結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2021年07月08日(木曜日)

二度目のワクチン接種と[命に近い産業から]

梅雨にはなぜか、
紫色の花が映える。

ラベンダー。
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アガパンサス。
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雨の中を東京・大手町へ。
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合同庁舎3号館。
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自衛隊東京大規模接種センター。IMG_4544

テントのところが入口。
もう二度目なので慣れたものだ。
これで終わりだろうけれど。IMG_4543

最初に検温。
そしてこのカードを渡される。
35.8度。
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それから受付。
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そのあとは二度、
二人の係官から質問と問診。
どちらでも「二度目ですね」と、
念押しをされる。

「血液をサラサラにする薬、
飲んでますか?」
これも二度聞かれた。

「いいえ」

それから私の質問。
「それを飲んでいたら、
接種できないんですか?」

「そんなことはありませんが」

グループごとに庁舎の4階に上がって、
館内をグルグル回って、着席。
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私はふたたび黄色です。
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それからまた歩かされて、
最後に接種。

注射してくれる若い女性に聞いた。
「一生に一度なので、
写真撮ってもいいですか?」

「そうですねぇ」

撮れそうだったが、
後ろにいた年取った看護師の女性。
「だめですよ!」

「一回目のとき、撮ったんですか?」

「いいえ、撮ってません。
だから一生に一度のお願いをした」

で、結局、撮れず仕舞い。
残念。

若い女性が最後に言った。
「外に出て撮ってくださいね」

細い細い注射針で、
肩の肉の内側ににスーッと入っていく。
全然、痛くない。

私は毎月、この近くの病院で、
血液検査をしている。
静脈からアンプル3本分の血液を採る。
それのほうが断然、痛い。

30分ほどで終わって、
庁舎の外に出てきた。

二度目を打つと、ちょっとほっとする。
ありがとう。
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まるい絆創膏が貼ってある。
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それでも抗体ができるまで、
まだ2週間かかる。

その抗体ができても、
感染しないわけではない。

しかしワクチン接種の効用は4つある。
⑴感染しにくい
⑵重症化しにくい
⑶感染させにくい
⑷多くの人が抗体をもったら、
集団免疫状態が出来上がる。
そしてワクチンを打たない人も、
感性しにくくなる。

良いことばかりだ。

若い人たちも怖がらずに、
どんどんワクチン接種しましょう。

そしてワクチンを開発した人、
つくってくれた人、
運んでくれた人、
接種会場で面倒見てくれた人。
注射してくれた女性と、
付き添いの女性にも、
感謝しましょう。

「接種済証」をもらった。
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ありがとうございました。

昨日、㈱ロピアの高木勇輔社長と話した。
ロピアは職域接種に早々と取り組んだ。
川崎の本部にやってくれば、
従業員とその家族は全員が接種できる。
7月5日から始まっている。

総勢2万4000人を超える。

しかしロピアは若い社員が多い。
まだ3000人しか予約をしていない。

もったいない。

スーパーマーケットは、
エッセンシャルワーキング・ビジネスだ。
こういう業態からどんどん、
職域ワクチン接種をするのがいい。

総合スーパーも百貨店も、
コンビニもドラッグストアも、
ホームセンターも、
専門店チェーンも。

どんどんワクチン接種を、
職域でやりましょう。
経営陣はその努力をしましょう。

それによって、
全国の「お店」の信頼を上げましょう。

昨年5月18日のこのブログ。
ハーバード大学提言の「命も経済も」
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この段階ではPCR検査を問題にしていた。
ハーバード大学倫理センターの主張。
「パンデミックに強い社会への道」

