結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年07月26日(木曜日)

猛暑、お見舞い申し上げつつ、6月外食好調とマクドナルドの牽引力

今日、東北地方も梅雨明け。
これで日本全国、本格的な真夏。

その途端、日本列島は猛暑連発。

岐阜県多治見市は全国最高の38.0度、
三重県桑名市37.8度、
浜松市37.5度。

名古屋は36.1度、
大阪は35.5度、
東京も35.4度。

札幌でも30.1度、
仙台も31.3度。

全国927地点のなかで、
111地点が最高気温35度以上の「猛暑日」、
682地点で、30度以上の「真夏日」。

12.0%の地点が猛暑日、73.6%が真夏日。

猛暑、お見舞い申し上げる。

昨日の気象庁の「8・9・10月の3カ月予報」。

[8月]北日本から西日本にかけて、高温傾向。
初旬に対して関東甲信・東海、近畿などへ、
「異常天候早期警戒情報」。

[9月]東日本と西日本がやや高温傾向、
北日本が平年並みの見込み。

[10月]北日本と東日本はやや高温傾向、
西日本は平年並み。
あくまで気象庁の予想。

しかし今年は猛暑。
熱中症への対策は心してかからねばならないし、
業態別に熱中症対策商品の品切れは絶対に避けたい。

さて昨日、小売業に続いて、
日本フードサービス協会の発表。
6月の「データからみる外食産業」
216社、32049店舗のデータ。

外食の売上高前年同月比は、
プラス2.6%。
まず店舗数はプラス2.0%、
客数がプラス2.8%で、
客単価がマイナス0.1%。

小売業はコンビニまでマイナスだったが、
フードサービスはプラストレンド。

もちろん大雨に見舞われた九州や、
低気温の影響を受けた地域もあった。
しかし全体でみれば、
夏の新メニュー投入や販促キャンペーンが奏功した。

土曜日が1日多かったことも、
プラス要因となった。

業態別にみると、
ファストフードがプラス3.1%、
ファミリーレストランがプラス2.8%、
ディナーレストランがプラス4.5%。
パブ・居酒屋はマイナス0.3%、
喫茶がマイナス1.0%。

中でも、焼肉レストランの伸びが際立つ。
売上高の前年比がプラス25.8%で、
客数も23.2%アップ。

昨年は牛肉の放射能汚染問題の影響で、
焼き肉店から客足が遠のいた。
その反動で、1年後の6月は大幅プラス。

風評被害が払拭されつつあるとはいえ、
ファミリー層の客足の戻りが不十分の声もある。

6月の小売業は、
コンビニまで既存店マイナス2.6%。
対して外食はプラス。

日経新聞に連載中の記事。
『マクドナルド 針路を探る』。
昨日はその中編で、
タイトルは「ライバルはコンビニ」。

日本マクドナルド会長兼社長・原田泳幸さん。
「わが社の競争力は『スーパーコンビニエンス』」。

マクドナルドは1955年にアメリカで創業。
以来、メニューを大幅に増やさない。
「その分、圧倒的な利便性で外食市場を開拓してきた」

だから「コンビニを最大のライバル」と定める。

原田さんが好む言い回し。
「ブランド価値は、
顧客が店舗を通り過ぎる0.5秒で決まる」

まさに0.5秒のファストフード。

「1秒早く商品を提供すれば、
全店で8億円の増収につながる」

マクドナルドは注文を受けてから提供するまでの時間が、
「1分以内」。

対して他のファストフードは、
「3分程度かかる」。

提供時間を1秒でも短くするために業務改革に勤しむ。

ケースその1。
「バックヤード業務合理化とサポート要員捻出」。

同社店舗では、約160種類の食材・資材が使われる。
パンやポテトフライ、コーヒー豆からカップなどまで。
従来、これらの食材・資材は、
インターネットで物流業者に発注されてきた。
そのために各店従業員が30分から1時間をかけていた。
これを来年末までに廃止し、自動納品に切り替える。
発注作業は、数分程度に短縮。

その分、休日ピーク時には、
接客カウンターにサポート役を付けたりして、
スピーディな接客を実現させる。

ケース2。
「新型のドライブスルー店導入」。
2つの注文窓口と、さらに支払いと受け取りの窓口を、
別々に設ける。
休日昼のピーク時間帯には2倍の台数をさばく。
それによって売上げは5割増。

ケース3。
「携帯電話活用の来店前注文サービス」。
「携帯電話で事前にメニューを決め、
あとはレジ前に置いたメニュー読み取り機に携帯をかざせば、
注文は完了」。
これに電子マネーを加えて利用すれば、
支払いも即座に終わる「スーパーコンビニエンス」。
現在、鹿児島県で実験中。

ケース4。
「高齢者需要開拓の宅配サービス」。
明確なコンビニ対策で、現在は8店で実施中。
「来年以降は100店以上に増やす」。

マクドナルドの実質創業者レイ・クロックの言葉。
「ビジネスは施設を
目いっぱい使って拡大していくもの」。

日本マクドナルドは国内3300店。
この拠点機能を限界まで高める。

マクドナルドがけん引するフードサービス業界。
それがコンビニを最大のライバルと定める。

スーパーマーケット業態は、
コンビニとは競合しないなど、
のんきなことを言っている時ではない。

猛暑、お見舞い申し上げる。

<結城義晴>

2012年07月25日(水曜日)

