結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年10月15日(月曜日)

「いい季節」「いいことばかりではない」「お客という名の友人をつくろう」

Everybody! Good Monday!
[2012 vol 42]

2012年第42週。
10月の第3週。

「いい季節です」

毎朝のように、つぶやく。
「いい季節です」

そうすると活力が湧いてくる。

このいい季節には、
独特の匂いがある。

時間が過ぎていくのが惜しいような、
もうすぐ寒くなってしまうのが悲しいような、
そんな気分が鼻につく、
そして胸に迫る。

1年のライフサイクルの中のとてもいい季節だけれど、
それがあとわずかでなくなってしまう。

そんな時を大事に大事に、生きていきたい。

きれいなものをみたり、
美味しいものを食べたり、
たのしいことをしたり、
そんなことがなくても、
いい季節というだけで、
この時がいとおしい。

商人舎ホームページの人気ブログ、
「常盤勝美の2週間天気予報」では、
「南西諸島には台風21号が停滞し続けている」と報じる。

「本来ならこの台風21号、
もっと早めに東に進み始める予定だったが、
東側に別の台風22号が発生し、
こちらが先に日本の南を東進するため、
一旦足止めとなっている」

台風を見ず眼をつむる農夫われ
〈日経俳壇より 石岡・植木緑愁〉

農業をやっている人は、
台風被害が恐ろしい。
だから台風は見ないまま、
目をつむる。

いい季節だけれど、
台風はやってくる。

いいことばかりではない。

それを秋真っ只中のいい季節と、
その反動のような台風が、
私たちに教えてくれる。

いいことばかりではない。

さて、商人舎ホームページの巻頭告知。
「第2回ミドルマネジメント研修会」
大好評・募集中。

5月の第1回ミドルマネジメント研修会には、
お陰様で、多くの賛辞をいただきました。

そして多くの参加企業から、
第2回もご参加・お申込みいただいています。

しかし第1回がちょっと観念的であったことを反省し、
もっともっと具体的・実践的な内容を充実させることにしました。

リーダーシップ、
コミュニケーション、
チームワーク。

この3ポイントについては、
小売りサービス業・消費産業のミドルマネジメントとして、
必須の内容を、より丁寧に講義することにしました。

また、11月中旬の開催ということもあって、
鈴木哲男先生に特にお願いして、
緊急特別講座。
「2012年末年始直前対策」
を、語っていただきます。

もちろん鈴木先生の52週マーチャンダイジング、
ストアコンパリゾンの方法、
高野保男先生の作業問題とレイバースケジューリング、
白部和孝先生の数値と計数で現場を改革する考え方など、
第1回の人気講座はパワーアップしてお届けします。

ドラッカーの分身・上田惇生先生は、
満を持して、講義をしてくださいます。

そして結城義晴はますます元気を提供します。

ミドルマネジメントに仕事の作法を教授し、
その背中を押してあげる研修会。

それが商人舎第2回ミドルマネジメント研修会です。
11月13日〈火〉14日〈水〉15日〈木〉、
静岡県湯河原で完全合宿制。

ふるって、ご参加ください。

さて今月の商人舎標語は、
「お客という名の友人をつくろう」
今週は、その絶好機。

毎日、朝から晩まで、
お客という名の友人をつくろう。

商品を提供し、
サービスを施す。
その過程のなかで、
顧客と友人になる。

毎日はそのくりかえし、繰り返し。

一番いい季節には、
お客さまは気分がいい。

私たちも気分がいい。

そんな時には、
友だちをつくりたくなる。

最初は一人ひとりの名前を、
覚えるなんてことはしなくてもいい。
しかし、何だかあの店は感じがいい。
そう思っていただけるだけで、
「顧客友人化」の仕事は、
半分は成功している。

