結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年09月28日(水曜日)

羽田⇒関空⇒サンフランシスコ⇒デンバー⇒ダラス・フォートワースと乗り継いで、27時間でヒルトン到着

やっとテキサス州ダラスのホテルに落ち着いた。
ヒルトン・ダラス・リンカーンセンター。

ヒルトンホテルといえば、
いま、立教大学大学院の結城ゼミで話題になっている本が、
『脱「コモディティ化」の競争戦略』
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リチャード A ダベニー著、中央経済社刊。
ダベニーは「Thinkers 50」や「もっとも影響力のある戦略理論家7人」に選ばれた。
前者は「世界でもっとも優れたビジネスに関する思索家50人」。

今回は、30以上の業界を詳しく検証。
アップルやザラ、ハーレー・ダビッドソンなどの豊富な事例を検証。
その中にこのヒルトンホテルがある。

原題は”Beating the Commodity Trap”

コモディティは罠(トラップ)だ。
終わりのない差別化競争や値下げ競争に、
終止符を打て

それがこの書の趣旨。
ゼネラル・エレクトリックのジェフ・イメルトは言った。
「コモディティ・ヘル(地獄)」。
ダベニーは言う。
「コモディティ・トラップ(コモディティ化の罠)」。
それらを打ち破るためのフレームワークと経営戦略。

私は、コモディティ化現象は、
消費者のためには悪いことではないし、
それを徹底的に活用したウォルマートやコストコ、
そしてアルディのビジネスの有益性も大いに認めるものだ。

しかしこのダベニーのフレームワークも有効だと思う。
まさにフレームワークをこそ考察し、
経営戦略の見直しを図らねばならない。

ガンバリズムやアイデアで、
コモディティ・ヘルやコモディティ・トラップを、
終焉させることはできない。
ヒルトンホテルはそのカギを握るものの一つだ。

新刊本のネタがもう一つ。
それは私の本。
今回は東洋経済新報社刊。
『1秒でわかる!小売業界ハンドブック』。
その見本が、今日、会社に届いた。

業界構造から最新動向までを網羅した、
いわゆる業界解説本。
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すでに電子版はネット上で公開されているが、
やっと本が出来上がってきた。

著者は正確に言えば、
結城義晴編著・商業経営問題研究会著。

商業経営問題研究会(通称RMLC)メンバーからは、
和田光誉さん、川端順大さん、
そして月刊MD編集長の宮崎文隆さん、
編集者としてもサポートしてくれた二宮護さんが加わり、
5人で各章を担当執筆した。
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私は第1章を担当し、
他の章にも手を入れさせていただいた。

書店店頭に並ぶのは、1週間ほど先になるだろうが、
機会があれば、是非、手にとってみてほしい。

さて、ヒルトンの私。
横浜の家を出たのが昨日の朝9時だから、
ドア・トゥ・ドアで27時間の長旅だったことになる。

10時45分、羽田発の全日空で飛び立ってから、
関西国際空港へ。
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今回は㈱平和堂の第2回アメリカ研修会。
総勢51名。

関空で結団式を行い、
17時に出発して、
10時間ほどで、
サンフランシスコ国際空港へ。
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空港だけ見ていると、
不況感はない。

ここには商人舎スペシャルメンバーの浅野秀二さんが住む。
サンフランシスコという街に恋をした「ジョージ君」。
ブログ小説『ジョージ君、アメリカに行く』が絶好調。
「第8話 ホームステイへ」も面白い。

そのサンフランで乗り換えて、2時間半。
コロラド州デンバーへ。
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ユナイテッド858便。
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ここにはウォルマート環境対策店舗第2号店がある。
通称「オーロラ店」。
2005年11月、
当時のCEOリー・スコットは『環境コミットメント宣言』を発して、
「エクスペリメンタルストア」をオープンさせた。

これらの店は、
1991年にオクラホマで実験したエコストアの進化版だった。

デンバー国際空港も全米1、2を争う巨大空港。
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空港自体も巨大だが、
敷地はもっと広大。
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そのデンバーで乗り換えて、ダラスへ向かう。
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乗り換えるたびに機体が小さくなっていく。
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大動脈から動脈へ、
そして毛細血管へ。
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平原を超え、
雲を乗り越え。

孫悟空になった気分。
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そんなことを実感しながら、
ダラス・フォートワース空港に到着。
もう夜景となっていた。
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五十嵐ゆう子さんが、
笑顔で迎えてくれた。

