結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年01月20日(金曜日)

トランプ大統領誕生間際の調理コンテストとNYトレンド店舗群

アメリカ・ニューヨークにやって来て、
4日が経過した。

今日は第45代大統領誕生の日。

ホテルの部屋にいるときには、
眠っている時間以外、
ずっとテレビのCNNをつけている。

ドナルド・トランプ一色。
賛否両論、いや否が多数。

しかし日本では、
第193通常国会召集。
安倍晋三首相の所信表明演説の後、
17年度予算案の審議が始まる。
通常国会の会期は150日間。
6月18日まで。

この間、トランプ大統領の政策に対して、
様々な議論が展開されるだろう。

安倍首相の表現は、
どちらかといえば美辞麗句の印象。

トランプ大統領の、
毒のあるリアリティ表現とは、
正反対で、面白い。

この間、スイスでは、
ダボス会議が行われた。
世界経済フォーラムの年次総会。

米国投資家ジョージ・ソロス氏が、
CNNに出演して、語っている。

「個人的見解を述べれば、
トランプは失敗すると、
確信している。

それは失敗を望む人がいるからではなく、
彼の考えが本質的に自己矛盾をきたし、
そうした矛盾が既に、
周囲のアドバイザーや閣僚候補によって、
体現されているからだ」

さらに、
「実際にどう動くかを
正確に予測するのは無理だ」

ちょっと投げやり。

日本の経営者として、
ダボス会議に参加していたのは、
新浪剛史さん。
サントリーホールディングス社長。
今回で9回目の参加。

日本経済新聞の取材に答えた。

ダボス会議では様々な討論が行われる。
その発言について、
「もっとトランプ氏に物申すべきだ」

日経記者も書いている。
「トランプ新大統領の
保護主義的な通商政策や
過激な発言を批判しているのは
主に学識者で、
企業の幹部からはほとんど出ていない」

新浪さんは語る。
「今後は多くの企業が
『米国にコミットしている』と、
アピールしにいくだろう」

そのあとがいい。
サントリーとしては、
「こびへつらうのではなく
堂々としていたい」

拍手、拍手。

トランプ政策については、
「より現実的なものに落ち着いてくる」

続いて。
「トランプ大統領を生み出した、
構造(の問題)を考えないと、
社会はおかしくなる」

その通りだ。

一方、日経新聞コラム大機小機。
コラムニストは桃李氏。
なかなか硬派の論述をする。

「異例ずくめのトランプ米政権の誕生に、
世界中が身構えている。
だが、新大統領個人の
品位に欠ける言動ばかりに
注目が集まってはいないだろうか」

この言説にも耳を傾けておきたい。

「共和党が上下両院で
過半数を得た事実を見れば、
米国民が共和党政権を選び、
その結果、トランプ大統領が
実現したと考えるべきだ」

「無謀に思える同氏の発言も本質は
共和党の主張と重なる部分が多く、
あえて過激に表現している面がある。
違いも目立つが、共通項に、
目を向けたほうが建設的だろう」

「大統領は独裁者ではない」

「共和党の政権移行チームには、
200人の優秀な人材が集結して
知恵を絞り、政・財・学界から
広く集めた人材を中心に
4000人以上もの政治任用ポストが
交代する」

「いったん変化が必要となると、
代替的な政策メニューと
実行力のある人材を配し、
画期的な政策転換ができる点が
二大政党制の強みで
米国の底力でもある」

これも妥当な見解だ。

しかし先のソロス氏は言っている。
「トランプは独裁者に、
なるかもしれない」

ここが怖いけれど。

さてニューヨーク視察3日目。
ロピアの弾丸研修は、
今日が最後の店舗視察となる。

昨日の夜は、
全員による調理試食会が開かれた。

2人1組で、視察店舗で買い物し、
それをホテルの部屋で調理し、
出来上がった料理を持ち寄って
その出来栄えを競い合う。

ホテルは、キッチン付き。
大鍋で炒める。
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こちらは何かを炒めている。
勝利のVサイン?
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2人で1時間30分ほどの調理時間。
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女性チームは手際が良い。
はやくも完成。
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調理大会の会場は、
8アベニューにあるレンタルルーム。
このビルの14階の部屋を借り切った。
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めいめいが、持ち寄った料理を、
テーブルに並べる。
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福島道夫さんは
熟成肉のローストビーフと
ステーキを調理。
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取締役営業本部長。
スチューレオナードで初日に購入し、
2日目の朝には調理を終えたらしい。

それをホテルの切れない包丁で、
苦労してカッティングしたメンバー。

しかし一番おいしい、
骨に残った肉をガブリ。
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ゼイバースやバーニー・グリーングラスで、
特別に購入した燻製魚は、
ハサミでカッティング。
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できあがりはこれ。
サーモンやチョウザメなどがそろって、
実においしそう。
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ロピアでは、
おいしいものを味わうことが、
食品販売に携わる者にとって、
何よりも大事だと考えている。

だから、福島さんが率先して、
高額な商品を購入し、
皆に試食させる。

この日のチョウザメ燻製は
1万5000円也。
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これはガーデンオブエデンのケーキ。
ひまわりのインパクトがすごい。
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全チームの料理がそろったところで、
チームごとにメニューの説明。
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自信満々の説明から、
言い訳?まで、
各チームの解説が続く。
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そして全員で試食タイム。
それぞれの料理を吟味し、
1人1票で投票し合う。

ただし、自分のチームへの投票はなし。

ワインやシャンパンが豊富に用意され、
移動しながら全チームの料理を味わう。
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私は審査委員長として3票をもつ。
だから真剣にすべての料理を試食。
それだけでお腹がいっぱいになる。

投票では、優勝者、2位、
および3位のチームを決める。
集計したのは事務局の浅田圭介さん。
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カウンターには、
事務局が用意した賞品の数々。
1人ずつ、好きな賞品を選ばせる。

ワインはオーパスワン250ドルから
チャールズショー2.99ドルまで、
さまざま並んでいる。

後者はもちろん、
トレーダー・ジョーのPB。

ドラムロールとともに、優勝者が決定。
八木橋圭太さんと芳野友一さんチーム。
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八木橋さんは、青果部長。
芳野さんは、港北インター店店長。

オーガニック素材を使ったこの3品。
実は私もこの料理に投票した。
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食材のバランスがよく、
完成メニューだったし、
見栄えもよい。
そしておいしかった。

2位は同数で女性の2チーム。
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小吹香さんと山本美世さんチーム。
小吹さんは綾瀬店、山本さんは伊勢原店、
それぞれレジ担当社員。

渡辺ゆかりさんと小川智子さんチーム。
渡辺さんは港北東急SC店、
小川さんは渋沢店、
どちらもトレーナー。

じゃんけんで賞品を選ぶ順位を決める。
ここでも女子力全開。
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それぞれに選んだ賞品を持って、
全員で記念撮影。
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おめでとう!

