結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年02月24日(月曜日)

Formatの「ショウジョウバエ現象」と立教「結城ゼミ3期生」の会

Everyone, Good Monday!
[2025vol⑧]

2025年第9週。

正月を除いて、
今年二度目の三連休。

最初が成人の日の三連休。
今回は天皇誕生日の三連休。
ただし振り替え休日は、
ただの休みであって、
それ自体意味はない。

体の疲れはとれた。
しかし眠くて仕方がない。

これが時差ボケなのだろう。

ニューヨークでは都合8回、講義した。
ザ・ニューヨーカーの3階の会議室。
朝7時に始まる。
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それぞれ2時間の枠。

それでも足りないので、
バスの中でマイクを握って語り続ける。
午前9時から午後6時まで。
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これが私の米国研修スタイル。

観光スポットに来ると、
富澤由紀子さんにマイクを譲って、
ガイドしてもらう。

ときどき浅野秀二さんにも、
語ってもらう。
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みんな楽しそうに聴いている。
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テキストは199ページ。
その大半を説明する。

講義でも車中レクチャーでも、
脱線が多い。

何かを説明していると、
それに関連する内容が、
頭に閃く。

そしてその説明に入っていくと、
また連鎖する内容が浮かぶ。

しかしそれが面白いらしい。

店舗を巡るときにも、
みんなを引き連れて売場ごとに説明したい。

しかしそれを店側が一番嫌がる。
団子になってぞろぞろと売場を歩くと、
何よりも顧客の買い物の邪魔をしてしまう。

アメリカの優れた店は、
ショッピング・エクスペリエンスを提供している。

それを阻害してはならない。

視察する側は各自が自分の眼で見て、
自分で買い物をして、
体験してもらいたい。

だから売場での解説はほとんどしない。
2、3人に対して適宜説明することはある。
質問を受けることもある。

それ以外の時間は私も観察を続ける。

必ず発見がある。

それが私自身の勉強や情報収集にもなる。

座学講義の中で最後に強調するのが、
フォーマットの概念だ。

ロピアは業種から始まった。
肉の宝屋藤沢店。

それが業態となった。
ユータカラヤ。

そして素早くフォーマットをつくった。
ロピア。

故人となったクレイトン・クリステンセンが、
『イノベーションのジレンマ』の冒頭に書いている。
原題は「The Innovator’s Dilemma」
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ショウジョウバエは1日のうちに、
受精し、誕生し、成長し、死に至る。

つまり超短期間で結論が出る。

クリステンセンは、
短期間に変化を遂げるイノベーション現象を、
ショウジョウバエの一生に喩えた。
そしてこれに似た現象を研究した。

ロピアはそんな変化を遂げて今に至る。

拙著『コロナは時間を早める』では、
「コロナ禍はショウジョウバエ現象だ」とも解説した。
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「フォーマット」は、
「業態が分化したさまざまな形」である。
神戸大学名誉教授の田村正紀先生の持論。

私はこの「フォーマット」を使って、
店舗づくりのイノベーションを説明している。

「新業態」と呼ばれるものは、
たいてい、新しい「フォーマット」である。
業態の分類の中の自社独自の「ビジネスモデル」である。

業態は一つのビジネスジャンルに共通したもので、
それぞれに5兆円、10兆円の規模をもつ。

クローガーもウェグマンズも、
ホールフーズもトレーダー・ジョーも、
スーパーマーケット業態に分類される。

しかしそれぞれに、
個性的なフォーマットを展開している。

ライフコーポレーションもヤオコーも、
ヨークベニマルもサミットも、
万代もロピアも、
スーパーマーケット業態である。

そのなかで独自のフォーマットをつくっている。

田村先生は書いている。
「小売業の進化や盛衰の動態を、
業態とフォーマットという
二つの水準間でとらえる
『二階層分析』が必須である」

さて今日は昼間はゆっくりして、
夕方、代官山に出かけた。

ちいさなイタリアンレストラン。
「オステリアウララ」
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メニューはその日のおすすめの食材を書いた黒板だけ。
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気分に合わせて自分で選ぶ。
決まったメニューから選ぶのが「業態」だとすれば、
自分でメニューを選択できるのが、
「フォーマット」だろう。87480950

立教大学大学院の結城ゼミ3期生の集まり。
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左から山口毅さんと朝川康誠さん、
それから岡本あゆ子さん、佐藤康裕さん。

みんなマスターをとってから12年が経過する。

それぞれに成長し、仕事に邁進し、
そのうえで社会貢献をしている。

見事な人生だと思う。

私は「人間万事塞翁が馬」の話をした。
このブログでも何度か書いた。
ロピア研修の講義のなかでも語った。

中国の「淮南子―人間訓」の故事。

北の国境に住む老人・塞翁。
飼っていた馬が胡の国へ逃げてしまった。

人々は塞翁を慰めた。
しかし翁は幸運をもたらすかもしれないと言った。

その馬はのちに胡国から、
りっぱな馬を連れて帰ってきた。

人々は幸運がやってきたと称えた。
翁はこれを不運の兆しだと言った。

その後、塞翁の子がその馬に乗っていて、
落馬して足の骨を折ってしまった。

しかし戦争が起こって、
多くの若者は戦場に行った。
そして戦死した。

塞翁の息子は怪我のために、
戦争に行かずに済んでしまった。

幸運と不運は次々にやってくる。
不運が原因となって幸運が訪れる。
幸運が理由となって不運に見舞われる。

その繰り返しだ。

振り返ってみると私の人生も、
そんな「塞翁が馬」だった。

結城ゼミ3期生の人生も、
「塞翁が馬」だった。

まだまだ希望をもって生きてほしい。
こう言い切るのはちょっと恥ずかしいけれど、
大事なのは「世のため、人のため」です。

ありがとう。

では、みなさん、今週も、
世のため、人のため。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2025年02月23日(日曜日)

