結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年12月02日(金曜日)

World Cup Qatar「スペインに勝った日本」の自然・必然・当然

FIFA World Cup Qatar 2022。kata-ruwa-duro

70歳になったが、
サッカーでこれほど歓喜したことはない。

日本代表がドイツを破り、
スペインに勝って、
グループEのトップで予選を突破した。

12歳の小学6年のころ、
1964年の東京オリンピックが開催された。910tiZLDoXL._AC_SL1500_
三ツ沢競技場に、
サッカーの試合を見に行った。

家のすぐそばだった。

私の父は古河電工の社員で、
日本代表のディフェンダー鎌田光夫が、
仕事上の直属の部下だった。

当時はプロ化されてはいなくて、
代表選手も仕事を持っていた。

だから私も、
実業団強豪の古河電工を応援していた。

八重樫茂生は「伝説のキャプテン」と呼ばれた。
古河のキャプテンで、
全日本でもキャプテンだった。

八重樫、鎌田のほかに、
川淵三郎や宮本政勝らがチームメイトだった。

ディフェンダー鎌田の系譜はやがて、
全日本の柱谷哲二から、
井原正巳、吉田麻也へと継承される。

八重樫、鎌田らは、
1968年のメキシコ五輪の代表となって、
釜本邦茂や杉山隆一とともに、
銅メダルを獲得した。

やがてJリーグが発足すると、
川淵はそのリーグ・キャプテンとなった。

ワールドカップでは、
1998年のフランス大会
パリ郊外サンドニのスタッド・ド・フランスへ、
ルーマニアとチュニジアの試合を見に行った。

シアル・ドール日本代表審査員を務めていて、
事務局が審査員全員を招待してくれた。

日本代表はアジア最終予選で、
イランとのプレーオフに勝利して、
ワールドカップ初出場を果たしていた。
「ジョホールバルの歓喜」と呼ばれた。

その4年前が有名な「ドーハの悲劇」だ。
この敗戦で日本はアメリカ大会への出場権を逃した。

フランス大会のジャパンは、
全敗に終わった。
予選リーグではクロアチアに1対0で負けた。

優勝はフランス、準優勝はブラジル。
フランスにはジネディーヌ・ジダン、
ブラジルにはロナウドがいた。

3位にはクロアチアが入った。
このチームにはダヴォール・シューケルがいた。
シューケルはこの大会の得点王に輝いた。

それから24年後のカタール大会。
日本対スペイン戦。
明け方の4時から始まった。

私は1時まで仕事をして、
3時58分に目覚ましをかけて、
無理やり起きて、試合を見た。

前半11分、スペインの猛攻の中で、
アルバロ・モラタのヘディングシュートが決まった。

前半は完全にスペインにボールを支配された。

後半に入ると堂安律と三苫薫が投入された。
すると流れが変わった。

後半3分。
スペイン陣で伊東純也が猛スピードのプレス。
ヘディングで競り合って、
浮き球が堂安の足元に落ちた。

堂安は絶妙のトラップでディフェンダーをかわし、
ペナルティエリアの外側から、
強烈な左足のシュートを放った。堂安1

ボールはゴールキーパーの手を弾いて、
ゴールに突き刺さった。

その3分後、
堂安のゴール前へのゴロのセンタリング。
三苫がゴールラインぎりぎりで飛び込んで、
折り返しのセンタリング。三苫1
その球に田中碧が合わせてゴール。

堂安のシュートと三苫のセンタリング。
世界トップのプレーだった。

そして日本は2対1で勝利をつかんだ。

森安一監督は興奮していた。IMG_73822

一気に語って、感動をかみしめた。IMG_73892

堂安律は冷静だった。
「あそこはオレのコースなので、
あそこで持てば、
絶対に打ってやると決めていた。
思い切って打ちました」IMG_73972

いつもクールな三苫薫。
「これまでのW杯においても
大きな2勝だと思います。
でも次の勝負でベスト8に行ければ
もう一つ歴史がつくれる」mitoma
そのスピード、ドリブルテクニック、
どれをとっても超一級品だが、
ディフェンスのときの、
忠実さと強さ、圧力は特筆されるべきものだ。

