結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2013年01月30日(水曜日)

新年度予算批判とCCL米倉裕之と立教補講の「いい日はいいな」 

今日の東京・横浜は3月の陽気。
暖かいし、快適。

天気はいいし、
日は長くなったし、
景気もちょいと上向きだし、
商人舎の事業も順調だったし、
立教大学大学院もすべての授業を終わらせたし、
ゼミ生の論文も出来栄えは良かったし、
「いい日はいいな♪」
国井桂子作詞・小室邦章作曲。

今日は素敵な日
あの人とも会えたし
すんなり笑えたし
いい日はいいな♪

歌など口ずさんだら、
新聞社説がこぞって、
安倍内閣の2013年予算案を批判。

安倍政権に鋭く迫る朝日新聞は、
「新年度予算―『正常』にはほど遠い」

「公共事業費は12年度当初予算並みを確保し、
先の補正予算と一体で『国土強靱(きょうじん)化』に走る。
防衛費を11年ぶりに増額する一方、生活保護費は抑え込む」

「国債発行額は、小泉政権が掲げていた『30兆円枠』の1.4倍だ。
過去の借金を乗り換える『借り換え債』を含む国債の総発行額は
170兆円を超え、過去最高の水準が続く」

クールな毎日新聞も、
「安倍政権の予算 財政再建の道は険しい」

予算の中身に関して、
「生活保護の支給基準が引き下げられる一方、
公共事業費は前年度比16%の伸びとなった。
1年分に相当する公共事業費を
補正予算に盛り込んだばかりというのに、である」

「質より量、人よりコンクリート」となることを懸念。

さらに安倍政権に比較的好意的な日経新聞も、
「成長と財政再建につながる予算か」

「歳出全体を厳しく抑制しつつ、
日本経済の成長力を高める事業に重点配分したとは言い難い」

「内実は公共事業頼みの景気対策と
借金依存の財政運営である」

この日経の表現が最も簡潔。

せっかくいい滑り出しだったのに、
自民党の悪い体質が姿を現しつつある。

「いい日はいいな」とはなり難い。

これらの「世論」が国会論議を後押しし、
本来の需要の喚起と成長の持続を実現させてほしいものだ。

さて昨日の私は、朝から東京・大門。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱へ。
通称CCL。
その定例取締役会。
私は非常勤取締役。

昨2012年12月26日、新たに、
代表取締役社長に就任した米倉裕之さんが仕切る。
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1966年6月14日生まれ。
高校は神奈川県の湘南高校、いわゆる名門。
そして1990年東京大学農学部卒業。

同年、東京海上火災保険㈱入社。
現在の東京海上日動火災保険㈱。
船舶営業部、経営企画部、米国駐在等勤務し、
1999~2002年には、
ブルッキングス研究所客員研究員として、
ワシントンDCに赴任。

2007年に、GEコンシューマー・ファイナンス㈱入社、
マスターブラックベルト。
シックスシグマ手法を活用した経営戦略策定の指南役。

2008年に転職し、㈱ぐるなび執行役員。

そして2011年6月、
カスタマー・コミュニケーションズ㈱取締役。
2012年12月代表取締役社長就任。

経歴も頭脳も立派なものだが、
何より人柄がすばらしい。

私は、CCLの新しいトップマネジメントとして、
全幅の信頼を寄せている。

「顧客ID付POS情報という購買行動ビッグデータの活用によって、
市場の変革を先導し、着実にクライアント企業の成果を導き出す」
米倉さんは、このように、CCLが目指す役割を語る。

CCLともども、よろしくお願いしたい。

昨日はその後、浜松町の㈱プラネットを訪れ、
代表取締役の玉生弘昌さんと懇談。
プラネットがCCLの筆頭株主。

玉生さんとは、
単行本のことなどに話題が広がって、
実に有意義だった。

こういった話題のなかにいると、
私は「出版人なんだ」と思いかえす。

その後、横浜の商人舎に戻り、
再び、池袋の立教大学へ。

大学院ビジネスデザイン研究科の授業。
サービスマーケティングの補講。
教室はいつもの14号館D602。

履修生と共に、
特別の聴講生が集まってくれて、
私は30分のビデオを挟んで、
1時間30分、語り続けた。

最後の最後は、「幸せと正義」。

そしてドラッカーを実践する二つの方法。
「時間管理とフィードバック分析」。

ドラッカーは言う。
「時間を管理できなければ何もできない」
まさにその通り。

そして自らの「強み」を知る「フィードバック分析」。
「自らについて知りうることの中で
この強みこそ最も大切だ」

半年間の受講とご清聴、
心から感謝したい。

そしていい人生を送ってもらいたい。

つくづく、そう思う。

最後の講義が終わって、
全員から拍手をいただいた。

感動した。

その後、最後の懇親会。
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卒業生の外山順一郎さん、
結城ゼミ生でこの3月に修了する武藤麻代さんも加わって、
愉しい宴は終電まで続いた。
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立教に来て、教授の仕事をして、
ほんとうに良かった。

そう思った。

やはり「いい日はいいな♪」

〈結城義晴〉

2013年01月29日(火曜日)

