結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年06月06日(月曜日)

東急ストア店長の「2週間連続休暇義務づけ」の狙いと本当の効用

Everybody! Good Monday!
[vol23]

2011年第23週、6月第2週。
梅雨の合間のすがすがしい朝。

今日は朝から横浜の商人舎オフィス。
商人舎に来て、夜、立教の講義で終わるのが、
月曜日の日課となりつつある。

出社するとき、偶然、
横浜市西区楠木町の「島田畳店」の店頭看板を見て、
懐かしさがこみ上げてきた。

宮谷小学校の同級生が、
その島田畳店の息子だった。
その店がまだ存在する。

きっとあのくりくり坊主だった島田君が、
店主をやっているんだろう。

中に入って挨拶しようかとも思ったが、やめた。
島田畳店が存続し、継続していることだけに満足して、
今日のいい日が始まった。

日本の政局は、
菅直人首相の退陣が決まって、
後継者選びが喧しい。

さらに昨日のテレビ討論会で、
「大連立」 構想が出たものだから、
それに向かっても盛んに論議が交わされ、
マスコミに政治家のコメントなどが躍る。

政治も、考えてみると、
社会のインフラそのもので、
何事も起らず機能しているうちがいい。

何か起こって、騒ぎになると、
それはそれで面白いが、
政治自体は機能していないことになる。

インフラとは「正常で当たり前の機能」
である。
なんだかんだ騒がずに、
さっさと仕事しろ。

そう言いたくなるのが、
東日本大震災後の復興を目指す現在の心持ち。

日経新聞『働く』のコーナーで、
東急ストアが取り上げられている。
「店長に連続2週間休暇義務づけ」のタイトル。

昨年5月、同社は、
「全店長を対象に連続2週間の休暇取得を義務付け」した。

「休暇の義務付け」というのも変な感じだが、
1週間の有給休暇に、
1週間のリフレッシュ期間を組み合わせて、
2週間にする。

これを2012年2月期中に、
「全店長に取得させる試み」。

この記事は新しい制度導入後1年の成果を探る。
東急ストア綾瀬店店長の小川知美氏(52歳)は、
「昨年5月末から6月にかけて同社の新休暇制度を利用」。
小川氏は正直に語る。
「30年以上勤めているが、2週間もの休暇は初めて。
取得する前は、何をしていいかわからなかった」

1週間の「リフレッシュ期間」は、
労務上の休暇扱いにはならない。

ただし出勤することはなく、
「店舗周辺の食文化や地域住民の生活実態の自由研究」に、
充てられるという。

この自由研究の結果は、
リポートなどにまとめられ、
木下雄治社長に提出される。

店長の有給休暇は年間20日間。
「半期に最低1日の取得を義務付けている」そうだが、
現実的に「長期休暇を取得する店長」は少なかった。

マクドナルド店長裁判の例もあるが、
フードサービス業も小売業も、
店長の有給休暇消化率は際立って低い。

そこでこの新制度が導入されたが、
狙いとする「幅広い視野を持つ人材育成」は、
果たされるのか。

私自身、㈱商業界時代、
2週間以上の連続休暇を2回、
とったことがある。

最初は29歳の時、
冬期休暇に絡めて、
2週間のソビエト連邦への旅行をした。

二度目は、編集長に就任する半年前の35歳の頃、
夏休みに2週間休暇をとって、リフレッシュした。

どちらも冬期休暇、夏季休暇と有給休暇を絡めて、
自分で長期休暇とした。

その時には全く仕事はしなかった。
自分の意志だったからかもしれない。
しかしそれが本当のリフレッシュになるとは思う。。

休暇の後は馬車馬のごとく働いた。
それが現在まで続いている。

取締役になる前だったと思うが、
会社に提案して、「リフレッシュ休暇」の制度を導入した。
10年間勤務したら5日間のリフレッシュ休暇、
20年ならば7日間だっただろうか。

私自身は、まことにタイミングが悪く、
10年段階ではこの制度がなかったし、
20年目のリフレッシュ休暇の資格が与えられる寸前に、
取締役に就任してそれを取得することはなかった。

しかし振り返ると、
あの長期休暇は自分にとって、
本当によかったのだと思う。

東急ストアのこの新制度、
高く評価したいが、
会社や店に出ないだけで、
社外で自由研修するのが、
本当にリフレッシュになるのか。
そしてそれが本当に、
「広い視野を持つ人材育成」につながるのか。

外国に行ったり、
自然に触れたり、
家族と楽しんだり、
趣味や芸術と親しんだり、
読書や音楽鑑賞に時間を費やしたり、
「仕事」がらみから脱する時間こそが、
「人間としての幅」を形成することに、
役立つのではないか。

私にはそう思えるのだが、
いかがだろう。

しかしそれでも現在の業界をかんがみると、
東急ストアの「2週間連続休暇取得制度」そのものは、
高く高く評価したい。

梅雨が終われば真夏。
今年の夏休みの過ごし方、
はては人生の楽しみ方など考えつつ、
仕事に邁進したい。

ちなみにピーター・ドラッカー先生は、
その「時間管理」の方法論のなかで、
「時間をまとめる」効用を強く説いている。

長期休暇は自分にとって、
「時間をまとめる」作業であることは確かだ。

ドラッカー先生は時間をまとめておいて、
ひたすら勉強したのだが。

さて、『店長のためのやさしい《ドラッカー講座》』
20110601155313.jpg
今日また、書店を通して800部の一括注文がきた。
本当にありがたいことだ。