このダラスには、
ウォルマートの環境対策店舗第1号店がある。
こちらは「マッキーニ店」。
酷暑地対策のエコストアだった。

ウォルマートはまず、
暑さ対策と寒さ対策のエコストアを実験した。
デモンストレーションやスタンドプレーではないことが、
この事実でよくわかる。

もちろんウォルマートだけではない。
サンアントニオ、オースティンにドミナントを築くHEBも、
とうとうダラスに本命フォーマットで出てきた。

学び甲斐がある。
トランクを取り出して、
バスに乗り込む。
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空の上のジェット機から、
地上を走るバスに乗り換えるだけで、
安心感が出てくる。

団員にも笑顔が戻った。
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みな30時間以上も活動している。
太平洋を越える機内で眠れなかった者もいる。

私はバスの中で言った。
「今晩ぐっすり眠れば、
明日の朝はすっきり。
活力が甦ってくる。
いま、みなさんのシゴトは、
ゆっくり休むことです」

いよいよ、始まった。

今回も楽しみなことばかり。
「コモディティ・トラップ」を学ぶことも、
目的のひとつ。

ご期待ください。

<結城義晴>

2011年09月27日(火曜日)

「腹を立てたら自分が損よ」(樋口久子)と念じつつ、関空から「ペリーノミクス」で沸き立つテキサスへ

いま、私は、関西国際空港にいる。
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今朝、羽田のANAに乗り込んで、
この関空へ。

周りは早口の中国人ばかり。
そのエネルギッシュな生活力には、
私たちが忘れてしまったものがある。
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私は、夕方のユナイテッド航空886便で、
サンフランシスコ経由ダラスへ。

今回の渡米は1週間。
テキサスと北カリフォルニアを巡る。

ちょうど今日の日経新聞『地球回覧』にテキサス州の記事
タイトルは、「『ペリーノミクス』は奇跡か」
ワシントン特派員の矢沢俊樹さんがレポートしている。

「ペリーノミクス」とはテキサス州知事リック・ペリーの政策を言う。
ペリーは共和党大統領選筆頭候補。

「州税である固定資産税の大幅な緩和や、
法人課税軽減を軸に企業誘致を進める」施策。

ペリー陣営は、これによって、
「雇用の原動力になったと実績を誇示」

テキサス州は今夏、
「1930年以来という史上最悪の干ばつに見舞われた」。
そして「綿花栽培は壊滅的打撃を受けた」

この綿花の国内シェアは4分の1にもなる。

「3日間、雨乞いの祈りをささげよう」。
ペリーは8月下旬、州民に呼びかけるほどだった。

しかしテキサス経済には「底力」がある。
「豊富な原油などエネルギー分野や医療・保健、コンピューターなど、
産業構造が分散しつつ、ダメージを補い合う」

ダラス連邦準備銀行は、テキサス州を中心に、
ルイジアナ州北部、ニューメキシコ州南部を含む第11地区を管轄するが、
その試算はテキサス州の力を如実に表す。

「2009年夏以降の全米の新規雇用者のおよそ4割近くを、
同州だけで占めた」

さらに「州別の00年から11年までの非農業者雇用の伸びは、
10%超と断トツ」

「州経済の伸びも3%台」
これは全米平均の1%台の3倍にもなる。

記事では死角の多さも指摘している。
「人口増大で学校や道路などの社会インフラ整備が遅れ、
不法移民や医療保険の未加入率の高さなど、
行政の不安は山積する」

「ペリーノミクス」にかかわるメディアの論争。

全米第2位の鉄道会社BNSFのマシュー・ローズCEOのコメント。
「この10~15年間、
規制緩和や税負担軽減に集中して取り組んだ成果が確実に出ている」。
「BNSFの路線が走る26州の中で最もビジネスに好適な州だ」。