安倍所信表明演説とイオン外国人1500人採用、PCSA賀詞交歓会

日経新聞一面トップは、
安倍晋三首相の所信表明演説ではなく、
「イオン、来年度に外国人1500人採用」の記事。

私など小売流通サービス業のニュースが、
一面トップを飾るとそれだけで、
嬉しくなってしまう。

安倍所信表明に関しては各紙、
社説で意見を開陳した。

まず、朝日新聞はいきなり疑問を呈する。
タイトルは「所信表明演説―危なっかしい安全運転」
中身は、斜に構えている。

「拍子抜けしたのは、今の日本にとって
重要な課題の多くがすっぽり抜け落ちていたことだ」。

「たとえば原発・エネルギー政策や環太平洋経済連携協定(TPP)、
社会保障制度のあり方について、
まったく言及しなかったのはどうしたことか」

対して日経新聞社説は提案型。
タイトルは「危機突破へ首相はTPPに踏み出せ」

こちらはとにかく経済力回復に向けてまっしぐら。
「各種の規制改革を含め、3本目の矢の成長戦略でも
ロケットスタートを切らなければ『アベノミクス』は早晩、
失速してしまうだろう。TPPが試金石になる」

毎日新聞
は、ちょっと冷めて冷静。
タイトルは「通常国会 参院選見据えた論戦を」

国会の論戦そのものを見守りたいとする。
「野党が安倍内閣にどう対応していくかがはっきりしないようでは
国会論戦を通じ参院選の争点を有権者に示していくこともままならない。
経済を中心とする首相の攻勢に正面から向き合い、
政策の軸足をはっきりさせるべきだ」

通常国会とは、毎年1回定期的に開催されるもので、
期間は150日間、5カ月。

だから今通常国会は6月下旬に終了するが、
参議院選をはじめとする選挙の季節が待っている。

誰しも腰がおちつかない。
試験の前の授業のようなもの。

ここは腰を落ち着けて、
しっかり授業を受けてもらいたいものだ。

さて、日経一面トップの記事。
「イオンは2013年度に外国人採用を拡大する。
アジアを中心に過去最多となる約1500人を採る」

これは前年度比1.5倍で過去最多。
「日本の本社にも順次、登用」

日本本社の正社員は約440人いるが、
外国人比率2020年度には5割に高める。
現状は、それでも1割弱。

「アジアシフト」を強めるイオンだけに、
外国人採用といっても中国と東南アジアが中心。

記事には小売業界から、
良品計画とファーストリテイリングが出てくるが、
後者がすごい。

ユニクロ事業では毎年、
世界で千数百人を採用。
うち約8割が外国人。

ソフトバンクグループも、
14年春入社の日本での新卒採用で、
「グローバル人材」を200人に倍増する。

私はこういった意味でのグローバル化は、
大いにすべきだと思う。

重厚長大産業に先駆けて、
外国人を採用していくことは、
それこそ「士農工商」の序列への挑戦につながる。
イオン岡田卓也名誉会長相談役の念願。

外国人にはその意識が比較的に薄いからだ。

経団連が11年に発表した調査。
日本で外国人を継続的に採用・雇用している企業は、
調査対象の583社のうち42%。

本社での採用数に占める外国人の比率は2.6%。
まだまだこのレベルなのだ。

さて、昨夜は、
パチンコチェーンストア協会(PCSA)の新年賀詞交歓・懇親会。

1月は各協会・団体の賀詞交歓会が目白押しだったが、
私が参加するのは、この協会でおしまい。
慌ただしい1月だった。

場所は永田町のルポール麹町ホテル。
PCSAは昨年発足10周年を迎えた。

さらに協会代表企業の㈱ダイナムジャパンホールディングスが、
香港市場に念願の上場を果たした。
この協会の発足には故渥美俊一先生も尽力されたが、
その目的は「産業健全化」。
この目的に向けた着実な歩みを見せている。

冒頭の挨拶は、代表理事の佐藤公平さん。
㈱ダイナム社長で、
ホールディングカンパニーの代表権も持つ。
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「今年は1円パチンコの導入が50%を超えるだろう。
景気も上向きつつあり、環境は良くなっていく。
ともに前向きに明るく頑張っていこう」と力強く挨拶。

来賓挨拶は通常国会が始まったばかりの政治分野アドバイザー連。
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永田町の懇親会場には、
国会議員が次々に駆けつけた。
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入口にはリボンが並ぶ。
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奥にも。
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ニュース映像が流れたが、
通常国会初日には和装して出席する議員が多い。

賀詞交歓会でも、和装姿のこの2人が目を引いた。
まず安井美沙子参議院議員。
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そして昨年12月比例区で復活当選し、
返り咲いた自民党のあきもと司衆議院議員。
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次々に議員の先生方のあいさつが続く間、
私は失礼してホワイエで、ブログ執筆。
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そして、やっと賛助会員代表のあいさつ。
㈱大商会長の國澤良幸さん。
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そして懇親。
ダイナムの佐藤公平さんと、
郡山の㈱ニラク取締役の谷口龍雄さん(右)。
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豊橋に本社を置く㈱夢コーポレーション社長の加藤英則さん。
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ダイナムもニラクも、夢コーポレーションも教育熱心で
商人舎のアメリカ研修会やミドルマネジメント研修会に、
社員を派遣してくれる。
そのダイナムは経営幹部がズラリと揃った。
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こちらはニラクの幹部連。

