結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年10月08日(月曜日)

ウェグマンズ、ホールフーズ、トレーダージョー、スチューレオナード巡り

Everybody! Good Monday!
[2012vol41]

2012年第41週、
10月の第2週。

そして今日10月8日、
日本は体育の日。

もともとは、1964年10月10日が、
東京オリンピックの開会式の日で、
その翌々年の1966年に、
この日が「体育の日」の祝日と定められた。

そして2000年のハッピー・マンデー制度導入で、
10月第2月曜と改まった。

一昨日の土曜、昨日の日曜に続いて、
10月のピークの三連休。

成果はいかがだったろうか。

しかし、ここアメリカでも、
10月第2週は祝日。
「Columbus Day」
「コロンバス・デー」と発音する。

例のアメリカ大陸発見のクリストファー・コロンブスが、
1492年、北アメリカ大陸に到着。

その日を祝日にした。

こちらでも三連休、
四連休を楽しむ。

スーパーマーケットも小売業も、
書き入れ時。

ただし、祝日にしていない州がある。
カリフォルニア州、テキサス州、ネバダ州、
それにハワイ州、フロリダ州、サウスダコタ州。

ここニューヨークはコロンバス・デーの祝日。
図らずも日米同日祝日。
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もちろん時差はあるけれど。

昨日は飛び切りの店を巡った。
まず、ニューヨーク州ならばウェグマンズ。
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2011年度売上高61億9900万ドル。
1ドル100円換算で、6199億円。
1年間の伸び率10.7%。
二けた成長を続けている。

そして店舗数78。
単純計算すると、
1店当たり売上高47万ドル。
ざっと80億円。

相変わらず、素晴らしいの一言。
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訪れるしかない。
見るしかない。
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㈱万代の山下和孝副社長。
「うちの社員なら1日中、
この店を見せたい」

そのとおり。

スチュー・レオナード。
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ご存知、「ディズニーランドのような店」。

コロンバス・デーの連休中の日曜日とあって、
駐車場は満杯。
客数も驚くほど多い。
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特に子供客は、
はしゃぎながら店のなかを、
走りまわっている。

店内デコレーションも、
さらに強化されている。
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しかしそれでも私には、
1人当たり買い上げ点数が、
ずいぶん下がっているように見える。
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ホールフーズ・マーケット。
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2011年度売上高101億0800万ドル。
100円換算で、 1兆0108億円。
その伸び率12.2%、
ホールフーズもウェグマンズ同様、
二けたの成長を続ける。

ウォルマートと合わせて、
WWW。

既存店伸び率が8.5%。
これがすごい。

純利益は3億4300万ドル。
その伸び率は39.4%。
期末店舗数 311。
期中新店が18で、
期中閉鎖店6。

1店当たり売上高3250万ドル。
約32億円。

6店スクラップし、
その3倍の18店をオープンさせている。
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ノエルさんが出迎えてくれた。
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青果部門でANDIスコアの説明を受け、
スコア1000点のケール入りジュースをいただく。

鮮魚部門では、
MSCとフィッシュワイズの説明。

さらに精肉部門では、
トッド君が登場。
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5ステップ飼育法を説明してくれた。
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動物にストレスを掛けずに肥育・飼育する。
それをホールフーズの契約畜産家に依頼し、
それを中心に販売している。

ベーカリーでも、
ノエルさんがサンプルを食べさせてくれて、
「ローカル」について解説。
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最後に2階のウェルネスクラブで、
その運営方針や経営活動をレクチャーしてもらってから、
全員で写真。
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私たち、例外なく、美人に弱い。

それからトレーダー・ジョーと、
デュアン・リード。
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トレーダー・ジョーの2011年度売上高は、90億ドル。
100円換算で9000億円。
その伸び率5.8%。
期末店舗数は375。

1万平方フィート(280坪)の小型店で、
2500SKUのリミテッドアソートメントながら、
1店平均2400万ドル、24億円。

この会社もすごい。

ニューヨークの最新店は、
地下1階と地下2階。
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私の予想通り、大繁盛。
朝8時オープンで、午後10時クローズ。
朝の8時半の段階で、
早くもレジには行列。
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この店、もっともっと伸びるに違いない。

最後にデュアン・リードのウォールストリート店。
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トランプビルの2階にあるゴージャスな店。
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最高レベルに部門強化したドラッグストアと、
これも最高レベルに磨き上げたコンビニエンスストアの、
コンバイン(結合)型。
売れているようには見えないが。

ウェグマンズは、
スーパーマーケットとフードサービスのコンバイン型。

ホールフーズはオーガニック・スーパーマーケットと、
ウェルネスクラブのコンバイン型。

トレーダー・ジョーは、
デュアン・リードと並んで、いわばコンバインに近い形。

そしてウォールストリートのデュアン・リードは、
ドラッグストアとコンビニのコンバイン。

機能強化とは、
完成されたフォーマットと完成されたフォーマットの、
完全なる結合によって果たされるものである。

今日も成果の多い一日だった。

欧米人ならイエスの神に感謝するところだろうが、
私は「仕事の神様」に感謝しよう。
あるいは「商売の神様」に感謝しよう。

多神教の日本人。

さてもうひとつご報告。
昨日、10月7日午後1時から。
日本の茨城県潮来市・潮来ホテルで、
故加藤榮一さんの葬儀が行われた。
㈱セイミヤ会長。

私は誠に申し訳ないのだけれど、
参列できなかった。

心から哀悼の意を表したい。

㈱セイミヤ・加藤家の合同葬。
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小雨の中、会場には、
ヨークベニマル社長大高善興さんご夫妻をはじめ、
小売業のトップ、メーカーや卸、取引先などが参集。
潮来では例を見ないほどの数の参列者となった。
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もちろん、セイミヤが加盟するAJSのトップの皆さんも。
全国から駆けつけた。
オール日本スーパーマーケット協会。
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加藤さんは、1931年1月15日に、
漬物製造業を営む加藤家の長男として生まれた。