現在はワクチン接種だが、
社会基盤を担う職場から順に、
正常に近づけていく発想。

その職場の第1フェーズは、
エッセンシャル・ワーカー。
医療従事者や、
スーパーマーケットの店員、
電気・水道などライフラインを担う人、
警察官・消防署員など。

日本でも医療従事者は一番先に接種したが、
それ以外は放置された。

第2フェーズは、
日用品の生産や食堂、公共交通など
日常生活に必要な機能を提供する人々。

その後、第3フェーズは、
美容院など遠隔では難しいサービス。

最後に第4フェーズが、
オフィスワーカー。

第1から第4へと徐々に拡大しつつ、
産業の機能を充実させていく。

これをワクチン接種でもやるべきだった。

しかし医療関係者の次が高齢者、
そして大学や大企業の職域となった。

まったくの手順前後。

高齢者まではいいだろうが、
その次はエッセンシャルワーカーだ。

私の結論。
日常生活に必要な産業から、
順番に経済活動を活発にしていく。
金が儲かる産業から順に、
投資活動が進んだ時代とは違ってくる。

これが「命も経済も」の二兎戦略の本質だ。
私の言葉で言えば、
「トレード・オン」である。

すなわち[命に近い産業から]
[金が儲かる産業から]というのは、
20世紀の発想だ。

私はこれが21世紀の人類の軌道だと思う。

でも、私たちはどんな状況になろうとも、
日々、感謝しなければいけない。

朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。

若い人たち、接種しましょう。
感染させないためにも。

梅雨には紫色の花が映える。
これも命の営みだ。

〈結城義晴〉

2021年07月07日(水曜日)

東京都の4度目の緊急事態宣言とロピア権太坂店のオープン

七夕。
ロマンティックな織姫彦星の話。
いくら年をとっても、
この物語は胸を打つ。

午前中の横浜は雨模様。
しかし昼頃には上がって、
空が見え始めた。

そして今日は二十四節気の「小暑」
梅雨明けが近づき暑さが本格的になるころ。

しかし今日の東京都。
COVID-19新規感染者は、
920人が確認された。

遡れば5月13日の1010人以来、
約8週間ぶりの急増。

菅義偉総理も政府もバタバタして、
東京都に緊急事態宣言を、
それこそ緊急に発するようだ。

8月22日まで。

「専門家のご意見を聞いて」と言うが、
また責任転嫁か?
などと糾弾されそうだ。

まん延防止等重点措置は、
いったいどんな効力を発揮したのか。

残念なことに政府は、
国民や都民の心の動きを、
まったくつかんでいない。

朝日新聞「折々のことば」
2078回。

われわれの人生にとって
本当に必要な仕事の
半ば以上は、

さして急を要さない
不急の動作のうちに
内在しているものなのだ。
(コラムニスト小田嶋隆「通販生活」夏号から)

「ちょいと顔を出すとか
墓参りをするとか
“不急であっても不要でない”立ち回りを
外せないのが人生」

その通りだ。

急がなくとも「不要でない」こと、
つまり必要なことは実に多い。

「急がば回れ」と、
必要なことさえ、
「不急」にする心持が大切だと、
ことわざも教える。

「それを”不要不急”と
一括(ひとくく)りに控えるよう促す標語は、
“選択と集中”と同じく、
緊急避難の策でしかないはず」

そうか、「選択と集中」は、
緊急避難の策か。

「これを行政の基本に据えたことで
国の姿は”ひどく貧寒”になった」

貧寒になってしまったから、
国民は貧寒にした者の言うことを、
信用しなくなった。

残念なことだ。
この一番大事な時に。

さて今日は横浜の国道1号線。
ロピア権太坂店オープン。IMG_45021
箱根駅伝ではランナーがここを走る。

雨模様なのに長い長い列。IMG_44951

入場制限をして「三密」を避ける。IMG_44461

青果部門がどんどん強くなっている。IMG_44401

もちろん精肉は「肉のロピア」。IMG_44651

パン売場はおいしい商品と楽しいイラスト。IMG_44741

グロサリーも楽しさ満載。IMG_44761

ロピアの特徴「模型の汽車」は、
冷凍食品売場の上を走る。IMG_44831

1階にはクリエイトエス・ディー。
ドラッグストア。IMG_44891
その分、ロピアの売場面積は、
ちょっと狭くなった。

つつがなく迎えたオープンを見届けて、
駅伝の復路の国道一号線を歩く。

5分足らずで、
サミットストア権太坂スクエア店。IMG_45111

青果部門に顧客が入っている。IMG_45211

鮮魚部門も実にいい売場で、
顧客が商品を選んでいる。IMG_45171

奥の主通路にも、
サミットのカスタマーが多い。IMG_45151

店長の山本進さん。
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昨年11月11日、
リニューアルオープンの日に会った。