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そして協会経営分野アドバイザーの私も挨拶。
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ダイナムグループの功績を全体化させるのが、
この協会の今年の仕事。
そのためにも、外に向かっての広報が大切だ。

この人にも、そのことを訴えたい。
さっとやってきて、さっと帰った民主党代表の海江田万里さん。
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会場に最後まで残っていたのは、
7月に選挙を控える民主党参議院議員の石井一さん。
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右手前は、専務理事の中島基之さん。
いつもながらの名司会、名さばき、
お疲れ様。

この会の政治分野アドバイザーは、
党派入り乱れて懇親、アピール。
7月の参議院選を視野に入れた落ち着かない生徒のよう。

しかしこの通常国会が終盤に近づくにしたがって、
政界再編が再び、表面化してくると感じられた。

政治も経済も、企業も、
ここは腰を落ち着けて、
しっかり「講義」を受けてもらいたいものだ。

〈結城義晴〉

2013年01月28日(月曜日)

ローソン新浪剛史の「古い価値観の持ち主は退場」と「ひこばえ」の会

Everybody! Good Monday!
[2013vol5]

2013年第5週。
今週末の金曜日から2月。

今日から通常国会。
新しい政権が国会に臨んで、
今週内に2012年度の補正予算案が、
国会に提出される。

その今朝の朝刊。
日経新聞は一面トップで、
「第2次安倍内閣の支持率は68%」を打ち上げる。
日経とテレビ東京の共同世論調査。
昨年末の政権発足直後から6ポイント上昇。

円安は進んで1ドル91円台、
日経平均株価は1万1000円を付けた。

しかし、寒い。
今朝横浜にも雪がちらつき、
千葉は5センチ積もった。

天空に応へ冬木となりにけり
〈朝日俳壇 奈良市・椎子黎子〉
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1年で一番寒い時期。
それを楽しみたい。

そうすれば今度の日曜日が節分。
そして月曜日は立春。

一応、暦の上では春となる。

従って今週は、節分一色のプロモーション。
恵方巻き、豆まき。
何となく楽しい。

商人舎は1月末が決算期。
今週金曜日から新年度。
お陰様で、順調に来て、
6年目に突入。

このブログの巻頭に、
USA視察研修会Basicコース募集開始。
5月14日から20日までの7日間、
ラスベガスに居座って、
じっくり研修。

毎日、これでもかと視察する。
次々にアメリカ人の知識商人へのインタビューもする。

毎朝、私の講義がある。
丁寧に丹念に講義する。

今年から前半途中で1回だけ、
理解度テストをやることにした。

ご存知、商人舎ミドルマネジメント研修会スタイル。

理解度テストをすることによって、
理解度は各段
に増してくる。
これは明らか。

成果が違ってくる。

グループを組んで、
チームで調査し、PFグラフをつくる。
企業ごとの商品構成を把握することができる。
最終日にその発表会がある。

もちろんしっかり学んで、
ラスベガスのショーを堪能するもよし、
ちょっとだけギャンブルも楽しめる。

お早目の申し込みを。
今年も80人級の研修会となる。

さて、一昨日は、
中学・高校時代の仲間と新年会。

高校を卒業してから、
欠かさず、毎年やっている。

そうこうするうちに、
全員が還暦を迎えてしまった。

横浜市内の私立聖光学院。
中学高校の一貫教育。
現在、東京大学に65名合格する進学校。
私たちはその8期生。

5年先輩にオフコースの小田和正、鈴木康博がいる。

新年会の場所は横浜・岡野町の「一如」。
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商人舎オフィスのすぐそば。

シックなつくり。
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個室をとって、ゆっくりした。
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豆腐料理を肴に、
日本酒やワインを飲んで、
満悦。
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去年リタイアした、
「家事手伝い」だが毎日ジムに通っている、
フィリピンに赴任したが、半年で帰国した、
高校教師の退職金問題にもろに遭遇してハムレットの心境、
息子と山登りを再開した、
あっちが悪い、こっちが痛い・・・。

まあ、様々な人生模様を語り合ったが、
それでも全員、命はあるし、家庭もあるし、
気力・体力も充実しているし、
一生の仕事を終え、悠々自適。

いい仲間です。

私も頭部帯状疱疹が癒え、
立教大学院の論文審査も終えて、
本当にくつろいで楽しんだ。

全快をこの熱燗に確かむる
〈日経俳壇 東京・家泉勝彦〉

この7人の会は、
『ひこばえ』という同人誌がもとになっている。

中学・高校時代に、
それぞれがつくった稚拙な文学作品を、
コクヨの原稿用紙に清書する。
その原稿を集めて、
目次・表紙などつけて、
1冊だけの同人誌をつくる。
それを回し読んで、
批評し合う。

