結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年06月30日(月曜日)

7月は梅雨が明け、夏休みが来る。8月大爆発の準備の月「チームワーク」を確立せよ!

Everybody! Good Monday!

今週は、2008年6月最後の日と7月の第1週です。
6月の集計も出ることでしょう。
悪くても、あまりがっかりすることなく、
良くても、決しておごることなく、

前を向いていきましょう。

7月は、全国的に、梅雨が明け、
黙っていても消費動向は好転してくる。
そして終盤には、
学校に通う人たちの夏休みが来る。

家族も皆、夏休みの気分を思い出し、
心安らかになる。

そして8月の北京オリンピックが近づいてくる。

日本人は、お祭り好きです。
中国人も、アメリカ人も、ヨーロッパ人も、
実は人間は皆、お祭り好きなのです。

今年の8月は、
どんなに景気が悪くても、
爆発します。

間違いない。

だから7月は、
8月の爆発の準備と位置付けましょう。

ただし準備の時というのは、
本番の縮小版を予め繰り返すというのではない。
それは意味がない。

タネ撒きと刈り取りは違う。
練習と試合は違う。

スポーツでは、こう教えます。

「試合では練習のように、
練習は試合のように」

だから大忙しの8月、
そのスピード感で7月を駆け抜ける。

のんびりしてはいられません。

だから7月は私の標語です。
「今日も一日、慌てず急げ」

もうひとつ、準備の段階に、
コミュニケーションとチームワークを、
確認しておきましょう。
これは不可欠です。

「集団」であっても、
「チーム」になっていない。

プロ野球楽天監督の野村克也監督が昨夜、
元巨人軍の桑田真澄さんに言い聞かせていました。

この7月、ただの集団でなく、
本当のチームになりましょう。

それが8月爆発の最高の準備です。

 

私は今、成田空港そばの成田エクセルホテル東急。
今日、11時30分のアメリカン航空でテキサスへ。
わが商人舎第1回の記念すべきUSA研修会。
楽しみにしてください。

皆さんのスピード感を損なわないアメリカ報告をします。

ただし時差があります。
ブログの時間差、お許しください。
できる限り、日本時間の早朝アップを目指します。
結城がどのくらい頑張っているか、
どれくらい疲れているか、
アップ時間でわかります。

では、行ってきます。

みなさんも。

Everybody! Good Monday!

 

2008年06月29日(日曜日)

ジジ椅子の上で寝る[日曜版]

梅雨はつづいています。
そとは雨。

ボクは、定位置。
食堂のまるいテーブルの、
窓がわの椅子の上。
椅子の上

ねてます。
グッスリ。
のぞく

目は、あいているけど、
ねてます。
ばあ

足は、はみでてるけど、
ねてます。
アシ

ユウキヨシハルさん、
仕事してます。
資料整理。
あしたからアメリカ出張。
4

おとうさん、忙しい。
ボクは、たいくつ……。

だから、ねます。
定位置の椅子の上。
5

でも、今日、出かけるみたい。
成田空港にとまる。
6

アメリカって、
どんなところなんだろう。
7
想像してみます。
ニューヨーク

でも、気をつけて、
いってきてほしい。
8
ボクは、それだけ、
ねがっています。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2008年06月28日(土曜日)

タバコのチャネル大変化、私の右目は手術後完全治癒、株主総会真っ盛りの中の「スペア」に関する雑感

今、タバコが最大の焦点になっている。
あなたのお店で、タバコを売っているとしたら、
その動向や、いかに。

「タスポ」
タバコ自動販売機の成人識別カードが、
来週7月1日から全国で義務化。
自販機
すかいらーくは、全1200店で自動販売機の撤去を始めた。
外食産業は、食事をする場として、
タバコを避ける傾向があるから、
一斉に自動販売機の撤去に動く。

コンビ二は、タバコの売上げが爆発的に増えた。
セブン-イレブンは、
全売上げの23%がタバコで占められた。

そして30%を視野に入れるという。
弁当・惣菜と構成比が逆転しかねない。
そうするとコンビニの機能が変る。
セブン
ローソンの大阪地区は、
タバコの売上げ200%に跳ね上がった。
こちらも22%に伸びた。
エーエム・ピーエムは、
慌てて品揃えアイテムを40%増やした。

