結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年03月08日(日曜日)

[日曜日の雑記帳]「首まで埋まった」大相撲と「無観客商売」を思う

「客」の存在。
新型コロナウィルス禍で、
スポーツの動向を見ていても、
あらためて考えさせられる。

大相撲春場所。
無観客で初日の取組を行った。     mid005078_200306_145928
相撲の試合のことを、
「取組」といい、
さらに「割」と呼ぶ。

しかし観客がいない「割」は
「興行」とは呼べない。

興行とは、
「入場料をとって客に見物させること」

今場所は、無観客。
やっぱり客がいないと、
華やいだ雰囲気がない。

そのうえ相撲は、
接触するスポーツだから、
取組の中から、
1人でも感染者が出たら打ち切り。

相撲協会が自ら判断して、
そう決めた。

力士は約650人。
それに親方、行事、呼出、
さらに髪を結う床山などが加わる。

場所への力士の移動は、
公共交通機関を避けて、
自動車を利用した。
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外部との接触を減らすためだ。

日本相撲協会の八角理事長。
元横綱北勝海。

幕内全力士42名を勢揃いさせて、
異例の長い挨拶をした。
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八角理事長のスピーチは良かった。

「公益財団法人日本相撲協会は、
社会全体でコロナウイルス感染症の拡大を
防いでいる状況を勘案し、
またなにより、
大相撲を応援してくださる
多くのファンの皆様に、
ご迷惑をかけることは決してできないと考え
大相撲三月場所を
無観客で開催させて頂く事となりました」

「このようなお客様のいない本場所となり、
力士にとっても、気持ちを整えるのが
難しい非常に厳しい土俵となりますが、
それでも全力士は、
全国各地で応援してくださっている
郷土の皆様やファンの方々の
歓声や声援を心に感じ、
精いっぱいの土俵を務め、
テレビでご観戦の皆様の
ご期待にお応えするものと存じます」

「古来から力士の四股は、
邪悪なものを
土の下に押し込む力があると
言われてきました。
また、横綱の土俵入りは
五穀豊穣と世の中の平安を
祈願するために行われてきました」
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「力士の体は、
健康な体の象徴だともいわれます。
床山が髪を結い、
呼出が拍子木を打ち、
行司が土俵をさばき、
そして、力士が四股を踏む。
この一連の所作が、
人々に感動を与えると同時に、
大地を鎮め、邪悪なものを
押さえこむのだと信じられてきました」

「こういった大相撲のもつ力が、
日本はもちろん世界中の方々に
勇気や感動を与え、世の中に
平安を呼び戻すことができるよう、
協会員一同、一丸となり、15日間、
全力で努力する所存でございます。
何とぞ千秋楽まで、
温かいご声援を賜りますよう、
お願い申し上げごあいさつと致します」

開催の前には、
神主が土俵を清めた。
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最後に結びの一番のあとには、
将豊竜による弓取式が行われた。
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万事、いつもの本場所通り。

しかし観客はいない。
NHKテレビの向こうで、
相撲の進行を見つめるだけ。

呼出や行事の声、
力士が回しを叩く音、
そしてぶつかり合いと息遣い。

それらが館内に響き渡った。

しかし日本相撲協会は、
10億円以上の損失。

15日間分の前売り券は完売していた。
それらは払い戻しされる。

ただしNHKの放映権料は4~5億円。
こちらは何とか確保。

日本相撲協会広報部長の芝田山親方。
元横綱大乃国の言葉。
「首まで土に埋まったような状況だけど、
頑張るしかない」

大乃国は頭のいい親方となっていて、
表現が的確だ。

「首まで埋まって状態」は、
日本全体を意味している。

大相撲だけではない。
プロ野球。
「野球の夢。プロの誇り。」を謳う
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オープン戦は無観客試合。
昨2019年3月のオープン戦は、
88試合で171万人を集客。
チケット収入は約50億円だった。

それがない。

Jリーグは、
すでに開幕カード20試合を終えた。
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開幕試合では応援に制限が加えられた。
応援歌を歌うのは禁止。
サポーター同士が肩を組むのも禁止。

そして安倍晋三首相の「自粛要請」で、
3月15日までの計94試合を延期した。

スーパーラグビー。
日本チームはサンウルブズ。
3月に日本国内で2試合を予定していた。
こちらは開催地をオーストラリアに変更。
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チケット収入は合計1億円。
その収入がなくなった。

Bリーグは、
プロバスケットボール。
99試合が延期された。
そのチケット収入60億円。

女子プロゴルフツアーは、
開幕戦と第2戦を中止。
開幕戦は「ダイキンオーキッドレディス」、
第2戦は「明治安田生命レディス」。
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3戦目、4戦目も開催は不透明。
3戦は「Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント」
4戦は「アクサレディスゴルフトーナメント」

