Message「卵が先でしょ」と商人舎USスペシャル[夜の部/ダラス]

帰国して出社したら、
雑誌が刷り上がっていた。
特集は、
自前のRetail-DX
両輪の「技術と人」をインソーシングする道筋
手に取ってみると、なかなかいい出来栄え。
ありがとうございます。
そして[Message of October]
卵が先でしょ。
卵が先か、鶏が先か。
互いに循環する原因と結果。
その端緒を同定することの無益さ。
文字通りの解答は意味不明である。
XがY無しに生じ得ず、
YがX無しに生じ得ない場合、
最初に生じたのはどちらか。
形而上学的ジレンマ。
遺伝学のブルックフィールド教授。
鶏ゲノムを持つ最初の鶏は、
最初の鶏の卵から発生した。
だから卵が先だと考えた。
ダーウィンの進化論。
互いに異なる種の遺伝子の交配によって、
新種の遺伝子が生じるのだから、
極めて明快に卵が鶏より先にあった。
統計学は鶏の飼育数と卵の数とが、
予測可能かを調査した。
卵の情報からは鶏の数が予測できたが、
その反対はなかったから卵が先だと結論づけた。
イギリスの科学者チーム。
OC-17というたんぱく質を解析した。
成熟した鶏の雌が卵の殻をつくる。
だから母鶏がいてこそ卵ができる。
ユダヤ教とキリスト教。
創世記の神は鳥を創造し、
それらに産み殖やすよう命じた。
だから鶏が卵より先だ。
ニーチェは読み解いた。
何者も「最初」たりえない。
循環する時間において、
「最初」は存在しない。
DXの内製化もイノベーションも、
小さく始めて大きく育てる。
人の育成こそ最も重要な課題である。
ならば、卵が先でしょ。
〈結城義晴〉
卵が先か、鶏が先か。
これはオクシモロンではないし、
トレードオフでもトレードオンでもない。
哲学的な問題も含む。
それを考えてMessageにしてみました。
味わってください。
さて2025商人舎US研修スペシャルコース。
テキサス州ダラスに3泊。
ニューヨーク州マンハッタンに3泊。
夜の食事は初日だけ全員参加のパーティだったが、
あとはそれぞれ自由に食べたり、楽しんだりした。
レストランを探したり、
スーパーマーケットの商品を買って来て、
ホテルで食べたり。
私の行動を中心にちょっとだけ紹介しよう。
[夜の部/ダラス編]
ダラス初日の晩は全員で、
「Texas de Brazil(テキサス・デ・ブラジル)」
ブラジル料理のシュラスコ。
大きな串に刺した肉の部位を、
店員が次々に持って回ってくる。
自分が好きな肉を頼むと、
スライスしたりカットしたりしてくれる。
ここの肉は実に美味かった。
2日目の夕方、私たちは、
プレーノ市のトランジットビレッジへ。
2日目からちょっと軟弱だったが、
Robata & Sushi EBESUへ。
日本人経営の日本料理屋。
プレーノ市はダラス市の北側の高級住宅地。
アメリカ人の顧客がほとんどだ。
バーで酒を飲む人もいる。
食べ終わっても芝居は続いていた。
地方都市の中心街は高層ビルがない。
アイルランドの首都ダブリンのようだ。
ちょっと落ち着く。
ホテルに帰って、
ロビー脇の朝食スペースに、
三々五々、集まってきた。
OICグループの福島さんが、
自ら調理して振る舞ってくれた。
オーパスワンのセカンドブランド「オバチャー」なども飲んだ。
トマトとモッツァレラチーズ。
これはうまかった。
自由参加で話しながら食べて飲んだ。
ダラス3日目の夜は、
ダラスのダウンタウンへ。
Y.O.ランチ・ステーキハウス。
骨付きテンダーロインステーキ(手前)、
ポーターハウスステーキ(右)など。
シェアしていろいろな味を楽しむ。
そして特別に注文したのが、
指さしているワニのソーセージ。
この店の名物。
意外にあっさりとしたソーセージだった。
このあともホテルに帰って、
昨日の続きの自由試食会。
レストランは地元のうまい店を探して食べる。
ホテルでは昼間の小売り店舗視察の際に、
惣菜や生鮮、乳製品、グロサリーを購入して、
もちろんワインやビールを買ってきて、
それを食べ比べる。
食品小売業は見るだけではわからない。
食べてみなければ理解はできない。
食べるが先か、見るが先か。
それは卵が先でしょ。
これこそスペシャルなコースなのだ。
みんな、それぞれに楽しんだ。
ありがとう。
(つづきます)
〈結城義晴〉