結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年07月06日(水曜日)

『店ドラ』4刷とM&A投資枠とアークス&ユニバース統合問題と「どきどきワクワクする事業」

鹿児島県薩摩川内市の中甑観測所で、
1時間に88.0ミリの雨を観測。
これは観測史上最大。

鹿児島出水市や阿久根町などで、
避難勧告。

お見舞い申し上げたい。

天変地異に対しては、
風に柳のごとく、
やり過ごすしかない。
じっと耐えるしかない。

それが人間の知恵というもの。

いまこそ、知恵を発揮しなければならない。

さて、今朝、イースト・プレス社からうれしいニュース。
『店ドラ』(てんどら)の4刷が決まった。
『店長のためのやさしい《ドラッカー講座》』
4回目の増し刷り。

2週間前には、
版元にも取次にも書店にも、
在庫がなかった。
3刷によって、
何とか手に入るようになったものの、
また市場から在庫が消えつつある。

そのうえで、
昨日の日経新聞一面に広告が載った。
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そこで、4刷決定。

新製品は売れ始めた時に、
広告を打ったり、特売を展開したりする。

これを「マス化特売」という。
故渥美俊一先生の用語。
つまりマスにするために、
売れ始めたら特売を積極展開する方法。

いま、出版業も、
最初から派手な宣伝をして新刊本を売り出すことはしない。

あの『もしドラ』もそうだった。
マーケットである程度の話題になり、
売りの加速がついてから、
宣伝広告を始める。

『店ドラ』も同様。

もちろん『もしドラ』には足元にも及ばないが。

昨日は朝から、東京・大門。
カスタマーコミュニケーションズ株式会社(CCL)で、
西川宏明社長と打ち合わせ。

私、この会社の非常勤取締役を3年、務めている。
直近の課題とその問題解決の報告を受けて、
意見交換。

ドラッカー先生がジャック・ウェルチに教えたこと。
ウェルチはジェネラル・エレクトリックCEOだった。

「どきどきワクワクする事業だけ、
自分の会社でしなさい。
どきどきワクワクしない仕事は、
他者に任せなさい」

CCLもそんな会社にしていきましょう。

その後、新宿・清水橋の伊藤園。
もう恒例となった「春の大陳コンテスト」審査委員会。
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今年3月1日から5月末までの期間に、
大陳コンテストが実施された。
そう、東日本大震災の真っただ中のプレゼンテーション・コンテスト。
参加企業には感謝したい。

結果は『食品商業』誌上で発表される。
今回は東日本大震災特別賞を設けた。
お楽しみに。

最後に、審査員全員で雑誌用に写真撮影。
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並んで、商品を手に持って、
それを取り換えて。
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カメラマンに向かって。
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はい、ポーズ。
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右から本庄周介副社長、
江島祥仁副社長、
本庄大介社長、
松井康彦㈱商人舎エグゼクティブ・プロデューサー、
三浦美浩『食品商業』編集長。

お疲れ様。
ありがとうございました。

その後、江島祥仁副社長の部屋で懇談。
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本庄社長も加わって、
震災の話をした。

伊藤園は、商品集荷に努めたり、
ルートセールスで直接商品提供をしたり、
現場が大活躍だった。
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「神は現場にあり」

さて今朝の日経MJ一面に、
「アークス悲願 10年目の本州」の記事。

「青森のユニバース買収」と見出しにあるが、
むしろこの件は、アークスという持株会社のもとに、
ユニバースが参加し、統合が進み、
北海道から本州の北端に展開したとみるべきだ。

食品スーパーマーケット業界の新ランキングが出ている。
第1位は、ライフコーポレーション(年商4808億円、経常利益98億円)
第2位が、新アークス(年商4061億円、同142億円)
第3位、バロー(年商3791億円、同127億円)
第4位、ヨークベニマル(3433億円、102億円)
第5位、マルエツ(3322億円、57億円)
第6位、ベイシア(3224億円、112億円)

ライフ、ヨークベニマルは自社店舗開発による成長を基本とする。
アークス、バローはM&Aも積極展開する。

日本のスーパーマーケットでも、
合併や企業買収、企業統合は、
有力な経営手段となっている。

表では新アークスが第2位に入ってくるし、
経常利益は業界トップとなる。

記事には横山清社長のインタビューがある。
MJは横山さんを、
「人情家と合理主義者の2つの顔を持つ」と表現し、
横山流連邦経営を、
「人の和」と「合理性」のバランスと分析する。

