結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年06月13日(月曜日)

ドラッカーのマッサージ法「理想を求め、 手持ちの道具で、 ケースバイケース。 一歩一歩」

Everybody! Good Monday!
[vol24]

2011年第24週、
6月第3週です。

昨日から、九州・近畿に激しい雨。
土砂災害や河川の増水が起こりそう。
そして全国的に雨模様。
したがってむし暑い夏日になる。

週の後半になるにしたがって、雨模様。

内閣の内側からも、
菅直人首相の退陣を促す声が出始めた。
これはもう、末期症状。

ならば早いところ、
手術したほうがいい。
放置するのが一番、いけない。

そして6月の第3週日曜日は、
「父の日」

アメリカで始まった「ファザーズ・デー」
6月第3日曜日を父の日にする国が圧倒的に多い。
アメリカ合衆国、イギリス、フランス、カナダ、
日本、中国、インド、エトセトラエトセトラ。

始まりは1909年。
父親の男手ひとつで育てられた娘が、
教会の牧師に嘆願して、
父の誕生月に礼拝してもらった。
娘の名はソノラ・スマート・ドッド。
ワシントン州スポーケンの人。

翌年の1910年6月19日に、
最初の父の日の祝典が開かれ、
1916年には、第28代大統領ウッドロー・ウィルソンが、
スポケーンを訪れて父の日の演説を行い、
父の日が認知される。

1966年、第36代大統領リンドン・ジョンソンが、
父の日を称賛する大統領告示を発し、
1972年、正式に国の記念日に制定。

大統領の人気取りのようでもあるが、
「アメリカの父たち」からも、
母や娘、息子たちからも、
おおいに歓迎された。

私も喜んで「父の日」を祝いたいと思う。
だから今週は「父の日」一色。

考えてみると昨年の今頃は、
南アフリカのサッカー・ワールドカップ一色だった。

今年はそれがないが、
「父の日」。

とりわけ東日本大震災で被災した「父」たちに、
心のこもったプレゼントをしたい。

小売業やサービス業は、
そのお手伝いに精を出したい。

話題は変わるが、
昨夜、タイ古式マッサージをしてもらった。
2時間たっぷりと。
そして堪能した。

ひとことで言えば、
タイ古式マッサージは、
ストレッチのお手伝いである。

ちょっと激しいし、痛いけれど。

被術者の私はマッサージのコースの間に、
多くのヨガと同じ体位をさせられた。
私が受けたのは「チェンマイスタイル」と呼ばれ、
ストレッチ動作が多い。

私は自分でも、
ストレッチを日課にしている。

ストレッチとは、
体のある筋肉を引っ張って伸ばすこと。

筋肉の柔軟性を高め関節可動域を広げる。
様々なメリットがもたらされる。

毎朝起きると、
簡単な運動をする。

まず仰向けになって、
両手で右足を抱え込ん深呼吸5回。
次に左足を抱え込んで深呼吸5回。
さらに両足を抱え込んで深呼吸5回。

最後に精一杯伸びをする。

これだけ。

しかしタイ古式マッサージを受けて、
自分だけのストレッチも大切だが、
ときどきこのマッサージを受けることの効用を自覚した。

これは体のメンテナンスの問題だけではない。

心のメンテナンスにも、
マッサージが必要だし、
仕事や勉強にも、
スポーツや芸術にも、
専門のマッサージ師のような存在が必要だ。

考えてみると、
私が商人舎や大学院でやっていることは、
このマッサージ師のようなものだ。

会社では上司は部下のマッサージ師の役を果たす。

ドラッカー先生も上田惇生先生も、
マネジメントする人間をマッサージする。

マッサージはフランスで生まれた。
「直接皮膚に求心的に施術する手技療法」
それによって主に、
静脈系血液循環やリンパ循環が改善される。

それを言葉や態度で、
人の心に施す。

コーネル・ジャパンの講義で、
上田先生が繰り返したドラッカーの言葉、考え方。

理想を求め、
手持ちの道具で、
ケースバイケース。
一歩一歩。

これこそドラッカーのマッサージ法。

今週の私のスケジュール。
今日、月曜日はPCSAチャリティゴルフ大会。
千葉県の立野クラシックゴルフ倶楽部。
被災地への義捐金を集めます。

夕方、池袋の立教大学でF&Bマーケティングの講義。
夜の9時45分まで3時間、授業します。

火曜日14日は、福岡。
TERAOKAニューバランスフェアで記念講演。

テーマは「大震災に学ぶこと」
いつもの博多スターレーンで午後1時から。
皆さんおいでください。

なお15日は、 林廣美先生が講師。
ご存知、日本フードサービス専門学院学院長。
惣菜マーチャンダイジングで日本の第一人者。
同じく博多スターレーンで午後1時から。
テーマは「原材料の値上がりに対抗せよ」
マル秘製造テクニックとマル秘調理技術を公開
こちらもお越しください。

