結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2019年05月07日(火曜日)

商人舎ラスベガス・ベーシック編の「自分のため・みんなのため」

10連休が明けて、
政府や行政も通常の活動に戻り、
一般企業も営業を始める。

通常国会は今日から再開され、
午前9時に衆議院、午後1時に参議院で、
審議が始まった。

本格的に令和時代が始まった。

もちろん小売りサービス業は、
5月1日から書き入れ時に突入した。

決意新たに新しい時代に臨む。

だからといって、
昨日と今日が、そして明日が、
そう急に変わりはしない。

ピーター・ドラッカーの言葉。
もちろん上田惇生訳。

未来を築くために
初めになすべきことは、
明日何をなすべきかを
決めることではなく、
明日をつくるために今日、
何をなすべきかを
決めることである。

連休明けの今日は、
YCATからリムジンバス。
横浜シティーエアーターミナル。

すぐにマリンタワーが姿を現す。DSCN98299

山下公園。
DSCN98309

そして横浜のベイブリッジ。
DSCN98349

横浜港とみなとみらい。
快適な初夏の横浜。
DSCN98399

1時間半足らずで成田国際空港。
第1ターミナル南ウィング。

いつものように手早く手続きを終わらせ、
待合室へ。

商人舎米国研修ベーシックコース。
イン・ラスベガス。
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2時半には全員集合で、
まず佐藤公彦さんのレクチャー。
JTBきってのカリスマ添乗員。

今年は230日間、海外に出る。DSCN98549

そして結城義晴の最初の講義。DSCN98869

この視察研修の特徴や全体スケジュール。
現在の米国の経済と消費と小売業の状況、
人口構成、人種構成、世代構成など、
商売と密接に関連するデータ。
アメリカの祝日やプロモーション、
そしてラスベガスという都市の位置づけ。

ついでにドナルド・トランプ大統領の、
中国製品への関税引き上げの意味なども。

ついつい脱線してしまうが、
それがまた大切なことでもある。DSCN98689

最後は現地に到着してすぐに必要となる、
基礎知識のレクチャー。
平均的な部門別売上構成比や、
日米の単位の違い。

そして機内での宿題。
DSCN98829
この研修は商人舎を設立してから、
毎年ずっと続けているから、
内容は厳選され、充実している。
その意味と意義を知ってもらいたい。
熱が入る。

基本の考え方は、
ピーター・ドラッカーにある。

そして一昨日のこのブログに書いた、
ルソーの「エミール」

自分のために生きること、
みんなのために生きること。

自分のために学ぶことが、
みんなのために学ぶことになる。

自分のために成長することが、
みんなのために成長することになる。

自分のために仕事することが、
みんなのために仕事することになる。

講義が終了すると、
出発ゲート前で、
最初の全員写真。

やる気満々です。
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そしてゲート集合は4時15分。DSCN81379

ユナイテッド航空838便で、
サンフランシスコに向かう。
乗り換えてラスベガスへ。
現在、ラスベガス直行便はない。DSCN81389

飛び上がると成田空港が見下ろせる。DSCN81399

そして緑の日本。
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真下にゴルフ場。
DSCN81439

利根川沿いの水田が美しい。
DSCN81509

巡航高度3万3000フィートになると、
もう雲の上。
約1万メートル。
DSCN81539

ジェット機の巡航速度は時速約800~900km。
安定して飛ぶことができる速度。

このスピードで飛行するために、
空気抵抗が少ない高度で、
しかもジェットエンジンに必須の、
酸素が適度に存在する高度が、
1万メートル前後となる。DSCN81559

もうちょっと上昇する。
DSCN81569

これが1万メートルあたり。
DSCN81589
そして7時間ちょっとで、
サンフランシスコ国際空港に到着する。

では、自分のために学び、
みんなのために学びます。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2019年05月06日(月曜日)

令和元年の「ゆでガエル日本」と”Our finest hour”

Everybody! Good Monday!
[2019vol18]

令和元年に入って1週間が過ぎる。
2019年としては第19週、5月第2週。

今日は二十四節気の「立夏」。
暦の上では今日から夏となる。

すがすがしい初夏。
DSCN85389

月刊商人舎webコンテンツ。
月曜朝一・2週間販促企画。

月刊商人舎の年間購読者となって、
IDとパスワードを保有しなければ、
読めない。

恐縮至極だけれど、
商人舎にも会社を維持していくために、
そして将来のために、
原資が必要なので悪しからず。

会員になってください。
改めてお願いします。
申し込みはへ。

さて今朝の2週間販促企画の主旨。
当然のことながら、10連休の反動がある。
消費は低調。

そのなかで、今週日曜日が「母の日」。
昨日もこのブログで書いたが、
こどもの日の趣旨は、
「こどもの人格を重んじ、
こどもの幸福をはかるとともに、
母に感謝する」

