結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2019年07月02日(火曜日)

七十二候「半夏生」のSDGsバッジと石原信雄の「政治の劣化」

九州では依然、大雨が続く。
心からお見舞いしたい。

しかし今日は、
半夏生。

「二十四節気」は1年を24に分ける。
「七十二候」はさらにそれを、
3つずつに分ける。

いま、二十四節気は「夏至」。

その夏至の最初の侯を「初候」という。
初候は「乃東枯」(なつかれくさかるる)。
つまり夏枯草が枯れる。

夏至の二番目は「次候」で、
「菖蒲華」(あやめはなさく)
わかりやすい。
あやめの花が咲くという意味。

そして最後の「末候」が半夏生(はんげしょうず)
烏柄杓(カラスビシャク)が生える。

カラスビシャクの塊茎が半夏(はんげ)で、
これは生薬である。

その半夏が生えるころ。
そしてこのころ、大雨が降ることが多い。
その雨を「半夏雨」(はんげあめ)という。

九州の大雨は、「半夏雨」だ。

さて、今日は一日、
横浜商人舎オフィスで、
月刊商人舎7月号の編集仕事。

今月の広告です。
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そしてこれ。
SDGsラペルピンバッジ
国連本部認定。
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SDGsは、
「Sustainable Development Goals」、
つまり持続可能な開発目標。
「エス・ディー・ジーズ」と発音する。

2015年9月の国連サミットで採択された。
国連加盟の193カ国が、
2016年から2030年の15年間に、
達成する目標を掲げた。

17の大きな目標。
そして169のターゲット。

このバッジをつけることで、
一人ひとりが持続可能なSDGsを認識し、
行動に反映させていく意思を表明する。

日本チェーンストア協会の小濵裕正会長。
㈱平和堂の夏原平和会長、
そのほかの経営者の皆さんが、
このバッジをつけている。

私のトレードマークは、
「フクロウのバッジ」
いくつか持っている。

フクロウは知恵と知識の象徴。
知識商人の養成を標榜する商人舎だから、
いつもフクロウのバッジをつけている。
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しかしSDGsバッジもいいなぁと思う。

さて日経新聞の「私の履歴書」
今月は1日から中嶋常幸。
プロゴルファー。

その美しいスウィングは、
世界的に有名だ。

しかし先月は、
石原信雄さんだった。
もと内閣官房副長官。

歴代内閣の内幕が、
実にリアルに描かれて、
毎日毎日、楽しみに読み続けた。

その石原さんの履歴書の最終回。
日曜日の6月30日だったが、
現下の問題をズバリ言い切った。
92歳。
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タイトルは、
「政と官」

「平成を通じて目立ってきたのが
政治の劣化である」

「小選挙区制の理想は、
政党が優秀な人材を集め、
全国各地に張り付けて
政策を競う選挙だ」

「しかし現実は、
“望ましい候補より勝てる候補”で
現職を優先し、世襲が多い。
優秀な新人が出てこないことに
国民の不満は高まっている」

「小選挙区制の導入が決まってから
今年で四半世紀を数えた。
小選挙区制がもたらした
政治の劣化をどう考えるのか」

石原さんが期待するのは、
「国民レベルの議論」。

小選挙区制導入の渦中にいた、
ご本人が言うのだから、
実に説得力がある。

橋本内閣の省庁再編に関しても、
「01年の省庁再編は
省庁の数を減らすことにこだわり、
行政分野の責任体制が
曖昧になってしまった」

「省庁の数は増えても
責任の所在を明確にすべきだ。
今ならIT省があってもよい。
省庁再編は不断の努力が必要である」

行政の省庁の「責任の組織化」が必須だ。

「14年から官邸が各省幹部の人事権を握り、
官邸一極集中の政治主導が強まっている」

これが安倍政権を強くしている。

「政治主導は、
政策の重点を政治が決めること」

「行政の公平性・中立性は別の話である」

「有力政治家に忖度(そんたく)して
行政の公平性・中立性が冒されるのは
民主主義の後退で、危険なことだ」

現在の政治の問題点はここにある。

「考えるべき問題意識の一つが、
人口減少である」

日本にとって最大の問題だ。

「民法などの法律や年金などの制度は
多くが人口増加を前提としており、
人口減少に適応する
法制度の議論を急ぐべきだ」

制度がすべて、
人口増加、高度成長を前提にしている。

「そこでは外国人の住む社会を
前提に考えることが重要になる」

同感。

「その先には
法制度の基礎をなす憲法がある」

そして石原さんの見解。
「すぐに手をつける必要性は感じないが、
憲法は一度改正したら
百年先まで長持ちすることが望ましい」

「何を見直すかの議論は
今から始めるべきである」

百年先を見通して、
しっかりと憲法論議をする。

政治家にならずに、
行政官として一生を貫いた。

その時代の見方は、
本当にフクロウのようだ。

心にとめて、見習いたい。

〈結城義晴〉

2019年07月01日(月曜日)

「中小企業から地域企業へ」と「地域と国家/個と全体」

Everybody! Good Monday!
[2019vol26]

