結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年02月20日(金曜日)

日本の「実体経済回復途上」とイオン「アコレ」の事業会社化

すっごく、寒い。
このブログを書いている午前6時現在、
マンハッタンは零下17℃。

昼間でもマイナス10℃。
DSCN2631ー5

イエローキャブと水蒸気。DSCN2635-5
マンハッタン名物。

今日は一日、
ロピア米国研修団3班と4班の合間。

本当にゆっくりした。

それでも、寒い。

あまり動き回らずに、
近場で過ごす。

昨日が春節。
旧暦の1月1日。
今日は1月2日。

中国語で、「チュンジエ」。

アジア諸国で中国、台湾、韓国、北朝鮮、
さらにベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシア。
モンゴルでも国の祭日。

春節の休暇は、
2月18日の「除夕」と呼ばれる大晦日から、
2月25日までの8日間。

その休暇を利用して、
日本やアメリカにもやってくる。

日本の百貨店は、
春節の売上げが絶好調だとか。

百貨店に限らない。

イオンモール幕張新都心など、
空港に近い商業施設は、
春節を大イベントにできる。
このとき、日本人に対しても、
旧正月=春節の
プレゼンテーションは大事だ。

バレンタインデーが終わり、
ひな祭りまでの間に、
「春節」をプロモーションにする。

アジアの同胞とともに旧正月を祝う。

これも商業に役割だ。

ニューヨークでも、
あちらこちらで中国語が聞かれる。

朝日新聞の『天声人語』。
「真っ赤なポスターを貼りだした店が目につく。
『福』という字を上下逆さまに書いてある。
福が来るようにとの願いが込められている」

銀座の大型免税店。
福袋の値札には8の字がズラリ。

「かの地で縁起がいいとされる数字」。

888万8888円の福袋も。

最近の数字では、
1人当たり14万円近い「爆買(ばくがい)

台湾人が5万円、
韓国人は2万円台。

商売というだけでなく、
日本の店や日本の商品を、
アジアの人に好きになってもらうのは、
これは立派な国際貢献だ。

大いにやるべし。

ただし、その時に、
日本の顧客も巻き込んでしまいたい。
これなくしては、
ポジショニングは築けない。

さて日経新聞総合欄に、
「実体経済は回復途上」の記事。

2000年以降、株価は落ち込み、
長期停滞に陥った。

しかし日銀の100兆円もの不良債権処理で、
金融システムは正常化した。

しかし、長期にわたるデフレ。
2008年のリーマン・ショック、
2011年の東日本大震災。

日本経済は本格回復の手掛かりを、
得られずにいた。

そこで多くの製造業は、
海外市場で稼ぐ。

海外から受け取る所得収支黒字は、
2014年に2000年の2倍強。

その企業業績の改善は、
円安と低金利による。

ただしその代わりに、
家計にとっては、
円安は輸入物価を上昇させ、
海外旅行での買物は高くなる。
つまり購買力を損ねる。

低金利の方も、利子収入の減少に跳ね返る。

海外からの旅行客の増加は、
円安の影響も大きい。

実体経済とは、
消費財や投資財の生産と分配に関わる部分。
貨幣市場に関わる部分が金融経済。

日本経済の回復といっても、
いまだ貨幣経済や株式市場に関する、
金融経済上のこと。

実体経済の「回復途上」という日経の見出しは、
まだまだ先のことだ、という意味。

まだまだです。

だから実体経済を担う小売サービス業は、
その役割がますます大きくなっている。

その日経新聞に、
「イオン、小型格安店400店に」の記事。

小型格安店とはイオンの「アコレ」のこと。
ドイツのアルディをモデルにした、
小型食品ディスカウントストア。

3月にイオンリテールの事業部門から独立させ、
アコレの名称の新会社を設立し、
2018年度までに首都圏で400店にする。

資本金は1億円。
出資比率はイオン㈱が8割、
イオンリテール㈱が2割。

アコレは2008年9月に実験店としてオープン。
売場面積約100坪、取り扱い商品約1200品目。

ドライグロサリーの安売り中心で、
メー カーブランドの売れ筋を中心に、
価格はレギュラー店より2割ほど安くする。

もちろん安ければ安いほどいいが、
やがてアルディのように、
9割方をプライベートブランドにしなければならないだろう。

店舗数は首都圏に120店。
この2、3年は30店程度の出店だったが、
2016年度までは年間50店、
17年度、18年度は約100店ずつの出店。

その時点で、400店800億円を目指す。

一方、同じ小型店でも、
「まいばすけっと」は先行している。

2005年12月オープンの第1号・新井町店以降、
2012年2月期、首都圏300店弱。
2014年9月、450店舗。
今年度、ようやく黒字転換。

大都市シフトで首都圏にドミナントを築く。
売場面積はアコレの半分の約50坪で、
こちらは比較的、生鮮食品を充実させる。

まいばすけっと㈱は2012年1月に、
アコレに先駆けて株式会社化し、
現在500店を超え、
2017年度末までに
1000店体制
を目指している。

イオンはこの2月1日の組織改変で、
グループの事業部門ごと最高経営責任者を廃止。
つまり小さくマネジメントして、
事業の意思決定の権限を現場に移す。

首都圏の小型店網を、
コンビニ一色の様相から変貌させて、
これはこれで消費を細かく切り取って、
全体を活性化させる役割を果たす。

アメリカには、
小型店のコンビニもあるが、
アルディやセイブ・ア・ロット、
さらにトレーダー・ジョーなど、
多彩な小型店があって、
競争しつつ消費の活性化を図る。

日米の情報を肌で感じつつ、
実体経済の回復には、
アメリカ並みの厳しい競争が必須だと、
つくづくと思うものだ。

1日の休養中に、
そんなことを考えた。

〈結城義晴〉


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