全体を見ると、やや、
「横山さんに偏った特集」の感は否めない。

その横山さん、
「縮小拡大」を訴える。
すなわち、
「縮小傾向にある市場で、
規模拡大で生き残りを目指すこと」。

この背景には、
「範囲の経済」と「クリティカル・マス」の仮説が、
横たわっている。

今回、範囲を北海道から北東北に広げた。
しかしこのエリアの広がりとともに、
地域内シェアの向上も実現させねばならない。

アークスの企業群にも、
ユニバースにも、
その原動力がある。

傘下のラルズは札幌を中心とするエリアで、
62店舗、年商1156億円。
ユニバースは青森・岩手エリアで、
47店舗、年商1025億円。

横山さんは、特にユニバースに期待する。
「ユニバースは統合効果を活かせば、
売上高を2倍の2000億円に引き上げられるだろう」

日経新聞の一面トップ記事。
「M&A攻勢へ5兆円」
日経MJと連動するかのようだ。

「きょうのことば」にまで、
「M&A投資枠」を取り上げた。

「企業が将来のM&A(合併・買収)に向けて
準備している投資枠のこと」

設備投資や研究開発費とは別の投資枠で、
企業買収のほか、新事業への進出投資なども含まれる。

2000年代半ばから、
このM&A投資金額を明示する企業が目立ってきた。

今回、日経新聞が企業の発表や取材をもとに、
今期以降のM&A投資枠計画を集計した。
投資枠を表明している上場企業は26社。
電機や化学、食品から小売業まで。

日本企業が手掛けたM&A件数は、
2005年度がピークだった。
なんと2050件。

その後、5年連続減少。

そして2010年度は1697件(トムソン・ロイターまとめ)。

M&A投資を控えた結果、
2011年3月期末の上場企業の手元資金は約69兆円。
これは過去最高を記録。

昨年度の日本企業が買い手のM&A総額は、
3兆9000億円。
これは金融機関のM&A分を除く。
対して日経が集計した26社の合計は5兆円。
昨年度を上回る。

アークスとユニバースの統合は、
この日本経済全体の動きの一つということになる。

私は大企業も中堅企業、中小企業も含めて、
企業には「大きくする派」と「良くする派」があると思う。

もちろん大きくする派が良くすることに無頓着ということではない。
良くする派が成長を無視していいわけでもない。
横山さんも語っている。
「食品スーパーは業界が大きく変わる分水嶺にある。
生活者のためにもM&Aという経営手法は必要になってきた」

M&Aによって、規模の経済を展開することで、
顧客にご利益を提供できるという考え方。

私もまさに分水嶺に来ていると思う。
「良くする派」がどんな構想を描き、
どんな経営手法を採用するかが問われている。

どちらにしても、
「自分でどきどきワクワクする仕事」に徹したい。

<結城義晴>

2011年07月05日(火曜日)

菱食・廣田正の「大衆を魅了するリーダーシップ論」

~あ。
復興担当大臣の辞任。
松本龍。

わずか9日間の任期。

関東大震災後に設置された帝都復興院。
山本権兵衛内閣が、
内務大臣後藤新平を指名し、
後藤が総裁となって現在の東京がつくられた。

後藤は元鉄道院総裁・東京市長、
復興院幹部には後藤の腹心やブレーンが集結。

震災が起こったのは1923年9月1日、
帝都復興省案が立案され、
復興院設置は9月27日。

東日本大震災は3月11日、
復興対策本部は6月27日発足、
復興担当大臣辞任は7月5日。

当事者意識のなさに、
言葉もない。

不幸な日本。
不憫な日本人。

今月の商人舎標語。
「明日のために今日を決める」

まるで、この辞任を予感し、
皮肉るような今月の標語となってしまった。

ピーター・ドラッカー先生の言葉。
「未来を築くために初めになすべきことは、
明日何をなすべきかを決めることではなく、
明日をつくるために今日、
何をなすべきかを決めることである」

復興のための心構えは、
ここにある。

国の代表として、
今日、何をなすべきかを決めたことが、
「辞任」とは、
明日のことも、未来のことも、
考えていないばかりか、
今日の責任さえ感じていない。

言葉がない。

日本経済新聞社の2011年夏のボーナス調査中間集計。
企業の平均支給額は前年比4.6%プラス。

その日経新聞が伝える夏のボーナス商戦、
スタートは好調。
ただし東日本大震災の影響で、
冬の賞与支給額は「下振れ」の予想もあって、
「不透明」。

いまこそ、復興本部のキリリとした対策が、
ボーナス支給や消費活性化に貢献する時なのだが。

さて昨日午前中は、三菱食品株式会社へ。
6月末まで「株式会社菱食」だった。
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7月1日から社名を変更し、
三菱食品株式会社。
5階フロアは、
ランの品評会のようだった。
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菱食時代は31年10カ月。
私はずっと、ジャーナリストとして、
この会社を見てきた。

「日本橋、京橋、平和島」
食品産業界での通称。

日本橋が国分、
京橋が明治屋、
平和島が菱食。

それぞれの本社があるところの名称を使って、
称した。

明治屋は三菱商事の傘下に、そして三菱食品に。
菱食も名を変えて、三菱食品に。
だから今は、日本橋と平和島。

その平和島の菱食の約32年間は、
廣田正の時代だったといってよい。

もちろん役員、社員、従業員一丸となって、
食品卸売業の社会的な存在感を示すことに邁進してきた。

「新物流」を構築し、
リテールサポートを実現させてきた。

いま、三菱食品は中野勘治会長のもと、
新時代に向けて船出した。

その三菱食品の基礎を築いたのが、
廣田菱食だった。

昨日は、その廣田正さんと面談。
2時間余りの有意義な時間。
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廣田さんはまず、語る。
「政治も会社も、官民ともに、いまこそ、
リーダーの存在が重要になっている」

では、いま、真のリーダーとは何か。
「大衆を魅了するリーダーシップ」
廣田さんの言葉は的確。

組織をリードするだけのリーダーでは足りない。
大衆を魅了し、大衆を先導するリーダーシップこそが、
いま必要とされる。
皆さんの周辺のリーダー。
「大衆を魅了しているか」

米国スーパーマーケット産業の趨勢。
日本のチェーンストア業界の過去・現在・未来、
スーパーマーケット業界の統合の意味合い。
食品卸売業界の来し方・行く末。
政治と大震災対策の問題点。