今日から7月。
2019年の後半に突入。
1月元旦を第1週とすれば、
第27週に当たる。

それにしても、
「線状降水帯」

細長く線状に延びた、
雨の降りやすい地域のこと。
この細長い範囲に集中的に雨が降る。

とくに積乱雲が次々と発達して、
線形の高層ビルのように連なる状態を、
「バックビルディング現象」と呼ぶ。

九州南部に梅雨前線が居座って、
その上に線状降水帯。
各地で大雨に見舞われ、
河川の増水や土砂崩れが起きた。

お見舞い申し上げたい。

そしてこの地域の小売業、サービス業。
頑張ってほしい。

さて、大阪サミット。
大阪の戒厳体制の中で先週金曜・土曜に行われ、
変な言い方だが、無事終わった。

朝日新聞「天声人語」
「ホスト役の安倍首相の気遣いが
にじんだ会議だった」

「保護主義のように対立する問題には
切り込まず、波風を立てない。
サウジアラビアに議長国を
笑顔でバトンタッチしたが、
記者殺害疑惑を蒸し返すことなどはしない」

「リーマンショックに立ち向かうため、
発足して10年余。
そもそも存在意義が薄れるG20」

同感。

そして、
「地球規模の立食パーティーのようなものか」
これは、言いえて妙。

開催中、ロシアのプーチン大統領。
「自由主義は時代遅れだ」と発言。

コラムは心配する。
「ロシアに限らず
権威主義や個人崇拝が
幅を利かせる国が増えている」

しかし昨日6月30日の日曜日、
ある意味で大阪サミット以上の話題となった。
それは朝鮮半島板門店の会談である。

トランプ米国大統領と金正恩北朝鮮委員長。
韓国と北朝鮮の軍事境界線上で握手し、
50分以上も1対1の対話をした。
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2月末にベトナム・ハノイで、
首脳会談が開かれた。

一方は「リトルロケットマン」と呼び、
一方は「狂ったおいぼれ」と揶揄した、
因縁の二人が握手したのだ。

しかし肝心の非核化交渉は、
一歩も進まず、膠着化した。

その後の突然の邂逅?か。

その昨日の会談に対しても、
日経新聞が社説で苦言を呈した。
「米朝は政治ショーより実務協議重ねよ」

しかしポンペオ米国務長官。
北朝鮮の非核化を議論する実務者協議が、
「おそらく今後2~3週間以内、
7月中旬になるだろう」

北朝鮮に対する経済制裁は維持しつつ、
圧力を通じて譲歩を引き出す。
ポンペオ国務長官はこの考えだ。

こうした押したり引いたりが繰り返されて、
やがて正常な国交が開かれるのだろうが、
同床異夢ではいけない。
異榻同夢でなければならない。

しかしトランプ大統領は、
来年の選挙のことしか考えていないし、
金正恩も自分の国内での地位のことしか、
頭にはないようだ。

国民のために、という考え方が、
少しでも前に出てこなければいけない。

トランプがいかに商売人だからと言って、
顧客のためにという発想が根本になければ
取引は絶対に成功するわけがない。

それは商売と同じだ。

さて、玉置泰さんが、
Facebookで紹介した。

昨日の日経新聞の記事。
編集委員の宮内禎一さんが説く。
「中小企業から地域企業へ」
私も同感した。

ちなみに玉置さんは、
㈱一六本舗の代表取締役会長となった。
代表取締役社長は玉置剛さんが担う。
おめでとうございます。
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京都市は4月、
中小企業振興課の名称を
地域企業振興課に改めた。

門川大作市長の説明。
「企業はもはや規模が基準ではなく、
自然、文化など地域に根ざして
共に発展していく時代。
持続可能な開発のための目標として
国連が定めたSDGsにも一致する」

「京都市地域企業の
持続的発展の推進に関する条例」
全国初の条例。
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「企業規模を基準とせず
地域とのつながりに着目した」
これが素晴らしい。

謳い文句は、
「企業の事業活動を通じ
地域コミュニティの活性化、
文化の承継、自然環境の保全などに貢献」

京都市からは、
京セラ、村田製作所、日本電産など、
凄い企業が出ている。

中小企業から地域企業へ――。
実にいいコンセプトだ。

一六本舗も㈱セブンスターも、
地域企業になるのがいいだろう。

中小企業には負のイメージがつきまとう。
不安定、低賃金、長時間労働、下請けなど。

今回の消費増税に絡んで、
中小企業には優遇措置が施される。
この恩恵を受けるために、
中小企業の定義に沿って、
減資する企業が出たが、
これにも負のイメージが張り付いた。