「流通の未来を自分たちでつくる会」と6月業態別販売統計の異変

日本列島に猛暑。
今日は本当に辛かった。

今月は月初めに韓国仁川、
その後、高知出張、
続いてアメリカ視察研修、
休みなしに立教・結城ゼミ合宿、
そして今週に入ってもスケジュール目白押し。

その上の今日の猛暑。

その今日、気象庁が、
「8・9・10月の3カ月予報」を発表。

8月は沖縄・奄美を除き全国的に猛暑。
特に8月初旬は高気温が続く。
東北から中国地方までの広範囲に、
「異常天候早期警戒情報」が発せられた。

《8月》平年と同様に晴れの日が多い。
北日本の天気は数日の周期で変わる。

《9月》天気は数日の周期で変わる。
西日本太平洋側と沖縄・奄美では平年と同様に晴れの日が多い。

《10月》天気は数日の周期で変わる。
北日本太平洋側、西日本、沖縄・奄美では平年と同様に晴れの日が多い。

まだまだ暑い日が続きそう。
熱中症対策は国民全員の課題となる。

さて昨日午後は、
商業経営問題研究会。

通称RMLC。
場所は、虎の門にある日本チェーンストア協会会議室。
前半は、『nextスーパーマーケット』に関して、
フリーディスカッション。

要は「業態からフォーマットへ」の議論。
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後半は、私の「アメリカ小売業の最新報告」。
先週金曜にダラス、サンフランシスコから帰ってきたばかりだが、
なんだかずいぶん、以前のことのようだ。

アメリカの小売業概況をさまざまな数値で示しつつ、
ナゲットのフード4レスとウィンコフード、
ホールフーズやトレーダー・ジョー、
そしてウォルマートの写真を使って、
スーパーマーケットの業態の分化、
フォーマットのバラエティ化について、
2時間ほど解説した。

今回のレクチャーは、
ずいぶん理解してもらえたようだった。
それがうれしかった。

そのあと、近くの小料理屋で有志による暑気払い。
これが大いに盛り上がった。
楽しかったが、少々飲みすぎた。
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最後に全員で写真。
右から㈱セイミヤ社長の加藤勝正さん、
元セゾン総研所長の品川昭さん、
㈱たいらや社長の村上篤三郎さん、
㈱ケノス社長の小林清泰さん、
私の隣は、先月から参加の㈱高津東京営業所長の高津裕貴さん、
そして代表世話人の高木和成さん。

高木さん、今月も仕切り、お疲れ様です。

今日は、埼玉県大宮に駆けつけ、
「流通の未来を自分たちでつくる会」での講演。
イオンリテールワーカーズユニオン主催。
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私は「自分たちでつくる」というところが、
とても気に入っている。
「脱グライダー」思考そのもの。

しかし、しっかり学び、
自分の目で見、自分の耳で聞き、
自分たちで考えなければ、
「自分たちでつくる」ことはできない。

井の中の蛙が「自分たちでつくる」では、
これはあまりに僭越すぎる。

今回の私のテーマは、
「2012年チェーンストアの
フォーマット&ポジショニング戦略」

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チェーンストアの歴史が、
フォーマットの時代であることを示している。
業態の時代からフォーマットの時代への転換は、
アメリカ小売業では1980年代。

それからSTPとポジショニングの重要性が一段と増した。
それがレース型競争からコンテスト型競争への転換を意味している。

トータルで2時間半にわたるレクチャー。
「流通の未来を自分たちでつくること」に役立っただろうか。
ご清聴を感謝したい。

さてさて、6月の各業態の販売統計結果が、
次々に発表されている。

そして異変が起こりつつある。

まず日本百貨店協会からは、
「全国百貨店売上高概況」。
百貨店86社、249店舗の統計数値。

6月の総売上高は4829億9116万円。
既存店の前年同月比はマイナス1.2%。
2カ月続けての減少。

6月の百貨店の主力商材は、
もちろん、夏物衣料。
しかし梅雨による天候不順、台風、
そして低気温の影響で、
その夏物衣料は売上げが伸びず、
マイナス2.7%と低迷。

地区別にみると、
福岡地区の前年同月比が0.8%増
なんと47カ月ぶりにプラスに転じた。

また、震災後激減した外国人の客数が、
着実に回復している。

6月の外国人顧客数は、
昨対プラス31.1%と大幅に伸びた。

大都市中心部の大型百貨店の商圏は、
今やアジア一円ということになる。
それが日本の百貨店におけるひとつの成長の道となる。

次に日本フランチャイズチェーン協会発表。
「コンビニエンスストア統計調査月報」。

調査対象は主要コンビニ10社。
セブン-イレブン・ジャパン、ローソン、
ファミリーマート、サークルKサンクス、
ミニストップ、スリーエフ、セイコーマート、
デイリーヤマザキ、ココストア、ポプラ。