こどもの日に、母に感謝し、
そのまま1週間後の母の日につながる。

だからこの1週間は、
子どもの成長を親が祝った後で、
子どもが母を敬い、感謝する。

よくできた曜日まわりなのだ。

商人舎の2週間販促企画の鉄則は、
「早仕掛け・早仕舞い・際の勝負」

さて日経新聞の 芹川洋一さん。
論説委員長、論説主幹を経て、
現在、編集論説フェロー。

考察するのは、
「令和デモクラシーへの道」

「ふしぎなくらいに、
元号とともに日本政治は動いてきた」

明治時代。
「いうまでもなく維新で、
天皇を中心にした国づくりが肝だった」

大正時代。
「改元の直後には、
第1次護憲運動がおこる。
大正デモクラシーの起点だ」

昭和時代は、
1926年の改元と1945年の敗戦で、
分けられる。

「はじまりの時期は、
政党内閣制の定着が焦点で、
そのあと崩壊して、
戦争へと突き進んでいった」

「戦後は国の再建、
豊かな生活の実現が課題だった。
自民党長期政権は利益分配で
それを達成しようとした」

「その行きづまりがはっきりしたのが
89年の平成改元のころだ」
平成時代。

ベルリンの壁の崩壊。
ソビエト連邦と共産主義の破綻。
直後のバブル崩壊。

不思議な元号変更との同期だ。

「政治とカネのスキャンダルが
政治改革を促し、平成政治の基調となった」

そして現在の令和時代。
芹沢さんは「令和デモクラシー」を説く。
令和時代の民主政治である。

「国力の回復と少子化・高齢化が
主テーマであるのは論をまたない」

今という時代。
「グローバル化、デジタル化の波のなか、
企業の国際競争力は落ちる一方で、
この国を引っ張っていく
産業のかたちがみえない」

私は消費産業や小売りサービス業が、
この国の形の一角を占めると思う。
それは輸出産業になりうる。

「少子化には歯止めがかからず、
高齢化は進み、
社会がどんどん縮んでいく」

現在の1億2600万人余の人口は、
2040年に1億1000万人ぐらいになる。

「その間、生産年齢人口は減りつづけ、
社会保障費がかさんでいく」

芹沢さんの観察。
「それなのに奇妙な安定が
支配している」

18年の内閣府の国民生活世論調査。
現在の生活に満足している人の割合が、
74.7%に達した。
これは調査をはじめた57年以降で最高。

このマインドは消費にも影響する。

経済同友会の小林喜光前代表幹事は、
「ゆでガエル日本」と喝破。
小林さんは㈱三菱ケミカルHD会長。

政治と国会に対して、
つまり行政と立法に対して、
いくつかの令和民主政治提案がなされる。

最後に思い起こしたい先人の言葉、
ウィンストン・チャーチル。

1940年6月、ナチス・ドイツが進軍し、
フランスは降伏寸前にあった。
「次は英国攻撃かと緊迫していたときの
チャーチル英首相の演説」
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「もし大英帝国が千年続いたとしても、
振り返って後世の人々から、
“their finest hour”と言われるように
振る舞おう」

“their finest hour”は、
「彼らの最良の時間」

千年後の人たちから、
「彼らの最良の時だった」と、
賛辞を贈られる令和時代。

私たちは消費産業において、
“Our finest hour”を、
つくるよう振舞いたい。

では、皆さん、10連休が明ける。
高い志をもって、
Good Monday!

〈結城義晴〉

2019年05月05日(日曜日)

こどもの日の「自分のために生きる」と「みんなのために生きる」

こどもの日。
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自分がこどもでなくなり、
自分の息子や娘も成人して、
「こどもの日」のこどもではなくなった。
しかもまだ孫もいないから、
「こどもの日」は遠いものとなった。

「こどもの日」の祝日は、
五節句のひとつ「端午の節句」が、
祝日となったもの。

現在は、ゴールデンウィークの最後の日。

節句は、中国の陰陽五行説に由来する。
日本にこの考え方が輸入され、定着して、
年中行事を行う季節の節目となった。

その節句の中でぞろ目の5月5日が、
端午の節句。

鎌倉時代あたりから、
「男の子の節句」となった。

祝日法の趣旨は、
「こどもの人格を重んじ、
こどもの幸福をはかるとともに、
母に感謝する」

人格を重んじる――
これが大事だと思う。

もちろん母に感謝する――
これが加えられているところがいい。

中日新聞の朝刊コラムが、
「中日春秋」

ジャン=ジャック・ルソーを引く。
1712年から1778年のフランスの思想家。
1762年発刊の斬新な教育論が、
『エミール』

今野雄一さんの訳が素晴らしい3冊。
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ルソーは、人間の成長や発達は、
三つの要件によってもたらされるとした。
それが「自然」「人間」「事物」だ。

