結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年06月20日(月曜日)

流山おおたかの森のネイバーフッド・マーケティング

Everyone! Good Monday!
[2022vol㉕]

2022年第25週。
6月第4週。

昨日は父の日。
明日は夏至。

国民の祝日のない6月は、
節目となるイベントも少ない。

そのうえ梅雨の真っ只中。

とはいえ今日は暑くて、
日差しも強い。

ストローハットをかぶって、
朝から出かけた。

つくばエクスプレス、
流山おおたかの森駅。IMG_36072

駅の東側に流山おおたかの森SCが広がる。IMG_36082

2007年(平成19年)3月12日開業。IMG_34652

地上3階建ての本館には、
タカシマヤ フードメゾン、
イトーヨーカドー食品館、
紀伊國屋書店、ロフト、
そしてTOHOシネマズが入った。IMG_34602

2014年3月7日には、
別棟の地上3階建て「ANNEX」オープン。

2020年11月1日、
GARDENSアゼリアテラスが開業。

さらに昨2021年3月31日には、
地上6階建てのFLAPSが開業。IMG_36062
商人舎流通スーパーニュース。
高島屋news|
「流山おおたかの森S・C FLAPS」(千葉県流山市)開業

さらに今年6月30日に決まったが、
3つ目の別棟「ANNEX2」がオープンする。
核店は角上市場、ニトリ、Seria。

高島屋news|
「流山おおたかの森S・C」開業15周年/6月にANNEX2を開業
takashimaya_nagareyamasc_map_20220203

高島屋フードメゾンは、
同社初の食料品販売に特化した店舗だった。IMG_34622

イトーヨーカ堂食品館も、
食に特化したスーパーマーケットで、
このフォーマットの2号店だった。IMG_36052
ショッピングセンターは徐々に増床して、
拡大する計画をもたねばならない。

その意味で流山おおたかの森SCは、
合格点がつけられる。

一方、今年4月27日には、
「COTOE流山おおたかの森」がオープン。

大和ハウスnews|
千葉県流山市に「COTOE流山おおたかの森」4/27開業IMG_36002

核店舗はロピア。IMG_34482

冷凍食品全品6割引のPOPが目立つ。IMG_34472

青果部門はワンウェイで導入される。IMG_34312

鮮魚部門は「日本橋魚萬」。IMG_34263

そして看板の「肉のロピア」。IMG_34212

相川博史さんが待ち受けて、
丁寧に説明してくれた。
ロピア取締役千葉埼玉営業本部長。IMG_E34432

COTOEの裏側に回り込むと、
ベルク流山おおたかの森店。IMG_34582
ベルクらしい手堅い商売をして、
ロピアやイトーヨーカドー食品館と、
よく闘っている。

2017年7月21日に、
ヤオコー流山おおたかの森店、
2018年4月27日には、
マルエツ流山おおたかの森店が、
それぞれ555坪、446坪で開業している。

ここに角上市場が参画して、
激戦が繰り広げられる。

流山おおたかの森は、
典型的な現代のサバーバンエリアだ。
つまり大都市周辺の新興住宅地である。
有力店舗が参集するのも、
当たり前だ。

米国のアルバートソンは、
1990年代後半に全盛期を迎えた。
同社が一番輝いていた時の基本理念を、
当時のアニュアルリポートから抜き出した。

「60年前、ジョー・アルバートソンは
ネイバーフッド(近隣)を走りまわって、
干してある三角巾のおしめを探しました。
これがわれわれの、
Neighborhood Marketingの始まりです」

「ネイバーフッド・マーケティングとは、
お客様の喜びに参加して、
その一部を分けていただくことです」

流山おおたかの森に今、
それがある。

楽しみな競争である。

では、みなさんも、
梅雨に負けずに、
ネイバーフッドの競争を楽しもう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2022年06月19日(日曜日)

やなせたかしの「正義」と病める時代の「まっすぐな人」

朝日新聞「折々のことば」
第2413回。

正義は或(あ)る日突然
逆転する。
正義は信じがたい。
(やなせたかし『アンパンマンの遺書』から)
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「戦中の軍隊生活と戦後の社会を生きて、
このことを骨身で悟った」