あとは友だち宣言をし合うだけ。
そこまで持っていこう。

それが今週の、私たちの仕事の目標。

「お客という名の友人をつくろう」
それが月末10月31日のハロウィンに活きる。
2012年の年末年始商戦で爆発する。

さて今週の私は、
今日夕方から立教大学大学院で、
サービスマーケティングの講義。

明日火曜日は午前中、
東京清水橋の伊藤園本社。
「伊藤園大陳コンテスト審査委員会」。

明後日水曜日は、お台場で、
全日食躍進チェーン大会。

木曜日は大阪で、
日清オイリオ政策発表会で記念講演。

金曜日は立教大学ビジネス研究科委員会のあと、
夕方から、特別公開講座
「中小企業のビジネスデザイン~中小企業とブランド戦略」
第3回目の講座に出講。

これはビジネスデザイン研究科主催、
大同生命株式会社寄附講座。

18:30~20:45まで、
池袋キャンパス 8号館2階 8202教室
対象者は、中小企業の経営者、
中小企業の支援に関わる団体の方、
中小企業のブランド戦略に関心のある方、
本学学生、教職員、校友など。

まず18:30~19:30は高岡美佳経営学部教授で、
「中小企業のCSRブランディング」

19:45~20:45は結城義晴で、
「中小小売流通業のサービス戦略」

コーディネーターは亀川雅人教授。

もう締め切りは終っていて、
満席状態。

そして土曜日は立教・結城ゼミ。

来週月曜日からの米国出張を控えて、
ちょっと余裕のある週のはずだが、
けっこう重要案件が入っている。

がんばるぞ! と心を引き締める。

さて、丸谷才一さんが亡くなった。
87歳だった。
作家・評論家、文化勲章受章者。
代表作のひとつ『たった一人の反乱』。
戦後日本文学に対する自分の立ち位置を示した。

私は「たった一人の朝礼」というタイトルを、
丸谷さんからいただいた。

『裏声で歌へ君が代』も鋭くて勇気ある本だった。

日本語と日本語の文章について、
啓蒙的な文章を書いて、
それは私たちが忘れてはならないことを示唆していた。

「文学で大切なのは
個人の才能とか時代精神とかではなく、
むしろ伝統である」

(「日本文学史早わかり」文 庫あとがき)

こう言い切れるところが、いい。

これまでに人を殺したことはない
知らずにゐるのかもしれないが

〈日経歌壇より 仙台・岩間啓二〉

これも、いい。

一番いい季節の1週間が始まった。

「お客という名の友人をつくろう」

みなさん、
Good Monday!

<結城義晴>

2012年10月14日(日曜日)

ジジと秋の花[日曜版2012vol42]

こんにちは。
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ジジです。
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秋です。

色づく秋です。
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おうちのなかにも、
秋がやってきました。
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うま。
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ガラスのうま。
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ものおもいに、ふける。
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ベランダをながめる。
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秋です。
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お花がさいています。
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ケイトウでしょうか。
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赤い花。
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ボクお花、
すきです。
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夏からさいてるセンニチコウ。
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アメリカン・ブルー。
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赤や青の花々。
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きのうやってきたビオラ。
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そしてあわいピンクの花。
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ペンタス。
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ボクもだんだん、
そとにでたくなった。
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はなやか。
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にぎやか。
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ボクはきめました。
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そとをサンポしようと。
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たとえば犬のように。

そうしなければ、
秋の花をたのしめない。

「うごきなはれ」
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元コクレンのニシミズさんも、
いいました。

「うごきなはれ」

みなさんも、どうぞ。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年10月13日(土曜日)

2014年までの「景気変調」と価格比較アプリの「価格透明化現象」

日経新聞コラム『大機小機』のコラムニスト隅田川氏。
「景気の変調」を語る。

ESPフォーキャスト調査は、
約40人の第一線エコノミストの今後の経済見通しを、
平均値(コンセンサス)化する。

第1は、来年再来年の景気変動。
来年の2013年度の後半からは成長率が高まり、
再来年2014年1~3月期には4.3%。
そして2014年度前半に、「その反動減が表れる」。

2014年4月には消費税率の引き上げが予定されている。
その前の駆け込み需要が、節目となる。

この2年後までの推移、
頭に入れておくべきことだ。

第2は、「景気が転換点を過ぎた」こと。
つまり「日本の景気は、既に後退局面入り」していて、
現在の足踏み状況は一時的で、
13年度後半に一時的に盛り返した後、
14年度に入ってから失速する。