この三つの調和によって、
理想的な人間は育つ。

この書は架空の孤児エミールを、
ルソー自身が育てる。
架空の小説仕立てとなっている。

そしてルソーは二つの人間像を提示する。
自分のためだけに生きる「自然人」
(homme naturel オム・ナチュレル)
社会全体の中で自分を位置づける「社会人」
(homme civil オム・シヴィル)

この対立する二つの人間像を統合して、
理想的な人間が育つ。
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自分のために生きること、
みんなのために生きること。

自分が幸せでなければ、
他人(ひと)をいたわることはできない。
弱者に対するいたわりもうまれない。

他人の幸せを願うことが、
自分の幸せになり、
それがよりよい社会をつくることになる。
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その教育者であるルソーが、
「子どもを不幸にする一番確実な方法」を説く。
逆説的な教育論だ。

「それは
いつでもなんでも

手に入れられるように
してやることだ」

その通りだ。

コラムニスト。
「物に限らずだろう。
わが子の笑顔ばかりみているようなら、
幸福は子どもから遠ざかっている」

ルソーは『エミール』の中で強調する。
「子どもは大人ではない。
子どもは子どもである」

しかし子どもの自主性は、
なによりも重んじられるべきだ。
子どもに限らない。

子どもも大人も、
人間としての自主性こそが、
その尊厳となる。

子どもは大人ではない。
子どもは子どもである。

しかし大人と同じように、
自主性と尊厳は守られねばならない。

そのために教育は、
それぞれの子どもの成長に即して、
それぞれの子どもの能力を活用しながら、
行われるのが望ましい。

わが子を親のエゴで引きずり回す。
これが一番情けない教育だ。

自分ができなかった夢を、
子どもに託す。

それは悪いことではない。
しかしそこにも、
子どもの自主性がなければいけない。

こどもの日には、
なおさらそんなことを考える。

コラムはさらに米国のジョークを紹介する。
ルソーとは次元の違う話だが。
「ものごとをやりとげる三つの方法」
⑴自分でやる
⑵誰かにやってもらう
⑶自分の子どもにやるなと言う

⑶の「やるな」と言えば言うほど、
子どもは「やりとげる」。

「うるさくなければ、子どもはだめになり、
うるさくすれば、ときに逆効果で…」

これはちょっと、
嫌な気分にさせられる、
ブラックジョークだ。

産経新聞の巻頭コラム「産経抄」

江戸時代の俳句を紹介。
肩車上にも廻る風車

コラムニスト。
「昨今は肩車の親子をあまり見ない」
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しかし、肩車の上で、
風車を回している子どもは、
親より高い視野で、
自分の世界を見ている。

子どもに夢を託すとは、
そういうことだ。

自分のために生きる。
そしてそれが、
みんなのために生きることにつながる。

それが幸せな生き方なのだ。

〈結城義晴〉

2019年05月04日(土曜日)

みどりの日のエズラ・ヴォ―ゲル教授の指摘と「三位一体」

12度目の5月4日のみどりの日。
祝日が土曜日と重なったが、
10連休となるとそんなことは、
どうでもいい気がしてくる。
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みどりの日はもともと、
昭和天皇の天皇誕生日の祝日が、
ご崩御ととともに、
名称を変えて祝日となった。

したがって、1989年の平成元年から、
2006年の平成18年までは、
4月29日がみどりの日の祝日だった。

ところがこの日を、
昭和の日にすることになって、
黄金週間の5月4日が
「祝日と祝日の間の休日」だったから、
この名称があてられた。

「自然にしたしむとともに
その恩恵に感謝し、
豊かな心をはぐくむ」
これがみどりの日の趣旨。

日本らしくてとてもいい祝日だと思う。

海外では、
St. Patrick’s Day
別名「緑の日」と称される。

聖人パトリックの命日が、
聖パトリックの祝日となった。
アイルランドにキリスト教を広めた人だ。

3月17日。

アイルランド共和国では、
もちろん祝日。

アイルランド移民の多いアメリカやカナダ、
オーストラリアやニュージーランド、
そしてイギリスでも、盛大に祝う。

日本でもパレードが行われる。
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アメリカではケネディ家が、
アイルランド移民として有名だ。

聖パトリックは、
三つ葉のクローバーをシンボルとした。
キリスト教の「三位一体」を、
クローバーの三枚の葉にたとえた。

厳密にはクローバーではなくて、
シャムロックだが。

映画などでよく出てくるお祈りのセリフ。
「父と子と聖霊の名において」

「父」とは「神」であり、
「子」とは神の子イエス・キリスト。
そして「霊」「聖霊」は、
キリストを信じて洗礼を受けた人に宿る、
神聖な魂。

三つ目の「聖霊」がわかりにくいが、
これがキリスト教を世界宗教にした原動力。

この三つが唯一の神そのものであり、
「一体」であるとする教えが三位一体説。

聖パトリックは三位一体の概念を、
三つ葉のクローバーにたとえた。
そこで緑がテーマカラーとなった。

アイルランドもアメリカも、
この日は着るもの、飾るもの、
食べるもの、家の中を緑一色にして、
祝い、食べ、酒を飲む。

ニューヨーク五番街には、
セントパトリック教会があって、
JFケネディはここで、
結婚式を挙げた。
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欧米の緑の日と、
日本のみどりの日。