ビジネスに好適な州は人口が増加する。
そして新しい小売業やサービス業が次々に参入する。

新しいフォーマットの実験も、
ここで行われる。

だから私たちはテキサスを目指す。

矢沢特派員は最後に語る。
「天然資源や人口移入、立地などの優位性に恵まれていても、
それらを調和させる政治の意志がなければ
ビジネス界の支持は得られない」

「適切な政策を欠けば
経済の潜在力も死蔵される」

政経一致こそ、
混迷の日米社会に共通する打開策なのだ。

呼応するように日経新聞のコラム『大機小機』

タイトルは「『米国の日本化』の背景」

コラムニストの希氏が語る。
「米国経済は『日本化』の様相がはっきりしてきた」

日本化とは、
失業率は下がらず、
ゼロ金利政策が続き、
潜在成長率が低下する現象。

リーマン・ショック後、3年を経過して、
日本化はますます顕著になってきた。
日本の「失われた10年」の原因は二つ。

バランスシート調整(=企業の過剰債務、銀行の不良債権問題)とデフレ。

コラムニストは、問題点を絞る。
「『失われた10年』をもたらした要因として、
いずれがより重要であったか」

日本では、「バランスシート問題」がより重視された。
一方、アメリカは「デフレ主因説」を選んだ。

しかしこれが、住宅バブルの崩壊、
2007年のサブプライムローン問題、
翌年のリーマン破綻を促す。

要は、「素早く大胆な金融緩和」に踏み切った米国だが、
「バブル崩壊の衝撃を阻止することはできなかった」。

さらに「デフレ懸念」を理由として、
追加的な量的緩和を実行する。

「量的緩和で流れ込んだマネーが国際商品相場を押し上げ、
米国のデフレ懸念は遠のいたが、
「新興国が金融引き締めで対抗した結果、
株価は一時的な上昇にとどまり、
明確な景気回復にはつながらなかった」

デフレ防止だけでは「日本化」を防ぐことはできない。
それがこのコラムの趣旨。

20世紀的な一方的政策では、
難局を切り抜けられない。

難しいけれど、
両方ともに実現させねばならない。

バブル崩壊の後遺症はいまだに残っている。

そんなアメリカに、
私たちは向かう。

楽しみでもあり、
親近感もあり。

途上国では『成長の経済』という要因が働き、
先進国では『衰退の経済』というべき要因が働く。

これが現在の世界のトレンド。

最後にこれも日経新聞で恐縮だが、
スポートピア』の樋口久子さんのコメント。

日本女子オープンをいきなり4連覇し、
全米女子プロでも優勝という金字塔を打ち立てた。

「私は昔から親に常々『腹を立てたら自分が損よ』と言われていたが、
ゴルフを通じてかなり忍耐強くなったと思っている」

これは現在の日本にもアメリカにも言えることだ。

そしてあなたにも私にも。

「腹を立てたら自分が損よ」

では、行ってきます。

<結城義晴>

2011年09月26日(月曜日)

「重厚長大の経団連」に対して「軽薄短小の生団連」設立に向けて、思うこと

Everybody! Good Monday!
[vol39]

2011年第39週、
9月最終の第5週。
週末の土曜日から10月に入る。

9月の商人舎標語は、
「疾走せよ、疾駆せよ」

はたして私は、
「疾走、疾駆」できただろうか。

そしてあなたは、
「疾走、疾駆」できただろうか。

「疾走、疾駆」という言葉を使う時、
いつも思い出すのが、
故人ではあるが渥美俊一先生。

そして渥美の盟友・中内功ダイエー創業者。

昭和63年(1988年)3月1日発刊のロングセラー。
『商業経営の精神と技術』は、
㈱商業界創立40周年を記念して、
渥美俊一語り下ろしで発刊された本だが、
(ゴーストライター結城義晴初の書き下ろし本だった)
その「あとがき」の最後に渥美は書いている。

「素晴らしい仲間はいっぱいいる。
ちょっと先を疾駆している同志も決して少数ではない」

ここで「疾駆」という言葉が使われるが、
その「ちょっと先を疾駆している同志」の先頭に、
中内功がいたことは間違いない。

その後、「あとがき」はこう結ばれる。
「一緒に、走り出そう。
懸命に攀じ登ってゆこう。
私たちは志の高い商人を、
精一杯応援すべく、
年中無休で研究し、
その成果の普及に努力の限りを尽くしている。
まず名乗りを上げ給え」

私も、商人舎も、
この宣言と志を同じくするものだ。
「年中無休」の志は、
[毎日更新宣言]に受け継がれている。

そんな思いを込めて、
「疾走せよ、疾駆せよ」

その9月の疾走、疾駆は、
10月に引き継がれることとなる。

その節目が、
9月から10月にバトンタッチされる今週だ。

私は、明日9月27日から10月3日まで、
テキサス州と北カリフォルニア州を巡る。
怒涛の10月がはじまる。

さて、仮称「国民生活産業消費者団体連合会」
設立への動きが急ピッチで進んでいる。
流通業界の大同団結を目指す「新経済団体」。

「日本経済団体連合会」を略して、
「経団連」という。
対して、「国民生活産業消費者団体連合会」は、
「生団連」と呼ぼう。
いい名称です。

命名は、この「生団連」の旗振り役・清水信次さん。
日本チェーンストア協会会長にして、
日本スーパーマーケット協会名誉会長、
社団法人新日本スーパーマーケット協会名誉会長などなど…、
そして㈱ライフコーポレーション会長。

