結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年04月28日(土曜日)

黄金週間の西行「山家集」と結城義晴「メッセージ」の「私の好きな人」

今日から2012年のゴールデンウィーク。

まず3連休。
そして2日間の仕事日。
さらに4連休。

都合、9日間の「大型連休」。

楽しめる人は楽しめ。
学ぶ人は学べ。
働く人は、必死に働け。

気象庁の天気予報では、
期間の前半は高気圧に覆われ晴れる。
後半は雨の降るところがある。

北日本(北海道、東北)は28日~5月1日を中心に晴れる見込み。
その後は雲が広がりやすく、雨の降る地域がある。

関東から九州にかけては28~29日は晴れる。
その後は気圧の谷や湿った気流の影響で雲が広がりやすく、
5月4日は曇りか雨のところが多い。

以上はすべて「見込み」。
絶対に確かな情報ではない。

だからできるだけ直前の予報を確認し、
自分の店の上空の空模様を確認しておくこと。

それがゴールデンウィークの勝利の方程式。

今月の日経新聞『私の履歴書』。
演出家・蜷川幸雄の巻。
私は愛読している。

今月も終わりに近づき、
この連載も終盤。

「1979年初演の『近松心中物語』は10年後、
ベルギーと英国で上演された。
帰国後、十二指腸と胃の潰瘍で吐血し、入院した。
体重が激減して、青いはずの空が灰色にひび割れて見えた。
50代に入り、メランコリーに侵されていたのだ」

役者でぱっとせず、演出家で貧乏し、
やっと成功し始めたら病気。

「神経過敏な状態に追いこむ仕事の仕方を
改めるよう医師にさとされ、
そう心がけたら、いい作品ができなくなった」

これは、蜷川にとって、
つらい。

人生、こういったディレンマが、
よく、起こる。

自分を追い込んで仕事する。
しかしそれは自分の体を蝕む。

健康的な生活を志向すると、
いい仕事ができなくなる。

「救ってくれたのは若い俳優たちだ。
商業演劇に出る若者に
演技を見てほしいと頼まれたぼくは、
80年代初めから蜷川教室をあちこちで開いていた」

今の私の立教大学院のような感じ。

このディレンマから、いかに脱出するか。
それは人生の転機のひとつでもある。
その日経の『文学周遊』に、
西行「山家集」が取り上げられた。

吉野山ひとむら見ゆる白雲は
咲き遅れたる桜なるべし

20110418170541.jpg
「奈良県の吉野山は、4月20日を過ぎても、花の盛りが続いていた。
近鉄吉野駅で降り、ロープウエーで登った山上駅から歩いて約1時間、
上千本周辺は、新緑の急斜面を埋め尽くすようにヤマザクラが花を咲かせる」
まさしくその通り。

「下千本から、標高858メートルの青根ケ峰周辺の奥千本まで、
花の盛りは約3週間。
奈良県吉野町によれば、
訪れる人はこの間、35万人から40万人に達するという」

「奈良時代にさかのぼる吉野山と桜の歴史で、
西行の歌が果たした役割は絶大である」

吉野山こずゑの花を見し日より
心は身にもそわずなりにき

「花をもとめる心は、体から抜け出てしまうようになった。
そんな心身剥離の体験を西行にさせたのは、
まぎれもなく吉野の桜だった」
20110418170756.jpg
散る花を惜しむ心やとどまりて
また来ん春のたねになるべき

「散る花を惜しむ心が、
めぐり来る春に花を咲かせる種になるだろう。
花の終わりをいたみながら次の春に寄せる思いは、
西行の昔から今日まで、脈々と受け継がれている」

昨年の春、
私は吉野ストアーの安川光男社長に招かれて、
吉野山を訪れた。
20110418170824.jpg
今年も吉野に桜は満開。

6月、安川さんは亡くなった。

それから1年。

ゴールデンウィーク。
安らかな日々を祈りつつ、
安川さんのご冥福を祈りたい。

今日は、立教大学大学院・結城ゼミ。
午後1時から始まって、
卒業生の猪股信吾さんを講師に迎えて、
論文作成のポイントを講義してもらった。

猪股さんは、
商人舎のホームページや、
私のフェイスブックをコンサルティングしてくれている。

インターネット・コンサルタントとして、
私は高く評価している。

その猪股さんが、
結城ゼミ第2期生として、
優れた修士論文を書き上げ、
それが立教大学大学院からの「紀要論文集」に収められた。

その論文の情報収集と書き方講座。
良かった。

猪股さんに心から感謝。

その後、ゼミ生と懇親。

闘う結城ゼミのコンセプトが確認された。
乞う、ご期待。

今夕の讀賣新聞『よみうり寸評』。
「1950年代から70年代にかけて
米ソ中などが大気圏での核実験を繰り返し、
日本でも『放射能が降る』と騒がれた」

そう、今に始まったことではないし、
北朝鮮の核実験をやみくもに非難することにも、
反省が伴っていなければならない。
その後、「1991年には干しシイタケから
1キロ・グラム当たり24ベクレルの放射性セシウムが検出された」

これまでもずっと、人類は、
放射能の危険にさらされてきたのだ。

1991年の干しシイタケは、
「今月導入された国の規制値1キロ・グラム当たり100ベクレルを
下回るが、ゼロではない」

「原発事故後、一部の小売店が
『食品中の放射能ゼロ』といった独自基準を設けていることに、
政府が、規制値は十分に安全で信頼してほしい、と呼びかけている」
よみうり寸評の指摘。

「不安解消は容易でないが、
事故前から『ゼロ』でない放射能は
身近にあったことも知っておきたい」

この指摘、
ゴールデンウィーク中も、
忘れてはならない。

ゴールデンウィークがスタートしたが、
小売業・サービス業の現場は、
休みなし。

公僕だからだ。
そして同じように働く人々はいる。

そんな人たちに、
私の単行本『メッセージ』から、
私の好きな人

笑顔の人。
はっきりとした人。
晴れやかな人。

機敏な人。
元気な人。
清潔な人。

素直な人。
明るい人。
意欲ある人。

勇気ある人。
正義の人。
まっ正直な人。

優しい人。
耐える人。
辛抱強い人。

太っていても、やせていても。
大きくても、小さくても。
若くても、老いていても。

男でも、女でも。
日本人でも、外国人でも。
豊かでも、貧しくても。

心の力を持つ人。
頭の力のある人。
言葉の力を有する人。

私の好きな人。
ほんものの商人。
素晴らしい人間。

みなさん、
自分にとって良い9日間を。
自分のお客様にとって良い9日間を。

<結城義晴>

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