戦前の大日本帝国と、
戦後の日本国。

正義は逆転した。

ある会社の経営が苦しくなって、
別の会社に買収される。

場合によっては、
その会社の正義も、
正反対になるかもしれない。

「量販店」のなかで、
「質販店」を志向した西友が、
ウォルマートの傘下に入った。

堤清二の正義と、
サム・ウォルトンの正義。

共鳴し合うところもあっただろうが、
ぶつかり合うところが多かったに違いない。

やなせたかし。
「”正義のために戦うのだから
生命をすてるのも仕方がない”
のでは断じてない」
これは戦前の空気への反論。

「命を捧げうる
別の正義を謳(うた)うのも
自分は拒む」
これは戦後のムードへの拒否。

「完全無欠の人だけに可能な
大げさな正義ではなく、
飢えた人がいれば
そっと一片のパンを差し出すこと。
それがアンパンマンの原点だ」

これは商人の正義に通じる。
やなせたかしさんに感謝したい。

倉本長治。
「”現代は病める時代”だという人がいる。
世界が病んでいるのであろうか。
そこに住む人間が
病んでいるのであろうか」
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60年も前の文章だ。
あのころも、
「病める時代」と言われていた。

考えてみると、
「病める時代」は続いている。

「私は、病める人間たちが
その世界を作っているから、
そして、
病んでいる人間たちの世界だからこそ、
その時代そのものを
病めりと見るのだと思う」

病める人間に原因がある。

ウラジーミル・プーチンも、
病める時代を作っている、
病める人間だ。

それに同調する国家元首が少なくない。

「人間は、腹が痛んだり、
腕が曲がったりすると、
すぐ大騒ぎして医者に駆けつけるが、
自分の心がやんだり、
ヒン曲がってしまっていても、
いっこうに気がつかぬもののようである」

自戒を込めて、
同感したい。

「そして、その曲がった心で世界を眺め、
ああ時代は狂ってしまったという」

こんな滑稽なことはないが、
曲がった心が、
時代が狂ってしまった、
と言わせる。

病める人間が、
時代は病んでいると言い放つ。

「曲がっているかどうかを知るには、
はじめに正確な
レンズやモノサシなどが要るが、
それを観測する心や目のほうが、
まず真っ直ぐでなくてはダメだろう」

「商売のあり方一つについても、
何が正しいか正しくないかを
判断するのに一番大切なことは、
レンズやモノサシよりも、
やはりあなたの心が、
真っ直ぐであることである」

拙著『Message』より。
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まっすぐな人

まっすぐな人の
まっ正直な商い。

不思議に繁盛する。
意外に成長する。

まっすぐな人たちの
まっ正直な商い。

〈結城義晴〉

2022年06月18日(土曜日)

とくし丸1000台突破チョロQと三浦守最高裁判事の「誠心誠意」

このところ、
仕事がうまくいっている。

仕事はなかなか、
思い通りにいかないものだ。

必ず他力本願の要素が加わるからだ。
自力本願だけでは、
ことはうまく運ばない。

商売ならば、
商人がどれだけ頑張っても、
顧客は簡単にそれに応えてはくれない。

顧客を魚に見立てて、
釣り上げるなどという商略テクニックは、
とうに見抜かれている。

創業のころのイトーヨーカ堂。
伊藤雅俊さんはご母堂から教えられた。
「お客さまは来てくださらないもの」

だから売ることよりも、
信頼と誠実を大切にした。

私の仕事も、
誠心誠意によって、
うまく進んだ。

人事を尽くして、
天命を待つ。

その結果、
おかげさまで、
ありがたいことになる。

とくし丸から、
「1000台突破記念」が送られてきた。
移動スーパーの草分け。
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2012年に2台からスタートした。
2014年に10台を超えた。
ここまで2年以上かかった。