廣田さんにも講師をお願いしているコーネル・ジャパンの話。

話題は様々な領域に及んだ。

そして廣田さんの見識の高さに、
今更ながら感服しつつ、
私はこの時間を楽しんだ。

感謝します。
「なだ万」のお弁当もおいしかったです。

三菱食品を辞して、
東京タワーのたもとへ。
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機械振興会館。
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社団法人流通問題研究協会のIDR研究交流会。
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今日は、玉生弘昌さんの講演。
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㈱プラネット代表取締役社長の玉生さんは、
今期からこの社団法人の会長に就任。

冒頭に前会長の三浦功先生がご挨拶とメッセージ。
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三浦先生は協会の相談役理事に就任。

社団法人流通問題研究協会は、
47年前に誕生した。
創立会長は当時、一橋大学商学部長の深見義一先生。

三浦先生は、創立の時からこの協会に関係し、
中核となって活動を担ってきた。

「これからは流通を、
ライフラインとライフスタイルに区分して、
その相乗効果を考えるべきです」

素晴らしい。
この考え方に、
私、大賛成。

「安全安心のライフライン流通を前提にして、
自分らしい生活を創るライフスタイル流通が、
役割を果たします」

いまから30年も前、
流通産業研究所所長理事長の上野光平先生が主張した。
生活マネジメントの軸と、
生活エンターテインメントの軸。

生活マネジメントの軸がライフライン、
生活エンターテインメントがライフスタイル。

私が主張する「コモディティ&ノンコモディティ」と、
この考え方はシンクロする。

三浦先生に続いて玉生さんの講演。
「流通業界の安全を支えるネットワーク」
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地震と原発・放射能の問題が整理され、
今後の対策が提案された。

「精緻なシステムは危機に弱い。
ルーズなシステムのほうが危機に強い」

「中央集権より現場自立。
中央依存より相互依存」

「いざという時の現場力」
その現場力発揮の三つの条件。
①組織目的の共有化
②企業価値の共有化
③解決方法の共有化

そして結論は、
「システムは共同で、
競争は店頭で」

玉生さんらしい問題提起と提案。
素晴らしかった。
まさに大衆を魅了するリーダー。

その後、夕方、
立教大学池袋キャンパスへ。
F&Bマーケティングの講義。
今日はゲストスピーカー。
この講座も充実。

最後は常連メンバーとともに、
一軒め酒場」へ。
4人で、飲んで食って6000円也。

充実した暑い夏の一日だった。

心に残るは廣田正さんの言葉。
「大衆を魅了するリーダーシップ」

心から感謝。

<結城義晴>

2011年07月04日(月曜日)

ヤマト運輸の「安全第一・効率第二」と村上春樹の「非現実的な夢想家でなければならない」

Everybody! Good Monday!
[vol27]

2011年第27週、7月第2週。

今月の商人舎標語。
「明日のために今日を決める」

「未来を築くために初めになすべきことは、
明日何をなすべきかを決めることではなく、
明日をつくるために今日、
何をなすべきかを決めることである」
ピーター・ドラッカー教授の『創造する経営者』からいただいた今月の標語。

「明日をつくるために」
「今日なすべきこと」

基本的なスタンスはここにある。

課題は、きっと、誰でもわかっている。
その課題や問題解決の順路と手順はいかなるものか、
そしてそのために今日何をすべきか。
これこそリーダーシップの根本である。

それが今月の商人舎標語。

さて今週のメーンイベントは、
木曜日の七夕。
7月のことを文月(ふづき、ふみづき)というが、
それは七夕に、
様々な願いを書きつけるところからきているという説が有力。

したがって7月は、
七夕から名づけられた月ともいえる。

ウィキペディアでは、
「現代の七夕祭り」を、次のように評する。
「神事との関わりも薄れ、もっぱら、
観光客や地元商店街等への集客を
目当てとしたものとなっている」

「商店街との親和性が高く、
戦後の復興期以降、
商業イベントとして
東日本を中心に日本各地で開催されてきた」

「昼間のイベントと、
夕方から夜にかけての花火」
この組み合わせがほとんどで、
「伝統的あるいは神事としての七夕の風習」には、
無頓着。

そのものずばりの表現で、
私はこういう割り切った物言いが好きだ。

ただし今年は違う。

七夕の今週くらい、
日本中の人々が、
「新時代」への願いを込めて、
「文月」らしい生活をしてみるのもいいだろう。

さて日経新聞のコラム『時流地流』
今朝のタイトルは、
「安全第一の虚妄を脱するには」

ヒロシマとフクシマ。
ヒロシマ、ナガサキの経験があるにもかかわらず、
フクシマが起こった。

「原子力に対する日本の拒否感はなぜ消えたのか」
それがコラムニストの問題意識。

作家・村上春樹の答えは、
「コスト、利益優先の『効率』だ」

同じ村上姓の村上龍が、
ヤマト運輸元社長・故小倉昌男の言葉を紹介。
「全国の工場や現場に『安全第一』の標語が掲げられる」が、
「安全第一」だけでは効き目が薄い。

小倉氏は、安全対策の徹底のためには、
「安全第一、効率第二」と、
書かねばならないという。

「効率第二」の念押しの仕方がヤマトらしい。
私も極めてリアリティのある見識だと思う。

コラムニストの主張は、
「効率第二は戦後のパラダイムの転換を意味する」
しかし日経新聞紙上だけに、
「非現実的との批判も出よう」と、
「効率第二」と言い切ることに、
ちょっと慎重。

