結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年12月13日(木曜日)

RMLC定例会の「ネクスト・ステージ」とセブン&アイ「独自開発商品」

12月12日の「漢字の日」。
日本漢字能力検定協会が、
「今年の漢字」を発表。

1995年(平成7年)から始まり、
今年18回目。

各紙が報じ、テレビ・ラジオが伝えた。

「金」

京都・清水寺の森清範貫主が、
大きな「金」の字を一気に書き上げた。

しかしこの「金」は、
2000年のシドニーオリンピックの年と一緒。

あの時は、女子マラソンの高橋尚子、
女子柔道の田村亮子が金メダル。
さらに金大中と金正日による初の南北首脳会談。
「きんさんぎんさん」の「きん」さん逝去。
二千円紙幣誕生。

金の字が躍ったし、
2000年という節目の年でもあった。

今年は、同じくロンドンオリンピックのメダルラッシュ。

それから932年ぶりの金環日食、
最後に山中伸弥ノーベル賞受賞、
数々の「金字塔」。

しかしちょっと、ことしの「金」には疑問符。
オリンピックも金メダルじゃなくて、
トータルメダル数で健闘したんだったと思う。

昨2011年、
東日本大震災のときの「絆」は良かった。
これしかないという漢字だった。

2008年の「変」もいい。
バラク・オバマ米国大統領誕生のとき、
「キャン・ユウ・チェンジ?」。

そして今となっては違和感もあるが、
民主党・鳩山由紀夫政権樹立の2009年は「新」。

小売流通サービス業の今年の漢字を考えれば、
「安」くらいだろうか。

「やすい」と「やすらか」の「安」。

何時のことか、今年の漢字に、
「商」が、そして「人」が、
選ばれてもらいたいものだと思ったりしている。
さらに「舎」が来たらこれ以上のことはない。

しかし21世紀は「知識商人」の時代だと確信している。
そしてそんな商人が集う舎が絶対に必要になる。

さて今日は木曜日。
衆議院総選挙まで、3日。
選挙に行こう!
投票しよう!

毎日でも訴えたい。

自分で選挙に行くだけでは足りない。
息子を娘を、部下を上司を。

誰に投票するかは強要せずに、ひたすら、
投票をしてそれに責任を感じる人を増やす。

前回衆院選で20~24歳の投票率は約47%。
この世代がひどく少ない。
55~74歳は8割を超えた。

それが「この国のかたち」をつくった。
若い人たちは、それでいいのか。

私は絶対に、
それではいけないと思っている。

20代の若者を投票所に向かわせる。
30代、40代、50代、
そして60代、70代の責任でもある。

もうひとつのニュース。
昨日、セブン&アイ・ホールディングスの記者会見あり。
鈴木敏文会長が出席して、
マスコミは朝日、日経を始め。
こぞって集まった。

鈴木さんのコメント。
「大手メーカーと組み、
品質にこだわる商品を開発していく」

低価格消耗戦とは「一線を画す方針を強調」。
プライベートブランドを含む独自商品の売上高は、
2015年度までに3兆円に増やすという。
今年度見込み売上高の5割増。

セブン&アイは、
この「独自商品開発派」。
つまりナショナルブランドメーカーにも、
セブン&アイだけの商品をつくってもらって、
社名を併記するやり方。
プライベートブランドも同じ考え方。

そのセブン&アイの12年度の独自商品の売上高は、
グループで2兆375億円の見込み。
これは全売上高の3割強。

2015年度はそれを4割強に拡充。

とりわけて、セブン-イレブンは、
独自商品売上高が現在、約6割あるが、
これを2015年度には7割にアップさせる計画。

3兆円の目標のうち1兆円が「セブンプレミアム」。
クォリティブランドの「セブンゴールド」は、
現在の11品目を300アイテムに拡大。

イオンが拡充するのは、
コンペティティブブランドのトップバリュ・ベストプライス。
両者ともに反対の戦略。

しかしこれは面白い。
両雄が正反対の判断。
どちらの時代認識がマーケットをとらえているか。
3年後の2015年には明らかになる。

最後に、昨日の報告。
午後、日本チェーンストア協会へ。
13:30から17:00まで、協会会議室をお借りして、
商業問題経営研究会(通称:RMLC)の12月例会。

今年最後の例会は、ゲスト参加者2名も加わり、
総勢15名でのにぎやかな勉強会となった。
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RMLCの今年のテーマは
「ネクスト・ステージ・スーパーマーケット」の研究。

はじめに和田光誉さんが
日本の小売業界の最新動向を、
整理して発表してくれた。
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和田さんは㈱SJ流通戦略所代表で、
週刊ストアジャパン記者としても活躍中。

だから現場視点からの和田さんの分析は、
ことのほか役に立つ。

次のプレゼンは、品川昭さん。
品川さんはセゾン総研の所長を務め、
現在はエコ・エコノミー研究所代表。
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ネクスト・ステージ・スーパーマーケットの要件を整理し、
今後の活動の方向性を提示してくれた。
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RMLCでは研究成果をまとめ、
来年度には書籍としてまとめたいと考えている。
ディスカッションにも熱が入る。
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品川さんに続き、杉田幸夫さんが
スーパーマーケット・フォーマットの分類を示して、
補足のプレゼン。
リテック商業技術研究所代表。
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RMLCメンバーは西友、ユニー、長崎屋などの出身者が多い。
会議室の壁には歴代の協会会長の写真が飾られている。
どんなふうにわれわれのディスカッションを眺めているのか。
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最後は私が、2012年度の総括報告。
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アメリカ小売業の大潮流を示したうえで、
私の持論であるポジショニング戦略を解説。
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まじめな勉強会の後は、近くの小料理屋で
有志9名による忘年会。
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右から西川清明さん、品川さん、杉田さん。
左からリテイルマネジメントオフィス代表の高木和成さん、和田さん、
㈱たいらや社長の村上篤三郎さん、
そして㈱セイミヤ社長の加藤勝正さん。
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越乃寒梅を冷酒で、立山をお燗で、
計2升を飲み干した。
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この夜、京都へ向かう加藤勝正さんを見送る。
お疲れ様です。
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杉山昭次郎先生を座長とした杉山ゼミでスタートし、
故磯見精祐さんが代表幹事のRMLCと続き、
2009年から私が座長として引き継いでやってきた。

何とか、2012年も無事に終わりそう。
RMLCの皆さん、よいお年を。

「ネクスト・ステージ」の姿を描き出したい。

〈結城義晴〉

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