タバコに関しては、このあとの税率アップを機会に、
さらにやめる人が続出するだろう。

パイは小さくなる。

しかしその過程で、
タバコを販売するチャネルが絞られてくるし、
集中化する。
相対で売ることが出来る小売機能に。

だから3つに収斂することが予想される。
①駅売店
②コンビニ
③タバコ専門店

量からすると、大衆的な商品は①と②に集中する。
③はノンコモディティの商品。

コモディティとノンコモディティの小売りチャネルが、
明確に峻別されるのが、
現代商業の最大の特徴である。

スーパーマーケットの一部では、
サービスカウンターでの販売や
ばら売りを試みたが、
成功には至らなかったたようだ。

大きくチャネルが変り、
コンビニは、かつてのアメリカのそれのように、
ビールとタバコとコーラの販売店という性格が、
大きくなった。

この現象、コンビニの人たちは、どう考えるか。

 

さて、昨6月27日は、全国的に株主総会の日だったが、
私はまず、朝一番で、東邦大学付属病院で診察。
右目の眼圧12。
正常値に戻って3カ月。
もう、目薬もいらないそうだ。
完全治癒。

主治医に、心から感謝。

しかし、今回の緑内障の手術で硝子体を取り除き、
2年前に網膜はく離で網膜を縫い合わせ、
45年前の白内障で水晶体を除去しているので、
私の右目は、ガタガタ。
映像が漠然と分かる程度。
コンタクトレンズを入れても、
形がひどくゆがんで、
見にくいこと、この上ない。

医者は、「うーん」と唸って、
「もし左目が見えなくなったら、
右目があることに意味が出ます。
右目はスペア機能です」

その通り。
そのスペア機能のために、
私は3度の大変な手術をした。

しかし考えてみると、
「スペア機能」というのは、
「リスク・マネジメント」のために、
必須のファクター。

だから命を懸けて、
「スペア機能」を確保する。

組織における人間の役割も、
体の機能とまったく同様に捉えられるのだから、
「スペア人材」のように思われる場合も、
組織は、その命をかけて、守らねばならない。

もちろん「スペア機能」のポジションとは、
たった一つの重要な仕事が出来る役割においてだろうが。
人間の目や肺、腎臓、卵巣のように。

 

眼科のあとは、私も、某社臨時株主総会に顔を出す。
私は、経営アドバイザーを務めている。
この会社は、業績絶好調。
「ブルーオーシャン戦略」が奏功して、
誰も真似の出来ない世界に入りつつある。

ただし、1年半前は苦労した。

どこよりも早く、試練のときが来て、
どこよりも早く、それに気づき、
どこよりも早く、対策を練って、
どこよりも早く、抜け出した。

血みどろのレッドオーシャンから、
ブルーオーシャンに漕ぎ出した。

どこよりも、勇気を持っていた。

「勇気とは、
未知なる世界に一歩、
目隠しで踏み込む
心のあり方だ」

そんな昨日、株主総会を開催した企業数。
1315社。

これだけ見ると、ブルーオーシャンとは言いがたいが。

さてそんな日本の株主総会真っ盛りの日、
米国株式市場は朝から、大反落。
原油価格が1バレル142円の最高値を更新し、
ダウ平均358ドル安の急落。

米国銀行最大手のシティグループも、
米国自動車会社最大手のジェネラルモータースも、
大幅株安。

私たちは、明後日の月曜日、
アメリカへ発つ。

しっかり見てこよう。

景気どん底のアメリカを、
その中で大統領選挙を展開するアメリカを、
そして建国記念の日をバネにするだろうアメリカを。

大統領には「スペア」が必須。
副大統領。

 

そういえば、タバコをやめるときの、
「スペア」は、何にするのだろう。
たばこ
私の場合、もともとタバコが、
好きで好きで仕方がないというわけではなかったものの、
10年ほど前にやめたとき、
タバコのスペアは、仕事だった。

カッコよすぎるか!

<結城義晴>

追伸
今日は、ちょっと長かった。
最後まで読んでくださって感謝。

2008年06月27日(金曜日)

商業経営問題研究会(RMLC)開催され、流通革命論議闘わされる

6月26日、東京・麻布台。

故磯見精祐さんの遺志を継いだ商業経営問題研究会が、
商業界会館2階ホールで開催された。
通称「RMLC」(リテール・マネジメント・ラーニング・サークル)

新しいメンバーも、お二人加わって、
報告も、議論も、充実。

まず、座長の私が、渡米前に、お話。
テーマは、
「米国スーパーマーケットの小型店開発を斬る」
ウォルマートのネイバーフッドマーケットの展開ぶり。
NM
テスコ・フレッシュ&イージーの狙いと現状。
ファサード
セーフウェイのザ・マーケットの動向、
そしてウォルマートのマーケットサイドの予測。