趣旨は全く違うから、
世界中で日本だけのみどりの日。

今日は自然に親しみたいものだが。

さて日経新聞のシリーズ「令和を歩む」
エズラ・ヴォーゲル教授。
「ジャパン・アズ・ナンバー1」を書いた、
米ハーバード大学名誉教授。
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「令和の”和”には平和への意志を感じる。
Beautiful Harmonyという訳もいい」

外務省は「令和」の英訳を、
「Beautiful Harmony」と決定して、
海外に向けて発信している。
「麗しい調和」だろうか。

「世界はいま混乱している。
米国は世界の戦後秩序づくりに貢献したが
トランプ政権は物足りない」

「日本の指導者は
米国がどう考えるかを見てきたが、
今後は日本が中国、欧州、
オーストラリア、インドと
どう向き合うかを自主的に考えるべきだ」

世界のなかで、
日本のポジショニングを考えよ。

「バブル経済の崩壊とともにはじまった、
平成は低成長だったが、
平和と安定の時代だった」

「証券会社は文句を言っても、
普通のひとのくらしや社会秩序では
日本は非常にうまくやった。
長生きで、健康で、教育の水準も高い。
貧富の格差も欧米ほどではない」

この観点は、清水信次さんと一緒だ。
㈱ライフコーポレーション会長、
日本小売業協会会長。

「中国経済が日本を追い越した、
2010年は転換期だった。
令和時代には、ほどなく米国も超える。
米中関係は悩ましい」

「中国は比較的抑えめだが、
トランプ政権には戦略が全くない」

では、日本はどうすればいいか。
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「日本に米中という超大国の
橋渡し役は難しい。
だが米国の過剰な反応をいさめるなど、
助けることはできる」

「もちろん日米同盟は非常に深い。
中国の軍事増強を考えると
米国に頼るしかない」

だから平成時代には、
「中国とどう付き合うかが
日本に問われる」

そこで親中派の政治家が必要となる。
親中派の民間人も貴重だ。

例えば丹羽宇一郎さんのような。

中国に店舗やSCをつくることも、
その意味で日本のために、
極めて有益である。

今年6月には、
習近平中国国家主席が日本を訪れる。
昨年は800万人の中国人が日本を旅した。

イオンや平和堂、セブン-イレブン、
ユニクロやニトリ、MUJI。
もっともっと中国の店舗を強化していい。

ただし、日本で強い企業でなければ、
それはできない。

そして生鮮食品に関連する事業は、
一番最後の中国出店となる。
その意味で慎重であるべきだ。

私はずっと指摘している。

ヴォーゲルさん。
「高齢化、人口減少、中国との競争。
日本の若い人は問題の所在を分かっている。
新しい精神で会社を起こしたり、
大企業のなかで
創造力を発揮したりしてほしい」

安倍晋三首相の評価。
「豪州のラッド元首相のように、
中国語が上手で、北京とワシントンで
双方の指導者と真剣に渡り合える
国際派の政治家が出てほしい」

ヴォーゲルさんは、
故加藤紘一代議士の名を挙げ、
河野太郎外相や小泉進次郎議員を評価。

「戦後の日本の官僚には
幅広く物を考える人がいたが、
最近は視野が少し狭い。
政治家は強くなったが勉強をしない」

「世界での経験を積み、戦略を持つ
リーダーを育てないといけない」

新天皇陛下に関して。
「非常に謙遜され、
英語ができる立派な方だ」

雅子妃殿下。
「ハーバード大学で私が担当した
日米交流事業に参加された。
とてもまじめで優秀な国際人だ」

「お二人とも非常に良い、
国の象徴になると思う」
天皇即位55

エズラ・ヴォーゲル教授の見方。
天皇皇后の評価は高い。
政治家は低いし、官僚は下がっている。
民間の若い人たちには期待する。

納得。

最後に「折々のことば」
第1452回。

剣をとる者はみな、
剣で滅びる。
(マタイによる福音書〈新約聖書〉)

編著者の鷲田清一さん。
「暴力で事を解決しようとする者は、
いずれ暴力でなぎ倒される。
暴力は何も生まない」

「同じように、
金で身を立てる者は
金で身を滅ぼす。
まるでブーメランのように」

ドナルド・トランプも。

「そうした宿痾(しゅくあ)から
言葉の力で脱出しようとする人もまた、
同じ言葉の力で崩壊することがある」

「人生の苦難は、
言葉を得ることで
解消されるわけではない。
人は同じ苦難にこんどは
言葉の世界でぶち当たる」

以て自戒とすべし。

人格と言葉と行動が、
三位一体でなければならない。

〈結城義晴〉

2019年05月03日(金曜日)