茨城大学文理学部政経科に進むも、中退。
志望校を変えて、ジャーナリストを志す。

しかしその1年ほど前に、
家業の工場が全焼したこともあり、
1950年4月、立て直しのために、
清見屋漬物製造小売業に就く。
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1959年に、郡山のベニマルに商売を学び、
同年10月、9坪の食品店を開業。

1961年に、合資会社食品の清宮屋を設立し、代表社員、
1975年には、㈱セイミヤを設立。
代表取締役社長として、
茨城県のスーパーマーケットの基礎を築く。

そして1992年、
実弟の加藤勝正さんに社長を譲り、会長に就任。

亡くなる前日まで、
セイミヤの精神的支柱として、
活動してきた。
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9月17日の早朝、大動脈りゅう破裂により急逝。
前日までお元気に会社に来られていたという。
享年81。

加藤さんは、六十数年、
食品販売業の商売に力を注いだ。
縁あって商業界精神を学び、
商業界エルダーとなってからも、
全国の商業者の指導に当たった。

その商業界精神「店はお客様のためにある」を社是とし、
一生涯、セイミヤで実践し続けた。

従業員にも、家族にも、
人としての心構えと礼儀を厳しく教えつづけた。

「思いを熱く語り、真っ正直な人」(加藤勝正社長)だった。
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加藤さんは商人舎発足の会の発起人のおひとり。
渡米中の私はお別れもできず、残念でならない。

しかしきっと加藤さんも、
商売の神様に自分の生涯を感謝していると思う。
いい人生だった、と。

合掌。

では、セイミヤの皆さんも、
全国の小売サービス業の皆さんも、
ついでにアメリカの商業者の皆さんも、
Good Monday!

<結城義晴>

2012年10月07日(日曜日)

ジジの価格当てクイズ[日曜版2012vol41]

ジジです。
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おげんきですか?

すっかり、
秋らしくなりました。

ユウキヨシハルのおとうさん、
アメリカにいってます。
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そ~ら~を こえて~♪
ラララ ほ~し~の かなた~♪
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雲のかなたですが。
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ダラスというところ。
49年前、ケネディ大統領が、
このビルの6階の一番右端の部屋から、
うたれた。
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この×のところで。
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そして、なくなりました。
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おとうさんたちは、
みんなで、ケネディのたましいをいたんでから、
写真をとりました。
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さて、きょうは、
クイズです。
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アルディというお店。
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アメリカに1195店もある。

もともとドイツの会社ですが、
ヨーロッパやアメリカで、
471億ユーロも売っている。

ボクにはよくわかりませんが、
小さなお店で大きな売上げ。
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そのアルディのお店から、
クイズ。
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第1問。
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牛乳です。
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1ガロン。
大きいですね。

3.8リットル。
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日本の1リットルの牛乳の4本分。

さて、いくらでしょう。
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よく、かんがえてください。

ジャーン!

こたえは、1ドル99セント。
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1ドルを80円とすると、160円。
1リットルにすると、42円になります。
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まいにち、このおねだん。
エブリデーロープライスといいます。

さて第2問。
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こんどは、たまごです。
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ラージサイズ、1ダース。
12コです。
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さてさて、いくらでしょうか。
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ジャジャーン!
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1ドル29セント。
103円なり。

いつも、このおねだん。
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かわりません。

もう、わかりました?
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つづいて、第3問はパン売場から。
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ドキドキしてきます。
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これです。
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24枚、はいっています。
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さあ、いくらでしょうか。
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こたえは。
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99セント。
79円。

そして第4問はバナナ。
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1ポンド、いくらでしょうか?
1ポンドは、454グラム。
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こちらでは、ポンドであらわします。

ジャジャーン!!
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39セント。
31円。

100グラムにすると、
6円9銭で、だいたい7円。

いかがでしょうか。
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では、さいごのクイズ。
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コーラです。
2リットル。
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プライベートブランド。
ふつうのあじです。
そんなに、かわりません。
さていくらでしょう。

おもいきって、
安いおねだんを、
想像してみてください。
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ジャジャジャーン!!!
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69セント。
55円。
日本で売られている500ミリリットルにすると、
17円でした。

いかがでしょうか。
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正解は、ありましたか?