私が信じるコラムニストのこの推移予想。
こうなる「可能性が高い」とする。

消費税導入以前、以後、
全体の基本の流れ。
頭に刻み込んでおきたい。

今日も、基本的にさわやかな秋の日。
朝から東京・池袋の立教大学。
結城ゼミは修士論文執筆の佳境に入っている。

一人ひとり、研究の進捗状況の報告をしてもらって、
調査の内容と実施に関して、
具体的な問題点をディスカッションする。

その後、今年のイヤーブックの写真撮影。

立教のキャンパスは、ほんとうに気分がいい。
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空を見上げると、
景気の変動など、
どうでもいい気になる。
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立教の象徴・本館前では、
クラスやゼミ、サークルの写真撮影が行われている。
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そして第4期結城ゼミの面々。
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右から、香川浩一郎、武藤麻代、
松井亮一、大塚英里、内田憲一郎。

これから1カ月が大事なとき。

私は再来週からアメリカにいっているが、
その私が不在のときの研究の進捗が、
各々の成果を決める。

頑張ってほしい。
心からそう願う。

さて昨日の日経新聞の大事な記事の解説、第2弾。

『消費』欄に掲載された短いヨドバシカメラの記事。
「店で堂々、ネットと価格比較」

ヨドバシカメラが全店でこの10月9日に、
全店導入した新サービス。

「商品と併せて表示したバーコードに
専用アプリをダウンロードしたスマートフォンをかざすと、
ライバル企業のネット通販や価格比較サイトで、
同一商品の売価を確認できる」。

これを「価格透明化現象」と呼ぶ。

ヨドバシカメラは、
価格比較の専用アプリを開発。
「バーコードを表示したカードで通販サイトへの接続を勧め、
ネット上の価格が店頭より低い場合は、
『今すぐ店員までお知らせ下さい』と呼びかけている」

これで店頭において、
他店や他のネット販売との価格比較が可能となる。

これまで顧客は、
事前にチラシやインターネットで、
価格比較をしてから買い物に出かけた。

しかし現在のアメリカでは、
スマートフォンでバーコード・スキャンし、
店頭で価格比較アプリを使用しながら、
買い物する頻度が高まる。

アメリカでは、スマートフォンのGPS機能と連動、
10キロ圏内の低価格販売店舗を調べることができる。

例えば価格比較アプリ「Shop Savvy」は、
まず第1に、アプリを起動し、
第2に店頭の商品バーコードをスキャンすると、
第3に最寄りの最安値と店舗が表示される。

この仕組みに似たサービスが、
ヨドバシカメラで始まった。

このスマホとアプリによる店頭価格比較は、
衝撃的なスピードで広がるに違いない。

それに応じた新たな価格j戦術やサービスアイデアも、
次々に考案されるはずだ。

その結果、これも私の今年の予想だが、
「価格意識は格段に高まる」。
2011年末段階で、
スマートフォンの世界出荷台数は、
4億9140万台。

2012年4月現在、
日本国内のスマートフォン普及率は23.6%。

内訳は、男性が61.1%で女性が38.9%だが、
女性に広がるにしたがって、
食料品・日用品などの購買への活用度が増える。

アメリカでは、小売業界の携帯用アプリ開発が活発だ。

マイヤー(Meijer)のハイパーマーケットは、
店内マップ検索アプリで10万点以上の商品を探すことができる。

ウォルマートはロールバック・アイテムの検索が可能だ。
ターゲットは、バーコードスキャナー機能を開発、
ホールフーズはレシピ検索ができるようにしている。

日経『消費欄』の短い記事は、
これからの日本の買い物の変化を予見させるし、
価格透明化現象の前のアプリ開発の必要性を認識させる。

そして「価格コンシャス」が高まった時の、
価格戦略の重要性を私たちに教えてくれる。

景気変動の推移と、
国民の価格意識の高まり、
そしてソーシャルネットワークの普及は、
小手先や物真似の売価操作テクニックを
無力にする。

もちろん、価格がすべてではない。

ノンコモディティ商品の開発が、
その時のサバイバル戦略であることは、
変わらないから、ご安心を。

ただしコモディティ商品は、
このトレンドから逃れることはできない。

良い週末を。

<結城義晴>

2012年10月12日(金曜日)