1946年8月、まず「経済団体連合会(経団連)」が誕生。
自由主義経済の維持・活性化を通じて、
日本経済の再建・復興を図ることを目的としていた。

一方、1948年4月、
「日本経営者団体連盟(日経連)」が発足。
こちらは「経営者よ 正しく強かれ」をスローガンに、
適正な労使関係の確立を目的とした。

しかし日本経済が飛躍的な発展を遂げると同時に、
経済問題と労働問題は密接不可分の課題となってきた。
そこで、2002年5月28日、
経団連と日経連が統合。
新たな総合経済団体として「日本経済団体連合会」が発足。

この経団連は、会員数1603社・団体等。
わが国を代表する企業1281社、
製造業やサービス業等の主要な業種別全国団体127団体、
地方別経済団体47団体などから構成。

なお、日本には「経済三団体」があって、
1928年4月10日成立した「日本商工会議所」が一番古く、
次が、1946年4月30日設立の公益社団法人経済同友会」。
三番目が「経団連」で、それが「日経連」と合併して、
日本を代表する経済団体となった。

この経団連に対して、生団連は、
小売流通業の業界団体が大結集し、
消費財メーカーの団体や企業などと連携。
消費者の視点に立った政策を提言する。

日本小売業協会、
日本チェーンストア協会、
日本百貨店協会、
日本スーパーマーケット協会、
新日本スーパーマーケット協会、
日本フランチャイズチェーン協会などなど、
数多くの小売業の協会・団体が加盟し、
さらに消費財製造業、消費財卸売業のほか、
主婦連合会など消費者団体にも参加を呼びかけている。

ちょっと古い言い回しだが、
経団連が「重厚長大」ならば、
生団連は「軽薄短小」である。

今朝の日経MJのコラム『底流を読む』で、
編集委員の田中陽さんが、
「どちらを向くのか流通新団体」と題して書いている。

9月30日に、「世話人会を開き、
12月2日に設立総会の開催を予定している」

設立趣意書。

「経団連や商工会議所をはじめとして、
業種業態に対応した団体は多数存在するが、
残念ながら1億2600万人の生活、生命を守るための組織団体は
いまだに存在していない」

四国・徳島のキョーエイに、
故倉本長治が贈った言葉が思い出される。
「市民生活を守る砦たれ」

「政府、行政の政策運営に対し、
一致団結して我々の考えを、
十二分に反映させるだけの発言力、意見具申提案、
そして実行力が必要であります」
趣意書はこう宣言する。

田中さんは、この団体の課題を分析する。
第1に「大手資本中心の組織もあれば、
商店街組織や中小スーパーを束ねる団体もある。
利害関係は複雑だ」

第2に、「国に強いメッセージを届ける有力なコンテンツ」が乏しい。

そこで田中さんの提案。
「ならば発想を逆にして、
消費者へ情報発信すればどうだろう」
「新団体が有益な情報を消費者に提供する」

それももちろん、貴重なことだと思う。

しかし、偉そうなことを言うようだが、
私は、思う。

大企業から中小・零細企業、
そして消費者までの大同団結こそ、
「生団連の意義」である。

経団連が、「重厚長大」の大企業中心だとすれば、
生団連は、「軽薄短小」の超特大企業から中小企業まで。

これこそ21世紀的な「存在価値」を意味する。

商業・サービス業は、
大動脈・大静脈もあれば、毛細血管もある。
自然界の森のように、大木と雑草が共生する。

その人体や大自然の森のような産業を代表する団体。
これこそ経団連の存在を認めつつ、
対極の軸を形成する「生団連」の役割だと思う。

そのためには「オクシモロン」の考え方が必須となる。

もちろん初めから政府、行政に、
物申したり、具申提案したりは、難しい。

ここで二人の賢者の見解。
一人は中部大学教授の武田邦彦先生。
「衰退していく業界の特徴」

第1は、業界が団結していない状態。

第2は、業界が、
正しいことをしていると思い込んでいる状態。

第3は、「多様化しない業界は潰れる」

そして第4が、業界や企業が、
「先手を打って社会に出ていかない状態」。

「生団連」は、多様な企業や団体が団結をし、
先手を打って社会に出ていこうとするものだ。

「正しいことをしていると思い込んでいる」としたら、
ここがちょっと危険というか、大集合に黄色ランプがともる。

本当に難しいことだけれど、
「売り手良し、買い手良し、世間良し」を、
暗中模索、試行錯誤、行きつ戻りつで、
議論し、調整し、妥協し、協力して、
導き出さねばならない。

その方法は、もう一人のピーター・ドラッカー先生。
「第1に、理想を求め、
第2に、手持ちの道具で、
第3に、ケースバイケース。
第4位、一歩一歩」

「生団連」の疾走、疾駆に期待しよう。

ではみなさん、
今週も。

Good Monday!