なぜ、こんなお値段がだせるのか。

おとうさんは、
それをおしえるために、
アメリカにいっています。

おつかれさま。

< 『ジジの気分』(未刊)より>

2012年10月06日(土曜日)

米国失業率7.8%なのにオバマ憂鬱、ウォルマート完全復活の実際

ダラス2日目が終わった。

昨日は10店舗を巡り、
なおかつその間に、
全米最大級の食品ブローカーACOSTA社を訪れて、
レクチャーを受け、質疑応答。
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とてもいい勉強になった。

最後に主要メンバーで記念写真。
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2日目が終わっただけなのに、
ずいぶん長くこちらにいる気がする。

それだけ濃密な時間を過ごしているからだと思う。

アメリカ合衆国労働省が9月の雇用統計を発表。
失業率は7.8%で、前月から0.3ポイント改善。
3年8カ月ぶりの7%台。

9%と10%の間を行ったり来たりしていたのが、
ここへきて、上向き傾向。

人口動態と失業率は、
国の力と、その力の傾向を如実に表す。

下回るのは、2009年1月以来。
非農業部門の雇用者数が、
この1カ月で11万4000人増加。

ニューヨーク外国為替市場では、
円売り・ドル買いで、
78円80銭前後
まで下落。

しかし雇用に関して、
製造業は1万6000人減、
小売業もマイナス。
医療関連の雇用は活発で、
過去1年で約30万人増。

製造・小売りはやや、
既成の産業となりつつある。
新しい産業に人が集まる。

この失業率7%台で、
オバマ大統領には追い風かと思えるが、
そうでもないらしい。

大統領選挙は1カ月後。
大統領選直前の失業率としては、
過去最悪の水準らしい。

第38代ジェラルド・フォード大統領、
第39代ジミー・カーター、
そして第41代ジョージ・H・W・ブッシュ、

それぞれの選挙時点の失業率は、
いずれも7%台で、落選。

第40代のドナルド・レーガンだけが例外。

レーガンはこちらではとても人気のある大統領で、
2005年のウォールストリートジャーナル調査では、
歴代大統領ランキングで6位に入っている。

ちなみに、カーター34位、
フォード28位、
そしてパパ・ブッシュ21位。
42代ビル・クリントン22位、
43代子ブッシュ19位。

第44代バラク・オバマは現役なので、
まだ調査されていない。

オバマ大統領は失業率に関して、
こう発言している。
「大統領就任以来、最低水準に低下した。
再びアメリカは前進を始めた」

さて前進を始めたといえば、
あの会社。
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この売場写真、
どこの会社の店だと思うだろうか。

青果部門の美しくて、鮮度感にあふれる前進立体陳列。
日本にはもう、ほとんど見られない。
これはハロウィン向けのリンゴ売場。
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丁寧で楽しいアイランド陳列。
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青果部門もこのカラフルで迫力ある陳列。
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そして、バナナ売り場。
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1ポンド52セント。

もうお分かりだろう。

エブリデー・ロープライスのウォルマート。

私は愕然とした。

ウォルマートの店がここまで、
水準を上げてきた。

それもエブリデー・ロープライスを維持しながら、
売場は洗練され、楽しくなってきた。

店舗の入り口。
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平ケースのジュースの陳列。
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ハロウィン・グッズは、
どこよりも積極的な売り込み。
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しかも非食品でも楽しいデコレーション。
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高い天井にまで届こうかという大がかりな演出。
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ハロウィン・プロモーションを派手に展開しておきながら、
もうクリスマス売り場を登場させて、
先取りのイメージづくり。
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6000坪、7000坪の広大な売り場を、
最大限有効に使って、
今日を表現しつつ、明日をイメージさせる。

アクションアレーと呼ぶ主通路沿いの島陳列も復活。
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なんと卓球台まで主通路の島で売られている。
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149ドルなり。

店舗の入り口外は、
エブリデー・ロープライスの花でお迎え。
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ウォルマート完全復活。

強い印象を受けた。
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2月1日から始まった2012年度。
その第1四半期決算は、
売上高1130億1800万ドル、前年同期比8.5%増、
当期純利益389億4000万ドル、前年同期比9.7%増。

第2四半期(5/1~7/31)は
売上高1142億9600万ドル、伸び率4.5%、
当期純利益 41億6100万ドル、5.7%増。

第1、第2を合わせた上半期は、
売上高2273億1400万ドル、6.4%増、
純利益80億5500万ドル、7.6%増。

8月から10月までの第3四半期も、
この分では絶好調に違いない。

ウォルマートのイノベーションへの意欲、
世界最大の企業でありながら、
衰えていない。

そのことをこそ、私たちは学ぶべきだろう。

ウォルマートがこの調子だからこそ、
昨日のブログで書いたように、
HEBが価格強化とサービスの充実を図っている。

ホールフーズ、トレーダー・ジョーはわが道をゆく。

クローガー、セーフウェイ、
そして特にアルバートソンなどは、
この全体のレベルアップについていけず、
後退していく。

二日目は、
ウォルマート・スーパーセンターと、
サムズクラブを皮切りに、
そのスーパーマーケット部門のネイバーフッドマーケット。
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セーフウェイ傘下のトムサム
3分割された懐かしのアルバートソン。
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それからホールフーズ、
ダラス2号店の絶好調トレーダー・ジョー。
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さらにこれもわが道を行くアルディ。
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スプラウツ・ファーマーズマーケット。
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もちろんウォルマート・スーパーセンターのプラノ店も、
定点観測のために訪れて、
31歳のコ・マネジャー、クリス君にインタビュー。
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謹厳実直、しかし自信にあふれていた。