第12ブロックマネジャーの角田利和さん。
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昨年の改装オープンは、
明らかにロピアを迎え撃つ対策だった。

それが奏功したか。

私は大髙善興さんの言葉を伝えた。
もちろんヨークベニマル会長。
「今日、来てくださるお客さまこそ、
ロイヤルカスタマーだ」

山本店長も同じようなことを言った。

こんな競争のある地区の顧客は幸せだ。
つくづくとそう思う。

もう一度、ロピアにもどると、
昼の賄いが供されていた。

牛肉のワイン煮と台風バッタイ。
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これにデザートが二つとお茶が付く。
フルーツプリンとチョコレートケーキ。

私も当然、いただく。
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美味い。

この後、高木勇輔社長と会って、
この間の報告などを聞いた。

高木さんも話したかったらしい。

最後の最後に福島道夫さん。
㈱関西ロピア社長。
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新しい店のつくり方、
イノベーションの方向性に関して、
話し合った。

実に素晴らしい。

私は欧米の事例を上げながら、
福島理論の妥当性を追認した。

まだまだロピアには伸びシロがある。

「不要不急」でなく、
「要不急」
必要なことは、急がなくてよい。

それでも福島さんとロピアを見ていると、
自然にスピードが出てしまう。

考えてみると、
箱根駅伝の復路では、
権太坂はスピードが出てしまう区間だ。

ならば結城義晴の標語。
「慌てず、急げ」

〈結城義晴〉

2021年07月06日(火曜日)

商売を制するのは原理原則貫徹者か交渉巧者か。

今日も梅雨空で雨がパラパラ。
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私が読んでいる新聞は、
主に日本経済新聞。
これはほとんど全体に目を通す。

それから朝日新聞。
一面の「折々のことば」のファンだ。
「天声人語」は最近、それほどでもない。

最近は読むところが少ないし、
経済面がどんどん少なくなって、
スポーツ紙かと間違うほどだ。
しかしオピニオンなど、
良い人が良い発言をすることがある。

毎日新聞、読売新聞は、
ネットで読む。

私が駆け出しのころは、
読売に名物流通記者がいた。
今は知らない。

それから中日新聞&東京新聞、産経新聞、
北海道新聞や西日本新聞など地方紙は、
巻頭コラムだけつまみ食い的に読む。

最近はコンサルタントでも、
新聞を読んでいるのか、
と思うような人がいる。

別に新聞を読めばいいと言うものではないが。

その日経新聞に、
コンビニエンスストアのネタが続く。

昨日の日経本誌の一面トップ記事。
小売業の記事が新聞の一面トップに載るのは、
超大型合併くらいだ。

「外国人店員 キャリア支援」
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セブン-イレブンで働く外国人は、
ベトナム・ネパール・中国からの、
留学生を中心に約3万7000人。

