結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年04月09日(木曜日)

「何事も、ひとつの手法に頼りたいという誘惑は退けなくてはいけない」

3月の「街角景気」の現状判断指数。  
景気の実感を示す内閣府の景気ウオッチャー調査。
前月比9ポイント上昇で、3カ月連続アップ。

しかし指数自体は28.4と低次元であることに変わりない。
先の好況のピーク2005年夏には50台後半を示した。

企業経営者や小売店主ら約2000人の回答だから、
一部の参考意見といった感じ。

これに対する内閣府の判断コメントは、
「景気の現状は極めて厳しいものの、
悪化のテンポがより緩やかになっている」。

一方、2月の国際収支の経常収支は、
前年同月比55.6%マイナス。  

1兆1169億円の黒字だが、1月はこの収支が13年ぶりの赤字だった。

輸入額は、前年同月比44.9%マイナス。
これは過去最大の減少率だった。

輸出額も前年同月比50.4%マイナス。
これも過去最大の減少率だった。
輸出動向の中では、自動車が前年比7割減。

日本全体の景気は、輸出入がひどく落ち込んで、
とどまる気配はないが、
「街角景気」は、そんなに悲観的ではない。

輸出に頼った日本経済を、内需の掘り起こしで立て直す。
だから「小売流通業・サービス業が日本を救う」。  
私の持論。

もちろん、2008年度自動車販売伸び率第一位のプリウスに代表されるように、
日本のものづくりの技術力はやがて、
再び輸出を隆盛させる可能性を持っていると私は思う。

ものづくりの技術とは、工業技術だけでなく、
農林水産業技術から、
環境技術、マネジメント技術まで、
広範なものだ。

その技術水準において、
技術イノベーション力において、
私たちはもっと、自信を持ってよい。

例えば、先日のコーネル大学RMPジャパンの実習をさせてもらったサミット。
そのレイバースケジューリング・オペレーション。
これは、世界の小売業の技術力の中でも特筆すべきものだ。
セブン-イレブンのシステムや技術も、
ユニクロと東レのヒートテック技術も、世界に誇ることができるものだ。

私のいう「知識商人」とは、
そんな技術を持つ人材、
そんな技術開発力を備えた人材である。

だから大げさなようだが、こうなる。
「知識商人が21世紀の日本を救う」  

そしてその根本にあるのが、今月の商人舎標語。
「差異が価値を生む」  

さて昨4月8日は、夕方から、東京・広尾。
「分とく山」  
商
2階に上がったところに「商」の書。
思わずシャッターを切ってしまった。

わが「商人舎」の社名にも「商」の字があるが、
なかなかうまく書くことができない。
難しい字。

この字、とても、よい。
精神力が表れている。

この「分とく山」で、懇親。

㈱アイドマ代表取締役の蛯谷貴さん、
同東京営業本部長の川勝利一さん。
aidma
川勝さんは、ご存知「商人舎エグゼクティブ・ディレクター」でもある。

その川勝さんのお引き合わせで、
蛯谷さんとは初対面で、すぐに意気投合。

蛯谷さんは、富山の人。
20代で創業した苦労人だが、
「アイドマ」の社名が示すように、
スーパーマーケットのプロモーションを専門とする。

私と同学年の4月1日、早生まれ、未年。

「チラシ中心の販促法が、変わってくる。
インターネットへの傾斜が増える」
この点は同意見。

しかし、ではインターネットがすべてになるのか。

私は、思う。
「何事も、ひとつの手法に頼りたいという誘惑は、
これを退けなければならない」  

顧客は便利さを求める。

「例えば、かつては100%に近い顧客がチラシに頼った。
しかし現在は、例えば60%の客がチラシを見、
40%はインターネットを見る。
そして大事なことは、30%の顧客が両者を活用する。
全く情報を持たずに来店する顧客も多い」

その意味では、多様化・個性化している。
商品や消費行動の多様化・個性化だけでなく、
購買行動の多様化・個性化が進む。

販促の多様化や個性化も、
「差異が価値を生む」の考え方につながってくる。

ウォルマートのプロモーションは、まさしくそんな次元にある。

蛯谷さん、川勝さんとそんな議論をして、
気分のいい夜だった。

<結城義晴>  

2009年04月08日(水曜日)

