結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2019年11月11日(月曜日)

商人舎11月号「波の下にある潮流」とヤオコー中間決算の「運」

Everybody! Good Monday!
[2019vol45]

2019年第46週、11月第3週。

先週金曜日8日の立冬を過ぎて、
秋も深まってきた。

月刊商人舎11月号
通巻79号、発刊しました。

特集は、
「波の下にある潮流」
消費増税直後の小売業トップマネジメント発言集

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月刊商人舎だけの[Cover Message]――。

「波は短期的に動揺と混乱を引き起こすが、長期的には波の下にある潮流のほうがずっと重要である――」。アル・ライズ&ジャック・トラウトの名著『ポジショニング戦略』の「12の決め手」から。10月1日に消費税率が10%に引き上げられた。軽減税率制度が初めて導入され、中小企業での購買には、キャッシュレス決済に対して5%のポイント還元がなされる。消費低迷や価格競争・ポイント競争の激化は明白であるし、消費者心理や買物行動は大きく変わるに違いない。しかしその海の上の波が変化するときに、海の下の潮流はどう変わるのか。短期的な動揺と混乱の下で、長期的な変動と変容は起こっていないのか。イオン岡田元也、セブン&アイ井阪隆一、ファーストリテイリング柳井正をはじめ、小売業首脳陣の発言から、「波の下にある潮流」を探った。ライズ&トラウトは「12の決め手」のなかで真っ先に挙げている。「変化が激しくなるほど変わらないものの価値は上がる」。その変わらないものこそ、潮流の正体である。

その目次。201911_contents
タイトルはビジネス的ではない。
多分、私の初めての小さな試み。

まあ、私のささやかな楽しみです。

しかしトップの皆さんの考え方、
しっかり受け止めました。

先月号は、お陰様で完売。
特集は、
Big Data✕Marketing4.0
令和データドリブン・マネジメントと生活ルネサンス
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これから3年くらいは、
最も重要なテーマとなります。

ついでに先々月号も大好評。
その月刊商人舎9月号。
特集は、
2019★「アメリカの歩き方」
US-Retail視察ガイドブック「16都市圏☆評価」
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日本スーパーマーケット協会、
その20周年記念パーティーでも、
三菱食品㈱社長の森山透さん(左)から、
お褒めの言葉をいただいた。
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「とてもいい内容なので、うちのみんなに、
しっかり勉強せよと、奨めました」

実際に三菱食品の幹部・社員から、
急遽、申し込みがあった。

ありがとうございました。

さて、11月11日の今日は、
中国の「独身の日」

中国のeコマース取扱量が、
1年間で最大となる日。
いまや国民的行事だ。

しかし歴史は浅い。

10年前の2009年に、
アリババのダニエル・チャン現CEOが、
米国Black Fridayを真似て仕掛けた。

チャンCEOはジャック・マー創業者から、
この9月に会長職を引き継いだばかり。

実質的なトップとなって、
初の「独身の日」セールを展開。
力が入る。

アリババサイトの売上高は、
最初の1分半で96億元(1500億円)、
最初の1時間で840億元(1兆3000億円)、
この1時間の売上げだけで、
前年同期の690億元を22%上回った。

さらに昨年同日の過去最高記録は、
16時間半で突破した。
その昨年の額は、
2135億元(約3兆3000億円)、
305億ドル。

米国サイバーマンデーは昨年、
79億ドルの総販売額だったから、
中国のオムニチャネル経済の巨大さを、
この305億ドルは物語る。

今年は昨年比20%~25%増で推移した。
だから今年の推測は、2500億元。
4兆円、400億ドル規模。

アリババの天猫モールは、
eコマースのプラットフォームである。
ウォルマートのように、
自分の売上高ではない。

日本製品もアリババでは大人気で、
開始1時間の国別統計で首位だった。

さて、日本の年末eコマースはどうなるか。

イオンが11月5日(火)~11日(月)まで、
「サイバーeセール」を仕掛けた。

商人舎流通スーパーニュース。
イオンリテールnews|
2019サイバー“e”セール11/5日から7日間実施
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イオンは今日の「独身の日」には、
ゾロ目価格の目玉商品を打ち出した。

一方、楽天は1日限定で、
「おひとりさまDAY」を開催。
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ネット通販に先行されて、
リアル店舗もますます、
「早仕掛け・早仕舞い・際の勝負」

「2週間販促企画」は言う。
「令和最初の年末年始商戦がスタートする」

さて今日の私は、
朝から自由が丘。

いつもの花屋。IMG_26889

こちらもクリスマスモード。
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午後は、銀座に出ると、
GINZA SIXは、
11月5日(火)~12月25日(水)まで、
「Celebration of Life-星の海の祝祭」
クリスマスプロモーションの早仕掛け。
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とはいっても、明らかに、
中国人狙い。

