結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年04月28日(火曜日)

豚インフル「フェーズ4宣言」とサトカメ佐藤勝人の一点突破

メキシコから始まった豚インフルエンザ。  
北米大陸から、世界へ。

そして世界保健機構[WHO]が、
「フェーズ4宣言」。  
新型インフルエンザの人への感染症が確認された。

今朝、舛添要一厚生労働大臣が緊急記者会見。

①うがい・手洗いの励行・徹底
②メキシコ等の発生国への渡航を中止
③マスクの準備と使用  

国民に三つの要請を発表。

二番目の「メキシコ等」の表現が、私にとっては問題点。
「等」とはアメリカ、カナダを指していることは明らか。

実は私、5月8日から1週間の渡米を予定していた。
アリゾナ・テキサス。
メキシコに接しているエリア。

中止・延期するか、決行するか。
「フェーズ4」の宣言は重い。

ジャーナリストとしての結城義晴は、
行きたい考える。
事件が起こった時に、
その場にいることは、
ジャーナリストの原点。

いま、アメリカのスーパーマーケットや食品産業が、
どんなことを考え、どんなことを実行するか。
それを体験し、実感したい。

しかし、50名近くのチームを引率する立場としては、
団員の安全や、国内への感染への責任を負う。

私は2001年の9・11を思い出した。

商業界で編集・教育事業を担当する取締役をしていた。
北米ツアーを中止するか、行うか。
悩んだ。

最終的には、外務省の判断を重視することにした。
そしてこの秋のアメリカツアーは中止となった。

現在の豚インフルエンザに関しては、
日本でも、水際作戦が展開され、
インフルエンザの国内への感染を食い止める。

ただし、食用としての豚肉そのものは、
たとえメキシコ産でも、問題なし。

風評被害は、避けられないだろうが。

ゴールデンウィークを控えた今。
次々に、日本社会、人間社会に、問題が発生する。

「自分たちの力の及ばないところで大変化が起こる」  
イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊さんの予見。

しかし「何か」が起こることを、
私たちは運命的にとらえて、
逃げたり、あきらめたりしてはならない。

変化のときには、必ず、ビジネスチャンスがある。
それをいち早く受け止めるか否か。

[祈り]  
変わるものを変えてゆく勇気と、
変わらぬものを受け止める心の静けさと、
それらを見分ける英知を、
お与え下さい。  

さて、21世紀になって大変化に見舞われたカメラ写真業界。
その風雲児「サトカメ」こと、
サトーカメラ代表取締役専務・佐藤勝人。  
日本販売促進研究所代表の経営コンサルタントでもあるし、
私とはブログ同志。
毎日「一刀両断」を書いている。。
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昨日は、栃木県宇都宮市に佐藤さんを訪ねた。

東京から東北新幹線で43分。
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雪がかぶった榛名山。

餃子の街・宇都宮駅からタクシーで1メーター。
栃木県内に集中的に18店を展開する地方の雄「サトーカメラ」。
その宇都宮本店。
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佐藤勝人さんと結城義晴の対談。
「知識商人対談シリーズ」第9弾。  
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商人舎と商人ねっとのコラボレーション企画。
「CDオーディオセミナー」
絶好調の波乗りシンドバット。

さて対談の内容。
カメラ業界の大激変から始まった。
かつて、デジタルカメラが出てくる前。
サトカメは栃木県でフィルム販売量80%のシェアを占めていた。
しかしデジカメの登場。
フィルムは、ほとんど売れなくなった。
ピークには、日本のカメラ写真業界は小売り段階で1兆円産業だった。
現在、それが3000億円業界になった。
3分の1以下。

その中で、佐藤勝人とサトカメは、
どう判断し、どう成長してきたか。

佐藤勝人はいち早く、業界が激変することを読み取った。
どう考えても、デジカメのほうが顧客にとって便利である。
だから顧客は、デジカメに転換する。
サトカメも変わらなければならない。
そして社内の説得に明け暮れる。
150人のアソシエイツは、信じなかった。
取引先も信じなかった。
お客さんまで、「何、考えてるんだ」と信じなかった。