第72回憲法記念日の続「プラグマティズム」考

72回目の憲法記念日。
快晴。

1947年、昭和22年に、
日本国憲法が施行された日。

令和元年と変わった5月1日、
「即位後朝見の儀」が執り行われた。
天皇即位55

新天皇の国民に向けた最初の「お言葉」。

「日本国憲法および
皇室典範特例法の定めるところにより、
ここに皇位を継承しました」

今日の憲法記念日にも、
改憲論議が盛んだ。

しかし「最初のお言葉」で、
その冒頭に使われた「日本国憲法」は、
もちろん改憲されたものではない。

現在の日本国憲法は、
有名な「前文」のあとに、
11の章と103の条で構成されている。
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その第一章こそが「天皇」である。

章立ては以下のようになっている。
第一章 天皇
第二章 戦争の放棄
第三章 国民の権利及び義務
第四章 国会
第五章 内閣
第六章 司法
第七章 財政
第八章 地方自治
第九章 改正
第十章 最高法規
第十一章 補足

第一章の第一条は、
「天皇の地位・国民主権」。

条文は、
「天皇は、日本国の象徴であり
日本国民統合の象徴であつて、
この地位は、主権の存する
日本国民の総意に基く」

我々の憲法は「国民主権」を謳っているが、
その前に天皇の位置づけがなされる。

それが日本国憲法だ。

例えばこんな文章はどうか。
――日本国の主権は国民に存する。
そしてその国民の総意に基づいて、
天皇の地位は日本国の象徴であり、
日本国民統合の象徴であると定める――。

国民主権と象徴天皇。
象徴天皇と国民主権。
日本国憲法では、
この関係は切っても切れない。

第二条は「皇位の継承」。
「皇位は、世襲のものであつて、
国会の議決した皇室典範の
定めるところにより、
これを継承する」

新天皇の「最初のお言葉」は、
この第一章第二条を示している。

第三条は、
「天皇の国事行為と内閣の責任」

「天皇の国事に関するすべての行為には、
内閣の助言と承認を必要とし、
内閣が、その責任を負ふ」

以下、第四条は、
「天皇の権能の限界、天皇の国事行為の委任

天皇は国政に関する権能を有しない。
そして「国事に関する行為を委任する」。

第五条は「摂政」

「摂政」は「せんしょう」と読む。
天皇とはこの場合、
天皇に代わって政務を摂ること、
またはその役職。

万一の場合、摂政を置くことができる。
しかしその摂政も国民主権のもとに、
天皇の名で国事に関する行為を行う。

第六条は「天皇の任命権」

国会の指名に基づいて、
内閣総理大臣を任命し、
内閣の指名に基づいて、
最高裁判所の長たる裁判官を任命する。

第七条は「天皇の国事行為」
10の国事行為が定められている。
憲法改正、法律、政令及び条約の公布や、
国会の召集、衆議院の解散などなど。

第八条は「皇室の財産授受の制限」
これは国会の議決に基づく。

ここまでが第一章。

「最初のお言葉」は、
「この身に負った重責を思うと、
粛然たる思いがします」

この「重責」とは主に、
第七条の天皇の国事行為に対する、
今上天皇の責任感を意味する。

最後の言葉は、
「歴代の天皇のなさりようを心に留め、
自己の研鑽に励むとともに、
常に国民を思い、国民に寄り添いながら、
憲法にのっとり、
日本国および日本国民統合の象徴としての
責務を果たすことを誓い、
国民の幸せと国の一層の発展、
そして世界の平和を切に希望いたします」

「国民を思い、国民に寄り添い」がいい。
しかしやはり言葉自体は、
「上から目線」だ。

それが天皇である。

憲法第二章は、
問題の「戦争放棄」である。
改憲の焦点はここにある。

そして第二章には、
第九条しかない。
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第九条は、
「戦争放棄、軍備及び交戦権の否認」
「1 日本国民は、
正義と秩序を基調とする
国際平和を誠実に希求し、
国権の発動たる戦争と、
武力による威嚇又は武力の行使は、
国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する」

我々は、
戦争と武力を、
永久に放棄するのだ。

「2 前項の目的を達するため、
陸海空軍その他の戦力は、
これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない」

しかし自衛隊の実情は、
陸海空軍である。

ここで昨日のこのブログのテーマが、
顔を出してくる。
「プラグマティズム」

戦争を望む悪魔を除いて、
改憲論者はプラグマティストであり、
護憲派は非プラグマティストであろう。
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プラグマティズムの説明を試みると、
とても紙数が足りないけれど、
第1の特徴は、
唯一の絶対的真理の探究を放棄する。
それが実用主義の本質である。