小売業やサービス業ならば、
「顧客第一・効率第二」

ドラッカー教授は、
企業の目的を「顧客の創造」と断じる。

そう、顧客第一であることが、長い目で見ると、
効率をよりよくすることへの最短方法である。

今回のフクシマでも、東電はいま、
「安全第一」であったほうが、
最終的な「効率」につながったと、
実感しているに違いない。

コラムの結論は、
村上春樹の東日本大震災に対してのコメントに委ねられる。
『非現実的な夢想家でなければならない』

この言葉を引用して、
「作家の情緒論として切り捨ててよいのだろうか」と結ぶ。

結論は私の考えとはやや異なるかもしれないが、
「非現実的な夢想家」
に関して、
七夕の週の態度としては、良いかもしれない。

今週は私たちも、
村上春樹になりきってもいいだろう。

では、今週も、
Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2011年07月03日(日曜日)

窓辺のジジ[2011日曜版vol27]

ジジです。
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きょうは窓辺に、
たたずんでいます。
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きもち、いい。

そして空をみます。
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鳥になりたい。
空をとびたい。
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いつも、おもっています。
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ふかくは、かんがえていないのですが、
なんとなく、鳥になれたら、
きもちいい、だろうと。
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そんなふうにおもったこと、
ありませんか?
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空をとんで、
海をみにいく。
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ただ、なんとなく、
海のほうへむかう。
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そうおもうだけで、
きもちがなごんでくる。
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いかがですか?
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海が、みえる。
街も、みえる。
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空をとんで。

窓辺にいると、
そんなふうに、
かんがえます。
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足をそろえて。
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耳をそばだてて。
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風の音をきく。

そうすると、
とびあがれる。
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だれでも、
とぶことはできる。
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スカイツリーのうえを、
舞うこともできる。
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あなたは、そう、
おもいませんか?
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<『ジジの気分』(未完)より>

2011年07月02日(土曜日)

なでしこジャパン・U17「女子供」の世界ベスト8とドラッカーのマーケティング8つの現実

なでしこジャパン8強入り。
女子ワールドカップサッカー1次リーグB組で、
メキシコに快勝。
キャプテンの沢穂希選手(32歳)は、
みごとなハットトリック。

一方、こちらもベスト8のU17ワールドカップ。
若き日本のイレブンが18年ぶりに世界8強に入った。
チーム一丸の多彩な攻撃でニュージーランドに大量6得点。

失礼な言い方だが、
日本のサッカーは、いまだ、
「女子供」のほうが強い。

2011年の日本社会の縮図なのかもしれないが、
日本社会「女子供」にリードされている。

別に悪いことでは全然ない。
小売業やサービス業のマーケットも、
女子供に先導される。

家族がある。
財布を握るのは主婦。
そして主婦は子供を最優先する。
亭主は、それに引きずられる。

女子供に牛耳られる。

カップルがいる。
大抵は彼女が彼氏を引っ張る。
高齢のカップルでも、
おばあさんがカクシャクとしていて、
物忘れの激しいおじいさんの面倒を見ている。

ファッション店でも、
フードサービスでも、
アミューズメント・サービスでも、
女性と子供の心をつかんだら、
商品はヒットし、店は繁盛する。

昨日も引用したがピーター・ドラッカー。
1964年の著書『創造する経営者』。
原題は「Managing for results」
上田惇生先生はこの言葉を「成果を上げる経営」と訳しているが、
本のタイトルは『創造する経営者』となった。

この時代、マネジメントの本は、
経営者しか読まなかったからだろう。

1964年は昭和39年で、
この時代の商業界ゼミナールは、
主として店主・経営者のためのものだった。

この本の内容をドラッカーは一言で、
「事業戦略についての世界で最初の本」といい、
「何をなすべきかについての本」とも書いている。

この言葉の通り、
その後のドラッカーの経営戦略の根本思想がここにあり、
そしてその後もブレがないことに驚かされる。

この本の第6章は「顧客が事業である」。

この章のなかに、
「マーケティングの八つの現実」という節がある。

ここでドラッカーは言い切る。
「マーケティングは流行である」

それが、この時代までのマーケティングの現実であろう。
ただしその後、マーケティングはどんどん進化した。
しかしここにマーケティングの原点がある。

ドラッカーは言う。
「マーケティング分析から明らかになったことがある」
その八つとは。
①顧客と市場を知るのは顧客のみ
だから「顧客を見、顧客に聞き、顧客の行動を理解する」

②顧客は満足を買う
「顧客は製品を買っているのではない。
満足を買っている」
恐ろしい。

この時代に、マーケティングの本質を見抜いていた。

③競争相手は同業他社にとどまらない

ただし「通常、競争相手をあまりに広く、
あるいはあまりに狭く定義している」

④質を決めるのは企業ではない
「生産者や供給者が最も重要な特質と考えるもの、
すなわち製品の質が、
時として顧客にとってまったく意味がない」

この考え方を故渥美俊一先生は踏襲した。
「時として」というところを無視した感はあるが。

⑤顧客は合理的である
顧客を「不合理であると考えるのは危険である」

この中で食品と化粧品を買う時の主婦の行動を、
別人のようにとらえる姿勢を、
ドラッカーは「心理学のたわごと」と切って捨てる。

「全く異なる二つの役割において、
同一の基準を使わないことこそ、
合理的な人間にとっての唯一の合理的な態度である」

私は大好きです。
この言い回し。

⑥顧客の企業に対する関心は些細なものである
「顧客はいかなる企業いかなる産業も気にかけていない」
「市場は無情である」
「企業の倒産」も「市場にはさざ波さえ起らない」