その15日、16日は、
コーネル大学RMPジャパンの講義。

今回は蓼科で合宿し、
大好評のシミュレーション・ゲームで学ぶ。
浅香健一先生、森順治先生。
荒井伸也先生と私が審査員になって、
優勝チームを決定します。
ご期待ください。

今月の商人舎標語。
「顧客からのスタート」

理想を求め、
手持ちの道具で。
ケースバイケース。
一歩一歩。

では今週も。
Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2011年06月12日(日曜日)

ジジと『店ドラ』[2011日曜版vol24]

ジジです。

梅雨なのに、
むし暑いというかんじは、
まったくありません。
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おかげさまで、
よくねむれます。
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来週の日曜日は、
父の日。
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ユウキヨシハルのおとうさん、
さいきん、うれしいことが、
つづきました。
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アメリカでのシゴト、
ほんとうに大成功。
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うれしそうでした。
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それから立教大学。
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日経新聞の「東京・首都圏経済」版に記事がのりました。
「立教大、シンボルの本館耐震工事に着手 設備も更新」
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「れんが造りの外観はほぼ変えずに耐震補強する」
記事に書かれています。
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その立教に、きのう、
結城ゼミOB会が発足しました。
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大学院でゼミを担当しはじめて、
3年目をむかえます。

おくりだした卒業生は、
まだ11人で、
ことしのゼミ生は7人ですが、
とにかく、OB会が発足。

うれしいことのようです。

それから、本。
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『店ドラ』(てんどら)とよばれて、
うれています。

ドラッカー先生のかんがえを、
わかりやすく解説した本。
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ざんねんながら、
いま、本屋さんには、
ならんでいません。

うりきれてしまったからです。
大至急、印刷しています。

でも、『店ドラ』とよばれるのは
とても、うれしいようです。

ボクは、
おとうさんがよろこんでいるところ、
すきです。
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『店ドラ』で、
なんだか、
ボクも、
うれしくなります。

<『ジジの気分』(未完)より>

2011年06月11日(土曜日)

震災後アンケートと消費者動向調査で明らかになった「人々は働きたがっている」――これこそ日本再生の原動力だ!

3月11日の、
あの大津波・大震災から、
3カ月が経過した。

新聞もテレビも、このニュースを取り上げ、
政治の混迷をあげつらう。

朝日新聞が一面トップで取り上げたが、
「雇用と仕事」が最大の問題であると思う。

朝日新聞が被災した42市町村長にアンケートをした。
「6割余りが被災者の生活再建の見通しが立っていない」と回答。
最優先課題の回答は約7割でトップが「雇用の確保・創出」。
次が、「被災者の生活資金支援」
第3位が「仮設住宅など住まいの確保」。

ただし福島県内の首長は15人中13人が、
「原発事故の早期収束・安全確保」と回答した。

仕事ができないと収入がない。
だから生活できない。

これも大きな問題ではある。

しかし仕事がないと、
生きがいを持てない。

これこそ深刻な問題だと思う。

どんな人間も仕事を持つことが、
生きるエネルギーとなる。

利益を上げたり儲けたりの仕事でなくとも、
地域にお役立ちする仕事、
ボランティアの仕事、
社会に貢献する仕事。

だから「仕事」の問題。
「雇用」とはその仕事をつくり、
与え、雇うことだ。

生活は、例えば国や自治体が、
一定期間、ある程度、面倒を見ることもできる。

しかし仕事こそ、
人間が生きるために必要なもの
だと、
私は思う。

この震災にあって、
ご主人を亡くしたヨークベニマル中浦店のベーカリー・マネジャー。
「毎日、仕事している方がいい」と言って、
元気に働いた。

仕事が、
つらい出来事を忘れさせてくれる。

仕事に没頭することで、
自分を取り戻せる。
自分を維持することができる。

その仕事を、
一人ひとりの被災者に、
準備し、提供する。

いま、私たちがやらねばならないことは、
これだと思う。

地元の小売業やサービス業が優先すべきは、
仕事を提供することだ。

さて、5月の消費動向調査。
一般世帯の消費者態度指数(季節調整値)は、
前月比1.1ポイント上昇の34.2。
これは消費者心理を示す指標だが、
4カ月ぶりの改善。