科学には科学の基準がある。
宗教には宗教の基準がある。
プラグマティズムは、
多元的な捉え方を主張している。

「それぞれのドラッカー」も、
ある意味でプラグマティズムである。

プラグマティズムは第2の特徴として、
多元的な真理を許容するとともに、
民主主義的なプロセスを重んじる。
つまり他者との協力を重視する。

改憲論に関して言えば、
だから思想的にも強行突破はできない。

しかしプラグマティズムには、
鄧小平「白猫黒猫論」のごときもある。
うまくいけば他は犠牲にしてもいい。

革命とはそういうものだから、
それはそれで悪くはないけれど、
「儲け第一主義」に陥る危険性もあって、
こちらはいただけない。

儲かりさえすれば、
他は犠牲にしてもいい。

「憲法」に関する『大辞林』の定義。
「国家の基本的事項を定め、
他の法律や命令で変更することのできない
国家最高の法規範」

したがって日本国憲法に関しては、
うまくいけば他は犠牲にしてもいい、
とはならない。

もちろん日本国憲法には、
第九章「改正」がある。
その中の第九十六条は「憲法改正の手続」

「1 この憲法の改正は、
各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、
国会が、これを発議し、国民に提案して
その承認を経なければならない。
この承認には、特別の国民投票
又は国会の定める選挙の際
行はれる投票において、
その過半数の賛成を必要とする」

憲法改正の条件は、
国会議員の3分の2、
国民の過半数。

しかし国民の場合、
投票の際に「棄権」があるから、
実際は過半数以下でも可能である。

結局は21世紀に、日本国民が、
プラグマティズムを支持するのか。

だから改憲のためには、
米国的なプラグマティズムの普及、
護憲のためには、
欧州的な観念論的哲学の堅持。

そこが隠れた焦点となるだろう。

〈結城義晴〉

2019年05月02日(木曜日)

「前日と翌日が祝日の祝日」のプラグマティズム考

曜日の感覚がなくなった。
木曜日だ。

今日の5月2日は4月29日と並んで、
この10連休で最も根拠の薄い祝日だ。

国民の祝日に関する法律第3条第3項。
「前日及び翌日が”国民の祝日”である日は
休日とする」

昨日の5月1日が1年限りの、
天皇即位による祝日となって、
今日は「前日と翌日が祝日の祝日」。

私は飛び石連休というのは、
いい制度だったと思っているが、
「前日と翌日が祝日の祝日」など増えると、
飛び石連休は撲滅されてしまう。

商売としてみれば、
飛び石のほうが、
顧客を楽しませる工夫の余地が、
はるかに多いのではないかと思う。

それでも今日は10連休のなかで、
商売にとって一息つく日だ。

アメリカの祝日には、
安易な変更が多い。

1968年に「月曜休日統一法」制定。
英語では「Uniform Monday Holiday Act」
これによって多くの祝日が、
月曜日にスライドした。

1月1日のNew Year’s Day。
これは変えようがない。
1月第1週月曜日、にはできない。

1月第3月曜日が、
Martin Luther King Day。
キング牧師誕生日は1929年1月15日だが、
今年のこの祝日は1月21日となった。

2月第3月曜日が、
Presidents’ Day。
初代大統領ジョージ・ワシントンと、
第16代大統領エイブラハム・リンカーン。
二人の2月生まれの偉大な大統領の、
誕生日を祝う祝日。

ワシントンは1732年2月22日生まれ、
リンカーンは1809年2月12日の誕生。

だから2月第3月曜日はまあ妥当か。

5月最終月曜日が、
Memorial Day。
“戦没者追悼記念日”。

南北戦争で亡くなった兵士を称える日、
それがすべての戦没者を追悼する日となり
今年は27日。

7月4日は、
Independence Day。
アメリカ合衆国の独立記念日。
1776年7月4日に独立宣言が採択された。
それを祝う日。

9月第1月曜日は、
Labor Day。
「労働者の日」だが、今年は9月2日。

10月第2月曜日が、
Columbus Day。
クリストファー・コロンブスが、
1492年10月12日に北アメリカ大陸を、
発見し到着した日を記念する祝日。

これも第2月曜となって、
今年は10月14日。

11月11日が、
Veterans Day。
“退役軍人の日”。
第一次世界大戦の休戦条約締結日が、
1918年11月11日で、
それを記念した祝日。

このベテランズデイは一度、
10月第4月曜日に設定されたが、
米国軍退役軍人会や多数の州、自治体が、
この安易さに反対して、
1978年から11月11日に戻された。
軍人の力は強い。

そして11月第4木曜日は、
Thanksgiving Day。
感謝祭の祝日。
メイフラワー号で宣教師たちが、
イギリスからアメリカへで移住した。
その最初の収穫のときに、
移住の際に助力した原住民に、
感謝の祝宴を開いた。