中田英寿、本田圭佑を超える逸材だ。

キャプテンの吉田麻也。
「言葉になりません。
やっぱこれだから代表やめられない」IMG_74132

ドイツとスペインに奇跡の大金星。
ジャイアントキリングと言われる。
しかしもう大金星でも、番狂わせでもない。

自然・必然・当然である。

グループEの首位。

決勝トーナメント1回戦の相手は、
グループF2位のクロアチア。

前回のロシア大会準優勝、
1998年のフランス大会3位。

「新しい景色」はクロアチアに勝利したときに、
はじめて見えてくる。

〈結城義晴〉

2022年12月01日(木曜日)

サミットストア踊場駅前店開業と「一に勉強、二に勉強、三に勉強」

今日から師走。

期待がもてる2022年の最終月だ。

「極月の人々人々道にあり」
(山口青邨)

日経新聞「春秋」

「極月」は「ごくげつ」と読んで、
1年が極まる12月のこと。

「さまざまな事情を抱え、
往来を慌ただしく通り過ぎる人々……。」

12月は人々にとっても、
1年の集大成のときだ。

昨日の11月最後の日、
サミットストア踊場駅前店オープン。IMG_6580

商人舎流通SuperNews。
サミットnews|
サミットストア踊場駅前店(横浜市・売面609坪)11/30出店IMG_6555
店舗の立地は、
横浜市営地下鉄ブルーライン踊場駅のそば。

建物構造は地上4階建てで、
売場は3階に設置されている。

店舗面積は977坪、売場面積609坪。
1階がバックヤードで368坪。
2階と4階が駐車場で合わせて165台。

変則的な店舗だが、
サミットはこういった物件に対して、
実に経験豊富な企業だ。

横浜のファミリー向けに、
精肉や惣菜で大容量商材を強化した。
それも奏功して客単価がアップした。IMG_6570

朝礼では服部哲也社長がスピーチ。IMG_6516

その服部さんも自信ありげだ。
コーネル大学ジャパン伝説の1期生。IMG_6535
年商目標は30億6000万円だが、
初日の客数、客単価、そして売上高が、
最近の新店のなかで最高だった。

同店は年末商戦に向けて、
実にいいスタートを切ったことになる。

日経新聞「私の履歴書」。
今月はリッカルド・ムーティさん。
現代を代表する指揮者。
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イタリア・ナポリ生まれの81歳。

「日本には何度も訪れた」と語る親日家。
フィルハーモニア管弦楽団や、
フィラデルフィア管弦楽団の首席指揮者。
ミラノ・スカラ座芸術監督、
ミラノ・スカラ座管弦楽団、
シカゴ交響楽団音楽監督などに就任。

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団にも、
定期的に客演している。

「初来日から約半世紀の間、
私は日本と日本人に魅せられてきた」

「よく”第二の故郷”というが、
その言葉では私の日本への思いは
不十分かもしれない」

「何かもし特別な事情で
イタリアにいられなくなったら、
迷わず日本に住むことを考えるだろう」

素晴らしい。

「指揮者の役割とは何か」

「偉人の楽譜や残された資料を
徹底的に読み込み、
そこからこうしたいというアイデアを
オーケストラに伝える」

「自分はとりわけヴェルディのオペラに
生涯を捧(ささ)げてきた」

「ヴェルディは、
次々と成功した秘訣を聞かれた時、
こう答えたという。
“一に勉強、二に勉強、三に勉強です”」

私の履歴書も、楽しみな12月だ。

いい1カ月にしたいものだ。

そのためにも、
一に勉強、二に勉強、
三に勉強です。

〈結城義晴〉

2022年11月30日(水曜日)