しかし一方、中小企業には、
「成長性、機動性、雑草のような、
生命力の印象」もないわけではない。

そこで「地域企業」と呼ぶのだが、
その一つのキーワードは、
「ソーシャルイノベーション」だ。

社会的課題をビジネスで解決する。
あるいは逆に、
社会的課題を生まない商品やサービス、
システムを生み出す。

事例が二つ。

第1は、㈱カンブライト。
「規格外やとれすぎた農水産物を
100個程度から缶詰にする商品化支援」

「農家や漁業者から開発を受託して
試作品を作り、
協力工場で小ロット生産する」
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井上和馬社長。
「小規模な加工場のネットワークを
5年で300カ所に増やし、
地方創生にも貢献したい」
スーパーマーケットに加工場を併設し、
売れ残った食材を缶詰にする事業も研究中。
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第2は、発酵食堂カモシカ。
発酵食品専門のレストラン運営、
発酵食品キットの販売、
健康指導のコンサルティングなどなど。

関恵代表。
「本質的な価値が詰まっている発酵を、
京都から世界に広げたい」img01

日経の宮内編集委員の結論。
「中小にとって”地域”を入り口に
環境問題や貧困、教育など
持続可能な17の開発目標を定めた
SDGsを考えるのが早道だ」
Sustainable Development Goalsは、
持続可能な開発目標。

SDGsは、世界で、
1年に12兆ドルの市場機会を生み出す。
新規参入のチャンスでもある。

「”地域”の視点を持てば、
新しい世界が見えてくる」

地域企業という呼称だけではない。
その視点を徹底することが大事だ。

「地域」を大事にしない社会や国家は、
うまく行かない。
「個」を大切にしない「全体」も、
絶対に破綻する。
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逆に地域や個は、
持続可能な全体最適を、
追求しなければならない。

では、みなさん、7月も、
Good Monday!

〈結城義晴〉

2019年06月30日(日曜日)

[日曜漫歩]みなとみらいと自由が丘の「風と雨」

神は、一日目に、
天と地をつくった。
闇の中に光をつくって、
昼と夜を分けた。
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神は、二日目に
空をつくった。

三日目には海と地をつくって、
地に植物を茂らせた。

神は、四日目に、
太陽と月と星をつくり、
五日目に、魚と鳥をつくった。

六日目には、動物をつくり、
この日、神は自分に似せて、
男と女を創造した。
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アダムとイブと名づけた。

そして七日目に神は、休んだ。
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だから日曜日は休息の日。

6月最後の日。

横浜みなとみらい。
ランドマークタワー。
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神のご機嫌が悪いのか、
ひどく風が強い。
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帆船日本丸も、
停泊しつつ大きく揺れる。
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モクモク ワクワク ヨコハマ ヨーヨー。
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1994年、最上壽之制作。
高さ17mのステンレスのうねり。
「たなびく雲」のイメージで、
風の通り道が創造された。
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今日のような風の強い日には、
揺れているかのような錯覚に陥る。

クイーンズスクエアには、
大きな花のハート形のモニュメント。IMG_81559

みなとみらい線と東横線が連結した。
その東横線妙蓮寺駅横の踏切。
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せんろはつづくよ
どこまでも
のをこえやまこえ
たにこえて

はるかなまちまで
ぼくたちの
たのしいたびのゆめ
つないでる
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原曲がある。
アメリカ民謡。

アイルランド移民の工夫たちが、
大陸横断鉄道の建設に従事した。

その過酷な労働を歌った曲。

I’ve been working on the railroad
おいらは線路で働いた
All the livelong day
まるまる一日働いた
I’ve been working on the railroad
おいらは線路で働いた
Just to pass the time away
あっという間に日が暮れた

Don’t you hear the whistle blowing
汽笛が鳴るのが聞こえねぇか
Rise up so early in the morn
朝も早よから起きろとよ
Don’t you hear the captain shouting
親方の怒鳴りも聞こえねぇか
Dinah, blow your horn
「ダイナ、ホーンを吹き鳴らせ」
(訳・未曽 司)

東横線に乗って、
今度は自由が丘へ。

花屋は「MONCEAU FLEURS」
モンソーフルール。
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傘の花が開く。
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傘の花は動く。
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傘の花は軽やかに。
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風が強くても、
雨が降っても、
軽いいでたちで、
日曜漫歩。

神は七日目に休んだ。

〈結城義晴〉

2019年06月29日(土曜日)

