結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年12月15日(金曜日)

横山清アークス社長インタビューの「Endeavor:ゼロからの出発」

朝の羽田空港。

午前7時に到着して、
すぐにチェックイン。

そして桜ラウンジへ。IMG_99213

離陸は9時だから2時間の余裕がある。
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乗って1時間半ほどで新千歳空港。IMG_99223

快速エアポートで40分。
札幌駅。

「イランカラㇷ゚テ」は、
アイヌの人々のあいさつ。
「こんにちは」の意味。

そのモニュメント。
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札幌駅前のアピアドーム。
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そしてアークス本社。
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横山清社長インタビュー。
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今年、米寿。
すこぶるお元気。
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1時間40分ほど、一気に語りつくす。

私もちょいちょいと口をはさむ。IMG_00513

しかしまた一気呵成。

いやー、お見事。

戸籍を持ったスーパーマーケット。

総務省日本標準産業分類に、
来年4月1日から、
食料品スーパーとして位置づけられる。

うれしい限り。
まずその喜びを共有した。

そのあと横山さんご自身が、
スーパーマーケットにかかわったころのことから、
八ヶ岳連峰経営、
新日本スーパーマーケット同盟、
そしてその先まで、
大局的に語っていただいた。

私の著書『コロナは時間を早める』も、
『チェーンストア――産業ビジョン』も、
大量にお買い上げいただいて、
様々な人にプレゼントしてくださっている。

本当にありがたい。
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日本の上場企業の中で、
60年にわたって社長を務める、
最長記録を更新中。

まだまだお元気。

アークス本社の裏に、
スーパーアークス山鼻店がある。

その近隣にマックスバリュがオープン。

さらに近くにはコープさっぽろの店がある。

競合は激しくなるばかり。
しかし顔ぶれは絞られてきた。

プロレスのバトルロイヤルの終盤戦。
まさにアメリカやヨーロッパの競争と、
北海道、日本の競争が似てきた。

その中でどう生き残るか。
最後の一言には痺れた。

それは月刊商人舎新年1月号で披露しよう。IMG_00473
ありがとうございました。

2時間、本当にいいインタビューでした。

最後に全員写真。
背後の額は「Endeavor」
「ゼロからの出発」
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両サイドは経営企画グループマネジャー。
左が榊原宏太郎さん、
右が阿部哲史さん。

ありがとうございました。

そのあと、スーパーアークス白石店へ。 IMG_99483

商人舎流通SuperNews。

ラルズnews|
ビッグハウス白石店を「スーパーアークス」に6/23改装オープン

かつての繁盛店「ビッグハウス」フォーマットを、
「スーパーアークス」に改装している。

フォーマットの転換である。

札幌市内では18店舗目となる。
この店がいい。

入り口の青果部門。
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奥主通路の「さかな食堂」
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そしてリニューアルで強化したベーカリー。IMG_00213

ビッグドラッグが併設されている。IMG_00333

南充洋店長に話を聞いた。
競争は激しくなるばかり。
しかし競争相手は同じ。

それがこれからの競争だ。
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売場面積は3155㎡(954坪)、
屋上含めた駐車台数は252台。

ラルズの有力店舗だ。
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横山さんのインタビュー、
スーパーアークス白石店の取材。

実に有意義だった。

ご案内くださった入社2年目の鈴木佑典さんと、
山本恭広編集長。
ありがとう。
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「クリティカルマス」は、
横山清さんが言い出した言葉だ。

私はその通りだと感心した。
そして「範囲の経済」の概念を付け加えた。

範囲の経済圏の中のクリティカルマス。
それがまさしくアークスのコンセプトである。

週6日間働いて、
日曜日は読書。

1日のうちに札幌を出て、
新千歳空港から仙台空港へ。
そして伊藤チェーンの会議に出て、
それからまた仙台から羽田へ。

全国スーパーマーケット協会で決済をし、
シジシージャパンの会議に出て、
そのあとパーティで乾杯の音頭を取り、
最後にまた羽田から新千歳経由で、
札幌の自宅に戻る。