「ヨーク・ホールディングス売却」はベインキャピタルに優先交渉権

天皇誕生日の祝日。
明日までの三連休。

まだ時差ボケが残り、
ニューヨーク「ロス」の状態だ。
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日経新聞一面。

「セブン&アイのヨーカ堂売却」
――米ベインに優先交渉権

セブン&アイ・ホールディングスが、
ヨーク・ホールディングスを売却する。

誰が決めたか、それは決まっている。
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その優先交渉権を与える先が、
明らかになったと日経が報じた。

米国投資ファンドのベインキャピタル。
1984年、マサチューセッツ州ボストンで創業。
独立系プライベート・エクイティ・ファンド。
複数の投資家から資金を集めて、
それをもとに企業の株式を取得し、
その企業価値を高めたあとで売却する。

全世界で約12兆円の資金を運用する。
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世界で1000社を超える企業の買収や投資をしてきた。
日本では2011年10月にすかいらーくを買収。
2020年10月には、
キリン堂ホールディングスを公開買い付けし、
2021年5月に吸収した。

日本のエクイティ・ファンドとして最大規模。
その意味では実績がある。

ベインはヨーク・ホールディングスに対して、
7000億円を超える企業価値を提示したようだ。

昨2024年11月末に一次入札が締め切られた。
ベインキャピタル、日本産業パートナーズ、
KKR、住友商事、トライアルホールディングス、
フォートレス・インベストメント・グループなどが、
その一次入札に手を挙げた。

フォートレスはそごう・西武を買ったファンドだ。

ベイン、日本産業、KKRの3社がそれを通過して、
正式な買収提案をした。

セブン&アイは追加の提案内容を加味して、
ベインキャピタルを売却先に選んだ。

ベインの出資額や出資比率は、
「企業価値」をベースに決められる。

そして3月末までに最終合意する。
また1カ月の猶予期間が生まれた。

セブン&アイは現在、
ヨーク・ホールディングスの全株を保有している。
株式の売却によって出資比率を下げ、
2025年度に持ち分法適用会社とする。

セブン創業家の伊藤興産も、
一部出資することを検討している。

ベインは投資先の経営改善に主軸を置いたファンドだ。

だから好立地のイトーヨーカドーなどを、
「改装して集客力を高め、
各店の売上高を伸ばす戦略を検討する」と、
日経の記事にはある。

セブン&アイは自力でそれができなかった。
ファンドにできるのか。

それともファンドは、
それができる経営者を引っ張ってくるのか。

ファンドがやることは主にコストカットだが、
結局はそれが行われることになるのだろう。

「不動産大手のヒューリックなどと
連携する可能性もある」と記事は書く。

ヨーク・ホールディングスは、
イトーヨーカ堂とヨークベニマル、
それにセブン&アイ・フードシステムズ、
ロフト、赤ちゃん本舗など31社を束ねる。
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「傘下企業の一部は個別に売却される可能性もある」

業態別に切り売りされる。

しかしヨークベニマルはどうなるのだろう。
この記事だけではわからない。

ヨーカ堂がベニマルの傘下に入る。
そんな憶測話も出ている。
その際はベニマルがヨーカ堂を買うことになるのか。
二つの業態を抱えるメリットは少ない。

それでもやるか。

腹の座った、頭の切れる経営者は、
どこかにいるはずだが。

それでも最後は、
セブン‐イレブンだけが残った、となる。

ただしこの世界最大のコンビニの経営も、
そう簡単ではない。

現経営陣ではやり切れないだろう。

イトーヨーカ堂は、
トヨタ自動車における、
豊田自動織機製作所だと考えれば、
亡き伊藤雅俊さんも浮かばれるか。
[豊田自動織機製作所正門]
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一方、西友の売却期限も2月末に迫る。
KKRはヨークを手に入れることができなかった。

さて、どうするのだろう。
どうなるのだろう。

来週が山場だ。

〈結城義晴〉

2025年02月22日(土曜日)

ニューヨークでの生活と「ウォルマート対アマゾン」

帰国してから眠くて仕方がない。
これを時差ボケというのか。

とにかく寝ている。

60歳代までは、
20日以上も米国各地を移動し、
さまざまな仕事をこなした。
一人で動くことも多かった。

今回は1カ所に留まって、
ホテルの部屋も変えず、
生活スタイルを堅持した。

けれど疲れが溜まった。

2月6日の夜のマンハッタン。
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ホテルに到着して、部屋に入った。
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翌朝、目覚めて、窓を開けた。
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ベランダは広くて、
私はそれを「パティオ」と呼んだ。
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ザ・ニューヨーカーは古いホテル。
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2月8日に石破茂総理がワシントンにやって来て、
ドナルド・トランプ大統領と握手した。
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翌9日にはひとしきり雪が降った。
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パティオには雪が積もった。
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雪の日は意外に寒くはないが、
れ以来、私の庭は冷蔵庫となった。IMG_9392 (002)

マンハッタンの街にも雪が積もった。
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その夜はスーパーボウル。
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コイントスは自室のテレビで見た。IMG_9449 (002)