しかし、最後には信じてもらった。
そして、商売の転換に入る。

まず、第一に理念の確立。
「思い出を綺麗に一生残すために」  
これを、会社のコンセプトにする。
思い出を綺麗に一生残すためなら、
フィルムか、デジタルかは、手段にすぎない。

そこからサトカメの再スタートが始まった。

第二に考えたこと。
「生まれ故郷の栃木県内に絞って、商売しよう」  
そう考えた途端、自分の商売が楽しくてしかたなくなった。
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「それまでは外に出よう外に出ようと思っていました」
ヨドバシカメラやビックカメラに、負けまいと焦っていた。

しかし栃木でやれることはないかと考えると、
実は多かった。
お客さんの喜ぶことは、
150人のアソシエイツと一緒に何でもやった。

お客さんの「思い出を、綺麗に、一生、残すために」

栃木県は人口200万人、60万世帯。
この60万世帯にデジカメは2万台しか売れていない。
あとの58万世帯をも相手にして、
客層を広げていった。

現在、デジタルカメラ一眼レフは、
栃木県内の60%の売り上げシェアを誇る。

そこまでやり遂げることができた。

カメラ業界の大変化を、いち早く、読み取り、
受け入れたからだ。

佐藤さんのコンサルタントとしての方針も、
ここにある。
まず、売ることの喜びを教える。
そして「1点突破全面展開」  

コンサルティングにも全力投球。
1週間に4日間はサトカメ専務。
3日間はコンサルタント。
365日24時間、勉強しつつ、仕事する。
それ以外は何もしない、できない。

このエネルギーが、またサトカメという会社に好影響を与える。
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「昔は二足のわらじといっていましたが、
それが一致してきた」
コンサルティングで学んだ他業界のことは、
サトカメの経営に活きる。
サトカメの経営改革は、
コンサルティングに活きる。

かくて、44歳の佐藤勝人、
わが道を、行く。
今を、生きる。

宇都宮本店の中は、元気いっぱい。
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天井に鯉のぼりが泳ぎ、
アンパンマンが飛ぶ。
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楽しさいっぱい。

店頭には
アイデアいっぱい。
tentou

佐藤勝人さんから、元気をもらった一日だった。
saigo

変わるものを変えてゆく勇気と、
変わらぬものを受け止める心の静けさと、
それらを見分ける英知を、
お与え下さい。  

多謝。

<結城義晴>  

2009年04月27日(月曜日)

連休に働き続ける知識商人の誇り

Everybody! Good Monday!  

2009年4月最終週です。
そして今週金曜日から5月。

最長16日の連休を取る人は、
もう始まっています。

しかし日本全国で、
本格的な黄金週間気分がスタートするのは、
29日木曜日の昭和の日から。

普通の人々が休んでいるときに働くのが、
商業・サービス業の人々。  

2008年7月4日。
昨年の米国独立記念日の日。
私は、ニューヨークにいました。

多くの小売店は、営業せず、お休み。
ウェグマンズ1
しかしニューヨーク郊外のニュージャージーのウェグマンズは、
アメリカ国旗を掲げつつ、営業していました。
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早朝の売場は、少しゆったりとしていて、
まだまだ出来上がってはいませんでしたが、
常に「働きたい企業100社」の上位に位置するウェグマンズの人々は、
インディペンデンスデーにも、働いているのだと、
温かい気持ちになったものです。

日本も同じ。

日本のゴールデンウィークも同じ。

さあ、働きましょう。
胸を張って、
お客さまのために、
社会のために。

不況の中の日本経済のゴールデンウィークに、
その「財の回転」に貢献する。

これは、基幹産業の重大な役目です。

私は福岡県の出身なので、
子供のころから聞いた話です。

旧八幡製鉄、現新日鉄。
「鉄は国家なり」の製鉄業。
現場の人たちは、
基幹産業を支えていることを誇りにして、
昼夜、休まず、
汗を流しながら、
塩をなめながら、
溶鉱炉に石炭をくべ続けました。