すごい行動力。

夜10時、奥様の尚子さんですら、
それを信じてくれないらしい。

しかしこの行動力が、
横山清そのものだ。

横山さんにお会いすると、
私も10歳くらい若返った気になる。
ありがとうございました。

〈結城義晴〉

2023年12月14日(木曜日)

井出武美イオンリテール社長インタビューの「総合を捨てない!」

自民党のパー券キックバック疑惑。
政治に金がかかるとは言われるけれど、
政党助成金で補助を受けつつ、
裏金も懐に入れる。

政治は公明正大であるべきだ。

人間として情けない。

さて今日は、
夕方、千葉の海浜幕張。

イオンタワーアネックス。
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イオンリテール㈱の本部は、
このアネックスにある。

今日は、
井出武美さんのインタビュー。
イオンリテール代表取締役社長。
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いろいろなところで、
良くお会いするけれど、
正式なインタビューは初めてだ。

4時半から1時間の予定が、
話に花が咲いて5時45分まで。

実にいい話ばかりだった。

私もずいぶん語った。
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2024年の展望、
総合スーパー業態の在り方、
商品改革と売場改革、
生産性向上の進捗、
アパレルの改革などなど。

イオンリテールの経営の神髄が語られた。IMG_9905

井出さんはコロナ禍の間も、
「総合を捨てない!」と言い続けた。
「総合の強みを最大化しよう」と。

それがイオンリテールの今をつくっている。IMG_9901
実にいいインタビューだった。

そしてツーショット。
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最後にみんなで写真。
左から広報部長の森拓也さん、
執行役員経営企画本部長の間渕和人さん、
井出さんと私。
そして右端が広報部の大瀧和孝さん。IMG_9909

そのあと場所を変えて、懇親。

ここでまた議論は展開された。
インタビューでは聞けなかったことも、
ずいぶん語ってもらった。
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私はコロナ前まで8年間、
イオンリテールの皆さんを引率して、
アメリカ研修を続けた。

だから特別なのです。

最後の最後は、
「商売しよう、そのDNAを継承しよう」
ということで意気投合。

山本恭広商人舎編集長も入って、写真。IMG_9896
間渕さんにはとくに、
お骨折りをいただいた。
感謝したい。

このインタビューは、
商人舎の2024年新年1月号で、
掲載予定。

ご期待ください。

さて商人舎流通スーパーニュース。

ドン・キホーテnews|
身だしなみルール緩和後、初の髪色調査実施

㈱ドン・キホーテの実に面白い社内調査。
2023年2月にスタートしたのが、
「服装ルールの緩和・髪色自由化」

その髪色実態調査。

調査対象者はドン・キホーテ店舗従業員。
社員、パートタイマー、アルバイト。
1820人が回答した。
髪色の比率は、
47.7%が黒髪、33.0%がブラウン系、
19.3%が派手色。
派手色はベージュグレー/アッシュ/ゴールド/シルバーなど。
半数以上がカラフルな髪色。
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年代別では、10代が「派手髪」率35.6%。
どの年代にも「派手髪」従業員がいる。
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顧客や同僚からの反応。
「派手髪」従業員の70%以上が、
ポジティブな反応をもらっていると回答。
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店舗での採用時に髪色が自由であることが、
インセンティブになっている。
「派手髪」であることで商品接客に繋がり、
実際に購買に結びついたといった声もある。