しかしディナーに出かけた。
ストリップ・ハウス。
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店内はガラガラ。
アメリカ人は家でスーパーボウルを見ている。
食事に来ていたのは日本人の二組だけだった。
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2月13日、積もった雪は少しずつ解け始めた。
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私は雪の中、
メトロポリタン美術館に出かけた。
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テレビには連日、トランプ大統領。
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ジェイムス・デイヴィッド・バンス副大統領に指示する。
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雪は解けていった。
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2月16日には雨が降った。
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9・11メモリアルパークは、
冷たい風が吹いてひどく寒かった。
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新しい班がやってくるたびに、
初日の晩はステーキハウスに行った。
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寒いけれど毎日、
ブルックリンラガ―を飲んだ。
(ギネスのグラスに入っているが)
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イエローキャブにも、
ウーバーにもお世話になった。
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ザ・ニューヨーカーにはずっとお世話になった。
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最後の9・11メモリアルパーク訪問。
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慰霊のプール。
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蛸を中心にしたモニュメント。IMG_0519 (002)

犬と兎。
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そして動物たち。
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自分の部屋にももちろん、
世話になった。
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帰国前日には日が差した。
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パティオから西側を望む。
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マンハッタンの街の活気は、
いつまでも変わらない。
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今年の秋には、
商人舎スペシャルコースで、
ニューヨークを訪れる。

ご参加を検討してください。
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帰国してみると、
商人舎流通スーパーニュース。

ウォルマートnews|
’24年度年商6810億ドル5.1%増/過去最高収益を更新

2025年1月期決算。
過去最高収益を更新。

売上高6745億ドル、前年比5.0%増。
1ドル150円換算で大台を超えた。
101兆1807億円。

営業利益293億ドル(4兆4022億円)で8.6%増。
純利益 194億万ドル(2兆9154億円)で25.3%増。

すごい増収増益。
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期末店舗数は米国内5205店。
スーパーセンター3559店、
ディスカウントストア355店、
ネイバーフッドマーケット671店、
サムズクラブ 600店。
国外が5566店で、
合計1万0771店舗。

一方、
Amazon news|
’24営業収益6380億ドル11.0%増/2年連続で2桁伸長

2024年12月期決算。

営業収益6380億万ドル(95兆6939億円)、
11.0%の増加は2年連続2桁伸長。

営業利益686億ドル(10兆2890億円)で86.1%増、
純利益592億ドル(8兆8872億円)で94.7%増。

ただし商品売上高は2723億ドル(40兆8467億円)、
アマゾンウェブサービス売上高3656億万ドル。
54兆8472億円で14.7%増。
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さらに第4四半期売上高を比べると、
ウォルマートは1805億5400万ドル(27兆円)、
アマゾンは1877億9200万ドル(28兆1688億円)。

ウォルマートとアマゾンが逆転した。

2025年度は通期で逆転しそうだ。

ウォルマートは21世紀に入ってから、
エクソンモービルを抜いて世界第一の企業となった。

その後、原油価格の変動によって、
何度か首位の座を譲ったが、
2014年以降は安定してトップの座にあった。

新しい局面が生まれるかもしれない。

しかし商品販売額という消費局面では、
相変わらずウォルマートが首位だ。
アマゾンはウォルマートの半分以下である。

今回も店頭とオンライン販売の現実を見る限り、
両者の格差はものすごく大きかった。

ウォルマートスーパーセンターは、
凄い客数だった。
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オンライン主力とはいえ、
そのリアル店舗アマゾンフレッシュは、
惨憺たる店頭状況だった。
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もちろんアマゾン傘下となったホールフーズは、
いい状態だった。

それを加えても、
店頭力とネットスーパーの総合力は、
ウォルマートに軍配が上がる。

現場を見ていてつくづくと思う。
それを忘れてはならない。

〈結城義晴〉

2025年02月21日(金曜日)

ロピア2025NY研修修了/車中講義のEATALYとStew Leonard’s 

帰国の朝。

私の部屋のパティオ。IMG_0657 (002)

ザ・ニューヨーカーの30階。
毎日のようにここからマンハッタンの街を見下ろした。
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今日は快晴。
ビルの合間にハドソン川が垣間見える。
その向こうはニュージャージー州。
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ゆっくりと朝食をとって、
8時45分にロビーに集合。

佐藤博和団長と握手。
㈱スーパーバリュー取締役営業担当。
まだ44歳ながら、
プロパーで入社し精肉部門で頭角を現わし、
新店の店長を10店ほど経験し、
関西ロピアの立ち上げに参加し、
台湾出店で活躍し、現職。

今回も第3班と4班をまとめてくれた。IMG_0658 (002).jpg2

全員がバスに乗り込むと、
ジョンFケネディ空港に向けて出発。

社内では最後の講義。

この3日間に巡った店舗を、
ざっと復習するために、
企業ごとのマーケットシェアの表を説明した。
そして将来の日本の競争の変化を示した。

それから日本のチェーンストアランキング。
OICグループが今、どこに位置し、
2027年、2031年には、
どこを目指しているか。

それを自覚してもらった。

どんなビジョンも、
実現させるためにあるものなのだ。

Epilogue1の講義は、
ホスピタリティ。

スチュー・レオナードの「Our Policy」
Rule1 The Customer is Always Right!
原則1 顧客はいつも正しい。

Rule2 If the Customer is Ever Wrong, Reread Rule1.
原則2 たとえ、顧客が間違っていると思っても、
原則1を読み返せ。
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これに対して、
イータリーの「Our Policy」
1 The customer is not always right
顧客はいつも正しいわけではない。