クラウス・ハーパニエミのデザイン。
フィンランド人アーティストで、
宇宙を舞台に「Astral Sea」の世界を描写。
Astralは「星のような」と言う意味。

中央吹き抜け空間には、
全長約10mのクジラ。
これは弘前のねぷた師が制作。IMG_26929

そして今日は、
ヤオコーの中間決算発表会。
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川野澄人社長がパワーポイントを使って、
実にわかりやすく、正直に、
上期決算の要点を説明した。

2020年3月期の中間決算は、
連結営業収益2252億9300万円で、
これは前年同期比104.4%。
営業利益は108億6800万円で100.2%、
経常利益も107億8700万円で101.4%。

ただしヤオコー単体では、
営業利益98.8%、経常利益99.9%。

7月の業界全体の落ち込みは、
ヤオコーにも影響を与えた。

だから「粗利益率を下げて、
売上高を上げる作戦」を採用した。

ヤオコー単体の数値だが、
客数が99.6%、
客単価が101.1%。
その客単価を構成する、
点数PI値は100.6%、
1品単価は100.3%。

それでもヤオコーカードは累計会員数が、
この9月で234万人となり、
その会員売上比率は、
なんと81.0%である。

この会員の購買履歴データを、
もっともっと分析し、活用すれば、
顧客の痒い所に手が届くほどの、
丁寧な商売と仕事ができる。

レイバースケジューリングのカイゼンも、
「午後一」から「午後二」まで進捗し、
夕方へシフトする。

消費増税後の厳しい時期に突入したが、
「カイゼン」が間に合った。

川野澄人は「運」を背負っている。
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頑張りすぎずに、頑張れ。
そして「波の下にある潮流」を、
川野澄人さんなりに見定めてほしい。

先日のパネルディスカッションでは、
率直に語ってくれた。

そのお礼を言おうと思って出かけたが、
記者会見が終わるとすぐに、
「囲み取材」が始まって、
それもできなかった。

この場を借りて、
お礼を言おう。
ありがとうございました。

では、みなさんも、
頑張りすぎずに、頑張ろう。
「波の下の潮流」を見定めつつ。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2019年11月10日(日曜日)

天皇皇后「祝賀御列の儀」とラグビー「早稲田vs帝京」の日本晴れ

「祝賀御列の儀」
天皇陛下の即位を祝うパレード。

秋の快晴のもと、
皇居から赤坂御所まで、
オープンカーでのパレード。

その前の皇居内の天皇・皇后両陛下。
「君が代」の演奏を聴いてから出発。IMG_0018 (002)

二重橋をオープンカーが渡る。IMG_0021 (002)

そして皇居前広場。
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お二人を乗せたオープンカー。IMG_0023 (002)

やはり主役はクイーン。
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雅子皇后陛下。
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青山通りを抜ける。
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そして赤坂御所までの4.6キロ、30分。
政府発表で約11万9000人が、
パレードに参集した。
警察官は2万6000人が動員された。IMG_26839
まだまだぎこちないところはあるが、
日本国憲法に則って、
日本国の象徴として、
重いお役目を担っていただく。

東京の空も国民の心も、
日本晴れだった。

そのパレードのすぐそばに、
秩父宮ラグビー場がある。

ここで大学ラグビー界屈指の好カード。
関東大学対抗戦。
早稲田大学対帝京大学。IMG_26769

第1試合は明治大学対慶應義塾大学。
明治が40対3で慶応を圧倒したあと、
早稲田対帝京。

今年はこれまで両校ともに、4戦全勝。
明治が慶応に勝って5戦全勝。

対抗戦の優勝候補は、
9連覇している帝京大学。

早稲田も2010年に勝利して以来、8連敗。
9年ぶりの勝利を狙う。

前半は早稲田のペナルティゴール、
帝京のトライなどなど、
取ったり取られたりで、
17対25の帝京リード。

後半に入るとすぐに、
スタンドオフの岸岡智樹が、
ゴール下にトライ。
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東海大学仰星高校出身の指令塔が、
自ら相手のギャップを突いて、
見事なトライ。
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主将でスクラムハーフの齋藤直人が、
日本代表並みの力量で、
コンバージョンを決めて、
24対25の1点差に追いつく。

ここからがこの試合の真骨頂。

後半28分、帝京は、
相手ゴール前でフォワードの執拗な攻撃。IMG_26659

ゴリゴリの体力勝負。
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そしてゴール下にトライ。
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早稲田も必死の防戦。
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これはワールドカップでは、
ウェールズが得意とする戦法だ。IMG_26709

あと10分を残して24対32の8点差。
1トライ1ゴールでも追いつけない。

しかし後半35分、早稲田は、
左ラインアウトからドライビングモール。

1年生のフランカー相良昌彦が、
左すみにトライして、29対32。
コンバージョンキックは惜しくも決まらず。

インジュリータイムが4分あって、
残りは約9分。

それでも3点差。

じりじりと時間が進む。

後半44分のラストプレー。
帝京陣のスクラムから、
早稲田は左へ展開。
センターの中西亮太郎が、
縦に抜け出してゴール前まで突進。

そこからスタンドオフ岸岡が左へ抜け、
すかさず右にボールを振って、
ゴール前でラックをつくる。
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ラックの混乱の中から、
主将の齋藤が楕円球をつかむと、
この写真の直後、
ラックの上をダイビングしてトライ。IMG_26729
まるでアメリカンフットボールのようだった。