印税を東日本大震災の義捐金にすることに、
共感をいただいたからだろうか。

もう3刷になりそうだ。

その《ドラッカー講座》は、
膨大なドラッカーの体系の中から、
小売業・サービス業の店長に絞って構成した。

上田惇生先生が、
ドラッカーの名言を整理する仕事をされているが、
7000にもなるそうだ。

私は、そこから店長に役立つものを順に集めた。
そして柱を立てた。

第1章が「お客」に関すること。
ドラッカーは「企業の目的は顧客の創造である」という。
ならばその「顧客」とはななにか、
どうしたら「創造」できるのか。

第2章は「お店」に関すること。
ドラッカーは「お店」についてはコメントしていないので、
ここは「事業」に関することによって、
「お店」とはなにかを明らかにした。

第3章は「店長のマネジメント」。

これも店長に限った「マネジメント」を書いてはいない。
だから「ミドルマネジメント」の「マネジメント」とは何かを、
ドラッカーの考え方から導き出した。

第4章は「組織」に関すること。
店長はいかに組織を運営し、
一つの方向に持っていくか。
その組織についての考え方を記した。
組織に関して、ドラッカーの考えは、
日本のチェーンストア理論や古典的マネジメント理論とは異なる。

これは重大な問題なのだが、
それをわかりやすく表現した。

そして第5章は「マーケティングとイノベーション」。
ドラッカーは企業の目的を果たすために必要なことは、
二つしかないとさえ言いきっている。
それがマーケティングとイノベーションである。

その「さわり」の部分を店長のために、まとめた。

そして最後の第6章は、「店長の条件」。
これは故川崎進一先生の考え方に私の考察を加えたもの。

エピローグは故倉本長治の『商売十訓』と、
ドラッカー思想の共通点をまとめた。

わかりやすく、やさしく。
これを、いつも念頭に置いて、解説を加えた。

ドラッカーの真髄を、
読者諸氏が極めることの一助になれば幸いである。

この本を読むのに、
2週間はまったく必要ない。

早い人なら2時間。
ゆっくり読んでも2日。

この梅雨が終われば真夏。
今年の自分の夏休みの過ごし方、
お客様の夏の過ごし方など、
いろいろ考えつつ、
今週も仕事に邁進したい。

今月の商人舎標語。
「顧客からのスタート」
もちろんドラッカー先生の考え方。
お忘れなく。

では、Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2011年06月05日(日曜日)

ジジとトイレ&バス[2011日曜版vol23]

こんにちは、
日曜日のジジです。

あたらしいおうち。
気にいってます。

あたらしいといっても、
もとのおうちを、
つくりかえたんですが。

いちばん、気にいってるのが、
トイレ。

洗面台のしたに、
ボクのトイレができた。
20110605122241.jpg
とても、いいでしょ。
20110605122302.jpg

とおりかかったら、
すぐに、はいりたくなる。
20110605122321.jpg

このかんじ、いいんです。
20110605122343.jpg

しつれいします。
20110605122408.jpg

おふろも、かわりました。
20110605122430.jpg

まえからボクは、
おふろがだいすきです。
20110605122452.jpg

こんどのおふろのかべは、
茶色になった。
20110605122513.jpg

ゆかはベージュ。
20110605122539.jpg

ちょっとひろくなった。
20110605122607.jpg

ふたも、しっかりしている。
20110605122630.jpg

鏡もおおきくなったみたい。
20110605122727.jpg

このふたのうえにのって。
20110605122747.jpg

おちつくんです。
20110605122808.jpg

ものおもいにふける。
20110605122828.jpg

よいアイデアがうかぶところ。
「三上」(さんじょう)という。

枕上。
馬上。
厠上。

まくらのうえ。
うまのうえ。
かわやのうえ。

それにくわえてほしい。

ふろのうえ。
20110605122854.jpg

ボクのばあいだけですけど。
20110605122914.jpg
あたらしいおうちのトイレ&バス。
ボクはきにいってます。

<『ジジの気分』(未完)より>

2011年06月04日(土曜日)