創業者の住友達也さん。
「まさに地を這うような創業でした」。

そこから少しずつ「2次曲線」を描き始めた。
創業4年後の2016年に100台、
8年後の2020年に500台。

そして10年後の2022年に、
記念すべき1000台突破。 IMG_35762
おめでとう。

記念品はトミカの「とくし丸チョロQ」。
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発売元は㈱タカラトミーアーツ。

とくし丸1000台突破も、
誠心誠意のたまものだ。

だから「篤志丸」なのだ。

さて、
東京電力福島第一原発事故。
避難者が起こした集団訴訟。

最高裁の審判は、
「国の賠償責任を否定する判決」だった。

ただ一人、三浦守裁判官は反論した。
「主体的に最新の知見を把握し、
責務を果たすという姿勢には
程遠いものだった」

「規制権限を行使する機関が
事実上存在していなかったに等しい」

三浦判事は、
最高検察庁検事や、
大阪高検検事長を務めて、
2018年に最高裁判事に就任した。
検事出身の最高裁判事。
昭和31年10月23日生まれの65歳。
〈2021年最高異才裁判官国民審査より〉
三浦守
その「裁判官としての心構え」

「中立・公正の立場から
紛争の適正妥当な解決を図るという
司法の役割を果たすため、
与えられた職務に対し、
誠心誠意全力で取り組みたいと
考えています」

「近年、社会が急速に変化する中で、
社会における権利利益のあり様も複雑化し、
価値観も多様化していますが、
様々な視点から十分な審理・判断を
行うことができるよう、
自らも研鑽を積みたいと考えています」

「一つ一つの事件について、
常に謙虚に
当事者の意見に耳を傾け、
自らの良心に問いかけながら、
考えを深めたいと思います」

誠心誠意全力で、
常に謙虚に。
自らの良心に問いかけながら、
考えを深める。

仕事も商売も同じだ。
ほんとうにそう思う。

〈結城義晴〉

2022年06月17日(金曜日)

花を愛でる品性と「西川貴教×平松正嗣」平和堂65周年記念対談

東京・自由が丘。
いつもの花屋。
モンソーフルール。IMG_35592

シーズンごとに大胆に店頭が変わり、
毎週、必ず売場が変わる。IMG_35602
花という商材が、
その季節性を表現するに最適だ。

アメリカのスーパーマーケットも、
したがって花売場でその店の実力がわかる。

今はもちろん、父の日向けの売場。IMG_35612

プロモーションのアイテムは、
オンジウムハニーエンジェル、390円。IMG_35622

ヒマワリも売場のアクセントになっている。IMG_35632

根づきの植物も販売する。IMG_35642

壁には母と子のイラスト。
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梅雨の季節は花が豊富だ。IMG_35702

額紫陽花も今が盛り。
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花などを愛でる心の余裕が求められる。

年がら年中、いつもいつも、
これを売ったら儲かるなどと考えていたら、
顧客の心をつかむことはできない。

人間としての品性がなくなる。

平和堂社長の平松正嗣さんから、
メールでお知らせがあった。

滋賀県出身の西川貴教さんと、
平松さんが対談した。
それがユーチューブにアップされている。

平和堂YouTube。heiwadouyu-ty-bu
西川貴教さんは有数のボーカリストで、
パーソナリティや俳優、声優もこなす。

1970年、滋賀県彦根市生まれ。
滋賀ふるさと観光大使を務め、
2020年には滋賀県文化功労賞を受賞している。

T.M.Revolutionとして活動し、
NHK紅白歌合戦にも5回出場している。

滋賀県出身の有名人ランキングを調べると、
トップに出てくる。

その西川さんがツイートした。
「滋賀県人のアンセム
“かけっことびっこ”を謳う日も、
そう遠くないかも」

それに平和堂側が反応して、
西川歌唱の「かけっことびっこ」が実現した。

商人舎流通スーパーニュース。
平和堂news|
創業65周年の特別企画/西川貴教イメージソング熱唱
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さらに平和堂65周年記念対談が実現した。