イオンの競争的ブランド「トップバリュベストプライス」倍増の意味

日本の秋は、いいなあ。

心底からそう思う日だ。

横浜の商人舎オフィスへの川沿いの遊歩道。
新田間川の川面も、横浜駅西口のビルも上空も、
いいなあ。
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午前中は機関誌の原稿書き。

「応援団長の辛口時評」
今回は、ほんとうに辛口だった。

午後は、来客。
末次賢一(kenichi Suenami)さん。
そして、江藤悦子さん。
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末次さんは、イオン㈱アセアン事業最高経営責任者付。
江藤さんは、同じく、
グループ人材育成部人材開発グループマネージャーから、
アセアン事業部へ転任したばかり。

これまた本当に偶然なことに、
私と末次さんは、ピンクのシャツに紺ブレのお揃い。

中年の漫才コンビと、
その辣腕マネージャーのような写真となった。

末次さんとはイオンの広報担当として、
長い長いお付き合い。

その末次さんはいま、
マレーシア事業の中核となって仕事している。
そのご報告といろいろな情報交換。

私はもう、8年になるが、
イオン環境財団の植樹で、
マレーシアを訪れた。

その後、ずいぶん変わったが、
イオンは30カ所の店舗やショッピングセンターを展開していて、
マーケット・シェア第3位をカルフールと争っている。

第1位はデイリーファーム社のジャイアント。
ハイパーマーケット業態。

第2位は、テスコ。
こちらも主にハイパーマーケット。

さらにハイパーマーケットのカルフールと、
イオンは激戦を繰り広げている。

末次さんたちのイオン・マレーシア社は、
そんな中で黒字会社として、
イオンのアセアン事業を牽引している。

私も今年末から来年初、
マレーシアに行きたくなった。

さて今日の日経新聞には、
衝撃的な記事が2本。

第1は一面のイオンの記事。
「イオン、格安PB倍増
食品など600品目、既存品も値下げ」

対象は「トップバリュベストプライス」。

これを「コンペティティブブランド」
あるいは「ファイターブランド」という。

「競争的ブランド・闘争的ブランド」とでも訳すか。
まあ最安値のプライベートブランド。

同等のナショナルブランド(NB)商品より、
なんと4~6割安い。

記事では「標準的なPB」の『トップバリュ』よりも3割安い」とある。
標準的なブランドは「エコノミックブランド」と呼ぶ。

2014年春までに、このコンペティティブブランドを、
現在の300品目から600品目に拡大。

第1弾は100品目。
例えば、1個58円のカップ麺、
4個パック98円のキッチンペーパーなど。

現在販売中のこのブランドは、
11月にさらに約10品目を1~2割の値下げ。
ウォルマートの「ロールバック」と同じ考え方。

食パンは1割安い78円、
4個パックのヨーグルトは2割安い78円。

13年度には600億円規模の売上げ予定で、
これは2011年度の2倍。

私は昨年末から、
今年のトレンド予測のなかに、
「低価格激化」を挙げた。

消費税増税の影響だ。

大和総研の試算。
「消費増税や子ども手当の削減などにより、
2016年の1世帯平均の実質可処分所得は
11年比で5.1%以上減る」。

まあ、今年の明らかな現象だが、
消費増税関連法案が衆院本会議で可決された6月以降、
イオンや西友、マルエツ、ユニー、バローな各社が、
NBの1000品目からのディスカウントを実行。

対応が遅れたダイエーは上半期営業赤字。
慌てて9月下旬、約1700品目のNBを値下げ。

イオンのコンペティティブブランド増強で、
さらに価格競争は激化する。

プライベートブランドには、4種類ある。
第1が標準的なエコノミックブランド。
第2が高品質を狙うクォリティブランド。
第3が、健康・環境コンセプトのライフスタイルブランド。
そして第4が、コンペティティブブランド。

エコノミックブランドは、
NBと同等の品質ながら、
徹底したトレードオフで、
低価格を実現
させる。

コンペティティブブランドは、
NBよりもちょっとだけ、
品質や価値を下げる。

これが意外に、
真空マーケットの場合がある。

すると原材料調達などの面で、
グンと安くなる。

それがコンペティティブブランド。

アメリカのクローガーの「バリュー・ブランド」、
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さらにテスコの「バリュー・ブランド」、
HEBの「ヒルカントリーフェア」などなど、
例は多い。