⑦決定権を持つもの、拒否権を持つもの
「顧客とは支払う者ではなく買うことを決定する者である」

ここに今日の主題がある。
「女子供」がカギを握る現代の市場がある。

⑧市場や用途から顧客を特定する
「企業や業界が顧客を識別できない場合には、
顧客ではなく市場や用途からスタートすればよい」

なでしこジャパンとU17の「女子供」の活躍。
「女子供」に代表される購買の意思決定者。

あくまで合理的で、
企業や産業には無情で、
生産者や供給者の製品の質に迎合せず、
製品を買うのではなく満足を買う。

ドラッカーはそれを見通していた。

私は今日、立教ビジネスデザイン研究科の結城ゼミ。
その後、結城ゼミ&大久保ゼミ有志との懇親会。

皆さんも、良い週末を。

<結城義晴>

2011年07月01日(金曜日)

日本スーパーマーケット協会総会と正副会長ミニ講演会で示された「震災の使命感」

今日から7月。
1月から考えると、1年の折り返し点。

日本語では文月(ふづき)、
英語ではJuly。

語源由来辞典では、
文月は、「文披月(ふみひらきづき)」が転じたとする説をとる。
「短冊に歌や字を書き、書道の上達を祈った七夕の行事に因む」
7月は七夕の月なのだ。

Julyはユリウス・カエサル(Julius Caesar)の家紋名。
英語ではジュリアス・シーザーと発音する。

カエサルは紀元前にユリウス暦という世界初の太陽暦をつくった。
その時、7月に自分の家紋名を入れた。
7月13日がカエサルの誕生日だったから。

ユリウス暦が改良されて、現代の暦となった。
通称グレゴリオ暦。
1582年にローマ教皇グレゴリウス13世のもとでつくられた。

さて今日7月1日は、
海開き、富士山の山開き。
今年、私は富士登山はしないけれど。

忘れてならないのは、
今日からの15%節電スタート。
東北電力、東京電力管区内だが。

大口需要家に対して発令された電力使用制限令で、
石油危機以来37年ぶり。
東北は9月9日まで、関東では9月22日まで、
平日の午前9時から午後8時を対象として、
違反には100万円の罰金が課される。

7月4日はアメリカの独立記念日。
7月14日はフランスの革命記念日。

7月は革命が起こる「熱い月」のようだ。

7月前半の山は、
7日の七夕。

7月唯一の祭日は、
18日(月曜日)の「海の日」。

16日(土曜日)、
17日(日曜日)と、
海の日で三連休。

7月で一番、
売上げボリュームが大きいのが、
この三連休。

そして今年は21日(木曜日)が、
土用の丑。

今年の梅雨明けは、
九州南部がすでに6月28日。

ブログ「2週間天気予報」が好評の常盤勝美さんによると、
「もし7月の早い段階で梅雨明けのタイミングを逃してしまうと、
梅雨明けが7月末にずれ込むことも考えられる」

梅雨明けには高い関心を払っておきたい。
消費マインドがこれでガラリ、変わる。

それから7月は大きな祭りの月。

7月15日は福岡の博多祇園山笠追山、
7月17日は京都・祇園祭山鉾巡行、
7月25日は大阪の天神祭船渡御。

①前半の七夕、
②後半の「海の日」を含む三連休、
③そして土用の丑。

7月はイベントが多い。

震災後、5カ月目を迎えるが、
消費マインドを盛り上げるには、
最適の月。

震災を忘れることなく、
しかし「復興・振興」を志向して、
蒸し暑い7月を乗り切りたい。

さて7月の商人舎標語。
「明日のために今日を決める」
ご想像の通り、ピーター・ドラッカー先生の言葉。

『創造する経営者』(1964年執筆)にある。
そこから、『店ドラ』(96ページ)に引用した。
「未来を築くために初めになすべきことは、
明日何をなすべきかを決めることではなく、
明日をつくるために今日、
何をなすべきかを決めることである」

震災から5カ月、私たちは明日をつくるために、
日々、今日何をなすべきかを決める必要がある。
それがこの夏の仕事である。

さて昨日6月30日は、
日本スーパーマーケット協会(JSA)の定期総会。
総会後は、恒例となった正副会長パネルディスカッション。

場所は帝国ホテル本館3階「富士の間」。
会場には950名ほどの人々が詰めかけ、
途中、椅子席を追加するほどの盛況ぶり。
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パネルディスカッションに先立ち、
これも恒例となった大塚明専務理事によるスピーチ。
内容はスーパーマーケットの現状分析と展望。
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スーパーマーケットを取り巻く環境、
消費者の変化と競争の変化、
そして2010年代の課題が
スライドをつかって説明された。
総タイトルは、
「シナリオ2020」
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ヤオコーでの実務経験が長い大塚専務理事。
この解説を聞くだけでも参加の価値がある。
それがJSAの「強み」のひとつでもある。

そして、いよいよ15時から、
2時間にわたるパネルディスカッションがスタート。
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コーディネーターは結城義晴。
協会発足後の第1回は私の単独講演だった。
第2回から会長・副会長勢揃いのディスカッションが恒例となった。
この間、ずっと、コーディネーター役を仰せつかっている。
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今回のメインテーマは、
「歴史の節目『東日本大震災』後に
スーパーマーケット産業の戦略は変わるのか?!」