30分ほどのYouTubeのタイトルは、
「滋賀から元気を届けよう」

このビデオを見ると、
平和堂がいかに、
滋賀県民に密着しているか、
同社の「かけっことびっこ」が、
滋賀の子どもたちになじんでいるかが、
ほんとうによくわかる。

「かけっことびっこ」は、
平和堂の店でいつも流れている、
イメージソングだ。

私も覚えてしまっているほどだ。

今年のセンバツ高校野球で、
決勝に残った近江高校が、
その決勝戦の応援ソングとして、
「かけっことびっこ」を演奏して盛り上げた。
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西川さんには、
それがとてもうれしかったようで、
対談の中で熱を込めてコメントした。

平松さんも実に上手に話を進めて、
平和堂ファームの活動や、
「E-WA!」の商品を紹介した。

最後は西川さんと上手にハモって、
「へ~いわど~♫」で番組は終わった。

小売業は地域に根づいた存在だ。
その根づいたところを、
どんどん主張するのがいい。

西川貴教さんが、
対談のなかでずっと、
「平和堂さん」と言っていたが、
これも自然な感じだった。
子どものころから、
そう呼んでいるからだろう。

平和堂が地域に、
なじんでいることがよくわかる。

全国にもそんな企業がある。

私の母は長らく横浜に住んで、
旧野澤屋が横浜松坂屋と名前が変わっても、
「ノザワさん」と呼んでいた。

福島の「ベニマルさん」もそうだし、
「平和堂さん」も同じだ。

小売業や飲食業が、
地域の人たちから、
屋号に「さん」をつけて呼ばれる。

地域の誇りのように扱われる。

これは一つの目標になると思う。

それから店のイメージソングも、
とても重要だと思う。

かけっこ とびっこ げんきっこ
みんあつまれ 平和堂
わんぱく坊やもなかよしも
ママのあとからついていく
はずむこころのお買い物
平和堂♫ 

それが甲子園の応援歌になる。
マーケットシェアとマインドシェアの、
両方の賜物だと思う。

西川貴教というアーティストから、
そんなことを教わった。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2022年06月16日(木曜日)

「栗花落(つゆり)」と「天才の一手」と露文学者の「リーダー論」

今朝午前3時10分から11時40分まで、
商人舎流通スーパーニュースが、
システムダウンしました。

ご迷惑をおかけしました。

原因を調査し、判明しました。
再発が起こらないような仕組みにしました。

変わらぬご愛読をお願いします。

将棋8大タイトルの一つ。
棋聖戦の第2局。

棋聖位は藤井聡太竜王が持っていて、
永瀬拓也王座が挑戦者、29歳。
藤井棋聖戦

第1局は「千日手」を二度続けて、
「二千日手」となった挙句、
永瀬王座が辛勝した。

迎えて昨日の第2局。
永瀬が慎重な差し回しで、
AI評価で7割近い優位を保っていた。
その116手目。

後手番の藤井の持ち時間は残り2分。
そこで棋聖が放った9七銀。
桂馬か香車からタダでとられる捨て駒。
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これが永瀬玉の退路を断って、
AI評価は藤井優勢に逆転した。

解説の横山泰明八段、40歳。
「言葉がありません」
「怖いことです」

その後、見事に詰め切って、
藤井聡太快勝。
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私はあとからYouTubeで見たが、
「天才の一手」に心から感心した。

これで棋聖戦は1勝1敗。
流れが変わる気がする。

さて梅雨時。
日経新聞一面コラム「春秋」
「この季節を代表する花といえば
アジサイやアヤメ、バラなどが思いつく」

私はクチナシを思う。
昔、詩を書いて、曲をつけた。

コラム。
「栗の実は秋の季語だが、
その花は今が盛りだ」

松尾芭蕉の句。
世の人の見付けぬ花や軒の栗

「世間の人びとがほとんど注目しない
この花をたたえている」

「入梅のころに栗の花が落ちる」

「栗花落」と書いて、
「つゆり」と読む。

難読人名のひとつだ。

昨日、東北地方全域が梅雨入りした。
「梅雨のない北海道を除いて
列島は本格的な雨の季節を迎えた」

コラムは、
季節の挨拶だけの凡庸な文章だが、
「栗花落」がとても良いので紹介した。

今日の私は商人舎オフィス。
この2冊を読み込んで原稿書き。
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1992年刊の『ロープライスエブリデイ』
そして2000年刊の『ウォルマート』

