「結城義晴と一緒に行く!
ドジャース観戦ツアー」
いよいよ佳境です。
ドジャースタジアムの丘。

サンセットゲート。
センターバックスクリーン側から入る。
ドキドキしてきた。
フェルナンド・バレンズエラの写真。
サイヤング賞、最多勝、最多奪三振、
それぞれ1回のメキシコ人。
懐かしい。
エレナ会長の中村國昭さんと、
商人舎GM亀谷しづえ。

このユニフォームはダイソー仕様。

ここで腕に特別招待のリボンをつけてもらう。

私はバッティング練習見学のピンクリボン。
グランドの中に入ることができる。
そしていよいよスタジアムへ。 
ゲートを入ると二つの銅像。
ジャッキー・ロビンソン像。
黒人初の大リーガー。
そしてサイヤング賞3回の、
サンディー・コーファックス像。
スタジアムの入り口を入って、
階段を昇る。
フィールドが見えてくる。
胸が高鳴る。

私は1984年に一人で、
ドジャースの応援にやってきた。
旧ドジャースタジアム。
この新しい球場は初めてだ。
ここから見ると意外に狭いという印象。 
そしてすぐにフィールドに降りていく。 
これが私たちへのご褒美。
昨夜の懇親会でくじ引きで決まった。
守備練習とバッティング練習が始まる。
下に降りてみると、
バックスクリーンまでは遠い。
ドジャースのベンチを覗く。
チームカラーのブルーで統一されている。
大谷翔平の17番のヘルメットとバット。
まずは内野手の守備練習。
日本ではノッカーが自分で、
ひょいとボールを投げ上げて打つ。
ドジャースはバッティング投手が、
打者に投げた球を守備練習する。
バッターは確実に狙った野手に、
ノック球を打っていく。
これだけでも凄い技術だ。
サードはマックス・マンシー。
肩が強くて、いい送球をする。
ショートはムーキー・ベッツ。
運動神経抜群の華麗な守り。
ベッツはゴロを補給する際に、
バックハンドキャッチする練習を繰り返した。
子どもたちに教えることとは違うが、
実はこれが一番確実で速い。
それから6人ほどのレギュラー選手が、
バッティング練習をした。
全員がやるわけではない。
大谷も打つ練習はやらなかった。
ベッツが中心になって、
打撃練習で球を打ち分けた。
つまり守備練習も打撃練習も、
観客へのサービスなのだ。
最初はみんなバント練習を10球ほど。
ドジャースは基本に忠実なのだ。 
内野グランドに水がまかれる。 
バッティング練習の最初は、
シュアにヒットを狙う。 
自分の練習が終わった選手が、
私たちのところに近づいてきた。
ファンの子どもたちが声をかける。
するとこちらにやって来て、
ボールペンで公式球にサインしてくれる。 
ベッツはジェントルマンだ。
亀谷が伊藤園の記者会見で会ったことを伝えたら、
笑顔でサインしてくれた。

私たちと一緒にいた 30人ほどに、
ほんとうに丁寧にサインしてくれた。
練習の見学が終わると、
通路を通って、
大創産業の専有ルームへ向かう。 
通路に展示されているのは、
古いユニフォームやウィンドブレーカー。

218号室がダイソールーム。
パーティーができるくらいの部屋で、
飲み物と食べ物が用意されている。
私はもちろんビールとホットドック。
テレビモニターと、
グランドに面したところに座席。

中村さんと並んで写真。
グランドでは始球式の準備が始まる。
今日の始球式は3人。
トリはMr. Seiji Yano。
そう矢野靖二さん、㈱大創産業社長。
矢野さんがモニター画面に顔を出した。
始球式の付き添い。
左から三木谷浩史さん、
亀谷さん、矢野さん、中村さん、
川上信吉さんと成田悠仁さん。
三木谷さんは楽天グループ会長兼社長。
川上さんは㈱スパイラルキュート代表取締役社長。
成田さんは大創産業の米国のCFO。
写真の後、矢野さんは入念に、
ピッチング練習をしていた。
そして始球式の投球。
見事な110キロくらいの速球が、
外角低めにショートバンドで決まった。
特別にベッツがキャッチャーを担当して、
これも見事にボールをミットに収めた。
この後、国歌斉唱。
ロックギタリストが「星条旗よ永遠なれ」を弾いた。
観衆は胸を張って歌った。
いよいよ「プレイボール!!」
先発投手クレイトン・カーショウ。
第1球を投げた。

2006年にドラフト1巡目でドジャースに入団。
以来、一筋にドジャースで活躍し、
最多勝利3回、最優秀防御率5回、
最多奪三振3回。
投手三冠1回。
シーズンMVP1回、サイヤング賞3回。
ノーヒットノーラン1回。
輝かしい球歴で、
今日が37歳の引退試合。
私たちはダイソールームで観戦。
部屋の前面にゆったりとしたシートがある。

最前列は絶好の観戦ポジションだ。
私はムーキー・ベッツのユニフォームを着た。
ゲーム展開は1回表、
ジャイアンツ1番エリオット・ラモスが、
カーショウの3球目を打って、
センターへの単独ホームラン。
2回裏にはドジャースがお返し。
6番ミゲル・ロハスが左中間スタンドへ、
これも1点ホームラン。
そして3回表には、
ジャイアンツ5番ウィルマー・フローレスが、
センターへのタイムリーヒット。
これで2対1。
ゲームが4回になって、
ランナーが2人出ると、
捕手と内野手が全員、
マウンド付近に集まってきた。
ここでカーショウが現役を引退した。
残念だけれどご苦労さんの拍手がこだました。
チームメートがハグして称える。
カーショウは左腕を高く上げて、
ファンの声援に応えた。
そしてベンチに消えていった。
しかしゲームは2対1で負けている。
このままではカーショウが負け投手となってしまう。
そこでランナー1塁2塁。
大谷翔平に打席が回ってきた。
5球目を狙って流し打ち。
レフトスタンドへのスリーランホームラン。

大画面にそのスイングが映し出される。
3点ホームランで逆転。
ホームベースでタッチで迎えられる。
ベンチに帰るとカーショウとハグ。
大谷翔平はこういったときに力を発揮する。
すると続くベッツが初球をセンターにホームラン。
ムーキー・ベッツも千両役者だ。 
このホームランで試合は決定づけられた。
ベッツは2塁を回ったところで、
凄いジャンプを見せた。
よほどうれしかったのだろう。
ダイソールームも興奮のるつぼ。
7回裏が始まる前には全員が立ち上がって、
『私を野球につれてって』を歌う。
Take Me Out to the Ball Game。

試合は6対3でドジャースの勝利となった。
最後の投球。

ゲーム終了後に、カーショウがグラウンドに出てきた。
ファンとともに何度も感動を噛み締めた。
一足先に帰る祇園彬之介さんと握手。
低温物流を革新する㈱祇園社長。
矢野さんがみんなに声をかけて、
素早く撤収し、撤退。
グランドには警備員が円形に並んだ。

するとバックスクリーンのところから、
観客が入場してきた。
さらに内野席からも多くのファンが入場。
この後、マウンドのピッチャープレートが外され、
カーショウにプレゼントされた。
実働17年で212勝。
お疲れ様、ご苦労様。
私たちは素早くバスまで歩いて、
混雑を避けながらホテルに戻った。
ありがとう、ドジャース。
ありがとう、スタジアム。
ありがとう、カーショウ。
ありがとう、Shohei&Betts。

感動的なドジャース観戦ツアーだった。
みんな、みんな、ありがとう。
〈結城義晴〉