人気も落ち目で試合数が少ない男子は、
4月開催のため、今のところ高みの見物。

そして東京五輪とパラリンピック。

「客」がいないと「興行」にならない。

しかし大相撲の「無観客取組」を見て、
無心のスポーツマインドに感動した。

子どものころの相撲、
新弟子のころの相撲、
何より稽古場の相撲。

客はいないけれど、
そこに喜びや苦しみがある。
楽しさもある。

相撲を取る意義、醍醐味。
野球もサッカーもラグビーも。
その意義や醍醐味が大切だ。

顧客は映像でそれを見る。

商売も同じようになるか。

顧客は映像で商品や売り方を見る。
食べ方、使い方、着方も映像で見て、
ネットで買うようになる。

「無観客商売」

「モノからコトへ」といわれるが、
しかし商売にはモノの「客」は残る。
「コト」は映像やネットで提供され、
「モノ」だけが物流する。

だから画像、映像と物流が大事。

それでも
商売の意義、
商売の醍醐味。
それを商人自身が、
知っていること、
感じていること。

この新型肺炎騒動が収まるとしたら、
私たちはもっと、
「客」を大切にするようになる。

これは間違いない。

〈結城義晴〉

2020年03月07日(土曜日)

「宅経済⇒巣ごもり消費⇒nesting」と「弱気の虫は退けよう」

二十四節気。
1年を24回で割る。

一つの節気は15日が基準。

新型コロナウィルスは、
その潜伏期間が1日から14日で、
平均5.8日と報告されている。

だから二十四節気を意識して、
その経過を考えておくのがいい。

「啓蟄」(けいちつ)は、
一昨日の3月5日に始まって、
3月20日に終わる。

毎日新聞の巻頭コラム「余禄」

「蟄(ちつ)虫(ちゅう)戸(こ)を啓(ひら)」
これは二十四節気をさらに3つに分けて、
1年を72分する「七十二候」。
啓蟄の期間の一番最初の「初候」のこと。
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冬ごもりしていた虫が穴から出る。

「騒がしい世相に気をとられていたら、
今年はおとといさりげなく、
やって来ていた」

私もこのコラムを読んで、同感した。

「しかし目覚めた虫たちも、
いつもとは少し様子の違う春に
気づいたかもしれない」
と、コラムニスト。

「冬ごもりを終えた自分たちと
入れ替わるように、人間たちが
巣ごもりを始めていたからだ」

面白い。

「新型コロナウイルスの感染拡大による
“春ごもり”である」

我々の仕事に絡めると、
「巣ごもり消費」だ。

だからeコマースと、
内食提供業が繁盛する。

その巣ごもり消費を、
英語で「ネスティング」という。

「巣」を意味する「nest」に「ing」をつけて、
「nesting」

「旅行や外食より自分の家を
居心地よくして楽しむライフスタイル」

東日本大震災の後も、
ネスティング現象が起こった。

これを中国語では、
「宅経済」という。

中国では日本より早く、
コロナ感染拡大によって、
当局の外出規制がなされた。
そこでネットゲームや動画を楽しむ。
ネットショッピングも増える。
「宅経済」が社会を支える。

日本では学校の一斉休校、
企業のテレワーク。

「加工食品や食材の宅配サービス、
学習参考書や書籍、在宅学習サービス」
家の中で生活するための商品やサービス。

史上最も早い桜の開花予想が聞こえる。

皮肉なものだが、
次の二十四節気は、
3月20日の「春分」

順番からすると、
宅経済⇒巣ごもり消費⇒nesting

このライフスタイルは、
人々の意識の中に残る。
商売をするとき、
商売を考えるとき、
頭の中に入れておきたい。

「ほぼ日刊イトイ新聞」
巻頭エッセイは「今日のダーリン」
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変な表現だが、
「昨日の今日のダーリン」
とてもいい。

「強気しかない」
のっけから糸井さんが断言する。

「弱気になったら風邪をひく」
と言う人は多い。
もちろん、なにかの
科学的な根拠があるわけじゃない。
そう言いながら
風邪を引いているケースも
あるだろう。

「実はぼくも
“弱気になったら風邪をひく”
と思っている。
風邪をひきかけているから、
弱気になるのかもしれない」

わかる。

そこで糸井さんが考える。

「”弱気になる”ことによって
いいことはあるのだろうか」

「なにかに対して、
“弱気”になるような場面があって、
それが、”強気”に比べて
いい結果になるのか?」

「どう考えても、
それはないと思えるのだ」

私の経験をつらつら振り返ってみても、
「弱気になっていいことはない」
断言できる。

糸井さんは考える。
「強気」でいて不利になることは、
あるのだろうか。

「慢心したり、油断したり
してしまうことかな。
いや、それは”強気”だから
起こりうることではない。
慢心も油断も、それはただ
慢心であり油断である」
その通り。