コーネル大学マクラフリン学部長と、
ジン・ジャーマン名誉教授の見解。
そして私の考え方。

一通り、お話した。

「小型店開発は、大型化よりも難しい」
これが、私の持論。

ウォルマートもテスコも、
セーフウェイも、
成功させることが出来るかどうかは、
未知数だ。

頭と手を使う「知識商人」として、本当に難しい仕事だから。

テスコがイギリス本国で、
テスコ・エクスプレスを成功させているのは、
テスコのレギュラータイプや
スーパーストア、テスコ・メトロなどで、
圧倒的な国内シェアとロイヤルティを築いているから。
そして小型店と大型タイプ、中型タイプの、
補完関係を見事に整理しているから。

整理しているとは、
それぞれの立地と品揃えを吟味して出店しているということ。

それがないところでの、
小型店開発は、リスクが一杯。

ウォルマートのネイバーフッドスーパーマーケットを見るがよい。
スーパーセンターの食品部門切抜きでは、
ディスティネーションストアにならない。

しかしまれに、立地に恵まれた店では
成績を残している。
極めて少ないが。

ちなみにチェーンストアの考え方は、
どんな店も頑張れば必ず良くなる、
という盲信を排除する。

ウォルマートもテスコも。

特別の手当てをせずとも「儲かる仕組み」を、
必死になって考える。
そしてそんな店を次々につくっていく。
この姿勢である。
だからこんな議論をし、試行錯誤する。

仕組みをつくって、仕組みで動かさねば、
長続きはしないからである。

ドラッカー先生は書き残している。

「イノベーターはリスク志向ではない。
イノベーターは機会志向である」

 

さて私の次は、品川昭さんの総括。
「業態変遷と流通革命のこれから」
3カ月間、世話人として報告してくださった、そのまとめ。

品川さんは、
1950年から1980年を第1次流通革命、
1980年から10年間移行期があって、
1990年から2006年までが第2次流通革命。
そしてこれから、
Next Revolutionが起こると総括。

みんなから議論が出た。

「流通革命とは、
サプライチェーンの支配力を取ること」

いや、
「流通革命とは、
消費者主権を確立すること」

いやいや、
「これまでの日本の流通革命とは、
小売店の寡占を打ち破ったこと」

「革命」とは、
急激に体制の変化を生み出すこと。

だから、現象的に見れば、
急激に変化が起こったときを、
思い出せばよい。

それはあったのか。
あったとしたら、いつなのか、
どんなことで起こったのか。

こんな青臭い議論をしている研究会は、
見当たらない。

でも、議論しつつ、
全員が考えていた。

果たして「流通革命」と呼べるものが、
日本の商業世界に起こったのか。

このブログでの議論の展開を、待ちたい。

Good Night.

<結城義晴>

追伸
商業経営問題研究会、
今回、ウォルナットさんが参加してくれた。
素晴らしいウォッチャーであり、
的確な分析者。
会のあと、神谷町の「古」で一献。
ウォルさんに感謝。

2008年06月26日(木曜日)

「節約、倹約。もったいない」はオクシモロンという講演をした後、西端春枝先生、三枝輝行さん、川辺清さんと運命的な懇親

昨6月25日、朝、新幹線で大阪へ。

TERAOKAニューバランスフェアの講演。
梅田のハービス大阪。

講演会の前に、
㈱八百民代表取締役社長の平山幹人さんと写真。
八百民さん
平山さんは、先週の商人舎特別研修会にも参加してくださった。
「渥美俊一&結城義晴」の二人のビッグセミナー。

連続して私の話を、
いちばん前の席で聞いてくださった。

渥美先生には、真っ先に質問した。
渥美先生は、真剣に、誠実に、回答してくださった。

勉強熱心で、真面目な、青年経営者。

講演は、午後1時から始まって、
3時30分まで。

商人舎発起人の㈱万代社長・加藤徹さんも、
ご聴講くださって、感激。

商人舎ファミリーの皆さんも、数多く集まってくださって、
これもうれしかった。
嬉しかった。

ここで強調したことは、
今月の標語「節約、倹約。もったいない」
これは、本当にお客様の立場に立って考えると、
「一品でも少なく買いたい」ということ。
「少しでも安く買いたい」ということ。

私たち、売る側から見ると、
「できるだけ売上点数を少なくすること」
「できるだけ売上高を少なくすること」
それを今、お客様は求めていらっしゃる。

まさにこれは「オクシモロン」
二律背反。

さて、どう問題解決するか。

長い目で見ること。

①そのお客様の、
家計支出の中の、
わが店で買っていただくシェアを、
高めること。

②客数を増やし続けること。

③わが店、わが社の、
無駄なコストの削減にいそしむこと。

売上高を上げることは、二の次だと、
全員で認識しなければならない。

今やるべきは、これです。

しかしこれを徹底すれば、
それこそ「ブルーオーシャン戦略」。

頑張ろう。

 