前者はサム・ウォルトンの自伝、
後者はボブ・オルテガのノンフィクション。

何かを調べるときには、
明暗、白黒、両面から迫るのがいい。

さて、日経新聞夕刊、
[私のリーダー論]
亀山郁夫名古屋外国語大学学長。
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ドストエフスキー研究のロシア文学者。
1949年、栃木県生まれの71歳。
東京外国語大学の教授から学長。
13年から名古屋外国語大学学長。
国際ドストエフスキー協会理事。
精力的に研究・執筆活動をしながら、
大学の組織運営に挑む。

ライフスタイルのコツは、
20年近く続ける「分割睡眠」方式。
「夜7時に帰宅し、
食事をするとまもなく眠り、
夜10時ごろに起き出して
午前3時まで仕事をします。
朝は8時半に起きます」

「帰宅後にいちど寝ることで
文学の頭にぱっと切り替わるのです」

これはいいかもしれない。

「リーダーに必要な条件」が問われる。

「創造的思考。
自分の力におごることのない謙虚さ。
厳しさと寛容さのバランス。
この3つです」

「人とは異なる
プラスアルファの思考ができないと
人はついてこないので、
創造的思考は重要です。
謙虚さは言葉に力を与えます。
ただ寛容の精神が強すぎると
裁断はできません」

創造的思考と謙虚さ。
相反するものが求められる。

自身をリーダーの資質に欠けると、
表現している。

「文学者であることがその理由です」

「リーダーが決断して組織を
導いていく存在である一方、
文学者は基本的に迷う存在だからです」

「文学は人間精神の根本を見つめます。
人間精神の根本は混沌としていて
美しくもあれば醜くもある」

「二元論的な価値観の中ですぱっと判断し、
割り切って行動できることが
リーダーの条件である以上、
常に迷いを抱えて
自分自身がどういう存在かも
わからないような文学者は
人を率いるのに向いていません」

しかし実際には15年にわたって、
2つの大学の学長を務める。
「学長としてのビジョンと夢があるからです」

「私が人生で経験した喜び、
文学や芸術を体験してほしい。
それがビジョンです」

ロシアのウクライナ侵攻について、
ロシア文学者としてどう感じるか。

2014年、ウクライナ東部で、
マレーシア航空機撃墜事件が起こった。
亀山学長はこのとき、
「ロシア文学者をやめたい」と思った。

「親ロ派勢力によって引き起こされた
誤射、撃墜であることは
疑うべくもありません。
ロシア側の欺瞞(ぎまん)を感じ、
嘘にこれ以上加担したくないと思った」

「ロシア文学、特にドストエフスキーが
私に教えてくれた究極の精神は
正直であれ、ということです」
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「正直であれ」
人間にとって、
リーダーにとって、
最も大切なことだ。

「現在の国際情勢において
文学者がすべきことは、
徹底して弱者の立場に身を置き
生命の尊さについて語り続けることです」

「ウクライナ侵攻と
それに付随する暴力性を明らかにし、
勇気を持って発信することが
大切だと思います」

同感だ。

最後に余談。
難解な長編小説を読み通すコツ。
「最初の30ページを2度読み直し、
小説の構成を頭にたたき込むこと」

勉強になります。
ありがとうございます。

「正直であれ」
商人にとっても、
大切なのはこれです。

〈結城義晴〉

2022年06月15日(水曜日)

有明ガーデン「無印良品」と世界的な物価高

今日は東京都内を、
南砂町から有明へ。

最後に有明ガーデン。
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2020年6月17日、
グランドオープン。

新型コロナ感染拡大によって、
4月24日の開業予定が遅れた。

住友不動産の開発。

湾岸・有明の中心地の約10.7ヘクタール。
店舗数202の大型商業施設、
劇場型ホールと劇団四季専用劇場、
大規模な温浴施設。
749室のハイグレードホテル、
約1500戸のタワーマンション。