ドン・キホーテの総括。
「社内外からのポジティブな意見が多く、
お客さまとの接客面や人材採用などにも
好影響を与えている」

ん~、面白い。

アメリカでもホールフーズやトレーダー・ジョーで、
派手髪はもちろん、タトゥの従業員は多い。

ベルクが9月、アクシアルが11月、
それぞれ頭髪・アクセサリーの自由化に踏み切った。
ウエルシアは12月から、
身だしなみルールの緩和を始めた。

全体に自由化の方向は確かだろうが、
それを小売業、サービス業各社がどう考えるか。

その顧客たちがどう感じるか。

ここにもそれぞれの会社の、
ブランディングやポジショニングがある。

故上田惇生先生の口癖。
「それぞれのドラッカー」

私も思う。

それぞれであっていい。
それが終始一貫していれば。

顧客も仲間たちも、
派手髪でいいというなら、
それでいい。

違和感があるのなら、
やめればいい。

どちらも認められるのが、
多様な社会である。

政治にも多様化は求められる。
しかし商売も政治も、
公明正大でなければいけない。

〈結城義晴〉

2023年12月13日(水曜日)

當仲寛哲USP研究所「望年会」の「理系と文系」のリベラルアーツ

商人舎オフィス裏の遊歩道。IMG_98523

落葉。
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師走の光景。
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夕方、東京築地。

ふぐ料理の天竹。
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毎年参加しているが、
USP研究所の望年会。
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當仲寛哲代表取締役所長。
Universal Shell Programming Laboratory。
略称USP研究所。

最初に 當仲さんのスピーチ。IMG_06323
USP研究所には今、
若い人がどんどん入社している。

頼もしい限りだ。

當仲さんはそんな若者たちを、
本気で育てようとしている。

その際、理科系と文科系を、
分けて考えるのではなく、
それらを全部統合したものをもつ人材を、
育てようと考える。

私も大賛成だ。

それをリベラルアーツという。

仕事は仕事、プライベートを重視する。
なんて生き方ではない人。
やらされ感のない人。

人間として人間らしい人。

そんな人がどんどん育っている。

「彼らは目が輝いています。
私は毎日、痺れますね」

ITに関しても、
実用ばかりが求められるが、
當仲さんは基礎研究の部分を大事にする。

それを若い人たちに叩き込む。

研究には三つある。
基礎研究、応用研究、実用研究。
その基礎研究は何よりも大事だ。

當仲さんとUSPは、
それを貫徹する。

もちろん実用もトップである。

「世の中に変化が起こって、
古いものが崩壊する。
その時期にきている」

「来年はもっと若者を育てます」

最後は當仲さんの決意表明だった。

そのあと、ポルトガルワインを紹介。
秘書広報の馬場優子さん。IMG_06373
脇でパンフレットを持つのは、
今日の司会の坂口駿介さん。
21歳。

USPはポルトガルからワインを直輸入する。
そのポルトガルは実は、
1人当たりワイン消費量世界一。

そこにはユニークなワインがある。

私も購入することにした。

當仲さんの音頭で乾杯。
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今夜はふぐ三昧。
ひれ酒飲み放題。

天竹の3フロアを借り切って、
USPの大望年会。

すぐに當仲さんと話した。

先ほどのスピーチに感銘を受けた。
100%同感だった。IMG_06483

ついつい力が入って、
手振り身振りで話してしまう。IMG_06503
ありがとう。
頑張ってほしい。

ふぐとひれ酒を楽しむうちに、
ゲームタイム。

最初のゲームは、
私たちのグループが優勝。
ありがとう。IMG_9893
U
SP研究所出版部の大谷寿和子さんが、
大活躍した。

第2のゲームは、
じゃんけん大会。

1階、2階、3階、それぞれで、
優勝者を決めて、金銀銅。
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さらにその三人でじゃんけん。
優勝はこの人。
ライフコーポレーションの塚田康さん。
おめでとう。IMG_98873