ここでアントニオ猪木の有名なことば。
「出る前に負けること考えるバカいるかよ!」

「(手強い敵に)勝てますか?」
質問したアナウンサーに、
猪木さんはそう答えて平手打ちした。

糸井さんは当時、思ってしまった。
「負けることを考えない」というのは、
勝負の世界ではあまりにも
無謀なのではないか」と。

しかし、いま、あらためて考える。

「”負けることもある”と考えて
戦っているような者は、敵からしたら、
まことにありがたい相手なのだ」

本当の勝負師は例外なく、
「負けることもある」とは考えない。

「形勢が不利になったときに、
あきらめやすいだろうし、
リスクを犯してでもという
捨身の攻撃をしてこない」

つまり、強い弱いの前に、
“気の弱い”の相手なのだ」

「”弱気”が風邪をひかせるかどうか」

それはさておいて、
弱気”でいいことなんか、
ないのではないだろうか」

「かなり前の段階で
強気弱気を往復することがあっても、
いざ勝負のときに”弱気”は、
絶対にいけない」

結城義晴著「Message」
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「正規軍とゲリラ」から。

正規軍は、
勝たなければすなわち
負けである。
ゲリラは、
負けなければ、
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ゲリラも負けていいとか、
負けるかもしれないとか、
そんなことを思って闘っては、
負けるに決まってる。

新型コロナウィルスとは、
勝負をするという関係ではないけれど、
「弱気」はいけない。
「強気」で行こう。

もちろん万全の予防措置をしたうえで。

よく食べ、よく眠り、
よく働き、よく学び、
よく遊び、よく考える。

糸井さんの最後の言葉。
「弱気は、謙虚とか冷静とも
ちがうんだよなぁ」

そう、「弱気」が一番いけない。
意味がない。

まずは次の節目の「春分」まで、
弱気の虫は退けよう。

〈結城義晴〉

2020年03月06日(金曜日)

今月の標語「いつもの生活を続けよう」と販売革新2001年6月号

3月の商人舎標語。
「いつもの生活を続けよう」

そうイタリア・ミラノの校長先生の言葉。
アレッサンドロ・ヴォルタ高校。
ドメニコ・スキラーチェさん。
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イタリアはヨーロッパでもっとも、
新型コロナウィルスに侵されている。
だから日本同様に学校は臨時休校。

そこでスキラーチェさんは、
高校のホームページにメッセージを書いた。
「ヴォルタ高校の生徒へ」
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3月2日のこのブログで書いた。
「相次ぐ店舗の営業時短」と
「ミラノのヴォルタ高校長の手紙」

いつものように、
凡事徹底。

手洗い、うがい。
そしてマスク着用。

よく食べ、よく眠り、よく働く。

さて昨夜は午前様。
よく働いた。

今日は午後出社。

すると来客。

イオンリテール㈱の吉田元(はじめ)さんと、
イオンコンパス㈱の井上智香さん。IMG_15400
吉田さんは人事部教育担当部長。
もうこのブログでは何度も出ている。
井上さんは法人営業部。

毎年、海外研修をやっている。
しかし今年は、新型コロナ禍で、
まず上期は延期ばかり。
その検討。

そして様々な情報交換。

会話の中から、
㈱商業界の『販売革新』の話になった。

私が社会人になって最初に配属された媒体。
さらにかつて私が編集長をやっていた。

その、2001年6月号。
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[全篇まるまる]
価格問題特集号
サブタイトルは、
我らが「プライスウォーズ」の正体
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自分でいうのもなんですが、
凄い雑誌です。

21世紀に入ったばかりで、
私も編集部員も乗りに乗っていた。

第1特集は、
我が「プライスウォーズ」戦略
第2特集は、
「日本価格大戦争」最前線
第3特集は、
新価格形成のメカニズム解明
そして第4特集は、
「21世紀プライスウォーズ」こう闘え‼

この[全篇まるまる]のコンセプトを、
2013年に創刊した月刊商人舎で採用した。
1特集主義。

ただし2001年ののころ、
編集長の私が掲げていたのが、
「網羅主義」

圧倒的物量と質量で網羅する。
跡にはぺんぺん草も生えない。
マーケットリーダーの戦略だ。

実際、販売革新はそんな媒体だった。

いまは、全然、違うけれど。

そして商人舎を始めた時は、
マーケットニッチャー戦略。

トップマネジメントや幹部候補生。
研究者や学者、コンサルタント向け。

この作戦はどちらも成功した。

さて販売革新2001年6月号。

柳井正さんのインタビュー。
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若い‼ 52歳。
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岡田元也さんにもインタビューした。
こちらも、若い‼ 49歳。IMG_55710
私は48歳だった。