サブは、
「ライフライン・インダストリーとしての真の顧客主義を貫くために」
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スーパーマーケットは震災から何を学び、
どのように変わっていかなければならないのか。
これを、震災時の対応や今後の経営戦略とあわせて、
各パネラーに1人ずつ、講演スタイルで、
じっくりと語っていただいた。

初めにJSA会長の川野幸夫さん。
㈱ヤオコー代表取締役会長。
113店舗中4店舗が被害を受けた。
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「大震災後の企業経営、世の中のあり方として2つのことを感じた。
1つは、日本が生産者主権から生活者主権の国づくりに変わるということ。
日本の国民所得は、バブル崩壊後、20年間減っている。
これは世界でもまれなこと。国力が低迷している。
この大震災は、神様の厳しいお叱りなのかもしれない。
日本は生活者主権の国に変わらなければならない」

「2つ目は、リーダー、リーダーシップの大切さ。
政府も、会社も、組織はリーダーによって左右される。
店も店長によって異なる。
『リーダーシップをとれるリーダー』をもつ組織づくりが大切である」
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「スーパーマーケットはライフラインを担っている。
その重要な役割、意義を感じられたことは大きな財産になった」
協会長として川野さんはそう締めくくった。

そして副会長の平富郎さん。
㈱エコスの代表取締役会長。
エコスは千葉、茨城エリアの店舗を中心に多大な被害を受けた。
その状況を平さんは語ってくれた。
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「危機管理マニュアルは策定していたが、
現実には意味をなさなかった。
翌日には全店オープンの方針を打ち出したが、
天井が落ち、ゴンドラが倒れ、ガラスが割れ、落ちかかったり、
全店舗で商売できる状況になかった。
各店の店長がそれぞれに判断し、地域住民のために
売れるものを売り、タダで配るべきものは配った」

「店長のもと、皆が知恵を出し、
チームワークをもって対応した。
社長の名代は店長である。
店は店長というリーダーの器で決まる」

「普段目立たない店長が、
いざとなると頑張った。

青果部門のチーフはかなり寒い日だったのに、
Tシャツ一枚で汗だくで仕事した。
使命感が彼らを支えた」

「地域社会からのライフラインの要望にこたえた店は、
その後、売上げが伸びている。
地域のお客様が、危機の時の頑張りを、
よく見てくださったのだろう」

そして平さんは、こう言い切った。
危機を乗り越えたものは強い。
「東北から必ず大経営者が輩出するだろう」

続いて副会長の齋藤充弘さん。
全日本食品㈱代表取締役社長。
今回の震災は、ナショナルチェーンが活躍した。
ボランタリーチェーンの全国チェーンもそのひとつ。
全日食チェーン、CGCジャパンなどの活躍はめざましかった。
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「西は九州、広島、大阪、名古屋から必要な商品を調達し、
被災後3~4日後から、東北の被災地に、
関東、北海道、新潟からの3ルートで緊急物資を搬送した」

「1週間も過ぎると、沿岸部と異なり、
内陸側の需要は普段の生活、毎日の生活需要が高まる。
いっときの需要と普段の需要。
これらを情報システムによって見極め、商品を送った。
送った商品はきちんと、
キャッシュアウトできた」

「震災時には、情報の共有化が大切だ。
私自らが地震、放射能、商品についての必要情報を、
イントラネットで流した。
1カ月間で100号にもおよぶ情報発信をした」

「今回、メーカー・卸のサプライチェーンの情報が少なかった。
ライフラインを受け持つなら、
食品メーカーや卸は、
商品の生産、在庫の情報を、
小売りや消費者に発信してもらいたいところだ」

齋藤さんからのサプライチェーンに対する要望は
貴重な提言であった。

副会長の㈱平和堂社長の夏原平和さん。
平和堂はニチリウの主力企業であり、
地域住民からは「さん」付けで呼ばれるほど、
地域に根ざした企業として知られる。
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「ヨークベニマルさんをはじめ被災された地域企業は、
商品を継続供給できなくなることがわかった。
滋賀県でドミナント展開する平和堂も、
震災に見舞われたら、同じことになる。
『緊急時商品供給連絡会』のような、
商品供給・分配のネットワークをつくる必要がある」

「店頭義援金はすぐに集まった。
1万円札も多かった。
内食機会が多くなった。
結婚する若者が増えた。
震災を経て、
日本人の価値観やライフスタイル感が変わった。
それにどう対応していくかが課題になる」

「私たちの会社の主張や考えを伝えて、
共感していただけるお客様をたくさん増やしていく。
そうした平和堂とお客様の互いの理解が大事になっていく」

そして副会長の最後は、横山清さん。
㈱ラルズの代表取締役会長であり、㈱アークスの社長。
青森の㈱ユニバースを子会社とする記者発表をしたばかり。
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「災害は必ず来る。
『覚悟をせい!』と突きつけられた気がした」

「北海道でも3月は特需、
4月はまあまあ。
しかし5月は厳しかった。
震災ダメージが企業活動や消費活動に与える影響はこれからだ。
いいサービスがあれば、商品は売れるなんてことは絶対にない。
震災により、いままで以上に景気は悪化し、
人口減でさらに需要はダウンする」