セブン&アイ・ホールディングスが、
彼らの生活や人生設計を支援する。

4年前と比べると7割増。

セブン&アイの試算だが、
コンビニ上位4社の合計では、
留学生数約6万2000人。

これは従業員全体の7%を占める。

そこでセブン&アイは一般社団法人を設立。
「セブングローバルリンケージ」。

求人情報や外国人向け家賃保証などを手掛ける
5つの外部企業・団体が参加する。

ここで今月中に、
外国人従業員のデータベースの実証実験が始まる。

国籍、パスポート番号、留学先の学校、
セブンでの就業状況、保有資格などを登録する。

金融機関や不動産業者などは、
このデータベースにアクセスできる。

これによって契約が円滑に進む。

さらに全国の大手専門学校と連携して、
日本でのキャリア設計もサポートする。

そのうえで仕事の教育体制を整える。
本部や全国の直営店で月2~3回、
外国人専用の研修を開いて、
商品発注などに習熟してもらう。

セブン-イレブンにかぎらず、
コンビニやフードサービスでは、
外国人留学生の役割は重くなっている。

業界全体、産業全体で、
こういったサポートが
できることを望みたい。

しかし一面トップ記事としては、
どうなのかなぁ。

もう一つは、
Nikkei Viewsのネット 記事。
編集委員の田中陽さんが書く。
日経きっての流通の専門家。
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こちらは渋くて面白い記事だ。
「幻となったセブンの関西私鉄攻略計画」

「もう、この話は……」

イントロが新聞記事らしくなくて、いい。

6月22日午後、業界3位のローソンが、
H2Oリテイリングと提携するとの情報が、
コンビニ業界に広まったとき、
「セブン&アイ・ホールディングスの幹部に
感想を聞くと、口ごもった」

実際に提携は結ばれた。

しかしセブン&アイは、
5年近く前の2016年10月に、
H2Oと資本業務提携の記者会見をしていた。

しかし「交渉は線路のように平行線をたどり、
その先に進むことはなかった」

結果はローソンに、
油揚げをさらわれてしまった。

その理由を田中陽さんは、
ノンフィクションのように描く。

記事は日経電子版を読んで、
味わってほしい。
リンクを張っておいた。

結論。
「原理原則を貫くセブン&アイ。
これまでコンビニ業界で
数多くの再編を仕掛けてきた
交渉巧者のローソンとファミマ」

「ローソンは関西の鉄道ではH2Oのほかに
山陽電気鉄道、大阪メトロと組み、
ファミマは近鉄以外に神戸市営地下鉄、
京都市営地下鉄と組む」

「店が線(路)になり、
面展開へと進んでいる」

「私鉄王国関西。
残るは南海電気鉄道、京阪電気鉄道の
駅ナカが焦点となりそうだ」

商売を制するのは、
原理原則貫徹者か。
交渉巧者か。

店の繋がりが線から面へと広がるとき、
最後の勝者はどちらか。

私は両方ともに残ると思う。

ただし鼎占の今から少しずつ、
交渉巧者のどちらかが遅れていって、
やがて複占になる。

私の持論でこれは確信しているが、
それがいつになるのか。

時期を当てることはできない。
だが鼎占が複占となることは確かだ。

コロナがその時間を早めることも。

『コロナは時間を早める』に書いた。
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最後は我田引水で恐縮。

〈結城義晴〉

2021年07月05日(月曜日)

顧客と「まみれること」と売場で「身を晒(さら)すこと」

Everybody! Good Monday!
[2021vol㉗]

2021年第27週。
7月第2週。

水曜日の7月7日が七夕で、
今年は二十四節気の「小暑」。
梅雨明けが近づき、
暑さが本格的になるころ。

問題の今年の梅雨明け。
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沖縄が7月2日、奄美が7月3日だった。
昨年と比べると沖縄は20日遅くて、
奄美は17日早かった。

それ以外の地方の平年と昨年の梅雨明け。
平年は1991~2020年の平均値で、
九州南部の7月15日ごろから、
東北北部の7月28日ごろまで。

昨年の梅雨明けは、
九州南部の7月28日ごろから、
東北南部の8月2日ごろまで。

近畿は平年7月19日ごろ、昨年8月1日ごろ。
関東甲信は7月19日ごろと8月1日ごろ。

今年の梅雨入りは、
例えば近畿は平年より21日、
昨年より25日早かった。
関東甲信は平年比7日遅れ、昨年比3日遅れ。

こうなると全く予測がつかない。
気象庁もそれは明言していない。

過去の梅雨入り・梅雨明けですら、
「ごろ」と表現するくらいだから、
やはり異常な気象を通り越して、
「極端気象」となっているのだろう。
極端気象
ああ、お天気産業。
ああ、お天気頼み。