<結城義晴>

2011年09月25日(日曜日)

ジジと秋[2011日曜版vol39]

ジジです。
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秋の空。
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雲のいきおいが、
なくなってきました。
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ユウキヨシハルのおとうさん、
まいにち、はしりまわっています。
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rikkyo大学。
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きのうから、
後期の授業開始。

結城ゼミがはじまった。

校舎は改造中。
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ふるい校舎が、
ふるさをのこして、
あたらしくなります。
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おくの高いたてものはマキムホール。
おとうさんの研究室があります。
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大学院の講義や結城ゼミに、
おとうさんは力をいれています。
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プロフェッサーというシゴトに、
やりがいをかんじているみたいです。
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きのうは、
ゼミのあと、
銀座の鳥善。
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秋を実感させてくれます。
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夏には夏をたのしみ、
秋には秋をあじわう。
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鳥善は、
トリづくしのお店。
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おいしかった。
とりわけ水炊きが、
よかった。

うらやましい。
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それから焼き物。

十四代中里太郎衛門。
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これも十四代柿右衛門。
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秋をかんじさせるもの、
いろいろ。
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今週からおとうさん、
アメリカです。

アメリカでも秋を、
かんじるのでしょうか。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2011年09月24日(土曜日)

東北新幹線の完全復旧と光より速いニュートリノ、そして家電量販店の出店戦略

昨日の秋分の日、9月23日。
東北新幹線全線が、
震災前の通常ダイヤを回復。

うれしいニュース。

やっとというか、
現場の頑張りで、復旧作業が完了。
これまでの一部区間の徐行運転が解消された。

しかし、東北新幹線の完全復旧の半面、
東北のローカル線は不通が続く。

沿岸部の鉄道、
JR東日本の在来線7路線、
第三セクター・三陸鉄道の2路線。

このうちJR東日本で不通なのは、
岩手、宮城、福島3県の約329キロ。
八戸、山田、大船渡、気仙沼、石巻、仙石、常磐の7路線。

例えば八戸線の種市蚊⇔久慈間は、
既存ルートで2012年度初めの再開を目指す。

しかし他の6路線は自治体の復興計画が定まらず、
復旧を進められない。

原因は、地域自治体や住民のコンセンサスと費用。
粘り強い話し合いと、
地方自治体のリーダーシップが望まれる。

一方、すごいニュース。
子供のころから、
「光より早いものはない」と教えられてきた。

しかし、「素粒子ニュートリノは光より速い」
名古屋大学などの国際実験チームが、
あの「アインシュタインの相対性理論」を、
引っ繰り返す実験測定結果を発表。
「ニュートリノの速度は光より10万分の2速い」との結果。

日経新聞の記事で、名古屋大の小松雅宏准教授が語る。
「衝撃的な結果だが、実験チームとしては、
データの検証を尽くした上での数値だ」

「どういう解釈が可能なのか、
理論研究者への問題提起となるだろう」

こういったサイエンスでも、
社会科学でも、
実験や実務があって、
そのあとで理論研究者が、
理屈付けをする。

どちらも極めて大事で、
それが全体としての進化をもたらす。

それにしても、アインシュタインを覆す発見。
すごい時代に、私たちは生きている。

さて日経新聞の一面から続く「家電量販店」の記事。
それは「駅前VS郊外の出店戦略の分岐」

「駅前型」立地ののヨドバシカメラやビックカメラ
いわばカメラ出身小売業。
こちらは出店余地が限定的だ。
しかし坪当たり売上高は高い。
コスト削減を図れば、
それだけ利益が増えていく。

ただし、こちらのグループは出店の見直しに懸命。
ヨドバシカメラは来春の新卒採用を4割減らし、出店も抑制。
ビックカメラは今年213人だった新卒採用を「大幅に絞る」(宮嶋宏幸社長)。
一方、「郊外型」のヤマダ電機やケーズホールディングス
電器屋出身小売業。
こちらは積極出店で収益の穴埋めを狙う。

記事によると、ヤマダ電機は、
「2012年3月期、過去最高の130~150店の新規出店を計画。
ケーズも最高水準の約40店を出す」

エディオンも戦略は同様。
「出店の拡大に対応する」ために来春の採用者数を5割程度増加。

マーケットはシュリンクし続ける。
エコポイントや震災特需、
地上デジタル放送への移行といったフォローウィンドが消え、
サバイバル競争は激烈になるばかり。

2010年度の家電小売り市場は約9兆5000億円だった。
ヨドバシの藤沢昭和社長は「今年度は15%程度縮む可能性もある」。

さらに今年8~9月は、前年同期比3割前後減少。
10~11月は家電エコポイント特需があった昨年の反動で、
「半減する可能性がある」

フォローウィンドは、必ず、止んでしまう。
いつまでも続くわけではない。
店舗飽和状態もやってくる。
そして消耗戦に陥る。

工業型製品は、
瞬く間にコモディティ化する。

これも企業の淘汰を早める。

「都心型VS郊外型」の出店戦略は、
どちらが優れていると優劣を競うものではない。

どちらで一番になるか。
この一点にかかっている。

厳しい競争時代を迎える時、
フォローウィンドに慣れ切ってしまった企業が、
真っ先に脱落していく。

みなさん、三連休、
頑張って、良い週末にしてください。

<結城義晴>

2011年09月23日(金曜日)