このトライで5点が入り、
34対32で早稲田が勝利した。
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齋藤主将がマン・オブ・ザ・マッチに選ばれ、
ちょっと涙を流した。
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それほど、うれしい勝利だった。

齋藤直人は神奈川の桐蔭学園出身、
165センチ73キロの小兵。

スタンドに礼をする両チーム。
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観客は今季最高の2万900人。

ワールドカップ直後のラグビー。
早稲田ラガーも帝京ラガーも、
いつも以上の気迫だった。

一日中、日本晴れだった。

〈結城義晴〉

2019年11月09日(土曜日)

ベルリンの壁崩壊30年と「三方一両損」の壁解決法

ベルリンの壁が崩壊してから、
今日でちょうど30年。

第二次世界大戦のあと、
敗戦国のドイツは、
国土が東西に分断された。

東ドイツが共産主義、
西ドイツが資本主義。

国土だけでなく、
東ドイツ側に位置した首都ベルリンも、
公平の原則からか東西に分断された。

終戦後は、分断されていても、
ベルリンの東西往来は自由であった。

しかし1961年8月13日、突如、
東西ベルリン間の通行を遮断するため、
西ベルリンの周囲に有刺鉄線が張られ、
そののちコンクリートの壁がつくられた。

ベルリン市内の境界線を経由して、
東から西への人口流出が相次いだからだ。
東ドイツは深刻な人口減少に陥り、
自国の体制を守るために壁を設けた。

これが「ベルリンの壁」である。

しかし、28年後の1989年秋、
東欧革命が起こって、
ヨーロッパの共産主義は破綻した。

同年11月9日、壁の国境検問所が、
なし崩し的に機能を喪失して、
やがて壁そのものが撤去された。

これが「ベルリンの壁」の崩壊である。
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それから30年。

新聞各紙が巻頭コラムで取り上げた。
そのなかの中日新聞「中日春秋」。

科学者ニュートンか、別の偉人か。
有名な警句。
「人間は壁を造りすぎるが、
橋は十分に造らない」

分断するのは易しく、
協調するのは難しい。

壁は生まれやすいが、
壁は壊しにくい。

私も先月の月刊商人舎10月号で、
「4つの壁」のことを書いた。

特集は、
Big DataMarketing4.0
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私の記事は、
「データドリブン経営」入門
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「データドリブン経営」は、
データを原動力としたマネジメント、
あるいはデータが主導する経営。

そこに立ちはだかる4つの壁。
第1にデータの壁、
第2にリソース(経営資源)の壁、
第3に組織の壁、
そして第4にマインドの壁。

読んでいただきたいが、
もう雑誌は品切れ。

月刊商人舎の年間購読者になれば、
Web版で読むこともできるし、
コピーすることもできる。

12月のDREAMの記念講演では、
この話もする。

さて戦後最大のイデオロギーの壁、
人類の歴史に残る壁は、
30年前に壊された。

しかし今、地域紛争、テロや大量の難民。
人種、宗教、民族、経済などなど、
目に見えない壁が生まれている。

そしてドナルド・トランプ。
多くの複雑な壁を外してゆくのが役目の、
アメリカ合衆国大統領。

数年前に「ニュートンの警句」、
ツイッターでつぶやいた。

しかしその警告を逆読みして、
「だから壁を造るのだ」と考えた。

バカヤローだ。

アメリカ南部のビッグ・ウォール。

コラムニスト。
「三十年を経ても、
世界に壁は多く、
橋は足りない」

同感だ。

日経新聞は3日間の連載。
タイトルは「ベルリンの壁 崩壊30年」

「30年前に崩れたアイアンカーテンの次は
“バンブーカーテン”とも言われ始めた。
日本を含め世界はそれを
どう乗り越えるのか。
一段上の知恵がまた
試されようとしている」

アイアンカーテンは鉄のカーテン。
米ソ対立を中核とした東西冷戦のことだ。

バンブーカーテンは竹のカーテン。
もちろん中国の壁だ。

悩ましい。

中央政府と地方自治体の間にも、
いくつもの巨大産業のなかにも、
それぞれの会社のなかにも、
チェーンストアの本部と店舗の間にも、
店舗運営部と商品部の間にも、
壁は存在する。
組織はサイロ化する。

悩ましい。

この壁を克服する道がある。
大岡政談の「三方一両損」である。
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江戸の町奉行・大岡越前のもとに、
事件が持ち込まれる。