さて、東京都都議会議員選挙。
東京都庁
自民党公明党の与党が過半数割れ。
過去2番目に少ない33議席。
自ら「過半数超え」を目論んでいたが、
それがならず、勝戦(かちいくさ)とはならなかった。

都民ファーストの会は31議席で、
大健闘の第2党。

公明党が23議席で第3党。

共産党19議席、立憲民主党15議席。
「共闘」は一定の成果を見せた。

しかし今回は「勝者なき都議選」だった。

10月の衆議院選挙を占う意味があるが、
与党のコロナ対策とワクチン対策、
そして東京五輪対策の詰めの甘さが、
この都議選の結果に表れたのだろう。

残念ながら今、私たちの政府は、
そういった状況のもとにある。

梅雨明け予想と同じように、
コロナもワクチンも東京五輪も、
予想はつかない。

無観客になるのか。
5者協議で決まるらしいが、
そのリーダーシップは、
誰が握っているのか。

これもわからない。
残念なことだが。

今週の私は、
明日まで月刊商人舎7月号入稿。
またまた延びてしまった。
申し訳ない。

ボトルネックは結城義晴です。

しかし水曜日は、
ロピア権太坂店のオープン。
木曜日は第2回ワクチン接種。

そして金曜日から大阪出張。

スケジュールは詰まっている。

さてうれしいニュースが一つ。
朝日新聞一面のコラム。
「折々のことば」が復活。

今年2月2日に突然、休載となった。
それから半年後の7月1日から、
ふたたび鷲田清一さんの健筆を、
毎朝、楽しめることになった。
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何よりうれしい。

今日の「折々のことば」。
安全すぎることは、
心を遠のかせてしまう。
〈東畑開人(とうはたかいと)〉

「コロナ禍の中、臨床心理士は
オンライン面接にあれこれ工夫をこらすも、
触られる、殴られるといった
暴力の可能性が免除された対面では、
不安や不穏なもののやりとりが
生まれないことに改めて思い至る」

「まみれること、
身を晒(さら)すことがなくなれば
“相手を支える力”もまた減衰する」と。
『コロナ禍をどう読むか』 亜紀書房から。
コロナ禍をどう読むか

いかにマスクを着用し手洗いを励行し、
三密回避を堅持しようとも、
店舗や売場で顧客と接することは、
「まみえること」だし、
「身を晒すこと」だ。

それが一番、顧客を支えることだ。

だとするとコロナは、
顧客と商人の心をつないでいる。

安全すぎるところから、
それを見ているだけだとしたら、
心は遠のいていく。

しかしそんななかでも、
安全・安心は担保されなければならない。

COVID-19パンデミックは、
世界中の店舗に、
それを教えてくれている。

では、みなさん、今週も、
身を晒し、まみえよう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2021年07月04日(日曜日)

エッセンシャルワーカーにプライオリティを!

久しぶりの朝日俳壇。

梅雨晴間坂東太郎慈父のごと
〈千葉市・甲本照夫〉

坂東太郎は利根川のこと。
川幅が大きくて、ゆったり流れる。
それが慈父のようだ、と。

しかし「極端気象」のなかの梅雨豪雨は、
慈父どころか、山津波を起こした。

接種医の白衣を揺らす扇風機
〈川崎市・小関新〉

夏のワクチン接種。
ちょっとした安ど感が出ている。

「2020年コロナ禍歌集」
現代歌人協会編。

気管挿管せむと大きく息づけば
フェイスシールドたちまち曇る
〈小松昶〉

歌人は医者でもある。
患者が呼吸できるように、
喉に管を差し込む。
それを「気管挿管」(きかんそうかん)という。
その医療処置の緊張感。

いくどこんなシーンがあったか。

日本全体のワクチンが不足し始めた。
需要と供給のバランス、
そのサプライチェーン。
それは小売流通業の日々の仕事では、
当たり前のこと。

万一、品切れが起こりそうになったら、
必須の商品から手当てする。

つまり優先順位。
プライオリティ。

日本の新型コロナワクチンには、
残念ながらそれがなかった。

朝の関口宏の番組で、
寺島実郎さんが語っていた。
「医療者、高齢者のあとは、
エッセンシャルワーカーと言われる人たち、
コンビニやスーパーで働く人たち。
そんなプライオリティが必要だった」