それに由来する祝日。

月曜日への移行ではなく、
もともとの木曜日が感謝祭の日で、
この週はサンクスギビング週間である。

そして12月25日が、
Christmas Day。
キリストの誕生日の祝日。
これも動かせない。

こうしてみると5日の祝日には、
根拠がある。
New Year’s Day
Independence Day
Veterans Day
Thanksgiving Day
Christmas Day

それ以外の5日は、
Uniform Monday Holidayである。

このアメリカ人の安易さというか、
プラグマティズムというか、
私はあまり好まない。

日本はこの点ではアメリカとは、
一線を画すのがいいと思うのだが。

しかし、プラグマティズム。
アメリカを代表する哲学で、
実用主義、実際主義などと訳される。
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日本のチェーンストア理論などにも、
この考え方が転用された。

その代表者ウィリアム・ジェイムズの表現。
「最初のものから顔をそむけて、
最後のものに向かおうとする態度」

最初のものとは、
原理、範疇、仮想的必然性など。
最後のものとは、
結実、帰結、事実など。

ピーター・ドラッカーの
「基本や原則を補助線として使え」は、
プラグマティズムの影響を受けている。

中国の指導者・鄧小平に、
「白猫黒猫論」がある。
「白猫であれ黒猫であれ、
鼠を捕るのが良い猫である」
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しかしこれは本来、
四川省の古いことわざで、
鄧小平が好んで使ったのは、
「黄色い猫でも、黒い猫でも、
鼠を捕るのが良い猫だ」

英語では、
“Yellow cat, black cat,
as long as it catches mice,
it is a good cat.”

鄧のいう「黄色い猫」とは、
従来の中国共産党のイデオロギーだった。

鄧小平は1904年生まれ、1997年没。
毛沢東は1893年から1976年。

西郷隆盛が毛で、
大久保利通が鄧だとたとえると、
当たらずとも遠からずか。

この鄧小平のプラグマティズムが、
現在の中国の根拠になっている。

「強いものが勝つのではない、
勝った者が強いのである」

これもプラグマティズムの考えだが、
この思想や精神に関しては、
商売にも仕事にも有用である。

さて今日はその根拠の薄い祝日に、
湘南シーサイドカントリー倶楽部。
プライベートゴルフ。

メンバーは玉生弘昌さんを中心に、
中村武郎さんと牧野豊さん。
玉生さんは㈱プラネット会長で、
一般社団法人流通問題研究協会会長。

全員74歳の、玉生さんのご友人で、
そこに私が、加えていただいた。IMG_60689

開場は1967年。
相模湾に流れ込む、
相模川の河口に造られた河川敷コース。
海も近いし、大河沿いでもある。

面白いのは、アウトもインも、
ともにパー5とパー3が3ホールずつある。
したがってパー4も3ホール。

普通のコースはパー4が5ホールで、
パー5、パー3が2ホールずつ。

ヤシの木などたくさん配置されて、
南洋のイメージもある。IMG_60769

1番ホールと8番ホールは、
大きな池を巡るコース設定で、
私は好きだ。
IMG_60779

玉生さんのアプローチショット。IMG_60719

これはアイアンショットのアドレス姿。IMG_60759

距離はないけれど、
さまざまな仕掛けがあって、
楽しめる。
IMG_60729

52年の歴史があるので、
古木もある。
IMG_60739

曇り空から始まり、
小雨がぱらついて、
最後は快晴の初夏のような天気。IMG_60749
存分に楽しんだ。

さて朝日新聞一面の「折々のことば」
今日は第1450回。

類は友を呼ぶ
(ことわざ)

編著者の鷲田清一さん。

「気の合う者は、
自然と集まり、仲間となる」

「思いや好みの通じる人たちが
寄り集まるのは、
異質なところがあまりなくて、
心をほどいていられるから」

玉生さん、中村さん、牧野さんが、
まさにこれだ。

「でも、友人であるというのは本来、
“もう一人の自分”をもつことではなく、
自分のことを自分とは違う眼で
見てくれる人がいることであるはずだ」

ラウンドが終わって、
お茶を飲みながら、
小一時間、皆さんと歓談したが、
この鷲田清一さんの「友人論」は、
すごく当たっていると感じた。

「じっさい、
つきあいも長くなると、
逆に相手との違いが
より微細に見えてくる」

その通りだ。

しかし現代中国を創った鄧小平と毛沢東。
本当の友人だったのか。

鄧小平のプラグマティズムが、
今の習近平に引き継がれて、
中国を世界第2の経済大国に変貌させた。
これは確かだ。

今日のラウンドがあるのも、
安易な休日制度のお陰ではあるから、
それにはちょっとだけ感謝した。

〈結城義晴〉

2019年05月01日(水曜日)