三両の金を拾った者と、
その金を落とした者。

どちらも、
「そんな金はいらねー」と言い張る。
江戸っ子気質だ。

そこで大岡越前は、
懐から自分の一両を出して、
四両の金にする。

そして四両を二両ずつ、
落とした者と拾った者に、
分け与える。

落とした者は三両損するところ、
二両で済んだから一両の損、
拾った者は三両もらえるところ、
二両に減ったから一両の損。
「奉行も一両の損」。

これで両者、納得。

これが「三方一両損」の物語。

世界の町奉行はこれまで、
アメリカ合衆国だった。
「奉行も一両の損」を甘んじて受けた。

現在のバカヤローは、
「一両の得」ばかりか、
三両を全部、奪おうとする。

現代は、日本も中国も、
一両損の覚悟が必要だ。

産業の壁も、会社の壁も、
組織の壁もチェーンストアの壁も、
「三方一両損」でなければ、
それを崩すことも、
壊すこともできない。

〈結城義晴〉

2019年11月08日(金曜日)

第20回ドクターズ杯の本庄正則・江島祥仁と荒井伸也

立冬。
秋が極まり、
冬の気配が立ち始める日。

清少納言の「枕草子」。
「春は曙。夏は夜。秋は夕暮」

そして「冬はつとめて」。
この「つとめて」は「早朝」のこと。IMG_26129

昨日から千葉県長生郡長南町。
グレートアイランドホテル。IMG_26109

目覚めると目の前に、
名門グレートアイランド倶楽部。IMG_26139

グリーンキーパーが仕事を始める。IMG_26159

伊藤園レディストーナメント前の、
プライベートコンペ「ドクターズカップ」。
第20回。

マスターズの上を行く志で、
ゴルフに打ち込む。
だからドクターズ。

マスターは修士、
ドクターは博士。

スーパーマーケット経営者が集って、
毎年、春と秋に開催。
もう11年になる。

朝食の食堂から、
10番ホールを臨む。

朝日が昇る。IMG_26199

今回はエントリーが少なかった。
メンバーはみな多忙だ。

それでもその忙しさをぬって、
参加してくる。

私たちの組は3人。
中村國昭さんと本庄周介さん。
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中村さんは㈱エレナ会長、
本庄さんは㈱伊藤園副社長。

エレナは長崎県佐世保市に本拠を置いて、
長崎・佐賀に45店舗を展開する。
九州有数のスーパーマーケットチェーンだ。
創業60周年を迎えている。

快晴の空に雲が浮かぶ。IMG_26229
風もほとんどなくて、
絶好のゴルフ日和。

ハーフが終わって、
クラブハウスに戻ると、
本庄正則像。
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伊藤園の創業者で、
現本庄八郎会長とともに、
伊藤園を一部上場企業に育てた。
このゴルフコースをつくったのも、
本庄正則さんだ。

18番グリーンの横では、
観戦スタンドを構築中。IMG_26239

来週の伊藤園レディースでは、
このスタンドは最高の観戦ポイントになる。IMG_26249

テレビ中継されるので、
クレーンでテレビカメラ台を設置中。
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スルーで回って、
中村さんは絶好調。

70台が出るだろうと、
私は期待した。

そして最終18番ホール。
久しぶりに3人で、
Go! Go! ポーズ。IMG_26319
私は絶不調、本庄さんはいつも通り?
中村さんは18番第2打で、
奇跡の水切りショット。

18番は3人ともパープレーで締めた。
ありがとうございました。

良いラウンドでした。

全員上がって、食事と表彰式。

優勝は伊藤園専務の神谷茂さん。
プロトーナメント直前のこの難コースで、
アウト40、イン42の82。

中村さんはベストグロスだったが、
残念ながら準優勝。

荒井伸也さんがご挨拶。
このドクターズ杯の最高顧問。
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82歳で見事、ホールアウト。

ご存知、サミット㈱の元社長、会長。
オール日本スーパーマーケット協会会長、
現在は終身名誉会長。

「小説スーパーマーケット」で、
経済小説の道を切り拓き、
「スーパーマーケット原論」をはじめ、
多くの著書を世に出した。

「小説スーパーマーケット」の初出は、
販売革新誌の連載「他人の城」で、
私がその編集を担当したし、
安土敏のペンネームも、
荒井さんが二つの案を考え、
私が「こちらです」と選んだ。

その後の「スーパーマーケット原論」は、
食品商業誌に連載し、
これも結城義晴が編集した。

私は若いころ、細谷泰雄先生から、
「作家安土敏の編集者」と称された。

伊藤園特別顧問の江島祥仁さんが、
締めのスピーチ。IMG_26399
江島さんは早稲田大学雄弁会出身で、
現役時代は幹事長の重責を担った。
仲間には名だたる政治家がいた。

本庄正則さんや本庄八郎さんに師事し、
創業3年目の伊藤園に入社。
老舗の「暖簾商売」しかなかった時代に、
スーパーマーケットの販路を開拓し、
産地直送などのイノベーションを果たした。