日本と米国の小売業や消費産業を学ぶときに必須の「抽象化と具象化」、「鳥の目・虫の目・魚の目」

枝野幸男官房長官や岡田克也民主党幹事長が発言して、
管直人首相の退任の時期が、「夏頃」と明確化したようだ。

それにしても迷走した。
さらにまだ迷走は、
終わっていないのかもしれない。

管直人自身にも、
何が何だかわからなかったと思う。
不信任案決議の日、
完全に、眼が泳いでいた。

朝日新聞のコラム『経済気象台』は最後の決め台詞を、
「涙に迷う」と私にはわからない言い回し。

意味はどうも「涙の海にさ迷う」というところを、
簡略化した表現らしい。

そういえば最近の若い人の表現は、
頭の部分を使って略す。

『もしドラ』が典型で、
「就活・婚活」「アラフォー」なども、
同じ傾向を示した略語。

何でも詰めて簡略化するのが流行っていて、
想像力豊かに感じ取っていれば、
クイズのようで結構楽しめるが、
にわかにはわかりにくいことも多い。

しかしそれに慣れると、
便利で使いやすい。
「鳩菅」などもそれだが、
今回は、両者は離反した。

さて、週初めにアメリカから帰ってきて、もう週末。

かの地の主要小売業の5月売上高が発表された。
既存店売上高は前年同月比でプラス5.4%。
前年同月比の数値は18カ月連続で増加。

国際ショッピングセンター協会が毎月初めに、
小売業27社の集計を発表している。

その集計値。
4月はプラス8.5%だったから、
3.1ポイントのマイナス。

業態別ではメイシーやノードストロームなど百貨店がプラス10.4%。
20110523174658.jpg

20110523174725.jpg

メンバーシップホールセールクラブのコストコがプラス12.3%。

衣料品チェーンのギャップはマイナス4.0%、
GMSのJCペニーもマイナス1.0%。
20110523174501.jpg

20110523174519.jpg

価格帯の高い業態フォーマット、圧倒的な低価格の業態フォーマット、
そしてその業態特性を徹底的に生かした企業が成績良好。
中価格帯を狙った業態やフォーマットは、
軒並み悪い。

アメリカ人の所得はもともと二極化しているが、
それが日本の次元とは比べられないほど極端だ。

この人口動態が業態やフォーマットの盛衰に大きく影響を与える。
残念ながらウォルマートは月別決算を発表していないので、
正確には分からない。

それにしても前年同月比5.4%増。
東日本大震災をこうむった我が国とは、
ずいぶん違う。

今回、私と同行してくれた人々に、
帰国後1週間が経過する前に、
もう一度、確認のためにコメントしておこう。

日米の違い、
そして日欧の違い、
欧と米の違い。

それぞれの基本的な差異を理解したうえで、
自国、自社、自分の役に立てるという姿勢がなければならない。
その時に役立つのが、
「鳥の目」「魚の目」であり、
「虫の目」である。

何度も何度も書く。
「鳥の目」は、大局を見る力。  
全体像を俯瞰しながら、「見渡す能力」。
これを支えるのが、情報量と知識。

「魚の目」は、流れを見る力。  
時間の経過の中で、現在と未来を「見通す能力」。
これを支えるのは、経験と見識。

「虫の目」とは、現場を見る力。  
細部まで丁寧に「見極める能力」。
これを支えるのが、専門性と現場主義。

鳥の目や魚の目は、
抽象化の能力である。

抽象化の後でこそ、
具象化が役に立つ。

抽象化の欠けた観察は、
それはそれでいいが、
間違いを起こしやすい。

だから例えば日本在住の主婦が、
アメリカのスーパーマーケットを見て、
好き嫌いを云々するのはまだしも、
経営や品揃えを語ってはいけない。
かの地の現象を一度、抽象化する。
そのうえで、こちらの条件を入れてから、
具象化する。

このプロセスが必須である。

例えばもともとアメリカ小売業の1店舗当たりの客数は、
それほど多くはないから、
大繁盛店などめったにお目にかかれない。

それでもきちんと利益は出していて、
アメリカに慣れない人々にとっては、
何とも珍しい現象に見えるらしい。

だから単位当たり売上高や単位当たり営業利益、
単位当たりSKUに抽象化し、
それを業態別に比較検討することで、
業態やフォーマットの差異の説明に使うことができる。

しかしこの抽象化を経ずにストレートに紹介してしまうと、
客数の多寡や売上高の大小が、
理解できないことになる。

売価に関しても、日本のレートと比較して、
高いの安いのと評することは危険である。

だから渥美俊一先生が多用した「商品構成グラフ」が役に立つ。
価格と在庫との折れ線の「形」で、
それぞれの店や企業の政策を抽象化しつつ、
理解できるからだ。

マーチャンダイジングに関しても同様。
代表的な例が、牛肉の「赤身嗜好」。
アメリカ人の主食は赤身牛肉といってよい。
さしの入った霜降りなど大量に食べられるものではない。
だから100年も前から赤身中心。

ラウンドやランプなどモモの部位も、
フランクやブリスケットも、チャックも、
そしてリブやロインも、
赤身中心に肥育され、商品化される。

それを知らないと、
最近急に赤身肉が増えたように見える。

アメリカと日本の違いだけではない。

私がこの世界に入った30数年前には、
牛肉と豚肉の比率が、
関東と関西では正反対だった。

関西は牛が7割、豚が3割。
反対に関東は豚が7割、牛が3割。

日本の関東と関西でこれだけ違うのだから、
アメリカと日本ではさらに次元の違いがある。

これは牛肉と鶏肉の価格の違いにも出ている。

私は、1979年にアメリカ牛肉産業を、
肥育から解体、流通、消費まで、
バーチカルに徹底取材した。

まさにアメリカの牛肉産業は、
巨大な工業のようなもので、
だから一般の牛肉はコモディティ・グッズとなった。

したがって同じくブロイラーに代表される工業型鶏肉も、
当然、コモディティ・グッズとなる。

ただし「ケージ・フリー」などの鶏肉が工業型牛肉よりも、
価格が高くなるのは当たり前。
これに驚いていてはいけない。

商品構成は、
その店の顧客の嗜好に合わせる。

これは日米の違いに限らず、
マーケティングの鉄則だ。

そして顧客の嗜好に合わせることを学ぶ必要はあるが、
「アメリカがこうだから日本もこうなる」というのは間違いだ。

もちろんピーター・ドラッカー教授が言う如く、
「ノンカスタマー」こそ「未来のお客」ではある。
これは断っておかねばならない。

アメリカから帰って、
ものを考えたり、
報告をしたり。

その際、
今一度、
思い出してほしい。

「鳥の目」
「魚の目」
「虫の目」

「心の目」
ではよい週末を。

<結城義晴>

2011年06月03日(金曜日)