それをせずして、
職域接種は大企業から始められた。

寺島さんの言っていることは実にまっとう。
賛同するものだ。

県外者の我は参列許されず
父の葬儀を動画にて見る
〈田中徹尾〉

私はアメリカにいて、
父の葬儀に出られなかった。
国内にいてもコロナ禍で、
緊急事態宣言下の人は、
葬儀からはじき出される。

住みかより出られざる春
さりとても
住みか失う人多き春
〈花山多佳子〉

家から出られない人の多い春。
それよりも家を失う人もいる春。

辛い日々は続く。

しかし再び朝日俳壇。
短夜を二分で寝付く元気爺
〈横浜市・松永朔風〉

私もこれに近い。

寝ようと思ったらいつも、
直近のゴルフのラウンドを思い浮かべる。
すると2ホール目くらいには眠っている。

まだまだ、
エッセンシャルワーカーズには、
感謝しなければならない。
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ちいさな喜び
ささやかな幸せ
あすへの希望

それを与えてくれる仕事こそ、
何よりも尊いものだ。

そしてそんな、
エッセンシャルワーカーズは、
いつも繰り返している。
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朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。

それが私のしごとです。
それが私のやくめです。
そうして今日が、はじまって、
そうして今日が、おわります。

万緑の山から海へ大空へ
〈芦屋市・奥村里〉

私たちの希望も、
山から海へ、そして大空へと、
広がってほしいものだ。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2021年07月03日(土曜日)

伊勢丹府中店退店跡「ミッテン」のヤオコー府中フォーリス店

東海・関東地方の記録的大雨。

とくに静岡県熱海市。
伊豆山付近の「土石流」。

あのあたりは、
商人舎ミドルマネジメント研修会で、
湯河原に行くときに車で通る。

ひどいことになった。

静岡県御殿場市で24時間に385ミリ、
箱根町では540ミリも降った。

亡くなられた方々のご冥福を祈り、
その遺族の方々にはお見舞い申し上げたい。

私はその雨の中、
京王線の府中駅へ。

それほどひどい降りではなかった。

北口の甲州街道沿いには、
オオゼキ府中店がある。IMG_43941
2018年に東証に上場し、
2019年に創業50周年を迎えた。

その年にオープンさせた店舗だ。
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今年5月の決算で年商1025億円、
営業利益75億6050万円、
経常利益76億2247万円。
営業利益・経常利益ともに7.4%。
すごい会社だ。

鮮魚部門では朝から、
4品よりどり1000円セールを展開。
1品なら299円のパックが、
4品買えば1000円。
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生本マグロなどのパックをつくって、
大人気を博している。

府中駅南口の改札を出ると、
そのまま2階部分のデッキで、
ミッテンにつながる。

伊勢丹府中店が2019年9月末に撤退して、
そのあとに入った商業集積。IMG_44241

1996年4月にオープンした伊勢丹府中店は、
開店初年度の売上高261億円。

しかし初年度がピークで、
あとは減少に次ぐ減少で、
経常損失が恒常化した。

2003年度以降は合計約34億円の赤字を積み重ねた。

初年度がピークの商売は、
成り立たない。

郊外型百貨店のコンセプトそのものが、
ダメだった。

私は言い続けている。
百貨店の商圏人口は最低100万人。

府中市の人口は26万人。
周辺人口を集めても100万人に至らない。
しかも府中市民も周辺の人々も、
電車で25分足らずの新宿に行けば、
日本一の伊勢丹本店がある。

