結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年01月22日(木曜日)

「スーパー18年連続減収」とNYハンバーガー店「SHAKE SHACK」

Islamic State。
日本のマスコミでは「イスラム国」。

二人の日本人を人質にとって、
2億ドルの要求。

人の命が金と交換される。

それ自体、現在の日本には違和感はあるが、
ヨーロッパや中東では、
ローマ時代の十字軍のころからあったし、
さらにローマ帝国分裂後の地中海世界でも、
イスラムの海賊が身代金目当ての略奪をした。
そのあたりの歴史は現在に繋がっている。

しかし期限は72時間。
刻一刻と時間は迫る。

さて日経新聞の3面。
「スーパー、18年連続減収」の記事。

昨日のDaily商人舎でも取り上げたが、
日本チェーンストア協会2014年の統計。
既存店売上高が18年連続のマイナス。

総合スーパーは、
商業統計に明らかなように、
1997年をピークに売上高減少を続けている。

だから記事にはこうある。
「衣食住の商品を扱うイオンやイトーヨーカ堂など
総合スーパーが中心になる
14年の全国スーパー売上高は13年比0.6%減」

一方、食品スーパーマーケットは、
これも今日のDaily商人舎で分析したが、
2014年売上高は13年を0.9%上回った。

コンビニエンスストア既存店客数は、
前年比マイナス1.1%。

これを「コンビニも不振は鮮明」と言い切る。

業態別の整理、分析は重要だ。

神戸大学名誉教授の田村正紀先生は、
『業態の盛衰』の中にこう、書く。
「それなしには流通を
語ることができない基礎コンセプト」

さらに、
「戦略に共通したつくりを持つ企業の集りを
認識するためのコンセプト」

だからその区分は必要だ。
それが総合スーパーであり、
食品スーパーであり、
コンビニエンスストア。

ただし業態分析では、
実際には役に立たない。

フォーマットのレベルに落とし込んで、
細かく分析しなければならない。

フォーマットとは、
「業態が分化した様々な形」

これが田村先生の整理。

だとするとこの短い日経の記事は、
フォーマットレベルで、
自社・自店の分析をする必要がある。

チェーンストアの本部などには、
こういった仕事が要求されるだろう。

日経の3面の「総合1」面に、
でかでかと掲載された記事。

しっかり把握しておかねばならない。

「スーパーは18年も連続ダウントレンドなんだ」
そう、顧客や取引先や従業員に思われては、
仕事は前に進まない。

さてニューヨークのお土産ニュース。
ハンバーガーショップの
「SHAKE SHACK」
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大繁盛の行列ができる店。
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夜11時のマイナス10度でも、
店の外に並んでいる。
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店内に入ると、
注文のカウンターに行列。
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1時間待ちは当たり前。
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向こうのカウンターで注文し、
10分ほど待って、
手前のカウンターで受け取る。
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向こうがハンバーガーなどのオーダー、
こちらは冷たいものだけのオーダー。
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メニューは多彩。
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ハンバーガーのコンセプト。
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100%オールナチュラルのアンガス。
ホルモン剤・抗生物質を使わない。
ベジタリアン・フェッドの飼料を使う。

つまりホールフーズのようなハンバーガー店。

ニューメニュー。
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ドラフト・ビールやオーガニック・ジュースも。
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壁にはグッズ。
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厨房。
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右手がハンバーガーライン。
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ここで受け取る。
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そしてマスタードなどはセルフ。
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受け取りました。
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店内のイートインスペース。
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手前はスタンド席。

テーブル席もある。
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マネジャーに話を聞いた。
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「我々はグルメ・レストランのDNAを継承している」

創業者はダニエル・マイヤー会長、
CEOはランディ・ガルッティ。

ユニオンスクエア・ホスピタリティ・グループのオーナー。
ユニオンスクエアカフェやグラマシー・タヴァーンなど、
高級レストランを展開。

2001年、マンハッタンのマジソンスクエアパークに、
ホットドッグ・スタンドとしてオープン。

それが大繁盛し、
その後、ハンバーガーとシェイ クを中核とする
ハンバーガー・チェーンの展開が始まる。
健康・グルメ、しかし高価格設定。
ハンバーガーは分厚く、脂が乗っている。

それで大人気。

まさにホールフーズ。
ニューヨーク州に15店舗、
ワシントンDCに4店舗、
フロリダ州に4店舗、
ペンシルバニア州に3店舗、
米国内に合計36店舗を展開。

海外は、アラブ首長国連邦に10店舗、クウェートに6店舗、
ロンドンに1店舗など27店舗。

グローバル総店舗数は63。

通りの反対側に、
マクドナルドがある。
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行ってみる。
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ガラガラ。
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シェイク・シャックはもう、
「カルト的なライフスタイル・ブランド」。

ニューヨークの店どこも長蛇の列。

このシェイク・シャックは、昨年末に、
米国証券取引委員会に上場申請。
早速、ホテルに持って帰って試食。
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ズッシリと重くて、
肉厚、ジューシー。

ひと晩おいても、
満足できる味だった。

新製品は、オニオンリングが、
ちょっと脂っこい。
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ポットフライも、
もちろんフレッシュ。
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マスタードをつけて食す。
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㈱ロピアPCセンター工場長の庄司和良さんも、
嬉しそう。
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取締役の福島道夫さんは、
夜食にも関わらず、
完食で大満足。
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私は翌朝、バンズを除いて、
堪能しました。

マクドナルドもシェイク・シャックも、
ハンバーガーショップという業態。
どちらもファストフード。

しかしこれだけの格差がある。

もちろんイン&アウトも、
際立つポジショニングをもつ、
独自のフォーマットのハンバーガー・チェーン。

フォーマットの違いで論じなければ、
意味がない。

シェイク・シャックを食べると、
それが実感できる。

ニューヨークに行ったら、
SHAKE SHACK。

一度、どうぞ。

〈結城義晴〉

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