2 Eataly is not always right
イータリーもいつも正しいわけではない。

3 Through our differences, we create harmony
顧客とイータリーの差異が調和を創り出す。
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私の発見。

どちらがいいと思うか、
バスの中で手を挙げてもらった。

スチュー派は2人。
他はイータリー派だった。

どちらも正解である。
21世紀にはイータリーの考え方が、
私たちの前に登場した。

面白い現象だが、
意義深いことだ。

さらに車中講義のEpilogue2は、
イノベーション。

「イノベーションとは、
顧客にとっての価値の創造である。
それは科学的、技術的重要度ではなく、
顧客への貢献によって評価される」

ピーター・ドラッカー。

「イノベーションの必要性を最も強調すべきは、
技術変化が劇的でない事業においてである」

商売のイノベーションこそが、
最も強調されねばならない。

そのイノベーションの原理。
第一に機会を徹底して分析する。
第二に自分の目と耳で確認する。

ロピアのニューヨーク研修は、
自分の目と耳の訓練のためにある。

第三に焦点を絞り、単純なものにする。
第四に小さくスタートすること。

イノベーションは、
シンプルに小さく始められるものだ。

空港に到着する直前に、
最後の祈り。
ラインホールド・ニーバー。

「変わるものを変えられる勇気を、
変わらぬものを受け入れる心の静けさを、
それらを見分ける英知を、
お与えください」

浅野秀二、富澤由紀子、
そして結城義晴。

ご清聴を感謝して、
講義を終わらせた。

私たち事務局は少し早い時間に、
JAL便で出発する。

だからJALのターミナルで降りた。
そこで、写真。
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団員を乗せたバスは、
ANAのターミナルに向かった。
ケネディ空港は広い。
両ターミナルの間は、
バスで5分はかかる。

私たちはチェックインを済ませて、
空港ロビー。
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2月6日に出発して21日に帰国。
この3人でずっと団員のお世話をした。
左から商人ねっとの工藤恵理佳さん、
商人舎GMの亀谷しづえさん。
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一方、第4班団員は、
ANAのロビーで最後の写真。
「また来るぞ!」
全員の意志が感じられる。IMG_0699 (002).jpg2

JALの出発ゲート前。
私はスクワット。
こちらに来てから、
毎日1万歩以上を歩き、
スクワットもずっと続けた。
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12時50分に乗り込んで、
午後1時、離陸。

ニューヨークの上空は雲に覆われていた。IMG_0673 (002)

晴れていればマンハッタンの絶景が拝める。
残念だった。
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2時間くらい経過すると五大湖上空。
湖面が凍っていた。IMG_0676 (002)

凍りついた巨大湖。IMG_0677 (002)

座席のテレビ画面の地球儀の映像に、
現在地が映される。IMG_0678 (002)

カナダ側は氷の平原だ。IMG_0679 (002)

太平洋上は晴れていた。
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機中ではインターネットをつないで、
ブログを書いた。

けれどGoogle Meetはつながらなかった。
㈱True Dataのオンライン取締役会には、
残念ながら参加することができなかった。
申し訳ない。

機中では何本も映画を見た。
最後は「ティファニーで朝食を」
冒頭のシーンは何回見ただろう。
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日本に近づくと、また雲に覆われていた。IMG_0681 (002)

雲の形は千変万化。
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15時間後に日本列島が現れた。
あの長い川は利根川か。IMG_0684 (002)

そして霞ケ浦。IMG_0689 (002)

日本の湖もいい景色だ。
その霞ケ浦に夕日が沈んでゆく。IMG_0691 (002)

まもなく東京湾。
こちらは巨大だ。

16日間の旅が終わる。IMG_0695 (002)

東京羽田国際空港。IMG_0696 (002)

管制塔が見えてきた。IMG_0697 (002)

2025OICグループNY研修、
無事、終わりました。

来年は10回目となる。
ロピア・カルチャーは進化しつつ、
貫徹されていく。

ありがとうございました。
すべての皆さんに感謝します。

ブログの読者の皆さんにも、
16日間のご愛読を感謝します。

〈結城義晴〉

2025年02月20日(木曜日)

第9回OICグループNY研修最終日の「人生相談」 

OICグループの海外研修。

第1回は2015年1月7日。
最初はロピアNY研修と称した。

1月と2月で180人。

それから2021年と2022年は、
新型コロナウイルスの感染拡大で中止した。

2023年から再開。
サンフランシスコに変更した。

そして昨2024年からまた、
ニューヨーク研修に戻した。

今回で9回目。
延べ1620人。

この間、ロピアは飛躍的な成長を遂げ、
OICグループと名称を変えた。

ずっと同じコンセプトと一貫した哲学で、
アメリカのチェーンストアをモデルにして、
ロピアの戦略を徹底的に教える。

その第9回目のOICグループNY研修も、
いよいよ最終日。

6時50分に会議室に集合して
いつものロピアの経営理念と7大用語。IMG_3006

リードは石野さん、兵庫三田店店長。IMG_3004

すぐに結城義晴の講義。IMG_3009

昨日までのチェーンストアの復習をしながら、
それらの企業とロピアの共通点を分析する。IMG_3011

そして商品問題。
コモディティ化現象とプライベートブランド。
ウォルマートのグレイトバリューと、
ナショナルブランドのオレオを食べ比べする。IMG_3012

最後は店舗問題。
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業種・業態、フォーマット。
ロピアはこのセオリー通りに蛻変をしてきた。
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そのカギを握る考え方が、
ポジショニングである。
ロピアはポジショニング戦略の企業なのだ。
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講義が終わると最後の視察へ。
マンハッタンを駆け巡る。