ちなみに優勝者が選んだワインは、
紙で包装されていた、
2.99ドルのチャールズショー。

残った250ドルのオーパスワンは、
全員が少しずつ試飲した。
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明けて20日の今朝は、
第2回目結城義晴講義。

始めにロピアのモットーを唱和。
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講義は業態とフォーマット、
STPマーケティングと、
ポジショニング戦略。
それをわかりやすく解き明かす。
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日本市場におけるロピアの強みは何か。
それを問い続ける講義となった。
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1時間の短い講義だったが、
アメリカ視察の目的そのものを、
理解してもらった。
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3日目にして、やっと、
マンハッタンに青空が見えた。
まずコロンバスサークルへ。
タイムワーナーセンター。
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この地下1階に、
ホールフーズが入っている。
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生鮮食品とグロサリーは
横長店舗の左翼で展開する。
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対面のシーフード売り場。
これだけのスペースを割く。
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敷き詰めた氷で丸魚を販売。
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日本でも、最近は、氷の上に、
魚を並べて販売する店が出てきた。
陳列法を研究する必要がある。

ミート売り場で採用されているのが、
5アニマルウェルフェアシステム。
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ラムチョップのこの迫力。
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フードサービスデリは、
店舗中央に配置される。
導入部は寿司コーナー。
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ベーカリーとデリのゾーン。
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朝の9時過ぎなのに、
このボリュームのある陳列量。
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HBCのホールボディ売場を縮小し、
店舗の一角にバーを導入した。
12時からのオープン。
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そしてこれも拡大したカフェ席。
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コロンバスサークル店は、
大マンハッタン地区で、
ホールフーズの地位を固めた店だ。

その魅力はいまだ健在で、
ますます進化している。

次にミッドタウン・ソーホー地区へ。
ディーン&デルーカ。
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ニューヨークデリの老舗。
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店舗一番奥の寿司売り場。
このスタッフの多さ。
それだけ売れるということ。
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狭い店だが陳列を工夫して、
必需の商品も揃える。
結果としてデリショップが、
スーパーマーケットとなる。
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20メートルほど先には、
ユニクロ。
ニューヨーク1号店。
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マネキン使いは多彩で秀逸。
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ジャパンテクノロジーをアピールする。
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三番目に訪れたのが、
チェルシーマーケット。
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ナビスコの工場をリノベーションし、
1階を商業施設にした。
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両サイドに人気のテナントが入り、
ニューヨークの観光スポットとなった。
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そのなかでも大人気なのは、
ロブスタープレイス。
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鮮魚の内食・中食・外食の機能を備えた。
店内には、立ちの寿司コーナーがある。
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新鮮なロブスターを、
茹でて提供するロブスターバー。
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大量に購入し、
存分に食べまくって大満足。
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次は、
グランドゼロ跡地を視察。
ブルックフィールドプレース。
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商業施設、オフィスが入る複合ビル。
遊歩道や公園もある。

ここで大人気は、
ル・ディストリクト。
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フランス食材のイータリー版で、
物販とフードサービスを、
完全に融合させた。
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店内は黒を基調にした内装で、
パリのエスプリにあふれている。
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昼食時ということもあって、
ビジネスマンが目立つ。
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自由の女神を背景に記念撮影。
手でラブラブロピアのハートマーク。
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もう一度。
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ワンワールドトレードセンターが、
青空にそびえる。
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その足もとに、記念碑のプール。
ツインタワー跡地に2つ、つくられた。
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視察の最後は、
イータリーのニューヨーク2号店。
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内食と外食の融合を、
イタリアメニューで完結させた。
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多くのお客が食事を楽しんでいる。
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詳細は月刊商人舎の次号で、
完璧に紹介する。

ロピアは都市型スーパーマーケットだ。
だから世界最大都市のニューヨークを、
徹底的に学びとって、
全員の意志と視線を統一する。

今日は、最先端のトレンド。

トランプ大統領誕生の瞬間に、
ニューヨークを学んだモチベーションも、
この研修会の収穫である。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2017年01月19日(木曜日)

米国株式市場続落とニューヨーク小売業への改革問題提起

アメリカ株式市場。
日々の指標になるのが、
ダウ工業株30種平均。

今日18日、4営業日連続して下がった。

ドナルド・トランプ大統領就任は、
明後日に迫った。

そのトランプ政権の政策の不安定感が、
平均株価を下げたことは明らか。

トランプ政権の政策は、
巨額減税とインフラ投資。

これだけ見ると株式市場には好材料。
だから11月8日の一般選挙で当選した後、
期待感で株価は上がり続けた。

しかし2017年の年が明けて、
株式市場も冷静になったというか、
トランプの景気刺激策は、
逆に「悪いインフレ」になりかねないと、
悲観的な観測が広がった。

それが平均株価の続落の原因。

株式市場も、
人間心理のごとく揺れている。

ジャネット・ルイーズ・イエレン女史は、
第15代連邦準備制度理事会議長。
日本でいえば日本銀行総裁。
1946年生まれで、
奇しくもトランプと同年。
FRB史上初の女性議長で経済学者。

トランプと違って知性と教養の人。

そのイエレン議長は語る。
「物価が高くなりすぎて、
金融市場が不安定になるリスクがある」

中国の習近平国家主席は、
ダボス会議に出席して発言。
「保護主義に反対する。
貿易戦争では誰も勝者になれない」

昨日のブログで書いた丹羽宇一郎さんと、
全くの同意見。

いや、世界中の識者の見解が、
一致し始めた。

「海外から流入する、
安い製品と安い労働力が、
国内の雇用を奪っている」
トランプの主張はここに集約されるが、
安い製品、安い労働力が消え失せたら、
必ず「悪い物価上昇」が起こる。

そしてトランプ支持者たちの生活は、
ますます困窮する。

ウォルマートをはじめとした小売業は、
最近の日本の青果物相場の高騰のごとく、
安い製品の物価上昇で、
瞬間的には潤うかもしれない。

しかし総じて消費は冷える。

そして人件費は高まって、
経営は苦しくなる。

この理屈は、
自分だけ儲かればいいという、
ビジネスマンにはわからないのか。
あるいはわからないふりをしているのか。

米国株式市場の感情の起伏のほうが、
実はわかりやすい。

さて、商人舎magazine。
Weekly商人舎・週刊特別企画。
首都圏最新店舗研究⑥
フレッセイ元総社蒼海店
674坪型スクラップ&ビルド店。
なかなか頑張った店だ。

さてさてニューヨーク2日目の研修。

朝7時から、ホテルの会議室で。
第1回目の講義。

はじめにロピア女性社員の音頭で、
ロピアのミッションと「モットー」、
7大用語を唱和。
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「同じ商品ならより安く
同じ価格ならより良いものを」
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朝から、声がそろって
元気な唱和だった。
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そして講義。
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まずカスタマーサティスファクションと、
エンプロイーサティスファクション。
顧客満足と従業員満足。
それをアメリカから学びたい。
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さらにコモディティとノンコモディティの
重要な商品戦略を、
できるだけわかりやすく講義した。
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研修中、2回の理解度テストを実施する。
だから聞いているメンバーも真剣だ。
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1時間30分。
駆け足の講義だったが、
ご清聴に感謝。
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そして9時には専用バスに乗り込んで、
2日目の視察をスタート。