現在の日本では、
商業やサービス業が、
その基幹産業の一翼を担っています。

だからこそ、このゴールデンウィークは、
商業・サービス業の出番なのです。

そのことを実感しつつ、
良い店、
良い売り場、
良い商品、
良いサービスを、
生み出し続けてほしい。  

そんなひたむきな知識商人を、
私は誇りに思います。

さて、先週土曜日の日経新聞。
「2月期決算企業の今期予想」の記事。  
2010年2月期の予想連結経常利益増加率ランキング。

第1位 ガリバーインタナショナル。  
中古車販売の会社で増益率予想は、92%。

第2位 米久。  
加工肉製造販売を中心にした企業で、41%増。

第3位 キリン堂。  
関西中心のドラッグストアで、28%。
キリン堂会長の寺西忠幸さんは、商人舎発起人のおひとり。
私もうれしい。

そのあとに、食品や外食の企業が名を連ねる。

5位は、プレナスで、持ち帰り弁当チェーン。
6位は、ドトール・日レスホールディングス。
7位は、ラーメンチェーンのハイデイ日高。
8位、広島に本拠を置くイズミ。
9位、イオングループのコンビニのミニストップ。  

ここまでが、経常利益率伸び率予想10%以上の企業。

「比較的低価格路線」と日経は表現するが、
「低価格で、品質が確か」といった方がいいし、
総合スーパーを中心に展開するイズミは、
ご存知、「商売は松梅」戦略。  
我が家の猫・ジジではないが、
「ショーバイヮ、ショーバイ」と読む。

松の商品と、梅の商品。
高い商品と、安い商品。
コモディティとノンコモディティ。  

そのプロフィット・ミックス。  

これが、2010年の基本戦略であることは間違いないが、
それがゴールデンウィークの基本戦略でもある。

利益を上げることは、知識商人の技術です。
そのことに、誇りを持つべき。
なぜなら「財の回転」が国家目標になっているから。

さあ、今週も、誇りを持って。

Everybody! Good Monday!  

2009年04月26日(日曜日)

ジジの猫の手[日曜版]

「春眠暁を覚えず」  
「シュンミン アカツキヲ オボエズ」
こう、よむそうです。

ボクは、ねていました。
ジジ1
キモチよく。

ジュータンのうえ。
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ゴミかごをころがして。
jiji3

右手をだして。
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「猫の手も借りたい」  
「ネコのテ」と、いうそうです。

そうしたら、
ユウキヨシハルのおとうさんが、
おきだしてきて、
でかけるみたい。

日曜日なのに。
jiji4

ぼくは、あくび。
akubi
こわいカオでしょ?
ボクのナカマは、
トラやライオン。

おとうさんがおきたので、
しかたがないから、
ボクもおきた。
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「猫の手も借りたいくらい忙しい」
おとうさん、そういった。

でも、ボクは、
ボーッとしています。
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おとうさん、シゴトにいった。

そとはツツジが、
マンカイ。
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おとうさんのカイシャ。
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このビルの2階です。

商人舎。
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そして、「ロヂャース28号」
jitensya
サム君のあとでやってきた。
PB自転車。

おとうさんは、日曜日なので、
シゴトのあいまに、
のるみたいです。

ボクの手もかりたいって、いってたのに、
ほんとうはロヂャース28号にのりにいったのかな?

「ほんとにジジの手も借りたいくらいなんだよ」
おとうさん、そういってますが。

ボクは、また眠たくなった。
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こんどは、左手をだしてねる。
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右手は、おとうさんに、
かしたつもり。
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「おやすみなさい」

<『ジジの気分』(未刊)より>  

2009年04月25日(土曜日)

「お客という名の友人をつくる」

草なぎ剛の公然わいせつの現行犯逮捕事件。
「SMAP」のメンバーだけに大げさになった感もあるが、
一般人も、現行犯逮捕される経験は多くはない。

マスメディアは、妙に同情的であったり、
あるいは、やたらに道徳的であったり。

34歳の社会人。

自分でしたことは、自分で責任をとり、自分で処理する。
普通人はこんなことで記者会見はしないが、
親がかりのような記者会見で、
ちょっと子供っぽく演出したのは、
本人のために良くなかったと思う。
残念。