このクリス君の顔つきが、
今の、ウォルマートを表わしている。

(つづきます)

<結城義晴>

2012年10月05日(金曜日)

ダラス初日、トレーダー・ジョーのドニーさん「差別化は、People!」

一昨日の10月3日、
アメリカ合衆国大統領選挙のための、
第1回テレビ討論会が開かれた。

選挙は11月6日。

現職の民主党バラク・オバマ大統領と、
共和党のミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事。

今、私が滞在しているテキサス州の知事リック・ペリーは、
共和党候補だったが、退いた。

オバマ、ロムニー両候補ともに、
特に中間所得層に訴える作戦。
アメリカでは3割くらいが中間層。
そして民主党支持でもなく、
共和党でもない無党派層。

この年収3万~7.5万ドル程度の中間無党派層が、
次の合衆国大統領を決める。

共和党の支持者は高所得者層の約7割、
低所得者層は民主党支持が圧倒的。

ちなみにウォルマートは一貫して共和党を支持しているが、
その商売のターゲットは民主党支持の低所得者層。

不思議なことのように見えるが、
生活と政治とは全く関係ないという事実。

米ギャラップ社の世論調査では、
オバマ支持派は49%、
ロムニー支持派は45%。

「オバマ有利」の状況から変化して、
少しずつ接近してきた。

このテレビ討論会は、
あと2回。

日本の民主党野田佳彦首相と、
自民党安倍晋三総裁のテレビ討論よりも、
盛り上がることだけは確実。

さて、昨日になるが、
成田空港から11時間ほどかけて、
ダラス・フォートワース国際空港に到着。
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気候は温暖で、快適。

早速、店舗視察へ。

まずHEBセントラルマーケット。
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テキサスのローカルチェーンの雄HEB。

全米チェーンストアランキング第26位。
スーパーマーケット順位では、第6位。

ローカルチェーンが第6位というところが、
アメリカの特長。

そしてこれが日本のローカルチェーンやリージョナルチェーンを、
ほんとうに勇気づけてくれる。

しかもHEBは、
非上場のインディペンデント・カンパニー。
しかし年商は、168億ドル(100円換算で1兆6820億円)。
その伸び率は前年対比で、11.9%。
米国内というかテキサス州内の店舗数308。

1店当たり54億円のスーパーマーケット企業。

そのHEBのアップスケールタイプがこのセントラルマーケット。
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店頭には10月31日に迫ったハロウィンの演出。

店内のエンドでも、ハロウィン・プロモーション。
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レジ前の島陳列でもハロウィン。
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自慢の青果売り場は相変わらず見事。
オーガニック商品も、
いたるところに陳列されている。
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約2000坪の店舗面積ながら、
ワンウェイコントロールで顧客を誘導しきる。

そしてバナナの売り場。
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1ポンド(454グラム)46セント。
アップスケールタイプでも、
バナナは46セント。

バナナ売り場で、
その店の実力は、
ほぼ判明する。

シーフードもRケースの対面方式。
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対面のサービス・デリは、
こういったアップスケール型では、
必須の部門だが、
もちろん良好。
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積極的に試食提案をしていた。

私は、機内で朝食を食べたばかりだったので、
昼時ではあったが、「サンプル・ライフ」。

ごちそうさまでした。

そしてHEBのフード&ドラッグ。
レギュラータイプの新店舗。
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HEBの主力フォーマットで、
ダラス地区の1号店。

オースティン市とその周辺、
サンアントニオ市とその周辺は、
それぞれ50%ほどのマーケットシェアをとる。

さらにヒューストンでも15%まで占拠率をあげてきた。
次の「票田」はこのダラス。

だからこの店、すごい力の入れよう。
店頭のハロウェイン。
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日用雑貨の売場のハロウィンコーナー。
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店舗入り口では、オレンジの島陳列が出迎えてくれた。
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店の実力を図ることができるバナナ売り場。
まず、オーガニックバナナ。
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1ポンド68セント。

通常のバナナ売り場。
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1ポンド42セント。
一本一本太いバナナ、
左サイドが完熟もの、
右が青くて1週間後に食べられるもの。

最下段は、ケースから商品が覗いている。

そしてレギュラー売場の隣に、
バラエティ・バナナ。
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1ポンド89セントと99セント。

この品ぞろえの深さ。

主通路沿いには、
クッキングコネクションのブース。
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インカムをつけたシェフが、
語ったり、口笛を吹いたりしながら、
メニュー提案をしている。

そして価格政策。
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HEBはエブリデーロープライス政策を採っている。

そのうえで、「価格比較をしてください」と謳っている。

Compare HEB prices to anyone!
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このAnyoneは明らかにウォルマートのこと。
もちろんクローガーも含まれている。

それからレジ。
20121005170220.jpg

当然のごとく、
サッカーサービスは展開される。
20121005170232.jpg

そのうえで、望む顧客に対しては、
車までカートを運び、
トランクに詰め込むサービス。
20121005170247.jpg
このダラス地区では、
ローカルチェーンのマーケットストリートがやっている。