コストコ・ジャパン社長も登場。
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そしてケン・テリオさん。
当時はオペレーションディレクター。
現在、コストコ・ジャパン社長。IMG_55750

みんな、若かった。
でも、あれから現在まで、
みんな、凄い成果を挙げた。

柳井さんも岡田さんも、
言うだろう。
「まだまだです」

しかしファーストリテイリングは2兆円を超え、
アメリカのギャップを抜いた。
スペインのZARA、
スウェーデンのH&Mに迫る。

イオンは8兆円を超えた。
そしてグローバル10に食い込んだ。

コストコは、
ウォルマート、アマゾン、CVSヘルスに次ぐ、
世界第4位になった。

これらはすべて、
現場が凡事徹底を繰り返して、
成し遂げた成果である。

それを思うと、感慨深い。

だから新型コロナ禍の今も、
いつもの生活を続けよう。
いつものように。

ありがとうございます。

〈結城義晴〉

2020年03月05日(木曜日)

セブン&アイの[米国コンビニ買収断念]を考察する

日経新聞電子版。
【イブニングスクープ】
だから日経のスクープではある。

「セブン&アイ、
米コンビニの2兆円買収を断念」

㈱セブン&アイ・ホールディングスが、
米国のコンビニ約4000店を買収する話。

断念した。

アメリカのコンビニはもう、
ほとんどがガソリンスタンド併設型だ。
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セブン‐イレブンをはじめ、
単独コンビニは駆逐されてしまった。

第1の理由は競合業態の24時間化だ。

ドラッグストアという都市部の天敵が、
どんどんコンビニ化していった。
もちろん24時間営業だ。

スーパーマーケットも、
24時間営業を徹底して、
米国コンビニの唯一の優位性を、
奪っていってしまった。

ウォルマート・スーパーセンターまで、
7000坪の店を24時間営業とした。
もちろんネイバーフッドマーケットも、
ほとんどが24時間営業だ。

24時間開いていることが、
何ら優位性にはならなくなった。

理由の第2が本質的なものだが、
ほとんどのコンビニチェーンが、
ジャンクフードの店へと衰退した。

ビールとコーラとタバコの店。
そんなイメージだ。

日本のコンビニとは大きく違う。

それでもテキサスのクイックトリップ。  IMG_18169-448x336

東海岸のワワ。
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ローカルチェーンは、
ファストフードを充実・強化して、
つまり日本化して、
人気だ。
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社会にとって必要な店でなければ、
存続していくことはできない。

ただし、
ガソリンのショートタイムでの提供は、
便利な機能として、
コンビニ業態の武器となった。

セブン&アイが交渉していたのが、
石油精製会社マラソン・ペトロリアム。
そのマラソンが保有するのが、
「スピードウェイ」というコンビニ事業。
もちろんガソリンスタンド併設型。
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アメリカのコンビニランキング。
第1位がセブン-イレブン・インク。
セブン&アイ傘下の約9000店。

第2位がアリメンテーション・カウチタード。
カナダ資本で約8000店。

そして第3位がスピードウェイで約4000店。

このトップ3の構図は米国小売業では、
よくあるパターンだ。

バラエティストアは、
1位ダラーゼネラル、
2位ファミリーダラー、
3位ダラーツリーだった。

これを私は最近、「鼎占」と名づけた。

この鼎占の中で、
ダラーゼネラルがファミリーダラーを、
買収する案件があった。
しかしそれがならず、
結局、3位のダラーツリーが傘下に収めた。

そして今、「複占」状態だ。

オフィスサプライチェーン業界も、
1位ステープルズ、
2位オフィスデポ、
3位オフィスマックスの、
鼎占だった。

こちらはオフィスデポが、
オフィスマックスを買収して、
やはり「複占」となった。

最強業態のディスカウントストア産業は、
1位ウォルマート、
2位ターゲット、
3位Kマートだったが、
シアーズホールディングスが倒産して、
その傘下にあるKマートは、
どんどん店舗閉鎖している。
こちらも鼎占から複占へ。

しかし、米国コンビニ産業は、
ちょっと違う。

トップ3は明確なものの、
約6割がローカルチェーンや個人経営だ。
寡占化は進んでいない。

人口も増えているので、
コンビニ市場は成長を続けている。

M&Aも加速している。

米国セブン-イレブンも、
2018年1月に、スノコLPから、
約3500億円で1030店を買収した。

今回の1位による3位の買収で、
約1万3000店になるところだった。

もったいない。

理由は買収額の高さ。
約220億ドル。
100円換算ならば2兆2000億円。
現在のレートの1ドル106円ならば、
2兆3320億円。

日経電子版の記事。
「複数の交渉関係者によると、
セブン&アイは同日取締役会を開き、
交渉の打ち切りを決めた。
最大のハードルとなったのが買収額だ」

そのリーク相手の言い分。
「インターネット消費が拡大する中、
実店舗の将来的な価値が減じる可能性もあり
想定通りに収益が上がらなければ、
巨額の損失を計上するリスクがあった。
新型コロナウイルスの感染拡大による
世界経済の減速懸念も影響した」