大震災後の自粛ムードは解消されつつある。
身の回り品の価格上昇もひとまず落ち着いた。

それでも、被災地を中心に、
「収入や雇用の先行き不安」は拭い去れていない。

消費者態度指数は4項目を調べる。
その4つの指標がすべて上向きとなった。

小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。

それが良い方向に向かいつつある。

4つの指標のうち、「暮らし向き」は1.6ポイント上昇。
「耐久消費財の買い時判断」は2.6ポイント改善。
しかし、「収入の増え方」と「雇用環境」は、
0.2ポイントの向上にとどまる。
どうやら日本中の問題点は、
「雇用と収入」。
それを裏付ける「仕事」に、
収れんされてきた。

人々は働きたがっている。
これこそ日本再生のうれしい原動力だと思う。
一方、昨日の日経新聞の『消費のなぜ』
保存食が好調な売れ行きを続ける。

保存食とは缶詰やレトルト食品など。

東日本大震災の直後、備蓄用に売れた。
買い溜めされた。

日経新聞は分析する。
「もしもの時の備えに加え、
日ごろの食卓の『もう1品』として、
活用される場面が増えた」
〝二つのニーズを持つ商品”というわけだ。

サミットとマルエツの事例が紹介される。
サミットでは震災直後の3月、
缶詰が前年同月の1.7倍に増加。
5月に入っても10%以上の売れ行きが続く。

サミットは顧客データ付ID-POSシステムを導入しているから、
どんなカスタマーがどんな缶詰を購入し続けているかは、
わかっているはずだ。

売れ筋はコンビーフやサンマ、サバなど。
おかずに使える「味付け缶」。

マルエツでは、レトルトや冷凍食品が、
3月に前年の1.5倍以上、
5月も同1割ほど上回る水準で売れている。

投稿・公開サイト「クックパッド」では
「缶詰」の検索数が震災後に約1.6倍になった。

「備蓄用に買った缶詰の活用法に気づいた主婦らが、
日々の料理に積極的に使い始めた」

日経記事は最後に、日本缶詰協会の推計データを公開。
缶詰の市場規模は2009年が約2500億円。
「近年は頭打ち傾向」ではあったが、
震災後は「便利なもう1品」となるか。

この記事が、広告タイアップ企画でなければよいのだが、
そうだとしても「保存食」の味の見直しや簡便性のニーズに、
消費者が再び目覚めたことは確かだろう。

震災後の変化に商機がある。

今週もこのブログを読んでくださって、
心から感謝。
よい週末を。

<結城義晴>

2011年06月10日(金曜日)

『店ドラ』2週間で3刷とAJS第49回総会模様と味の素伊藤雅俊社長の「安定供給なくして効率化なし」

おかげさまで『店ドラ』(てんドラ)、
本日、3刷決定しました。
新たに5000部が6月20日に刷り上がる予定。
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次々に大量のお申し込みをいただいて、
5月28日発行以来、2週間で3刷です。

著者として、本当にうれしい。
ありがとうございます。

さて商人舎ホームページも充実し続けています。

まず新設ブログは、
「五十嵐ゆう子の米国日記」
「浅野秀二のアメリカ寄稿」の中から独立しました。
体験小説「Thank You 命をありがとう」でも、
多くの感動を呼んだゆう子さんのブログ、
ぜひご愛読ください。

今回は、ラスベガスの「グレイザーズ」に関してのレポートです。
インディペンデント・スーパーマーケットですが、
イノベーションにあふれた店です。

それから金曜日恒例の「林博美の今週のお惣菜」。
今日は「初夏の鯖寿司」。

立教・結城ゼミ「ブルティンボード」ブログにも久しぶりに投稿。
今年3月に卒業した渋木克久さんが、
吉野家ホールディングス社長の安部修仁さんの講演を聴いて、
その内容に感動しつつ、
自分の修士論文に関するコメントを書いています。