既存店売上高は6780億1700万円で
前年同月比マイナス2.6%。

コンビニは9カ月ぶりの減少。

来客数は既存店でマイナス2.3%、
平均客単価もマイナス0.3%。

夏の主力商材、飲料と調理麺の売上不振が要因。

さすがのコンビニも、
低気温と天候不順には、
勝てなかったか。

しかし本来のマーケティングは、
変化のときにこそ効果を発揮し、成果を上げる。

現在の日本のコンビニ業態の実績は、
日本の消費トレンドをストレートに反映する。
アメリカではウォルマートの業績が、
経済と消費の反映したものとなるが、
日本はコンビニ。

それが6月にマイナス。
客数の2.3%減が気になる。

三番目は日本チェーンストア協会発表、
6月「チェーンストア販売統計」。

会員企業57社、7810店舗の統計調査。
日本チェーンストア協会の加盟企業には、
大手総合スーパーの名前が並ぶ。

6月の総販売額は、1兆0093億円。
既存店前年同月比はマイナス3.9%。

やはりここでも、夏物商材の動きが悪く、
すべての部門で前年同月比がマイナスとなった。

食料品がマイナス2.5%、
衣料品はマイナス7.0%、
住関連品はマイナス6.2%、
サービスはマイナス5.2%、
その他がマイナス5.6%。

衣料品に関しては夏物衣料の不調。
住関品は昨年の節電対策でブームとなった
冷感敷きパッドが売れず、苦戦を強いられた。

次に、「スーパーマーケット販売統計調査」。
日本スーパーマーケット協会、
オール日本スーパーマーケット協会、
新日本スーパーマーケット協会からの合同発表。

集計企業数311社、店舗数7281店。
6月の総売上高は7891億7849万円で、
既存店前年同月比はマイナス1.9%。

食品合計は6957億6499万円でマイナス1.7%、
生鮮3部門合計が2575億5686万円、マイナス1.6%。

その内訳が青果1069億8985万円のプラス0.2%、
水産709億8497万円のマイナス2.6%、
そして畜産が795億8205万円でマイナス3.1%。

惣菜も微減し、697億5394万円でマイナス0.2%、
日配が1502億1391万円でマイナス2.9%、
一般食品2182億4028万円のマイナス1.5%。

最後に非食品が647億8463万円でマイナス5.3%、
その他が286億2886万円でプラス1.3%となった。

今月の発表者は松本光雄さん。
オール日本スーパーマーケット協会専務理事。
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「6月は年間の中でも厳しい月。
どこもみんな苦労したようだ」

「特にエリア別では、
九州・沖縄エリアが雨の影響で、
マイナス3.2%と落ち込んでいる」

「規模別では、
1~3店舗の中小企業の下がり幅が顕著。
明確な原因はつかめていないが、
低価格競争のあおりではないかと推測する」

「西に行くほど、ドラッグストアとの競合
が激しいし、
東はコンビニとの競合が多くみられる」

ゲストスピーカーは秦勝重さん。
青森の紅屋商事㈱代表取締役社長。
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紅屋商事は青森県内に25店舗を有し、
提案力に定評がある。

3つのバナーで、マルチ・フォーマット戦略。
スーパーマーケットの「ベニーマート」、
フード&ドラッグの「カブセンター」、
そしてドラッグストアの「メガドラッグ」。

「20年くらい前は酒のディスカウントストアをやっていた。
今ではスーパーマーケットに酒売り場を設けているが、
そのころの名残りで今でもワインや酒の販売が強い」

「もともと衣料品店からスタートした紅屋は、
2週間に1回、売場を変える。
サイクルの早い衣料品販売をしていたからできるノウハウ。
これによって、店舗に特徴を出している」

「紅屋はハレの日に強い。
土用の丑や年末商戦となると、
紅屋の商品は非常によく売れる」

「もちろん売れない商品もある。
価格調査をしてみると、大抵値段が高いから。
こういった商品の価格を他店と合わせることはあっても、
仕入れ原価を割ってまで下げることはしない」

「地元の商品で売上げはとれている。
『今、旬のもの』を全面に出して売る。
商品力を強化したり、仕掛けづくりをして、
きちんと売上げをつくっていく」

秦さんは自社の政策のユニークさを、
的確に語ってくれた。

競争相手でライバルのユニバースが、
アークスと合併した。

これに関しては、
「その効果はまだはっきりと分からない。
しかし、戦争とは違って、
スーパーマーケットは『勝った・負けた』ではなく、
どちらが評判をとれるかが重要。
これからも競合店の様子を見ていく」
秦さんの静かな闘志が、いい。

暑い暑い日本列島。
静かでクールな闘志。

「自分たちで未来をつくる」ためにも、
これは必須です。

日本は暑い。
心は燃やせ、
頭は冷やせ。

<結城義晴>

2012年07月24日(火曜日)