マンハッタンの対岸へ、
ニュージャージーを南下する。

今日の一番目は、
ストップ&ショップ。
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このニューヨーク・ニューアーク地区で、
シェアナンバー1のスーパーマーケット。
オランダのアホールド・デレーズの傘下にある。
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「ストップ&ショップ」バナー全体では422店、
このエリアで166店、シェア17.1%。

ただしエリア第1の規模はあっても、
いわゆるコンベンショナルな店づくり。

業態発想のままのチェーンで、
ポジショニングが希薄である。

青果売り場にはオーガニックの品揃え。
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ナチュラルチーズの売り場。
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デリの対面ショップ。DSCN7277.JPG-7

奥壁面のミート売り場。DSCN2364-1

そしてオーガニックのPB。
「ネイチャーズ・プロミス」
しかしクローガーの大ヒット商品、
「シンプル・トゥルース」の物真似。DSCN7283.JPG-7
つまり独自なものがない。

一定のロープライスを打ち出すが、
ハイ&ロー戦略。
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この店は高齢のラガード客が多い。
客数自体が少ないうえに、
残念ながら、若いお客はわずか。

反面教師としての視察である。

一方、ウェグマンズ。
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朝から老若男女、
多くの顧客がやってきている。DSCN2394-1

市場のような青果売り場。DSCN7287.JPG-7

クレート陳列が中心で、
ローコストオペレーションを徹底する。DSCN7320.JPG-7

鮮魚の平台では氷を敷き詰めて、
貝とサーモンを展開。DSCN7297.JPG-^7

加工肉の対面売り場。
切りたてのハムを提供し、
人気のコーナーだ。DSCN7300.JPG-7

オーガニックの売り場がこんなにある。
エンドは客の主動線に対して、
正面を向けて配置されている。DSCN7305.JPG-7

ファミリーパックの売り場は、
広大なスペースを占める。
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この地区のシェア2位はコストコ。
コストコの大容量販売に対し、
同じ大容量パック商品を開発して、
コストコの強みを消す作戦。

ウェグマンズは、
コンシスタント・ロープライスを採用。
いわゆるエブリデーロープライス。
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これはもちろん、
ウォルマートへの対抗策だ。

コストコに対抗し、
ウォルマートに対応する。

そして1店平均80億円を超える。

店舗左翼にはワイン売り場を設ける。
その中にある、ワインセラー。
隔離され、温度管理された、
「ファイン・ワインルーム」DSCN7317.JPG-7

中央にシックでしゃれた円形什器。DSCN7316.JPG-7

最高価格はシャトーマルゴー695ドル。
6万9500円。
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ウェグマンズの2階カフェで、
ガス店長にインタビュー。DSCN2411-1

朝の忙しい時間帯にもかかわらず
ウェグマンズの理念を、
一気に語ってくれた。
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補足は結城義晴。
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働きたい企業ランキング上位でも、
楽して給料が高いわけではない。
ハードワークをする。
しかしそれが会社から正しく評価される。

それが働き甲斐につながる。

最後はウェグマンズのデリを購入し、
試食を兼ねた昼食。DSCN2425-1
ロピアの社風に似ているところがある。
それが勉強になる。

ふたたびマンハッタンに戻って、
バーニー・グリーングラス。DSCN7334.JPG-7

チョウザメやサケの燻製の専門店。
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チョウザメ燻製はマンハッタン最高。DSCN7330.JPG-7
レストランも併設しているが、
来週、ケネディ日本大使が予約している。

それからブロードウェイの、
ゼイバースへ。
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ニューヨーク最高の品ぞろえを誇る、
チーズ売り場。
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スモークフィッシュ売り場は対面方式。
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燻製のサーモン。
これが実にうまい。DSCN7339.JPG-7
たった1店だが、
ネット販売の構成比が25%。

すごい店だ。

さらにフェアウェイマーケット本店。DSCN2438-1

相変わらず見事な陳列。
ロピアの青果チーフも感激。DSCN2443-1

トマトとモッツアレラチーズ、
そしてバジルの関連販売。
この1年ほどで、
米国スーパーマーケットは、
クロスマーチャンダイジングを強化した。DSCN7352.JPG-7

鮮魚対面売り場も、
プレゼンテーションが変わった。
クロスマーチャンダイジング。DSCN7367.JPG-7

2階のオーガニック売り場。
これがすごい。
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フェアウェイは2013年に、
ナスダックに株式上場したが、
昨2016年に破産申請した。

それでも本店には、
顧客が変わらずにやってきて、
この店のポジショニングを、
支持してくれる。
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隣のシタレラ。
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ニューヨークを代表する、
デリ専門店。
ニューヨークとその周辺に7店。
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しかし商品構成は、
スーパーマーケット。
鮮魚売り場の全面に、
青果物を関連販売。DSCN7387.JPG-7
ここもアメリカの流行をとらえる。

そしてブロードウェイの、
トレーダー・ジョー。
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地下2層式の店舗で、
大繁盛店。
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デアリー(乳製品)売り場。
ニューヨークシティならぬ、
ムーヨークシティの壁面。
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バナナの売り場は、
午後3時にもかかわらず、
こんな状態。
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地下2階売り場は、
グロサリーと冷凍食品。
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しかし売れすぎて欠品だらけ。
補充が間に合っていない。

トレーダー・ジョーには、
オペレーション改革が求められている。
その意味でイノベーションがない。

午後3時というのに、
長い行列と混雑するレジ。DSCN7404.JPG-7
これも解決しなければならない問題だ。

デリバリーサービスも始まっている。
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もう1店のトレーダー・ジョー。
ユニオンスクエアの大繁盛店。
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入り口の花売り場には、
ユニオンスクエアのイラスト。
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こちらも売り場の第1コーナーまで、
レジ待ちの行列。
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しかしバナナは補充されたばかりで、
豊富な商品量。
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隣接するワインショップ。
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ここで夕食調理大会用のワインを吟味。
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PBのチャールズショー。
2ドル99セント。
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どの店も大繁盛のトレーダー・ジョー。
しかし問題は表面化してきている。

ガーデン・オブ・エデン。
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青果物の陳列は、
目を見張らされる。DSCN7415.JPG-7

グロサリー売り場も独特の雰囲気がある。DSCN7417.JPG-7

そして家庭の味のデリ売り場。DSCN7419.JPG-7

ケーキ売り場で、
ヒマワリのケーキ、
購入しました。
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かつてはこのエリアで、
独特の位置を占める店だった。

トレーダー・ジョーとホールフーズが、
次々に進出してきて、
客数が激減。

それでも必死でサバイバルしている。

今日の最後は、
ホールフーズ。
ユニオンスクエア店。
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1階はデリ専門店。
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チョップド・サラダのコーナー。
好きな具材・好きなドレッシングを選ぶと
和えてくれる。
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地階は生鮮食品とグロサリー。DSCN7428.JPG-7

鮮魚対面売り場は、
ちょっと閑散としていた。DSCN7429.JPG-7

精肉からチーズ売り場へ。
狭い店を3層にして、
上手に活用している。DSCN7430.JPG-7

その2階のイートインスペース。
リニューアルして、
シックな感じになった。DSCN7432.JPG-7

若干、弱含みとはいえ、
この混雑ぶり。
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顧客はホールフーズを評価している。