そんなゲームを楽しみつつ、
ふぐとひれ酒を堪能。

9時過ぎにお開きとなる。IMG_9881

シルネン・ブヤンさん。
執行役員最高技術・教育責任者で、
USPモンゴル社長。IMG_9883

固い握手。IMG_06653

商人舎の亀谷しづえGMと三人で握手。IMG_06603
応援します。

天才・當仲寛哲、
飛躍の年です。

ちなみに私がもらったおみくじ。
大吉。IMG_98913

来年の干支は辰。
私は歳男です。

広範囲に、堂々と、
リーダーシップを発揮しましょう。

ありがとう。

さて糸井重里のほぼ日。

巻頭エッセイは「今日のダーリン」
その3月31日編。

「なんとなく、文系と理系って分けちゃうよね。
分けて考えたほうが都合のいいこともある、
と思う」

「ただ、これをあんまり固定的に考えちゃうと、
たぶん、あんまりよくないんだろうなぁ
とも思っている」

「ぼく自身のことでいうと、
たぶん文系だろう。
その理由のひとつは、
仕事の種類が文化系だからだろう」

「でも、理系の人が、
ぼくのような人間の代わりに、
ちゃんと理科のことをやってくれていることを
わからないまでもわかりたいという姿勢や、
それを尊敬しようという気持ちはある」

「世の、文系を自称する人たちは、
まるでじぶんの脳の構造が
“文系向き”であるかのように
説明したがるのだけれど、
ぼくはその立場はとらない」

「文系脳だとか理系脳だとかが、
あるとは思えないのだ」

同感だ。

「乱暴に言うが、若いとき
“どこかで数学をさぼった”
というだけのことなのではないか、
と、考えている」

「なにかの問題を、
難しく感じたりするときには、
そこで、
もう”ひとがんばり”する必要があるのだ」

その通り。

「わからないことの
どこらへんがわからないのか、
それを上手に見つけて
次の一歩を踏み出すには
先生の側か生徒本人の側に
“ひとがんばり”が要る」

「そこんとこらへんをぐだぐだにして、
嫌いというまとめ方をしてしまったのではないか」

當仲さんはその先生をやろうとしている。
私も同じ立場であると思っている。

「だって、途中までは
理科も算数も嫌いじゃなかったもの。
できないから聞いてないに至って
嫌いに到着したのよ」

「その後は、理系とか文系とか
分けることばのおかげで、
不得意だという枠に
じぶんを入れちゃったと思うんだよね」

その通りだ。

理系も文系もない。
そこにいるのは人間なんだ。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2023年12月12日(火曜日)

11月既存店売上高前年比の業態別順位を並べ直してみる。

「セルコレポート」が届いた。
全国セルコチェーンの機関誌。

私の連載は「艱難は商人を鍛える」

今回は第20回。
「平富郎の艱難と寛容・忍耐・努力」IMG_9844
挑戦しました。
ご愛読のほど、お願いします。

午後から東京・品川へ。
豊田通商㈱東京本社。

第一屋製パン㈱の取締役会開催。
今年最後の取締役会は、
鋭い議論が展開され、
全員で来年度を展望した。

ご期待ください。

そのあと、4年ぶりの懇親会。

品川シーズンテラス。
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クリスマスイルミネーション。
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新しく執行役員になった人たちも加わって、
にぎやかな懇親会となった。

花田大幸さんは金町工場工場長、
佐藤康一さんは 商品開発部部長。
木村和也さんは人事部部長兼総務部副部長。

そして川﨑由美子さんは、
来年1月1日付で経営企画室室長。

佐藤さんとは席が隣になって、
マーケティングや商品開発の話を聞いた。
期待してください。

いい商品が次々に登場します。

さて、
商人舎流通スーパーニュース。
上部に並んだボタンの右から3番目。
[月次]を選んでクリックする。

するとずらりと11月の実績が出てくる。
見出しだけでもわかる。

業態別に既存店のいい順に並べ直す。
[スーパーマーケット業態]

