桃の節句[生きる側に立とう・壊す側には立たない]いつも・ずっと。
3月3日、桃の節句。
雛祭り。
女子の健やかな成長を祈る節句。
とはいうものの、
世界的に命が軽んじられていて、
どうも憂鬱だ。
COVID-19パンデミックによって、
多くの人命が奪われた。
さらにロシアのウクライナ侵攻は、
テレビやインターネットを通じて、
人々の命が奪われる様を見せつける。
心が晴れず、
深夜まで海外のニュースなど、
眺めている。
仕事も手につかない。
私は文章を書くことを、
仕事の一つにしている。
何かを思い描いて、
それを文に表現していこうとすると、
どうしてもウクライナに思いが至る。
とくにブログなど書くときには、
そのことに心が引き寄せられる。
「ほぼ日」の糸井重里さん。
「今日のダーリン」で詩を書く。
――歌を歌ってる人は、
そのまま歌をやめないで。
踊っている人は、
そのまま踊っていて。
ごくごく乳を飲んでいる赤ん坊、
もっと飲んで。
キスシーンを演じている俳優、
うまくキスして。
おカネを勘定してる人、
儲かってますか。
運転手さん、
目的地まで安全に行ってください。
それは、
春を待つ花のようなことなのだから。
祈ろうと思う、
そして願おう。
貸すことのできる手があるなら、
それを伸ばそう。
春を待つ花、
咲くのをやめて祈ることはしない。
それでも、いちばんあたりまえのことを
祈っていよう。
なにもできないということはない。
たくさん生きる、
という側に立っていること。
どの人も、どの場所も、
生きるようにいたはずだ。
すべてを壊してやる、
という側に立たないこと。
それはそうするものの心までも
壊し切るよ。
歌を歌っている人は、
そのまま歌をやめないで。
踊っている人は、
そのまま踊っていて。
ごくごく乳を飲んでいる赤ん坊、
もっと飲んで。
わがままな猫、いいよ、
わがままを言ってなさい。
家を飛び出した少女、
雨をしのげるところを探せ。
お医者さん、そこにいるその人を
助けてください。
みんな、春を待つ花のように
今日を生きていく――。
祈ろう。
さて商人舎流通スーパーニュース。
PPIHnews|
ウクライナ避難民100世帯の受け入れを発表
㈱パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス。
ウクライナに対する人道支援。
100世帯の避難民を受け入れる。
さらに経済的支援、
生活面のサポート、
就業機会の提供などへと、
この取り組みを発展させていく。
何もできないということはない。
できることをやろう。
さらに、
ファーストリテイリングnews|
「届けよう、服のチカラ」プロジェクトが受賞
㈱ファーストリテイリングが、
「届けよう、服のチカラ」プロジェクトによって、
「第11回キャリア教育アワード大企業の部」
最優秀賞を受賞。
2006年から「全商品リサイクル活動」を実施。
同時にUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)と協働。
回収した服を世界各国の難民・避難民に、
寄贈する活動をスタート。
2013年からは、国内外の学校に呼びかけ、
「届けよう、服のチカラ」プロジェクトを発足。
2022年に10年目を迎えた。
これまでにのべ2829校、
約30万人の子どもたちが参加し、
約420万着の子ども服を回収し、
世界の難民の人々の生活を助けてきた。
ウクライナの避難民にも、
届けられるに違いない。
祈ろうと思う、
そして願おう。
貸すことのできる手があるなら、
それを伸ばそう。
なにもできないということはない。
たくさん生きる、
という側に立っていること。
すべてを壊してやる、
という側に立たないこと。
そう、
生きる側に立とう。
壊す側には立たない。
いつも、
ずっと。
〈結城義晴〉