そう考えると私は、
『ひこばえ』のころからずっと、
ものを書き続けている。

15歳くらいだったろうか。

だからもう45年になる。

「命より健康が大事」
みんなでそう言い合って別れた。
ただ生きているだけではよくない。
健康で生きなければいけない。

全員が全員、
そんなことを考えていた。

さて日経新聞『経営塾』に、
ローソン社長の新浪剛史さんが登場して、
いきなり「古い価値観の持ち主は退場を」と叫ぶ。

2002年に三菱商事を退職し、
ローソンの社長に就任。

「コンビニの顧客は当時、
20~30歳代の男性が中心で
市場は飽和状態。
新たな顧客の開拓が求められていた」

そこで社長就任とともに、
「内部の意識改革と外部からの人材獲得」に取り組む。

私は当時、㈱商業界の取締役編集統括で、
新浪さんの社長就任時に、
倉本初夫商業界主幹と共に挨拶に行ったことを覚えている。

溌剌としたニューリーダーのもと、
新しい風が吹き始めていた。

「銀行、鉄鋼、IT(情報技術)など
さまざまな業界から
中途入社という形で人材が集まった」

もちろん役員会も執行役員のおよそ半数も、
人材は入れ替わった。

その代わりに、
1割強の役員社員が会社を去った。
新浪さんは言う。
「古い価値観を変えられなければ
退場してもらうしかなかった

政策のうえでも、
コンビニ業界に新風を吹き込んだ。
ほとんどがセブン-イレブン追随型だったが、
ユニークな戦略を志向し始めた。

例えば、不採算直営店の閉鎖。
7000強の店舗の約1割を閉めた。
現在では各社とも当たり前の施策だ。

また「コンビニは“中央集権”が業界の主流」だったが、
これを排除し、
各地に根づいた文化を尊重する柔軟な店づくりを志向した。

新フォーマットへの挑戦も試みた。
「ナチュラルローソン」、
「ローソンストア100」など。

シングル・フォーマット主義だったコンビニが、
ローソンによって、マルチ・フォーマットへと移行した。

私も単行本の『小売業界大研究』で、
フォーマット論を紹介し、
ローソンの戦略を高く評価した。

これらのすべてを、新浪さんは評する。
「思い切った人材の入れ替えで実現した改革」

私は吉田拓郎を思い出した。
「古い船をいま動かせるのは
古い水夫じゃないだろう」

2月を視野に入れたとはいえ、
まだ1月の終わり。

この「改革」の意思は、持ち続けたい。

私の友人たちの現役からの退場も、
大きな目で見れば「人材の入れ替え」である。
古い水夫は古い船にこだわらない。

もちろん退場したからといって、
それで終わりではない。

みな「これからだ」という意気に燃えている。

私にとっては、
新浪さんとひこばえの仲間。
両者の存在を共に了解し、信頼するところに、
本当の「改革」がある。
これは確信に近い。

だから今週も、
「今日も一日、優しく、強く」

みなさん、
Good Monday!

〈結城義晴〉

2013年01月27日(日曜日)

ジジとサム君の別れ[2013日曜版vol4]

ひさしぶりにサムくん。
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環境ロボット。

ボクのともだち。
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なまごみをたべる。

ボクのなかま。
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サムくんは玄関で、
だれかをまってます。
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どこかに、
いっちゃうみたいです。
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どこ、いくの?
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サムくんは、無口。

・・・・・・・・・・・・・・。

いっちゃいました。
宅急便のおじさんに、
つれられて。
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ちょっとさみしい。

洗面所のたなのうえで、
かんがえました。
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ときどき、
ここにあがって、
かんがえます。
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たかいところから、
ものをみる。
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そして、かんがえる。
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「俯瞰する」といったりします。
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でも、サムクンのことは、
わかりません。
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ねえ、おとうさん。
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サムくん、
かえってきますよね。
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ボクは、さみしい。
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もどってきますね?
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「もちろん!」

あ~、よかった。
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サムくんは、なにもいわずに、
いっちゃったけれど、
かえってきます。

また、あえます。

〈『ジジの気分』(未刊だけれど、いつか写真集?)より〉

2013年01月26日(土曜日)

「アベノミクスのプラシーボ効果」と「100p新書」の定性リサーチ

空の表情が変わってきた。
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変わり方がはやくなってきた。
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空の色そのものも、
変わってきた。
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変わったように見えるから、
変わったのかもしれない。

朝日新聞の経済コラム『経済気象台』。
「アベノミクスの偽薬効果」がタイトル。

「医療の世界にプラシーボ効果という現象がある。
患者がよく効く薬と信じて服用することにより
治療効果が上がることをいう」

安倍晋三首相の経済政策を、
「安倍プラシーボ効果」と呼ぶ。

面白い。

コラムニストはしかし、
政策そのものには苦言を呈する。
「財政発動による資金散布が
有効だと考えているとすれば、
時代錯誤も甚だしい」

求められる政策を二つ。
財政健全化と規制緩和の具体案。

最後に結ぶ。
「プラシーボ効果は二度、効かない」

さて先週から本を送っていただいている。
そのうちの一冊がこれ。
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「消費者の意見を聞いていはいけない。」
稲垣佳伸著、㈱ドゥ・ハウス発行。

