結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年01月19日(月曜日)

ジャイアンツ王貞治・サミット田尻一の30代「信念と没頭」の時

Everybody! Good Monday!
[2015vol3]

早くも2015年第4週。

大根のやつと値頃となりにけり
〈日経俳壇より 城陽市・近藤好廣〉

冬、ど真ん中です。
明日、大寒に入る。

20150119154346.jpg
冬空へ捨て身となりし枯木立
〈朝日俳壇より 山梨県川三郷町・笠井彰〉

昨日の日曜日は、
民主党代表選挙。

岡田克也さんが、
自身二度目の代表に就任。

決選投票の前の演説を、
テレビで見ていて、
岡田克也に決まりだと思った。

あとは敗北した細野豪志、長妻昭の、
「あとの態度が大事だよ」。

逆らはずさりとて解かぬ懐手
〈日経俳壇 広島市・保井甫〉

そんなことではいけない。

別に民主党支持ではないが、
どんなマーケットにも、
マーケットリーダーとマーケットチャレンジャー、
その両方が必要だ。

マーケットリーダーだけ明確、
あとはマーケットフォロワーという状況は、
そのマーケットにとって、
幸せではない。

牡蠣啜る愛に飢ゑたる子のごとく 
〈朝日俳壇 岡山市・三好泥子〉

「啜る」は「すする」。

牡蠣でも食って、
元気をつけよう。

今週のスケジュールは、
商人舎magazine。
weekly商人舎の日替わり連載。
「月曜朝一 今週の販促企画」。

一年で一番、寒い季節。
私は零下のニューヨーク帰りだから、
それほど感じはしないけれど、
体調には気をつけたい。

さて日経新聞最終面『私の履歴書』。
今月は王貞治さん。

私は子供の頃から、
アンチ巨人。

福岡の田舎で育ち、
西鉄ライオンズ・フリークだったから。

しかし、王貞治はなぜか、
好きだった。

子供の目には、
長嶋茂雄がひどく嫌味に映った。

その王さんの『履歴書』の、
今日のタイトルは「個人タイトル」。

「現役22年間でとったタイトルは
本塁打王15回、打点王13回、首位打者5回。
三冠王が2度にMVP9回」。

通算本塁打868本。

長嶋茂雄が記憶に残るプレイヤー、
王貞治は記録に残るスラッガー。

しかし、王にはタイトル数や本塁打数よりも、
誇りにしていることがある。

王貞治は休まなかった。
ジャイアンツのユニホームを着て、
誰よりも多く試合に出た。
その数2831。
いまだに球団記録。

しかも、「個人成績のための野球は一切しなかった」
だから「狙って取ったタイトルは一度もない」

「タイトルは、
チームの勝利のために出続けた結果、
ついてきたものだ」
初めて三冠王をとったのが、
33歳の1973年。
二度目は翌1974年の34歳のとき。

人間の一生、
王貞治のようにありたいものだ。

休まない。
手を抜かない。
フォア・ザ・チーム。

その結果の成果と栄光。

これを忘れてはならない。
小売サービス業にも、
おおいに通ずる話だ。

休まない。
手を抜かない。
フォア・ザ・チーム。

さて先週、ニューヨークに滞在していて、
触れていない新聞記事がある。

これも日経新聞『私の課長時代』。
サミット社長の田尻一さんの巻(上)

田尻さんのキャリアのスタートは、
1979年、東京都足立区の店頭。

「入社当時はがむしゃらに仕事を覚えて
『使える人材』になろうと必死でした」

「店舗の近くに住み、朝から晩まで働き
深夜から先輩と飲み明かす、そんな生活です」

まるでスペインのMERCADONA。

しかし入社3年目、25歳の時。
「日常業務に慣れたと勘違いして、
仕事に倦怠感を持つようになりました。

学生時代の日大芸術学部では、
脚本家志望。

その「子供の時からの夢」とのギャップ。

悩んでいた。

しかしある日、
「年の近い先輩と
仕事の話を熱く語り合っているうち、
はっと気づいたのです」

「演劇と小売業には共通点が多い」

「店舗は舞台。
商品を並べる売り場という舞台装置で、
来店客という観客を喜ばせる。
その脚本を描ければ、
やりたかったことも実現できる」

当時のサミットでは、
常務取締役の荒井伸也さんが、
リーダーシップをとっていた。

そして荒井さんは、986年、月刊『食品商業』に、

『日本スーパーマーケット原論』を連載し、
「作演システム」という概念を生み出す。

チェーンストアの組織論。
商品部・本部が作家・作曲家・作者の「作」、
店舗が演技者・演奏家・演者「演」。

脚本家志望の田尻さん、
入社3年目にそのことに気が付いた。

「当時、40店舗分の、
調味料や缶詰、飲料について、
いかに販売量を増やすか、
利益を上げられるかを考え抜きました」

「複数の食品メーカーの担当者と
時に意見を戦わせ、
時に手を結びながら
双方がもうかる条件を
突き詰めていきました」

30代はバイヤー一筋。
つまり念願かなって、
売り場という舞台の「作者」であり続けた。

だから信念は「来店客数=観客動員」。

「いい舞台を作りたいと寝食を忘れ、
売り場作りに没頭しました」

この信念と没頭がいい。

王貞治の、
休まない、フォア・ザ・チーム。
33歳、34歳が頂点の連続三冠王。

田尻一の、
売り場という舞台にかける信念と没頭。
30代のバイヤーのころ。

年の初めの第4週。
この二人の30代に学びたい。

私の30代も、
『食品商業』編集一筋。
休まない、手を抜かない。
フォア・ザ・チーム。

荒井さんの『原論』を編集したのも、
偶然にも私が34歳の時。

王さんなど夢にも思わない雲の上の人。
しかし田尻さんの信念と没頭のときには、
大いに共感できる。

今週は、30代の信念と没頭を、
思い出して、頑張りたい。

ではみなさん、今週も、
Good Monday!

〈結城義晴〉

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