「Group of Twenty 大阪宣言」の呉越同舟・同床異夢と「異榻同夢」

11年前の2008年9月、
リーマンショックが起こった。

20カ国・地域首脳会議は、
その年の11月に始まった。
アメリカのワシントンDCで、
14日と15日に開かれた。

この20カ国・地域を、
“Group of Twenty”と呼ぶ。
略してG20。

主要国首脳会議のG7の7カ国。
こちらは”Group of Seven”。
アメリカ、イギリスに、
ドイツ、フランス、イタリア。
そしてカナダと日本。

ここにEUとロシアが加わり、
さらに新興国11カ国が参加する。

中国、韓国、インドネシア、インド、
サウジアラビア、トルコ、
南アフリカ共和国、オーストラリア、
メキシコ、ブラジル、アルゼンチン。

これでG20。

実際にはメンバー20カ国以外に、
招待国や国際機関も加わって、
合計37の国・地域・機関の首脳が集まった。
残念ながら(?)、金正恩はいない。

そのG20大阪サミット。
今日6月29日の午後、
「大阪宣言」が採択されて閉幕。

「自由で公正かつ無差別な
貿易・投資環境を実現し、
開かれた市場を保つために努力する」

「貿易を巡る紛争処理機能を高める」
この世界貿易機関が掲げる、
重要な改革テーマも盛り込まれた。

昨日28日の京都新聞巻頭コラム、
「凡語」

「仲の悪い者同士が
同じ場に居合わせることを
“呉越同舟”という」

「中国の春秋時代、
呉と越の両国は敵対して憎み合い、
呉越は仲の悪い例えとされていた」
それが同じ船に乗る。

しかしもともとの出典の「孫子」では、
意味合いが異なる。

「呉越の人々が舟に乗り合わせ、
大しけで難破しそうになったら
どうするか。
助かりたい一心で、憎しみなど忘れて
一致協力するに違いない」

リーマンショックのときには、
世界経済が難破寸前となった。

だから各国首脳級の緊急会合が、
史上初めて開かれた。

未曽有の危機克服に向け、
本来の「呉越同舟」となった。

しかし呉越同舟はその後、定例化して、
一般に言われる「呉越同舟」となった。

G20には常駐の事務局がない。
毎回、主催国がつかさどる。

そして今回の船頭は、
「やってる感」の安倍晋三日本国首相。
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課題は、立場や利害が複雑に絡みあって、
「一筋縄でいかない難問ばかり」。

そこでコラムの結論は、
「同床異夢」

「同じ床に枕を並べて寝ながら、
それぞれ違った夢を見ること。
転じて、同じ事を行いながら、
考えや思惑が異なること」(大辞泉)

それでも、安倍晋三首相というか、
日本国はよくやったとしておこう。

2年前のG20はドイツの主催。

ハンブルクサミットで、
アンゲラ・ドロテア・メルケル首相は、
「保護主義と闘う」と、
きっぱりと宣言した。

それは見送られた。

「やってる感」の「大阪宣言」は、
やはり、通常の呉越同舟で、
しかも同床異夢だった。

ただし、G20の成果ももちろんあった。
産経新聞の「産経抄」

「厳密なモニタリングを行い検査した結果、
規制対象から外します」
欧州連合(EU)のユンケル欧州委員長の弁。
ルクセンブルク元首相、
ジャン・クロード・ユンケル。

東電福島第1原発事故に伴って、
日本産食品は輸入規制を受けていた。
それを大幅に緩和することを表明した。

福島県産の大豆や山菜も、
岩手・宮城・群馬・栃木・茨城・千葉の水産物も
受け入れられる。

G20ではなかったけれど、
フィリピンのドゥテルテ大統領も、
福島水産物への輸入停止措置解除を表明。
コンゴのチセケディ大統領も、
日本産食品の輸入規制の全面撤廃を発表。

G20や来年の東京五輪を通じて、
原発事故からの「復興・振興」を訴えたい。

さて、昨日の午前中、
下元康弘さん(中)と丸山英之さんが、
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下元さんは丸仁商事㈱社長、
丸山さんは常務取締役。

同社は1922年の創業。
高知市に本社を置いて、
砂糖の卸売業を営む。

菊屋㈱という菓子製造業を傘下に持つ。
丸山さんが第一屋製パン㈱の、
営業本部長だったこともあって、
商人舎にあいさつに来てくれた。

みなさんも、どんどん、
横浜商人舎オフィスへ、
おいでください。

商人舎はオープンマインドです。
いつでも扉を開けています。

「同床異夢」には対義語がある。
「異榻同夢」という。
「いとうどうむ」と読む。

「榻」(とう)は腰掛けのこと。

異なる椅子に座っていても、
同じ夢をもっている。

「異なる場所や立場にいても、
同じ意見や主張、価値観やゴールを抱く」

その意味ではG7が、
G20に広がったこの大潮流を、
基本に置きたい。

夢は大勢で見たい。
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わが流通業も、
スーパーマーケット産業も、
「呉越同舟」や「同床異夢」から、
「異榻同夢」に変わらねばならない。

「いとうどうむ」です。

〈結城義晴〉

2019年06月28日(金曜日)

日本スーパーマーケット協会総会と厳然たる「商売の公平性」

今日は午後から東京・有楽町。IMG_81399

一番奥に帝国ホテル。IMG_81409

1999年に発足し、
20周年を迎えたのが、
日本スーパーマーケット協会。
2015年には一般社団法人となった。

その通常総会。

総会の後、記者会見。DSCN96189
川野幸夫会長が、
昨年度の決算と今年度予算、
そして新しい役員人事を説明。
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そのあとで率直に、
現下の情勢に対する見解を語ってくれた。

消費増税、軽減税率の導入、
総額表示の時限立法問題と、
ポイント還元問題。
資本金減資問題。

川野さんにはやや無力感も感じられたが、
それでも厳しい顔つきは変わらなかった。

私も質問した。
経済産業省が主催していて、
ちょうど同じ時間帯に開催されていたが、
「新たなコンビニのあり方検討会」について。
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川野さんは個人的な見解と断ったうえで、
ビジネスの自由度に関して、
政治や行政が関与し過ぎることに、
問題提起した。