令和元年初日に思う「二つ目の大事な日」

令和の新天皇の即位は、
2019年5月1日午前零時。
もちろん令和元年である。

今上天皇となった浩宮さまは、
実はもう59歳。
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1960年の昭和35年生まれ。

一つ年上に、山口百恵さん。
一つ年下に、バラク・オバマ前米国大統領。

いずれも引退している。

今上天皇は、いわば高齢でのご就任。

奈良時代の光仁天皇が60歳で即位して、
それに次いで2番目の高齢。

皇后に即位した雅子さまは、
1963年生まれの55歳。
2天皇即位9
お二人とも健康に留意して、
平成天皇ご夫妻と同様に30年間は、
新しい象徴天皇をつくり上げることに、
力を合わせて精進してほしい。

つまり89歳、あるいは、
切りのいいところで90歳まで現役。
僭越ながら、「頑張れ!」

「ほぼ日刊イトイ新聞」の糸井重里。
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「平成は一気に遠くなりにけり」

同感だ。

4月1日に新元号発表の山場があった。

平成の出来事を振り返ったり、
天皇皇后両陛下の歩みをたどったり、
「いよいよその時が来るという
準備にそわそわしていた」

「ぼくらもだんだんと、
大晦日からの年越しみたいな
心持ちになりはじめた」

除夜の鐘が鳴るわけでもないし、
紅白歌合戦があるわけでもないのに。
そしてあちこちで、
“カウントダウン”があった。

「で、12時を過ぎたら、
なんだか普通の時間になっていた」

「お祝いの夜中を
たのしみにしていたのだけれど、
あらま、
そういうものではなかったのね」

そう、一気に普通の生活に戻った。

それでも糸井重里。
「ぼくは”王様”を好きでいられることを
幸せに思う」

これにも同感。

スーパーマーケットの店頭でも、
「おめでとう 令和」IMG_60629

コンビニの棚には「令和」商品が並んだ。IMG_72799

酒売場にも「慶祝 令和」
IMG_60659
大吟醸の「令和」ブランド。
IMG_60669
小売業や消費産業は大いにやるべし。

しかしこれも普通の生活に戻る。
マーケットはクールだ。

拝察するに、その一方で、
新天皇皇后両陛下の重い日々は続く。

安倍晋三首相は今年2月23日に、
通算在職日数が2617日となって、
吉田茂元首相を抜いた。
吉田は麻生太郎副総理の祖父だ。

そして戦後単独2位の長さとなった。
歴代では現在4番めの長期政権。

さらに今年6月7日には、
伊藤博文を超えて歴代3位、
8月24日には佐藤栄作を抜いて歴代2位。
佐藤元首相は安倍晋三の大叔父にあたる。

そのうえ今年11月20日には、
桂太郎を上回って、
史上最長の内閣総理大臣の任期となる。

順調ならば2021年9月まで、
記録を更新し続ける。

それでも10年に満たない。
平成天皇はその3倍、
今上天皇もそれを目指す。

吉田茂は、
戦後日本の実質的な独立を勝ち取った。
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日本初代首相の伊藤博文は、
大日本帝国をつくり上げた。
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佐藤栄作は沖縄返還に力を注ぎ、
ノーベル平和賞を受賞した。
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そして桂太郎は、
日露戦争を勝利に導いた。
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安倍晋三は何をやれるのか。
何を残すのか。

それこそが問われる。
長いだけではいけない。

昭和天皇は64年、
平成天皇は30年、
それを目指す今上天皇。

天皇礼賛をするつもりはないが、
「頑張れ!」と応援したくなる。

ヨーロッパをリードするのが、
イギリスとフランス。

しかしイギリス人とフランス人。
ひどく仲が悪い。

1337年から1453年にわたって、
隣国同士で「百年戦争」を戦ったほどだ。

イギリスの「ユーモア」、
フランスの「エスプリ」。

対照的だ。

そのフランス人が、
ひとつだけイギリス人に対して、
うらやましいと思うことがある。

それは「王」の存在だ。

イギリスは1688年の名誉革命で、
王室を残した。

だからいまでもエリザベス女王が健在だ。
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現エリザベス2世は、
なんと1952年に即位して、
67年間も在位する。

一方、フランスはフランス革命で、
1793年にルイ16世をギロチン台に送り、
王室制度を廃止した。

そのことをフランス人は悔やむ。

いま私も、
イギリス人や糸井重里と同じ心境。
フランス人やアメリカ人は、
そして中国人や韓国人も、
心の底でイギリス人や日本人を、
うらやましがっている。

「王様を好きでいられることを
幸せに思う」

最後にマーク・トウェインの言葉。
「人生で一番大事な日が
二日ある。
生まれた日と、
なぜ生まれたかが
わかった日である」
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今上天皇は今日、
二つ目の大事な日を、
深く自覚された違いない。

〈結城義晴〉

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