大リーガー・イチローのヤンキース移籍と「Retail is Detail」の哲学

まったく突然の話。
メジャーリーグ・シアトル・マリナーズのイチローが、
ニューヨーク・ヤンキースに移籍。

プロの世界にはこんなことがある。

イチローは移籍会見から2時間後、
シアトル・セーフコ・フィールドで行われた試合に、
「8番・ライト」で先発出場。

もちろんヤンキースの選手として。

第1打席でセンター前ヒット、
すかさず二盗、三盗を決めた。

イチローらしい意地が表れた瞬間。

この3回裏の初打席では、
シアトルのファンから、
スタンディングオベーションで迎えられた。

お客様は本当にありがたい。
「ここでは長い時間にいろいろなことがあった。
ああいう反応を目の当たりにすると、真っ白になる。
あの瞬間に感激した」

「一番勝っていないチームから一番勝っているチーム」への移籍。
現在最下位のマリナーズから、
ほんとうの常勝軍団ヤンキースへ。
イチローにはこれで、
ワールドシリーズ出場の新しい道が開けた。

ワールドシリーズ制覇27回、
アメリカン・リーグ優勝40回。

そんなヤンキースにイチローは、
「怖い。不安です」

率直過ぎるが、
「それを断ち切れるように進んでいきたいし、
その覚悟は持っているつもり」
あくまで謙虚。

イチローの哲学。
「小さなことを重ねていくことが、
とんでもないところへ行くただ一つの道だ」

まったく小売りサービス業に通ずる哲学。
ウォルマートの創業者サム・ウォルトンの言葉。
「Retail is detail」
小売りの神は細部に宿る。

そして商人舎標語。
「細かく・厳しく・しつこく」

これは「徹底すること」の意味。

イチローの野球人生はまさに、それだ。
ところで、2011年度コンビニエンスストア調査。
日経新聞が毎年、行っている。

コンビニの市場規模が、
9兆1771億円。
9兆円を突破し、10兆円間近。
前年度比伸長率8.2%。

総店舗数4万8139店、
こちらの前年度比は4.3%プラス。

売上高の伸び率が、
店舗数の伸長率を上回る。

つまりは1店ごとの伸びも大きくなっていることになる。

セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートの3強、
それにサークルKサンクス、ミニストップを加えた大手5社。
その店舗純増数は、1780店。
これは過去最高。

比較可能な43社の伸び率は、
近年では10%増の97年度に次ぐ。

市場規模は百貨店の6兆1525億円の1.5倍の拡大。
単体企業では、
第1位セブン-イレブンが、
年商3兆2805億円。

日本最大の小売業。

コンビニ業界の35.7%を占める。

第2位のローソンも、
年商1兆8258億円で、
19.9%。

第3位のファミリーマートは、
1兆6612億円。
こちらも18.1%。

断トツのセブン-イレブンはもとより、
3強がいずれもクリティカル・マスの17%を超えている。

日本のコンビニは世界最高の小売業で、
上位三社の寡占状況が続く。

その意味でコンビニはグローバル・ビジネスの水準にある。

その証拠にプライベートブランドの売上げは、
上位3社で年商5000億円規模に成長。

本格的に生鮮食品のうちの野菜を扱う店も、
2013年3月期には上位5社で2万4000店になる。

スーパーマーケットの最大の競争相手は、
コンビニである。

この調査では、性別の客数が出ている。
男性客数の伸び率は5%増、
たいして女性客数は12%増。

つまりはスーパーマーケットの顧客を、
コンビニが奪っていると解釈することができる。

さらにセブンーイレブンでは、
60代以上の比率が17%。
これは1年間で2ポイントの上昇。

2012年度の新店・改装投資は、
セブン-イレブン1100億円、
ローソン、ファミリーマート500億円以上。
上位5社で2541億円、
前年比22%増。

出店数の見込みは約3700店で、
純増数は約2100店の予定。

イチローではないが、
「小さな店の積み重ねが、
とんでもないところへ行くただ一つの道」

それが日本のコンビニである。

最後に昨日の行動日記。
朝から埼玉県川越へ。
3店のスーパーマーケットを視察。
まずヤオコー川越的場店。
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今年3月22日オープンの新店。
売場面積2676㎡(809坪)と、
23年連続増収増益のヤオコー最大の意欲店舗。

広報の内藤さんに対応していただいて、
視察・研究。
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心から感謝。

その後、歩いて400mのところにあるベルク的場店へ。
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こちらは1992年オープンの1573㎡(477坪)。
極めてオーソドックスな伝統型スーパーマーケット。

さらに車でオーケー川越店。
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島忠ホームズ川越店の1階左翼に入居している。

2010年オープンの2414㎡(730坪)。
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こちらはディスカウントタイプ。

三者三様のポジショニングで、
極めてアメリカ的な競争を繰り広げている。

分析は機会を見て。

その後、昨日は池袋の立教大学に戻って、
フード&ベバレッジ・マーケティングの補講。
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18時30分から21時過ぎまで、
前期最後の講義で、力が入った。
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講義終了後、有志が集まって、懇親会。
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楽しいひと時で、帰宅は午前様だったが、
炎天下、店回りをして、ちょいと疲れ気味。

「健康法は?」と問われたが、
「これといって、ありません」と答えた。

「小さなことの積み重ねです」なんぞと、
カッコよく即答できればいいのだが、
イチローの域にはまだ達していない。

<結城義晴>

2012年07月23日(月曜日)

チェーンストアはアダム・スミスの「社会的分業」を体内化した仕組みだ!