発行者であり著者でもある稲垣さんから、
メッセージが添えられている。
「マーケティングの本はいつもぶ厚いです。
でも、核になるメッセージは
多くても100ページだろうと考えました。
あとは、体裁と店頭価格アップのための紙数です。
本の流通システムの都合です。
などと生意気を言いながら『100p新書』と銘打ってみました」
稲垣さんらしい反骨の精神がみなぎった新書。

476円也。

さらに「今、AmazonのKindleが活性化していますが、
この本もKindleストアにて
180円で販売しています」

本の結論はタイトル通り。
消費者の「意見」を聞いてはいけない。

一言でいえば、
「定性リサーチ」の考え方、作業モデル、技術を、
実にわかりやすく的確に示した本。

「1/1000の変化の芽を、競合他社より3日早く探す」のが、
定性リサーチの目的のひとつ。

ここには「定量リサーチ」とは異なる領域がある。
そしてこれまで小売流通業は、
定量情報、定量データによるディシジョンに
偏り過ぎていた。

そして売れっ子と自称するコンサルタントまで、
定性的な事項に関しては、
「だと思う」「かもしれない」などと、
非科学的な勘で言い切る。

定性リサーチによって、
それを科学することができる。

現場の人たちも、本部の人たちも、
自分で学んで訓練すれば、
定性リサーチをマスターできる。
もちろん定量リサーチと組み合わせれば、
自分たちで有効な手立てを考えることができる。

「消費者の意見を聞いてはいけない」

ピーター・ドラッカーは言う。
「最も重要な情報は
ノンカスタマ―についてのものである」

さて最後に、この1週間ファンとして読んでいる連載。
日経新聞の『プライスウオーズ』
第5回は「ユニクロ、次の挑戦」。

バングラデシュの首都ダッカから車で1時間のガジプール地区。
縫製工場スタイルクラフト社社長のシャムス・ラーマン。
「1ミリの縫製のズレも許さないミスターヤナイの品質へのこだわりは
欧米企業にはない」。

ファーストリテイリング会長兼社長・柳井正さんのこと。

「全商品の75%を中国で生産するファストリは
今、生産拠点の分散化を急ぐ」。

1990年代以降、
アジアを活用したものづくりで
日本に衣料品の価格革命を起こした。

家計調査によると、
2011年の洋服の平均支出額(総世帯)は4万8295円。
1998年からほぼ半減。
この年、ユニクロ「フリースブーム」が起こった。

いま、欧米の有力ブランドは、
アフリカで調達して低価格攻勢をかける。
とくにH&MとZARA。

柳井さんの考え方。
「プライスリーダーにならなければ、
世界トップの座は奪えない」

ただし今日の話は、
残念ながら、あまり面白くない。

ドラマがないからだ。
バングラディシュの工場という新しい情報が盛り込まれているが、
ほぼ、わかっていることのディテールを書き留めて、
追認したに過ぎない。

「プライスウォーズ」には、
もっともっとドラマがある。

それが一話一話に、
なくてはならない。

と、辛口になったところで、
みなさん、良い週末を。

〈結城義晴〉

2013年01月25日(金曜日)

立教大学院論文審査会終って、肩の荷が下りて、今年が始まった。

今日は、夕方から立教大学へ。
修士論文審査会

1年間、努力に努力を重ねて、
4万字から6万字、8万字近くの修士論文を書き上げる。

それを提出してから、
教授陣から審査される。

ひとりひとり、
7分ずつほど説明して、
その後、13分質疑応答。

手厳しい指摘や鋭い質問に答えなければならない。

それが終って、最終審査が行われ、
晴れて修士となる。

その論文審査会。

結城ゼミ5人、
必死の思いで審査会を終らせた。

そして打ち上げ。
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先輩が何人もオーディエンスとして駆けつけてくれた。
来年度に結城ゼミに入りたいと志望する後輩たちも集まった。

その人たちの前で、
自分の研究成果を発表した。

全員が晴れ晴れとした顔つき。

一応やるだけやった。

私は乾杯の前に言った。
「君たちの論文も今日のプレゼンも、
私の一生の誇りとなった」

ありがとう。

さて、昨日は昨日で、
㈱ゴードン・ブラザーズ・ジャパンの皆さんが来社。
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右から、CEOの増田春彦さん、
マネージングディレクターの堀池篤さん、
左が同じく藤川快之さん。

この夏に、
アナンス・ラーマン教授を日本に迎え、
流通トップマネジメント向けのセミナーを企画する。
その打合せ。

ラーマン先生は、
ハーバード・ビジネススクール教授。

アメリカのゴードン・ブラザーズ・グループは、
100年以上の歴史を持つコンサルティング企業。
いくつかのコンサルティングテーマを有しているが、
日本の活動の中心は、
「在庫を中心とする動産を対象に
高度な鑑定評価・換価・ABLを提供」。

ラーマン教授は、
科学的アプローチで小売業の在庫問題を整理し、
多くの企業のケーススタディをもっている。
そのケーススタディのひとつが、
米国ゴードン・ブラザーズのモデル。
ラーマン先生の知見を披露していただき、
結城義晴がアメリカ小売業の最新動向を語る。