核店舗のイオンスタイルは、
5月15日にオープン。
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ダイソーの300円ショップ「スリーピー」IMG_35362

ファッション54店、雑貨60店、
サービス40店、レストランカフェ26店、
フードコート13店。
それに食品販売9店。

無印良品は2020年12月3日に、
ホテル棟の1階から3階に、
関東最大でオープン。IMG_35332

良品計画news|
関東最大の百八貨店「無印良品 東京有明」開設

良品計画のほぼすべての商品が揃って、
百貨店を超える「百八貨店」を標榜する。

こちらには来たことがなかった。IMG_35422

2階の家具インテリア売場は、
生活シーンごとに、
シチュエーションをつくる。IMG_35372

無印良品のリノベーション。IMG_35382
ファブリックス売場は、
米国ベッドバス・ビヨンドのようだ。IMG_35392

そして家をつくるコーナー。IMG_35402

1階は食品とCafé&Meal MUJI、
MUJI Bakery。

バルク売場は国内最大級だろう。IMG_35412
無印良品は、
堤清二さんの西武セゾンから生まれた。

本体は西武百貨店と西友だった。
そしてファミリーマートが育った。

多くの事業が生まれたなかで現在、
最も有望な成長ビジネスが、
良品計画だ。

無印良品のもととなったのが、
西友の「素材缶詰」だ。
それが開発されたころ、
私は社会人となって、
販売革新編集部に入った。

その直後に、
「素材缶詰」開発の特集が組まれた。

その素材缶詰は、
㈱ドゥ・タンク・ダイナックスが、
主体となって開発された。
㈱ドゥ・ハウスの前身の会社だ。

それが無印良品となって、
さらに現在に至る。

感慨深い。
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日経新聞「世界インフレの実相(1)」
「歴史的な物価高が世界を覆っている」

「インフレターゲット」などと言って、
2%のインフレを実現させようとしたが、
それがどうしてもできなかったのに、
いまや黙っていても物価高が進む。

「日米欧30カ国の4月の生活費は
1年前と比べ9.5%上がった」

2ケタに届きそうだ。

「上昇ペースは、
新型コロナウイルス禍前の7倍に達し、
経済のみならず政治も揺らす」

ウクライナ危機に、
中国のゼロコロナ政策。

資源高と供給制約の連鎖。

「世界経済は分業と協調で
コストを抑えて成長してきた」

「そのグローバル化が逆回転し、
ブロック化の反動が頭をもたげる」

「複合的な危機の下、
生活費の上昇が続けば
社会の不満は膨らむ」

「歴史的な物価高に
世界の結束が試されている」
ときれいなことを書くが、
それが分断の方向に向かっている。

朝日新聞「折々のことば」
第2408回。

経済人が理性と自由を
謳歌(おうか)できるのは、
誰かがその反対を
引き受けてくれるおかげだ。
(カトリーン・マルサル)

「自己利益を動機に
ひたすら合理的に行為する
“経済人(ホモ・エコノミクス)”を軸に
市場を考える経済学は歪(いびつ)だ」

カトリーン・マルサルは、
スウェーデン出身のジャーナリスト。

「日常生活をケアする
人や職業がなければ、
経済人としての彼らの活動もない」

「経済の根底にはつねに
人の身体的生存がある。
経済学もそこから構築しなおすべきだ」
『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』から。
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この本は世界20カ国語に翻訳され、
ガーディアン紙の年間書籍大賞となった。

無印良品も小売業、サービス業も、
経済の根底を支えている。
そしてそこには、
人の身体的生存がある。

経済学もここから、
再構築しなければならないし、
インフレにも、
ここから立ち向かわねばならない。

〈結城義晴〉

2022年06月14日(火曜日)

1998年vs2022年の「円安」の違いとトヨタの「なぜを5回繰り返せ」

中国地方・近畿地方・東海北陸地方、
一斉に梅雨入り。

中国・近畿・東海は平年よりも、
8日、遅かった。
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梅雨前線は南から北進する。
それが常識だった。