2008年自動車販売伸び率順位①プリウス②クラウン③パッソ④フィットの理由

まさに春爛漫。

いい季節です。

まず、お知らせ。
このホームページ右段に新コーナー登場。
アメリカ視察のBlog記事を読む
これ、意外にエキサイティングで、面白い。

それから「スタッフ日記
これも臨場感があって、面白い。
3月のアメリカ小型店視察の顛末が載っている。

そして6月18日から1週間の「USA定番視察研修会」のお知らせ。
今年は、フェニックス、オースティン、ダラスです。
これも、期待に胸が膨らむ。
ゴールデンウィーク前までには、メンバーの決定をします。

もう一つのお知らせは、「コーネル大学RMPジャパンの講義録」。
今回は、サミット松戸新田店でのLSP視察の一部始終を、
大高愛一郎事務局長が毎日更新で連載中。
これも必読のページ。

お楽しみください。

さて、自販連という組織がある。
日本自動車販売協会連合会。
平成20年度の登録車ブランド別販売状況が発表された。

1位 フィット(ホンダ)
15万2185代台(前年度比2.7%増)。
フィットは2年連続トップ。
fit

2位 カローラ
3位 ヴィッツ
4位 パッソ
5位 プリウス  

以上、みな、トヨタ自動車。
6位 フリード(ホンダ)
7位 セレナ(日産)
8位 クラウン(ご存知トヨタ)
9位 ヴォクシー(トヨタ)
10位 デミオ(マツダ)  

さて、このランキングのうち、
前年の売り上げ台数を上回ったのは、どのブランドか?
その伸び率順位は?

クイズです。

答えは、
第一位 ハイブリッド車のプリウス。  
15.6%増の7万0618台。
平成19年度の11位から躍進。

第二位、なんとクラウン。  
7.8%増。6万4387台の販売。
売上げ順位2位の大衆車の代表カローラが、
12万5160台で15.1%のマイナスだから、
クラウンは、カローラの半分以上の台数を売ったことになる。

第三位が、パッソ。  
5.6%のプラス、7万9571台。

そして伸び率第四位がフィット、2.7%。  
フィットは、販売台数もトップで、
現在の自動車販売のトレンドを体現している。

あとは全部、伸び率マイナス。

全国軽自動車協会連合会が発表した軽自動車のランキングは、
1位 ワゴンR(スズキ)で、7.0%減。
6年連続首位だが20万8494台。

私のいう、「最良のベーシック」。
分かってもらえただろうか。

かつてのベーシック「カローラ」は落ち込んだ。
(コンベンショナルでいまだ第2位を確保しているのは凄いが)

同じくコンベンショナルなホンダのシビックは
ベスト10にすら入っていないし、
日産のサニーは生産すら中止された。

アメリカのスーパーマーケットでも、
コンベンショナルタイプ(伝統型)は見るも無残。

日本のファミリーレストランも同様。

現在の自動車の「最良のベーシック」は、
小型車のニューライフスタイル型のフィットであり、
パッソが急追している。

そして「差異が価値を生む」を表しているのが、
時代の要請を受ける「プリウス」。
さらに時代を超えた「差異性」を有する「クラウン」。

小売業の商品、店舗の伸び率と、
これは同期している。

「最良のベーシック」
そして「差異が価値を生む」  

「プリウス」の大衆普及版が出たら大ヒットするに違いない。

<結城義晴>  

2009年04月07日(火曜日)

14日から始まるセブン-イレブン31品目値下げを考える

セブン-イレブンが14日から、
日用雑貨のナショナルブランドを31品目の値下げ。  

とうとう価格に関する最後の業態コンビニまで、
といった観あり。
とりわけセブン-イレブンは、
「エブリデー・フェア・プライス」を謳い、
決して価格で顧客を呼び込もうという戦略は採用しなかった。

今回は、50円、100円といった「ちょっきり価格」の値下げが多く、
その下げ幅は5%から35%まで。
「ちょっきり価格」というところが上手い。
アメリカのウォルマートが、今期に入ってから、
「ちょっきり価格」作戦を採っている。