それから商人舎何でもリンク集「知識商人の輪」には、
新しく加わったブログが掲載されます。

最新ブログは「ホスピタリティおやじの独り言」
コーネル・ジャパンの講師も務めていただいている田中実さんのブログ。

それから「千田直哉のPaper Blog+」
『チェーンストアエイジ』編集長の毎日更新ブログ。
最新版は「オール日本スーパーマーケット会長に荒井伸也氏再選」。

さらに松崎靖さんの『あなたへの手紙』
6月7日版で『店ドラ』を紹介してくださっています。
ありがとうございます。

それから『燃える豆魂日記』
山下リツ商店社長の山下浩希さんのブログ。
2月以降、ツイッターを書いていて、
ブログは開店休業状態だったが、
5月から復活し、毎日更新。

何でもリンク集はこれからも増やしていきます。
その都度、ご紹介します。
よろしくお願いします「知識商人の輪」を。

さて、昨日は朝から、滋賀県彦根に出張。
平和堂の米国視察チームへの事前講義。
「理念と心構え、考え方」を丁寧に丁寧に語ったため、
米国チェーンストア事情は、少し時間を割愛。
しかしそれは向こうに行ってから徹底的にレクチャーする。

夕方、帰横して、みなとみらいで、
オール日本スーパーマーケット協会第49回定期総会に出席。
場所はパンパシフィック横浜ベイホテル東急。

今回の定期総会では、
第50期に向けた役員改選が行われた。
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会長は引き続き、荒井伸也さん。
役員の顔ぶれも変わらず、
50周年事業に向けた布陣となった。

専務理事はもちろん松本光雄さん。
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総会後の記念講演は金美齢さん。
「日本再生への提言」がテーマ。
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金さんは台湾に生まれ、早稲田大学の文学部に入る。
それから台湾の民主化運動を支援、
政権を批判したことで、ブラックリストに載る。

それから31年間、故郷に帰ることができなかった。

しかし2000年の政権交代後は、
台湾の国策顧問に就任する。
まさに「私の歴史はアップ&ダウンだった」。

しかし、「自らの信念を変えなかったことが、
今の自分のポジションをつくった」

「軽佻浮薄さが日本の衰退の原因」

「本質を見分ける眼、本質を学ぶ姿勢、
そしてぶれないことが、大切なこと」

金さんの話は、テレビで政治や政治家を斬るより、
ややトーンは柔らかかった。

さて、3・11の東日本大震災後、
多くの会合が延期され、あるいは中止されているが、
そんな中で開かれたAJSの定期総会と懇親会。

プログラムにも、会場にも、
さまざまな工夫がなされていた。

会場の外のホワイエでは、
被災地復興支援のために、
被災県の観光パネルと資料が用意されていた。
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もちろん、コプロの「生活良好(くらしりょうこう)」の商品も展示。
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さらに、受付の横には書籍販売コーナーが設けられた。
左に西山寛商事の西山進社長の新刊『人生の正体』(商業界刊)、
真ん中は荒井伸也会長の『小説スーパーマーケット』(講談社刊)、
そして右が話題の(?)『店ドラ』(イーストプレス刊)。
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ほんとうにありがたいことです。

そして、懇親会。
実は私は、この懇親会からの合流となった。
開会のあいさつは、二人の正会員経営者。
東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市のスーパーマーケット。
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右が㈱片浜屋専務取締役の佐藤俊夫さん、
左が㈱マルニ代表取締役社長の伊藤栄吾さん。

「気仙沼は200世帯のうち180世帯が、
きれいさっぱり流された。
しかし我々は、
みなさんが思っている以上に元気です」

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伊藤さんの言葉に、
聞いていた私たちが元気づけられた。

メニューには、東北・北関東の食材が使われていた。
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せっかくの食材を美味しく食べようとしてか、
この日の名刺交換会はいつもより遅かった。