東海岸のウェグマンズもやっている。

しかし彼らはアップスケールタイプの店だ。
「HEBがここまでやるか?」
そんな印象。

「ウォルマート完全復活」
それがこの夏のアメリカ小売業最大の話題。
HEBは早くもそのライバルへの「解」を出して、
動き始めている。

さてクローガー。
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ウォルマートに次いで全米第2位の小売業で、
全米トップのスーパーマーケット企業。
年商854億9100万ドル、8兆5491億円。
これは前年比9.1%のプラスで、店舗数は3574。

新店のシグニチャータイプだが、
まだ地域になじんでいない分、
ハロウィンには積極的だ。
20121005170323.jpg

店頭でも大々的に展開。
20121005170336.jpg

店舗入り口でも、
見事なプレゼンテーション。
20121005170357.jpg

非食品強化型のスーパーマーケットで、
だからノンフーズ売場で、
ウォルマートに負けないハロウィン展開。
20121005170421.jpg

オーガニック・コーナーも鮮度にあふれている。
20121005170442.jpg

しかしバナナは、
ご覧の島陳列のみ。
20121005170456.jpg
1ポンド52セント。

ちょいと、高い。

売場でテキサス在住の日本人親子に遭遇。
なんと東大阪市出身。
20121005170513.jpg
その東大阪に本部を置く㈱万代の山下和孝副社長と写真。

若奥さん、感激して、
東大阪のお母さんに写真を送るとか。

不思議な出会いだった。

そして最後の店は、
トレーダー・ジョー。
20121005170531.jpg

ダラス1号店で、
1万2500平方フィートの意欲店舗。
店頭のハロウィン・プロモーションも、
トレーダー・ジョーらしい。
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ここでは、クルー・メンバーのドニーさんにインタビュー。
20121005170557.jpg
今回のコーディネーター兼通訳は清水雄造さん。
質問が活発に出て、ずいぶんと聞きにくいことも聞いて、
みんな満足。

この店の差別化の武器はなんですか?

間髪を入れず、
「People!」

言うことなし。

全員でドニーさんを囲んで写真。
20121005170611.jpg

それからホテルに戻って、
私の講義。
20121005170625.jpg

95分ほどで終わりにしたが、
まだまだやりたかった。
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それでも講義が終わった時点で、
前日から27時間起きっぱなし。

機中で2時間ほど仮眠をとったきりで、
私もへとへと。
団員もへとへと。

このあと、テキサスのポーターハウスステーキと、
ビールのシャイナーボック、そして赤ワインを堪能。

私はサーロインのところを3分の1ほど残したが。

みなさん、お疲れ様。
明日につづきます。

<結城義晴>

2012年10月04日(木曜日)

ウォルマート・ターゲットのアマゾン外し、対ネット「既に起こった未来」

すっかり秋めいてきた。
台風17号が去って、
直後は暑い空気に包まれたが、
翌々日から急に秋らしくなってきた。

昨夕の横浜商人舎の窓から見た夕焼けの空。
小雨を降らすどんよりした雲がピンクに染まった。
20121004092450.jpg

今朝のベイブリッジから臨む東京湾。
20121004092514.jpg

そしてすっかり秋模様となった東京湾の空。
20121004092541.jpg

私はこれからアメリカに発つ。

そのアメリカ小売業、大きく動いている。
今朝の日経新聞の記事。
「ネットvs小売店、顧客奪い合い」

「米小売り大手は相次ぎ、
ネット通販最大手アマゾン・ドット・コム
携帯端末の取り扱い停止

ウォルマート・ストアーズ
9月下旬、アマゾンのタブレット(多機能携帯端末)
「キンドル・ファイア」の販売を全店で停止すると発表

「キンドル・ファイア」の端末価格は159ドルから。

販売停止の理由は、
利用者をアマゾンのサイトに誘導する仕組みが盛り込まれているため。

ウォルマートと同業態を展開するターゲットも、
アマゾン製品の販売を停止。

つまりは
米国小売業で「アマゾン外し」が広がる

ウォルマートは自社ネット通販事業を強化。

「通販サイトで売った商品の代金支払いを
店頭で受け付けるサービス」

さらに、このブログで何度も紹介しているが、
ネットで買った商品の店舗での受け取りサービス。
これはネット価格で店頭の10~15%で安くなる。
ピック・アップ・トゥデイという。