子どもじみた団塊政治家の「ペテン」や「詐欺」に染まらず「成果を上げる自立的な組織」を目指すこと

鳩山由紀夫前首相の口から、
「ペテン師」だの「嘘つき」だのという言葉が、
次々に吐き出される。

ところが日経新聞の巻頭コラム『春秋』は、呟く。
「もしかすると鳩山由紀夫前首相は
すごい政治家なのではないか。

ふと、そんな思いを抱いてしまった」

朝刊掲載リミットの昨夜の見方と、
今朝の菅直人首相発言による辞任の時期、
「原子炉冷温停止めど」とのギャップに、
「すごい政治家」鳩山が、
「詐欺師に騙された間抜けな政治家」に変身してしまった。

それにしても、鳩山、菅、谷垣、小沢に、亀井。
ほんとうに「子ども」じみている。

それが逆に、私たち日本人全体を、
映し出しているかもしれないと思うと、
空恐ろしくもなる。

子どもじみた顔つきに、
子どもじみた発言、
子どもじみた行為。

こんなに「子どもじみた」を連発すると、
子どもたちから叱られそうだが、
いずれにしても子どもじみた団塊の世代。

鳩山由紀夫、昭和22年2月11日生まれ。
谷垣禎一、昭和21年10月10日、
そして管直人、昭和20年3月7日生まれ。

この団塊三人衆に代表される世代に、
昭和17年5月24日誕生の戦前派も、
引きずり込まれてしまう。
小沢一郎。

戦前派のあくの強さが売り物の小沢も、
子どもじみた行為に染まっていく。

昭和11年11月1日生まれの亀井静香ですら、
団塊のボリュームゾーンに巻き込まれた感がある。

その子どもじみた「団塊親分」に、
下の世代が文句も言わず付き従う。
ヒラメ状態。

自主、自立、さらに自律。
それが政治家にも実務家にも求められている。

商人舎のスローガンは、
「自主独立・自己革新・社会貢献」
“Independency Innovation Mission”

いまや団塊集団には、政治の世界からご退場いただいて、
次の世代、若い世代に、バトンを引き継ぐ時が来ている。

その若い世代は、
インディペンデントな存在であってほしい。

そして願わくば、私たちの仕事の世界では、
子どもじみたことの起らないようにしたいものだ。

いつの時代も日本の復興は、
「民間の力」によって成し遂げられてきた。

だから政治には、「民力」発揮の場で、
どうか邪魔をしないように願いたい。

そんなことを考える。

1973年執筆の『マネジメント』の「まえがき」で、
ピーター・ドラッカーは書いている。
(『[エッセンシャル版]マネジメント』ではない)

まえがきには「専制に代わるもの」というタイトルがついている。

「我々の社会は、
わずか50年という信じられないほどの短い間に、
組織の社会になってしまった」

そして「成果を上げる自立的な組織」こそ、
専制に代わるものであることを、
ドラッカーは宣言する。

政治も組織によって成し遂げられる。
政党こそ、組織そのものだ。

だから政党は「成果を上げる自立的な組織」でなければならぬ。
政党にこそ「マネジメント」が求められる。

しかし私たちは、
これだけ政治の茶番を見せられつつも、
それに自分たちが染まることなく、
「成果を上げる自立的な組織」を目指したい。

このことだけは、肝に銘じたい。

それがやがて、日本の政治を、
「おとな」にしていくに違いない。
それを信じたい。

ドラッカーの指摘から、38年。
まだまだ「組織の社会」としての経験は、
100年足らず。

日本の私たちには、
決定的に時間と経験が不足している。
そう思うと、ちょっとホッとする。

さて今日の日経新聞コラム「人こと」。
㈱伊藤園代表取締役社長の本庄大介さんが登場。

昨日、平成23年度4月期の決算記者発表が、
芝増上寺横の、東京プリンスホテルで行われた。
20110602171819.jpg

その冒頭の発言。
20110602171809.jpg
「思ったほど(震災の)影響は大きくないのではないか」。
これは、ソフトドリンクの消費のピークとなる今夏の需要見通し。

伊藤園は「緑茶飲料・リーフ分野での絶対的№1」のポジションをベースに、
日本における総合飲料メーカーとしての地位確立を目指している。
さらに長期的には世界のティーカンパニーを標ぼうする。

その昨年度の決算。
猛暑効果で、市場は活況を呈したが、
市場の数値を上回るほどに、伊藤園は好調だった。

売上高は5.6%増の3516億9200万円。
営業利益は42.0%増の176億7900万円、
経常利益は41.5%増の165億2600万円、
純利益も28.0%増の76億7500万円。
利益はいずれも、ふたケタ増。

