OICグループUS研修。
2015年から始まって、
コロナ禍の2021年、22年に中断し、
今年で10年目を迎える。
最初の年が4団180人。
現在は5団約220人。
延べ2000人近くが、
ほぼ同じ小売企業を訪れ、
私の考え方の講義を受ける。
基礎知識を共有し、
基本戦略を理解し、
目線合わせを行う。
ロピア150店のチーフ以上が、
この研修を受ける。
しかし店が増え続けている。
2025年度は37店。
研修参加者も増える。
2026年の第3団は天気に恵まれている。
今日も快晴。
7時に会議室に集合。
初めに2団・3団を引率する牧野佑騎さんが、
経営理念の大切さを話す。

OICグループには、
アキダイやスーパーバリューの小売業、
理恵産業やユーラスの製造業、
そして生産者、
さらには外食まで傘下に入っている。
そこでOICグループとしての経営理念が重要になる。
皆の目指す方向性が経営理念に表れている。

続いてロピアの経営理念と7大用語の唱和。
団長の荒田さんがリード。

そして結城義晴の講義。
マネジメントの6つの体系を説明する。
そのなかでもトップに来るのが、
ミッションマネジメントだ。
経営理念である。
講義は2時間。
ウォルマートの経営理念と「サムの10ルール」
そして働きがいのある企業ランキング。
12月の事前講義、羽田での直前講義に続いて、
初日は2時間のレクチャー。
商品問題を中心に語った。
コモディティ化現象と、
ウォルマートのEDLPは、
切っても切れない関係にある。
講義が終わると今日は、
ニュージャージー州へ。
ニューヨーク州とはハドソン川を隔てて、
隣りの州となる。
マンハッタンへの通勤圏。
明日は2月14日のバレンタインデー。
その前日の売場づくりがすごい。
レジ前スペースに大量のブーケを展開。

売り込み商品のアボカドは、
いつもの倍以上のボリューム陳列。

2人のメイトとクルーにインタビュー。
メイトはフルタイマー、クルーはパートタイマー。
浅野秀二先生が通訳。

メイトのリカルドさん(中)とアレックスさん(左)。
「チームの仕事は楽しい」と口を揃えて言う。
クルーのエースさん(右)は、
「ほかにもしたいことがあるから、
もうひとつ仕事がある。
ワークライフバランスを大事にしたい」

入口の特設の台ではスイーツを並べて、
バレンタインプロモーション。
手づくりの「チョコレートディップストロベリー」。
溶かしたチョコレートにイチゴを浸して固める。
バレンタインの定番スイーツだ。
同じくプロモーションアイテムのステーキ。
ハート形の容器に入れて販売する。
このハート形トレイがいい。

ワンウェイコントロールの動線。
酪農業発祥のスチュー・レオナード。
売場は木目の什器や内装で、
市場のような雰囲気を演出する。

ニュージャージー州では、
企業は最大2店舗でしか、
ワインのような高アルコールを扱えない。
この店はそれを最大に限活かして、
店舗の真ん中に広い酒売場をつくった。
レジ前に常設されるフラワーショップも、
売場を拡げてブーケや鉢植えを展開。
スチュー・レオナードの成り立ち、
顧客に提供する価値、
働き甲斐などを話してくれた。
皆、真剣に聞き入っている。

お礼の日本酒を手渡すと、嬉しそう。
「ジャパニーズ・サケ」はアメリカでも人気だ。
そのお礼にすぐさま、
ドーナツとショッピングバッグを持ってきてくれた。
もちろんオリジナル。
専用バスで25分ほど南下する。
スチュー・レオナードがライバルと見ている、
ウェグマンズ。
ウェグマンズの郊外の標準店舗には、
「Welcome」と書かれた、
ドームのような導入部がある。
そしてその導入部の両サイドでは、
おすすめ商品を展開する。
今日は、バレンタイン一色。