そしていつもより控えめな懇親。

荒井伸也会長と、伊藤社長、佐藤専務の4人で写真。
必ず近いうちに、お二人に会いに気仙沼に行きます。
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㈱伊藤園副社長の本庄周介さん(左)と同じく副社長の江島祥仁さん。
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㈱菱食代表取締役会長の後藤雅治さん。
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そして同じく取締役副社長執行役員の中嶋隆夫さん。
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㈱寺岡精工専務の高野公幸さんと営業企画室部長の萩原真さん(左)。
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中締めはご指名によって私。
光栄なことです。
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「東日本大震災の後、
スーパーマーケットはまさにライフラインの役目を果たした。
ライフラインとは平時には当たり前の存在。
しかし有事にこそ素早く復旧して活躍しなければならない。
そのために、これからどう行動していくか。
勉強を続けなけばならないと思う」

三本締めは、すべての皆さんのご協力のもとに、
きれいに決まった。
心から感謝。
そして最後に松本専務理事と写真。

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松本さんは前松坂屋ストア社長。
スーパーマーケットの社長が専務理事の協会、
それがこの協会の「強み」である。

ところで、今日の日経新聞『人こと』欄に、
味の素の伊藤雅俊社長が登場。

東日本大震災によって、
「食品の重要性が再認識された」

どこのメーカーもそうだったが、
被災地へ商品を無償提供した。
さらに首都圏などで起きた「買いだめ」に関して、
「生きるために必要な商品をつくるメーカーとしての責任を痛感した」

それから重要な考え方を披露。
「安定供給なくして効率化はあり得ない」
つまり「効率優先で集約してきた工場や物流拠点の再分散化」が、
検討されねばならないとの指摘。
震災を教訓に「今後の事業の在り方を再構築」する。

ジャスト・イン・タイムの高度なサプライチェーンは、
いわば中央集権的な全体システムである。
それに対して「分散型・在庫型」の製造や物流も、
仕組みの中に入れられないか。

かつては、そして今でも、
ジャスト・イン・タイムのシステムはやさしくはない。
しかしそれを成し遂げたうえに、さらに、
次の課題を付け加えて解決する。
難しいけれども、重要なイノベーションである。

ピーター・ドラッカーいうところの両者のバランス。
私流にいえば「オクシモロンの問題解決」。

「言うは易し、行うは難し」
けれども、地震列島の上で生活し、
ビジネスを営む私たちは、
この難題に取り組まねばならない。

昨日、伊藤園副社長の江島さんとも同感した。
伊藤園は全国の営業所に一定の商品在庫があった。
そこですばやく震災対応できた。

平時には無駄なもの、
有事には有用なもの。

「バランスを考え、
優先順位をつける」

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それが仕事の本質であり、
マネジメントの真髄である。

<結城義晴>

2011年06月09日(木曜日)

Eテレ「100分de名著・ドラッカー」によって明らかにされた「社会の許しがあって存在する企業」

Eテレの番組『100分de名著・ドラッカー』第2回。
今回も、良かった。
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今回のテーマは、
「何のための企業か」
上田惇生先生、絶好調。
上田節に私は再び、酔いしれた。

第2回で上田先生が選んだ文章がこれ。
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企業が存続する意味を、
これほどに明確に論じた文章はない。

どんな企業も、
どんな組織も、
社会や経済の許しがあって、
存在している。


社会や経済は企業を、
一夜にして消滅させる力を持つ。

企業の中にいて、内側の目しか持たないと、
まるで「真空に独立して存在している」と、
勘違いしてしまう。

会社と個人がこのままの状態を続けると、
やがて「ゆでガエル」となる。
そんな会社、あなたは知らないか。

上田先生、今回も存分に語ってくださった。
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そしてドラッカーの真髄が随所に現れた。
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バランスには三つある。
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とりわけ二番目が大事。
近い将来と遠い将来との間のバランス。

両方大事だというところに、
ドラッカー思想のカギがある。

どちらかではない。
トレード・オフではない。

両方大事で、そのバランスのとり方に、
経営の本質がある。

「実も蓋もない話」だが、
それが21世紀の問題解決の心構え。

最後に上田先生は語る。
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「金もうけのためにやっていると思った途端、
変になる」

忠告の言い回しであるところが、
ドラッカーの真骨頂だが、
これは、倉本長治の『商売十訓』第一訓そのもの。
「損得より先に善悪を考えよう」。

「金もうけ」と考えるな、
しかし「明日のために利益も必要」と、
ドラッカーはいい、
倉本長治は、
「欠損は社会のためにも不善と悟れ」という。

最後に、手厳しい言葉。
ドラッカーは、組織の中のこんな存在に、
我慢がならなかったに違いない。
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ドラッカーの観察者としての鋭い目が表れた言葉。