Everybody! Good Monday!
[2012vol30]

2012年を1月第1週から数えて第30週。
7月の第4週です。

ほとんどの学校が今日から夏休み。
立教大学院も先週金曜日で前期授業が終了。

結城ゼミ夏合宿は、
その翌日からの二日間だったのです。

お疲れ様でした。

そして今日は、夕方から、
F&Bマーケティングの補講。
いつも通り、14号館602号室で、
18時30分から行います。

さてもうひとつお知らせ。
この商人舎ホームページ巻頭に掲載。
秋の米国視察Specialコース募集開始。
商人舎USA研修会も、おかげさまで、第12回。
ダラス・ワシントン・ニューヨークで、
10月30日から11月6日までの6泊8日。

アメリカ最大の激戦地ダラスと、
ニューヨーク・ワシントンという最もエキサイティングな街。

まず、私が評価しているWWWTCA。
WWWTCAは、
ウォルマート、ホールフーズ、ウェグマンズ、
トレーダー・ジョー、コストコ、アルディ。

それにローカルチェーンの雄HEバット、
内食&外食融合型未来店舗イータリー、
さらにドラッグ&コンビニ結合型フューチャーストア・デュアンリード、
それに伝統のスチュー・レオナード、フェアウェイマーケットなどなど、
見どころ、聞きどころ満載。

訪問先は、全米に名の通った企業や店舗ぞろい。
そして今年はたっぷり結城義晴の講義。
ダラスではHEB元上級副社長メリッサ・フレミングさん、
全旅程を通じて浅野秀二さんのコーディネート。

自分で言うのもなんですが、
現時点で最高のコンセプト、
最高の教授陣、最高のコース。

Specialコースは、
基本的にビジョンと経営戦略を学び、
競争対策・商品政策を考える。

もちろん目指すは経営のイノベーション。
そして自己革新。

お早目のお申し込みを。

さて今週のプロモーションは、
第1に、夏休み。
児童・生徒・学生が夏休みに入れば、
そんな家族がいる家庭は、
生活が一変する。

暑さのなかで涼しいこともある。

涼しさや席をゆずりて去る少女

<日経俳壇 さいたま・佐々木力>

いいですね。

くちづけをしてとトマトのいざなふに
ぼくは刃(やいば)を差し入れるのみ

<日経歌壇 東京・嶋田恵一>

短歌は最近、ユーモアを主題のひとつとするようになった。

生活の変化のあるところに、
商売のチャンスがある。

第2は、今週金曜日27日の土用の丑。
土用の丑の日に鰻を食すという風習だといっても
金曜日1日だけのことではない。
今週はウナギの週。
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もう十分にわかっていることだけれど。

私自身、昨夜、今朝と、
鰻づくめ。

㈱セイミヤ社長の加藤勝正さんからお贈りいただいた鰻。
今週はウナギ尽くしとなりそう。

第3は、ロンドン・オリンピック。
開会式は金曜日27日だが、
25日から女子サッカーのゲームが始まる。
日本対カナダ戦。

オリンピックが開幕すると、
日本中の外食産業は、
際だった売上げダウンの傾向を示す。

過去のオリンピックとワールドカップの実績が表している。

その分、小売業が稼ぐ。
つまりはすべてのスーパーマーケットやコンビニにとって、
今週からの19日間が書き入れ時ということになる。

オリンピックを思い描きつつ、
私の今週のスケジュール。

やっと、落ち着き始めた。
今日は朝から川越。
ヤオコー、ベルク、オーケーなど、巡って勉強。

夕方、池袋に戻って、立教ビジネスデザイン研究科の講義。
フード&ベバレッジ・マーケティング。
9時過ぎに終わりたい。

明日は、午後から、商業経営問題研究会。
通称RMLC。
午後1時半から虎ノ門の日本チェーンストア協会会議室。
私がアメリカ・中国小売競争論を語ります。

水曜日は、イオンリテールワーカーズユニオンで講義。

そして木曜日、
久しぶりに商人舎オフィスに顔を出す。
ちょっと体と気分を休めることができる。

金曜日は、名人会ゴルフ。
1989年からずっと続けている会。
浅香健一さん、鈴木國朗さん、
そして土井弘さん。

しかしこういった時間は、
ほんとうに久しぶり。

そのゴルフ。
今朝、第141回「The open」全英オープン、
英国ロイヤルリザム&セントアンズでの最終ラウンド。
時差ぼけが直らず、深夜に目が冴える。
だから最後の瞬間まで見てしまった。
南アフリカのアーニー・エルス(42歳)が逆転優勝。
通算7アンダー。
4大メジャー通算4勝目の強豪の復活。

しかし32歳のオーストラリア人アダム・スコットが、
最後の緊張感に負けて、6打差を逆転されて自滅した試合。

ゴルフの恐ろしさをまざまざと見せつけられた。

注目のタイガー・ウッズは、
これも復活はならず、それでも3位。

さて、日経新聞『やさしい経済学』で、
京都大学名誉教授の西村和雄先生が
「危機・先人に学ぶ アダム・スミス」を論じている。
先週から始まって、今日はその第5回。
「分業が富を増やす」