顧客の囲い込み競争
小売業はネットトストアの共闘作戦を展開。

米商務省によると、
米国の小売り売上高に占めるネット通販の割合は6%弱。
この比率は年々、右肩上がり。

ステープルズは9月末、不振店舗の閉鎖を発表。
オフィスサプライ・チェーンの全米ナンバーワン企業。
アマゾンなどネットの攻勢がその理由。

日本でもアスクルなどに事務用品はシェアを奪われている。

アマゾンがサービスを始めたのは1990年代。
当時は、ネット通販と小売店にはすみ分けがあった。

「ネット通販は配達までの時間が比較的長く、
書籍などを除く商品は小売店で買うのが一般的だった」

しかしアマゾンが傘下に入れた
靴のネット販売企業ザッポスは、
アラスカとハワイを除いて翌日配送。

アマゾンは買収したザッポスの仕組みとホスピタリティを、
全体に取り入れようと必死。

ウォルマートの最新実績。
米国内年商3160億8300万ドル。
これはプラス2.6%
4423店舗。
世界年商4539億7600万ドル、プラス1.4%。

アメリカ小売業第3位のターゲットは、
年商684億6600万ドル、プラス4.1%、1763店。

そして第36位のステープルズは、
米国内年商103億3700万ドル、プラス0.9%
店舗数1583。
世界年商は206億1500万ドル、プラス0.5%。

そして第15位に躍進したアマゾン
年商263億9700万ドル。
なんと伸び率42.5%
世界年商は、477億1500億ドル。

リアルとバーチャル。
店舗販売とネット販売。

アメリカがいつも先行する小売現象は、
確実に日本でも起こるはず。

ピーター・ドラッカー先生の言う
「既に起こった未来」
アメリカにはそれがある。

もちろんアメリカそっくりの消費社会、流通構造になるとは、
私も考えない。

しかし既に起こった未来は、
そこにある。

ここから何を学び取るか。
興味は尽きないし、
意欲は盛り上がるばかりだ。

では、行ってきます。

<結城義晴>

2012年10月03日(水曜日)

金子哲雄の訃報とユニクロ1兆円突破/デニーズ大久保恒夫との交流

金子哲雄さんが亡くなった。
享年41。

最近は、テレビやラジオの番組で、
コメンテーターとして名を馳せたが、
流通ジャーナリスト、プライスアナリストを、
自ら標榜していた。

私は㈱商業界在籍中に、
各誌のライターとして、
ずいぶんと取材や原稿執筆をしてもらっていた。

商業界社長を退任した後は、
2008年の5月9日に、偶然にも、
アメリカのラスベガスで開催されたFMIの会場で、
金子夫妻に遭遇。
二人のおしどり夫婦ぶりを、
ほほえましく見ていた。

その後、5月30日には、
千葉県のイオンおゆみのSCで遭遇。
これは共同記者会見の場。

それ以降はテレビ画面のなかの
金子哲雄を見るだけだった。
明石家さんまにいじられても、
「流通ジャーナリスト」の矜持を持っていてほしい、
私はいつも願っていた。

そして金子哲雄はそれを、
一度も失ってはいなかった。

これから物書きとして、
その熱意と行動力、文筆力と観察力・分析力が、
活きてくるときだった。
本当に残念だ。

ゆうちょ銀行の「絆ストーリー」2011年8月14日版に、
エッセイを書いている。
これが、いい。

この時にはもう、肺カルチノイドという奇病が、
自分の身体を侵していることを知っていたはず。
「自分を生きれば生きるほど、
いちばん大事なひとが幸せになる」

あのラスベガスのマンダレイ・ベイ・ホテルでの、
夫唱婦随の姿が忘れられない。

告別式は明後日5日午前10時から、
東京・港区東麻布の心光院。
喪主は金子哲雄を支え続けた愛妻の稚子(わかこ)さん。
連絡先はオフィス・トゥー・ワン。

心からご冥福を祈りたい。
合掌。

さて、日経新聞一面の記事。
「ファーストリテイリング売上高1兆円」

2013年8月期に連結売上高1兆円超の見通し。
これは「アパレルメーカーも含め衣料品関連企業では初めて」。

今年8月期の連結売上高は、
約9300億円。
前年比で約1割のプラス。
今年度の出店計画は、
国内で数十店、海外ではアジアを中心に最大300店。
これで売上高1割のプラスが見込める計画。

だから「1兆円」が視野に入った。
「1号店出店から約30年」での1兆円の大台。

現在、アメリカ、ヨーロッパ、中国など、
海外12カ国・地域で約290店を展開している。

アメリカはもとより、
イギリス、フランス、中国など、
私が訪れた店はいずれも売場レベルは高く、
顧客の入りもよかった。

2012年8月期の海外売上高は、
前年比なんと7割増の約1600億円。
これは全売上高の「2割弱」。

この記事では、世界の衣料品専門店の「5番手」とある。

H&M(ヘネス・アンド・マウリッツ、スウェーデン)は、
2011年11月期決算が1兆6101億円(SEK12.5円換算)。

一方のインディテックス「ZARA」(スペイン)は、
1兆5075億円(€=109円換算)。
ZARAは売上高伸び率約10%でユニクロと同じくらい。
既存店売上高は4%プラス、
荒利率59.3%、営業利益率18.3%。

次がアメリカのギャップ(Gap)で、
世界年商143億8900万ドル
1ドル80円換算で、1兆1511億円。
これはマイナス2.3%。
店舗数は2436店。

そしてアメリカのリミテッド(Limited Brands)が、
世界年商103億6400万ドル(8291億円)、
マイナス0.8%。
米国内店舗数2623店。

米国の二強は、弱含み。
ヨーロッパの二強は1割増。

ファーストリテイリングは、
ヨーロッパ組と同歩調。

この8月決算でも、
リミテッドを抜いて4番手に位置付けられ、
ギャップを急追している。

私は現在、
世界に通用する日本小売業は、
セブン-イレブンとユニクロだ、と言い切っている。

かつて柳井さんに初めて会った時、
目標は2兆円、そして、
「まだまだです」
会社案内にも、デカデカと表示されていた。

現在の目標は、
「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」
売上高5兆円。

日経一面記事の「売上高1兆円」は、
その過程に過ぎない。

昭和55年(1980年)の2月16日。
ダイエーが1兆円を超えた。

西宮のステーキレストラン・フォルクスの特別会場で、
中内功さんが万歳をしたその場に、
私はいた。

あのダイエーの「1兆吉兆」の1兆円を、
ファーストリテイリングは、
すいすいと通り越していく。

そのスピード感は、
「世界を変える」のスローガンとビジョンが、
創出させているのだと思う。

さて、昨日は、午後、
商業経営問題研究会(RMLC)。
日本橋の日本スーパーマーケット協会会議室に、
10名が集った。
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アメリカ出張などがあり、
座長の私の参加は久しぶり。

