結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年12月05日(水曜日)

ユニクロのスピード、ジャパネットのシンプルさ、万代DD会の戦略総括

第46回衆院選の公示後、
立候補者総数は1504人で確定。
小選挙区と比例代表の重複立候補分が含まれるが、
過去最多の立候補者数。

総定数480に対する競争率は3.13倍。
300小選挙区の立候補者も1294人、
こちらは4.31倍。

立候補者が確定した段階で、
期日前投票が可能となる。

日経新聞の『きょうのことば』は、
「期日前投票」。

「旅行や仕事、冠婚葬祭などで投票日に選挙に行けないとき、
公示日や告示日の翌日から投票日の前日までの間に
市区町村が指定する期日前投票所に行って
事前に投票できる制度」

期日前投票ができる有権者の条件は、
公職選挙法48条の2に示されている。
①職務若しくは業務又は総務省令で定める用務に従事すること。
②用務又は事故のためその属する投票区の区域外に
旅行又は滞在をすること。
③疾病、負傷、妊娠、老衰若しくは身体の障害のため
若しくは産褥にあるため歩行が困難であること
又は刑事施設、労役場、監置場、少年院
若しくは婦人補導院に収容されていること。
④交通至難の島その他の地で総務省令で定める地域に居住していること
又は当該地域に滞在をすること。
⑤その属する投票区のある市町村の区域外の住所に居住していること。

小売りサービス業の店舗で働く人々は、
①の「職務若しくは業務に従事しているもの」にあたる。

手続きは、まず、
自分の期日前投票所に出かける。
その受付で宣誓書の用紙を受け取る。
投票日に自分が投票所に行けない理由を
宣誓書上で選択して受付に提出。
その後、免許証やパスポートなどで本人であることを確認。
選挙人名簿と対照。
投票用紙を受け取って、
通常の投票と同じように記入をして投票箱に投函。

私も期日前投票をしたことがあるが、
いたって簡単。
精神的な負担を感じるものは、
一切ない。

投票日の投票所は、
たいてい近くの小学校などで、
便利な近隣に設定される。
私の場合、横浜市立港北小学校。
しかし期日前投票所は、
港北区役所。

ちょっと遠くなるが、
それほど負担になることはない。

ずいぶん多くの人が期日前投票に来ているのだなと、
ちょっと元気がでてくる。

小売りサービス業に従事する人たち、
選挙に行こう!
投票しよう!

皆さんの投票率が上がれば、
社会は変わる。

さてその公示日に新聞各紙が、
社説などで主張した。

全部読んだが、
日経新聞の論説委員長・芹川洋一さんが、
実にクールな分析をした。

「なにかがすっぽり
抜けおちているような気がしてならない」

芹沢さんは、有権者のチェックポイントを3つ上げる。
「第1は、過去の業績評価である」

「第2は、将来への期待である」
「そのとき大事なのは、
政策を個別にみて比較するだけでなく
全体としてとらえることだ」

「第3は、政党のあり方である」
「理念や価値観がちがったメンバーが、
選挙を目的にあつまったら、必ずどこかでつまずく」

そして最後に重要なこと。
「民主党政権がつづいても、
自公政権か、自公+第三極の政権になっても、
参院の構成は同じだから、
いずれも過半数には届かない。
衆参のねじれ状況がつづく。
衆院選をやっても政治の局面は転換しない」

「それが変わるのは民主と自民が組んだときだけだ」

「日本が二流国家になろうかという瀬戸際で、
政治リスクを解消するには
来年夏の参院選までは
民・自公の協力政権のかたちを探るほかない」

「おかしな話だが、
今回の衆院選は準決勝でしかない。
決勝は参院選だ。
新しい連立や政党再編で、
政治のかたちをととのえるのは、
おそらくそのあとになる」

だから、
選挙に行こう!
投票しよう!