セブン-イレブンは例によって、
あらかじめ、北海道地区で実験をした。
そこで20%~30%の売り上げアップを記録。

だからトータルで粗利益も向上するという構想の上の実行。

もう20年も前から私は考えていた。
セブン-イレブンこそ、最強のディスカウンターになれる、と。  

第一に、本部営業利益は高い。  
従って、その分をディスカウントに投入する余裕を持つ。

第二に、商品の絞り込みは徹底されている。  
従って日本最大の単品量販チェーンである。
メーカーとの交渉力があるということ。

第三に、情報システム、物流システムなど仕組みの合理性をもつ。  
この面でも日本最高のローコストオペレーションのレベルを有する。

第四に、店頭段階のローコストオペレーション。  
これは、加盟店の責任となっている。
だから店頭に商品を供給するまでの低コストが実現されれば、
そのあとは加盟店次第ということになるが、ここにネックがある。

セブン-イレブンがハード・ディスカウンターにならない最大の理由は
フランチャイズチェーンであるから。

逆にディスカウントを徹底することによって、
結果としてフランチャイジーに十分なご利益をもたらすことができれば、
セブン-イレブンは、日本最強のディスカウンターになる。

もちろん、セブン-イレブンが、
「最大のハード・ディスカウンターになれる」というのは、
大いなる「仮説」であって、
同社が取り組んで「検証」をしないかぎり、
何の意味もない。

そして、セブン-イレブンは絶対にハード・ディスカウンターは目指さない。
業態転換はしない。

そこは二番手のローソンが、ストア100のような業態開発をするのとは違う。

昨年の今頃は、「値上げ値上げ」で、
現在は「値下げ値下げ」。  

従って、よく分かっている消費者にしてみれば、
現在の値下げは「元に戻っている」という感覚。  

これは正しい。

だからセブン-イレブンは、31品目を値下げに踏み込んだ。

「エブリデー・フェア・プライス」のコンセプトは生きていることになる。

もちろん日本の物価が世界一高いなどといったバブル期のような実態はもはやない。
日本の生活財は、国際的に比較しても、随分と安くなった。

お客さんたちは、その意味では喜んでいる。
円高のご利益が広くマーケットに還元されているわけだし、
日本商業の社会貢献のたまものでもある。

しかし、セブン-イレブンの31品目値下げは、
ますます、「あの店は高い」と、
顧客から決めつけられる店を淘汰する。

「差異が価値を生む」  
今月の標語だが、
差異のないアイテムが高いのは、致命傷となる。

成城石井のように、「差異のある品揃え」の店は、
自分の「差異性のある商品」を、
悠々と、自分の努力によって、お客様に還元することで、
拍手喝采を得ている。

どこでも売っているアイテムの「最良のベーシック」とは、
「安さ」によってアピールされるものだ。  

どこにも売っていない「最良のベーシック・アイテム」で、
顧客の絶大なる支持を得た店は、
それ自体が「差異が価値を生む」ことになる。  

セブン-イレブンの値下げで、こんなことを考えた。

<結城義晴>  

2009年04月06日(月曜日)

「強力なリーダーとは模範となるべき者である」(ドラッカー)

Everybody! Good Monday!  

2009年4月第2週。

新入社員も入ってきて、
研修を授けたり、受けたりする時期。

だから授ける側、受ける側、
両者にリーダーシップについての言葉を贈ろう。

まず、ピーター・ドラッカー先生から。  
<上田惇生訳『ドラッカー365の金言』より>  
「組織のリーダーを選ぶには何を見なければならないか。
第一に、何をしてきたか、何が強みかを見る。
第二に、組織が置かれている状況を見る。
第三に、真摯さを見る。
強力なリーダーとは模範となるべき者である。
組織内の人たち、特に若い人たちが真似をする」  

「重要なことは、わが子をその人の下で働かせたいと思うかである」  

原文では「わが子たちの一人を」とあるが、
どちらにしても厳しい言葉。

さて私が、そうであったか。
そして私の上司たちは、これまで、
私の子をその下で働かせたいと思った人たちだったか。

あなたは、どうか。
あなたの上司たちは、これまで、
あなたの子をその下で働かせたい人たちだったか。

横浜・妙蓮寺の門前に掲げられる今月の言葉。

もう一人。
ニコロ・マキアヴェッリ。  
<以下、『マキアヴェッリ語録』(塩野七生著)より>  
「君主にとって、厳重のうえにも厳重に、
警戒しなければならないことは、
軽蔑されたり見くびられたりすることである」
[『君主論』]