カテゴリーでは、
中国茶、野菜飲料、コーヒー、紅茶がふたケタ増。
海外から逆輸入の「Teas’tea」ブランドは、
2年で100億円の市場を形成している。
その海外事業も順調に推移し、
この5月には上海にも合弁会社を設立している。

本庄さんは、発言する。
「人口増の国、とりわけ若年層の増加が著しいエリアに、
積極的に打って出ていく」
20110602171759.jpg
一方、今期は節電の影響と平年並みの暑さ予測から、
昨対マイナスの3250億円という堅実な予算を計画。

原発問題では、石原都知事が自販機問題を取り上げた。

業界はすぐに輪番停電を決定し対応したが、
はたして、今夏の影響はどうか。

「車両や室内温度を高めに設定するため、
むしろ熱中症対策から飲料需要は高まるのではないか」
本庄さんは、冷静に分析した。

この梅雨が明けたら、夏真っ盛り。

その真夏の商戦に向けて、
前向きに前向きに臨みたい。

特に「頑張れ、西日本!」は強調しておきたい。

そしてそのためにも、
私たちは「成果の上がる自立的な組織」を、
整えておかねばならない。

<結城義晴>

[追伸]
昨日、村尾芳久さん来社。
新日本スーパーマーケット協会営業本部長。
20110603160402.jpg
村尾さんはコーネル・ジャパンの事務局長的存在。
正式名称は、コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン。
スーパーマーケットと食品産業の「産業内大学」。

意外な方向に進んできて、
私は驚いた。

近く、きちんと発表することになると思うが、
それこそきちんと発表しなければならない。

2011年06月02日(木曜日)

Eテレ番組「100分de名著・ドラッカー」主演の上田惇生先生と「企業の目的は企業の外にある」

菅直人内閣に対する不信任決議案。
あっさりと否決された。
賛成152、反対293。
投票総数445、過半数223だから、
菅首相の圧勝。

ただし、衆院本会議採決前の民主党代議士会で、
震災対応に「一定のめどがついた段階」での自発的退陣を表明。
「若い世代に責任を引き継いでいきたい」

それがこの票数に出た。

菅直人退陣。
枝野幸男官房長官あたりが首相となって、
民主党政権のもとでの震災対応がつづく。

ある意味で、民意が反映された形か。

鳩山由紀夫、亀井静香などが事前に動き、
小沢一郎、谷垣禎一などが狙った大連立や政界再編が封じられた。

これまた、民意の反映だろう。

さて昨夜は、NHK「Eテレ」で10時から、
「100分de名著・ドラッカー」第1回が放映された。

ドラッカー学会代表の上田惇生先生主演の番組といってよい。
20110602134958.jpg
その上田先生、素晴らしかった。

いつもの話しぶりや講義の情熱が、
テレビ画面を通じて、
ひしひしと伝わった。

内容は、ピーター・ドラッカーの『[エッセンシャル版]マネジメント』を、
上田惇生流にわかりやすく解説するというもの。
20110602135007.jpg
上田先生は、エッセンシャル版の「まえがき」こそ、
ドラッカーの「マネジメント宣言」であるという。

「まえがき」――なぜ組織が必要なのか。
写真のような画面を前に、上田先生の熱の入った説明。20110602135015.jpg
「組織として成果を上げさせることが、
自由と尊厳を守る唯一の方法である」

ドラッカーは、マネジメントこそ、
「自由と尊厳を守る唯一の方法」と宣言しているのだ。

マルクス共産主義も、
ブルジョア資本主義も、
経済至上主義であった。

それを脱しようと台頭してきたナチスの全体主義は、
自由と尊厳を否定した。

ドラッカーは、「マネジメント」こそ、
「全体主義」に代わるものだと言い切る。

上田先生は、この一番大事な歴史観から、
ドラッカーの紹介に入った。

次が、「パート1・マネジメントの使命」の中の、
「第1章 企業の成果」の中の、
「2 企業とは何か」からの引用。

ここで最も有名なフレーズが登場。
「企業の目的の定義はひとつしかない。
それは、顧客を創造することである」

20110602135040.jpg
その前にテーゼを出す。
「企業の目的は、
それぞれの企業の外にある」

私も文章家の端くれとして、
「参った」としか言いようがない表現。

企業の目的は、企業の中にはない。
それぞれの企業の外にある。

企業自身の利益を上げることが、
企業の目的ではない。

企業の目的を果たすために、
利益は必要な条件であるけれども、
断じて、それが目的ではない。

利益よりも、顧客が優先される。

倉本長治の最も大事な言葉。
「店は客のためにある」
「店(企業)は客(企業の外の顧客)のためにある」

私の手元にある『エッセンシャル版』は、
「2001年12月13日初版発行」のもの。

この本では、9級の小さな字で、
こんな大事なことが、さらりと書かれている。

上田先生は、テレビの大画面の大きな字で、
この一番大事な二つのことを強調した。

なんともすごい番組だった。
20110602135026.jpg
この番組は毎週、火曜日の夜10時にEテレで、
25分ずつのストーリーが4回放映される。

次の第2回は来週6月8日、
第3回は15日、
第4回は22日。

是非、お見逃しなく。

リアルタイムに見られない人は、
絶対に録画しておくべきだ。

さて、『店長のためのやさしい《ドラッカー講座》』
上田先生にも推薦文を書いていただいた。
20110601155313.jpg
上田先生のコメントは、
「これは小売業・サービス業の店長のためのドラッカーである」