日本人が緑茶や烏龍茶を、
ペットボトルで飲むようになったのは、
本庄さんや江島さんの功績だ。

昨年、副会長を辞し、
現在は関連会社数社の会長を務めつつ、
伊藤園最高顧問。

このドクターズの生みの親ともいえる。

解散してから、
荒井伸也先生ご夫妻を囲んで、
事務局の皆さんと一緒に写真。IMG_26429

帰りは松井康彦さんの車で、
東京湾に沈む夕日を見た。IMG_26549
松井さんは、
商人舎エグゼクティブプロデューサー。

朝日に目覚め、
夕日を拝む。

最高の一日だった。

10月はアメリカ研修から、
沖縄、奈良、大阪の出張。
そして月刊商人舎の入稿。
11月に入っても、間髪をおかず、
日本スーパーマーケット協会20周年。

仕上げがこのドクターズ。
充実していた。

今日の朝日新聞一面「折々のことば」。
第1634回。

(つひ)に無能無才にして
(この)一筋につながる
(松尾芭蕉「幻住菴記」から)

編著者は鷲田清一さん。

「奥の細道」を旅した後しばらくして、
芭蕉は琵琶湖畔・大津の山中に移り住んだ。
その住処の名は「幻住菴」(げんじゅうあん)。

「自分は仕官や出家を願ったこともあるが、
若い頃から俳諧をむやみに好み、
なおかつそれで世過ぎできたので、
他には身を入れないまま今日に至ると、
その生涯をふり返る」

そして庵の名のとおり、
人生も「幻の栖(すみか)」だと述懐する。

「器用より、
無骨に一筋。

いいではないか」

この道一筋が多分、
一番幸せな人生なのだろう。

本庄正則さんも江島祥仁さんも、
荒井伸也さんも、結城義晴も。

ありがとうございました。

おっと失礼。
荒井さんは多能多才だが、
本を書いて、この道一筋の人でもある。
「スーパーマーケットほど素敵な商売はない」

〈結城義晴〉

2019年11月07日(木曜日)

岩崎高治・平邦雄・川野澄人/パネルディスカッションの三者三様

秋晴の日は静かなる夕暮よ
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俳人・高木晴子は高濱虚子の五女。
1915年生まれ、2000年没。
鎌倉生まれ。フェリス女学院卒業。
幼い頃から虚子に俳句の手ほどきを受けた。

秋晴れの日ほど、
夕暮れは静かだ。

グレートアイランド倶楽部に、
夕方、着いた。

㈱伊藤園が経営する千葉県の名門コース。
来週末に、伊藤園レディースが開催される。

明日は第20回ドクターズ杯。
頑張ります。

さて昨日のパネルディスカッション。
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三人のパネラーの言葉で、
印象的で記憶に残っているものを、
紹介しておこう。

まず平邦雄さん。
㈱エコス社長。
「お客様と従業員と、
お取引様に支えられて、
商売させてもらっています」

「私は従業員に食わせてもらってます」

これが平邦雄の本音だ。
それは永遠だ。
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そして川野澄人さん。
㈱ヤオコー社長。

同社は農業をやっている。
「ヤオコーファーム」

その紹介文。
「農業事業者が高齢化や減少する中で、
安全で安心できる食材を提供し、
地域にお住まいのお客様の
豊かなライフスタイルづくりに
貢献することを事業目的としております」
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「自社物流センターに近い圃場を確保し、
地元農家さんとのネットワークを
構築するパイロットファームも担っております」

「将来的には、野菜づくりにおける
ヤオコー基準を構築し、
地域のみなさまの健康に
さらなる貢献をしたいと考えております」

川野澄人さん。
「ヤオコーファームで、
採用の募集をかけたら、
スーパーマーケット以上に、
人が集まるのです」
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農業をやりたい人、
農場で働きたい人は、
増えているし、多い。

商業よりも人気がある。

複雑な気分だが、
この分野を仕事に加えていくことは、
商業の未来を示している。

商業と農業の融合。
これは永遠のテーマだ。

最後に岩崎高治さん。
㈱ライフコーポレーション社長。

どんな会社にしていきたいか。

「ラグビー日本代表のような、
チームにしたいと思います。
[One Team]で結束するような、
多くの人々から応援してもらえるような、
そんなチームにしたい」
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素晴らしい。

これもマネジメントにおける、
永遠のテーマである。

心から感謝したい。

そして今日の最後は、
11月の商人舎標語。
月刊商人舎11月号の、
[Message of November]でもある。

よそに合わせてどうすんねん!