FSSF2022報告会と日生協の全生協参加「値下げキャンペーン」

11月最後の日。

子どものころ、
「西向く侍」と覚えた。

ニシムクサムライ。
二・四・六・九、そして士。
士は十と一で11。

つまり2月、4月、6月、9月、11月が、
短い月。

今月はその30日までの月だ。

正午に東京・八丁堀。
日本食糧新聞社。

フードストアソリューションズフェア。
略してFSSF。

そのFSSF2022は9月7日・8日の両日、
インテックス大阪で開催された。
その報告会。

杉田尚日本食糧新聞社社長、
千野和利離島振興地方創生協会理事長。
そして結城義晴。IMG_74572

オンラインの向こうには、
18社の副主催企業のトップのみなさん。IMG_74632

最初に杉田社長のご挨拶。IMG_74602

そして共催の「離創協」の千野さんの総括と展望。IMG_74612

事務局の報告があって、
最後に結城義晴のセミナーの総括。IMG_74692

パネルディスカッションはとくに盛況だった。IMG_5559-448x335

㈱万代の芝純常務と、
㈱関西スーパーマーケットの、
柄谷康夫常務。
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それから尾﨑英雄㈱フジ・リテイリング会長。IMG_5607
素晴らしい講演だった。

千野理事長と三人で記念写真。
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小売業のトップの講演や討論は、
多くの人たちに、
貴重な考え方や情報を提供してくれる。
食品産業の未来を示唆してくれる。

それがこのセミナーの特長ともなっている。

2025年には大阪万博が開催される。
FSSFもホップ・ステップ・ジャンプで、
発展していかねばならない。IMG_74682

そのあと、運営委員のトップのみなさんから、
意見や感想、改善点などを発言してもらった。

納得できる内容ばかりだった。

感謝したい。
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FSSF報告会が終わると、
自由が丘へ。

通りにはクリスマスツリー。IMG_73552

いつもの花屋モンソーフルール。IMG_73452

サンクスギビングデーが終わると、
クリスマスに向かう。IMG_73462

この店のクリスマスツリー。IMG_73472

雪だるまも登場。
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いよいよ12月です。IMG_E73502

商人舎流通スーパーニュース。
日生協news|
2023年1月より全生協で「くらし応援全国キャンペーン」

来年1月から3月までの3カ月間。
全国の生協がはじめて、
共同キャンペーンを張って、
コープブランド100品目を値下げする。
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1844年のイギリス。
ロッチデール協同組合が、
世界で初めて誕生した。

産業革命の真っ最中にもかかわらず、
労働者は低い賃金と高い物価に悩まされた。

ロッチデールの28人の労働者たちが、
1年をかけて資金を積み立て、
自分たちの店をつくった。

この協同組合がヨーロッパに広がり、
世界的な運動となった。

COOPは、
「CO OPeration」(協同)の略。

低賃金・高物価は、現状の日本と同じ環境だ。

そこで日本生活協同組合連合会が、
全生協参加の「値下げキャンペーン」をする。
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考えてみれば当然・必然の行動だ。

日本の生協はかつて、
チェーンストア理論に基づいて、
急速拡大した。

それは間違いではなかっただろうが、
COOPの本来の意味が希薄になった。

とくにチェーンストア・マネジメント理論は、
コ・オペレーションの運動体とは、
相容れないものだった。

結局、店舗生協は迷走した。

そして地域連合となって、
スケールを享受しつつ、
新しい方向性を模索した。

そのなかで宅配や個配が伸びてきた。

もともと生協は、
「売る組織」ではなく、
「買う組織」である。

民間小売業が売る機能ならば、
COOPは買う機能である。

消費者が集まって、
自分たちで商品を買い、配るのが、
生活協同組合だ。

ロッチデールがそのことを教えている。

そして低賃金・高物価のときには、
ロッチデールを思い出す。

生協にはそのDNAがある。
私は特別な組織だと認識している。

しかしCOOPの一番の問題は、
組織の官僚化である。

これは民間チェーンストアと同じだ。

すべての組織が、
自戒すべきテーマである。

〈結城義晴〉

2022年11月29日(火曜日)