上田先生は自らドラッカー学会の代表を務める。
そのホームページの「ご挨拶」には、以下のようにある。
「不思議なことに、
誰もがドラッカーは
自分のために書いてくれたと思います。
5年経ったらまたそのとき、
自分のために書いてくれたと思います」

「ドラッカー・ファンが10人寄れば、
それぞれが別のドラッカーをもっていることを知ります」

「つまりドラッカーは、
それぞれのドラッカーです」

私は、本の表紙のトップタイトルに書いた。
「ドラッカーは小売り・サービス業を応援している!」
まさにこれが「それぞれのドラッカー」を表している。

私は、『店長のための《ドラッカー講座》』が、
上田先生が最も嫌う「ハウツー本」になっていないかを、
一番、気にかけていた。

わかりやすく、やさしく、ドラッカーを、書く。
するとどうしても「ハウツー本」に陥りやすい。

しかし上田先生から、
私の盟友・川勝利一さんを通してメールをいただいた。
「『店長のための…』
①ハウツーにはなっていませんので御心配なく。
②学会HPで書評と告知を掲載の予定です」

本当にホッとしたと同時に、
上田先生のやさしさに感動した。

昨夜の番組に関して、上田先生の呟き。
「ドキドキしています。上田」

越路吹雪という超大物歌手。
素晴らしいシンガーだった。

しかし舞台で歌う直前まで、
「ドキドキ」していて、
いつもマネジャーに背中を押してもらうようにして、
舞台に出ていった。

しかしいったん歌い始めると、
滔々と、堂々と、歌いきった。

上田惇生は、まさに越路吹雪だった。

昨夜の番組を見ていて、
私はそう思っていた。

上田先生、ありがとうございました。
何度も言うけれど、いい番組でした。
本当に勉強になりました。

ところで、民主党に自民党、そして公明党、エトセトラ。
「党の目的は、
それぞれの党の外にある」

政党や政治家こそ、
ドラッカーを学びましょう。
ドラッカーはそれを決して、
拒否はしないはず。

<結城義晴>

2011年06月01日(水曜日)

6月の商人舎標語はドラッカーからとった「顧客からのスタート」とイオン・ビジネススクールでの燃える講義

現地時間5月28日、日本時間29日。
サンフランシスコ国際空港を発って、
日本に帰国。
20110601151817.jpg

空港では、浅野秀二先生と別れの固い握手。
20110601151833.jpg
もう、私のアメリカにおけるベストパートナー。
心から感謝したいと思います。

それにしても今回は疲労困憊。
二つの視察団を連続してコーディネートし、
そのうちの商人舎ベーシック・コースは、参加者90人。

まことにありがたいことですが、
私も全力を挙げて講義し、解説し、引率しました。

帰国してから、一昨日、昨日と、
充実したスケジュールの中で、
これまた全力投球。

とうとう、疲労のピークを迎えて6月に突入。

雑誌原稿やセミナー・テキスト、更に「月刊商人舎」など、
ご迷惑をおかけしています。

さて6月1日。

今日の日経MJのカコミ『消費見所カン所』に、
セブン&アイ・ホールディングス会長の鈴木敏文さん登場。
「東日本の需要が旺盛な一方、
被災していない西日本が沈滞している」

これは、イオン㈱社長の岡田元也さんと同じ趣旨の発言。

鈴木さんは続ける。
「消費を活性化し国内総生産を支えなければ、
被災地への応援とならない」

そして「小売業として矢継ぎ早にイベントを打ち出すなどして、
消費者心理を刺激しなくてはいけない」

全くその通りです。

「頑張れ、西日本!」
不思議な逆転現象ですが、
今度はこう叫ばねばならない。

その6月。
もう関東地方までは5月27日には、
例年より早く梅雨入り。

北陸・東北なども早まって、
今年の6月は梅雨一色。

そんな状況の中で、
鈴木敏文さんの指摘通り、
「矢継ぎ早のイベント」を打ち出し、
「消費者心理を刺激」し続けるのが、
この6月の課題となる。

ピーター・ドラッカー先生が、
『プロフェッショナルの条件』の中で書いていて、
私が『店長のためのやさしい《ドラッカー講座》』の第3章で引用したように、
「9時から5時までただ体を動かしているだけ」の人間だったら、
今月はしんどいかもしれない。