アルディはすべてを、
このコンペティティブブランドだけで、
品揃えしたフォーマット。

今日の日経一面記事は、
「コンペティティブ・ブランド時代」の到来を、
宣言したものだ。

<結城義晴>

[追伸]
日経のもう一つの衝撃的記事は、
明日、紹介・分析の予定。

2012年10月11日(木曜日)

元世界銀行副総裁西水美恵子「動きなはれ」と上半期決算の教訓

元世界銀行副総裁の西水美恵子さん。
ある人にメールで書いたひと言。

「動きなはれ」

『ほぼ日刊イトイ新聞』の巻頭言で、
糸井重里さんがつぶやく。

標準語で言う命令形の「動け」では強すぎる。
だから、関西弁になる。

「このひと言の、
なんとも軽快で深みのあることよ」

糸井さんは言う。
「状況とか、誰に宛ててとか問わずに、
『動きなはれ』だけ、
耳や目から受けとめてみてください」

糸井さん自身、
「じぶんに『動きなはれ』だけ
言ってあげます」

「大きな意味にとらえて
世界に向けて羽ばたいたっていい。
からだがなまってるな、
と散歩に出かけてもいい。
とにもかくにも、世も、人も、
動いているものだ‥‥。
じっとして考えこんでいても、
見えてくるものは少ない」

その通り。

「動きなはれ」

さて昨日、帰国の途中、
シカゴ・オヘア空港で、
4時間ほどウェイティング・タイムがあった。

いつものことだが、
書籍と雑誌のコーナーに寄った。
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ちょうど『フォーブス400』が発行されていた。
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『The Forbes 400』
サブタイトルは、
The Richest People In America
いわば「アメリカの長者番付」

それから『Harvard Business Review』の
「Big Data」
これはレジ脇にも陳列されていた。
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そして『Rolling Stone』誌の「ジョン・レノン」特集号。
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4時間もあったので、
アメリカン航空のアドミラルズ・クラブへ。
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コーヒーをもって、ソファを確保。
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そして『フォーブス400』と「ジョン・レノン」の、
ページを開く。
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ジョン・レノンは、懐かしい写真のオンパレード。

一方、『フォーブス』のアメリカ・リッチェストは、今年も、
マイクロソフトのビル・ゲイツ(56歳)。
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自己資産660億ドル。

第2位は、投資家のウォーレン・バフェット(82歳)。
460億ドル。

第3位は、オラクルのラリー・エリソン(68歳)。
マイクロソフト、IBMに次ぐ第3位のIT企業の創設者でCEO。
自己資産410億ドル。

第4位と第5位はコーク・インダストリ-の兄弟二人。

そして第6位から第9位までに、
ウォルトン・ファミリーが並ぶ。
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6位はクリスティ・ウォルトン&ファミリー、
7位、ジム・ウォルトン、
8位、アリス・ウォルトン、
そして第9位に、ロブソン・ウォルトン。

全員がサム・ウォルトンの相続人。
息子の嫁、息子、娘。

ウォルマートの凄さが、
ここに出ている。

そしてこの4人の自己資産を足し算すると、
1071億ドルとなって、
ビル・ゲイツを抜いてしまう。

小売業では、この後の50位に、
チャールズ・バットが出てくる。
テキサスのスーパーマーケットHEBのCEO。
自己資産69億ドル。

インディペンデント・スーパーマーケットのトップが、
小売業ではウォルトン・ファミリーに次ぐ。

ちなみに42位にピエール・オミダイア(45歳)が入る。
オンライン・リテールeBayの創業者で会長。
フランス生まれのイラン人。
82億ドル。

私はこういったアメリカンドリームを、
おおいに讃えたい。

サム・ウォルトンは、
亡くなる直前の1992年に、
大統領自由勲章を授けられた。

ジョージ・ブッシュ大統領から、
「まさにアメリカン・ドリーム」と賛辞を贈られたが、
それを目指す若い経営者が、
次々に登場してくるのが、
アメリカ社会だ。

小売業、サービス業に従事する若い人たちが、
例えばサム・ウォルトンを目指すのは、
社会に貢献することとイコールだと考えている。
そんな人たちがもっともっと、出てきていい。