軽蔑されたり見くびられたり。
しかし背伸びし過ぎて、それが見透かされても、
軽蔑や見くびりは増幅される。

「軍隊の指揮官でさえ、
話す能力に長じたものが、
良い指揮官になれる」
[『戦略論』]

話す能力は今日の組織の中では、
取り分けて大切。

「指導者をもたない群衆は、
無価値も同然の存在である」
[『政略論』]

適切な指導者が存在しない組織は、存続が難しい。
国家も企業も。

厳しい言葉の中に、真理がある。

さて、商人舎ホームページ巻頭テロップ「流通ニュース」より。
「けっぱれ!青森~みんなで食べて、
青森りんごを応援しよう!~」  

4月4日、ぞろ目の土曜日、
静岡県のスーパーマーケット4社が、
青森リンゴの合同販売企画を実施。
静鉄ストア、遠鉄ストア、
CFSコーポレーション、マックスバリュ東海。

青森県産の「王林」約58トンを、中サイズ3個100円で販売。
青森県の生産者を手助けするため。
実に良い企画で、私も大賛成。

こんな農と商の協力態勢。
全国的にどんどん進めてほしい。

静岡県のスーパーマーケットに拍手、拍手。

社会貢献は共同で、顧客満足競争は店頭で。  

Everybody! Good Monday!  

<結城義晴>  

2009年04月05日(日曜日)

ジジの早起き[日曜版]

jijihayaoki
ボクは、寝ていました。
いつものように、
ユウキヨシハルのおとうさんのとなり。
でも、おなかのところを、
ぐりぐりされて、
おこされました。

そして、あさのごはん。
jijimeal

サム君もおきてる。
sam

ごちそうさま。
gotisousama
でも、なぜ?
なぜ、ボクは、
はやおき?

これです。
golf
おとうさんは、はやおきで、
これ。

日曜日のあれ。
jiji3

ヨコハマでも桜は、
マンカイ。
sakura

だから、おとうさんは、
桜にさそわれて、
あれなんです。
jiji4

きのうはリッキョーのキャンパスでも、
桜マンカイの新入生ガイダンスだった。
rikkyo
おとうさん毎日、やすみなし。

だからいいでしょう。
jiji5
たのしんできてください。
ボクも早起きにつきあいましたよ。

<『ジジの気分』(未刊)より>  

2009年04月04日(土曜日)

ロヂャース岩槻センターと大宮店で全品検品と自動発注を学ぶ

小売り大手企業、打ち揃って、安売り合戦に突入。
しかし、仕組みで安さをつくり出していなければ、
どこかが泣く。

その仕組みづくりにチャレンジしているのが、
ロヂャース・北辰商事。  
ディストリビューションセンターとトランスファーセンターによって、
全品の検品をし、自動発注の仕組みと連動させている。
それによって、安さをつくり出している。
粗利益率17%、販管費率11.5%で、営業利益5.5%の商売。

太田順康副社長のご厚意で、
コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン特別講習。
昨日4月3日、埼玉県大宮駅に9時集合して、
岩槻センターを訪問。
太田さんはコーネル大学RMPジャパン第一期生の級長。
POP1

まず、2階会議室へ。
pop2
このセンターは日本アクセスが運営し、ロヂャース専用センターとなっている。

太田さんと石川さんの解説。
oota

コーネル大学RMPジャパンのオプションメンバー・プラスで受講。
rec

センターだからまず商品が入荷する。
track

そして一部は在庫される。酒の在庫は現在、8日分くらい。
しかしこの量。
zaiko
安く買った商品なども在庫されるが、
太田さんは「300坪までに抑えろ」といっている。
買い過ぎを注意している。

そして在庫はラインに乗せられて、仕分け場へ。
siwake

ケース単位の商品は、仕分けラインで、店ごとに振り分けられる。
siwake2

カートラックに乗せられる。
kart
そして店へ。
この機能は、世界共通。

しかしこのロヂャースセンターの特徴は、
検品ラインがあること。
line
特に非食品など、実は誤入荷が多い。

ロヂャースでは、一品一品をバーコードリーダーで読み取らせて、
検品を行っている。
ipin
集中して検品し、店では一切検品作業をしない。
それが店の生産性を飛躍的に上げる。