本音のところだろう。

しかし、この見解は、
産業の盛衰の観察が足りない。

「インターネット消費が拡大」
これは正しい。

「実店舗の将来的な価値が減じる可能性」
これは表層的な見方だ。

リアル店舗の価値は減らない。
良い店ならば大いに発展する。

商人舎流通スーパーニュース。
アマゾンnews|
初のキャッシャーレス食品スーパー(216坪)をシアトルに開設
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eコマースの圧倒的王者アマゾン。
「Amazon Effect」とまで言われる。

そのアマゾンがホールフーズを買収し、
いま、自らグロサリーストアを開発する。

リアル店舗の価値を、
CEOジェフ・ベゾス自身が認識している。
もちろんベゾスも、
リアルとネットのコラボを前提としている。

そして米国セブン-イレブン自身、
「エボリューションストア」
拡大展開する。

これも商人舎流通スーパーニュース。
米国セブン-イレブンnews|
「エボリューション・ストア」を拡大展開
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私は昨年、この店を訪れた。
そして可能性を見取った。
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順次、このフォーマットに変えていけば、
成長は見込める。

もちろんまだまだ試行錯誤もある。
紆余曲折もある。

やがて現在の米国セブン-イレブンも、
1万数千店のレジレス店舗に変わるだろう。
インターネットの拠点にもなるだろう。

展望はある。

日本国内のそごう・西武や、
現時点のイトーヨーカ堂よりも。

さらに米国コンビニ業界は、
これから寡占化に向かう。

もったいない買収案件だった。

もしかしたら、
アリメンテーション・カウチタードが、
スピードウェイを買うかもしれない。

経営陣の勇気が問われたが、
残念ながらそれが欠けていた。

ああ、もったいない。

〈結城義晴〉

2020年03月04日(水曜日)

スーパーチューズデーの資本主義と「戒厳令下の自粛」

今日のアメリカは、
Super Tuesday。
スーパーチューズデー。

11月の大統領選挙に向けた、
民主党の候補指名争いの山場。

全米14州と米領サモアでの予備選挙。
今日一日で最大の代議員を獲得できる日。
この日に優位に立てれば、
大統領選の候補指名に近づく。

バイデン前副大統領が、
左派のサンダース上院議員と、
激しい競り合いとなった。

ジョー・バイデン候補は77歳。
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バーニー・サンダース候補は78歳。
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ついでに共和党のトランプ大統領は73歳。
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参戦が遅かったブルームバーグ氏は、
支持が伸びず、撤退を表明した。
前ニューヨーク市長。

ちなみにブルームバーグ候補も78歳。

残るのが、
エリザベス・ウォーレン上院議員。
彼女は70歳。
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日本式に言えば、
民主党は全員が高齢者で、
男性3人が後期高齢者。
女性が前期高齢者。

アメリカはいったいどこに行くのだろう。

ちなみに米国史上最年少の大統領は、
セオドア・ルーズベルト。
1901年に就任した時、
42歳322日だった。
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ジョン・F・ケネディ大統領は43歳236日。
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バラク・オバマ大統領は47歳169日。
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若ければいいってもんじゃないが、
大統領が70歳代ってのは、良くない!!

アメリカ人よ、しっかりせよ!
いまさらどうにもならないけれど。

これから5年間、
高齢政治となってしまう。

昨日の日経新聞「大機小機」
コラムニストは硬派の無垢さん。
「誰が米資本主義を変えるか」

「米国の大統領選が問われるのは、
米流資本主義そのものである」

「上位1%が所得の2割、資産の4割を
占めるという突出した格差社会を
正常化できるかどうかだ」

トランプ政権のもとで
米国社会の右傾化が著しい。

そのトランプ大統領に、
健全な保守だったはずの共和党は
乗っ取られている。

スーパーチューズデーで
民主党の大統領候補を争う
バイデン氏、ブルームバーグ氏は
「穏健派」というが、
中道より保守だろう。
「急進左派」とされる
サンダース氏、ウォーレン氏こそ
中道である。

サンダース氏らが唱える国民皆保険は、
まともな民主主義国の世界標準である。
「社会主義」と決めつける方が異質である。

「危険なのは、
好調な経済に目を奪われて
米国社会に”トランプ慣れ”が
広がっていることだ」

同感だ。
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「大規模減税、国防支出増など
財政刺激と超金融緩和がもたらした
“トランプ・バブル”である」