朝日新聞『折々のことば』
昨日の640回。
毎日のことだから 
ご馳走でない日も
あるのです
(料理研究家「土井善晴のレシピ100」から)

鷲田清一さんのコメント。
「料理は気が向いたら
やるようなものではない。
したかろうがしたくなかろうが、
自分のため、家族のために、
延々とくり返すほかない営みだ」

その通り。
だから店も延々と繰り返す。

「人に何かを『してあげる』
『してもらう』という経験の、
あるいは、人を慕いまた、
人に慕われるという関係の、
その核にあるものだ」

そして、
「達成ということがないから、
山ばかりでは続かない」

店も毎日のことだから、
ご馳走でないこともある。

だからこそトレーダー・ジョーにも、
オペレーション改革は、
必須となる。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2017年01月18日(水曜日)

トランプ旋風・円高の波とロピアNY視察研修初日

東京成田国際空港から、
11時間50分のフライト。

ニューヨーク上空は厚い雲。
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雲の切れ間から、
アメリカ大陸が見えてきた。
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JFK空港に近づくにつれ、
視界も少しずつ開けてきた。
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着いた途端、
ウォールストリート・ジャーナル。
ドナルド・トランプ次期大統領
インタビュー記事。

「われわれの通貨は、
強すぎる」

アメリカの歴代大統領は、
「強いドルは国益にプラス」が、
基本の考え方だった。

だから直接的にツイッターなどで、
あるいはインタビューなどで、
「ドル高」の誘導やドル安の「牽制」など、
絶対にしなかった。

ドルは昨年11月8日の大統領選後、
急騰した。

トランプ効果などと言われた。

しかし、インタビューでは、
まずこのドル高に対して、
中国をターゲットにした発言。
「米国企業は中国企業と競争できない。
ドルが強すぎるからで、
それが我々を傷つけている」

これに為替市場が反応した。
18日の外国為替市場。
円相場は1ドル112円台半ば。

一方、イギリスのポンド相場も、
1ポンド1.19ドル台で、
約3カ月ぶりの安値だった。
しかしそれが1.24ドル台前半。
前日比3%の上昇。

この上昇率は、
1998年以降で最大。

トランプのターゲットは、
企業レベルから国家レベルに、
エスカレートしてきた。

日経オンライン経営者ブログ。
丹羽宇一郎さん。
伊藤忠前会長で元中国大使。
「トランプ流貿易戦争」

「日本や中国などの企業と
米政府との距離感が
取り沙汰されていますが、
私にはこれが遠くない将来に
トランプ政権の致命傷に
なりかねないように映ります」

最近のツイッターでの言動を分析。
「彼が本気で取り組みたいのは、
『米中貿易戦争』なのか」

元中国大使だからこそ、
強く感じるのだろう。

「米国の貿易赤字の大きな国を
スケープゴートにして、
彼一流の『口撃』をしかけるわけです」

「あいつらの国でつくられた製品が
米国に入って米国内の雇用が奪われる」

「あいつらが不民として
やってくるせいで
米国民の雇用が奪われる」

こんな論法。

トランプの想定する「戦争の舞台は
自動車産業のような第2次産業。
1970年代以降の
日米貿易摩擦の再現のようです」

老婆心ながら、と断って言う。
「アナクロニズムの古くさい戦争」

「しかし時代は変わりました。
米国の産業で強く、しかも伸ばすべきは、
製造業よりも人工知能やIoT、
ネット・通信や宇宙産業のような
先端技術の世界のはずです」

「戦争に例えるなら、
鉄砲や兵士、戦車の数を数えて
戦争をしかけるようなものです」

そしてごく初歩的な経済学で考える。
「中国の安価な製品や、
メキシコからの移民が
流入しなくなって一番困るのは、
米国人のはずです。
安価な製品や労働力がなくなれば、
おのずと米国のコスト構造は
急激に悪化します。
トランプの率いる米国に
待ち受けているのは
物価高です」

この物価高が影響しないのは、
アメリカの富裕層だ。
「結果としてトランプ氏を支持してきた
困窮する白人の層はますます貧しくなり、
雇用が生まれるどころか
所得の格差は、
広がる一方です」

「トランプ氏がこのまま
政策を実現していったとしても、
1年後にはその負の側面が
ブーメランのように戻ってきて
政権は大打撃を被る」

丹羽さんの警告。
聞き入れられる気配はない。

さて、ニューヨークに到着した、
総勢47名の2017ロピア第1班。
これから3泊5日、
ニューヨーク視察が始まる。

まず空港近くのクイーンズ郊外エリア。
ウォルマート・スーパーセンターへ。
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アメリカに着いたらまずは、
ウォルマート。

少し古い店だが
朝の11時だというのに、
お客がよく入っている。

ネットで注文し、店頭で受け取る。
ピックアップのコーナー。DSCN0116.JPG-7

クレート陳列の青果売場。
古い店でも売場の管理はよい。
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店舗左翼のシーゾナルコーナーでは、
バレンタインのプロモーション。
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店舗右翼のグロサリー部門でも、
売場はバレンタイン一色に変貌。
圧倒的なスペースに、
チョコレートやギフト商品が並ぶ。DSCN0129.JPG-7

店舗奥の主通路には、
「アクションアレー」と呼ばれる島陳列。

高額テレビから低額テレビへと、
順番に並べられ、
しかもどれもが驚くほど安い。DSCN0101.JPG-7

この巧みな販売作戦に乗せられて、
サムソンのスマートテレビが買われた。
顧客はカートに入れて購入している。
つまり衝動買い。DSCN0126.JPG-7
ウォルマート、好調だ。

さらに東のクイーンズ郊外へ向かって、
スチュー・レオナード。
その最新店。
昨年1月にオープンした5号店。
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ディズニーランドのようなスパーマーケット。
明るくカジュアルな店づくり。
ゴンドラ上部では、
動物や魚が歌を歌ったり、
踊ったりして、お客を楽しませる。
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映像で語りかける、
CEOスチュー・レオナード・ジュニア。DSCN2280-1

シーフード売場の天井には、
ジョーズ。
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ミート売場では
明日の調理試食大会のために、
ドライエージビーフを購入。
4万円なり。
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持っているのは浅田圭介さん。
人事総務部チーフで事務局のひとり。

福島道夫さんは
量り売りのピスタチオを購入。
取締役営業本部長。
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昼食は、
デリバーのスープとミート惣菜。
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新店のスチュー・レオナード。
私は古い店のほうが好きだ。

雨脚が強くなってきた。
そんななか、バスは疾走し、
トレーダー・ジョーへ。
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2層の商業施設で、
ステープルズとマイケルズが入居。
前者はオフィスサプライチェーン1位、
後者はホビー・クラフト専門店チェーン。

商業施設の核店舗が
トレーダー・ジョー。DSCN0221.JPG-7

ユニークな店づくり、
ユニークなプライベートブランドで、
ユニークな企業風土をつくっている。DSCN0222.JPG-7

レジは銀行方式を一部採用。
この後、長蛇の列ができる。DSCN0223.JPG-7

雨の中、
バックヤードでインタビュー。
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二人のクルーメンバーが、
対応してくれた。DSCN0215.JPG-7
トレーダー・ジョーのポリシーを、
誇らしげに語る。