バーコードを読み取った商品はベルトコンベアを流れ、
一品一品、店ごとに仕分けされる。
kenpin3

店ごとに、一品ずつ落ちていく。
kenpin4

siwake3
バーコードの威力。

そして店ごとのカートラックに。
kart2

センターでできることはみな、センターにやってもらう。
だから取引先への発注はセンターが2人態勢で行う。

店は自動発注の仕組みの上にのって、
最低限の発注点を決定する仕事にだけ専念する。

商品部とセンターは、電話でコミュニケーションし、
それでつつがなく商品が流れる。

センターに関するレクチャーが、かなり綿密な数字を伴って行われたが、それは秘密。
しかしロヂャースの販売量を支え、店舗のローコストオペレーションを支えているのは、
このセンターであることは間違いない。
それが結果としてロヂャースの安さをつくり出している。

全員で写真。
心から感謝。
zenin

次いで、直近の店舗「ロヂャース大宮店」へ。  
この店は19年前にオープン。
オープン初日、私は太田さんと店の中から、
店頭に行列したお客さんの群れを見て、
鳥肌が立ったことを思い出した。
oomiya

先ほどのセンターから送られてきたカートラックの商品。
バックルームの在庫は、このロヂャースのような店にしては驚くほど少ない。
badkroom

ビール売り場は、ケース販売が中心。
これも当然、センターから運ばれたもの。
sake

2階売り場は、かつてのロヂャースを思わせる非食品の品ぞろえ。
しかし現在、ロヂャースは売上げ高の75%が食品。
商売の「乗物を変えた」のだ。
その根本に、センターが存在している。
sakka

牛乳売り場。
milk
かつてロヂャースは店頭の省力化をずいぶん研究した。
ミルク売り場など、省力補充什器を開発した。
しかしそれよりも、「儲けは仕組みでつくる」方針に転換。
それがセンターを中核に置いた商売の在り方である。

野菜の売り場も、ご覧のように充実。
yasai

太田さんは、自動発注についてレクチャーしてkれた。
oota2

店に入る商品はすべて、センターでバーコードで検品されている。
だから入荷データはある。
そしてPOSデータで、売れ数は確定されている。
引き算によって、在庫量は明らかだ。
店頭の最大陳列量と最低陳列量が明確になっていて、
最大発注点がSKUごとにあらかじめ決められていれば、
現場の発注作業は、必要ない。

もちろんイレギュラーなことが起こるのが商売。
それに対応するために、発注点の変更は必要となる。
それがこの端末で行われる。

パートタイマーにも取り扱いは簡単。
tanmatu
太田さんは言う。
「90%の売り場ができればいい。
うちは、みんな売り切るから。
10%の発注誤差など販売力でカバーできる。
最後の10%の誤差をなくそうとするから、
そこに膨大なコストがかかる」

この太田順康の割り切り。
それがロヂャースの「仕組みで安さをつくり出す」ことのポイント。
粗利益率17%、販管費率11.5%で、営業利益5.5%の商売。

全員、納得。
しかし「わが社にはできないかも」という声しきり。
benkyo
ロヂャースの「差異が価値を生む」の一編、  
これにて終了。

太田順康と結城義晴、固い握手。
akusyu
[真ん中の写真、自転車に乗って颯爽としているのは太田さん。
これが見せたかったのかも]  

ロヂャースと太田さんに、心から感謝。

<結城義晴>  

2009年04月03日(金曜日)

コーネル・ジャパン講義、サミットのLSPの真髄を体験する

ロンドンで行われている金融サミット。
日米欧に新興国を加えた20の国家と地域の首脳会議。
「遅くても2010年末まで」に、
「世界経済成長率4%までの回復」を宣言した。