「知りながら害をなすな」
私はこういった表現が、大好きだ。

これまた、あなたの会社に、
この類の存在は、ないか、
こんな人間は、いないか。

あなた自身は、
そうなってはいけない。
それと闘わねばならない。

さて今朝の日経新聞に商品比較記事。
面白い。

「夏向けの女性用機能性肌着」

ユニクロを中心に、
イオンとイトーヨーカ堂、
3社のコンパリゾン。

機能性肌着とは、
「着るだけで夏を涼しく過ごせる効果をうたった」商品。

今年は、節電とクールビズで、
大ヒットの予測が立つ。

そこで日経新聞の特集は、
機能性肌着の中で、
「吸汗速乾」の1枚1000円前後のPBを比較。

ユニクロのブランドは「サラファイン」。
旭化成のキュプラ素材、
そこに「東レの特殊なナイロンを組み合わせた糸」を使っている。

ユニクロは2007年から販売して、もう4年目。
「機能の向上と肌触りのよさをいかに両立させるか」
ここに「知恵を絞っている」

一方、イトーヨーカ堂は、
「ボディクーラー」のブランド名。

女性用には「涼しさ機能」が加味された東レの技術を活用。

商品デザインを二つ持つ。
「肌着として着用するタイプとアウターとして着られるタイプ」
それを「春、初夏、盛夏の3シーズンに分けて投入」。
今年からの取り組み。

イオンは「クーリッシュファクト」のブランド名。
こちらは東洋紡との共同開発の新繊維「ドライスピンR」を使う。
それによって「速乾性能が昨年よりも約30%向上」。
さらに「消臭と抗菌防臭のダブルデオドラント機能」を加えた。

3社とも、メーカーとの共同開発で、
その機能性の効用をうたう。

3社の販売目標。
ユニクロは3600万枚、
イトーヨーカ堂とイオンは1000万枚。

まだ3.6倍の差があるが、
ユニクロの独壇場ではなくなりつつある。
すなわちコモディティ化現象が起こりつつある。

<結城義晴>

2011年06月08日(水曜日)

無重力状態の菅直人と村上ファンドの上告棄却と欧州腸管出血性大腸菌O104と生食扱いの国家基準

管直人政権発足からちょうど1年。
民主党内からは退任要請の圧力が強まり、
自民・公明両党からは速やかな辞任が迫られる。
その両論の間の無重力状態に浮かぶように菅直人。

一方、忘れかけた事件も甦る。
「村上ファンドの最高裁判決、上告を棄却」
日経新聞は社説で取り上げ、
朝日新聞もニュースを報道。

発端はホリエモンの「ライブドアのニッポン放送株取得」事件。
それに絡んでインサイダー取引の違法行為を起こした。
証券取引法違反の村上世彰被告(51歳)は、
懲役2年、執行猶予3年が確定。

日経は「市場の公正を損なうような悪質な取引が厳しく裁かれた」
そしてそれが「当然である」と言い切る。

村上被告の考え方と手法は、
「関係者に対して背信的で、
社会的にひんしゅくを買うもの」と、
厳しく断罪された。

断罪されるのは当然。
こういった事件の被告を、
英雄視することは間違いだ。

ヨーロッパでは、
メルケル首相のもと、
ドイツが2020年までに原発廃止を意思決定した。
このあたりに意思決定の素早さには、
感心させられる。

しかしそのドイツを中心に、ヨーロッパに、
野菜の病原性大腸菌の感染問題が広がっている。

その感染問題は5月中旬に表面化した。
風評被害も甚大。

菌は腸管出血性大腸菌O104。
感染すると溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症する例が多い。
これは腎機能を低下させる。