中国戦国時代の荘子。
「変化こそ不変の真理である。
流転こそ万物の真相である」

日本にも同じ思想を持つ者はいた。
明治時代の岡倉天心。
「変化こそ唯一の永遠である」

イギリスの作家イズレイル・サングウィル。
「すべてのものは変化するが、
変化のみは不変である」

商業界主幹の倉本長治も言い残した。
「変化するという事実だけが、
変化しない」

だがピーター・ドラッカーは説く。
「エントロピーの法則」。
組織は放っておくと陳腐化する。

「いかなる経済といえども、
放置しておくならば資本の生産性は
確実に逓減に向かっていく」

陳腐化も逓減の法則も、
変化であることに変わりない。
しかし、この変化には対処法がある。

ご存知、上田惇生。
ポストモダンの七つの心得のひとつ。
「自ら陳腐化せよ」

自ら陳腐化するとは、
破壊的イノベーションを、
自ら企図せよということだ。

消費増税・軽減税率制度導入。
そして不公平競争のポイント還元。
目に見える波は動揺と混乱を引き起こす。

しかし海上の波の、ずっと下には、
大きな潮流のうねりがある。
波が変化なら、潮流も変化である。

その潮流の変化を捉え、
それに先行し、
自ら陳腐化する。

それを生み出すのはビジョンである。
支えとなるのはポジショニングである。
「よそに合わせてどうすんねん」(阿部秀行)である。
〈結城義晴〉

阿部秀行さんは㈱万代社長。
DSCN91139

先日のインタビューで語ってくれた。
ポジショニングを阿部流の表現にした。
素晴らしい。

創意を尊びつつ良いことは真似ろ。
倉本長治。

しかし、いつもいつも、
よそに合わせてどうすんねん!

〈結城義晴〉

2019年11月06日(水曜日)

日本スーパーマーケット協会20周年記念式典と討論会・懇親会

帝国ホテル本館3階富士の間。
午後2時。

一般社団法人日本スーパーマーケット協会。
その創立20周年記念式典が開催された。DSCN92299

10分間の動画は、
設立からの10年とその後の10年を、
簡潔に描写して、いい出来栄えだった。

1999年7月に、
清水信次会長が設立し、
2009年7月に、
川野幸夫二代目会長に引き継がれた。

それからまた10年が経過した。

時代は変わり、
協会は一般社団法人となり、
スーパーマーケット産業も変わった。

20年前の清水信次さんの若さ。
川野幸夫さんも横山清さんも、
みな本当に若かった。

ビデオが終わると、
川野会長のスピーチ。DSCN92349

会場には1000名近くの参加者が集った。
協会加盟小売業のトップ・幹部はもとより、
取引先の製造業・卸売業などの首脳が、
ずらりと顔をそろえて、さながら、
日本の食品産業全体集会のようだった。
DSCN92359

川野会長のスピーチは力強い。
この産業が果たす役割や責任は重い。
それに比べて社会的評価は不当に低い。
それを払拭しなければならない。

そのためにも政治や行政に対して、
この業界に関わる政策への、
意見具申や提言に力を入れて、
積極的な働きかけを、
行っていかねばならない。DSCN92399
まさにポリティカルマーチャントである。

次に清水信次名誉会長が登壇。
㈱ライフコーポレーション会長。
93歳ながら杖を突いて、
自分の足で壇上に上がった。DSCN92429
そして短く語った。
「お客様、従業員の皆さん、
お取引先の皆さんに、
お礼申し上げたい。
最後のお別れを兼ねて、
登壇しました」

割れんばかりの拍手が起こった。DSCN92439

祈念式典の後は、
20周年記念パネルディスカッション。IMG_00549

パネラーは現役社長の皆さん。
左から㈱エコス社長の平邦雄さん、
㈱ヤオコー社長の川野澄人さん、
㈱ライフコーポレーション社長の岩崎高治さん。DSCN92609

コーディネーターは結城義晴。DSCN92489

10周年記念パネルディスカッションでも、
コーディネーターに指名された。
10年前のブログに書いた。
DSCN3922.jpg1
パネラーは清水さん、川野さん、
横山清さんと亀井淳さんだった。
横山さんは㈱アークス社長で、
当時、日本セルフサービス協会名誉会長。
亀井さんは㈱イトーヨーカ堂社長で、
日本チェーンストア協会会長だった。

今回のパネルでは、
最初に質問した。
「20年前、あなたは何をしていたか」

平邦雄さんは、
アメリカに留学していた。
DSCN92889

川野澄人さんは、
日本長期信用銀行に就職して、
その破綻に直面していた。
DSCN92809
「長銀にはものすごく優秀な人が、
たくさんいました。
それなのに長銀は破綻した。
つまり経営が正しい方向を示さねば、
いくら優秀な人がいても、
組織はおかしくなる。
それを学びました」

岩崎さんは33歳で、
三菱商事からライフコーポレーションに、
入社したばかりだった。
その前は商事傘下の英国の食品会社、
「プリンセス」の社長だった。
DSCN92729
三人とも20年前は、
今の会社にはいなかったか、
あるいは入ったばかりだった。