1776年出版の『国富論』の序文では、
「富が消費する必需品と便益品の量である」ことが述べられ、
本文は「分業について」の章から始められる。

「分業が生産量を高める方法であり、
それが富の増加につながるからである」

小売りサービス業にとって、
とりわけてチェーンストア・システムは、
富を増大させる仕組みである。

その最初の提言者がアダム・スミス。

「分業には生産物の生産過程での作業内分業と、
それぞれの職業への特化、すなわち社会的分業がある」

チェーンストア・システムは、
本部と店舗との分業からスタートする。

ゴドブリー・レブハーは、
「チェーンストアとは、
卸売業と小売業の機能を併せ持つこと」と指摘しているが、
これはアダム・スミスの「社会的分業」を、
一つの組織体の中に取り込む
ことを意味している。

「分業によって生産量が増大し、消費量が高まるのは
国内経済と同様に世界経済についても当てはまる」

「国内経済では、それぞれが異なる職業に特化して、
分業することで皆が利益を得る。
家庭では、自分が作るほうが買うよりも高くつくものは、自分で作らない」

「スミスによれば、それと同じ理屈が、
国際貿易においても成り立つ」

もうひとつ日経新聞から『起業の軌跡』。
スタートトゥデイの前沢友作社長が登場。

アパレル通販サイトの「ゾゾタウン」は、
会員数450万人、2013年3月期売上高見込み417億円。
これは前期比31%の伸び。
そのゾゾタウンを運営する会社がスタートトゥデイ。

前沢さんは、もともとミュージシャン。
そのバンド活動の傍ら輸入CDのカタログ販売を始めた。
1998年にスタートトゥデイを設立して、
2000年からアパレル・ファッションを売り始め、
2004年にゾゾタウン・サイトを開設。

「全商品を統一基準で採寸したり
商品写真を増やしたり」、

ユニークな顧客目線のサービス。

その前沢さんはこの5月から、
全社員を対象に6時間労働制を導入。
これが面白い。

午前9時~午後3時までの6時間勤務。
ただし昼休み抜き。

労働時間が1時間30分短縮されたが、
基本給は変わらず。

「日本人は世界で一、二を争うほど働き過ぎ。
それなのに労働生産性が低く経済状況もよくない」
そこで働き方を根本から見直した。

「朝から夜まで会社にいても
集中している時間は正味で数時間。
仕事を短時間で終わらせて早く帰った方がいい」

「お日様の出ている時間に帰れば、
もう一つの人生が始められる」

私はゴルフも、スルーで回るのが好きだ。
つまり昼食休憩を取らない方式。
スコアも、こちらの方がずっといい。

かつて、私の先輩のあるコンサルタントは、
朝7時から事務所を開き、
午後3時に閉じるというやり方をとっていた。
この場合、昼食休憩を1時間とる。

しかし3時に仕事が上がると、
事務所のメンバーはその後の生活が本当に豊かになった。
「アフター3方式」は一日が長い。

前沢さんのスタートトゥデイ経営、
アメリカの靴のネット通販「ザッポス」に通じる。

私はこういった涼やかな経営発想、大好きだ。

では、みなさん。
暑いときですが涼しいお話を共有しつつ、
Good Monday!

<結城義晴>

2012年07月22日(日曜日)

ジジと清里合宿[日曜版2012vol30]

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ジジです。

ユウキヨシハルのおとうさん、
また、でかけてます。
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キヨサト。
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rikkyoユーキ・ゼミの合宿。
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ボクはねてます。

キヨサトの駅の機関車。
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モ~、モ~のウシさん。
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駅のなかには、
こんなのも。
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おとうさんたちがとまったのは、
清泉寮本館。
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第2期生の人たちとフォト。
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まえはコダマさん、イノマタさん、
うしろはヤマモトさん、シブキさん、ニシワキさん。

ふるいふるい建物。
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あかいじゅうたん。
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ポール・ラッシュさんの応接室。
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ラッシュさんのつくえ。
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食事とおふろは新館です。
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ここでは第1期生の皆さんとフォト。
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ひだりから、タカハシさん、ナゴヤさん、
ホシヤマさん、カキヌマさん、タムラさん。

新館のげんかんにも、これ。
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ここにもポール・ラッシュさん。
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ボク、おなか、すいた。
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食堂もあかるくて、ひろい。
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ひろいひろい清泉寮。
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そとでみんなで、フォト。
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エンドーさんが、おくれたけれど、
わざわざやってきてくれた。
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でもきのうときょう、
えんえんとゼミをやった。
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はっぴょうとぎろん。
ぜんぶで12時間くらい。
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そのあと、みんなでフォト。

おつかれさま。
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よるは11時から3時くらいまで、
コンシン会。
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そしてサプライズ。
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第3期生からおとうさんに、
プレゼント。
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これです。
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おとうさんは、
ほんとうに、よろこんだ。
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ひだりからオカモトさん、ヤマグチさん、
アサカワさん、サトウさん。

みなさん、ありがとう。
卒業生のみなさん、ありがとう。
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おとうさんは、
こころから感謝しました。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年07月21日(土曜日)