日本人サポーターのゴミ拾いと「ピカピカ」の競争力

米国スポーツ専門局「ESPN」。
公式ツイッターで紹介してくれた。

日本サポーターのゴミ拾い。
World Cup Qatarだけではないけれど、
「ドイツ戦の衝撃的な勝利のあと、
日本のファンたちは試合後も残って、
スタジアムをきれいにした。
リスペクト」

After their shocking win against Germany,
Japan fans stayed after the match
to clean up the stadium.
Respect!
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素晴らしい。

アベマTVで解説していた本田圭佑。
思わず叫んだ。
“This is it!”
「これです。」

サッカーの国際大会で、
何度も話題となった日本人サポーター。

カタールでも変わらない「献身的な行為」だ。

応援する者だけではない。
日本代表チームも、
ロッカールームを掃除してから、
スタジアムを去る。

その様子は「ピカピカ」と賛美されている。
これも日本代表の「強み」の一つだと思う。

ジャパンに倣ってイランチームも、
試合後のロッカールームをピカピカに清掃した。

いい話だ。

ゴルフを楽しむときにも、
コース内ではもちろんごみを出さない。

トイレで洗面所を使ったときにも、
跳ねた水をタオルやペーパーで、
きれいに洗面台を拭う。

これはゴルフプレーヤーの常識である。

整理・整頓・清掃の3S。

トヨタをはじめとする、
日本製造業の工場には、
鉄壁の3Sがある。

小売業やサービス業も、
店舗はもちろん、
プロセスセンターでも、
物流センターでも、
本部や本社でも、
整理・整頓・清掃。

いい会社はピカピカだ。

1978年にはじめてアメリカを訪れ、
チェーンストアの店々を見たとき、
その「ピカピカ」には本当に驚かされた。

これが「Cleanliness」であると教えられた。
しかもほとんど例外がなかった。

アメリカ人は、
こんなにもクレンリネスが好きなのか。

その後も何度もなんども、
アメリカを訪れて、
「ピカピカ」に驚かされ続けた。

そしてそれは、
競争の厳しさが生み出していると結論した。

ピカピカのクレンリネスがなければ、
競争についていけない。
置き去られる。

汚い店は顧客から見向きもされない。

それがアメリカだった。

それに比べて、
日本の実態はどうしたことか、と思った。

一握りの優秀企業を除けば、
全体にクレンリネスは、
明らかにアメリカに劣っていた。

流通先進国のヨーロッパが、
アメリカほどでないことも、
意外だった。

それは上位寡占が進んでいて、
競争が緩かったからである。

最初に米国訪問をしてから40年以上が経過して、
日本のチェーンストアは大幅に改善された。

ピカピカのクレンリネスが実現される店が、
圧倒的に増えてきた。

いいことだと思う。

それでも「ピカピカ」の王者は、
アメリカの企業だ。

北カリフォルニア、
ナゲットマーケット。

ヒマワリを模したファサード。
エルクグローブ店。
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店の顔はプロデュース部門。
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息をのむようなピカピカの床。??????????

店舗中央のグロサリー部門の床もピカピカ。IMG_36502

床の色合いは芸術的で、
ピカピカがさらに映える。IMG_36912

リカー部門の床は、
濃いブルーとグリーンとイエロー。IMG_36512
「ピカピカ」のクレンリネスは、
ナゲットの競争力である。

同じように日本人サポーターのゴミ拾いは、
ジャパンサッカーの競争力である。

さらに日本国の国際競争力である。
日本人の誇りである。

This is it!