さらに青果の前のプロモーションコーナーでも、
バルーンを掲げた華やかなブーケでバレンタインを訴求。
4日前に来訪したときより、
パワーアップしている。

圧倒的なバレンタインプロモーション。
もちろん、昨年のバレンタイン商戦よりも、
格段に力が入っている。
「パーフェクト・ペアリング」として常時、
カプレーゼを提案しているコーナーも、
陳列数量を増やしてアピールする。
青果の最終コーナーに設けられたのが、
花卉コーナー。
ここでも大量のブーケ。
アメリカのバレンタインは特別な日。
男性が女性に花を送り、
二人で充実した時間を過ごす。
女性が男性にチョコレートを贈る日本とは反対だ。
だからおいしい食事を楽しむのも、
バレンタインイベントの一つなのだ。
家庭用品売場では、
プレートなどのバレンタイン仕様グッズも訴求。

ショップライトはボランタリーチェーンだ。
東海岸の6州に45社の会員企業が365店舗を展開する。
このニューヨーク・ニューアーク地区で、
マーケットシェアは最大だ。
その中でも最高レベルの店である。
売場に誘導する通路の両サイドには、
お買い得品をずらりと並べる。
バレンタインのブーケ。
ウェグマンズに比べると、
量・質ともにやや劣る。
それでも店頭では、
「チョコレートディップストロベリー」のデモ。
「Locked In Price」のサインが売場で目立つ。
ロックド・イン・プライスとは、
2026年に導入された、
インフレ対策プログラム。
日本の「価格凍結」である。
農産物、精肉、乳製品の人気商品、
それから高頻度購買商品を対象に、
売価を4~6週間ほど固定するというもの。
広い中通路ではCO-OP商品の大量陳列。
長引くインフレによって消費者の節約志向は強い。
日本よりもアメリカの方が深刻かもしれない。
リドル。

ドイツから進出したボックスストア。
アルディのライバル。
入り口のインストアベーカリー。
これがアルディとの大きな違い。
ドイツの国内戦略と同じだ。

バレンタインの売場は、
一番最後のレジのわきに、
申し訳程度に展開。

ストップ&ショップ。
伝統的なスーパーマーケットを知ってもらうために、
あえて訪問する。
ロイヤルアホールドデレーズUSAの傘下にある。
しかしお客は少ない。
作業をするだけ、経費がかかる。
残念なことだ。
なぜこんな体たらくに陥ったのか。
それをバスの中で解説する。
ブーケコーナーの横にはパレットの荷姿のまま、
商品が置かれている。。

そのパレットが売場の随所に置かれている。
バレンタイン商戦が盛り上がるなか、
ウォルマートは次の商品の準備をしている。
「早仕掛け/早仕舞い」がウォルマートのモットーだ。
この店はウォルマートが実験している
フューチャーストアのエッセンスを入れている。
もう一つは、ライフスタイル提案のVMD。
VMDは「ビジュアルマーチャンダイジング」の略。
非食品売場の随所にこのプレゼンテーションがある。
ニュージャージー州の店舗視察を終えると、
少しだけ観光。
マンハッタンに戻って、
2日目の最後の視察店舗は、
ホールフーズデイリーショップ。
月刊商人舎2月号で報告した。
[特別企画]
Whole Foods Market「DAILY SHOP」研究

もうすでに5店舗に増えている。
さらに柱周りのブーケ。
バレンタインの必須アイテムは、
小型店なりにしっかり展開。
バレンタインプロモーションの競争では、
ウェグマンズが圧勝だった。
今年、ウェグマンズで購入したお客は、
来年も期待しながら来店する。
こうしてウェグマンズは、
ロイヤルカスタマーを増やしていく。
夕食は、五助。
変なホテルの1階にある。
そこにはティラノサウルスのロボット。
これも五助に行く楽しみの一つだ。
私は体調が悪くて、
ビールもワインも一滴も飲まず、
お茶で和食を食べ続けた。
食欲は衰えない。
それが私の強みなのだ。
(つづきます)
〈結城義晴〉











