プレゼントを手渡して、
女性陣と記念のショット。

やっと笑顔がこぼれたニューヨーカー。
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次に訪れたのが、
都市型パワーセンター
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ディスカウント業態の店舗が集積する。

その核店舗はコストコDSCN0244.JPG-7

エレベーターに貼られた
コストコの営業時間のサイン。
日曜日も午後7時には店を閉める。
しかしコストコ・コムは24時間対応。
この表記、実に上手い。
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そのコストコの店舗は、
地下1階の全フロアで展開。

入口のプロモーション売場では
早くも女性用水着を販売。
早仕掛け・早仕舞い・際の勝負。
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肉のロピアらしく、
肉売場の視察は念入りで、
「この商品はうちが勝っている」と、
自信ものぞかせる。DSCN2307-1

女性陣は疲れたのか、
サンプル商品の椅子に座って休息中。
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店舗奥の左翼に青果売場。
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その奥に、デアリー(乳製品)売場。
この店は珍しく変形のレイアウト。
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さらにその奥に、
グロサリーの売場。DSCN0238.JPG-7
コストコはこのニューヨーク市で、
第2番目のシェア。
将来の日本を予見させてくれる。

同じショッピングセンターの2階には、
アルディ
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徹底したローコストオペレーション。
段ボールカット陳列したケースが、
そのまま並べられる。
売場はその段ボールで、
うまくカラーリングされている。DSCN0246.JPG-7

デアリー売場のサイン、
「信じられないほどの節約」DSCN0249.JPG-7

生鮮食品の鮮度も上がってきて、
良いものが安い。DSCN0250.JPG-7

オーガニックが強化されている。
アメリカの大トレンドは、
アルディにまで押し寄せた。DSCN0251.JPG-7

レジ前の冷蔵ケースで、
スペシャル・バイの販促。
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アルディも見切り販売を始めた。
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これは大きな変化だ。

冷蔵ケースでも、
見切り商品を展開。DSCN2325-1

レジはスピーディ。
スタッフは座ったままキャッシングする。
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パワーセンターのアルディは、
全体の集客力に助けられて、
繁盛する。

売れなくても儲かるチェーンストアが、
売れて儲かるチェーンストアへ。

恐ろしい。

センチュリー21
オフプライスのデパートメントストア。
現在、10店舗だが、
ニューヨーク近辺で大人気。DSCN0257.JPG-7

婦人服、紳士服、子ども服、靴、
香水、コスメ、バッグ、雑貨などの
ブランド商品をディスカウント販売する。DSCN0262.JPG-7
オフプライス旋風は、
アメリカの非食品領域を、
荒らし続けている。

日が暮れて、雨脚が強まってきた。
土砂降りに近い中、
ブルックリンへ。
ホールフーズ環境対策店
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屋上の菜園ハウスが、
照明されて、印象的。DSCN0299.JPG-7

店舗導入部は、
オーガニックの色とりどりの果物。DSCN0283.JPG-7

壁面のカットフルーツ売場。
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ミートの対面売場。
左端にドライエージビーフの熟成庫。DSCN0290.JPG-7

ファインカットと書かれた、
カッティングルームが通路から見える。DSCN0295.JPG-7

店舗右翼のフードサービス部門。
サラダ、デリ、スープ、オリーブ、
さらにデザートのバーが並ぶ。DSCN0279.JPG-7

メニューは旬の野菜が中心の、
ニューヨークサラダコーナー。
イオンスタイル碑文谷で導入された。
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インストアベーカリーの売場。
クッキーやマフィン、ケーキまで揃う。DSCN0270.JPG-7

アメフトボール型のケーキ。
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アメフトのプレーフィールドのケーキ。
ホールフーズのセンス全開だ。DSCN2331-1

2階はビールバーとカフェ。
外は雨だが、そんな日にもカスタマーが、
購入した商品を食べながら、飲みながら、
くつろいでいる。
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屋上の菜園ハウス。
ここで採取された野菜は
1階の店舗で販売される。DSCN0274.JPG-7

それが「ゴッサムグリーン」DSCN0287.JPG-7

デリバリーと書かれた、
インスタカートのロッカー。
買物代行業が隆盛。
この店のオープン時に導入され、
目立つ場所に移動された。DSCN0282.JPG-7

雨の中の初日の視察を終え、
ホテルにチェックイン。

そしてすぐに、徒歩で夕食会場の
ウルフギャングへ。
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ニューヨークステーキの名門。

まずは地ビールで乾杯。
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ビールが、
長い長い初日の疲れを癒してくれる。
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シーザーサラダとカプレーゼ。
トマトとモッツァレラのサラダ。
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厚切りで美味。

シーフード・カクテル。
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カキ、シュリンプ、ロブスター。
これだけでおなかがいっぱいになる。

ワインはマグナムボトル。
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デキャンタに分けて、
おいしく開かせる。

Wが記されたオリジナルのワイングラスでいただく。
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メインはポーターハウスステーキ
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この量で7名分。
フィレとサーロインを味わう。

すぐにスマホで写真撮影。
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うれしそうに頬張る。
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一番おいしいのは
実は骨についた部分。

女性陣もガブリ。
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現地コーディネーターの藤森正博さんと
浅田さんもガブリ。
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藤森さんはニューヨーク在住。
ニューヨークの経済や消費の変化を、
わかりやすく解説してくれる。

最後は、コーヒーとデザート。
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大満足の夕食会だった。IMG_0353.JPG-7

トランプ旋風が吹き荒れるニューヨーク。
始まったばかりのロピア研修。

この研修、
食べるものには、
贅沢の粋が凝らされる。
そこには金に糸目をつけず、
手を抜かない。

若いチーフたち、店長たちが、
この研修によって触発され、
どんどん変わっていく。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2017年01月17日(火曜日)

ニューヨークへ出発する日の「クルーグマンの諦念?」

今日の1月17日。
22年前の今日、
阪神淡路大震災が起こった。

6434人が亡くなった。

そのあと、2004年10月23日に、
新潟県中越地震が起こり、
さらに2011年3月11日の東日本大震災。
そして昨年4月16日、熊本地震。

22年前、私は㈱商業界で、
食品商業編集長だった。

あれから、22年。

こんなにも大きな地震や津波が、
次々に日本列島にやって来るとは、
とても想像できなかった。

ただ、耐えるしかないのだろうか。
多分、耐え続けて、そのたびに、
それを乗り越えるしかないのだろう。

今日は朝から、横浜ベイブリッジ。
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大きな橋の真ん中くらいから、
横浜港、みなとみらい、
そして富士山が見えた。
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絶景に感動。

バスは動いて、
ランドマークタワーと、
富士の姿が重なった。
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美しい。

1時間半で、成田空港。
第2ターミナルで、
チェックイン。
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そして出発。
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今回は㈱ロピアのニューヨーク研修。
福島道夫さんと浅田圭介さん。
福島さんは取締役営業本部長、
浅田さんは人事総務部チーフ。

本隊は別便で、羽田空港発。
2班に分かれて、期間は10日間。

実り多い研修をして、
ロピアの躍進を支えたいと思う。

JAL006便に乗り込んで、
12時間。
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このブログはしばらく、
最新アメリカ報告となる。