〈結城義晴〉

2022年11月28日(月曜日)

岩崎高治ライフ社長の「ピュアーな商人」と「享楽円・禁欲円」

Everybody! Good Monday!
[2022vol㊽]

2022年第48週。
11月最終週。
今週の木曜日から12月に入る。

2022年も激動の1年だった。
それも残すところ5週間。

FIFA World Cup 2022は、
予選リーグの第2試合が進行している。
次は第3試合に入る。

日本が属するグループEは、
12月1日28時、つまり2日4時から第3ゲーム。

日本はスペインとの名誉の闘いに挑む。

さて日経新聞にトップが二人、登場。
「月曜経済観測」には、
岩崎高治さん。
㈱ライフコーポレーション社長。
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聞き手は編集委員の田中陽さん。
今、知りたいことのほとんどを、
きちんと聞いてくれた。

はじめに、
食品値上げに関して。
「値上げ前の9月にビール類の販売金額は
前年同月比26%伸びた。
駆け込み需要の反動は10月中旬で収まり、
今はほぼ前年並みとなった」

「食パンや菓子パンは値段が上がっても
前年以上の数字をあげている。
価格支配力が強い寡占市場のマヨネーズは
買い上げ点数が10月に入って1%減だが、
売上高は6%強上がった」

「輸入が大半のサーモン、マグロ、カニなどの
水産品の値上がりが激しく
『値ごろ価格』が外れてしまった。
年末にかけても流れは変わらないだろう」

「消費環境は厳しいが、
値の張るおせち料理の予約は好調だ」

私は「享楽円と禁欲円」で、
説明している。

同じ顧客が享楽円を費やす場合もあれば、
禁欲円をシビアに使う場面もある。

値の張るおせちは享楽円消費だ。

「水産物が値上がりすると
精肉の需要が高まる」

これはスーパーマーケットの特長。
商売としての「強み」と言っていい。

「その精肉は単価の高い牛から豚、
豚から鶏へと下方にシフトしているようだ」

これは禁欲円消費。

「競争が激しいハムなどの加工肉は、
ナショナルブランド(NB)から
プライベートブランド(PB)に切り替わっている」

「健康志向のPBは前年比で2倍に増えている。
低価格一辺倒ではない」

ライフの「ビオラル」は絶好調。
享楽円の分類に入る。
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「ライフに来店する顧客の購買行動から
『健康』『品質重視』など9つに分類しているが、
『価格にシビア』な顧客の売り上げは
2%程度落ち込んでいる」

「来店頻度は落ちておらず、
一回の購買金額が下がっているので
他の店舗で買い回りをしているのだろう」

価格にシビアな顧客は、
安い店に流れる。
チェリーピッカーである。
禁欲円消費者である。

「値上げした商品を特売すると
『せっかく、新価格に慣れてきたのに、
特売を見ると損した気分になる』
といった声もある」

「消費は二極化しているとよくいわれるが、
いろいろな二極化があり、
一言では説明できなくなってきている」

これこそ享楽円と禁欲円である。
高所得者層と低所得者層とへの分化ではない。

値上げラッシュは、
「今後1年で収まるとは思っていない」

「今は精査して値札を変えているが、
小売業自体のコストアップは
転嫁されていない」

「電気代は上昇が見込まれ、
価格を抑える自助努力が限界にきている」

その通り。

「物流部門は『2024年問題』という
時間外労働の上限規制が適用され、
明らかにコスト上昇になる」

これもその通り。

「価格感度や生活防衛意識の高い顧客への
対応もしっかりしながら
付加価値を生み出すような
値上げをしていくことになるだろう」

これこそ「トレードオン」である。

最後に政治への要望。
「正社員の賃金も今年は2.88%、
パートの時給は44円アップした。
人への投資は欠かせないが、
税金がかかる『103万円の壁』のために、
パートの時給を上げても
労働時間が減るだけで還元にならず、
人手不足が深刻化するだけだ。
なんとか見直してほしい」

これは産業を挙げて、
政治や行政に要請する問題だ。
ポリティカル・マーチャントの遺志を継ぎたい。

同じく日経新聞、
「複眼――『年収の壁』と向き合う」に、
三枝富博日本チェーンストア協会会長。
㈱イトーヨーカ堂会長。
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タイトルは「多様な働き方を阻むな」