しかし、「考えることこそ知識労働者に固有の仕事である。
考えることが為すべき仕事の始まりである」

これも同じ文脈の引用だが、
「知識商人」にとっては、
今月は「成果」が期待できるし、
やりがいが頂点まで高まる30日間になる。

梅雨の中で、
第3日曜日の19日は「父の日」。
5月が子どもの日から母の日だったのに対して、
6月は父の日。

この対照的な主役の切り変わりが、
消費者心理の刺激には絶好の「テーマ資源」。

そして6月22日(水曜日)が夏至。
一年で一番昼間の時間が長い日。

もう、夏真っ盛りのイメージ。

今年は、スーパークールビズ大隆盛。
夏真っ盛りのイメージ。
そして父の日。

全体の色合いは、この3点で決まっている。

それをいかに店頭や商品、サービスに表現できるか。

「知識商人」の「考える力」の発揮どころである。

さて今月の商人舎標語の発表。
「顧客からのスタート」

『店長のためのやさしい《ドラッカー講座》』が発行されたばかりだし、
ドラッカー先生の言葉からとった。
「真のマーケティングは、
顧客からスタートする」

《ドラッカー講座》169ページから。

いかがだろう。
2011年6月という月が見えてきただろうか。

さて昨日の結城義晴の行動。
午前中は、カスタマーコミュニケーションズ㈱の取締役会。
私はこの会社の非常勤取締役を務めている。

その役員会の流れで、㈱プラネットを訪れ、
玉生弘昌社長と懇談。
20110601152453.jpg
プラネットは現在、
カスタマーコミュニケーションズの実質的なオーナーで、
玉生さんも役員会に顔を連ねる。

《ドラッカー講座》をプレゼントして、写真。

玉生さんのご趣味で、
応接室には「書」が掲げられている。
その一つが、これ。
20110601152503.jpg
「青山白水映紅楓」
早稲田大学第3代総長・高田早苗の書。
高田早苗は初代学長で、大隈重信を支えて、
大学を経営し、1923年から1931年まで総長。
政治学者で衆議院議員でもあった。

玉生さんとふたり、早稲田魂を確認し、
高田早苗の書の前に恐縮しつつ、
私は自著に筆で下手な字を描いた。
「心は燃やせ、頭は冷やせ」

その後、千葉県幕張本郷へ。
2011年度イオン・ビジネススクールの冒頭講義。
20110601151926.jpg
3泊4日で、全国から、
イオングループのSM店長と商品部員が集まった。

私のテーマは、
「商業の産業化・現代化とナレッジ・マーチャントの役割」
20110601151933.jpg
2時間15分、ちょっと時間を延長して、
燃えて、語りきった。
20110601153253.jpg

結城義晴のメッセージ、
伝わっただろうか。
「知識商人の志」、
共有できただろうか。
20110601153302.jpg

ドラッカー先生は言う。
いや、その分身の上田惇生先生が強調する。
「原理原則を補助線として使え」

私もこの点を強調することに大賛成。
20世紀の「原理原則」を補助線として使うことによって、
21世紀の難題に取り組むことができる。
20110601151941.jpg

それが商業を、
「近代化から現代化へ」と進化させる。

私は、その担い手の一翼となりたい。
その担い手たちと手を取り合っていきたい。
応援したい、支援したい。

<結城義晴>

[追伸」
本日夜10時から、
NHK「Eテレ」に上田惇生先生が登場。

昨日まで「教育テレビ」と呼ばれていた。
番組名は「100分de名著・ドラッカー」
25分ずつの番組が4回放映される。
今夜はその第1回。

みなさん、是非ご覧ください。

2011年05月31日(火曜日)

米国小売業視察報告「トレーダー・ジョーのトップパネルを虫の目で見るの巻」

アメリカから帰っても、
休む間もない。
いや、休まない。

昨日は夜、
立教のF&Bマーケティングの講義。
2時限・3時間。

講義は負担になったりしない。
講義していて、癒される。

この講座は7月までだが、
その前半のハイライト。
「コモディティとノンコモディティ」

午後は、商業問題研究協会(RMLC)の5月月例会と、
パチンコトラスティボード(PTB)有識者懇談会が重なった。

私はまず、PTBに出てから、その後、RMLCに合流。

PTB有識者懇談会は、
大阪万博を発案・企画した和田裕先生が新しい座長となって、
第三者機関としての性格に強い主張が加わりそうで、
まことに楽しみだ。

ところで、5月27日金曜日の午後、
「第6回学生懸賞アイディア・エッセイ」の表彰式が行われた。
主催はパチンコチェーンストア協会。

私は第1回から審査委員長を務めているが、
今年は昨年の2倍、46件の応募があった。

その中から最優秀賞に選ばれたのは、
南九州大学環境造園学部造園学科の小髙大喜さん。
20110529201649.jpg
優秀賞は3論文4人が受賞。

本来ならば私がプレゼンターとならねばならないところだが、
渡米中ということで、
PCSA代表理事の加藤英則さんが賞状を読み上げた。

大阪経済大学経営学部第1部経営学科の前田真悟さん、
共作の一橋大学社会学部社会学科の菰田レイ也さんと水野一歩さん、
最優秀賞の小髙さん。

今回の論文に共通していたのは、
高齢化、国際化、環境問題への対応。
ホール経営のサービスの向上と、
エンターテインメント産業としての課題を、
それぞれが学生ならではの新鮮な視点で考察している。