今回の衆議院選と来年の参議院選。
準決勝と決勝を、
自分の選挙権を行使して、
参加しよう。

それが必ずや、
社会を変えることになる。

さてニュースを二つ。
いずれも日経新聞。
第1は、ユニクロの11月の既存店売上高が、
前年同月比で13.7%のプラス
になったこと。
これは3カ月ぶり。

客数は12.8%増、買い上げ点数も増、
客単価は0.9%増。

ここには、11月23日の勤労感謝の日から始めた、
全国一斉セール「創業感謝祭」も貢献。

私はユニクロの売上げ推移は、
同社だけの話ではなく、
日本の消費のある側面を代表していると考えている。
だから、この12月にかけて、
ちょっと消費が活性してきたと、期待したい。

ファーストリテイリングの社名は、
Fast=はやい
Retailing=小売業
つまり「はやい小売業」。

このスピードが11月の復活をもたらした。

もうひとつは、日経新聞『経済教室』の「経営塾」。
ジャパネットたかた社長の高田明さんが登場。
「大事なのは、客が知りたいことを『シンプルに伝えること』だ。
これは米アップルの創業者、故スティーブ・ジョブズ氏の言葉でもある」

「シンプルに伝える」

何よりも大事なこと。

ジャパネットたかたのクレド。
(1)商品の先にある「生活」や「感動」を届けること
(2)身近で便利で安心・快適な買い物手段であること
(3)商品の最大限の価値を伝えること
(4)楽しさ、面白さ、元気を与えること

4つのミッションが、
シンプルそのもの。

実に、いい。

さてさて昨日は、朝から新幹線のぞみに乗り込んだ。
横浜は雨模様、しかし静岡に入ると、
空を雲が流れ、山並みには霧が走る。
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残念ながら、富士は姿を見せなかった。

昼ごろ、新大阪に入り、
その後、堺市へ。

午後からホテル・アゴーラリージェンシー堺で、
万代ドライデイリー会総会での講演会。

この秋実施したアメリカ研修会の報告を兼ねたもの。

先に、総会が行われ、
㈱万代副社長の山下和孝さんが、
第4四半期の業績を報告。
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今年50周年を迎えた万代の記念ロゴは、
来年、3000億円達成がしるされたものになる。
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それを果たすための施策を
取引先のメーカー・卸の会員へ発表。

その後、私の講演会。
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テーマは「アメリカ小売業に学んだこと・学ぶべきこと」
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今年10月から11月初旬にかけて
私はアメリカに23日間滞在した。

そこで出会った4つのことをマクラにして、
2012年末商戦に活かすアメリカの事例を紹介。
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ハロウィンから年末までのアメリカの三段階プロモーション、
ウォルマート流「早仕掛け・早仕舞い・際の勝負」、
コストコの祭日7日間休業の意味を語った。
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そしてアメリカ・チェーンストアランキングを解説したうえで、
視察した主な店舗を一挙にスライドで紹介。
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その数、300枚。
1枚1枚を説明した。
これだけで十分、疲れた。

しかしここからが本番。
米国スーパーマーケット戦略の大整理。
ドミナントエリア戦略、
インディペンデント・カンパニー戦略、
フォーマット戦略、
ポジショニング戦略、
プライベートブランド新戦略。
100分を超える講演で、熱が入った。
ご清聴、感謝。

そのあと、アメリカ研修会に参加したメンバーを代表し、
J‐オイルミルズの高辻慎太郎さんがスライド報告。
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私は再び登壇し、全体を総括。
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続いて、4つの分科会に分かれ、
参加者たちがそれぞれに報告と提案を行った。
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私は各会場を梯子しながら、
皆の発表を聞いた。

講演を終えて、
社長の加藤徹さんと控室で意見交換。
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講演会には、万代の主な経営幹部が参集。

秋のアメリカツアーに同行した磯田雅人さん。
現在は、万代グループの子会社㈱栄進の社長。
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そして二人の役員。
西水啓介常務取締役(右)と阿部秀行取締役。
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ユニクロのスピードと、
ジャパネットたかたのシンプルさ。
万代にも通じることだ。

〈結城義晴〉

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