初めに、私から、簡単なアメリカ報告。
映像をみせながら、私なりの問題意識を提示。
20121003115904.jpg

その後、議論。
「ネクストステージ・スーパーマーケット」
杉田幸夫さんからの問題提起をうけて、
2時間ほどディスカッション。
20121003115813.jpg

議論が終って、休憩をとり、
最後は山口紀生さんの報告。
英国のザ・ピープルズ・スーパーマーケット
よく調べて、ガイダンスしていただいた。
20121003115841.jpg
顧客参加型の経営。
日本の生協を進化させ、
さらにストイックにした企業。

今年の立教大学院結城ゼミの武藤麻代さんの研究テーマと、
この店は大いに関連していて、
今後、ずいぶんと注目されるに違いない。

㈱たいらやの村上篤三郎さんとは、
ミドルマネジメント研修会の情報交換。
20121003115831.jpg

終了後、日本橋から馬喰町へ移動。
「そば・うどん處 七福 弁天庵」。
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㈱セブン&アイ・フードシステムズが経営・運営。
打ちたての生蕎麦と揚げたてのかき揚げが、
この店の特長。

店内を入ると右手に大きなカウンター席。
20121003115926.jpg
この厨房で、オーダーが入ってから、
打ち立ての生蕎麦を茹で、
かき揚げを揚げる。

左手は、25席ほどのテーブル席。
20121003115933.jpg

そこで待ち合わせしたのは、
大久保恒夫さん。
もちろん、㈱セブン&アイ・フードシステムズ社長。
久しぶりの会食だった。
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右は、立教大学結城ゼミOB会長の名古屋文彦さん。

東銀座のハンバーグ専門店の「ぐーばーぐ」、
四谷のフォー専門店「PHO24」に続いて、
大久保恒夫&結城義晴三番勝負。
お店を訪れ、食事しながらの情報交換。

「弁天庵」のコンセプトは、
ちゃんとしたサービスをしながら、
リーズナブルな価格で本格蕎麦を提供する町の蕎麦屋さん。

ビールや日本酒を飲みながら、
卵焼きやなめろう、かき揚げをいただき、
最後はせいろ蕎麦といなり寿司で締める。
池波正太郎の世界を割安で楽しめる。
私、大いに満足。

「店主」の大木まゆみさんと一緒に4人で写真。
20121003115951.jpg
考えてみると、大久保さんとの再会は、
昨年12月の「ふたりのビッグショー」以来だった。

セブン&アイ・フードシステムズは順調で、
不採算店を閉鎖しつつも、
それがほぼ終了し、前向きに進んでいる。
大久保恒夫の経営改革は、
フードサービス業でももちろん活きる。

そんな話を聞きながら、
私はとてもうれしかった。

そう言えば、大久保さんは、
コンサルタントの頃、
ユニクロの改革にも手を貸した。

そんな交流をしてから、
どちらからともいうことなく、
自然にカラオケボックスへ。
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「ふたりのビッグショー」の再現。

大いに飲み、食べ、
そして歌い、語らった晩だった。

<結城義晴>

2012年10月02日(火曜日)

國分功一郎の「退屈しのぎの消費と政治」とマス・カスタマイゼーション

野田第3次改造内閣。
新聞各紙は社説で酷評連発。

朝日新聞社説。
「内閣改造、一体、何がしたいのか」

読売新聞。
「野田内閣改造 日本の再生を託し得る布陣か」

毎日新聞。
「内閣改造 解散の覚悟が伝わらぬ」

日経新聞社説。
「この顔ぶれで危機を打開できるのか」

4分の3が「〇〇か?」と疑問符。
これは、反論の意思表示。

野党各党も当然ながら、
批判非難オンパレード。

「国民の生活が第一」の東祥三幹事長。
「『思い出づくり内閣』だ」

みんなの党の渡辺喜美代表。
「自民党時代によくあった『在庫一掃セール』」

社民党の福島瑞穂党首。
「『君も大臣にしてあげるよ内閣』だ」

共産党の市田忠義書記局長。
「任期中は消費増税をやらないと言ったのにやった。
国民の信を問うべきだ」

たちあがれ日本の平沼赳夫代表。
「年を越すくらいの解散を考えて、
臨時国会でいろいろやりたいということだろう」

いつも言うけれど、
これは不幸だ。
日本国民にとって、
まことに不幸だ。

朝日新聞『オピニオン』で、
哲学者・國分功一郎がインタビューに答える。
「退屈しのぎを超えて」がタイトル。

「日本は特に、政治を
退屈しのぎにしてきた国だと思います」
「消費社会というのは、物ではなくて、
物に付与されたイメージや記号を売るんです」

これは、よくわかる。

「イメージや記号だから、
消費は実感を伴わずに行われ、
満足も得られない」
そんなことはない。
満足を得られる消費も、もちろんある。

「政治もその中に、
巻き込まれていたのでしょう」
政治こそ満足を得られない消費となっていた。

だから國分は「退屈しのぎの消費」と断ずる。

そして昨今の政治と政治家をなで斬り。
「公共事業に頼るかつての自民党型政治も、
構造改革に頼る小泉純一郎型の政治も、
どちらもついえた時点で起こった」
ここで起こったのは民主党への政権交代。