「企業債務は膨らみ、
財政赤字は拡大する。
新型肺炎の影響もからみ、
バブル崩壊のリスクが高まっている」

トランプ政権下で金融資本主義は
肥大化し続ける。

「そのうえ、トランプ政権は
地球温暖化防止のためのパリ協定からの
離脱を決め、環境規制を緩めた。
地球を危機にさらしている」

「世界はいま中国の国家資本主義と
米流資本主義が対決する様相だ。
中国の国家資本主義が
席巻するのは悪夢だが、
規範なき米流資本主義の暴走も
危険である」

これにも同感。

「誰が米流資本主義を変えるか。
格差拡大のなかで
大統領選が富豪対決になれば、
社会の分断は深まる。
米国民も世界標準の
まっとうな資本主義を選択するときだ」

まことに残念だが、
コラムニストの言うようにはならない。

日経新聞電子版。
「経営者ブログ」
㈱IIJ会長の鈴木幸一さん。
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「なんだか戒厳令下にある国みたい」
鈴木さんは休日に散策しながら、
ふと、こんな言葉をつぶやいた。

どこを歩いても、あまりに、
人が少ない風景に驚いた。

「”自主的な要請”という形で
首相が夕方の会見で話し、
いつの間にか、統制国家並みの規制が
実現されてきた」

「まず、首相の口から語られ、
その後、行政機関が対応に走る、
という形になっている」

鈴木さんは鋭く指摘する。
「その経過を見ていると、
独裁国家ではないはずの日本が、
“戒厳令下”にあるように、
まず、統治者の言葉があって、
それから行政が慌てて
対応に走る形が続いていることに
違和感を感じる」

鈴木さんの友人の医者。
「高齢者にとって
深刻な新型コロナウイルス」

データ上は、現在のところ、
「老人直撃感染ウイルス」

小中高校が全国的に臨時休校というのは、
論理的にまったくおかしい。

ほぼ日の糸井重里さん。
日曜日の3月2日の「今日のダーリン」で、
呼びかける。
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「一色(ひといろ)にならないで
行こうよ」

これ、私が言うところの、
「人生のポジショニング戦略」だ。

「戦争のときに、
“ぜいたくは敵だ!”であるとか、
“パーマネントはやめませう”などという
キャッチフレーズが広く喧伝されて、
他人のぜいたくを咎めて回るような団体が
動き回っていたのだと聞いている」

「背後には政権の思惑が
あってのことかもしれないが、
監視すること、取り締まることを
積極的にやったのは、
すぐそこにいる一般市民だった」

これを危険な右傾化という。

「じぶんの自由を粗末に扱うことと、
他人の自由を踏みにじることには、
うす暗い快感があるのかもしれない」

「たがいに自粛を強制し合うような状況に、
もう、この島国も成りかけている」

あくまでも
「自(!)粛」だから、

するときはする。
もちろん
「自(!)粛」だから、

しないときはしない。

「もちろん人に迷惑をかけたくない。
そして、じぶんの自由を
考えなしに捨てたくもない」

鈴木幸一さんも、
糸井重里さんも、
同じような違和感を抱いた。

私も。
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アメリカを見ても、
日本を振り返っても、
心は晴れない。

政府や役所も、
メディアと現場を使ってまで、
あらぬデモンストレーション。

それなのに、
新型コロナウィルスの影響で、
スーパーマーケットは、
ドラッグストアと、
二人勝ちの様相だ。

2月末の木曜から日曜までの4日間で、
一挙に1年分の落ち込みを、
取り戻した企業さえある。

商売だけ考えていたら、
ウハウハと喜んでしまうかもしれないが、
世界はそんな状況ではない。

〈結城義晴〉

2020年03月03日(火曜日)

GEのジャック・ウェルチとTJのジョー・コロームの訃報

3月3日、桃の節句。
ひな祭り。

私にも娘が一人いて、
ずっと雛人形を飾っていた。
独立して家を出ていったこともあって、
最近はもうその人形も見ることはない。

そのうえ今年は、心が晴れない。

アメリカからの訃報が二つ。

ジャック・ウェルチさん。
元ゼネラル・エレクトリック(GE)会長。
1935年、マサチューセッツ州に生まれた。
腎不全のため3月1日、逝去。
84歳だった。
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マサチューセッツ州立大学を卒業し、
イリノイ大学大学院でドクターを修得。

1960年、GEに入社し、
12年後の1972年、副社長、
1977年、上席副社長、
1979年に副会長と順調な昇格を果たし、
1981年にはGE歴代最年少の会長兼CEOとなった。