今から予告しておこう。
素晴らしいセミナーになる。

詳細が決まり次第、
このブログでもご報告する。
ぜひ、ご参加いただきたい。

さて日経新聞の連載。
「プライスウォーズ」ルポ4回目は、
「三越伊勢丹の孤独」
このところ毎日、私は、
この連載を楽しみにしている。
完全に一読者ファン。

昨年秋のバーゲンセールの百貨店の対応は、
従来とがらりと変わるかとみられた。
「2012年秋、
百貨店業界はバーゲンセールの時期を巡り、
意見が対立」

日本百貨店協会の正・副会長会議の席上、
三越伊勢丹ホールディングス社長の大西洋さんが
「セール時期を遅らせることを
業界指針として提案」

勇気のいる提案だった。

ところが、2人の副会長が反対。

そごう・西武社長の山下国夫さんと高島屋専務の松本靖彦さん。
こちらはこちらで、その言い分もわかる。

結果として、一本化できなかった。

記事は語る。
「12年夏のセールを巡る混乱にまで
さかのぼる必要がある」

昨年6月2日のこのブログでも書いたが、
2012年の夏のバーゲンセールは、
例年より2週間ほど遅かった、
7月中旬の13日からスタートした。

そのきっかけをつくったのは、同じく、大西洋さん。
「百貨店はファッションなど価値を売るビジネス。
盛夏にバーゲンするなんて自己否定だし、
正価で購入した顧客に失礼だ」

この大西さんの考えをもとに三越伊勢丹は、
「例年7月1日から始まるセール時期を
約2週間遅らせることを宣言」

アパレルのオンワード樫山、三陽商会なども同調。
しかし、百貨店の対応は分かれる。
「アパレルの意向をくみ、追随した高島屋、東急百貨店。
一方、大丸松坂屋百貨店、そごう・西武は従来時期にこだわった」

なぜこだわるのか。
百貨店の古い商慣習、
商取引がその理由。

記事は指摘する。
「実は衣料品が正価で売れるのは約3割。
残りは3~5割引きとなって初めて消費者は買う気になる」
だからどこよりも早く安売りを仕掛け、お客を呼び込み、
7割の需要を消化したい。

しかも、セールの売上げは、
1年の売上高を左右する。

ところが、消費者は
「セールの開始時期がずれたうえ、
オンワードなどが先送りし、
店に足を運んでも肩透かしをくらった」

その結果、どの百貨店も
夏のセールの売上高は、
前年を下回ってしまった。

記事にある。
「消費者本位ではなかったな」
この騒動、高島屋社長の鈴木弘治さんの言葉に尽きる。

さてこの夏のバーゲンセールの反省から、
2013年冬のセールは、
各百貨店ともに、初売りと同時に仕掛けた。
ただし、三越伊勢丹以外。

当然、大手アパレルも開始時期をそろえた。

「業界トップ同士で築いたオンワードとの盟友関係が崩れ、
三越伊勢丹は孤立」

その三越伊勢丹のセールは、
1月18日から開始。

記事は、その好調ぶりを記す。
「セール初日の伊勢丹新宿本店には
平日にもかかわらず4000人の行列ができた」

結果として三越伊勢丹は、
ユニークな戦略を採用したことになった。
これは三越伊勢丹にとって、
まことによろしい。

違いを出したうえで、
それが顧客から拍手喝さいを受ける。

どんな業種業態も、
作戦は、これしかない。

百貨店の2012年度の売上高速報値は、
6兆1453億1796万円。
ピークは、バブル崩壊後の1991年で、
当時は約11兆3500億円。

そのうち衣料品は約4兆円。
現在はその半分の売上げだ。

衣料品構成比は35%だから、
7割を消化するセールの成否は重要。
その仕掛けのタイミング。
これまた、商売にとっては最重要条項。

しかし、果たして、どちらが正しいのか。
消費者本位はどちらなのか。
その答えは、顧客が示してくれる。

最後は「顧客に聞け!」
バーゲン時期の「護送船団方式」は、
つまらない。

今日は、「人間の成果」について考えた。
一人ひとり、成果は違う。
それを標準化、平準化する必要などまったくない。

自分の力と自分の成果。
それがすべて。

一緒にやる必要はまったくない。

自分のすべてをいかに発揮するか。
論文審査も百貨店のバーゲンも。

もうそろそろ優劣を競うやり方は、
止めた方がいい。

レース型競争から、
コンテスト型競争へ。

毎日毎日、
それを実感させられる。

「今日も一日、優しく、強く」
今年の商人舎標語は、いい。

〈結城義晴〉

2013年01月24日(木曜日)