大人は、自分のことは、自分で解決するものだ。

さて、「結城義晴の研究テーマ」。  
立教大学に提出し、WEB上に掲載されるもの。

商業・サービス業のマネジメントとマーケティングを、
イノベーションとホスピタリティの両サイドから究明している。
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科でカバーする分野は、
フード&ベバレッジ・マーケティングとサービス・マーケティング。  

日本の国内総生産統計では、
2005年度に製造業の構成比をサービス業が追い抜いて、
第一の産業となった。  

その意味で、すべての企業活動は「サービス業化」の潮流の中にある。
「サービス業化」の経営戦略とは何か、
そのイノベーションはいかに展開されるか。
それが直近の研究課題。  

専門は小売業・流通業の経営戦略で、
日米欧の企業群の「近代化と現代化」のプロセス解明を、
長期的な研究テーマとしている。  

ご理解とご協力を、お願いしたい。

最後の「近代化から現代化へ」が、商人舎をつくった目的でもある。
コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパンを、
創設した意味でもある。

しかしそこで忘れてはならないこと。
故岡田徹さんの詩。

生涯の願い    

私の生涯の願いは
タッタ一人でよい
この店は
私にとっては
だいじな店です
と
いって下さる
お客という名の
友人をつくること

(『岡田徹詩集』(商業界刊)  

岡田徹は昭和20年代から30年代にかけて活躍した商業指導家。
物事を突き詰め、
それを簡素に描き出す天才。

しかしこの戦後の昭和期の岡田徹の言葉は、
商業現代化の「芯」になる部分でもある。

お客という名の友人をつくる。
そんな週末を過ごしたい。

<結城義晴>  

2009年04月24日(金曜日)

自転車のうた

自転車

自転車に乗って 
ベルを鳴らし
あそこの原っぱまで 
野球の続きを
そして帰りにゃ 
川で足を洗って
自転車に乗って 
お家へ帰る

   
(詩・曲 高田 渡)   

高田渡さんのゆったりした歌声が、
耳に残っています。

ある朝、この歌を、
ふっと、思い出すことがあります。
そうしたら、一日中、
高田渡さんの声が、
私の耳に聞こえています。

そして、一日中、
幸せな気分になります。

        
ぼくの自転車の
うしろに乗りなよ
二人乗りで
二人乗りで
遊びに行こうよ  

(作詞・作曲 忌野清志郎)  

自転車には、「なにか」があります。
だから自転車の歌はいい。
高田渡の「自転車に乗って」もいいし、
忌野清志郎の「ぼくの自転車のうしろに乗りなよ」も、
もちろんいい。

でも、自転車の歌、意外に少ない。

自転車に「なにか」があるのに、
自転車の歌、意外に少ない。

それは、自転車の「なにか」を、
歌にする能力を、
自転車が、
人々から奪ってしまうからです。

だから自転車の歌をつくることができる人は、
自転車から愛された人です。
それくらい自転車を、
愛した人でもあります。

自転車から愛され、
自転車を愛し、
しかもそれを自然に歌にすることができる人。
少ない。

少ないけれど、
必ずそんな人はいる。
そんな人は必ず、
自転車の歌をつくる。

だから自転車の歌は、
みんな、「なにか」を持っています。

自転車と似たもの。
それは店です。

私は、自転車の歌がつくりたい。
私は、店の歌もつくりたい。

高田渡、
忌野清志郎、
そして岡田徹。

<結城義晴>  

2009年04月23日(木曜日)

「ソーシャル消費の時代」とプライベートブランド

本ホームページ「知識商人対談シリーズ」第2弾が面白い。
㈱成城石井社長・大久保恒夫さんの巻。

「杉山昭次郎のときどきエッセイ」も、ためになる。

ご愛読のほどを。

さて今日の日経新聞一面トップ。
「主要小売り本社調査」と銘打って、
「PB商品販売35%増」の見出し。


4大紙といわれる新聞の一面のトップ記事。

これは、毎日、4本しかない。

事件が起こると、4本ともに同じ記事が躍る。

特別の事件がないと、それぞれの新聞に特徴が出る。

しかし経済分野では、今やもう自他共に認める第一人者の日経新聞一面トップに、
プライべートブランドの話題が載ることに、
ある種の感慨を持たずにはいられない。

その記事の内容は、主要な小売業15社に調査したPBの2008年の現状。

年間販売額。
イオンは368億円。
セブン&アイ・ホールディングスは2000億円。
ユニーは854億円。
イズミヤ315億円、
ニチリウ563億円。
日本生協連4000億円、
高島屋230億円  
。
そしてこれらの伸び率が35%。