「この商売を50年やらせていただいてきた。
お客様無視で仕事はできない。
利益を無視して継続はない」

「スーパーマーケット業界の地位を向上させるといっても、
生産性は低く、楽な仕事でもない。給料も低い。
だから、寡占化しないと生産性は上がらない」

「業界は業界、企業は企業。
過酷で厳しい競争環境の中で、
各企業が成長戦略を決めなければならない時期にきている。
ホールディングカンパニーの下で、
意思決定のスピードを上げていく」

「経営の地殻変動」が起こっている。
横山さんの視点は厳しくて、鋭い。

最後の最後に、協会名誉会長の清水信次さん。
この度、日本チェーンストア協会の会長にも就任された。
㈱ライフコーポレーション会長。
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「関東大震災では東京、横浜は全てのエリアが被災し、
計15万人の死者と55兆円ともいわれる損害があった。
それでも内務省の後藤新平が復興院を発足させ、
現在の貨幣価値にして40兆円の予算を付け、
日本は8年で復興を果たした」

「いま、二つの問題がある。
第1は国民の生活を守る使命があるということ。
第2は原発は是か非かの問題。
命がけで始末をつける覚悟がいる」

「政治がしっかりすれば、必ず立ち直る。
菅直人首相のときに起こった震災だから、
菅直人に死ぬ気で復興までやらせればよい」

85歳になるのに、清水節は健在。

今回のパネルディスカッションは、
ディスカッションの形式をとらなかった。
各パネラーに自由に語っていただいた。
会長・副会長、論客の講演を、
ダイジェストスタイルで堪能した。
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今回の講演会ダイジェストのキーワードは、
「使命感」だった。

小売業の使命感、
スーパーマーケットの使命感。
製造業や卸売業の使命感。
その製配販の使命感。

経営者の使命感、店長の使命感。
働く者の使命感。
政治家の使命感。

平和堂の夏原さんが紹介したポール・クローデルの言葉。
昭和の初めごろ駐日フランス大使を務めた詩人。
第二次大戦の終わりに、パリで発言した。
「日本人は貧しい、
しかし高貴だ。
世界でただ一つ、
どうしても生き残って欲しい民族をあげるとしたら、
それは日本人だ」

私は仕事をする時の日本人の使命感こそが、
この高貴さを生み出しているのだと思う。
東日本大震災でもそれが発揮された。

そしてこの使命感と高貴さこそ、
復興・振興の原動力である。

コーディネーターとして、
今回は控えめな発言に徹した。
発言いただいたパネラーの方々にも、
聞いていただいた皆さんにも、
満足していただける場をつくることができたならば、
私も満足。

ご清聴を感謝したい。

その後はこれも恒例の懇親会。

会長、副会長、専務理事、そして私も並んで皆様をお出迎え。
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次々と列をつくりながら、皆さんがご挨拶。
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セブン&アイ・ホールディングス名誉会長の伊藤雅俊さん、
㈱菱食特別顧問の廣田正さん、
社団法人新日本スーパーマーケット協会副会長の増井徳太郎さん。
増井さんは㈱紀ノ国屋ファウンダー。
会場入口で早速、記念のショット。
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来賓あいさつは農林水産省大臣の鹿野道彦さんと、
経済産業省副大臣の松下忠洋さん。
それぞれにスーパーマーケットの震災対応への感謝を口にした。
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そしてハイライトは川野会長の挨拶。
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私が大好きなのは次のフレーズ。
「スーパーマーケットが、
『スーパー』の本家であるとのプレゼンスが、
今回の震災で示された」

スーパーマーケット協会長として、
これ以上の言葉はない。

乾杯のあいさつとご発声は、
㈱菱食会長の中野勘治さん。
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この日は「菱食」最後の日。
7月1日からは「三菱食品」に商号変更される。

「震災で製配販の絆が確立された。

政治の世界と違って実務の世界は、
言ったことは成し遂げなければならない」
中野さんの辛口の挨拶はとてもよかった。

挨拶を終えた中野さんと写真。
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そして懇親。

イオン㈱の岡田卓也名誉会長。
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この日は、ずいぶん長くお話しさせていただいた。

面白かったのは、
中国共産党総書記の胡 錦濤の話。
精華大学での講演を岡田さんも聞いたそうだが、
胡が強調したことは、二つ。
「道徳とイノベーション」
日本の政治家で、
「道徳を説くものはいない」
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「だから今、ブームは孔子とドラッカーだ」
『店ドラ』へのお褒めの言葉。
心から感謝。

それから川野会長と清水名誉会長。
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今日は長時間の会合。
さらにチェーンストア協会長としての連日の激務。
さすがに椅子に腰を下ろしたが、
清水さんは本当にお元気。
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伊藤雅俊、岡田卓也、清水信次。
やはり「化け物級」。

この日の懇親会では、被災地支援のため
東北の食材を使った料理が供された。

岩手県産の牛乳をつかったグラタン。
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福島県産の野菜。
「食べて応援しよう!」のメッセージがいい。
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川野会長と日本調理師協会の代表の関幸雄さん
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私は前日の29日に、
㈱平和堂のアメリカツアーをコーディネートして、
帰国したばかり。
夏原平和さんに団員の活躍ぶりを報告した。
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齋藤充弘さんと㈱ライフコーポレーション社長の岩崎高治さん。
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久々にお会いする㈱いなげや社長の遠藤正敏さん。
今度、伺います。
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そして協会の前専務理事の並木利昭さん。
ライフコーポレーション常務取締役。
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並木さんとは言葉はいらない。

