結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年04月11日(水曜日)

糸井重里・吉本隆明と谷川俊太郎『永遠の課題と緊急の課題』の解決

東京・横浜の桜の季節、
そろそろ終盤に入った。

「桜の散り際」というが、
私はこれも大好き。
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商人舎近くの新田間川縁の並んだ桜の木。

その新田間川で、
「花見を楽しむ鳩」
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[Photograph by Ayako Yamazaki Suzuki]

昨年はなぜか開催しなかったけれど、
昨日は商人舎「お花見御膳」。
桜の季節にすき焼きをいただく。

ところは横浜高島屋の人形町今半。
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まず、前菜。
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そしてすき焼き鍋。
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「本日は群馬の牛肉です」
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野菜も美しくカットされ、
豆腐や白滝と一緒に、
きれいに並べられている。
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あとは、卵と割り下。

まず鍋で割り下を煮立たせて、
そこに肉を入れる。
すき焼きは、最初に肉を焼いて食べる。
これが王道。
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次に、肉と野菜を同時に焼いて、
肉と割り下の味を充分に野菜にしみこませて、
いただく。
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「堪えられません」

合わせるのはもちろん、
エビスビール。

食べることに夢中で、
その間、写真を撮ることも忘れる。

食べ終わったら、
満足の笑顔。
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後ろの小手毬の花も、笑顔。

ごちそうさまでした。
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桜にはすき焼き。
これ、絶対の組み合わせ。
ほかには考えられない。

堪(たま)らない、堪(こた)えられない。

その後、私は、
立教大学へ。
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こちらもキャンパスは桜の季節。
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赤煉瓦の校舎と桜。

なかなかに、いい。
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キャンパスに、夕闇が迫る。
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私は自分の研究室で、
ひとり執筆。

いつの間にか午後9時を過ぎている。
正門前の夜桜も、美しい。
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「朝に希望、
昼にすき焼き、
夕に感謝」

ありがとうございました。

さて、糸井重里の『ほぼ日』。
その巻頭言「今日のダーリン」昨日版。
「さまざまなことがらには、
その場で解決する性質の『緊急の課題』と、
実は簡単には結論が出せない『永遠の課題』がある。

そのふたつの、両方に目が行ってないと、
問題をほんとうにとらえたことにならない」

素晴らしい。
『吉本隆明が語る親鸞』のなかにある。

「緊急の課題と永遠の課題」
概念を対比的にとらえることで、
物事の本質が見えてくる。

「タバコを吸うことは、百害あって一利なしと言われます。
やめたほうがいい理由は、いくらでもあります。
だから『やめればいい』というのは
『緊急の課題』としてのとらえ方です」

「気づき」という言葉が盛んに使われるが、
これは「問題発見」のことで、
これにも二つあります。

ひとつは「緊急の課題」のなかの問題発見。
もうひとつは「永遠の課題」のなかの気づき。

問題発見されていなかった緊急課題も、
気づきだけではまったく問題解決されない。
永遠の課題の気づきは、
それこそ問題解決の出発点に過ぎないし、
そんな問題発見は、たいていの場合、
誰かがどこかで、すでに行っている。

問題発見⇒問題解決。
このプロセスの体内化。
これこそ、最も重要なマネジメント問題です。

「人類の長い歴史のなかで、
どうしてタバコというものが、存在し続けてきたのか。
なんでこれほど続いちゃってきたんだ、という疑問は、
『永遠の課題』に属することです」

「歴史が、『法律』だけでなく『哲学』や『道徳』という
ちょっとわかりにくいものを残してきた理由は、
『永遠の課題』への敬意と畏れがあったからでしょう」
企業経営も店舗運営も、必ず、
緊急課題と永遠課題を両方持っている。

糸井重里は言う。
「『永遠の課題』を抱えながら『緊急の課題』を解決する。
その両方を視野に入れていくことが、
ますます大事になってくると、いままた思っています」

これはピーター・ドラッカーのマネジメントそのもの。

小売りサービス業界は、
どうしても「緊急の課題」偏重になりがちだ。

しかし、しかし、「永遠の課題」も抱えつつ、
「緊急の課題」を解決することが、
「いま、ますます大事になっている」

その糸井重里さんと谷川俊太郎さんの対談。
詩をつくることに関心が及ぶ。

谷川俊太郎さんの言葉。
「何かをわかっても、
詩を上手く書ける方法はない」

そう、簡単に問題解決できる問題は少ない。
気づきだけで解決できるものは、
緊急ではあっても、
本腰を入れて解決しなければならないほどの問題ではない。
対処、手当てに過ぎない。
天才詩人・谷川は言う。
「歳取ってきて
いま、書くのがすごく楽なんです」

私も物書きの端くれだが、さすがに、
「書くのが楽」という境地には至っていない。。

「ぼくは(小声で)できるだけ苦労を
見せないように、見せないように
書いてるわけですよ」

これは結城義晴にも、良くわかる。

「やっぱり、自然に書けたんだね、というように
読んでもらえるのが、うれしいです」
店づくりも売り場づくりも、
「自然」につくったと感じてもらえるのが一番。

「苦労を見せないように、見せないように」つくる。
それが超一流の作法。

「批評家的な部分もきっと必要なんだけど、
ただの批評家になってちゃ、
ぜんぜんだめなんでねぇ」

「言葉を直していくための
自分の基準というものが、
ないとだめなわけでしょう?

自分の基準をある程度信じてないと
直せないわけです」

谷川俊太郎、恐るべし。
詩作を語りつつ、
マネジメントに示唆を与える。

ある種の経営者にも、
詩的要素を強みにする者は、
存在すると思う。

例えば西友を創業し、
セゾングループ代表となった堤清二さんのように。

しかし谷川俊太郎の考え方と態度と姿勢、
確かにマネジメントに通じる。

<結城義晴>

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