ベルクnews|
109.3%/全店売上高112.7%

ヤオコーnews|
107.5%・全店109.2%/14カ月連続前年超え

バローnews|
106.0%/客数101.2%・客単価104.7%

リテールパートナーズnews|
105.6%・全店108.7%

ライフnews|
103.3%・今期は連続プラス/全店105.2%

イオンのスーパーマーケット。
マックスバリュ西日本102.6%、
マックスバリュ東海102.3%。

ちなみにオーケー111.0%。

全体に好調だった。

[総合スーパー業態]は、

PPIHnews|
109.2%/ディスカウント事業113.0%

サンエーnews|
105.9%・全店105.8%

イズミnews|
100.5%/客数2.2減・客単価2.5%増

イオンnews|
SM10社9カ月連続前年越え

イオン九州104.6%。
イオン北海道103.9%。
フジ・リテイリング101.9%。
イオンリテール101.8%。

コンビニnews|
11月既存店大手3社前年比クリア/ローソンは客単価0.2%減

既存店売上高は、
ファミリーマート106.0%、
ローソン102.4%。
そしてセブン-イレブン101.2%。
ミニストップ100.6%。

常勝セブンが三番目だ。

11月商戦は年末商戦の前哨戦だ。
もう趨勢はほぼ決まっている。

最後に久しぶりに糸井重里。
「今日のダーリン」

「多くのおもしろい人は、
おもしろい話をしてくれるのだが、
おもしろい話をしてくれない場合だってある」

「つまらなそうな人に向けて、
おもしろい話をしても
しょうがないからである。
おもしろい話をしてくれるのは、
その人が、相手もまたおもしろそうな人だ
と思ったときである」

その通り。

「あなたのおもしろい話が聞きたいと思ったら、
こちらもおもしろい人である必要がある。
たぶんそういうことになる」

「しかし、おもしろい人が、
こちらのことをおもしろいと
思ってくれるかどうか、
それはなかなかわからない」

「たがいのおもしろさを
知ってる人どうしが話すと、
このおもしろい人になら、
おもしろい話をしよう、
ということになりやすい」

同感だ。

座談会や対談は、
面白い人同士をぶつける。

「しかし、相手のおもしろい人は、
こちらのことを知らない。
取材などでは、
そういう場合のほうが多いはずだ」

私が業界の人とはなすときは、
たいてい相手が知ってくれているから、
その意味ではやりやすい。

しかしまだ駆け出しのころは、
そうもいかなかった。
「そういうときには、
まだ知られてない取材者が、
“わたしは、こんなにおもしろい人です”と、
おもしろい自己紹介をするのが
いいのだろうか?」

「ああ、それも、
ほんとにおもしろくできるなら、
いい方法なのかもしれない。
だけど、そりゃぁ、
ものすごくむつかしいよ」

その通り。

「じょじょに、おもしろい人が、
心を開いておもしろいことを
話しだしてくれることもある」

「それは、
“よく聞こうとしてくれている”
とわかったとき、
“よく理解してくれる”
と感じたとき、
“おもしろさを、よく引き出してくれる”
と思ったときだ」

私が販売革新の編集長になりたてで、
ユニクロの柳井正さんと、
初めて会ったときは、
そうだった。

「取材者の顔の表情とか、
うなずき方だとか、
質問や相槌の入る”間”だとかで、
それはわかる」

「笑顔も、うなずきも、間も、
ことばを使わない」

しかしそれがお客様と接するときの、
ポイントでもある。

笑顔とうなづきと間。
大切なのはこれです。

〈結城義晴〉

2023年12月11日(月曜日)

商人舎12月号特集「ポップアップのススメ」の「売り切れ御免」商法

Everybody! Good Monday!
[2023vol㊿]

2023年も第50週。
12月第3週。
あと3週。

いよいよ押し詰まってきた。

今年2023年元旦の年賀状。
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1年は早いもので、もう年賀状の季節です。