岩崎さんの指摘にもある「年収の壁」問題。

日本チェーンストア協会加盟企業は、
パート労働者が従業員全体の8割。

「状況の改善のため、協会としては
所得税がかかる103万円の壁を
200万円まで引き上げることを要望している」

「本人の税負担の改善だけでなく、
103万円という基準以下であることを
配偶者手当の支給要件にしている企業も多い」

これも「就業調整の壁」になっている。

「税の基準が200万円に上がれば
配偶者手当の基準の引き上げにつながる
との期待もある」

「社会保障については
短時間労働者が厚生年金の加入対象となる企業は
従来501人以上だったが、
10月から101人以上になった」

「今後さらに企業規模要件を
撤廃する議論が進んでいる」

「同じ業種でも規模が小さければ
対象にならないのは公平性に欠けるため、
企業規模要件の撤廃そのものは賛成だ」

「多様な働き方を望む要望に
応えられる形になってほしい」

そう、多様な働き方に応える。

最後にライフ岩崎さんの印象的な一言。
「コロナ禍で顧客からの励ましの手紙に涙した」

そのピュアーさが岩崎高治だ。

では、みなさん、今週も、
ピュアーな商人を貫こう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2022年11月27日(日曜日)

FIFA World Cup Qatar/ジャパン敗戦の「自分たちの強み」

晩秋から初冬へ。
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木の葉が茶色に変わっている。IMG_73212

赤みを帯びている。
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それでもちょっと暖かい。
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今日は横浜駅で、
鈴木哲男さんと打ち合わせ。IMG_E72942
商人舎12月号で、
健筆を振るっていただきます。

楽しみです。

さて日本中の商売が、
ブラックフライデーから、
ブラックサタデー、
そしてブラックサンデーへ。

アマゾンは12月1日まで、
ブラックフライデーを引っ張る。

成果は上がったのだろうか。
そして上がるのだろうか。

一方で日本中、
サッカー・ワールドカップ一色。
日本対コスタリカ戦に注目した。

ジャパンは第1戦で、
ドイツ代表に歴史的勝利を収め、
コスタリカはスペインに、
7対0の歴史的大敗を喫した。

その対照的なチームの闘い。

しかしWorld Cupに出場できる32チームは、
いずれも何らかの強みを持っている。

最後はその自分の強みを出したチームが、
ゲームを制し、勝利をつかむ。

その通りになってしまった。

自陣で守備を固めて、
カウンターを狙う。

それがコスタリカの闘い方だ。
それが強みだ。

ゲームは前半から、
コスタリカのペースとなった。

ジャパンはボールと陣地を支配しながら、
相手のペースにはまってしまった。

コスタリカは辛抱強く、
チャンスを待った。

日本は後半のたった一度のミスで、
失点してしまった。

守備の大黒柱の吉田麻也が、
クリアミス。
kosutarikasenn1
そのあと相手の懐にボールが転がり込んで、
ダランとしたシュート。kosutari2

それが決まった。
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日本にとっては残念な敗戦となった。

日本人が全員、評論家となって、
それぞれの意見をもつ。

サッカー界にとって、
ありがたいことだ。
凄いことだ。

かつてのエース本田圭佑。
アベマTVの解説で評判だ。
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その本田のゲーム後の発言。
「自分たちで勝手に期待して、
自分たちでガッカリしている」

その通りだ。

ドイツに歴史的勝利を収め、
私たちは自分たちで期待を膨らませ、
コスタリカに負けて、
自分たちでガッカリしている。

それもいいのだろうが、
そもそもドイツには勝てないと思っていた。

コスタリカに勝とうと考えていた。

それが逆になっただけのこと。

気を取り直して、
スペイン戦に臨んでほしい。

「自分の強み」を見直してほしい。

勝つことだけが目的ではない。
自分らしく闘うこと、
自分の強みを出すこと。
その結果、勝つことができれば、
予選リーグを突破できれば、
それが実力の向上となる。

商売もサッカーも同じ。

コスタリカは自分らしく戦った。
日本はこの試合で自分らしくできなかった。

それがこのゲームだった。

でも、第2戦も楽しませてもらった。
ありがとう。

〈結城義晴〉

2022年11月26日(土曜日)