私はいつも講演や講義で、
ピーター・ドラッカーに絡めて、
ジャック・ウェルチのことを話す。

ウェルチはCEOになったら、
2つのことをやりたいと言い続けていた。

第1はGEの海外展開を図ること、
第2はドラッカーを招聘して、
指導を乞うこと。

どちらも実現させて、
ウェルチは1999年、
「Fortune」誌から、
「20世紀最高の経営者」に選ばれた。

ドラッカーは初めてウェルチに会った時、
二つのことを言った。
「世界で1位か2位になれる事業だけ、
やりなさい。
それ以外の事業は他者に任せなさい」

そこでウェルチは、
「選択と集中」という考え方を生み出した。

ただしウェルチが断行したのは、
事業の多角化・国際化と、
大規模なリストラクチャリングだった。

スクラップ&ビルドはいとわない。
レイオフも怖がらない。
そこで「Neutron Jack」と呼ばれた。
Neutronは中性子爆弾のことだ。

ドラッカーがウェルチを後押しし、
勇気づけたことは確かだが、
果たしてドラッカーは、
ニュートロン・ジャックを評価していたか。

ウェルチは2001年に退任し、
その後をジェフ・イメルトが継いだ。
さらにその後、2017年から、
ジョン・フラナガン。

Jack、Jeff、Johnの3人のJのもと、
GEは浮き沈みをした。

ドラッカーは2005年に95歳で亡くなり、
ウェルチは2020年に84歳で逝去した。

ご冥福を祈りたい。

もう一人は、
ジョー・コロームさん。
coulombe
商人舎流通スーパーニュースに書いた。

トレーダー・ジョーnews|
創業者ジョー・コローム氏(89歳)逝去

月刊商人舎を創刊したばかりのころ。
2013年6月号で特集した。

[特集】
Trader Joe’s
人・品・店のすべて
TJnosubete
自分で言うのもなんだが、
今、見直しても良い雑誌だなあ。

この号の[Message of June 2013]
ユニークな人・品・店にする!

ユニークな人間に
なろうとすると、
親からは怒られた。
先生からは嫌われた。

自分でも
友達と違うことをするのが、
嫌だった。
恐かった。

そういった環境に、
慣らされてきた。
それが当たり前だと
思い込んでいた。

しかし仕事においては、
事業にあっては、
それは没個性となる。
ノンポジショニングである。

小売りサービス業はいま、
ユニークな人をつくろう。
ユニークな品を並べよう。
ユニークな店になろう。

同じような、真似ばかりが流行るいま、
ユニークさこそ、共感を生む。
ユニークさこそ、価値を持つ。
ユニークさこそ、利益をもたらす。

ユニークな人をつくろう。
ユニークな品を並べよう。
ユニークな店になろう。
トレーダー・ジョーのように。〈結城義晴〉

この特集のなかの巻頭記事。
[伝説の創業者]
ジョー・コロームの独白
「いちばん楽しかったのは『発明』です」
koro-u

1958年5月にトレーダー・ジョーを創業。
店名は自分の名前のジョー。

コロームが考えた最初のコンセプト。
私は、何よりも好きだ。

“Over educated, and under paid”
高すぎる教育を受けたが、
低すぎる給与に甘んじている人たち。

このユニークなセグメンテーションと、
ターゲティング。

それに合わせたポジショニングが、
トレーダー・ジョーの本質である。

そしてトレーダー・ジョーは、
シングルフォーマットを貫く。
あの、TJフォーマットだけの会社。

そして今や、
”America’s Best Large Employers”
Forbes誌「2019年最良雇用企業」

その意味でジャック・ウェルチとは正反対。

大きくすることを第一に考えなかった。

ウェルチが20世紀最高の経営者ならば、
コロームは21世紀を見る商人だった。

むしろ、ドラッカーは、
コロームを評価したのではないか。

伝説の経営者と、
伝説の商人。

二人の大切な人が亡くなった。
心は晴れない。

心からご冥福を祈りたい。

〈結城義晴〉

2020年03月02日(月曜日)

「相次ぐ店舗の営業時短」と「ミラノのヴォルタ高校長の手紙」

Everybody! Good Monday!
[2020vol⑨]