昨年の賀状でご報告したように今年から
㈱商人舎として「賀状廃止」としました。

ご理解ください。

商人舎の年賀のご挨拶は、
この毎日更新宣言ブログにて。

よろしくお願いします。

もちろん結城義晴のごく個人的な年賀状は、
ほんのわずかな枚数で、
しかも元旦に届く保証はありませんが、
出そうかなと思っています。

こちらもよろしくお願いします。

さて本日は、
月刊商人舎12月号発刊。202312_coverpage

特集は、
「ポップアップ」のススメ
「売り切れ御免」の期間限定商法

商人舎独自の表紙の言葉。
[CoverMessage]
定番は「ステープル」、非定番は「シーゾナル」。野球で言えば、定番はレギュラー、非定番はピンチヒッター。サッカーで言えば、スターティングメンバーとサブメンバー。その中に「スーパーサブ」がいて、彼らが活躍すると勝利が訪れる。
「突然現れる」。それが「Pop Up」の意味である。商売では「期間限定、売り切れ御免」の商法のことだ。それが「ポップアップセール」である。
コロナ禍でショッピングセンターに入居していた店が数多く閉店に追い込まれた。その退店スペースを「ポップアップストア」として活用する事例が増えている。しかしその本質は定番の呪縛から解放された「ポップアップ」にある。
コストコもトレーダー・ジョーもダイソーも、そしてかつてのKマートも「ポップアップ」を最大限に活用した繁盛店であり、トップ企業だった。
今、そのポップアップの条件を整理し、同質化の競争から抜け出す方策を考察し、面白い商売の在り方を提案する。

特集では小島健輔さんに、
初めて寄稿してもらいました。
㈱鈴屋出身のアパレルの専門家で、
DCブランド隆盛の時代に、
一世を風靡したコンサルタントです。

「ポップアップストア」に関して、
鋭い分析をしてもらいました。

さらに以下の目次をご覧ください。
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特集のほかに、
[特別企画]
ズバリ評価!! 23年度上半期決算
コングロマーチャントと総合スーパーチェーン、
スーパーマーケットチェーン、
コンビニエンスストアチェーン。
総じて好調だったが、
総括の一文。
「波は短期的に動揺と混乱を引き起こすが、
長期的には波の下にある潮流のほうが
ずっと重要である」

[特別研究]
ヤオコー標準店進化モデル
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11月28日(火)オープンのヤオコー松戸上本郷店。
売場面積は557坪、初年度年商25億円の計画。

この店でヤオコーは斬新な実験を試みた。

私は高く評価して書いた。
ヤオコーのトライは画期的だ
OperationかIn-Store Merchandisingか
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ぜひ、読んでください。

そして皆さんも、挑戦してみてください。

それから最後に、
[USリテール特別リポート]
HEBダラスの「最新店」一挙公開
今、日本のローカルチェーンの最適モデルはこれだ!

10月の商人舎スペシャルコースで、
ウェグマンズNYCとともに、
大きな収穫だったのが、
このHEBのダラス商勢圏の最新店。
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写真を62枚も使って、
12ページの誌面をつくった。
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紙(Paper)の雑誌だけでなく、
網(Web)でphotoを拡大して、
売場づくりを見てください。

最高の店を再現しています。

今月号の「ポップアップ」。
年末商戦で試してみるもよし、
来年の挑戦課題にするもよし。

最後に[Message of December]
売り切れ!