ドイツ国内の死者は22人、感染者は2700人を超えgた。
さらに欧米12カ国に感染が広がった。

しかしこの事件の発端や経路の解明に「てこずって」いるし、
被害の拡大が止まるメドが立たない。

この面では、
「ドイツ政府機関の反応の遅さや危機管理のまずさ」に、
批判が起こりつつある。

一方、日本の外食の生肉提供。
東京都が生食用の食肉を扱う都内の施設を緊急調査。
焼肉店など飲食店の78.5%で、
国の衛生基準が守られていなかった。

調査対象は東京都内の飲食店5302店舗、
期間は5月6日~31日。

「トリミング処理をしていない」店が51.4%。
「器具の洗浄消毒を83度以上の湯で行う」の基準不徹底施設は49.5%。
「生食用の専用の調理器具を使っていない」ところは18.6%。

驚くべき実態だが、
それが日本の外食産業の現段階なのかもしれないし、
それが業界常識の範囲内なのかもしれない。

だとすると、本当に安全な「生食」を、
内食・外食・中食にかかわらず、
提供できる店には、
絶大なる支持が集まるはず。

そして絶大なる信頼は、
「国の衛生基準」の厳守から生まれる。

村上ファンドも、
ホリエモンも、
菅直人も、
アンゲラ・メルケルも、
焼肉酒家えびす社長の勘坂康弘も。

厳守すべきものは、
社会のルールと、
仕事をする人間としてのモラル。

これが守れない者を、
ヒーローとすることに、
私は組しない。

<結城義晴>

2011年06月07日(火曜日)

「喜び名人」相田みつをさんと松坂屋を壊して作るJ・フロントの銀座最大商業施設に関すること

毎月初めに発刊している『月刊商人舎』。
20110607123639.jpg
毎日書いているブログからその月の分を抜粋して、
[結城義晴の毎日更新宣言Review]として再編集した小冊子。
32~36ページ。

商人舎発足の会発起人の方々を中心に、
200人ほどの皆さんにお送りしている。

おかげさまで大好評をいただいているが、
今月初めにお送りした封筒に、
『店長のためのやさしい《ドラッカー講座》』を同封するはずのところ、
一部の皆さんにそれが抜け落ちていました。

心よりお詫びします。

できるだけ迅速にお送りするつもりですが、
出版社でも在庫が切れていて、印刷中ですので、
ちょっと時間がかかります。
申し訳ありません。

ところで、
『店長のためのやさしい《ドラッカー講座》』。

略称『店ドラ』となった。
20110601155313.jpg
㈱万代総務部の黒田智さんの命名。

さすが関西人。

これから商人舎では『店ドラ』と呼びます。
ありがとうございました。

その『店ドラ』。
在庫切れで、
アマゾンでも店頭でも、
手に入りにくい。

本当に申し訳ありません。
いま、増し刷り中。

今週も水曜日の明後日、
午後10時からNHK教育テレビのEテレ。
「100分de名著・ドラッカー」の第2回。
今回は「何のための企業か」。
上田惇生先生の語りをたっぷり楽しんでください。

もう一つお知らせ。
『小売業界大研究』(結城義晴著・産学社刊)
20110607155019.jpg
イオンビジネススクールではテキストにしているし、
小売業・製造業・卸売業など、
各社で新入社員の研修用教材にしている。

その2011年版が、刷り上ってきた。
商人舎スタッフの全力投球で、
資料データが全面刷新され、
私自身も、内容を一部書き直しした。

こういった本は、
毎年アップデートするのがよい。

この、新刊本の香り、
いいもんです。

さて、日経新聞最終面の「交遊抄」
イエローハット創業者の鍵山秀三郎さんが書いている。
タイトルは「喜び名人」。

その喜びの名人は、
詩人・書家の相田みつをさん。

「会った瞬間、好きになってしまった」
鍵山さんはこう、書く。

「人は誰でも自分の失敗を隠したがるものだが、
相田さんは自分の失敗談や苦労話を
笑い話に変えてしまう。
その人柄に引かれた」

人間、こう、ありたい。

「あれほど清澄という言葉が似合う人は
後にも先にも見たことがない」

鍵山さんが言うのだから、すごい。

「何をしても『こんな景色は初めてだ』
『こんなおいしいものは初めてだ』と喜んでくれる。
お世辞ではなく心からそう言える人だからこそ、
他人の心をつかむ詩を書けたのだろう」