「秋分の日」と芭蕉の「無季」の句とドクターズの志

今日は秋分の日。

二十四節気(にじゅうしせっき)は、
1年を24等分する。

その大きな4つの節目が、
春の春分、夏の夏至、秋の秋分、冬の冬至。

9月23日の今日の秋分のあとは、
10月8日の寒露、
10月23日の霜降、
11月7日の立冬、
11月22日の小雪、
12月7日の大雪
となって、
12月22日の冬至、
まさに至る。

こうして二十四節季だけ辿ると、
もう冬となって、
今年も終わるかのような気分になってくる。

しかしつい最近まで、
残暑、残暑といっていた。
それが、大型の台風二過のあと、
しみじみと秋に入った感じがする。

季節の移り変わり、
本当に不思議なものだ。

だから日本が誇る短詩「俳句」には、
季語というルールがある。

江國滋さんは、
その著『俳句とあそぶ法』6章「禁忌は禁忌」で語る。

「『無季俳句』というものを、
ひとつのジャンルと考えたり、
主張とする態度を、
私は排斥する」

このきっぱりとした言い切り方、
私は大好きだ。

ただし、言い切り方が好きなのであって、
主張の完璧に賛成するわけではない。

こんな芭蕉の句がある。

無季
歩行(かち)ならば杖つき坂を落馬かな

これは季語のない句。
芭蕉は、だから、「前書き」で「無季」と断っている。

「前書き」というのは、
「一句の前にごく短い文言を添えて、
句意を補ったり背景を説明したりする」もの。

「前書きは卑怯ですぜ」
「内田百閒先生の持論」と江國さんは言う。
夏目漱石門下の小説家にして随筆家・俳人の百閒は、
「注釈つきでなければ意味をくみ取れないような俳句は、
句としての力が不足している」と「前書き」に否定的。

芭蕉の「無季」をさえ否定しているが、
百閒の師・漱石の句にこんなのがある。

女帝の葬式はハイド公園にて見物致候、立派なものに候
白金に黄金に柩寒からず

さらに漱石に句を手ほどきした正岡子規には、
素晴らしいのがある。

病中雪
いくたびも雪の深さを尋ねけり

これなど「前書き」の本当に効いている。
私は「前書き」積極支持派だ。

子規は「前書き」大好き派で、
こんなのがある。

我死にし後は
柿食(かきくひ)の俳句好みと伝ふべし
これは、
柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺
を思い出させて、なおかつ、辞世のような言い回し。

しかし季語のことなど思いめぐらし、
しみじみと秋を感じ、
秋の到来を味わうのは、
悪くない。

日本に生まれ、育ってよかった。

今日は、秋分の日あると同時に、
彼岸の中日。
私は久々の休日で、
体を休めた。

ありがたい。

昨日、一昨日は、千葉県の茂原。
オール日本スーパーマーケット協会の、
そうそうたるトップ・マネジメントが集まって会合。
事務局は㈱伊藤園と㈱あづま食品工業。

伊藤園副社長の江島祥仁さんが、ご挨拶。
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関西スーパーマーケット社長の井上保さんも、
商品論を展開して意気軒高。
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サミット㈱社長の田尻一さんも、お元気。
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この11月にコーネル大学ジャパン第3期生の最終実習を、
サミットの店舗で行う。
心から感謝。

お隣は㈱千葉薬品社長の神﨑彰道さん。

そしてスーパーアルプス社長の松本清さん。
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全員で集合写真をとろうという話になった。
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声を掛け合って、整列。
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そして写真。
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環太平洋首相会議のような光景。
荒井伸也オール日本スーパーマーケット協会会長や、
前原章宏㈱とりせん会長の顔も見える。

