第12回目の商人舎US研修ベーシックコース。
羽田の東京国際空港を発ってから約10時間。
ロサンゼルス上空。
夜が明けてきた。
30分も早く到着。
アメリカに入国したら、
一度荷物をとって、
再び預けてから、
国内線に乗り換えてラスベガスに向かう。
ところが、出発ゲートが三度も変わって、
出発時間が1時間15分ほど遅れた。
ロサンゼルス湾の海岸線。
大ロサンゼルス地区。
もう開発の余地はない。
そして砂と塩の砂漠。
1時間ちょっとで、
ラスベガス渓谷が見えてくる。
無事着陸して、
ラスベガスの街から、
Welcomeと迎えられる。
アマゾンの「Just Walk Out」システムを採用している。
アマゾンゴーと同じレジのない店舗だ。
空港で急いでいる人には便利だ。
バッゲージクレイムで、
キューティ上松磨代さんが出迎えてくれた。
すぐに専用バスに乗り込み、
IN-N-OUT Burgerへ。
大谷翔平も大好きなハンバーガー。
直営だけで展開し、
2023年12月に400店舗を超えた。
一人ひとりが注文する。
それでもスタッフは的確に素早く対応。素
バックルームでは
見事なオペレーションで、
どんどん商品をつくる。
私はいつものようにプロテインバーガー。
バンズの代わりにレタスを使用。
生のポテトを揚げたてで食べる。
これも美味。
コーヒーとスナックのコーナー。
セブン‐イレブンのコーヒーは、
安くてうまい。
米国セブン‐イレブンは日本の指導を受けて、
店内調理のデリに力を入れだした。
それがセブン‐イレブンのイメージを変えた。
グリルホットドックは、
テキサスのクイック・トリップを真似た。
米国セブン-イレブンは絶好調。
セブン&アイ・ホールディングスは、
その売上げの半分近くを、
セブン-イレブン・インクに負っている。
最初の視察小売業はもちろん、
ウォルマート・スーパーセンター。
団員はそれぞれにコンコースを歩き、
店内を視察する。
ファーストインプレッションが大事。
まず、自らの目で見て、足で歩いて、
一人の顧客として売場を楽しむ。
青果を抜ける壁面沿いに、
ミートからデアリー(乳製品)。
卵のコーナーは広い。
主通路沿いのアクションアレー。
アメリカ国旗が天井から吊るされて、
5月の祝日のメモリアルデーを早仕掛けしている。
ベーカリー部門では
ケーキ、ドーナツ、クッキーに力を入れる。
レジ前やアクションアレーの前面でもアピールする。
アウトドア用品の売場。
パラソルやテーブル、
BBQ用品はラスベガスでは必需の商品。
次にホームデポ。
全米1位、世界ナンバー1のホームセンター。
ベーシックコースの初日は、
非食品チェーンも勉強する。
TJXのフォーマットの一つが、
マーシャルズ。
TJXは全米第1位のオフプライスストアチェーンだ。
百貨店のシーズン商品の売れ残りなどを
集めて格安値段で販売する。
オフプライスストア第2位のロス。
百貨店で売られるブランドを、
2割から6割安く販売する。
そしてダイソー。
ダラーストアが、
1.25ドルストアに変わったが、
ダイソーは1.5ドルストアが、
1.75ドルストアに変わった。
それでも人気だ。
ベッドバスビヨンドは、
倒産して撤退。
そのあとは空き家になっている。
初日最後の視察は、
クローガー傘下のスミス。
ネバダ州のローカルチェーンだったが、
クローガーに買収された。
フード&ドラッグのレギュラー店舗。
クローガーは全店が入り口の花売場で、
顧客を迎える。
今日は母の日のバルーンも、
派手に展開している。
そして広大な青果売場。
ウォルマートにも負けない安さと広さをもつ。
最近改装されて、
壁面のデザインが刷新され、
MDが最新のトレンドが導入された。
壁面はシンプルになった。
コーナーサインもわかりやすい。
奥主通路の最後に、
珍しく平オープンケースで、
卵の特売を展開していた。
㈱マツモトの中島貴哉さんが乾杯の発声。
ビールやワインを飲んで、
ローストビーフを食べて、
今夜はぐっすり眠る。
それが時差ボケ解消法だ。
スピニングボールサラダ。
氷につけた冷えたボールの中で
かきまわして仕上げる。
グレービーソースをたっぷりかけて食べる。
マッシュポテトとヨークシャープディングの付け合わせ。
デザートは、
バニラアイスクリームとコーヒー。
お腹はパンパン。
長い長い一日だった。
商人舎Basicコース初日は、
ウォルマートとクローガーを見る。
それ以外にノンフードの代表企業を巡る。
明日から本格的に、
スーパーマーケットを調査し、視察する。
それは一言で言えば、
ポジショニング競争の学習である。
羽田から始まった初日が、
無事に終わった。
みなさん、ありがとう。
(つづきます)
〈結城義晴〉