もちろん今週金曜日の20日には、
ワシントンDCで大統領就任式。

その現場感覚も、
報告しようと思っている。

日経web刊の経営者ブログ。
IIJ会長の鈴木幸一さん。
「それでもトランプ氏が
大統領に就任する」

「その言動は相変わらずで、
いささか食傷気味になってきた。
選挙中の発言と、
大統領としての考えは違うわけで、
少しは変わってくるのかと思ったのだが、
どうも余計な深読みのようだった」

同感。

「大統領という責務を担う資質が
ないことを危惧するばかりである」

ツイッターで繰り返しているのは、
「米国第一、生産の場を米国に戻し、
雇用を取り戻す」ばかり。

「世界経済に触れることもない。
まして、世界の将来に対する理念や、
世界における米国の役割には、
一切触れようとしない」

初めての記者会見。
「はぐらかしては脅す」
従来のやり口の繰り返し。

CNN記者の質問に対しては、
「君のメディアは、Fakeだ」

「一切の質問に答えようとしないのには、
空いた口がふさがらなかった」

「ツイッターでしかものを語らない
米国の大統領の時代」

「今後、世界はどこに向いていくのか、
いささかなりとも、考えてみたくなる」

「トランプ現象を注意深く見つめることが、
未来を考えるためのひとつの
鍵になるかもしれない」

日本の知性は、
トランプ現象に対して、
冷静だ。

一方、アメリカの頭脳。
ポール・クルーグマン教授が、
ニューヨークタイムズのコラムで発言。
朝日新聞デジタルに掲載。

ニューヨーク市立大学教授で、
2008年にノーベル経済学賞受賞。

「さあ、私たちはいま、
何をしたらよいのだろう?」

クルーグマン博士、
ずいぶん落ち込んでいる。

「さしあたり、このひどいショックに
個人としてどんな態度を取り、
どう振る舞えばいいのかを話したい」

率直だ。

「選挙とは、権力をつかむ人を
決めるものであって、
真実を語る人を決めるものではない」

「トランプ氏の選挙運動は、
かつてないほど欺瞞に満ちていた。
このうそは政治的な代償を払うことなく、
確かに多数の有権者の共感をも呼んだ」

「だからと言って、
うそが真実に変わることはない」

経営者も政治家も、
もちろん学者もジャーナリストも、
嘘は絶対にいけない。

「理知的に正直に考えれば、
だれもが不愉快な現実を
直視しなければならない」

「つまり、トランプ政権は米国と世界に
多大な損害を与えることになる」

「悪影響は、今後何十年、
ことによると何世代も続くだろう」

ずいぶん、深刻な言い回しだ。

第1に「気候変動の行方が懸念される」
パリ協定はおそらく白紙に戻される。
「損害は計り知れない」

第2に「最悪の場合、陰湿な人種差別が
米国全土で標準となる可能性がある」

第3に「市民の自由」も、
心配しなければならない。

そしてトランプ現象の皮肉。
「トランプ氏の政策は、
彼に投票した人々を
救済することにはならないだろう。
それどころか、支持者たちの暮らしは、
かなり悪化すると思われる」

「しかし、このことは徐々に
時間をかけて明らかになる」

だからすぐに、
政権の破たんが訪れるわけではない。

ではアメリカ国民は、
どうしたらいいのか?
「一つの素直な対応は、
沈黙することだろう。
政治に背を向けることだ」

クルーグマン自身、
「あの日以降の大半はニュースを避け、
個人的なことに時間を費やし、
基本的に頭の中を
からっぽにして過ごした」

しかしクルーグマンは、反省する。
「民主主義国の市民の生き方」は、
そうでは決してない。

そして米国人の特性を語る。
「道を誤ることもあるかもしれないが
必ず元に戻る道を見つけ、
そして必ず最後は正義が勝つ」
そう考えるのが、
アメリカンスピリッツである。

しかしそれでも、
自信喪失気味に自戒する。
「おそらく、米国は特別な国ではなく、
一時代は築いたものの、
いまや強権者に支配される
堕落した国へと転がり落ちている
途上にあるのかもしれない」

あのクルーグマンが、
行ったり来たりの論説。

最後に気を取り戻す。
「だが、免れようがないと言って、
この状況を受け入れるつもりはない。
受け入れたら、予言の自己成就に
なってしまうだろう」

「米国があるべき姿へと戻るのは、
だれもが予想するより、
長く、険しい道のりだろうし、
うまくいかないかもしれない」

「でも、やってみるより
ほかに、ない」

このアメリカ随一の頭脳の反応は、
次々に起こる大地震への、
日本人の諦念のごとくに聞こえてしまう。

その日本人らしさを意識しつつ、
アメリカ・ニューヨークの空気を、
吸いながら考えることとしよう。

〈結城義晴〉

2017年01月16日(月曜日)

万代知識商人大学第一期修了式とGEの“Big Thinker”

Everybody! Good Monday!
[2017vol3]

2017年も第3週。
こうして時間は、
ずんずんと進んでいく。

力強く、正確に、規則正しく。

気分次第でこれが、
早くなったり、遅く感じたり。

しかし、年齢を経るとともに、
確かに時間は早まっている。
永遠に向かって。

永遠といふ幻とゐる日向ぼこ   
〈朝日俳壇より 東京都・重田春子〉

空閉ぢてこの国だけの冬に入る  
〈同 高槻市・山岡猛〉

日本列島を包んだ寒波、
裏日本に雪を降らせている。

一羽来て二羽来て三羽初雀   
〈同 今治市・横田晴天子〉
(稲畑汀子選評)平素見かける雀である。
正月には特に初雀として親しむ作者。
一羽二羽三羽と目の前に降りてくる。

しかし、このところ、
街で雀を見たことがない。
これも地球温暖化に、
どこかで影響を受けているのか。

その地球温暖化を、
「でっちあげ」と言ったのは、
ドナルド・トランプ次期大統領。

アメリカの科学専門誌『サイエンス』
昨年、ラッシュ・ホルト会長の署名で、
論説を発表。
「大統領になったら、
科学を尊重してほしい。
事実に基づいてほしい」

今週金曜日の20日に、
その大統領就任式。

アメリカでは現在、
大規模な反対デモが計画されている。

私は明日の17日火曜日から、
ニューヨークに滞在する。

昨年11月8日にも米国にいた。
一般有権者の選挙人選挙の日だった。

トランプがわずかな差で勝利したが、
あの時にも大規模なデモが起こった。

大統領に限らず、
事実を重視する姿勢は必須だ。

さて、昨日15日は、
「小正月」
関西では、小正月までを「松の内」と呼ぶ。
この松の内に忙しく働くのが主婦。
そこで彼女らをねぎらう意味で、
「女正月」ともいう。

その小正月の午後、
新横浜から新幹線のぞみ。
相模川も美しい。
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そして小田原の富士。
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頂上に雲がかかっている。
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その威容。
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いつも、これを見ると、
得した気分になる。名古屋を過ぎ、
岐阜羽島のあたりは、
もう、雪。
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しかし大阪には雪はなかった。