結局、現場の努力は無駄となった。

そこで家電のノジマが名乗りを上げて、
この物件を運営するとともに、
5階フロアに店舗を出店。

各フロアにはユニクロやGU、
ホームセンターコーナン、
ニトリのデコホーム、ダイソーなどが入居。

簡単に言えば、
郊外ショッピングセンターのテナント構成を、
一つの館で展開したのがミッテン。

そのミッテンの小規模専門店街が、
フォーリス。
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そしてそのフォーリスの地下1階に、
ヤオコー府中フォーリス店が開業。IMG_44041

府中駅前商店街に沿って、
鼠の「忠助」像。
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須佐之男命(すさのおのみこと)を助けた鼠。

商人舎流通スーパーニュース。
ヤオコーnews|
785坪・年商45億の「府中フォーリス店」5/25出店

5月25日にオープンしたのが、
ヤオコーマーケットプレース。
府中フォーリス店。IMG_44071
私はヤオコーの旗艦店だと想像していた。
しかし旗艦店ではあるものの、
これまでとは違っていた。

地下1階では食品専門店と競合している。
昔の生鮮カテゴリーキラー。
青果の九州屋、
精肉の明治屋産業の「壱丁田」、
鮮魚の魚力、
そしてグロサリーの北野エース。

ヤオコーにとって、
これもいい競争で、
そのおかげもあってか、
新しいフォーマットになった。

それは次の月刊商人舎に書こう。
実に面白い。

日経新聞スポーツ欄。
昨日のコラム執筆は、
三浦知良。
「サッカー人として」
三浦知良
「サッカー選手には毎週、
ベンチ入り18人という名の
選考が待っている」

「東京五輪が迫り、様々な競技で
選考に道を阻まれる選手がいることだろう」

多くの五輪種目で、
そんなニュースが次々に発せられる。

「4年に1度、あるいは最後の
チャンスかもしれない舞台から
脱落するのは、つらい」

「でも、落選からが
人生は山場なんじゃないのかな」

カズは、これが言いたい。

「選考に人生を左右されたと感じて
投げ出してしまうのなら、
結局、自分で人生を棒に振ることになる」

「そうでなく、諦めず、
ちゃんと人生を組み立てていく。
きつい作業だけど、はい上がれるか」

人生を組み立てて、はい上がる。

「敗れた。老いた。別れた。
そこからなんだ、勝負どころは」

「過去に起こったことは変えられない。
でも起こったことの意味なら変えられる」

「負でしかない出来事も、
頑張りようでその意味を、
ダイヤモンドのように
光らせることができる」

54歳で現役を続ける三浦知良だから、
言えることだ。

伊勢丹府中店跡のミッテンも同じだ。

ヤオコーはその一員となって、
一翼を担っているし、
それに応えていると思う。

〈結城義晴〉

2021年07月02日(金曜日)

ポストコロナ時代の「消費ブーム」と「デフレ懸念」

パオロ・ジョルダーノではないが、
ふたたび、みたび、数え始めている。
1107090553_1_sub1_l

新規感染者数。
重症患者数、死者数。

東京オリンピックを、
ちょうど3週間後に控えた東京都。
一昨日の新規感染者は714人で、
1週間前と比べると95人増。
昨日は673人で先週から103人増、
今日は660人で98人増。

一方でワクチン接種が進むが、
各国選手団も続々と来日。

与党内からも、
「無観客開催」の声が出てきた。

自然な反応だろう。

オリンピックを、
お祭りとは捉えずに、
記録会と考える。

そんな視点はずっとあった。

COVID-19パンデミックのなかで、
世界から集まったアスリートが、
偉大な記録に挑戦する。

大衆は映像でそれを堪能する。

それでも十分だ。

今日は激しい雨のなか、
第一屋製パン㈱の鎌田恒雄さんが、
横浜商人舎オフィスに来てくれた。

現在は大阪に単身赴任して、
関西統括本部副本部長兼西日本営業部長。IMG_E43911
持ってきてくれたのが、
大阪空港工場でつくったばかりの商品。

「万代あんぱん」IMG_E43711

そして「素敵なメロンパン」。IMG_E43741
よほど自信があるのだろう。
第一屋製パンの加藤万由子さんが、
万代のバイヤーと共同で開発した。

「万代あんぱん」は、
㈱万代のプライベートブランド。
特別な売り方をするが、
このたび力を込めて、
何度も試作を繰り返して、
大リニューアルをした。IMG_43721