清里・清泉寮で結城ゼミ夏合宿進行しつつ「百貨店/都心集中」を考察

昨日、サンフランシスコから帰国して、
今日は、山梨県清里高原へ。

横浜線で八王子へ、
中央線あずさに乗り換えて小淵沢。
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さらに小海線で清里へ。
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小海線は日本最高度の鉄道。
単線の線路のまわりは林に包まれている。
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清里の駅には、鉄道模型が飾ってある。
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この清里に、立教大学の寮がある。
名づけて「清泉寮」。
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この清泉寮で、
立教大学大学院2012年度
結城ゼミの夏合宿

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この施設は財団法人キープ協会が保有しているが、
その開発者のポール・ラッシュ博士の銅像。
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清里駅に着いたら、
結城ゼミ第1期生が待っていてくれて、
昼食。

毎回必ず行く店ROCK。
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ウッディな店内内装のカレーハウス。
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そのSpecialカレー。
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カロリーが高いメニューだが、
おおいに満足。

私が教授に就任するとともにゼミを持ってから4年目。
初年度2009年のゼミ生を結城ゼミ1期生と呼び、
2期生、3期生、そして現在の4期生まで、
合わせて24人。

夏の合宿には、
その21人が参加してくれる。
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第2陣くらいまで揃って、
ゼミのスタート。

清里高原の清泉寮での合宿。
私自身は、
安らぎます。
癒されます。

それでも、
ひどく肩が凝っている。
私は肩が凝りやすい。
運動不足になると、すぐに肩凝り。

だから講演や講義のとき、
語り始めて10分くらいしたら上着を脱ぐ。
これが落語家がマクラを語ってリラックスさせてから、
本文に入るのと似ている。

ちなみに落語は、
「マクラ⇒本文⇒オチあるいはサゲ」で構成されている。
講演、講義も、これに似ているが、
「マクラ」を語る者も、
「オチやサゲ」を語って劇的に終わることをする者も、
多くはない。

まあ、落語、「落とし噺」というくらいだから、
「オチ」のために本文を語っている節がある。

講演・講義にも、
「オチ」があったら面白いし、
オチはあるべきだと思う。

さて日経新聞の『企業総合』欄の記事。
「百貨店、都心で集中投資」
これは本質的に正しい経営判断だと思う。

シンプルに言えば、
都心の主力店舗に投資し、
郊外のサテライト店舗は撤退、
または業態転換する。

東武百貨店池袋本店は91億円の本格改装。
20年ぶり。
三越伊勢丹は100億円強を投じて伊勢丹新宿本店を改装。
高島屋も総額140億円の投資で横浜店を改装。

売上高上位5社2012年度の総設備投資額は、
1249億円。
前年度比なんと5割増。

一方、郊外店、地方店は「専門店ビル」化を進める。
素早い意思決定の場合、「専門店ビル化」が進む。
そごう・西武の西武東戸塚店は、2009年から段階的に
「ユニクロ」「アカチャンホンポ」など専門店を導入。
12年2月期まで2期連続増収、
3~6月も6%の伸び。

その代り、近隣のイトーヨーカ堂能見台店に、
その影響が出る。

大都市の主力店をそのまま小型化した旧来型郊外・地方百貨店は、
郊外大型ショッピングセンターの総合スーパーと競合する。
しかしその総合スーパーも全体では衰退業態。
こちらも衰退してくるということは、
専門店で乗り切るしかない。

さらに対応遅れの百貨店は淘汰と閉鎖。
J・フロントリテイリング傘下の博多大丸長崎店は昨年7月に、
そごう・西武もそごう呉店と西武沼津店を来年1月に閉鎖。

百貨店の1店当たり商圏人口は、100万人。
現在はもっと広くなっている。

現在、270店ほど残っている百貨店は、
100万人で単純計算しても、日本の総人口1億2770万人では、
120店ほどが適正ということになる。

百貨店の社会的機能を、
安土敏著『日本スーパーマーケット原論』(パルス出版)は、
「良いもの何でも屋」と短く易しく表す。

しかし成熟化社会では、
「良いもの」の質が格段に高まる。

コモディティ化現象とは、
「品質が向上するのに価格は下がる」
こと。
コモディティ化現象は成熟化社会で起こる。

アメリカも、西ヨーロッパも、
そして日本も成熟化社会となっている。

そこでは「品質」に対する要求が高い。
だから「良いもの何でも屋」の百貨店は、
より希少性の高い商品を得る条件を整えた店舗しか成り立たなくなる。

希少性の高い商品やサービスを用意することができる広い面積、
希少性が高いから高額となる商品・サービスで採算が取れる
広い商圏人口の立地。
希少性が高い商品を売るための高頻度の高額投資。

つまりは都心の一番立地の広い面積の百貨店。

しかしこういった条件を満たす店は、
他の百貨店の淘汰によって、
逆に、好成績を収め続ける。

その頂点に各社の本店や主力店がある。
伊勢丹新宿店、日本橋三越、
日本橋高島屋、大阪高島屋、横浜高島屋、
池袋西武、横浜そごう、
そして改装中の梅田阪急&阪神百貨店。

これらはますます繁盛するに違いない。
これらに準じる百貨店もますます繁盛する。

その分、地方・郊外総合スーパーは、
ショッピングセンターでの専門店導入を加速しつつ、
一方は百貨店のニーズの取り込みへ、
一方は米国のハイパーマーケット型ディスカウントへ。
こちらは二極化していくだろう。