明けて今日は、東大阪市。
朝7時30分過ぎに、㈱万代へ。
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万代知識商人大学。
第1期の最終講義は、
いつもの会議棟。
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世界で初めて、1956年に、
企業内大学を創設したのは、
米国ゼネラルエレクトリックだった。

通称「クロントンビル」
「ジョン・F・ウェルチ・リーダーシップ開発研究所」という。
現在も続いている。

GEは幹部教育と、
次世代のリーダー教育こそ、
もっとも重要だ考えている。

そして望む人財は、
“Big Thinker”  
すなわち「大きな考え方の人」
「大きな視野を持つ人」

GEに続いて、アメリカでは、
ほとんどの大企業が、
企業内大学を開校した。

ゼネラルモーターズ、モトローラ、
コカ・コーラ、インテル、
ディズニー、マクドナルドetc。

日本でもアメリカの影響を受けて、
1990年代後半にNECが先鞭をつけた。
その後、トヨタ、ソニーなど、
日本を代表する製造業に、
企業内大学はブームのように広まった。

小売業では現在のイオンが、
かつてジャスコ大学を開設し、
それがイオンビジネススクールへと、
発展している。

ちなみに私は毎年、
その開校記念講演を担当している。

ファーストリテイリングも、
2010年からFR-MICを開始。
ファースト・リテイリング・マネジメント&イノベーション・センター。

万代知識商人大学は、
日本のスーパーマーケット企業としては初めて、
昨2016年4月からスタートして、
8回の講義とアメリカ視察研修を重ねてきた。

そしていよいよ、最終回。

全員が揃って7時50分から開始。
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30名の精鋭たちが、
毎月丸1日の講義を受講し、
考えに考えて、レポートを執筆。

やっと最終日を迎えた。
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私の冒頭の挨拶の後は、
一人ひとりが卒論レポートの内容を、
プレゼンテーションする。

その一人ひとりの報告を、
加藤徹会長、阿部秀行社長をはじめ、
役員の皆さんが聞き入る。
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そして鋭く厳しい質問を投げかける。
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そのあとで私が講評をする。

図らずも大学院の論文審査と、
全く同じ形式となった。

主査が結城義晴で、
副査が加藤徹、阿部秀行。

タジタジの第一期生たちだったが、
その彼らに、昼食後、
サプライズのプレゼント。

アカデミックガウンだ。
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もちろん万代知識商人大学理事長、
加藤さんもガウンを羽織る。
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阿部さんも似合っている。
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昼食をはさんで、
全員のプレゼンが終わったのが、
午後2時半。

学長の私も久しぶりに、
アカデミックガウンを羽織り、
最終総括講義。
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知識商人大学のマネジメント体系を整理、
知識の習得と実践の重要性を語った。
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ピーター・ドラッカーは言う。
“As a rule, theory does not precede practice”
「原則として、理論が実践に
先行することはない」

そして“Practice comes first!”
「実践第一!」

事実を最重視しつつ、
実践を第一にしてほしい。

実践と理論化、そしてまた実践。
これが繰り返されるところから、
進化やイノベーションが生まれる。

今日のクライマックスは、
修了証書授与式。
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一人ひとりに修了証書と、
記念のピンバッジが贈られた。
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阿部社長からの祝辞。
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万代の全役員も加わり、
全員での記念撮影。
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心からおめでとう。

私も加藤さん、阿部さんと、
3人で記念撮影。
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最後は本社玄関前で、
帽子投げ。
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見事に30の帽子が宙を舞った。

おめでとう。

その後は、謝恩会。
万代取締役も全員、
祝いの席に駆けつけてくれた。
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下岡太市副社長が
噺家並みの司会ぶりで、
大いに盛り上がった。
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第一期生全員が語り、
役員も全員が話した。

級長の津田睦さんから、
色紙をもらって、感激。
第一期生の言葉が書かれていた。
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そのお礼にふたたび激励の言葉。
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中締めは、不破栄副社長。
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大阪締め。

朝から長い長い1日だった。
全員が幸せを感じる、
記憶に残る1日だった。

最後に朝日新聞『折々のことば』
みんなを照らす太陽も
たまには休んで
月にもなりたいと
思う時もあるはずだと
分かる人で ありたい
(岩崎航『点滴ポール 生き抜くという旗印』から)

「幼くして筋ジストロフィーを発症し、
凄絶な吐き気に苦しみ、今も、
人工呼吸器と栄養摂取の管を
外せない岩崎航さん」

「『在る』ことが、
苦難そのものだと知るからこそ、
彼を支える家族らの
エンドレスの頑張りを思い、こう詠う」

商人は日々、休まず、
店を開け、顧客を迎える。

みんなを照らす太陽のようだ。

そんな太陽もたまには休んで、
月にもなりたいと思う時もあるはず。

それでも考えることは休まず、
“Big Thinker”であってほしい。

では、みなさん、
今週も、よく考え、
よく働きましょう。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2017年01月15日(日曜日)

【日曜版・猫の目博物誌 その30】ツバキ・寒椿・山茶花

猫の目で見る博物誌――。
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猫の目は冬の季節をとらえる
――。

寒い朝でも 寒椿
きりきりしゃんと
ひらいてる

ながめていると
手をたたき

こっちのキモチも
しゃんとする

寒い朝なら 寒椿
きりきりしゃんと
ひらいてる

庭下駄はいて
そばへ行き

何かを話して
みたりする

〈サトー八チロー「寒椿」
『抒情詩集』(サンリオ出版)より〉
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詩や小説など文学作品には、
「寒椿」(かんつばき)が多い。

演歌や童謡には、
「山茶花」が多い。

しかし寒椿と山茶花は、
混同されていることが多い。

さらにツバキが加わってくると、
またわかりにくい。

学名で見てみると、
「椿」はCamellia japonica。
ツバキ科ツバキ属の常緑樹。
DSCN1907
花が開くのは、原種が2月~4月。
園芸品種では9月~5月。

花の開き方は、
内側にまとまっている。
花が散るときには、
根元から首が落ちる。
香りは弱い。

寒椿は学名Camellia sasanqua cv。
こちらもツバキ科ツバキ属の常緑樹。
ha_490
花が咲くのは10月~2月。
花は平に開く。
香りは強い。

そして山茶花は、
学名Camellia sasanqua Thunb。
ツバキ科ツバキ属の常緑樹。
kantub_2
寒椿と山茶花は非常に近い品種。

花が開くのは10月~1月。
こちらも花は平らに開く。
そして花びらが一枚ずつ落ちる。
香りは強い。

こうしてみると、
まず、寒椿と山茶花は、
見分けにくい。

寒椿のほうが花びらの数がちょっと多い。

ツバキと寒椿・山茶花は、
比較的違いが明確だ。

花が咲く時期が違う。
花が閉じているのがツバキ。
tubaki60

開いているのが寒椿と山茶花。
images

有名な話だが、散るときに、
首からすとんと落ちるのがツバキ。

河東碧梧桐の句。
赤い椿白い椿と落ちにけり

散るときに一枚ずつ、
花弁が落ちるのが、
寒椿と山茶花。

夏目漱石の俳句。
二三片山茶花散りぬ床に上

ここはやはり山茶花だ。

小林一茶にあるのは、こちら。
火のけなき家つんとして寒椿

それでもみんな、
キク類・つつじ目、
ツバキ科・ツバキ属。

仲良く咲いてください。

寒い朝なら、
ツバキ、寒椿、山茶花。
DSCN8963-2016-4-10-66666
首から落ちるツバキ、

一枚ずつ散る寒椿と山茶花。

猫はツバキ派でした。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2017年01月14日(土曜日)