みなさん、ありがとうございます。

年に一度か二度集まって、
懇談し、議論し、ゴルフを楽しむ会。
場所は女子プロのトーナメントが行われる名門グレート・アイランド倶楽部。

この会の名称は「ドクターズ」
実は私の命名。

世に、「マスターズ」というゴルフの会は数多ある。
何しろ世界4大トーナメントのひとつが、
アメリカで行われる「マスターズ」。

それをもじって、
「〇〇マスターズ」は、
本当に多い。

しかし「マスター」というのは大学院で言えば「修士課程」。
その上の「博士課程」を「ドクター」という。

「ドクター」が意味するのは医者のことだけではない。

技量は別にして、
ゴルフを楽しむ姿勢と精神は「ドクター」で行こう。
それがこの会の趣旨。

私は本当にこの「ドクターズ」を楽しみにしている。
そして今回も、心から楽しんだ。

そういえば、伊藤園は毎年、
「お~いお茶新俳句大賞」というイベントを展開している。
今年第22回を迎える。

お~いお茶のパッケージに俳句が刷り込んである。
あれ。

ことしの大賞は、富山県の稲葉巧馬くん、11歳。
水切りは銀河を走る小石かな

この俳句大賞で面白いのは、
「英語俳句の部」が設けられていて、
すぐれた作品が多く寄せられること。

今年の英語俳句大賞は、
東京都の小林遥希さん、15歳。

wind
like an alley cat
enjoys a free life

(直訳)
風は
路地猫のように
自由気ままを楽しむ

これもとても、良い。

英語俳句、
内田百閒先生はどうお考えだろうか。

それでも秋の三連休。
超のつく多忙なトップが集まってのドクターズ。

いい会合だった。

9月末から10月にかけての私の激務。
ドクターズで癒された。

まさにこれから「疾走、疾駆」。

商人舎今月の標語は、
「疾走せよ、疾駆せよ」

これは私のためにある言葉。
疾走します、疾駆します。
お約束します。

<結城義晴>

2011年09月22日(木曜日)

「セブン&アイ、近商ストアと資本・業務提携」のニュースと8月の業態別売上高実績

台風15号、首都圏直撃。
それでも、なぜかみな、
落ち着いていた気がする。

日経新聞がスクープ。
「セブン&アイ、近鉄系スーパーと提携」

フライング気味のスクープもないことはないが、
それでも流通産業・食品産業のニュースに関しては、
その早さと正確さにおいて他の追随を許さない。

内容は、セブン&アイ・ホールディングスが、
近商ストア
と資本・業務提携するというもの。

近商ストアは近畿日本鉄道の子会社の食品スーパーマーケット。
平成22年度年商613億円、近畿圏に約40店舗を展開。

しかし「昨今、近商ストアの業績は悪化しており、
近鉄グループはセブン&アイに支援を求めた格好」。

セブン&アイが第三者割当増資で、
近商ストアの普通株式約502万株を引き受け、
議決権ベースで30%を取得。

現在72.4%を所有する筆頭株主の近鉄の持ち株比率は、
50.7%に下がる。
セブン&アイの経営権が高まることは確実。

セブン&アイのプライベートブランド「セブンプレミアム」の供給、
イトーヨーカ堂、ヨークベニマル・ヨークマートなどとの商品共同仕入れ、
物流や情報の効率化支援などが柱になる。

セブン&アイは、
総合スーパー事業としてイトーヨーカ堂、
食品スーパーマーケット事業としてヨークベニマル、ヨークマートを持つ。

ヨーカ堂は174店展開しているが、関西以西は13店舗。
ヨークベニマルは東北、ヨークマートは関東。

日経の記事は、
「店舗網が薄い近畿圏で展開する近商ストアと提携することで、
西日本での業務拡大につなげたい考え」と読む。

ナショナルチェーンとして、
関西の大きなマーケットをターゲットにしていくことは、
分からないでもない。

しかしそれよりも、従来から、
セブン&アイの戦略転換にこそ注目すべきだろう。

同社はこれまで、
食品スーパーマーケットのM&Aに無関心だった。

それが変わったのか。

イオンは全国にマックスバリュを配置する。
関東ではカスミ、ベルク、いなげや、マルエツなども、
グループ企業である。
関西の光洋もグループ企業だし、
四国のマルナカや山陽マルナカとも業務提携をしている。