「鳩山由紀夫さんと菅直人さんには一応、
『友愛』『最少不幸社会』という思想の
断片らしきものがありました」

「けれど鳩山さんには現実に対する考察力がなく、
菅さんは仲間を集めて政策を実現するという
政治家の基本がなかった」
言うねえ。

「野田佳彦さんは、官僚とアメリカと電力会社に要求されたことを、
まるで自分の決断であるかのように語るだけの人でした」

そして自民党総裁となったあの人をなで斬る。
「安倍さんがよって立つのは、
思想というよりも具体性を欠いたイメージでしょう。
首相時代に唱えていた『美しい国』の例として、
映画『ALWAYS 三丁目の夕日』が挙げられたときは
開いた口が塞がりませんでした」

しかしイメージの政治家ということは、
現代消費社会にフィットした人物かもしれない。
あまりに軽すぎるし、無節操だが。

一度、突然、
一国のトップの座を投げ出した人間が、
復帰して再びそれに臨む。
どうしても納得できない。

では、どうすればいいか。
同じく朝日新聞の声の欄。
無職の67歳、辻村一二さんが投稿。
元通産相審議官の天谷直弘さんの「日本町人国家論」を引く。
「今後の日本は勇ましい国を目指すのではなく、
町人国家に徹すればよい」

「我々はいや応なく、
『武士は食わねど高楊枝』への道を
歩かされているように感じる。
本当は町人国家で十分なのに」
無名の辻村さんの投稿に、
感じること多し。

さて昨日の夕方は、
立教大学の17号館マキムホールで、
朝川康誠さんと対談。
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朝川さんは㈱USEI代表取締役社長。
立教大学院ビジネスデザイン研究科修了生。
結城ゼミ第3期生。

対談テーマは、
「ナレッジ・マーチャントが未来を拓く」

朝川さんは、昨日、
ハワイから帰国したばかりだったが、
ずいぶん勉強してきて、
ディスカッションは白熱した。
20121002133123.JPG

内容は、
1.知識商人とはどんなものか?
2.サービス業における輝く人材とは?
3.何故、アメリカを見るのか?
4.「LCC」は新しいビジネスモデルになり得るか?
5.そしてUSEIという会社のビジョン

私も精一杯、考えて、話した。
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4時半から始まって、6時過ぎまで。

USEI財務部長兼総務人事部長の嶋内仁さんが、
同席して、司会をし、議論に参加した。

いい対談だった。

この後、
サービスマーケティングの講義。
全力投球9時45分まで。
今日の講義は第2回目。
目いっぱい商業界の考え方や結城義晴の思想を語る。

第1は、『商売十訓』
一 損得より先きに善悪を考えよう
二 創意を尊びつつ良い事は真似ろ
三 お客に有利な商いを毎日続けよ
四 愛と真実で適正利潤を確保せよ
五 欠損は社会の為にも不善と悟れ
六 お互いに知恵と力を合せて働け
七 店の発展を社会の幸福と信ぜよ
八 公正で公平な社会的活動を行え
九 文化のために経営を合理化せよ
十 正しく生きる商人に誇りを持て

この謎解きと倉本長治とドラッカーの共通点。

第2は、変化と不変。
①[長期の]戦略
②[時流の]経営戦略
③[週次の]戦術

故渥美俊一先生の教え。
たとえ話は、「駕籠かきの教訓」。

第3はコンシューマーとカスタマー。
不特定のお客さまConsumerと、
特定のお客さまCustomer。

日本語で「一見客と常連客」

そこからマス・カスタマイゼーションの考え方が生まれた。

第4は、ロイヤルカスタマー。
意味は「その店、その企業の商品やサービスに満足し、
繰り返し利用してくれる顧客」
カスタマーロイヤルティの意味や、
ロイヤルカスタマーの7つの効用。

そして第5は、ロイヤルカスタマーへのステップ。

最後に第6として、
「お客様のために いちばん大切なこと」
私の単行本のエッセンス。

これだけで、あっという間に3時間。
ご清聴、心から感謝。

その後、結城ゼミ3期生の佐藤康裕さんと一献。
佐藤さんは朝川さんと同期。

ゼミや講義にOBがやって来て、
手伝ってくれたり、
ピンチヒッターをしてくれたり。
ほんとうにありがたいゼミだ。

物に付与されたイメージや記号を売る消費社会。
退屈しのぎの消費と政治。
國分功一郎の持論。

対して、消費者という不特定多数を相手にする商売でなく、
カスタマイズされたCustomerを対象にすべき現代のビジネス。

消費者発想であっては、
政治も商売もうまくはいかない。
カスタマー発想でなければ。

その意を強くした日だった。

<結城義晴>

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