もはや完全に、PBが認知されたことが証明された。

ただしこれはコモディティグッズのPB。
だから量が必要となる。

そこでユニー、イズミヤ、フジは、
PBに関しての提携を進める。

この記事に関連して、
「スーパー売上高12年連続前年割れ」のニュースが並ぶ。
これは4大新聞すべて。

しかしここでいう「スーパー」は、日本チェーンストア協会加盟企業のこと。
業態でいえば、総合スーパーを中心にした企業。
ちなみに欧米では、総合スーパーをひとくくりにして、
「ハイパーマーケット」と呼ぶ。

しかしこの総合スーパーは、
商業統計で平成9年にピークを迎え、
その後、ずっと下り坂にある。

12年連続既存店マイナスは、
業態のライフサイクルという考え方からして、
もう既成の事実。

だからPBの重要性が増しているとも考えられる。

昨日は、夕方から、東京八重洲口の「京すし」で、懇談。
電通ソーシャル・プランニング局長の上條典夫さんと。

上條さん、最近、講談社から本を出した。
kamijoh
「ソーシャル消費の時代」  
サブタイトルは「2015年のビジネス・パラダイム」  

上條さんの掲げるキーワードは、
「量から質へ」
「個から絆へ」

私は、「コミュニティとホスピタリティ」をキーワードとしている。
立教の講義シラバスでは、この二つのキーワードを研究すると宣言している。

上條さんのいう「ソーシャル消費」の中の「個から絆へ」は、
まさしく「コミュニティ」のことを言っている。

「量から質へ」は、コモディティとノンコモディティ。
これも意見が一致した。

上條さんは、農林水産省が推進する「日本の食料自給率向上運動」の事務局長。
FOOD ACTION NIPON

私も、その趣旨に賛同し、協力している。

私と上條さんを結びつけてくれた電通の土井弘さんと3人で、
京すしの美味と酒を楽しんだ。
doi

ソーシャル消費の時代に、
プライベートブランドは、どんな役割を担うのか。
小売業の自主企画商品は、果たして社会性を有することになるのか。

日経一面トップで取り上げられるだけのニュースバリューはもっている。
ニュースバリューばかりでなく、
ソーシャル消費の中の商品価値をこそ、
獲得してほしいものだ。

もちろんメーカーにも、問屋にも、
その商品開発の価値が増大する努力を求めたい。

<結城義晴>

2009年04月22日(水曜日)

1億0497万枚カード発行の電子マネー戦線異変あり?

「電子マネー戦線異変あり」
日経流通新聞(日経MJ)のトップ特集。

電子マネーは、運営主体によって、三分される。

スイカは東日本旅客鉄道。カード発行枚数2536万枚。
パスモは東急電鉄など私鉄。1177万枚。
イコカは西日本旅客鉄道。448万枚。
この三つを交通系と呼ぶ。

それに対して、流通系は二つ。
ナナコはセブン&アイ・ホールディングス。766万枚。
ワオンはイオン。820万枚。

そしてエディは、家電メーカーのソニー系のビットワレットが運営。
こちらは4750万枚。

全部合わせると、
なんと1億0497万枚となってしまう。
日本の人口が1億2770万人だから、もうすぐそれに並ぶ。

私は、もっぱらパスモを愛用している。
東京と横浜を結ぶ私鉄・東急電鉄沿線の妙蓮寺というところに住んでいて、
この通称・東横線の定期券を使っているため。
家族はスイカを使っているし、
私もスイカを持ってはいるが、あまり使わない。

カード

エディは、発行枚数で圧倒しているように見えるが、
死蔵カードが多いそうだ。
それ以外では、スイカが発行枚数で圧倒。
スイカには、北海道旅客鉄道のキタカ、
九州旅客鉄道のスゴカ、西日本鉄道のニモカを含む。