君の店は品切れが多いなあ。
君の売場は品切れだらけだ。
「品切れ」はキラーフレーズだ。
もちろん品切れだらけでは店ではない。

だが半面、品切れは、
売れてしまった証である。
まったく売れなければ、
品切れはいっさいない。

万代の商売の鬼・山下和孝。
鮮度の悪い店では、
あえて品切れさせた。
夕方、わざと欠品させた。

すると毎日、商品が回転して、
徐々に鮮度がよくなっていった。
そこでクレンリネスをとことんやって、
いい品を安く売った。

いい品を安く売ると、また売れた。
そして品切れした。
それを繰り返して、
品切れギリギリの発注力が身についた。

鮮度のいい商品が、
品切れギリギリまで並んだ。
顧客の信頼が生まれて、
鮮度の悪い店が蘇った。

毎日、大晦日の商売をした。
年末際の緊張感で商売した。
売り切りに徹した。
鮮度は良くなり、信頼は高まった。

売り切ることこそ商売の王道だ。
だから品切れを恐れてはならない。
売り切って終わるのが、
商売の正道だ。

「売れ筋でロスを出せ」
売れ筋は絶対に品切れさせるな。
セブン-イレブンの鉄則だった。
しかしその時代は終わった。

サステナブルの時代。
売り切りこそ王道だ。
売り切れ御免は、
商売の正道だ。

だから提案しよう。
「品切れ」という言葉は使うな。
「売り切れ!」と言い続けよう。
毎日、大晦日の商売をしよう。
〈結城義晴〉
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ポップアップは、
必ず売り切る。

だから売り切れ御免なのだ。

では、みなさん、今週も、
売り切ろう!

Good Monday!

〈結城義晴〉

2023年12月10日(日曜日)

大谷翔平「働きがいのある企業100」のドジャースへ

大谷翔平。
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移籍先が決まった。
ロサンゼルスドジャース。

やっぱり。

でも、良かった。

歴史のある球団だ。
1884年、ブルックリンで誕生。
ニューヨーク市のチームだった。
アトランティックスと名乗った。

その後、1932年に、
ブルックリン・ドジャースとなった。

ニューヨーク・ヤンキースと、
人気を二分した。

“dodger”は、
「変わり身の早い人間」とか、
「いかさま師、ペテン師」とか、
そんな意味がある。

アメリカン・ジョークだ。

1950年に弁護士のウォルター・オマリーが、
球団を買い取ってオーナーになると、
次々に改革を断行した。

1957年のオフに、
ロサンゼルスへの移転を決めた。

ブルックリンのファンたちは大いに悲しんだ。
そしてオマリーを憎んだ。

彼らは言った。
20世紀の三大悪人は、
「ヒトラー、スターリン、オマリー」だ。

しかしウォルター・オマリーは、
当時として珍しい専業オーナーだった。
つまり球団経営に専念した。

ブルックリンからロサンゼルスへ移転して、
Baseballの人気は西海岸に広がった。
ドジャースは人気も観客動員も、
米国メジャーリーグのトップとなった。

このウォルター・オマリーと、
息子のピーター・オマリーは、
ドジャースに革新的経営をもたらした。

第1はロスへのフランチャイズ移転だが、
第2は1962年の新球場の建設。

ドジャースタジアムである。
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チェーンストアで言えば、
新天地にドミナントエリアを求め、
本部店舗を新設した。

日本で言えば、
北海道日本ハムファイターズか。
このチームが大谷のプロの出発点だった。

私がはじめて大リーグを見たのは、
ドジャースタジアムだ。

もちろんドジャースのゲームだ。

1984年、食品商業編集記者の時代、
「ラルフの24時間」という記事を書いた。
当時のロス一番のスーパーマーケットに、
一昼夜潜り込んで観察し、
その模様をPhotoReportした記事だ。
30ページくらいを割いたと思う。