今年4月6日の日経新聞社説。
「コンビニ経営に
政府は介入すべきでない」

「消費者向けサービス産業の
労働需給のひっ迫は深刻な問題だが、
政府が民間企業の経営に
口出しするのは見当違いだ」

世耕弘成経産相が、
4月5日にコンビニ各社の経営首脳と会談。
無人レジの導入など具体的な解決策を、
「行動計画に盛り込むよう」求めた。

日経社説。
「これは経産省による経営への介入、
監視ではないか」

経済同友会の小林喜光代表幹事は苦言。
「国家が企業の行動にあまりに
関与するのはいかがなものか」

川野さんの見方もほぼ同じだし、
私も同感だ。

そこで経産省は有識者を集めて、
調査し、議論してもらうという手に出た。
まあ、ここからの報告を、
「受け取らない」ことはないだろうが。

座長は伊藤元重さん。
現在は学習院大学国際社会学部教授。
妥当な人選だ。

ただしメンバーを見ると、
流通の専門家は根本重之さんくらいだろうか。
現在、流通経済研究所理事。

しかしコンビニのあり方を検討するなんて、
鈴木敏文セブン-イレブン前会長が現職なら、
とてもこんなことはなかっただろう。

その意味でも、鈴木さんは偉大な人です。

ざっとレジュメを見るとすぐわかる。
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1店舗当たりの売上高を問題にする。
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コンビニオーナーから見た課題。
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そして今後の進め方。
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これは与党の「選挙対策」のための委員会です。

オーナーとその家族たち、
従業員とその家族たちの、
票を狙っている。

スーパーマーケットに関して、
経営者とその家族の票は少ない。
そして従業員とその家族は、
一応、UAゼンセンが押さえている。
与党には票にならない。

しかしコンビニオーナーは、
票になりやすい。

ああ。

記者会見のあとは、
記念講演会。
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講師は㈱大和総研理事長の中曽宏さん。
テーマは「日本経済の動向」
サブタイトルは、
「消費をめぐる環境と新たな潮流」DSCN96269
私には、
マクロな動静を再整理する意味で、
役に立つところもあったが、
聴衆はみんな寝ていた。

その後、記念パーティー。
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川野幸夫会長が、
消費税にかかわる問題に、
力強く協会の主張を語って、
そのうえで、
政治や行政にもっともっと、
コミットしていくことを宣言した。IMG_80259
消費増税に関する、
中小企業への優遇措置に関しても、
商売やビジネスの公平性の面から、
それが破壊され、大混乱が生じるだろうと、
危うい趨勢に注意を喚起した。

昨年のこの時期に、
「ポリティカル・マーチャント」の特集をした。
もちろん川野さんにもご登場いただいた。

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それから1年。

川野さんご自身は、
ますますPoliticalになってきた。
素晴らしいけれど、
その川野さんの意思が、
なかなか実現しにくい。

協会や産業全体が、
ポリティカルでなければならない。

まだまだです。

川野さんの会長スピーチの後で、
感謝状の贈呈。
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㈱エコス代表取締役会長の平富郎さん。
協会発足以来、副会長の要職を務めたが、
この度、副会長をご引退。

ありがとうございました。IMG_80659

そして平さんのお礼のあいさつ。IMG_81219

平さんはこういったスピーチ、
凄くうまい。感動した。
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その後、来賓あいさつはまず、
吉川貴盛農林水産大臣。
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石川昭政経済産業大臣政務官。
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斎藤鉄夫公明党幹事長。
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乾杯の音頭とスピーチは、
伊藤忠食品㈱社長の岡本均さん。
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農林水産大臣や経産政務官のように、
下を向いて原稿を読んだりせずに、
するりするりと簡潔なあいさつと、
乾杯の発声。
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全員での盛大な乾杯によって、
この協会のパワーを見せつけた気がした。
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私はすぐに清水信次さんのところへ。
この協会の創設者にして名誉会長。
㈱ライフコーポレーション会長。
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㈱平和堂会長の夏原平和さん。
この協会設立時から副会長の要職を担う。
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小濵裕正さん(中)を囲んで、
エコス社長の平邦雄さん(左)と、
㈱たいらや社長の平典子さん。
そして㈱伊藤園社長の本庄大介さん、
副社長の本庄周介さん。
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小濵さんは日本チェーンストア協会会長、
㈱カスミ会長。

㈱万代社長の阿部秀行さんと、
㈱大創産業社長の矢野靖二さん。
お二人を引き会わせて紹介した。
右は大創産業開発部長の渡辺有和さん、
左は同じく店舗運営部長の山中尚也さん。
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その阿部さんと森下留寿さん。
森下さんはライフコーポレーション常務取締役。
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オール日本スーパーマーケット協会の面々。
右が会長の田尻一さん、サミット前社長。
真ん中が㈱マルイチ社長の高木大さん。
そして常務理事の前田伸司さん。
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齋藤充弘さんと泉田幸雄さん。
齋藤さんは協会副会長で全日本食品㈱会長、
泉田さんはオールジャパンドラッグ㈱顧問。
齋藤さんが日本ボランタリーチェーン協会前会長。
泉田さんはそのあとを継いで現会長。DSCN96789