ウェグマンズ。IMG_3090
マンハッタン初進出。
アスタープレイス店。

ワナメーカー百貨店の跡の建物に出店。
1階は即食とチェックスタンド。
郊外型の1フロア店舗のフードサービス部門が揃う。
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その1階を突き抜けて、
店舗中央のエスカレーターで、
地下1階の内食ゾーンへ。IMG_3088

ウェグマンズ第一の各部門が現れる。
プロデュース・デパートメント。IMG_0499 (002)

右奥に「SAKANAYA」。IMG_0510 (002)

エイドリアンさんが待っていてくれた。IMG_3033

通訳は浅野秀二先生。IMG_3038

エイドリアンさんは日本の魚文化にほれ込んでいる。
「さかなや」に対する熱い思いを聞く。
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生のサーモンの刺身を試食させてくれた。IMG_3059

エイドリアンさんを囲んで写真。IMG_3055

さかなやのまな板にロピ太を飾ってくれた。IMG_0509 (002)

南下して9.11メモリアルパークへ。

駅舎のオキュラス。
ワンワールドセンターが後ろに見える。IMG_3111

サウスタワー、ノースタワー崩壊跡の慰霊のプール。IMG_3097

今日が誕生日の犠牲者の名前に、
白薔薇が飾られている。2

今日は氷点下。
晴天で景色は澄んでいるけれど、
ひどく凍えている。IMG_3101

最低気温はマイナス8度。
ここはそのくらいの気温だ。
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オキュラスで記念撮影。IMG_3106

再び視察。

五番街のイータリー。IMG_3113

入口のカフェで休息。IMG_3114

カプチーノとプチケーキ。
冷えた体に染み渡った。IMG_3115

店舗中央のホール。
ワインとチーズを楽しめる。
壁面にチーズショップ。IMG_0552 (002)

店内をぐるりと回る。
地元客や観光客でにぎわっている。IMG_3120

「市場であり、食堂であり、学校」
それがイタリア料理の店イータリーだ。
未来のコンセプトを体現している。

ハドソンヤードへ。
ホールフーズマーケット。
IMG_0560 (002)

エスカレエーターで2階に上がる。
迷路のようなレイアウトだが、
鮮魚と精肉は長い対面売場。IMG_0565 (002)

一番奥に青果部門。
ホールフーズの命ともいえる商品群。IMG_0568 (002)

豊富な品揃えのチーズショップ。IMG_3144

ランチ時だからカフェには人が多い。IMG_3145

私はセルフデリのスープと、
ウェグマンズで買い込んだ握り寿司でランチ。

この後最後の散策。

一気にアッパーウエストに北上して、
ブロードウェイ沿いのゼイバース。
たった1店舗ながら固定ファンに支えられて
マンハッタンで存在感を示す。IMG_3146

いい店に来ると思わずにっこりしてしまう。IMG_3149

2階のキッチン用品売場につながる階段スペースには、
プライベートブランドのグッズが陳列されている。
IMG_0581 (002)

ゼイバースのロゴ入りグッズのなかでは、
コーヒーカップが人気。IMG_3153

店舗の一番奥にコーヒー売場。IMG_0584 (002)

私はお目当てのコーヒーをゲット。
オリジナルブランド、
ブルーマウンテン、
コロンビアの3種類を購入。IMG_3159

買物をしてもうれしいと思わせる店だ。

5分ほど歩いて、
シタレラ。
IMG_0591 (002)

店舗の奥は圧巻の鮮魚売場。 IMG_0595 (002)

右側の入口から入るとニューヨーク・デリ、
左側から入るとミート。
ユニークないい店だ。

フェアウェイマーケット。
IMG_0599 (002)
マンハッタン型小型スーパーマーケットのキング。

「他にはないスーパーマーケット」。

青果店出身だから野菜と果物に強みをもつ。IMG_3160

惣菜はその店独自の味。
それがニューヨークデリだ。IMG_0602 (002)

フェアウェイマーケットから歩いて3分。
最後はトレーダー・ジョー。

地下1・2階の2層店舗。IMG_3181

1階からエスカレーターで入店する。IMG_3166

地下1階導入部は青果売場。
ミート、デアリー、そしてレジで構成される。
IMG_3167

売場中央に地下2階へ誘導するエスカレーター。IMG_3169

地下2階はベーカリー、グロサリー、飲料、フローズン。IMG_3172

トレーダー・ジョーのPBは9割を超える。
グロサリーに関してほぼ100%。IMG_3173

冷凍食品のPBは安くてうまい。
冷凍食品は最終コーナーに配置される。

そして上りのエスカレーターへと続く。
IMG_3174

地下1階の入口近くまでレジの行列。
スタッフがラインの最後で旗を掲げて示す。

レジは30台ほどあって、順番に割り振る銀行方式。
だから、会計は意外に早い。IMG_3168
マンハッタン第一の繁盛店。

午後3時なのに長い行列。
それでも顧客はやってくる。

トレーダー・ジョーにしかない商品ばかりだからである。
これもロピアが目指す目標だ。

ホテルに戻る。
タイムズスクエア。
IMG_0625 (002).jpg2

そしてホテルのそばのエンパイヤステートビル。IMG_0629 (002)

