結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年04月12日(日曜日)

[日曜漫歩]菜の花

最初の日に神は、
天と地をつくった。
そして暗黒の闇の中に、
光を生み出して、
昼と夜とを分けた。
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次の日に神は、
空をつくった。

次の次の日には、
海と地をつくって、
地に植物を茂らせた。

次の次の次の日には、
太陽と月と星をつくり、
その次の日に、
魚と鳥をつくった。

さらにその次の日に神は、
動物をつくった。
この日、神は自分に似せて、
男と女を創造した。
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そして最後の七日目に、
神は、休んだ。
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以来、日曜日は安息の日となった。

その2020年3月最後の日曜日。

神は珍しい雪を降らせた。
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桜は満開にした。
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雪と桜を融合させた。
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神は安息の日に、
人間たちにも和合を求めた。DSCN02790

世界にコロナウイルスが拡大していた。
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今日の日曜日、
全世界の感染者は183万人を超えた。

アメリカ合衆国が最多の54万人を超え、
スペインが16万人超、
イタリアが15万人超となった。

全世界の死者は約11万人となった。

アメリカは約2万2000人に達した。
イタリアが約2万人で、
スペインが約1万7000人、
フランスが約1万4000人となった。

アメリカの死者はこの1週間で、
1日2000人のペースで増えた。
合衆国政府は最終的な死者数は、
20万人になる可能性があると警告した。202003_message
日本国内では感染者は7268人となった。
死者は138人となったが、
退院者も767人に増えた。

東京では今日166人の感染者が判明した。
神奈川では31人の感染が確認された。

東京も神奈川も、
緊急事態宣言が発せられた。

その横浜のセブン‐イレブン。
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明るい店内。
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チェックスタンドには、
透明なビニールが張られた。
ソーシャルディスタンシングが施された。IMG_61040

こんなとき神は、
菜の花を地上におくった。
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水色の空と白い雲と黄色の菜の花。IMG_61080

菜の花は盛り上がった。
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ナのナのナの花 ナニヌネノ。
ナのナのナの花 ナニヲイウ。
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雪の中の桜から、
曇り空の菜の花へ。

神は季節を一歩、
前に進ませた。

〈結城義晴〉

2020年04月11日(土曜日)

「歯に衣着せぬ」日経社説の「損得より善悪」

緊急事態宣言後の週末。

午後1時半、
不要不急の要件で、
東横線に乗った。

最後尾の車両で私を含めて4人。
ソーシャルディスタンシング。IMG_60960

しかし自由が丘のいつもの花屋。
monceau fleurs(モンソーフルール)。IMG_60990
フランスのパリ17区に、
モンソー公園がある。

公園一角のアパルトマンの地階に誕生。
だから店名はモンソー公園の花。
fleursは英語でflowers。

日本でフランチャイズ展開するが、
その本店がこの自由が丘店。

店の外の街路に面した売場には、
2人ずつ3組の顧客。

結構、賑わっている。

みなさん、もっと離れてください!
ソーシャルディスタンシングですよ!!

店の前の遊歩道には、
チューリップが咲く。IMG_61010

春の花々も。
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花屋は生活必需の店か。
これは極めて重要な論点だ。

私は2020年の日本ならば、
「生活必需」に入ると思う。

だからソーシャルディスタンシングを、
もっともっと意識して、
爽やかな春の土曜日の午後に、
花の美しさを顧客に見せる。

それは生きるに必需のことだ。

日経新聞社説。
私、ときどき注文をつけるが、
今日は実にいい。

他紙は「奥歯に物が挟まる」、
日経は「歯に衣着せぬ」。

タイトルは、
「休業の要請に待ったかけた国は猛省を」

いきなり言い始める。
「最後の切り札である緊急事態宣言の
効果をおとしめる仕打ちではないか」
コラムニストは怒っている。

「新型コロナウイルス対策で
幅広い業種に休業を
要請しようとした東京都に、
政府が待ったをかけた」

「都は政府と協議を重ねて
ようやく折り合い、
10日に休業要請の対象業種を発表した」

小池百合子知事はちょっと株を上げた。
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「緩やかな行動制限で
収束をめざす日本では、
個人の行動の見直しと
企業の協力が不可欠だ」