その全日本食品社長の平野実さん。
移動スーパーと小型店について話した。
DSCN96679

初めて会ったけれど、
㈱エムジー専務取締役の水口貴義さん。
今回、協会理事に就任した。
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㈱プラネット会長の玉生弘昌さんと、
高木和成さんと和田光誉さん。
高木さんと和田さんには、
今月号で鼎談していただいた。
玉生さんには今月号で、
対談に登場していただいた。
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パーティーも終わりに近づいて、
サミット㈱社長の竹野浩樹さんと、
㈱ヤオコー社長の川野澄人さん。
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そして岩崎高治さん。
ライフコーポレーション社長。
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最後に川野幸夫会長を囲んで、
日経新聞調査部次長の白鳥和生さんと。
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協会専務理事の江口法生さん。
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日本スーパーマーケット協会創立20周年。
お目出度いし、その役割は、
ますます重みを増してくる。

この20周年を記念して、
講演会とパーティーが開催される。
11月6日水曜日。
会場は帝国ホテル。

講演会はパネルディスカッション。
パネラーは三人の若手経営者。
エコス社長の平邦雄さん、
ヤオコー社長の川野澄人さん、
ライフコーポレーション社長の岩崎高治さん。

コーディネーターは結城義晴。
仕掛け人は江口法生。

よろしく。

〈結城義晴〉

2019年06月27日(木曜日)

安倍晋三「やってる感」外交と景気が悪い時代の「一流とは何か」

西日本が記録的な遅さで、
やっと梅雨入りしたと思ったら、
もう台風第3号が発生。
ネーミングは「セーパット」。

気象庁が今日の19時に発表した。
中心気圧998ヘクトパスカル、
最大風速毎秒18m(35ノット)、
最大瞬間風速毎秒25m(50ノット)。
毎秒15m以上の強風域は、
南東側280km、北西側110km。
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一昨日のブログで書いたが、
天候に関しても「先行き不透明」の時代。

だからいつもの標語。
「最悪を覚悟して、
最善を尽くす」

台風が通過する地域のお店の人たち、
頑張ってください。
陰ながら支援します。

商人舎流通SuperNews。
サンエーnews|
「サンエー浦添西海岸 PARCO CITY」グランドオープン
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沖縄のサンエーの期待の店。
浦添西海岸PARCO CITY。
今日、グランドオープン。
サンエー2

しかし昨日から今朝にかけて、
沖縄地方は多いところで、
180ミリの雨が降った。

80ミリ以上の雨を「猛烈な雨」という。
気象庁の説明では、
「息苦しくなるような圧迫感で、
外に出られない」

それが180ミリ。
大変なことだった。

それでも午前9時には、
無事テープカットをして、
グランドオープンにこぎつけた模様。sanne-
雨降って地固まる。
サンエー、頑張れ!

私は一日、横浜商人舎オフィス。
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このところ、仕事の合間に、
スクワットをやっている。IMG_79999

ゆっくりと、
両ひざが前に出ないように、
姿勢を正して。
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やっていることが、
自分でわかるのが、
何よりいい。

さて通常国会が閉幕したら、
今度は参議院選挙。
7月4日公示、21日投開票と決まった。

さらに明日から、
G20大阪サミット。
大阪は戒厳体制だが、
台風セーパット来襲の中、
もうすでに各国首脳が大阪入りしている。

中国の習近平国家主席は、
早くも安倍晋三首相と会談。

来年の五輪イヤーの春先に、
「国賓」として訪日する。

中国元首の正式来日は、
2010年の胡錦涛国家主席以来。

昨年5月に李克強首相がまず来訪、
10月には安倍首相が訪中。
そして来春、習近平主席。

参議院選にも向けた、
安倍首相のパフォーマンス。
ヒット・エンド・ラン作戦を採用したが、
お騒がせのドナルド・トランプ大統領が、
日米安全保障条約にまで、
いちゃもんをつけつつ来日する。
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G20の議論はやはり「先行き不透明」だ。

2年前のこのブログで取り上げたが、
日本経済新聞出版社刊『政治が危ない』
御厨貴・芹川洋一対談本。
政治が危ない
この本の中で指摘されるのが、
安倍晋三の「やってる感」。
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「日本には成果の有無ではなく、
“頑張っている人をおとしめてはならない”
という文化がある」

「アベノミクスは道半ば」
しかし、
「次々新しいスローガンを
掲げ続ける経済政策は、
確かに頑張っている印象を与える」

「頻繁に外遊をこなし、その度に
テレビに自身の姿を映し出す外交姿勢は
『やってる感』満載」

「しかも首相自身が、
“やってる感が大事なんだ”と意識して
行動している」

しかしこの日本人のマインド文化は、
20カ国・地域の首脳には通じない。

そこんとこ、よろしく。
頼みますよ。

さてさて「ほぼ日刊イトイ新聞」
糸井重里さんの巻頭コラムは、
「今日のダーリン」。
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ずっと昔、ある先輩が教えてくれた。