しかし、現在は見事に、
社長の重責を果たしている。

頼もしい限りだ。

そして結城義晴は、
この協会が創設された20年前、
㈱商業界取締役編集長で、
設立記念講演を仰せつかった。

テーマは、
「スーパーマーケットよ、永遠なれ」

パネルディスカッションの本題は、
「スーパーマーケットの未来を切り拓く」

最初に現下の問題をどうとらえ、
どう対処しているか。

岩崎さんはポリティカルな問題を、
鋭い切り口で見事に整理した。
DSCN93109

川野さんはよく考えられた回答を、
丁寧に、解き明かした。
DSCN93239

そして平さんは、
ユーモアを交えて、
ファミリービジネスとしての、
サバイバルの方向性を示した。DSCN93269

それからフォーマット問題、
マーチャンダイジング問題、
サプライチェーン問題など、
重要課題の未来を語ってもらった。DSCN93279

商品問題では、
ライフとヤオコーの協業に関して、
当事者二人に答えてもらった。

二人は阿吽の呼吸で、
譲り合いつつ正しい解答を披露した。
DSCN9329

一番最後は、
「未来に向けてどんな会社をつくりたいか」

それぞれに応えてもらった。
DSCN93349

私も商業の現代化やフォーマット論、
ビッグデータの鍵を握るもの、
そしてコンビニエンスストアの、
ボランタリーチェーン化など、
時代の見方、考え方を、
ちょとだけ披歴した。DSCN93389

岩崎さんは終始、討論をリードした。
平さんは面白おかしく議論を盛り上げた。
川野さんは生真面目に議論を整理した。
三者三様のパネラーぶりだった。
DSCN93439
それそれの会社経営そのものの、
ポジショニングだった。

最後の最後は、
ラインホールド・ニーバーの「祈り」。

変わるものを変えられる勇気を、
変わらぬものを受け入れる心の静けさを、
それらを見分ける英知を、
お与えください。
IMG_00599
パネラーの皆さんのご協力に感謝したい。
同時にご清聴いただいたみなさんにも、
お礼申し上げたい。

記念式典の後は、
2階の孔雀の間に所を移して、
20周年記念パーティー。

こちらも川野幸夫会長が挨拶。
IMG_25549
消費増税に絡む問題点を指摘して、
これからの産業の在り方を示した。

経済産業省、農林水産省からの挨拶。
自民党と公明党の幹部のあいさつの後、
乾杯のご挨拶は、國分勘兵衛さん。
国分グループ本社㈱代表取締役社長。IMG_25559

10周年のときの乾杯の音頭も、
実は國分さんだった。

清水名誉会長、川野会長の功績を称え、
さらにパネルディスカッションにも、
言及してくれた。

「若手経営者の時代になって、
みんな変わるのに、
結城さんだけ変わらない」IMG_25569
褒めていただいたのかどうか、
よくわからないけれど、
ありがとうございました。

國分さんの音頭で、
全員で乾杯。
IMG_25599

それから懇親。

まずは清水信次名誉会長。
IMG_25789

そして川野会長と懇談。
DSCN93529

記念の写真。
IMG_25729

三菱食品㈱社長の森山透さんも加わって、
三人でポーズ。
IMG_25749

國分さんを挟んで、
全日本食品㈱社長の平野実さんと、
スマイル。
IMG_25649

㈱万代からは不破栄副社長が参加。IMG_25629

森下留寿さんは、
ライフコーポレーション取締役常務。IMG_25709

協会の若手経営者。
㈱マルイチ社長の高木大さんと、
㈱サンプラザ社長の山口力さん。
IMG_25679
パネルディスカッションの話で、
大いに盛り上がった。

山口さんは、
大阪堺植物工場㈱取締役としても活躍中。

井上淳さんは、
日本チェーンストア協会専務理事。IMG_25809

最後にパネラーの皆さんと写真。
まずエコス社長の平邦雄さん。
ありがとうございましたと固い握手。IMG_25889

岩崎高治さん。
素晴らしいパネラーだった。
IMG_25829

サミット㈱社長の竹野浩樹さん。
次のパネルディスカッションでは、
必ずパネラーをお願いします。IMG_25849

そして岩崎さんと竹野さんが、
固い握手。
IMG_25909

川野澄人さんを挟んで、
三人がスクラム。
凄い写真です。
IMG_25949
スーパーマーケットの未来は明るい。

10年後、20年後に、
彼らはどんな会社にしているのだろう。
どんな産業をつくってくれるのだろう。

大いに楽しみだ。

そして裏方の江口法生さん、
日本スーパーマーケット協会専務理事。
ほんとうにご苦労様でした。
IMG_25859
日本スーパーマーケット協会、
20周年を経て、
まずは次の10年に挑む。

さらに20年を視野に入れて、
現代化を果たしたい。

スーパーマーケットは永遠である。
あらためて確信した。

〈結城義晴〉

2019年11月05日(火曜日)

「出張校正」で思い出したこと/緒方知行・椎名誠と宿澤広朗

11月に入って、
昨日が文化の日の振り替え休日。
そして今日は月刊商人舎の最終入稿日。

原稿を仕上げて、
タイトルをつけ、
写真や資料を添えて、
デザイナーの七海真理さんに送る。

すると1時間か2時間後には、
それがデジタルデザインとして出来上がって、
送り返されてくる。

そのデザインをコピー機で印刷して、
そのゲラを校正する。
IMG_25509

かつてはデザイナーが、
編集部にやって来て、
手書き原稿や写真・資料を受け渡しして、
電車や車に乗って自社に帰り、
レイアウト用紙にデザインして、
翌日持ってきて納入した。

