結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2019年06月09日(日曜日)

ミラノ2日目は3班に分かれて「国内勢対国外勢」視察研修

イタリアの経済の中心ミラノ。
到着して一晩寝れば、
元気全開。

万代ドライデイリー会は、
3つのグループに分かれて、
それぞれに視察研修。
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Aグループは外食研究。
Bグループは食品小売業研究。
Cグループは市場や百貨店、ホームセンター研究。

私はもちろんBグループ。
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最初に外国勢の店を訪問。

まずフランス勢の、
オーシャン。DSCN93769

典型的な郊外型店舗。
業態はハイパーマーケット。
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6000坪級の1フロア巨大店舗で、
低価格で量販。
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オーシャンはヨーロッパや中国などでも、
ハイパーマーケットを展開する。

しかしミラノでは先月、
イタリア小売業のコナードに、
約1600店舗を売却。
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シチリアの店だけ残して、
イタリア撤退。

海外進出はそう簡単なものではない。

フランスのカルフール。
イタリアで8番目の規模だが、
こちらも目覚ましい成果は、
上げられない。
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ミラノ市中心部の店。
カルフールエクスプレス。
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レジ3台ほどの超小型スーパーマーケット。

日本でいえば、イオンのまいばすけっと。IMG_73339

生鮮も圧縮陳列で並べる。
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グロサリーも陳列線を高く設定して、
便利な店を目指す。
しかしこれと言って、
イノベーションはない。IMG_73269

一方のリドル。
ドイツから出てきた、
ハードディスカウンター。
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ドイツナンバー1小売業は、
シュワルツグループ。
その先鋭的なボックスストア。IMG_72499
入口のバン売場がいい。
パンの香りが漂う。

顧客が自分で選んで、
長い棒で取り出す。IMG_72509

そして自分で番号を打つと、
シールのプライスカードが出てくる。IMG_72519

グロサリー売場も生鮮売場も、
御覧の混みよう。
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冷蔵冷凍食品は蓋つき平ケース。
ドイツでの展開方法と同じ。
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平台では衣料品や非食品を、
投げ込み陳列。
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安ければコンビニエンスアイテムとなる。

セミセルフケースで冷凍食品など、
豊富な品ぞろえにする。
1000㎡の店とすれば十分である。IMG_72449
プロモーションを適度に配置して、
小さな店にアクセントをつける。

リドルはイタリアでは9番手に入るが、
ドイツ国内でライバルのアルディが、
ここには本格出店していないこともあって、
独壇場の躍進ぶりだ。
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ミラノ中央駅。DSCN94159

ムッソリーニが作った豪壮な駅。
石造り建築では世界一だそうだ。DSCN93949

大きな美術館のようだ。
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このミラノ中央駅の地下に、
コナード。
スーパーマーケット。
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オーシャンの1600店を受け継いで、
コナードがイタリア第1の小売業となった。

入口にはクォリティブランドのコーナー。
駅立地であるため、お土産需要がある。
コナードはこのために高級PBを用意した。DSCN93979

青果部門は狭いけれど、
上手に品揃えしてある。DSCN94049

チョコレートのプロモーション。
2.99ユーロ。
これもお土産需要に対応する。DSCN93989

そして黒い什器の寿司売場。DSCN94089

一番奥にベーカリー、サンドイッチ、
デリカテッセンの対面売場。DSCN94109

レジは一列に並んで、
スピーディに顧客をさばく。
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地元イタリア企業として、
パムがある。
4つのバナーで680店を展開。
24億ユーロ(1ユーロ120円換算で2440億円)。DSCN94319

小型コンベンショナルスーパーマーケットだ。
この店はレジが3台。DSCN94269

パン売場はセルフ方式だが、
リドルの価格に圧倒されている。DSCN94259

それでもサラダキット商品。DSCN94289

オリジナルアイテムで、
2パック5ユーロ。
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既存のイタリア小売業は、
統合を繰り返して、
一定規模には成長するが、
店舗にイノベーションは見られない。

そして新興勢力のMD。
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生鮮はそこそこ。IMG_73519

肉の品揃えも悪くない。
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グロサリーの売り方は、
リドルそっくり。
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もちろん価格は安い。

700店になって、
すごい勢いのイタリア勢。
リドルやアルディの独壇場ではない。

イタリアの意地を見せている。

伝統のペック。
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デリカテッセンの店。
そのミラノ本店。

入り口を入ると右手にチーズ。IMG_72779

そして加工肉のデリカテッセン。IMG_72789

左手は生パスタ。
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奥は対面の惣菜売場。
どれもこれもおいしそう。
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そして店舗左手は肉売場。
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これまたペックにしかないメニューばかり。

それらを食べてもらうために、
店舗中央にレストラン。
イータリーに先行して、
ペックはグロサラントをやっている。IMG_72859

デリカテッセンの店といっても、
野菜・果物もしっかり品揃えされている。DSCN94239

そして最後はチョコレート売場。
これは観光客へのお土産物だ。
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地下には広い広い酒売場。IMG_72839

黄色いレモネード酒は、
ペックの人気アイテムだ。
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イタリアの企業として、
自然食品有機食品のスーパーマーケット。
ナチュラッシ。
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イタリア国内に264店舗展開する。
オーガニック農法の商品だけ扱う。IMG_73159

農産品から乳製品へ。
そしてベーカリー。IMG_73179

加工食品、雑貨にオーガニック製品を
多数、取りそろえる。IMG_73199

レジは一人。
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イタリアでは、
オーガニックスーパーマーケットは、
ローコスト運営が基本だ。

フランスからやってきた、
ビオセボン。
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イオンが提携して、
ライセンス契約で日本で展開中。

入口に対面の乳製品売場。
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そしてすっきりとセンスの良い店内。IMG_73469

こちらもオーガニック商品だけの品揃え。IMG_73439

バルクコーナーを設けて、
ナチュラッシとの違いを出す。IMG_73409

60坪ほどの狭い店だが、
オーガニックを求める顧客には、
とても貴重な存在だ。
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自然食品・有機食品分野では、
ナチュラッシとビオセボン。

レギュラーでは、
コナード、パムと、MD。
リドル、カルフール、オーシャン。

イタリアでは国内企業と海外企業が、
それぞれの分野で競争している。

そのオーシャンはコナードに買収された。

ミラノの街の中では小型店。
郊外に出ると大型店。

入り混じって、競争は展開される。

そこにスターが登場。
イータリー、そしてイーペル。
そしてエッセルンガ。

それは明日。

今日のランチは、
ナヴィリオ地区。DSCN94399

有名な運河の下町。
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河畔にバルが並ぶ。

その1軒に入って、
今、イタリアで大人気のカペロール。
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ランチはこれ。
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夕食はコントロヴェント。IMG_73579

シックなつくりのイタリアン。
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ワインと生ハム、チーズ。
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シメはリゾット。

食事を堪能したら、
長い長い6月のミラノの夜にも、
闇が迫ってきた。
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お疲れ様。

明日はミラノ視察のハイライトです。
(つづきます)

〈結城義晴〉

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