さて、講演会の後は、
『お客様のために いちばん大切なこと』のサイン会。
長い行列に最後まで待ってくださった
敷島製パン㈱の田中文夫
さん、
㈱おいしいハートの徳永ひろみさん、
中山物産㈱の中山久史さん、
本当にありがとうございました。

田中さんは、長い友人で、
商人舎ファミリー。
だからご遠慮して、最後まで待ってくださった。

講演会の後、
天満の西端春枝事務所へ。
商業界全国女性同友会名誉会長・西端春枝先生に
ご挨拶とお礼。
西端先生
「そのまんまで、行きなさい」
昨年、7月にこう言って、
私と商人舎・小川寛専務を支えてくださった。
商人舎発足の会では、
厳しくて暖かいご発言と花束を贈呈してくださった。

その西端先生のご自宅兼事務所を訪れて、
しんみりとお話。

お茶とお茶菓子も、とても美味しかった。

そのあと、二人で、ホテル日航大阪の「華味鳥」へ。

博多の鳥料理屋。

前阪神百貨店社長の三枝輝行さん(写真右)、
五苑マルシン㈱社長の川辺清さん(写真左)と、
待ち合わせ。
大阪1
三枝さんは、私と同様に昨年、阪神百貨店を退任され、
今は㈱サエグサ流通研究所代表取締役。

素晴らしい経営者。

「百貨店業界の枠を超えた人物」。

私、運命的な出会いと感じた。
大げさな言い方ではなく。

お話を聞くだけで、
面白くて、ためになって、
すぐに意気投合。

阪神百貨店を立て直しした話。
飛騨牛のマーチャンダイジングの話。
熊本岩田屋再建の話。
とめどなく、出てくるエピソード。

西端先生を「お母ちゃん」と呼んで、
懇意にいていらっしゃる。

皆さんにも、三枝さんのお話を聞いてもらう機会を、
必ずつくります。

川辺さんは、旧知の人。
現在、焼肉「五苑」、「情熱ホルモン」を合わせて200店展開。
川辺さんも、素晴らしい経営者。
謙虚で、情熱的で、明るくて、強い。

商売に対するアイデアがほとばしり出てくる。
今年4月に発刊された川辺さんの著書「自分の力」をいただく。
致知出版社。

そして三枝さんと川辺さんのコンビネーションが、
また、絶妙。

お二人とも西端先生を「お母ちゃん」と呼んでいる。

私も、「お母ちゃん」と呼びたくなったが、
関西弁のイントネーションをマスターしなければ、
どうも、しっくりこない。

だから私は「ニシバタ先生」と呼ぶ。

4人で、記念写真。

いい写真が撮れた。
なんだか、皆、なじんでいる。

今日も、良い出会いばかりだった。

西端先生に心から、感謝。

<結城義晴>

 

2008年06月25日(水曜日)

横浜松坂屋144年の歴史を閉じる、「ノザワさん、さよなら」

横浜松坂屋が閉店する。

私のような「浜っ子」にとっては、
さびしい限り。
82歳になる私の母は、
いまだに「ノザワさん」と呼んで愛している。

私の一家にある記念写真はすべて、
この「ノザワさん」の野沢写真館で撮られたものだ。

この百貨店は、
横浜が開港した5年後に出来た。
野沢屋呉服店。

創業144年。

25期連続赤字だったという。

経営の本質が問われていたことは確かだ。
イノベーションが不可欠だった。
これは経営体自体の問題。

しかし一方で、
百貨店という業態の社会的陳腐化の問題をも、
はらんでいる。

私など、あの伊勢崎町の百貨店が閉店するならば、
日本中に百貨店が成立する立地は、
本当にわずかしかないと感じてしまう。
すなわち、郊外百貨店など、
話に及ばないほど、採算を取るのは、難しいに違いない。