関西流の「イコカ」のネーミングは、面白いし、
キタカやスゴカも、いい。
私は福岡生まれなので、スゴカの良さはわかる。

パスモも健闘といったところか。

交通系は、パスモを含めて、相互利用を開始している。
これは、実に便利。

電子マネーの特性を、よく理解している。

さて私たちは、流通はどうかとみがちだ。
ナナコとワオンの流通二強の対決構造だから。

しかし、電子マネー全体で見なければならないことは、確か。
その意味で、交通系が全体でリードしていることは、これまた確かだ。

そのなかで、日経MJの記事は、
ワオンが、台風の目になって、
電子マネー市場が動き始めたというもの。

電子マネーは、小売業ではコンビニでの利用頻度が高い。
そのコンビニにおいて、今年2月、
ファミリーマートがワオンと提携を発表。

一気に、最大コンビニのセブン-イレブンに迫ってきた。
現在、それぞれが使える店舗数は、
スイカ5万9220店
パスモ5万1000店
イコカ4万9790店
ナナコ2万3361店
ワオン2万8000店
エディ12万6000店

しかし、今秋からワオンはファミリーマートの店舗網を加えて、
3万5000店になる。

さらに決済数において、ワオンがナナコを急ピッチで追い上げている。
イオン・グループによるセブン&アイ・グループ追い上げの構造だ。

そのポイントが、「地域通貨戦略」。
実際に、昨年10月、島根県で、
山陰地方で通用する「あいポケットワオンカード」を発行。
200円の買い物に1ポイントが付くポイント制度を導入。

「地域通貨戦略」とポイント制度、
そしてファミリーマートや吉野家との提携戦略で、
ワオンが台風の目になっているというのが、
日経MJの特集。

ここで、私は思う。

電子マネーは、カードか貨幣か。
カードならば、他のカードとカブる。
ポイントカード、クレジットカード、
エトセトラ・エトセトラ。
そして便利さという以外に、
電子マネーのカードにはメリットはない。

定期券カードを持っていて、
それがほかの場面でも使えるから便利。

だからこれはあくまでもマネーだ。
貨幣ならば、信用と保証、そして適用範囲の広さが、
その価値となる。

信用と保証は、運営会社の収益力や企業力が問題となるし、
一応、この6種類の電子マネーにはその資格はある。

だからあくまでも問題は適用範囲の広さとなる。

ここで私の持論。
「クリティカル・マス」

電子マネーについては、私は最初から、
「クリティカル・マス」の概念をベースにモノを言っている。
クリティカルマスは、一般に17%のシェアを超えると、
特別のご利益が得られるという。

従って、例えばカード枚数は1億枚の17%、
すなわち1700万枚。
これをクリアしているのは、エディとスイカ。

しかしカード発行枚数だけでは、電子マネーは意味がない。
貨幣として流通している「生きた金」のクリティカル・マスという尺度が必要。

さらにこのマネーを使える拠点の範囲も、尺度の一つになる。
それが先の店舗数。
小売業は、現在、130万店だから、小売業で22万店。
外食やサービス業など含めると、50万店は目指さねばならない。

これも日経MJの記事からだが、
日銀の発表の2007年度の決済総額は、5636億円。

決済額の17%。
しかも電子マネーの決済は、小額硬貨中心となる。

カード発行枚数、利用店舗数、決済金額数。
3項目揃って、17%のポイントを、真っ先に超えるところが、
電子マネーの王者になる。

しかしワオンの地域戦略など、毛細血管のように電子マネーが広がると、
この分野のマーケットは拡大する。

拡大・膨張過程でクリティカル・マスを突破する。

それは、確かに日本経済を活性化させる。

クリティカル・マスのためには、M&Aが不可欠。
これは相互乗り入れも含めた今後の動き。

日経MJの特集は、ジャーナリズムとしては面白いネタだけに、
ややワオンを過大評価し過ぎるかもしれないが、
交通系と流通系の大胆な提携が、
一番の早道であることは間違いない。

パスモ愛用者として、私は、その方が便利だ。

<結城義晴>

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