2020年第10週。
3月第2週。

一月、往ぬる、
二月、逃げる。
三月、去る。

2020年の令和最初の二月、
逃げるように時が過ぎていった。

新型コロナウィルスに明け暮れた2月。

日経新聞の記事。
「店舗”時短”相次ぐ」

小売業やサービス業、銀行。

ライフコーポレーションは今日の2日から、
全約280店で営業時間を短縮する。

通常は午前9時、あるいは9時半の開店。
それを全店で10時に遅らせる。

そして約3割の86店では、
閉店時間を1~2時間早める。

商人舎流通スーパーニュース。
ライフnews|
新型肺炎対応/営業時間短縮・チラシ広告自粛

理由は政府の小中高校の臨時休校。
これによってパートタイマーの、
マンアワーが不足すると予測される。
そこで営業時間を短縮し、
人時をコントロールする。

イベントやチラシ特売も自粛する。

平和堂news|
新型コロナウィルス対応/3月のイベントを中止

サミットnews|
新型コロナウイルス対応/チラシ特売を自粛

外食ではゼンショーホールディングス。
牛丼店「すき家」も店舗によって、
時短営業や休業に踏み切る。
メニューを絞り込んで、
店舗運営の簡素化にも取り組む。

百貨店でも時短の動きがある。
商人舎流通スーパーニュース。
百貨店news|
新型肺炎への大手百貨店7社の時短と催事縮小の対応

日経新聞は小田急百貨店と東急百貨店、
そして阪急阪神百貨店。

小田急百貨店の新宿店と町田店は、
2日から22日まで営業時間を、
午前10時半から午後7時半にする。

東急百貨店は全国4店舗で、
最長18日まで営業時間を短縮する。

阪急阪神百貨店は17日まで、
1時間~3時間短縮。

家電チェーンのケーズデンキは、
全約500店のうちの大半が、
19日まで1~2時間短くする。

最長で3週間、
もしくは春分の日の3月20日(金)直前まで、
営業時間の短縮が行われる。

マンアワーが不足するから時短。
そしてチラシを打たない。

結構、利益が出たりする。

新型コロナ騒動は、消費を冷え込ませる。
感染拡大とともにイベントは中止になる。
外出や旅行も避けられる。

その分、自宅で生活したり、
内食したり。
つまり巣ごもり消費。

国民全体が節約志向となる。
小売業はそれも良し。

顧客の動きに合わせて、
営業体制を機敏に変えてよろしい。

朝日新聞デジタルの記事が話題だ。
「休校の今、皆さんに伝えたいこと」
翻訳はOVO(オーヴォ)サイトが的確。

イタリアはミラノ。DSCN1042-7

「アレッサンドロ・ヴォルタ高校」
そのドメニコ・スキラーチェ校長。
miranokoutyoiu  

同校ホームページに、
生徒に向けて手紙を書いた。

「ヴォルタ高校の生徒へ」
“AGLI STUDENTI DEL VOLTA”
a-proposito-di-ius-soli-02

イタリアは中国・韓国と並んで、
米国から渡航禁止区域に指定されている。

そして日本同様、臨時休校となっている。
同校は7日までの休校が決まった。

イタリアの文豪マンゾーニは、
国民的文学作品『いいなづけ』で、
1630年のペスト流行の様子を描写した。
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校長はこのマンゾーニを引用して言う。
「このころ起きている混乱を、
並外れた新しさと鮮やかな文章で描いており
注意して読んでみることをお勧めします。
そこには外国人への恐怖、
感染源のヒステリックな捜索、
専門家への軽蔑、デマ、
ばかげた治療法、必需品の盗難……
すべてのことがあります。
これらはマンゾーニの小説からではなく、
今日の新聞から出てきたかのようです」

「冷静さを保ち、
集団のパニックに巻き込まれないこと。
予防策を講じたうえで、
いつもの生活を続けてください」

「せっかくの休みだからこそ、
散歩をしたり、
良い本を読んだりしてください」

「体調に問題がなければ、
家に閉じこもっている理由はありません。
スーパーや薬局に駆け込むのはやめよう。
マスクは病気の人のためのものです」

「世界のあちこちに
あっという間に広がっている
この感染の速度は、
われわれの時代の必然的な結果です」

「ウイルスを食い止める壁はありません。
それは、今も昔も同じです。
ただその速度が以前は
少し遅かっただけなのです」

「この手の危機に打ち勝つ際の
最大のリスクについては、
マンゾーニやボッカッチョが
教えてくれています。
それは社会生活や人間関係の荒廃、
市民生活における蛮行です」

「見えない敵に脅かされた時、
人はその敵があちこちに
潜んでいるかのように感じてしまい、
自分と同じような人々も脅威だと、
潜在的な敵だと思い込んでしまう、
それこそが危険なのです」

「16世紀や17世紀の時と比べて、
私たちには進歩した現代医学があり、
それはさらなる進歩を続けており、
信頼性もある」

「合理的な思考で
私たちが持つ貴重な財産である
人間性と社会とを守っていきましょう。
それができなければ、
本当に”ペスト”が
勝利してしまうかもしれません」

「学校で待っています。
ドメニコ・スキラーチェ」
a-proposito-di-ius-soli-03
このホームページの言葉は、
世界中に広がった。

私も2週間前のこのブログで、
ペストの話を書いた。
新型コロナウィルスに
「今日もお仕事・おまんまうまいよ」

私たち日本の商人も同じだ。

冷静さを保ち、
集団のパニックに巻き込まれない。
予防策を講じたうえで、
いつもの生活を続けよう。

仕事に邁進しよう。
散歩をしたり、
良い本を読んだりしよう。

合理的な思考で、
人間性と社会を守っていこう。

では、みなさん、
今週も、いつもの生活を続けよう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

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