さらに、会場をうめつくした経営トップを前にして、
壇上にあがった5人のスピーチは堂々としていた。
20代の若者らしい真摯さがあった。
会場の皆が一様に感動した。

その後の経営勉強会では、
仙台市在住のほくとう通信社代表の友道学さんが、
東日本大震災の現地取材報告を行った。
20110529202701.jpg

友道さんは、震災直後から、
宮城県から岩手県までの沿岸部の被災地を、
丁寧に取材し、3000枚に及ぶ写真を撮り続けてきた。
20110529203303.jpg
(陸前高田市の津波で骨組みだけが残った建物)

「そこに居合わせた自分の使命」
友道さんはそう語り、
自分の記録の一端を75分にわたって報告した。

さて、アメリカ報告の続編。
今日は、トレーダー・ジョー。
20110531170130.jpg

もうこのブログの常連で、
何度も紹介した企業だが、
現在のアメリカでもっとも元気な店。

2010年度年商85億ドル。
(1ドル100円換算で8500億円)
今年度の成長率6.3%。
1万平方フィート(280坪)の店舗が365店。

「リミテッドアソートメント」
というが、
2000~2500SKUに品揃えを絞り込んだスペシャルティストア型。
しかし店舗づくりはローコスト。
販売金額の25%が酒類、食品は75%。
プライベートブランドの比率は高く、
食品の80%はPB。

さらにオーガニックフーズと「安さ」が最大の特徴。
この二律背反を実現させたことで、
ホールフーズマーケットと並んで、
独壇場のポジショニングを確立した。

1958年にロサンゼルスでジョー・コロームによって創業された小売店。
コンビニエンスストアのような小型店を3店舗経営していたが、
1967年にセブン-イレブンが進出してきて、
生き残りをかけて新フォーマットを開発した。。
最初は輸入ワインやグルメフードを中心に扱ったが、
スーパーマーケットの品揃えへと広げていき、
現在最強のフォーマットとなった。

今回はその店づくりの特徴の一つを紹介しよう。
すなわち「トップ・パネル」

トレーダー・ジョーの各店には、
3人くらいずつパネルのライターがいる。
アーティストだったり、美術大学の学生だったり。
彼らが個店ごとにパネルをつくる。

木造りの什器とこのパネルやPOPが、
ことのほかマッチしていて、
トレーダージョーのポジショニングが出来上がっている。

エンド展開はダイナミック。
20110531165403.jpg

そのトップパネル。
「オーツシリアル」
20110531170104.jpg
黒板にチョークで、独特の文字とイラストを描く。

今回は、この店のトップパネルをすべて、
ご覧にいれよう。
20110531165420.jpg

真ん中にオーガニック・ケチャップ。
あとはマスタードなど調味料。
私は今回、思わずケチャップを買って帰った。
20110531170038.jpg

オーガニック・トルティーアのエンド。
20110531165432.jpg

そしてパネル。
20110531170026.jpg

チリのエンド。
20110531165800.jpg

そしてパネル。
実にわかりやすいビーフとチキンとターキーのチリ。
20110531165748.jpg

店舗の奥にはジョーズ・カフェと名づけられた試食コーナー。
20110531165341.jpg

スナックのエンド。
20110531165447.jpg

そしてカラフルなパネル。
20110531170010.jpg

店の入り口のバケット。
20110531165538.jpg

チーズ・コーナーのパネル。
20110531165600.jpg

ミール・ソリューションのコーナーのパネル。
20110531165614.jpg

ミート部門のパネル。
20110531165625.jpg

ミルクのパネル。
20110531165642.jpg

エッグ・コーナーのパネル。
20110531165654.jpg

乳製品コーナー。
デアリ―という。
20110531165720.jpg

ジュース・コーナーのパネル。
20110531165737.jpg

ディップ各種のパネル。
20110531165811.jpg

ワインショップのパネル。
20110531165902.jpg
シャルドネのパネル。
20110531165838.jpg

こちらはビール。
20110531165912.jpg

天井からつるされたワインボトル。
20110531165946.jpg

人気のオリジナルエコバッグのパネル。
20110531170049.jpg

ギフト・カードのパネル。
20110531165850.jpg

店舗入り口の花売り場とビネガー。
20110531170119.jpg

そして最後にエクスプレスレーンのイラスト。
20110531165508.jpg

ついでにトイレわき。
地域のプロスポーツチームの応援。
バスケットボールのホーネッツと
アメフトのジェッツ。
20110531165822.jpg

いかがだろう。

マーケティングでいう「ポジショニング」とは、
(1)ターゲット顧客の心の中に独自の位置(ポジション)を占めるために、
企業が店舗と商品とサービスのイメージをデザインすること。
(2)ポジショニングは自店と競合店との差異を、
明確にするために行われる。

その小売業におけるポジショニング要素は5つある。
(1)店づくり、レイアウト、内装、照明の差異性
(2)マーチャンダイジング、売り方の差異性
(3)コミュニケーション
(4)プロモーション
(5)パーソナリティ・イメージ

トレーダー・ジョーは、これらの5つの要素を、
すべて備えてポジショニングを確立している。

トップパネルだけとってみても、
それが良くわかる。

鳥の目・魚の目とともに、
虫の目で凝視することも必要。
それが、企業の本質を理解することになる。
経営戦略を知ることになる。
(まだまだつづきます)

<結城義晴>

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外研修会
2026年USA研修会
国内研修会
商人舎チラシ研修会

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2026年9月
日月火水木金土
« 8月  
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930 
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.