さて、世知辛い話だが、
日経新聞の「小売り上期決算」の記事。
タイトルは、「快走コンビニに陰り」
それから「消費の変調にじむ」と続く。
「スーパー、値下げも効果薄く」
長いけれどこれがタイトル。

タイトルで全部、言い切る。
しかし、個別の数値こそ、
真実を表わしている。

まず3~8月期のコンビニ。
セブン-イレブン・ジャパンは1000億円で、
プラス3%の営業利益過去最高。
しかし、第2四半期の6~8月は、
「既存店売上高が前年同期比ほぼ横ばい」。

ローソンもプラス5%の342億円で、
経常利益過去最高。
ただ6月以降の既存店売上高は、
前年同月比マイナス。

新浪剛史社長のコメント。
「消費増税などが消費者心理に影響を与えており、
足元の売り上げは厳しい」。

今期末決算までの既存店売上高の予想を、
「前期比1.0%増から0.5%増に下方修正」。

百貨店の連結経常利益は、
Jフロントリテイリングが43%増の110億円。
髙島屋は9%アップの117億円。
ただし直近の営業トレンドに関して、
高島屋鈴木弘治社長のコメント。
「客単価は横ばいだが購入頻度が減っている」

セブン&アイ・ホールディングスは、
1471億円のマイナス2%。

この中にセブン-イレブンの1000億円が包含されているから、
他の業態で471億円。

特にイトーヨーカ堂の営業利益は9割減。
セブン&アイ村田紀敏社長のコメントが注目される。
「期初は販促イベントを打つと、
反応が良かったのだが……」

記事は「消費が弱含んできた」と総括する。

このセブン&アイの営業トレンドがおそらく、
日本全体の小売サービス業の潮流とみてよいだろう。

あなたの会社は、これに比べていかが?

ユニーは経常利益201億円の、
マイナス11%。

ダイエーは、経常赤字20億円。
ダイエー桑原道夫社長、
「価格競争が激しくなっている」

マルエツは、マイナス62%の14億円。
既存店売上高は5%減。
客単価下落幅は第1四半期0.9%減、
第2四半期2.1%減。

マルエツは6月から、
売れ筋商品1400品目を値下げ。
しかし効果は薄く、
利益を食っただけだった。

一方、しまむらと良品計画は好調。
しまむらは経常利益225億円で、
プラス13%。

良品計画は97億円で33%増。

前者は「吸水速乾の機能性肌着など夏物衣料の販売が好調」。
後者は「素材にこだわった衣料品が人気」。

総括すると、
単なる特売や値引き、普通の販促は、
むしろ利益に対して、
明らかなマイナス効果しかない。

消費はシビアになっていて、
だからストレートな反応が見られる。

仕組みで創り出す商品や、
仕組みで生み出すアソートメント、
仕組みで継続する低価格。

それは取引先と一体となった活動からしか生まれない。

いかにメーカー、問屋と、
Win-Winの関係を、
構築できるかにかかっている。

その意味で、
西水さんの「動きなはれ」は、
ベーシックな取引関係づくりへと、
「動け」ということになる。

<結城義晴>

2012年10月10日(水曜日)

EatalyのOur Policyと「イノベーションを起こせ」「自ら、変われ!」

ただいま!

帰国しました。

アメリカ合衆国テキサス州ダラス近辺から、
ニューヨーク州のニューヨーク市周辺。

いい勉強になりました。

帰ってきたら日本は、
ノーベル賞山中伸弥教授の話題に沸きつつ、
株価は下落。

東京株式市場の日経平均株価、
2カ月ぶりに8600円を下回った。

バブル絶頂の頃、
㈱商業界の編集長だった私は、
故渥美俊一先生に、
景況についてのインタビューをした。

そのバブルのピークは1989年12月、
日経平均高値3万8915円。

そんな頃、渥美先生は、
「1万円を割るときがくる」と断言。

それを記事にすると、
読者から、激烈な反論があった。
「株のことなど何も知らないコンサルタントが!」と、
凄い憤りぶり。

しかし今、8600円。
あの激怒していた読者は、
どうしているのだろう。

日本の株価は下落したが、
アメリカでもダウ工業株30種平均は大幅続落。

特にひどいのが、IT(情報技術)株。

株式時価総額で世界最大企業はアップル。
9日には最高値から10%前後の下落。

世界最大の半導体企業インテル株も3%下落。
しかしアメリカの株式は根強い。

全体に大きく崩れることはない。
金融は復調。

シティグループは6%高、
ゴールドマン・サックスは5%高。

アメリカは強い。

さて昨日は、午後から、
最後の視察。

超話題のイータリー。
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全員が、大きな感動。

入り口にはハロウィンのプロモーション。
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親子連れが写真を撮っていた。