部屋に戻って仕事して、
夕方、再びイータリーへ。IMG_0651 (002).jpg2

屋上のルーフトップレストラン。
アルパイン。
IMG_0648 (002)

イータリーの経営。
イータリーの素材を使ったレストラン。

乾杯。
IMG_0644 (002)
実にうまいイタリア料理だった。
ニューヨークに来たら試してください。

タクシーでホテルに帰ると、
ロピアが用意したコミュニケーションルーム。
すべての研修会でスイートルームを借りる。
そこで試食をしつつ、議論をする。

団員から次々に質問が寄せられる。
それに応えていく。IMG_3202 (002)

浅野秀二先生と富澤由紀子さん。
富澤さんはもう専属ガイド。

ほとんどが人生相談。
富澤もずっと付き合ってくれた。
心から感謝。
IMG_0671 (002)
私も西友の創業者・上野光平さんや、
杉山昭次郎先生、そして荒井伸也さんに、
さまざまな相談をした。

みんな、丁寧に応えてくれた。

今、私がそれをしている。

知識商人を育てることが、
私の人生の目的である。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2025年02月19日(水曜日)

ロピア米国研修4班2日目「ニュージャージーのとんがり店視察」

疲労のピーク。 

朝6時50分、ホテル3階の会議室に集合。
すぐにロピアの経営理念と7大用語の唱和。IMG_2750

リードするのはロピアミ・ナーラ店の川島さん。IMG_2747

佐藤博和団長のあいさつ。
㈱スーパーバリュー取締役営業担当。
IMG_2753
佐藤さんはプロパーでロピアに入社して、
ずっとその中核の仕事を担っていた。
まだ44歳。

その経験に基づくスピーチ。
ロピアの本質を的確に指摘し、
そのうえでスーパーバリューのビジョンを語った。

実にいい話だった。

佐藤さんを若いころから知っているだけに、
その成長ぶりが本当にうれしかった。

そして結城義晴の講義。
IMG_2757

最初は「人間万事塞翁が馬」

そして商人の本籍地と現住所。
最初に入った会社が本籍地、
現在属している会社が現住所。

本籍地を大切にしつつ、
現住所を最高のレベルにしたい。

そしてニューヨークで学ぶことの意味、
OICグループとロピアが目指すところなど、
エッセンスを語った。
IMG_2765

そのあとはウォルマートの成長の理論。
米国チェーンストアとスーパーマーケットの体系。
これはロピアの若い人たちにも必須の知識だ。IMG_2768

講義が終わって、専用バスに乗り込むと、
「エッサ・ベーグル」の試食。
IMG_2775

福島道夫取締役が推薦するおいしいベーグル。
ホテルのすぐそばに店がある。
サーモンとチーズがたっぷり入っていて、美味
IMG_2774

ハドソン川のリンカーントンネルを通り、
ニュージャージー州へ。

そして、
トレーダー・ジョー。

いつ見てもカラフルなテーブルフラワーが顧客を迎える。
しかも安い。
IMG_2804

卵コーナー。
鳥インフルエンザが猛威を振るい、
卵は高騰している。
そのなかでトレーダー・ジョーは
ラージサイズ1ダースは3.40ドルで販売する。
そのほかの卵も他店に比べて半額。
驚くほど安い。IMG_2777

だからあっという間に売り切れる。
最後の1個を手にしたお客。
IMG_2780

私は少し疲れ気味。
そこでエナジードリンクを探す。
IMG_2781

富澤由紀子さんが選んでくれた。
富澤さんは現地ガイドで、
私にずっとついてきてくれている。
IMG_2783

購入してすぐに飲んでみる。
IMG_2795

ちょっとだけ飲む。
IMG_2797
ん~、ジンジャーテイスト。

IMG_2799

一気に飲む干す。
IMG_2801

トレーダー・ジョーではインタビュー。
ファーストメイトのNAIMさんと、
クルー・メンバーのNATさん。
IMG_2821

顧客が最優先であること、
従業員同士のコミュニケーションが大事であること。
それらを強調しながら店舗運営について話してくれた。
IMG_2826

記念撮影を頼むとノリノリ。
IMG_2831

ほかのスタッフも加わってくる。
IMG_2832

全員でOIC(オイシー)。IMG_2835

トレーダー・ジョーに感謝しつつ、
近隣にあるアマゾン・フレッシュへ。
IMG_2859

最初は「ジャスト・ウォーク・アウト」を採用した。
それをスーパーマーケットで展開した。
完全レジレス店舗。

しかし現在は有人レジと完全セルフレジ、
それにこの「ダッシュカート」の仕組みを使う。IMG_2840

団員を引き連れて、
富澤さんがダッシュカートの実演。IMG_2842

商品を手に取ってカートに入れると、
カメラと重量計で商品を認識する。
IMG_2846

途中でアマゾンのAI「アレクサ」の案内を試す。

その商品が売場のどこにあるのか、
商品に合うワインは何かなどを聞くと、
AIが答える仕組みだ。

音声認識が今一つなのか、
エラーが出たりして、意外に面倒くさい。IMG_2853

最後に専用ラインを超えると、
自動で会計処理される。IMG_2858

スチュー・レオナード。IMG_2862

ディズニーランドのようなスーパーマーケット。
ワンウェイコントロールの店。

急遽、スティーブ店長にインタビュー。IMG_2867

ホテルのレストラン勤務から転職。
スチューで18年のキャリアを誇る71歳。IMG_2870

いいインタビューだった。
詳細は店の紹介とともに、
月刊商人舎で報じよう。IMG_2898

店長を囲んで写真。IMG_2894

ウェグマンズ。IMG_2954

まずは記念写真。
IMG_2905

店舗導入部はトンネル状になっている。IMG_2906

そのトンネルをくぐると、
一気に市場のような青果売場が広がる。IMG_2931

郊外型の2000坪超の店舗。
ウェグマンズの良さがあふれている。IMG_2908

青果部門を過ぎると広大なチーズ売場。
世界中のチーズが品揃えされている。IMG_2916

水槽を設けた鮮魚売場。
女の子が水槽のロブスターに見入る。IMG_2924

名物の汽車の模型。
ロピアはこれを模倣した。IMG_0420 (002)