現役専務理事の大塚明さん。
お疲れ様です。
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大塚さんとも言葉はいらない。

コーネル・ジャパン「伝説の第1期生」江崎グリコ㈱の渡辺武さん。
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日経MJデスクの白鳥和生さん。
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最後にホテルのロビーで、
拓殖大学商学部教授の根本重之さん。
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それ以外の方々にも、
たくさん会ったし、話もした。
名刺交換もした。

すべての皆さんに、感謝したい。

帰国翌日にしては、
私、頑張った。

「自分を褒める」などとは書かないが。

<結城義晴>

2011年06月30日(木曜日)

アサヒ・キリンの共同配送開始とアークス・ユニバースの経営統合で新しいパラダイムの時代始まる

帰国したら、途端に、
二つの画期的ニュース。

時差ボケはないけれど、
私自身、かなりの疲労。

それでも仕事の成果が上がっているから、
気力も体力も保たれている。

画期的なニュースの第1は、
「アサヒ・キリンがビール共同配送」。

なんとビール業界7割を超えるシェア二強が、
「共同配送」を始める。

きっかけは、東日本大震災だと思う。
かの震災では、両社ともに商品供給が滞った。
その反省を踏まえて、まず物流を見直す。

今秋、首都圏の1都3県から始められ、
順次、福岡県や愛知県、関西などに地域が広げられる。

両社ともに全国9カ所に工場をもつ。
そのうち工場が近隣に立地する地域から、
工場から取引先卸への物流を中継する配送拠点を相互に活用。

したがって同じトラックに両社の商品が混載される。
これによって積載効率は飛躍的に高まる。

両社のトラック台数は1~2割減少。
輸送距離は短縮され、
二酸化炭素(CO2)排出量は3割削減。

さらにこれが成功すれば、
資材の共通化や共同調達も視野に入る。

他業界にもこの影響は出そう。

何しろ金融では三井と住友が統合し、
三大メガバンクとなったほど。

キリンとサントリーがご破算になったあと、
ビール業界二強は、
まずは物流を手始めに、
実質的に21世紀を見通し始めた。

一方、第2はスーパーマーケット業界のニュース。
「アークス、ユニバースを子会社化」

アークスは北海道にドミナントを築く企業。
「八ヶ岳連峰経営」の小売業ホールディングカンパニー。
2011年2月期年商3036億0800万円、
経常利益100億6100万円。

ユニバースは青森県を中心に岩手県にしたローカルチェーン。
2011年4月期年商1025億8200万円、
経常利益41億7000万円。
超優良のスーパーマーケット企業。

両社ともに東京証券取引所1部上場。

その持株会社アークスの傘下にユニバースが入る。
株式交換によりユニバースがアークスの完全子会社となる。
ユニバースは上場廃止。

トータル売上高は、
4061億9000万円。

現在、食品スーパーマーケット業界の第1位企業は、
ライフコーポレーションで、
売上高は4808億2200万円、

経常利益98億5000万円。

アークスはライフに次ぐ第2位に躍り出る。

そのうえ、アークス、ユニバースともに、
業績の中身がいい。

ユニバース社長三浦紘一さんが、
アークス会長に就任する。
社長はアークスの横山清さん。

こういった合併の場合、
大切になるのは、
第1に人事、
第2に本部所在地、
第3にネーミング。

私はアメリカのスーパーマーケットのように、
ナショナルチェーンはマルチ・バナーがいいと考えている。

クローガーやセーフウェイは、
もともとのローカルチェーンの人事と管理、
ネーミングなどを活かす。
バナーとは「店舗ブランド」のこと。

この店舗バナーを合併した企業に、
踏襲させる。
全店統一ロゴなどには間違ってもしない。

アークスとユニバースはともに、
共同仕入れ機構のシジシージャパンに加盟している。
両者が統合したアークスは、
さらに南下政策をとって、
東日本での店舗拡大を志向する。

とりわけCGCジャパン加盟企業を中心に、
同志的M&Aを積極的に推進する。

横山社長の弁。
「売上高5000億円は目の前。
1兆円ぐらいまでやる」

わたしはこのM&A、高く評価する。

新生アークスは、
ローカルチェーンの新たな行き方を示した。

横山清アークス社長は語る。
「業績が好調な2社が組めば規模の拡大を続けられる」。

もちろんこれで、ニッチな企業がなくなるわけではない。
ある種の寡占化が進むと、なおさらニッチ企業が重要になる。
私は「範囲の経済」を信奉するものだ。
その範囲の中に、
第1にマーケット・リーダーが躍進する。
第2にマーケット・チャレンジャーが存在感を示す。
第3にマーケット・フォロワーが、これまで生き残ってきたが、
これらが脱落する。

そして第4のマーケット・ニッチャーは、
むしろ輝きだす。

いちばん危険なのは、
マーケット・フォロワー。
つまり3番手、4番手、5番手エトセトラの企業。

アークスとユニバースのM&Aは、
マーケット・リーダー志向を貫くものだ。

ここに評価のポイントがある。

時差ボケなどなっている暇はない。
震災からの復興・振興をグランドデザインしつつ、
むしろ胸躍る新時代が待っていると考えるべきだ。

両社の社員、取引先はもとより、
これからのスーパーマーケットを担う人たちも、
このM&Aの行方を見守りつつ、
モデルにしたいと考えるに違いない。

胸躍る時代がやってきたと考えるべきだ。

<結城義晴>

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