ひとことで言えば、
イタリア食品の「内食&外食」融合未来型店舗。
コンセプトは一カ所で“学び、食べ、買う”。

とにかく顧客でごった返す店内。
それだけで異様な雰囲気を生み出す。

「なんだこれ?」
そんな印象を持ちつつ、
込み合った店内を徘徊する。

しかし、ここには、
何か得体のしれない魅力がある。

それをすべての訪問者が感じとる。

青果部門の入り口。
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その陳列。
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生ハム・チーズの売場。
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買い物する場であり、
食事する場。
それがイータリー。
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Eat+Italy=Eataly
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今回私は、三菱食品㈱の松澤厚さんと一緒に、
イータリー内の魚のカウンターレストランで昼食。
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オイスター、シュリンプなどの揚げ物。
素材は鮮度があって、料理は揚げたて。
それを白ワインで食べる。

美味い。

イータリーの「アワー・ポリシー」
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1 The customer is not always right
顧客はいつも正しいわけではない。

2 Eataly is not always right
イータリーもいつも正しいわけではない。

3 Through our differences, we create harmony
顧客とイータリーの差異が調和を創り出す。

これはあのスチュー・レオナードに対するオマージュ。
レオナードのポリシー・ロックにあるのは、
二つの文章。

Rule1 The Customer is Always Right!
原則1 顧客はいつも正しい。

Rule2 If the Customer is Ever Wrong,
Reread Rule1.

原則2 たとえ、顧客が間違っていると思っても、原則1を読み返せ。

今回もこれを解説しつつ、
料理を味わい、店内の熱気を感じ取った。

イータリーを最後に、
視察は終了。

それから自由視察の時間。
2時間余り。

夕方5時半に集合して、
最後のレクチャーとディナー。
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米国THフーヅ会長兼CEOの田辺徹さんが、
わざわざダラスから駆けつけてくれて、
アメリカ最新事情を50分にわたって、
レクチャーしてくれた。
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その後、全員の一言挨拶と、
5つの班の班長の研修成果のコメント。

それから㈱万代取締役・磯田雅人さんのスピーチ。
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終盤には、このツアー中に誕生日を迎えたお二人に、
サプライズのクリスマスケーキ。
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最後は、万代副社長・山下和孝さんの総括。
これにて、締め。

今回は特に、三菱商事と三菱食品にお世話になった。
その米国三菱商事副社長の佐藤裕さんと写真。
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ありがとうございました。

一夜開けて、
朝5時40分集合で、
ラガーディア空港へ。
国内線の空港。

ニューヨークには、
このラガーディアと、
国際線のジョンFケネディ空港、
そしてニューアーク・リバティ空港がある。

私たちはラガーディアから、
シカゴ・オヘア国際空港へ。
ここで乗り換えて、成田に向かう。
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乗り換え便をボードで確認する団員。
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シカゴ空港で待ち時間約4時間。
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それから13時間の長旅で、
成田空港到着。
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最後に全員で、写真。
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私は「イノベーションを起こそう」と、
呼びかけた。

「自ら、変われ!」
それがきっと、
イノベーションにつながる。

アメリカの小売流通業は、
私たちにそれを教えてくれている。

<結城義晴>

2012年10月09日(火曜日)

世界経済減速のなか、マンハッタンに吹き込まれたディスカウントの風

国際通貨基金(IMF)・世界銀行総会が、
東京で行われている。

48年ぶりの東京開催

ここで世界経済の成長率を予測。
今年のそれは、3.3%。
7月時点の予想から0.2ポイントダウン。

昨2011年は3.8%、2010年は5.1%だったから、
どんどん下降傾向となっている。
この中で、ユーロ圏は今年、
0.4%のマイナス成長の見込み。
さらに中国をはじめとする新興国も減速。