ファーマシーはレジ前の一等地にある。IMG_2933

グロサリーはEDLPの「HOT ZONE PRICES」。
必需品とPBをお値打ち価格で売り出す。IMG_2946

店舗右翼にはリカーショップを併設。IMG_2936

郊外型のウェグマンズ。
広いイートインスペースでランチをとり、
店を十分に見て回って大満足。

ミールソリューションの草分け。
ホスピタリティの最高峰。
それでいてEDLPと大容量パック。
ウォルマート対策もコストコ対策も怠りなし。

死角はない。

これまで、
その成長スピードの遅さだけが弱みと言われた。
しかしそれもクリアして、
続々と新店開発が進む。

マンハッタンにも進出して、
これまた不得意の立地もなくなった。

ほんとうに死角はない。

ウェグマンズから45分ほど南下すると、
ショップライト。IMG_2958

ショップライトはボランタリーチェーン。
その中でも最高峰の店。IMG_2959

高い天井とスポットライト、
腰高の木製什器。
導入部はインストアベーカリー。IMG_2960

青果売場と花卉売場。
キラキラした装飾で売場もピカピカ。IMG_2962

壁面の葉物の陳列も見事。IMG_2963

デリカテッセンブランドの「ボアーズヘッド」を導入。
ハムやチーズを切り売りする。IMG_2966
ボランタリーチェーンだから、
無駄に見える売場はある。
しかしそれがほかにないポジショニングとなって、
生き残っている。

最後にストップ&ショップ。
ロイヤルアホールド・デレーズUSA傘下、
ローカルチェーン。IMG_0435 (002)

青果部門はよく頑張っているが、
特長はない。IMG_0436 (002)

Something Special。
しかし何も特別なものはない。IMG_0441 (002)
コンベンショナル型の普通の店を見て、
とんがり店舗のことが良く理解できる。

それが私のやり方、教え方。

ニュージャージー州のとんがり店舗。
その視察を終えて車中講義。

最初に渡米した思い出話を披露。
そのうちに500人の視察団が、
トレーダー・ジョーに押し掛ける模様を想像して、
笑いのスイッチが入った。

変なモードに入って笑いが止まない。
エナジードリンクが効いてきた。IMG_2970

ハドソン川沿いのハミルトン公園で短い観光。IMG_2982

川風で寒いなかでも、景色は最高。IMG_0448 (002)

全員揃ってポーズ。
IMG_2976

マンハッタンに戻って、
チェルシーマーケットへ。
IMG_0462 (002).jpg2

独特の雰囲気をもったテーマ・フェスティバルセンター。IMG_0451 (002)

ナビスコ工場跡地を商業施設にした。
観光スポットでもある。IMG_2993

 

LiLacチョコレート。
1923年創業の、マンハッタンで最も古い、
著名なチョコレートハウス。
IMG_2996

ロブスタープレース。
店舗の改廃の激しい中で、
根強い人気を誇る。

鮮魚を販売するだけでなく、
オイスターバ―やロブスターバー、
そしてたちの寿司屋などがある。

寿司屋はネパール人の親方が仕切る。IMG_2998

ほぼ同じルートを巡って、
ほぼ同じ店を訪れる。

もちろん毎回、改善する。

ロピアとOICグループの社員の知見を、
統一するためだ。

しかし私たち事務局は4回も同じ店を見る。
そしてその変化を知ることができる。

その企業の迅速さを察知できる。
ほんとうにいい勉強になる。
ありがたいことだ。

そして私は講義でその変化を教える。

夕食は和食。

そのHenn na Hotelの恐竜。 IMG_0477 (002)

疲れは癒された。
IMG_0481 (002).jpg2

あとわずか。
力を振り絞って頑張ります。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2025年02月18日(火曜日)