アメリカで言えば、
前者はコールズ型、
後者はウォルマート&ターゲット型。

こうやって総合スーパーが追い詰められつつ二極化していくと、
アメリカ同様に、GMSと呼ばれたシアーズ型・JCペニー型は、
中途半端になってしまう。

消費の高度化の頂点に立つ百貨店の変貌は、
その隣の業態といえる総合スーパーに影響を与える。

そして総合スーパーが変貌すると、
食品スーパーマーケットや衣料スーパーに、
影響が出てくる。

日本全体は少子高齢化で、
市場が縮んでいる。

縮みつつ、小売業の勢力図に変化が訪れる。

これが業態間競争の本質である。

業態は社会的機能である。
だから業態間競争はない。

この理論は、
マーケットの縮小のなかで、
適用されにくくなってきている。

まだ時差ボケがある。

ゼミをやりつつも、
頭は混迷。

そんな中で、
日経新聞の記事から考えた。

みなさん、良い週末を。
私は明日まで清里で、
安らぎます。
癒されます。

< 結城義晴>

2012年07月20日(金曜日)

マザー・テレサの「思考」とマーガレット・サッチャーの「考えること」

帰国しました。

今回は、いつも以上に、
短く感じられた1週間でした。

なぜなんだろう。
自問してみますが、
よくわかりません。

お店が繁盛したり、
不振になったりするのは、
様々な要素のシナジー効果によるものです。

それと同じことなんでしょうが、
短く感じる私自身が、
少しずつ年をとっていることは確かで、
それが大きな理由なのかもしれません。

最初の講義の前の団長・高橋弥雄樹さんの挨拶。
㈱平和堂生鮮食品部精肉課課長。
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実務の人で、視察も調査も受講も率先垂範。
みんなを引っ張りました。

全員の受講ぶりも、
平和堂らしい誠実さにあふれていました。
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ストアコンパリゾンも、
元気いっぱいでした。
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レクチャーしてくれるアメリカ側も、
いくら感謝してもし足りないくらい真剣でした。
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ウォルマートのスティーブさん。

質問も礼儀正しく、しかも的確でした。
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〝Good question!”
トレーダー・ジョーの店長ジョシュアさんは、
何度もこの言葉を口にしました。

ホールフーズでも私たちの礼儀正しさは、
際立っていました。
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最後の講義の前の副団長・橋本光正さんの挨拶。
AP堅田店店長。
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そしてあっという間に、
最終日のお別れパーティ。
サンフランシスコ中華街の皇后酒楼。
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景色と料理が絶品。
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大いに楽しんだ。

そして最後のサンフランシスコ空港。
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アメリカンエアーライン1915便で、
ロサンゼルスへ。
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サンフランシスコのベイエリアが美しかった。
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私たちが活動した地区が一望のもとに見える。

そしてロサンゼルスの高速道路網。
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アメリカ人が開発した大ロサンゼルス。
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この空港で、全員写真。
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充実感がみなぎっている。

今回の私のパートナー五十嵐ゆう子さんとは、
ここでお別れ。
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「小鳩のような心臓」の五十嵐さんは、
旦那さんと息子さんと三人で、
このロサンゼルスに住んでいる。

私たちは、それからすぐに、
アメリカンエアーラインの169便に乗り換えて、
11時間半、東京成田空港に到着。

最後のバスのなかでも成田空港でも、
私は、「イノベーション」への挑戦と、
その実現を誓った。

そのために必要なこと、
「自ら、変われ!」。

自分が変わらねば、
仲間を変えることは出来ない。
自分が変わらねば、
店を変えることは出来ない。
自分が変わらねば、
会社を変えることは出来ない。
自分が変わらねば、
社会を変えることは出来ない。

この背景にはマザー・テレサのことばがある。

Be careful of your thoughts,
for your thoughts become your words;
思考に気をつけなさい、
それはいつか言葉になるから。

Be careful of your words,
for your words become your deeds;
言葉に気をつけなさい、
それはいつか行動になるから。

Be careful of your deeds,
for your deeds become your habits;
行動に気をつけなさい、
それはいつか習慣になるから。

Be careful of your habits,
for your habits become your character;
習慣に気をつけなさい、
それはいつか性格になるから。

Be careful of your character,
for your character becomes your destiny.
性格に気をつけなさい、
それはいつか運命になるから。

しかしまずは行動を変えたい。
そのために思考に気をつける、
言葉に気をつける。

しかしそうしながらも行動を変える。

行動を変えると、
習慣が変わる。

習慣が変わると、
性格が変わる。

性格が変わると、
運命が変わる。

マーガレット・サッチャーはつぶやく。
「今の人たちは、
考えることを忘れ、
感じることばかり」

私たちはアメリカの小売業とアメリカの知識商人から、
マザー・テレサの思考と、
マーガレット・サッチャーの考えることを学んだ。

私は一貫して、
それを強調していた。
ナレッジ・マーチャントとは、
自ら見て、自ら聞いて、
そして自ら考える人だからだ。

横浜の街が疲れた私を迎えてくれた。
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サンフランシスコも涼しかったが、
横浜もなぜか小雨模様で涼しかった。

心から、感謝したくなった。

<結城義晴>

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