期日を切ること、
数値目標を掲げること。  

ここに先進国首脳が一致協力する。
各国は景気対策や金融規制の強化などに全力を尽くす。

人類の志と知恵に、期待したい。

私は言い続けている。
「2010年まで無呼吸泳法でいこう。
2010年には、展望が開けてくる」  

その方向になってきた。

しかし今年、来年と厳しい環境が続く。
この厳しさに耐えなければ、
2010年はない。

さて、昨日は、コーネル大学RMPジャパン4月の2日目の講義。

朝、8時にサミット松戸新田店に集合。  
3班に分かれて、
サミットのレイバースケジューリングの早朝作業を勉強。
ファサード

私は、30年前に、関西スーパー広田店で、
1週間の実習を経験した。
素晴らしいオペレーションが展開されていた。
それが私の小売業体験の原点である。

サミットの2009年のオペレーションシステムも、
原理・原則は変わらない。
しかし、明らかに格段の進化を見せていた。

松戸新田店は、1年半前のオープン。
近隣型ショッピングセンターの核店舗。
グリーンマークシティー松戸新田という名称。
ドラッグストアのトモズ、
ファッションのコルモピア、
書店のブックスゴロー、
そして総合クリニックのドクターランド松戸、
外食のくら寿司などが入ったショッピングセンター。

そのサミットの年商は、2年目に26億円を達成しそうな勢い。

青果と鮮魚、
精肉と惣菜、
日配、加工食品、菓子、雑貨。
sisatu

三つのグループに分かれて、
サミット店舗サポート部LSPグループのメンバーから現場でレクチャーを受けた。
setumei

サミットのオペレーションで最も特徴があること。
すなわち、「差異」。
それは、作業者が動かないこと。

商品は動く。
しかし人は動かない。

だから8時から10時までの早朝作業といえども、
極めて静かである。

人が動かず、製造に集中する。
だから人時売上高が上がる。

これは、見なければ分からない。

コーネル大学リテール・マネジメント・オブ・ジャパンの第1期生にとっては、
この体験が何よりの勉強になったことだと思う。

「差異が価値を生む」  
商人舎の今月の標語。
月初めから、サミットのオペレーションで、
「差異」を示してもらった。

開店まで、勉強。
最後にレジチェックスタンドのミーティング。
テキパキとしていて、元気。
みんなで見ていて、最後に拍手が起こるほど。
reji1

reji2

reji3

恥ずかしながら、私、涙が出てきた。

そしてサミットの皆さんも入ってもらって、全員で記念写真。
zenin

その後、昨日の松戸商工会議所会議室。
10時30分から、質疑応答。

サミットからは、
取締役経営企画室の工藤静夫さん、
広報の中村佳之さん、
ブロック長の田村さん、
松戸新田店店長の小池伸治さん、
そして今回の主役・店舗サポート部LSPグループマネジャーの赤羽義貴さん。
LSPグループ青果担当の椎名さん。
meeting1

率直に、正直に、一所懸命に答えてくださった。

サミットのレイバースケジューリングプログラムは、
進化し続けている。

人事部に属していたものが、
4月1日から店舗サポート部に格上げされ、
その中にLSPグループができた。

これは機能的にはトップマネジメント直轄の「ラインスタッフ」である。

組織的にも、一定の完成の域に達したことを示す。

そのLSPグループの課題。

商品分野別にいえば、惣菜とベーカリー。

青果、鮮魚、精肉、グロサリー(日配、加工食品、菓子、日用雑貨)、
そしてチェックスタンドは、完成に近い。
もちろん日々、改善の努力は怠らないが。

質疑応答の最後に首席講師の荒井伸也先生の総評と解説。
サミットのレイバースケジューリングをつくった経営者だけに、
この解説は、サミットの人々にも勉強になったはず。
arai

人が動かない。
商品が動く。  

それが驚くべき整然さをもつスーパーマーケットの作業体系の基礎になっている。

何度も言うが、これこそ「差異が価値を生む」

サミットの皆さんに心から感謝。

その後、高野保夫先生のまとめの講義。
takano

そして、荒井先生、高野先生と私がパネルディスカッションしつつ、
学生との質疑応答。
panel

第1期生の企業でも、
レイバースケジューリングや作業システム改革に取り組んでいるところは多い。
その報告もあって、全員の収穫は大きかった。
situgi

今月も、いい講座だった。

すべての皆さんに心から感謝。

取り分けて、工藤さんと赤羽さんには、
感謝の意を表明したい。

<結城義晴> 

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外研修会
2026年USA研修会
ミドルマネジメント研修会
第18回 ミドルマネジメント研修会

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.