相田みつをさんは「喜び名人」。

ほんとうに思う。
こう、ありたい。

2016年に「銀座地区最大の商業施設」オープン。
朝日新聞も日経新聞も取り上げた。
日経は一面と15面で大々的に報道。

J・フロントリテイリングと森ビルの共同計画。
現在の松坂屋銀座店を2013年に閉鎖し、取り壊して、
地上12階・地下6階、延べ床面積約14.8万㎡の新ビルを建設。
百貨店を中心にした店舗は、地下2階~地上6階の4万~4.5万㎡。
2017年にはオフィスや文化施設なども追加的に開業する予定。
総事業費は800億~900億円。

昨年秋に三越銀座店が増床して好調。
こちらは店舗面積約3.6万㎡。
松坂屋跡地の集積はそれを上回って最大。

私は百貨店業態そのものの相対的衰退を指摘しているが、
しかし百貨店がすべてなくなるわけではない。
むしろ残存した百貨店は、大繁盛するに違いない。

その条件は、良い立地と最大の売り場面積。
百貨店ほど従来のセオリーが当てはまる業態もない。
しかしどちらの条件も大事で、
どちらかが欠けても成り立ちにくい。

その意味で、
今回のJ・フロントの判断は、
適格だろうと思う。

奥田務会長の発言は、
「百貨店にはこだわらずに検討する」。

しかし私は、百貨店にこそ、
こだわってほしいと思う。
こだわるべきだと考える。

拙著『メッセージ』より、
「タイムトンネル」

時間を忘れさせる。
ときを感じさせない。

本来、店はそうあるべきだ。
映画や書物やスポーツや音楽を楽しむときのように、
店にいるときには充実して、
去りがたい気持ちを客に抱かせる。

どんな店も、入口を入るときにはドキドキして、
店内をめぐると、めくるめく楽しさがあって、
出口を出たときに時間が止まっていたことに気づく。
こんな夢を見ているのは私だけだろうか。

商品や価格や、品揃えやサービスには、
客にときを忘れさせるほどの魅力と魔力がある。
そして客が納得するショートタイムショッピングがある。
夢とリアリティが、
暮らしのマネジメントとエンターテインメントが、
共存する店。

すべての店は
タイムトンネルでなければならない。
<第4章・戦略と政策より>

東京・銀座最大の店。
それは時を忘れさせる夢の百貨店であってほしい。

私はそう思う。

百貨店のことを語るとき、
イギリスはロンドンの「ハロッズ」を抜きにはできない。

イギリス小売業は、
3つの企業で代表される。

スーパーマーケットのテスコ。
この会社が最大売上高で最多店舗数。
1982店。

マルチプルストアのマークス&スペンサー。
これが総合スーパー業態。
690店。

そして百貨店のハロッズ。
ハロッズはナイツブリッジの1店舗。
(ブランチは数か所あるが)
売り場面積は9万2000㎡。
今回のJ・フロント銀座の2倍。

モットーはOmnia Omnibus Ubique。
つまり「あらゆる商品を、あらゆる人々へ、あらゆる場所へ」。

「あらゆる」と言い切るには、最大面積が必須。
それがハロッズで9万㎡。

日本橋三越本店は13万9155㎡、
新宿伊勢丹も6万4296㎡。

この2店舗だけが飛びぬけて年商2500億円前後。
私は5万㎡が日本の百貨店の一つの分岐点だと思うが、
いかがだろう。

アフリカの原住民は数字を数える時、
1、2、3まで数えて、
あとは「たくさんたくさん」となるそうだ。

差別的な表現になってしまうかもしれないが、
この「たくさんたくさん」と抽象化される手前のラインが、
その業態の最低適正規模。

それが日本の百貨店では、
5万㎡前後
。

つまり、1万㎡、ダメ。
2万㎡も、弱い。
3万㎡も、まだまだ。
4万~5万㎡。
あとは、たくさんたくさん。

しかし銀座地区を見渡すと、
4万5000㎡で最大とすれば、
これは「夢」を追うことができる。

タイムトンネルとなる資格はある。
ぜひとも百貨店にこだわってほしいものだ。
タイムトンネルの店にこそ、きっと、
「喜び名人」が多数、参集するに違いない
。

<結城義晴>

[追伸]
1週間後のお知らせです。
来週火曜日14日。
TERAOKAニューバランスフェア福岡での記念講演。
午後1時から、例年通り、
福岡スターレーンで開催されます

九州、中国地方の皆さん、
おいでください。

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