World Cup Qatarの「東洋の勝利」と白川静・梅原猛対談の「狂狷」

FIFA World Cup2022 Qatar。
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サウジアラビアがアルゼンチンに勝ち、
ジャパンがドイツを破り、
イランまでウェールズに勝利した。
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世界からアジアが見直されている。
東洋が再認識されている。

朝日新聞「折々のことば」

2日連続で二人の哲学者の対談録から、
言葉を拾う。
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白川静92歳、梅原猛77歳の時の対談。

甲骨・金文文字は、
人が神と心を交わす手段であった。
それを読み解く白川に、
梅原が古代人の心を尋ねる。

そして、東洋の精神を語り合う。

「折々のことば」第2567回。

どっかで
狂狷(きょうけん)でなかったらね、
まともな人間ではないよ。
(白川静)

「孔子も言うように、
人は中庸であるのが一番だが、
それを通せるものではない」

西洋思想の根幹にあるのが、
「中庸」だと思うし、
孔子の思想も「中庸」に重きを置く。

しかしそれを貫き通せるものではない、
と白川は指摘する。

「そこで次にめざすべきは
その反対、”狂狷”だ」

「狂」は、
「進みて取る人」。

「狷」は、
「死んでも決してそんなことはしません」と
潔癖を守る人。

「極端に走らぬことと、
(みち)をまっすぐ歩むこと」

「人はそんな”振子運動”をしながら進むのだ」

東洋から生まれた精神のあり方が、
「狂狷の振子運動」である。

「折々のことば」第2568回。
先生は年々偉くなってる。
(梅原猛)

編著者の鷲田清一さん。
「本来なら、
師が弟子に向けることばであろうに、
哲学者は畏敬(いけい)する大先輩・白川静に
面と向かいこう言い放つ」

「たしかにこの大学者は
立ち止まることを知らなかったが、
梅原も自身の視点を固めてゆく中で
ますますその凄(すご)さを
理解できるようになったはずだ」

白川静。
1910年、福井県生まれ。
順化小学校卒業後、大阪へ出て、
成器商業学校夜間部に通う。
立命館大学文学部夜間部に入学。
在籍のまま立命館中学校教師を経て、
1954年に立命館大学教授。
「興の研究」によって、
京都大学で文学博士の学位を受ける。
2004年、文化勲章受章。
2006年、96歳で没。

学ぶ環境にはなかった。
しかし学問と研究を極めた。
古代漢字研究の第一人者。
「漢文世代」の最後の碩学。

梅原猛。
1925年、宮城県生まれ。
京都大学文学部哲学科に入学。
立命館大学の専任講師となる。
学園紛争で立命館大学を辞職。
ものつくり大学初代総長、
京都市立芸術大学学長、
国際日本文化研究センター所長、
日本ペンクラブ会長などを歴任。
1999年、文化勲章受章。
2019年、93歳で没。

白川静と梅原猛は、
立命館大学勤務時代に同僚だった。
白川は梅原の大先輩だった。

そして梅原は白川に学んだ。
「人は誰かの許(もと)で学ばんとするが、
その意味は学んではじめてわかる」

誰かから学ぶときには、
まず学ぶ側が成長すると考えられる。

しかし学ぶ者がいるとき、
学ばれる者こそが、
「年々、偉くなる」

学ばれる者こそ、
学び続けている。

これを「学びの逆説」という。

こんな対談、してみたい。
時間をかけて。

イングランドで発祥したと言われるサッカー。
それを南米諸国が国技のようにして学んで、
ブラジルやアルゼンチンは、
サッカー大国となった。

大国となっても南米の選手たちは、
今も欧州リーグに参加して、
学び続けている。

ジャパンの8人のアスリートも、
ドイツのブンデスリーガに所属して、
学び続けている。

そしてそのドイツに恩返しをした。

狂狷(きょうけん)でなかったら、
まともな人間ではないし、
サッカーでも勝てない。

「狂狷」がジャパンを勝たせてくれた。
それが試合を見ているとわかる。

ありがたい。

〈結城義晴〉

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