景気のいい時代、
景気がふつうの時代、
景気のわるい時代がある。

「景気のいい時代には、
どういう業界でも、
一流と二流と三流と、
四流の人さえ食えるんです」

「景気のふつうの時代では、
一流と二流が食えるでしょう」

「で、景気のわるい時代には、
一流しか食えなくなります」

「一流の人が
一流のことをやっていれば、
どんな時代がきても、
なんの問題もないんです。」

糸井。
「なるほどなぁと、ぼくは思った」

これは「景気」と同時に、
「競争」にも当てはまるし、
その両方が同時に作用してくる。
私はそう思う。

つまり景気がいい時代と、
競争がない時代。
景気がふつうの時代と、
競争がふつうの時代。
景気がわるい時代と、
競争が厳しい時代。

そこで先輩のたとえ話。
「レストランでいえば、
料理人の腕が一流。
そして、立地や内装が一流。
フロアのサービスが一流と、
3つの要素が一流なら、
それが一流です」

これ、業態とフォーマットの話に通じる。

業態は商品と価格が主体。
フォーマットは、
ポジショニングが必要になる。
だから内装・照明・店内サインも、
パーソナリティやコミュニケーションも、
ノンファンクショナルベネフィットも、
必須になる。

糸井さんの先輩。
「でも、いくら料理がおいしいとしても、
たとえば接客のところで
一流と言えない人がいたら、
それは、もう一流では
なくなってしまいますよね。」

「ああ、そうだよなぁ」と再び糸井。

先輩は続ける。
「それでも、景気のいい時代には
お客さんが来ますから、
まだ一流だと思いこんでいられるんです」

「でも、接客のサービスを、
落ちたままにしておいたり、
店の建物や内装とかインテリアを、
きれいなままにできなくなっていたら、
景気がわるくなったときには、
もうアウトになります。」

糸井重里、みたび述懐。
「この話は、何十年経っても、
忘れていない」

「一流とはなにかという
定義にもよるかもしれないが、
“一流とはなにか?”を
考えていることは、まず必要だ」

いつも「一流」であることを自覚する。

「そして、なにか、
ひとつくらいの取り柄だとか、
少々ほめられているような点に得心して、
汚れているのれん、
掃除の行き届いてない看板に
気づかないでいるようになったら、
ただの”自称一流”になってしまうだろうし、
もっと景気のわるい時代になったら、
消えてしまう」

その通り。

「その怖さをも、しっかり
抱えていなくてはだめだな」

まったくの同感。

しかし糸井重里。
自分が偉そうな言い回しをすると、
すぐに反省する。
「人のことは、平気で
“だめになったよね”などと言うけど」

ここがいいなぁ。
見習わねばいけない。

「やってる感」だけではいけない。

〈結城義晴〉

2019年06月26日(水曜日)

日経新聞「2018小売業調査」とTBSラジオ「スーパー総選挙」

近畿・四国地方が梅雨入りしない、と、
このブログで連発したからではないが、
今日、気象庁が梅雨入り宣言。

最近は「宣言」と胸を張る様子はない。

それでも近畿では平年より19日遅かった。
気象庁が統計を取り始めて以来、
最も遅い梅雨入り。

その統計を取り始めたのが1951年。
68年間で最も遅い梅雨入り。

結構、すごい記録だ。

しかし梅雨入りとともに、
明日は激しい雨が降るし、
今後1週間は雨や曇りが続く。

ちょっと安心したというか、
やはり梅雨の鬱陶しさが気になるというか、
昨日、このブログで書いた、
「先行き不透明」は天気にも当てはまる。
天気も「どんより感」満載だ。

さて恒例の日本経済新聞の調査。
「2018年度の小売業調査」

第52回となるから、
西日本の梅雨入り記録より、
歴史は新しい。

それでも毎年毎年、
感謝しています。

コンパラブルな491社の総計は、
前年比3.8%増加。
これは7年連続となる。

その代わりに、
前年比が出せない企業、中小企業は、
減少していると予測できる。

店数に関しては、
持ち株会社などを除いた470社の総数が、
12万1208店で1.6%の増加。

単純には比較できないが、
1店当たりの売上高は増えた模様だ。

日経本誌が強調するのは、
ネット通販を含む通信販売事業。
総売上高は8.4%増の3兆5884億円。
これも小売業だ。

伸び率は昨年度の調査と同じで、
日本のeコマースは、
中国経済以上の成長を示した。

eコマース最大のアマゾンジャパンは、
年商1兆5265億円の14.3%増で、
通信販売全体の4割強を占める。

月刊商人舎5月号特集は、
「ラストワンマイルの優勝劣敗」
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サブタイトルは、
「ネットスーパー」と「宅配ビジネス」の勝者総取り!?