しかしなぜか、
こういった逆転現象が多くなった。

月刊商人舎2020年1月号。
特集は極端気象
極端気象2020年1月号
あまりに的確に表現されていて、
この一言で問題が解決された気になる。

それが問題でもある。

木本昌秀先生は、
東京大学大気海洋研究所教授から、
昨2021年4月に、
国立環境研究所理事長に移られた。
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極端気象を英語で表現すれば、
「Extreme(極端)Weather」。
気象庁が定義する「異常気象」は、
「統計的には30年に1回以下の出現率の現象」

「極端な気象現象と捉えてもらえば、
誰もが理解しやすいだろうと考えて、
あえて使っています」

30年に1回以下の異常気象が、
頻度高く現れる。

それが「極端気象」だと、
私は捉えている。

この特集号のまえがきで、
私は「リスクマネジメント」を提案した。

そうしたら、
COVID-19パンデミックが起こった。

「人間が生きていくことは結局、
必ず死ぬという”リスク”に対して、
マネジメントを貫徹することである」

「つまり人間が生きたということは
リスクマネジメントの成果である」

「いつ、どんな時に、
命は絶たれるかわからない。
だから人事を尽くして、
天命を待つのだ」

それしかない。

さて月刊商人舎6月号。
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どんどん大口の注文が来ています。
ありがとうございます。

「惣菜の危機」も熟読してください。

在庫は減っています。
お早めにお申し込みください。

一方で円安が進む。
日経新聞は一面トップで取り上げた。

6月13日の外国為替市場で、
円相場は1ドル135円台に下落。

1998年10月以来の円安水準。
24年ぶり。

1997年11月3日、
準大手証券会社の三洋証券が、
会社更生法の適用を申請。

17日には北海道拓殖銀行が破綻。
さらに24日に、山一証券が自主廃業。

1998年には日本長期信用銀行が破綻。

そんなときの1ドル135円だった。

今は、ウクライナ戦争やコロナ禍はあるが、
24年前の国内経済危機による切迫感はない。

1998年と2022年の円安の違い。
1998年はデフレが始まる時だった。
対して2022年は値上げと物価高と、
インフレが懸念されるときだ。

その間に失われた20年があって、
日本の産業競争力が減じている。

国内産業の空洞化が進んでいる。

その意味では、
小売業・サービス業・消費産業の役割が、
あの当時よりも重くなっている。

1997年は、
総合スーパーのピークのときだった。
外食産業も頂点にあった。

それらが衰退していった。

今、値上げと物価高のなかで、
何衰え、何が伸びるか。

今日は、
第一屋製パン㈱会長の細貝理榮さんから、
佐藤至さんを紹介してもらった。

昭和24年生まれで、
私より3つ上だ。

トヨタ自動車で「カイゼン」の専門家となり、
さまざまな企業の現場改革をコンサルティングする。

アメリカのケンタッキー州の工場開設の苦労や、
第一パンのカイゼンのエピソードなど、
「現場・現物」主義の話を聞かせてもらった。

佐藤さんはかつて、
ダイエーの「カイゼン」にかかわった。

そのときはあまりうまくはいかなかったが、
カイゼンと会社の風土、
トップマネジメントの考え方など、
私もずいぶん勉強になった。

故大野耐一さんは、
「トヨタ生産方式」の著者で、
トヨタの副社長を務めたが、
「カイゼン」の元祖だ。

「オペレーションマネジメント」の講義のとき、
私は必ず大野さんの「カンバン方式」の話をする。

大野さんはジャストインタイム生産方式を、
米国スーパーマーケットにヒントを得た。

そのトヨタ生産方式の2本柱が、
第1のジャストインタイムであり、
第2の自働化(ニンベンのある自働化)である。

さらにその精神は、
「”なぜ”と五回繰り返せ」だ。

一つの事象に5回の「なぜ」をぶつけてみる。
すると結論が見えてくる。

佐藤至さんは、
問題の起こる工程をじっと見続ける。
なぜを5回繰り返しながら。

今の日本にも、
「なぜ」を五回繰り返すことが求められている。

佐藤至さんと話しながら、
つくづくと、そう思った。

〈結城義晴〉

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