「吉野家の迷い」と新春全国セルコトップ会の強み

サトー八チローの詩「寒椿」。

寒い朝でも 寒椿
きりきりしゃんと ひらいてる
ながめていると 手をたたき
こっちのキモチも しゃんとする

寒い朝なら 寒椿
きりきりしゃんと ひらいてる
庭下駄はいて そばへ行き
何かを話して みたりする

    〈『抒情詩集』(サンリオ出版)より〉

明日からまた、寒波来襲。
しかし、大寒のその寒さを、
八チローのように楽しみたい。

日経新聞の連載『迫真プライスウオーズ』。
3回目の今日は、
「王者陥落 吉野家の迷い」。

すかいらーく創業一族の横川竟さんが、
吉野家ホールディングス会長の安部修仁さんに語りかける。
「500円の和牛牛丼でも出してみたら」

安部さんの返答。
「いや、今はもっと安値の方が必要かもしれない」

日本マクドナルド、サイゼリヤ、吉野家、
価格競争力のある外食チェーンが、
軒並み既存店マイナス。

記事は指摘する。
「もはや安ければ売れる時代でもない」

吉野家は「やすい、はやい、うまい」で先行。
しかし近年、価格設定に苦しむ。

2001年、400円の牛丼を280円に「価格破壊」。
「デフレの勝ち組」として安部さんは、
ファーストリテイリングの柳井正さんと並んで、
『日経ビジネス』の表紙を飾った。

ところが、2003年、米国でBSE発生。
米国産牛肉の現地調達がかなわなくなった。

艱難辛苦、新製品開発で乗り切るかと見えたが
オージービーフで割り切ったすき家に
間隙を突かれた。

昨2012年秋、「480円の牛焼肉丼の発表会」。
「価値追求」という一つの方向性が示されたかに見えたが、
既存店売上高は上がらない。
吉野家HDの2012年度第3四半期までの決算は最終赤字。

安部さんは、悩む。
「コストは上がるが、
消費者の節約志向は続く。
難しい」

一方、このブログでも紹介したが、
2012年10月、新フォーマットを実験。
「築地吉野家 極」。
業界最安値の250円牛丼店。

記事は、評する。
「価値追求を続ける一方で
安さにもこだわりたいとの安部の強い思いと同時に、
価格への迷いを浮き彫りにした」。

しかし私は違う見立て。

マルチフォーマット戦略として、
吉野家と極の二本立て作戦。

迷う必要はない。

記事は続ける。
「ポストデフレ時代をにらみ、
価格の設定が一段と難しくなることを
誰よりも安部が承知している」

価格設定はいつも難しい。

しかし、
「わかりやすくて、安い」
これが一番いい。

安部さんは、自信を取り戻しさえすればいい。
経営から離れた横川さんに対して、
「和牛牛丼はもう実験済みです」
このくらい言い切ってよい。

どんな価格設定が正しいのか。
そんなことは誰もわかりはしない。
まして他人にはわかるはずもない。

この『迫真プライスウオーズ』の第1回は一昨日。
「PB覇権 哲学の衝突」のタイトルだった。

イオンの岡田元也社長
「なぜ企業規模を拡大するのか?
価格決定権をメーカーから奪うためだ」

セブン&アイ・ホールディングス鈴木敏文会長。
「中内さんは大量生産時代の価格破壊。
質も高いセブンこそが現代の価格破壊だよ」

編集委員の中村直文さんは結論づける。
「価格への考え方は相反するが、
セブンとイオンが掲げる大義は
同じく消費者の支持。
消費が弱含む中、メーカーや卸は
小売り2強のはざまで揺れ動く」

私はこのあたり明快にしている。
コモディティはディスカウント。
ノンコモディティはそれぞれの値ごろ。

イオンはコモディティ重点型、
セブンはノンコモディティ重点型。

重点型といっても、
コモディティ一色でも、
ノンコモディティ一色でもない。

そのマーチャンダイジングミックスの按配の中身が異なる。

発言が反対でも、
それはポリシーの違い、
ビジョンの差異。

ピーター・ドラッカーは、
事業の定義として、三つの要素を挙げている。
第一は、組織を取り巻く環境。
第二は、組織の使命すなわち目的。
第三は、使命を達成するために必要な強みについての前提

取り巻く環境は同じでも、
使命や目的は異なる。
強みに関しては、同じはずはない。

イオンの使命と目的と強み、
セブン&アイの使命と目的と強み、
吉野家の使命と目的と強み、
ゼンショーの使命と目的と強み。

それぞれ違って当たり前。

自分の使命と目的と強みに自信を無くしたとき、
「価格設定の迷い」が生まれる。

ならば、自分の使命と目的と強みに、
戻ればいい。

そうすれば、自信は湧き上がってくる。

さて、昨日は午後、
2013年新春全国セルコグループトップ会
場所は新横浜国際ホテル。
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特別講演会と懇親会の2部構成。

講演は岸博幸さん
慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授。
テーマは「日本経済のゆくえ」
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通産省(現・経産省)官僚出身で、
第一次小泉内閣では竹中平蔵氏の大臣補佐官として活躍。
歯に衣着せぬ霞が関批判もあり、
政治経済についてメディアでもひっぱりだこ。

そこで、会場はご覧とおりの満席。
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アベノミクスの三本の矢の評価と課題、
日本経済の本質的な問題点などを、
90分、語ってくれた。
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「日本経済の強みは現場の力」と言い切る。

