol➀]

毎週月曜日には、
“Good Monday!”とご挨拶します。

Good MorningやGood Afternoon、
Good Evening、Good Nightがあるのだから、
Good Mondayがあっていいじゃないか。

そんな気持ちで、
Good Monday!

2025年最初の月曜日。
商人舎も今日が仕事始め。

公的機関では休業日が法律で決められている。
昭和63年12月13日制定の、
「行政機関の休日に関する法律」

その第一条三に定められている。
12月29日から1月3日まで。

だから官公庁では業務開始日は1月4日。
ただし今年のように4日が週末に当たる場合は、
翌週の月曜日が業務開始日になる。

役所も今日が仕事始め。
銀行も病院も今日から業務開始。

証券取引所は今日が「大発会」。
午前9時から午後3時半まで。
いよいよスタートです。

日経平均株価は600円安。
あ~あ。

私たちも始まります。
1年間、よろしくお願いします。

新年早々、うれしいニュース。
松山英樹が優勝。

男子プロゴルフの今季開幕戦「ザ・セントリー」
1953年に始まって72年の歴史をもつ。

会場はハワイのマウイ島。
カパルア・ゴルフ、
プランテーション・コース(パー73)。

このコースのオーナーは柳井正さん。
プライベートカンパニーが所有している。
このカパルアのマーカーをプレゼントされた。
スクリーンショット 2025-01-06 140757

そのコースで松山は4日間通算35アンダー、
アメリカのツアー新記録。

パー4の3番では、
107ヤードの第2打がカップイン。
イーグル。
スクリーンショット 2025-01-06 143051

そのほかに7バーディ、1ボギー。

2位のコリン・モリカワに3打の差をつけた。

これでPGA通算11勝。
優勝賞金は360万ドル(約5億6520万円)。

ランキングは第5位に上がった。

「努力すれば報われる」
いや、「報われるまで努力する」

松山英樹を見ていると、
この言葉が信じられる。

松山の仕事始めは、
このトーナメント初日の1月2日だった。

早い。

箱根駅伝のランナーたちも2日から走った。
実業団のニューイヤー駅伝ランナーは元旦から。

大学ラグビー準決勝のフィフティーンも2日。

商売の世界も初売りは元日や2日から。
3日までの休業も多くなったが、
イオンやハローズなどは365日。

セブン-イレブンやファミマ、ローソンのオーナーも、
同じく365日、そのうえ24時間。

6日が仕事始めなど、
優遇された人々だ。

さて、
仕事に関する地方紙の巻頭言。

中国新聞の天風録。

フランスの女性哲学者、
シモーヌド・ボーヴォワール。
『第二の性』で著名だが、
「仕事から離れることが苦手だった」

『天才たちの日課』(メイソン・カリー著)
(この本は面白い)
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ボーヴォワールは毎年2、3カ月休暇をとる。
しかし数週間すると、
「退屈で落ち着かなくなってくる」

天才たちはワーカホリックだ。
毎日規則正しく時間割りして、
仕事に埋没していく。

ボーヴォワールは、
整然とした暮らし、
簡素な暮らしで、
膨大な仕事をした。

新潟日報の日報抄。

「かつて筆者の周囲には
“健康より原稿”とうそぶく記者がいた」

「体調を崩そうが原稿を出せといった意味合いで、
半分は冗談だが半分は本気だったように思う」

いた、いた。

先輩たちはみんな、
大抵そんな感じだった。

コラムニスト。
「働き方改革が叫ばれる今はもちろん、
そんなことはない。
“原稿より健康”が当たり前になっている」

しかしボーヴォワールのように、
規則正しく生活して、
仕事に打ち込むワーカホリックこそ、
天才的な仕事を生み出す。

「健康より原稿」と声高に言う者は、
仕事の本質を知らないのだ。

アメリカの作家ヘンリー・ミラー。
代表作は『北回帰線』
th (5)
「優れた洞察力が働く
瞬間瞬間を維持するには、
厳しく自己管理をして、
規律ある生活を送らなければならない」

松山英樹も大谷翔平も同じだろう。

仕事始めの日の提案。
「厳しい自己管理と規律ある生活」

では、皆さん、今年も、
Good Monday!

〈結城義晴〉

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