ただし、あくまでも予想だが、
来年の2013年は、
見通しは下方修正するものの、
「各国経済が緩やかに回復する」との道筋を、
IMFは描く。

小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。

世界経済にとっても、
このマインドは欠かせない。

さて私は、今日、帰国。
今、ニューヨークは10月9日午前5時。

いつものことだが、
ニューヨークに着いてからの時間は、
ビデオの早回しのようにスピーディ。
これを「走馬灯のよう」と称する。

まさにそのごとし。

昨日は、朝から講義。
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私の持論の「フォーマット戦略」と、
「ポジショニング戦略」
について語った。
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最後にコモディティ化現象と、
プライベートブランド論

時間は2時間と10分ほどだが、
まだまだ語り足りない。
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その後はバスのなかでも、語りっぱなしで埋める。

そして何とか、テキストのほとんどすべてを制覇した。

最後の残りは、空港までのバスのなか。
ご清聴を心から感謝したい。

講義が終わって、最後の視察へ。
イーストリバー・プラザ
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マンハッタン島に出現したパワーセンター

パワーセンターとは、
ディスカウント・フォーマットだけを集めたショッピングセンター。

1階にはコストコが入っている。
マンハッタン初出店。
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米国内年商64億ドル、前年比8.9プラス、店舗数425。
世界年商はなんと891億ドル

コストコはニューヨーク州、ニュージャージー州では、
マーケットシェア第3位。
第1位はストップ&ショップ、第2位はA&P。

だからマンハッタンの顧客たちは、
コストコの出現に小躍りする感じで買い物している。
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コストコは早くもクリスマス商戦を先取りしている。
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2階にデンと構えるのが、
ターゲット
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小売業第3位で、年商685億ドル
伸び率4.1%で、1763店。
ウォルマートの対抗軸を形成し、
マーケット・チャレンジャーの代表格。

こちらはハロウィン・プロモーションに勤しんでいる。
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コストコはビジネス会員が3分の1いる。
このビジネス会員はいわゆる業者で、
今からクリスマス商戦を視野に入れて計画する段階。
だからクリスマス・デコレーションを展開する。

ターゲットは一般顧客だけを対象にする。
だから10月31日に向けてハロウィン販促を展開。

この対比が際立っている。

さて、2010年7月のオープンのこの施設。
早くも撤退企業がある。
「キッズタウン」。
子供服の店。

ディスカウントに耐えられなくなったから。

その後のスペースに勇躍乗り込んできたのは、
ハードディスカウンター「アルディ」。
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この店がすごい。

ウォルマートをしのぐアルディの低価格。
それがもう、ニューヨーカーに受け入れられている。
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100%に近いプライベートブランド。

生鮮食品もこの店では強化されている。
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隣のターゲットがスペースの関係で、
食品はほんの申し訳程度の品ぞろえだけに、
アルディの生鮮強化は顧客にとっても、
助け舟となっている。
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話題の牛乳と卵。
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テキサスでは牛乳1ガロン1ドル89セントだったが、
さすがにマンハッタンでは2ドル69セント。
卵は1ダース99セントと変わらず。

レジのこの状態は、
他のエリアのアルディには見られない。
すなわち、込んでいる。
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一方、3階の家電チェーン米国ナンバー1のベストバイ。
2年ほどで、このイーストリバー・プラザから撤退。
看板のロゴマークに布がかぶせられている。
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その3階のオールドネイビーは元気いっぱいで大健闘。
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ギャップの低価格フォーマット。

4階のオフプライスストア・マーシャルズも、
しぶとく顧客を引っ張っている。
マーシャルズは、TJXのバナーのひとつ。
ディスカウント・フォーマットでありながら、
なおかつ個性ある商売をする。

ディスカウントできないベストバイやキッズタウンは、
早くも撤退。

普通の店の「安売り」や「特売」では、
まったく歯が立たない。
仕組みによって常時、
低価、廉価を提供し続ける。

それがほんとうのディスカウントである。
これがアメリカの競争である。

帰国します。

<結城義晴>

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