「民間の力、地方の力は強いが、
政治も行政もエリートの力は弱い。

現場は頑張っているにもかかわらず、
企業が減速するのは経営ミスによるもの。

日本の開発力、海外展開は、
グローバル化、デジタル化に対応できていない」

iPhone、AKB48、宮城県女川町の復興取り組みなど、
わかりやすい事例と語り口で面白かったと好評。

第二部は懇親会。
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理事長、副理事長が入口で出迎え。
私はごあいさつをしながら、ここからの参加。
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初めに佐伯行彦さんのあいさつ。
協同組合セルコチェーン理事長。
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昨年設立50周年を迎えたセルコチェーン。
力強く「戦う集団」を宣言。
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これがセルコグループの強み。

そして来賓あいさつ。
はじめに経済産業省中小企業庁から安久惠さん
経営支援部商業課長補佐。
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農林水産省食料産業局は池渕雅和さん
食品小売サービス課長。
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㈱商工組合中央金庫東京支店長の中川祐一さん
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そして卸のトップの皆さんが、
次々に登壇して、3分間スピーチ。
お名前の50音順で話されるが、
これは意外に大変。

三菱食品㈱社長の井上彪さん
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国分㈱会長兼社長の國分勘兵衛さん
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㈱日本アクセス社長の田中茂治さん
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三井食品㈱社長の長原光男さん
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伊藤忠食品㈱副社長の星秀一さん
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さすがにトップの皆さん。
メッセージはそれぞれの視点、
巧みな話術で会場を沸かせた。

これも恒例となったセルコチェーン役員の紹介。
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一人ひとり紹介される役員の皆さんを確認する会場の参加者。
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乾杯の音頭は、
セルコチェーン理事相談役の平富郎さん
㈱エコス会長。
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「競争に参加できないものはさっさと退場しなさい」。
「競争は経営者を磨く砥石」という平さんならではの物言い。
歯切れのいい平節(たいらぶし)、とてもよかった。

そしていよいよ懇親。
会場は懇親、名刺交換と大にぎわい。
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久々にお会いしたセルコチェーン副理事長の川崎博道さん
㈱サンシャインチェーン本部社長
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商人舎は一昨年、昨年とアメリカ視察ツアーをコーディネートした。
サンシャインチェーン、阪食、ハローデイ、エブリイの4社が、
ともにサービス&クォリティ型のスーパーマーケットを志向し、
勉強会を重ね、協業している。

その一環としてのアメリカ視察。
川崎さんをはじめ各社のトップ4人は第1回に参加。
「業態からフォーマットへの時代」を私は強調した。

それから改善、改革を進め、
「店が変わってきた、良くなってきた」との報告。
私も本当にうれしい。

30年来懇意にしているという宮本洋一さんをはさんで、
川崎さんと三人で写真。
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宮本さんは、ブルーチップ㈱社長。
後ろで顔をのぞかせているのは、
ブルーチップ営業統括部長の鍋島丈夫さん。

奥州市のケー・マート社長の千葉喜夫さん
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今年もよろしく。

全日本食品㈱社長の齋藤充弘さん(右)と、
三菱食品㈱相談役の後藤雅治さん

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日本スーパーマーケット協会会長の川野幸夫さん。
㈱ヤオコー会長

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國分勘兵衛さんとは、
インフレターゲットの2%について、
意見交換。
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㈱たいらや社長の村上篤三郎さん(中)。
商業経営問題研究会(RMLC)のコアメンバーのお1人。20130124165422.jpg
ブルーチップ宮本さんとともに、
昨年の商人舎忘年会の話で盛り上がった。

㈱エコス社長の平邦雄さん
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私の大学のかわいい後輩。

㈱ライフコーポレーション専務の並木利昭さん
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押しも押されもせぬ専務取締役。
並木さんが初めて取締役に昇格したときの4人のお祝いの会の話をした。
メンバーは元『販売革新』編集長の伊東清さん、
現ストア・ジャパン社長の和田國男さんだったか。

副理事長の桑原孝正さん。
㈱セルバ社長

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㈱さえきホールディングスとの経営統合を発表したが、
私はその決断を高く評価している。

副理事長の井原實さん。
㈱日本セルコ社長、㈱与野フードセンター社長

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こちらは㈱商業界OB会。
㈱バリュークリエイター編集主幹の緒方知行さん(左)、
商人舎エグゼクティブ・プロデューサー、アドパイン代表の松井康彦さん(中)。20130124182735.jpg
最近痩せてきたらしい緒方さんを2人で心配。

そして最後は、もちろん平富郎さんとにっこり。
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3月に平さんご夫妻とゴルフをすることになった。
3年前には一緒に富士登山を敢行。
今年はゴルフ。
互いに山登りは少し控えましょう。

中締めは井原實副理事長。
さえきセルバホールディングスの話題をまじえながらの三本締め。
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和やかなとてもいい新年会だった。

その各協会、団体の新年会行事も、
そろそろ終盤戦。

なんというか、全体に、
明るい雰囲気が横溢としている。
アベノミクスの効用。

しかしみな、それを、
心から信じているわけでもない。
どこかに不安感を抱えている。

講師の岸さんが指摘した「日本の強みは現場力」

私もまったく同感。

自分だけの使命と目的と強みを知るところから、
私たちの復活が始まる。

そのためには、
大寒の寒椿ではないが、
きりきりしゃんと、
していればいい。

〈結城義晴〉

 

 

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