百貨店の収益構造が、
時代に合わなくなりつつある。

これが確かなことなのだ。
だから、百貨店の統合はまだまだ進む。

マーチャンダイジング面では、
ノンコモディティを売る百貨店は、
統合のメリットは薄いが、
経営管理費の面では、
確かに効率化を果たすからだ。

横浜松坂屋のあとには複合商業施設が出来る。
低階層に、スーパーマーケットなど商業機能、
上階層にはマンションやホテル。

「ノザワさん」は、もうない。


ノスタルジーと現実。

現実は、人々の郷愁を最大限活用して、
利益を上げ続けなければならないのに、
現実が郷愁そのものとなってしまうと、
こうなる。

マクネアの「小売りの輪」進化論。
1957年、ハーバード大学マクネア教授がたてた仮説。
私はこれを信じている。

第1段階。
新しい小売業態は必ず、
ローコスト経営を基盤にした、
革新的低価格を実現させるシステムによって市場に参入し、
そのマーケットでの地位を確保する。

第2段階。
その小売業態は、
品揃えやサービスの中級化・中コスト化・中価格化へ進み、
やがて高級化・高コスト化・高価格化・高マージン化経営へ移行する。

第3段階。
業界全体の高コスト・高マージン化の中から、
次の新しい小売業態が、低コスト・低価格・低マージンで登場し、
旧業態を席巻していく。

これが経営の進化のプロセスである。

百貨店は総合スーパーに席巻された。
しかしいまや総合スーパーも、
高コスト高マージンの体質にある。

プライベートブランドなど、
焼け石に水である。

個別的「イノベーション」が、
フォーマットの陳腐化を防ぐことができるのか。

百貨店は、少なくとも
横浜松坂屋は、それが出来なかった。

「ノザワさん」さよなら。

<結城義晴>

2008年06月24日(火曜日)

久しぶりに完全徹夜したら、コーネル大学のことが日経新聞朝刊に載った

横浜の商人舎オフィスで、カンテツ。
完全徹夜。

来週から始まるアメリカ視察研修のテキストづくり。
夢中でやっていたら、真っ黒の空から、
少しずつ明かりが見えてきて……。
そら
朝が、やってきた。

妙に興奮しているものの、
やり遂げた気分の良さがある。
それでも、今日も一日、
重要な会議。
クールビズで。

などと考えて、タクシーで帰宅したら、
すぐに朝刊がとどいた。
嬉しいお知らせ。
新聞
日経新聞が取り上げてくれた。
「コーネル大学リテールマネジメント・プログラム・オブ・ジャパン」

「流通業の幹部養成」とある。

食品流通業のリーダーを育てる目的。

アメリカでは1950年代から、
企業内大学が盛んにつくられた。

先鞭をつけたのは、
ジェネラル・エレクトリック社のジャック・ウェルチ。
その後、モトローラやIBM、
ディズニーやマクドナルドが、
次々と企業内大学をつくった。

企業内大学の価値。

まず第1に、リーダー層を拡充できる。
何事にも、リーダーが必要だ。
リーダーの良しあしで、結果は全く違ってくる。
リーダーが分厚い層になっていなければならない。

第2は、戦略目標と教育を、
同期させることができる。

だからトップマネジメントが、
直接、次の時代のリーダーたちに、
メッセージを埋め込み続けることができる。

アメリカでは、トップマネジメント自身の力量こそ企業力となった。

第3は、知識の陳腐化の防止。
知識は常に陳腐化するから、
外部からの英知を集めた企業内大学は、
それを防ぐことができる。

第4に、教育をブランディングできる。
業績に応じて教育を施すのでは、
ばらつきがでる。
教育は、継続して、高いレベルを保たねばならない。
企業内大学が、独立採算を図ることができれば、
すなわちブランディングができれば、
教育は一貫する。
水準を維持することができる。

日本でも1997年NECが先鞭をつけて、
2000年代のはじめ、一種のブームとなった。

私たちは、日本のスーパーマーケット業界に、
業界内大学をつくろうとしている。

スーパーマーケット企業には、
残念ながら企業内大学をつくれる余裕がない。
ならば、こんな時だからこそ、
業界の英知を集めて、
私たちの手で、
業界内大学をつくろう。

そう考えた。

それがコーネル大学ジャパン。
コーネルのジン・ジャーマン先生も大賛成してくださった。

スタートは10月です。

皆さん、注目してください。

ちなみに私、副学長を務めます。
これからの一生をかけて、臨みます。

 

と、嬉しいニュースに喜んでいたら、
日本チェーンストア協会の5月の売上速報。
前年同月比、1.1%減の、2か月連続ダウン。

衣料品が8.6%減、住関連品が3.8%減。
サービスは10.4%のマイナス。
しかし食品は、1.2%増。

ますます、思う。
衆知を集めて、
革新的なリーダーを、
どんどん登場させねばならない。

そんな意気込みを、
たった一人で抱いた午前5時。
いや、ジジが寄ってきた。
「あれ」を要求している。
でもまだ早い。

これからひと眠りします。

おやすみなさい。

目が覚めたら、
明日がある。
こんなに喜ばしいことはない。

<結城義晴>

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