それをチェックして、
よろしければ今度は印刷所に渡す。

印刷屋の営業マンがやって来て、
それをもって印刷工場に帰り、
印刷の原版をつくって、
ゲラ刷りにし、
それをまた編集部に持ってきた。

そのゲラを校正して、
翌日に返した。

最終段階になると、
編集部全員が印刷工場に2日ほど詰めて、
集中的に全頁の校正をした。

これを「出張校正」と呼んだ。

全員が2日ほど同じ部屋で缶詰めになる。
それがコミュニケーションを生んだ。
そこで雑談のように情報交換する。
その情報が業界最先端の内容で、
新人のころから中堅の段階まで、
とても勉強になった。

二人とも死んでしまったが、
緒方知行さんや高橋栄松さんは、
『販売革新』誌の編集長だった。

1963年創刊の初代編集長は、
故倉本初夫主幹。
二代目が緒方さん。
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そして三代目が高橋さん。

出張校正の後は必ず、
酒場に行って飲む。

といっても緒方さんと高橋さんは下戸で、
したがって五十嵐宅雄さん、
伊東清さん、高濱則行さんと、
いつもいつも飲んだ。

その後、全員が編集長になった。
五十嵐さんは雑誌商業界編集長、
伊東さんは販売革新と商業界の編集長。
高濱さんは緒方さんと一緒に、
㈱2020EIMという会社をつくって、
その初代編集長になった。

私は20代だった。

私が最後まで㈱商業界に残った。
編集長や取締役編集統括、
専務取締役、代表取締役社長となった。

椎名誠さんの小説。
新橋烏森口青春篇』
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そして『銀座のカラス』
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同じような場面の描写が次々に出てくる。

私は「そうだ、そうだ」とうなづきながら、
むさぼり読んだ。

椎名さんは、
『ストアーズ・レポート』誌の編集長で、
百貨店を対象に取材し、
記事を書き、編集していた。

そして我々と同じ印刷所を使っていた。
茗荷谷の東洋社印刷。

まったく別のライバル会社だったが、
毎月、「ストアーズ」と入れ替わるように、
出張校正をした。

ちなみに椎名さんは、
ユニークで優秀な編集長だった。
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㈱商業界は椎名さんをスカウトして、
基幹雑誌商業界の編集長にしようとした。
椎名さんもその気になっていたが、
最後の最後に、ストアーズを辞めて、
作家になる決意をする。

そこで椎名誠の人生は変わった。
もしかしたら私の上司になっていた。

そうはならなかった。

ずっと後になって、
椎名さんに商業界2月ゼミナールで、
基調講演をしてもらった。

その講演の冒頭で、自分で告白した。
「商業界からスカウトされかかっていた」

今は最終入稿と最終校正を、
商人舎オフィスで同じ日に、
1時間もタイムラグをおかずに、
済ますことができる。

デジタル化が仕事をスピーディに変えた。

デザイナーや印刷所も、
行ったり来たりせずに、
データで交換する。

だから今日は忙しい。

商人舎の亀谷しづえと鈴木綾子。
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すみません。
私の原稿が遅かったので、
仕事もギリギリになってしまった。

しかし次の号は、
「トップマネジメント発言集」

ほとんどの記事に、
【結城義晴の述懐】を書いた。

それが遅れた理由の一つでもあります。

それでも今月号も、何とか終わった。

今号は通巻79号。
2013年4月号がプレ創刊号の0号で、
1号は2013年5月号。

よくやってると、自分でも思う。

雑誌づくりは、
新入社員の1977年4月から始めて、
42年間。

その間、6年ほどブランクがあった。

㈱商人舎を設立して、
立教大学大学院の教授などに就任し、
5年間、講義とゼミを受け持った。
教員の仕事も忙しかった。

その教授職退任とつなぎ合わせるように、
月刊商人舎を創刊した。

亡くなった宿澤広朗。
早稲田大学ラグビー部の主将として活躍し、
日本代表の名スクラムハーフとなった。
その後、住友銀行に入り、
ディーラーとして頭角を現し、
最後は三井住友銀行の専務取締役。
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ラグビーでは日本代表監督を務め、
1989年に初めて、
ティア1のスコットランドに勝利した。

現在の日本ラグビーの礎をつくった男。

2006年6月17日に、
登山中の心筋梗塞で急逝。
55歳だった。

その宿澤の言葉が、
「全力疾走をやめたら、失速する」

同感だ。

だから私も全力疾走をやめない。

その全力疾走の一番新しいものが、
月刊商人舎2019年11月号。

今月号の特集タイトルは、
私の雑誌づくりのなかでも、
初めてといっていい、
ちょっとした新しい試みをしました。

ご期待ください。

〈結城義晴〉

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前略お店さま

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結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

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