イオンは全国チェーン網の整備を鮮明にしている。

対してセブン&アイは、
その戦略を採用してこなかった。

セブン‐イレブンはM&Aをせず、
独自の開発によって、
全国チェーンとなってきた。

コンビニだからだろうか。

しかし食品スーパーは、
M&A戦略で行くのだろうか。

ローカルスーパーマーケットチェーンのなかには、
激しい競争にさらされ、苦しい経営を余儀なくされている企業も多い。
後継者難の企業もある。

そのうえ、変な言い方だが、
「イオンはいやだがセブン&アイならいい」といった企業もある。

つまり、この近商ストアの一件によって、
セブン&アイのM&Aが加速するとも考えられる。

アメリカでは、現在まで、
クローガーとセーフウェイの2強が、
全米のローカルチェーンを次々に傘下に収めてきた。

それと同じ現象が、すぐに日本で起こるとは思わないが、
それでも今回のセブン&アイの動きは、
アメリカ的なM&A現象への予感をさせるものではある。

さて業態別の8月の売上げ実績。
各協会から次々に発表されている。

まず第1に日本百貨店協会から「全国百貨店売上高概況」
百貨店86社のデータ。

8月の全国総売上高は4258億9945万円で、
前年比はマイナス1.7%となった。

8月は暑い時期と涼しい時期の気温の差が大きく、
7月まで売れていたクールビズ関連商品や涼感寝具などが
伸び悩んだため、前年の実績を割り込んだ。

東北地区の復興需要は依然、続いている。
仙台の前年比はプラス8.9%と好調。
4カ月連続でプラスとなっている。

大阪や福岡など、
新店のオープンや増床が目立つ地区では、
今月も好調な数字を維持。
大阪は全店ベースでプラス4.5%、
福岡はなんとプラス14.6%。

一方で、四国地区はマイナスが続き、
8月でとうとう50カ月連続のマイナスを記録。

第2は「コンビニエンスストア統計調査月報」
日本フランチャイズチェーン協会の発表。
調査対象はコンビニ上位10社。

8月の既存店売上高は7364億0800万円で、
前年同月比プラス7.9%。
これで、昨年11月から、10カ月連続のプラス。

店舗数(全店)は4万3985店でプラス1.7%、
既存店客数は12億1277万人でプラス0.04%と微増、
既存店客単価は607.2円のプラス7.9%と、
プラス・トレンドが続いた。

しかし、コンビニでも8月下旬の低温気候が
アイスクリームやソフトドリンクの売上げに響いた。
加工食品の売上高前年比マイナス2.6%という数字が物語っている。

非食品カテゴリーに関しては、
今月も好調を維持し、23.5%のプラス。
たばこや雑貨類の伸びが顕著である。

第3に、「スーパーマーケット販売統計調査」

こちらはオール日本スーパーマーケット協会、
日本スーパーマーケット協会、
新日本スーパーマーケット協会、
3協会からの合同発表。
集計企業数281社、総店舗数7552店。

総売上高は8444億7509万円、
既存店の前年同月比マイナス2.5%。

食品合計は7158億3958万円(マイナス2.3%)、
生鮮3部門の合計が2584億7641万円(マイナス3.2%)、
そのうち青果が1077億1866万円(マイナス4.2%)、
水産が727億4870万円(マイナス2.3%)、
畜産が780億0905万円(マイナス2.5%)。

惣菜は762億5578万円(マイナス0.3%)、
日配は1505億0143万円(マイナス2.3%)、
一般食品は2306億0596万円(マイナス2.0%)。

そして最後に、非食品が784億7148万円(マイナス3.6)、
その他が501億6403万円(マイナス1.3%)。

軒並みマイナスを記録。
昨年に比べ、猛暑にならなかったことと、
下旬の気温の低下。
天候による夏物商材への影響が、
ここでも露呈している。

また今年は輪番休業により、
週末に出勤する人が増加したため、
お盆が分散してしまった。
結果、8月は厳しい数字となった。

最後に第4に、「チェーンストア販売統計」
日本チェーンストア協会会員企業60社、
7992店舗の販売実績。
ほぼ5割が総合スーパー企業9社による。

総販売額は1兆0656億7977万円で
前年同月比(既存店)がマイナス2.2%。
7月の実績と比較すると、5.1%もマイナス。

食料品の販売額は6874億0480万円(マイナス2.7%)、
衣料品は977億0135万円(マイナス3.8%)、
住関品は2115億4712万円(マイナス0.8%)。

8月は特に紳士物の衣料が売れなかった。
クールビスの需要が7月で終わってしまったとみられる。
前月比マイナス32.8%だった。

日用雑貨に関しては、9月1日の防災の日を前に、
水タンクなどの防災関連グッズが売れた。
今年は特に消費者の防災意識が高まっているのだろう。

8月の売上げ動向を前年同月比で整理すると、
百貨店はマイナス1.7%、
総合スーパーはマイナス2.2%、
食品スーパーマーケットもマイナス2.5%、
しかしコンビニだけプラス7.9%。

セブン&アイ・ホールディングスが、
コンビニは独自に全国チェーン網構築を果たしてきて、
スーパーマーケットはM&A戦略をとるかもしれないということの背景に、
この実績数値が影を落としているかもしれない。

<結城義晴>

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