記事は大好評だった。

夕方の6時過ぎから、
翌日の夕方6時ごろまで、
店に張り付いた。

そのためにサウスバーモント店の横の、
モーテルを借りた。

ロスのダウンタウンの、
荒廃としたエリアだったが、
この800坪の店舗は、
年商70億円を超えた大繁盛店だった。

24時間ウォッチングではあったが、
私は昼すぎに、ちょっと抜け出して、
単身、ドジャースタジアムへ行った。
タクシーで往復して、
ゲームを堪能した。

話は戻って、
オマリーの革新の第3は、
球団経営に終身雇用制を採用したことだ。
家族主義的なマネジメントである。

そこで1990年まで、
FORTUNEの「働きがいのある企業100」に、
ロサンゼルス・ドジャースは、
何度も選ばれた。

そう、あのウェグマンズが、
常連の調査である。

そんなドジャースへ、
大谷が移籍する。
スクリーンショット 2023-12-11 104407

野茂英雄が旋風を巻き起こしたドジャース。

大谷の年俸は10年間で7億ドル。
150円換算で1050億円。

1年平均7000万ドル、
105億円。

これは世界のスポーツ史上最高額。
これまではリオネル・メッシだった。
5400万ドル。

それを超えた。

しかし大谷は、
金にこだわる選手ではない。

周辺がつくってくれた金額だ。
本人はBaseballに専念する。

その価値があるtwo-way playerだ。
最高のピッチャーで最高のバッター。

かつてのオマリー時代ではあるが、
「働きがいのある企業」だったドジャース。

大谷翔平にとっては、
最適の環境だと思う。

おめでとう。

〈結城義晴〉

2023年12月09日(土曜日)

林廣美と横尾忠則87歳の「快食快便快眠・そして仕事」

昨日は林廣美先生が、
わざわざお越しくださった。

惣菜マーチャンダイジングの第一人者。
御年87歳。

来年9月3日に満88歳で米寿。
お目出度い。
凄い。

そのうえすこぶるお元気。
頭も冴えまくっている。
ずっと話し続けて、
途切れることがない。

それも実にいい話ばかり。

スーパーマーケットの、
惣菜のおいしさの基本中の基本、
美味しいご飯の炊き方をはじめ、
貴重なノウハウが、
林先生の頭の中に詰まっている。

さまざまな「林式」がある。

どこかの企業に紹介したいところだが、
かつてのようにずいずい出かけて行って、
直接指導することはもうなさらない。

しかしお話を聞くだけでも役に立つ。

そこで商人舎で「林式」の本を、
出すことになっている。

米寿記念本。

その具体的な打ち合わせ。

『惣菜の教科書』は、
ムックだった。
ベストセラ―でロングセラーだった。
1994年5月の発刊。
IMG_3115-0022-448x335 (1)

『サミットスタディ』は、
その前年の1993年4月刊。
いずれも㈱商業界の食品商業別冊号。

私が編集長で、
山本恭広現商人舎編集長は。
食品商業編集記者だった。

協力して、すごい別冊号を、
次々につくっていた。

米寿本はこれらに負けないものにしたい。
じっくり打合せをした。

ランチは歩いて1分のレストラン。
シェ・フルール横濱。IMG_E97473

アミューズ。
シェフの力が入った茶碗蒸し。
IMG_E97413

そして前菜9品の盛り合わせ。IMG_E9743

これが一品一品、素晴らしい。

それから魚料理は、
渡り蟹のトマトクリームパスタ。
この店の名物。

肉料理は二つからチョイス。
豚肉のソテー。IMG_97493

私は和牛頬肉の煮込み。
選ぶことができる。

自家製パンはオリーブオイルで食べる。

最後にデザートとコーヒー。

料理の専門家の林先生も大満足。 IMG_E97463
食事のあとも話し続けた。

林先生は若い編集者のころ、
作家の開高健さんと交流があった。
料理のことをずいぶん教えられたとか。

商人舎公式ホームページ。
「林廣美の今週のお惣菜」
786回を数える人気ブログ。

ご愛読のほど、お願いします。

朝日新聞「折々のことば」
第2930回。

健康でいたい、
そのために何をすればいいか、
という課題はすべて
ストレスになります。
……健康を害しています。
(横尾忠則)

「歳がいくと、眼は霞み、
耳は遠くなり、すぐに息が切れる。
ハンディキャップだらけだ」

「けれど健康を取り戻そうとするのは、
そもそも老いる身体への反逆」

「そこで“ハンディこそ僕の自然体”と
思うようにした」

「目的など掲げず、
シンプルに“快食快便快眠”、
そして絵を描くこと」

『老いと創造 朦朧(モーロー)人生相談』から。
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横尾忠則さんも87歳。
林先生と同じ。

健康でいようとすればするほど、
ストレスがかかる。

わかる。

林廣美も結城義晴も、
“快食快便快眠”、
そして仕事。

やります。

〈結城義晴〉

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