OICグループNY研修/第3班から第4班へバトンタッチ

ニューヨークに来て12日目。

OICグループニューヨーク研修も、
いよいよ最終版。

今日は、JFK空港で3班を送り出し、
4班を迎える。

ホテルの前でバスを待つ間、
日課のスクワットを少し。
深く沈んで……。
IMG_2543

ゆっくり立ち上がる。IMG_2547

JFK空港までの車中で最終講義を行って、
ホスピタリティとイノベーションの総括。
最後は「自ら変われ!」と訴えた。

出国手続きを終えた3班。
記念撮影の指示を出す。
IMG_2550

3班のメンバーの充実した顔。
IMG_2554

宍戸班長、お疲れ様でした。
IMG_2557

1時間ほどすると4班が到着。
事務局全員が挨拶して、
すぐにウォルマートへ。
IMG_2562

今日は連邦政府が定めた祝日。
「プレジデンツデイ」。
初代大統領ジョージ・ワシントンと、
奴隷解放宣言を発布したエイブラハム・リンカーンの
誕生日を祝う日だ。

毎年2月の第3月曜日と制定されている。

週末3連休の最終日で、
ウォルマートも顧客でにぎわっている。
IMG_2576

ウォルマートの最強フォーマット「スーパーセンター」。
団員たちに売場で解説する。
IMG_2569

ジャガイモ10ポンド入りの大袋が6.18ドル。
1ポンド(454g)当たり61.8セント、
10ポンド(4.54キロ)の1袋618円。安い。IMG_2573

ミカン、レモンの単品量販の平台。
オレンジ、イエロー、レッドの、
カラーコントロール。IMG_2574

リンゴ、オレンジ、スイカの平台。
価格を大きく表示するだけ。
シンプルでわかりやすくて、
手に取りやすい。
IMG_2575

どんな店もお客が入っていると、
うれしくなる。
IMG_2580

グロサリーのエンド。
商品の入れ替え作業をしている。IMG_2582

スタッフに聞くと、
スマホに本部からの指示が届き、
それを参考にして陳列すると言う。
IMG_2585

この3連休を境に、
春の新商品提案に切り替える。
プロモーションコーナーでは、
バレンタインが終わり、
次のイースターに向けて、
準備が始まっている。
IMG_2589

棚に商品を一つ見本として置いておく。
スタッフはすきまに同じ商品を陳列して、
棚を埋めていく。
現物を使った棚割表だ。

ウォルマートはプロモーションに強い。
「早仕掛け、早仕舞い、際の勝負」に徹している。

ターゲット。
ウォルマートと同じ業態を展開する。
ウォルマートのライバル。
ディスカウントストアと、
ハイパーマーケット(総合スーパー)。IMG_2649

天井を張って、Pタイルの床を採用する。
ウォルマートのスケルトンの天井、
コンクリート打ちっぱなしの床とは正反対だ。IMG_2670

客層はウォルマートよりややアッパー。IMG_2665

食品は絞り込んだ品揃え。IMG_2673

ベーカリーはセンターからの供給。IMG_2684

コーラも箱入り。
2リットルボトルは扱っていない。IMG_2682

売場の至る所でセールのPOP。
ウォルマートのEDLPに対して、
ターゲットはハイ&ロー政策をとる。
IMG_2681

女性をターゲットにビューティケアを強化。IMG_2671

ドラッグストアは直営をやめて、
CVSファーマシーを誘致する。IMG_2686

ターゲットはあらゆるポイントで、
ウォルマートとの違いを明確に出す。
それがターゲットのアイデンティティだ。

ターゲットの隣、
2週間ほど前に開業したリドル。
IMG_2630

ディスカウントのボックスストア。
ドイツのシュワルツグループが運営する。
ここも顧客が入っている。IMG_2632

イチゴの品質の確認のために購入するメンバー。IMG_2635

10ポンド入りのジャガイモは5.99ドル。
ウォルマートより安い。IMG_2645

リドルの特徴はインストアべーカリー。
焼きたてを提供する。
1個49セントのクロワッサンが人気。IMG_2638

アルディ。
ドイツ出身の最強のボックスストア。IMG_2687

価格志向の強まっているアメリカ。
低所得者層に限らず、
さまざまなお客が利用する。IMG_2691

団員たちはリドルとの違いを観察する。IMG_2694

アルディのチェックアウトは、
座って仕事をする。
だからスキャンも速い。
IMG_0339 (002)

ここでインタビュー。
マネジャーのジョンさん。
通訳は浅野秀二先生。
IMG_0331 (002)

座るレジのことを聞いたら、
嬉しそうにその優位性を語ってくれた。
IMG_0324 (002)

店内で全員の写真。IMG_0335 (002)

最後は、
ホールフーズ環境対策店。

ブルックリン市からの要請で、
このエリアの再開発の目玉としてオープンした。IMG_2721

3連休の最終日。
結構、顧客が入っている。IMG_2698

オーガニック・スーパーマーケットの最高峰。
アマゾン傘下になっても、
色あせることはない。IMG_2701

対面のミート売場。IMG_2704

40歳代のミレニアル世代以降の人々は、
子どものころからオーガニックになじんできた。
現在のホールフーズのメイン客層になる。 IMG_2713

店舗視察を終えて、
イーストリバーのほとりを散策。
そしてダンボ地区のブルックリン橋のたもとで、
記念撮影。
IMG_2728

風の強い寒い中、
今度は自由の女神を背景に写真。
IMG_2733

夕日にシルエットが浮かび上がる。
IMG_2724

到着して5店舗を視察。
それも凄い企業ばかり。

マンハッタンに入って、
ホテルにチェックイン。
ホッと一息。

7時15分に集合して、初日のディナー。
4つの班に分かれて、
それぞれに別のステーキハウスへ。

私はSmith & Wollensky steakhouse。
スミス&ウォレンスキーステーキハウス。 IMG_2736

クラムチャウダー、シーザーサラダ。
メインはご覧のポーターハウスステーキ。
サーロインとフィレの二つの部位を味わえる。
この1皿で2人前。すごいボリューム。IMG_2742

デザートはニューヨークチーズケーキ。
そしてカプチーノ。

しかし私はデザートの時間、
ずっと席に座ってうたた寝していた。

すみません。
疲れがたまっている。

けれど講義は手を抜きません。
頑張ります。
(つづきます)

〈結城義晴〉

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