メロンパンは第一パンのブランド。IMG_43751
バターマーガリンが挟んであって、
ちょっと塩味がはいっているのがいい。

そのあんぱんをいただいてみます。IMG_E43801

あんこが大量に入っている。IMG_43831
私は子どものころから、
甘いものはあまり食べない。
いわゆる辛党。

しかし年をとって、
還暦を過ぎてから、
美味しく食べるようになった。IMG_43841

この顔が物語っている。IMG_E43851

最後に鎌田さんとツーショット。IMG_E43881

さて、日経新聞のコラム、
「大機小機」

今、一番気になることを考察。
コラムニストは甲虫さん。
「コロナ後デフレ」拭えぬ懸念

「ポストコロナ時代の日本経済」だ。
つまりキャズム期間が終わって、
そのあとの時代の経済がどうなるか。
経済によって、消費も生活も変わる。

大きく分けて2つの異なる視点が示される。

第1は、
「大きな消費ブームが起こる」。

楽観的な見方。

「ウィズコロナ時代」と甲虫さんは言う。
私は「大きな断絶」だから「キャズム」と呼ぶ。
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この期間は定額給付金など、
「政府の支援策が所得を下支えした結果、
人々の貯蓄が大幅に増加した」

だから、
「ポストコロナ時代には、
コロナ禍で抑圧されてきた消費が
感染終息とともに
一気に爆発する可能性がある」

「回復が遅れていた
対面サービスを伴う業種の一部で、
ワクチン接種が進展するとの見通しから
株価が上昇基調を見せているのは
このためだ」

一方、第2は悲観的な見方。
キャズムの期間には、
「日本が直面するさまざまな
構造的な問題が浮き彫りになった」

デジタル化の遅れ、
脱炭素社会に向けた対策の遅れなど。

「コロナ禍の以前から顕在化していた
少子化や財政赤字の累積といった問題も、
ウィズコロナ時代を経て
従来以上に深刻になっている」

これが「コロナは時間を早める」現象の一つ。

「経済活動が落ち込むなかで
賃金が大きく下落したのは、
主要な先進国では日本だけである」

ここが深刻だ。

エコノミストの平均的な予測値。
「今年のインフレ率は日本が
米国やユーロ圏に比べて極端に低くなる」

「しかも、足元の公表値では、
米国やユーロ圏の予想インフレ率が
軒並み大きく上方修正されたのに対し、
日本の予想インフレ率は
低いままであった」

日本経済は置いてけぼり。

「本格的な経済回復を実現していく過程で、
これら”デフレ懸念”を
どのように克服していくのか」

つまり第2は、
「デフレ懸念」である。

コラムニストは注文を付ける。
「日本政府には、これまで以上に
改革に真剣に取り組む姿勢が求められている」

ん~。

この面は、心もとない。
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しかし楽観的な「消費ブーム」と、
悲観的な「デフレ懸念」は、
どちらも起こると、私は思う。

だから小売業・サービス業は、
ちいさな「消費の変化」をしっかりとらえる。
それを「ブーム」と言われるものに育てる。

最近の食品業界で言えば、
群馬のツルヤや関西のロピア。
もちろんベニマルやヤオコー、サミット。

決して楽観的態度ではないが、
「ブーム」を巻き起こしている。

そしてそのうえで、
「デフレ」から脱却できない状況にも、
備えつつ仕事をしなければならない。

「ポストコロナ時代」の主役は、
リスクマネジメントである。

最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

悲観的でありつつ、
楽観的であれ。

その両方のトレード・オンである。

〈結城義晴〉

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