カルロス・ゴーンのCFTと「No Profit! No Program!!」

連日の新年会。
ああ、疲れた。

昨日は横浜商人舎オフィス。
朝から来客。

まず、第一屋製パンの幹部の皆さん。
DSCN1877.JPG-7
私の隣が前川智範社長。
マッキンゼー・アンド・カンパニーから、
ポッカコーポレ-ションなどを経て、
昨年1月に第一屋製パン社長就任。

今年は正念場の改革の年です。

入れ替わるように、
村上篤三郎さん、来社。
ランチは野田岩で鰻。
DSCN1879.JPG-7
村上さんは、
㈱西友から㈱エコス常務を経て、
現㈱たいらや社長へ。
その後、現在は、
㈱ロピアの管理本部長。

商業経営問題研究会メンバーでもあって、
杉山昭次郎先生や磯見精祐さんと、
熱いディスカッションを重ねてきた。

お二人とも故人となってしまって、
なんとも寂しい限りだが、
村上さんは西友入社のころから、
昨年、物故された髙山邦輔さんに、
かわいがられた俊英だった。

現在は、躍進するロピアを、
マネジメントサイドから支える。

さて、日経新聞『私の履歴書』
今月はカルロス・ゴーン。
日産自動車社長で、
ルノー会長兼CEO。

おもしろい。

1954年、ブラジル生まれのレバノン人で、
パリ国立高等鉱業学校を卒業。
フランスの工学系グランゼコールの俊英。
卒業後、ミシュランに18年間在籍。
その後、ルノーに、
上席副社長としてスカウトされる。

ミシュランはタイヤメーカー、
ルノーは自動車メーカー。

子どものころから天才的な頭脳を持ち、
理工系の論理性を備える。

ミシュランでもルノーでも、
ゴーンは自ら、
数々の改革を成し遂げる。

その後、ルノーと日産は資本提携を結ぶ。
日産の経営が危機を迎え、
ルノーが救済に入る。
ゴーンはルノー上席副社長のまま、
日産COOとなって、
改革のために乗り込んでくる。

昨日の第12回は、
その「再生計画」
今日の第13回は、
「ゴーン・ショック」

再生のためにゴーンは、
各部門から中間管理職を集めて、
CFTを組織する。
「クロスファンクショナルチーム」

1チームは10人。
それが購買、生産、財務など、
10のチームに分かれて、
詳細を詰めていった。

CFTはゴーンの中心的な経営手法である。

ゴーンも各チームの議論に加わった。

例えば購買チーム。

「日産の車はルノーに比べて
20%も高く部品を買っていた。
高級品を使っていたわけではない。
取引部品メーカーがあまりにも多く、
規模の経済を生かせていなかった」

この現象、どれだけ多くの企業
現在も抱えていることか。

CFTメンバーは当初、
「3年間で5%のコストを削減」と言った。

しかしそれでは、
抜本的な改善にはならない。

ゴーンは言った。
「もっと大胆に考えよう」

すると一連の会議の最後には
「2年間で20%の削減」となった。

「積極的で、しかも、
裏づけのある数字を
導き出した」

ここで大事なことがある。

「私は頭の中に
自分だけの数字を持っていた。
だが、それを明かすことは一切なかった。
日産に必要なことは日産にある。
答えは社員の中にあるはずであり、
それを自力で見つけて仕事をしなければ
再生の難事業は不可能だった」

答えは社員の中にある。
それを自力で見つける。

「日産は絶望的な状況にあった」

国内シェアは26年間も下降線。
それまで8年間に7回の営業赤字計上。
有利子負債は2兆円を超えていた。

なぜか。

「1つは利益を
大切にしてこなかったからだ」

私の言葉でいえば、
利益にストイックでなかった。

当時、日産は43種類の車を売っていた。
黒字を出していたのはわずかに4車種。

当時の経営会議で、
新型車の開発計画が上がった。
赤字になることが明らかだった。

ゴーンは一言、
「ノープロフィット、ノープログラム」
そして却下した。

役員会で新車計画が通らなかったのは、
初めてだった。

担当者は反論した。
「それでは販売店で
売る物がない」
この発言、多いよな。

しかし赤字が明らかな製品は、
つくってはならない。

再生計画の検討は、
99年9月後半まで続いて、
1冊のファイルにまとまった。

10月、ゴーンは執務室にこもっって、
ファイルを熟読、推敲を重ねた。

「社員や株主、社会に、
どう伝えるべきかを考えた」

10月18日。

ゴーンは東京・箱崎の会場で、
「日産リバイバルプラン」を発表する。
NRPと略称された。

「説明し終えた私に、
国内外のメディアで埋まった会場からは
一拍おいて大きな拍手が起きた」

ゴーンはNRPを自ら信じ
人々にも信じてほしいと願った。

そのために公言した。
「1年後に
黒字化できなければ、

他の役員とともに辞める」

様々な反響。

部品取引の見直しは、
「系列破壊だ」と言われた。

しかしゴーンはすべて破壊するつもりは、
全くなかった。

「系列そのものが
悪い仕組みだと思ったことはない」

「日本には固有の歴史や慣習がある。
それはできうるかぎり、
尊重されるべきだと思っていた」

「ただし、それは仕組みが
機能していればの話である」

日産の系列取引の場合は、
そうではなかった。

NRPでは当時、
取引先を半分に減らすと
表明していた。

しかし、18年が経過した現在、
取引先の数は一度は減ったが、
日産の再生が果たされることで、
2000年以降、大幅に増えた。

同様に、NRPでは、
5つの工場を閉鎖し、
従業員を15万人から2万人減らした。

しかし再生後は、
世界中で15の工場を新設。
従業員数も24万5000人、
2倍近くに増員した。

財務では2兆円超の有利子負債が減り、
手元資金がそれを大きく上回る。

日産は売上高営業利益率を4.5%にし、
有利子負債を7000億円以下に減らした。

公約を2002年3月期に、
1年前倒しで達成。

「V字改革」と呼ばれた。

「目標を1つでも達成できなかったら、
日産を去る、と約束した私は、
00年6月に社長、
01年6月にはCEOに任命された」

私も㈱商業界社長のころ、
実はこのゴーンのCFTを採用して、
会社の改革にあたった。

そしてそれは一定期間に、
劇的な効果を発揮した。

日産のようには、
完結しなかったけれど。

中間管理職は、
非組合員で管理監督者である。

そのミドルマネジメントが、
改革の中枢を担って、
問題意識を共有し、
活発に部門間のやり取りをする。

そしてCFTの各チームが、
大胆に考え、積極的に、
裏づけのある数字を導き出す。

この改革の時に大事なのは、
「No Profit! No Program!!」
そして「利益にストイック!」であること。

これが時代を超えた、
改革のセオリーである。

〈結城義晴〉

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