勝者といっても1社ではない。
1社では独占になってしまう。
だから複占、
あるいは鼎占。

最近は「三占」を、
「鼎占」と言っている。
寡占や複占と釣り合う感じがいい。
結城義晴の造語。

その「鼎占」や「複占」に至るスピードが、
有店舗小売業よりもはるかに速い――。
これも結城義晴の持論。

ネットスーパーと宅配ビジネスに、
移動スーパーも加えておかねばならない。

さて小売業ランキング。
1位 イオン
2位 セブン&アイ・ホールディングス
3位 ファーストリテイリング
4位 ヤマダ電機
5位 アマゾンジャパン
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このあたりはすでに、
月刊商人舎6月号で特集した。
2019同盟決算
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6位 三越伊勢丹ホールディングス
7位 パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
7位がドン・キホーテとユニーの統合企業。

8位 エイチ・ツー・オー リテイリング
9位 高島屋
10位 ビックカメラ

ベスト10にまだ百貨店が3社残っている。
セブン&アイのそごう西武を加えると4社。

総合スーパーを持つ企業も3社。
イオンリテールのイオンと、
イトーヨーカドーのセブン&アイ、
そしてユニーとMEGAドン・キホーテ。

とはいっても営業利益レベルでは、
イオンは銀行とモールが主力、
セブン&アイはコンビニと銀行。

ビッグ10には家電・カメラが2社と、
ファストカジュアル1社が入る。

つまり成熟社会の成熟小売業は、
業態の種類が多様化し、
それぞれの業態ごとに、
複占化、あるいは鼎占化してくる。

これも結城義晴の持論。
言い続け、書き続けている。

詳細は月刊商人舎6月号を読んでほしい。

さて、日経の調査のすばらしさは、
悉皆調査であること。

網羅的である。

その網羅された小売業の中で、
2桁の伸びを示した企業。

2位のセブン&アイが12.5%、
3位のファーストリテイリングが14.4%、
5位のアマゾンジャパンが14.3%。

7位のパン・パシフィックも13.6%。

いずれも凄い成長性だ。

成長性から言えば、
ウェルシアホールディングスが12.1%、
17位のツルハホールディングスが16.7%、
23位のコスモス薬品が11.0%。

ドラッグストアが並ぶ。

ただしドラッグはコスモスを除いて、
M&Aによる成長が加算されている。

この業界は数年後には、
明暗がはっきりしてきて、
そして売上げの伸びも安定してくる。

スーパーマーケットでは、
38位のオーケーが10.2%の伸び。
94位と100位以内に入ってきたが、
ロピアが16.1%。

既存店の力強い伸びと、
新店の初年度からの繁盛。
それが2桁成長を支える。

この2社に関しては、
TBSラジオの生活情報番組でも目立った。
「ジェーン・スー 生活は踊る」主催の、
「スーパー総選挙」。

商人舎流通SuperNewsでも取り上げた。
スーパー総選挙news|
1位オーケー、2位ライフ、3位ヤオコー/ロピア躍進で4位
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第3回スーパー総選挙。
スーパーマーケット333社がエントリー。

投票方法は3種類。
ラジオ番組のリスナーが、
⑴メールで投票
⑵ホームページの投票フォームで投票
⑶TBSラジオfamの投票箱に直接投票

応募期間は6月1日から6月21日の3週間。
結果として投票総数は6007票。

1位は3年連続でオーケー(1610票)。
投票数の26.8%。

以下、
2位 ライフ(754)
3位 ヤオコー(658)
4位 ロピア(591)
5位 サミットストア(261)
6位 オオゼキ(168)
7位 マルエツ(159)
8位 西友(107)
9位 文化堂(106)
10位 ベルク(98)11位以下のランキングやその僅差には、
あまり意味がない。

首都圏に店がないツルヤが14位で49票。
これは面白い。

イトーヨーカドーは15位で44票。
イオンは20位で35票。
ドンキもユニーも、ランク外。

売上規模で大手の3社は、
ラジオでは人気がない?

それとも会社が、この番組に対して、
「無視」を決め込んでいるのか?

基礎数値が1万に満たない統計だし、
日経の小売業統計の悉皆調査とは、
比べるべくもない。

それでも小売業調査の成長率で、
オーケーの10.2%増と、
ロピアの16.1%増は、
総選挙の数字と同期した。

スーパー総選挙で上位の、
ライフコーポレーションは、
年商ランク14位で、年間成長率3.1%、
33位のヤオコーは伸びが4.8%、
48位のサミットは2.2%増と、
これまた立派な成績だ。

ラジオ番組には、
組織票もあるかもしれない。
悉皆調査とは大違いではある。

しかし私は、
ラジオでもテレビでも、
何でも活用してよいと思う。

ただし店と売場と商品、
そして働く人たちが、
お客様の人気を博さねば、
年間売上高の伸びはないし、
ラジオ投票でも票は入らない。

「ラジオ総選挙」を、
大げさに取り上げるのは、
私を含めてちょっと、
踊らされ過ぎだと、反省。

悉皆調査を分析して、
何が成長の原動力となるのかを、
とくと考えねばならない。

〈結城義晴〉

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