「休業して
協力しようとしている事業者を
逆なでするような迷走をもたらした
政府に猛省を促したい」

三越伊勢丹も松屋も、
首都圏などの店舗について、
デパ地下を含めて休業を継続している。
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大丸松坂屋百貨店、そごう・西武、
東急百貨店、高島屋、阪急阪神百貨店は、
一部店舗は休業したり、
食品売場だけ営業したりしている。

「休業要請は外出自粛とともに、
人の接触機会を8割減らす対策の両輪だ」

「政府は外出自粛の効果を
2週間みたうえで
休業を要請する方針を示しているが、
それでは効果が薄まろう」

「危機感が高まる都に、2週間待たずに
休業要請を認めたのは当然だ。
首都圏3県も足並みをそろえれば
効果が上がる」

足並みがそろわない現状は、
「コロナ軍」からすれば、
思うつぼの敵失だ。
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「休業要請の対象から
百貨店や居酒屋を
外させたのも疑問だ」

この点も賛成である。

「百貨店は広域から集客し、
対面販売で狭い食品売り場は
感染リスクが高い」

ソーシャルディスタンシングを、
徹底できない商売。
そういった店は今、
営業してはならない。

「大手百貨店の多くは
すでに休業しており、
営業再開には業界内から
反対する声がある」

百貨店業界の見識は、
政府以上ということになる。

「居酒屋も時間を短縮するとはいえ、
酔って騒げば”三密”になりやすい」
これも正しい。

だから国や都が、
「補償」(損失を埋め合わせること)を、
「保証」(請け負うこと)して、
休業するのがいい。

店の側も売上げや利益を我慢する。

そこで「三方一両損」となる。
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「政府が休業要請に慎重なのは、
経済への打撃とともに
補償への警戒感がある」

「しかし今は感染拡大の防止が第一で、
補償がないからといって
休業しなければ危機は深まる」

最大の経済対策は、
感染拡大抑制と、
治療薬・ワクチン開発だ。

私の持論。

「海外でも休業による損失を
全額補償する国はない。
従業員給与の一定割合を給付したり、
定額を支給したりする例が多い」

「東京都の休業協力金も
50万円の定額給付である」

もちろん50万円では全然足りない。

「こうした補償なら
経済対策に盛り込んだ中小企業への
最大200万円の給付や、
1兆円の自治体向け交付金などを工夫し、
迅速に実行すれば、ある程度賄える」

「足りなければ柔軟に追加すべきだ」

それが政治だ。

真摯な議論と迅速な結論。

「今回の問題は
司令塔があいまいな実情も
浮き彫りにした」

これはマネジメントの問題だ。

「特措法は具体策を知事に委ねている。
感染状況や事業者への影響は
地域によって異なり、
地元の事情に通じた知事が
総合判断するのが望ましいからだ」

小池さんは、
「代表取締役だと思っていたら、
中間管理職だった」と、
皮肉を言った。

「国が目標を示すのはよいが、
細部にまで介入しては、
知事の手足を縛りかねない」

これもビジネスやチェーンストアの、
マネジメントの大原則だ。

日経社説は、
商売や経済の観点に立っている。
だから「歯に衣着せぬ」となった。
それが実にいい。

商売の観点の一番の原則は、
「損得より先に善悪を考えよう」
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今、倉本長治の言葉が光っている。

〈結城義晴〉

2020年04月10日(金曜日)

月刊商人舎4月号発刊とイオンWeb記者会見のcommunication

月刊商人舎4月号、本日発刊。202004_cover
通巻84号。
毎月毎月、
1冊の単行本のような雑誌を作って、
84カ月。

まるまる7年間が経過した。

読者の皆さんに、ご愛読を感謝したい。

企画から始まって、
取材や編集、執筆、
制作やデザイン、校正、
印刷、製本。
多くのプロセスに多くの人がかかわる。
雑誌づくりは総合作業だ。

すべての人に感謝したい。

今月のテーマは、
「真似る。」

ずっと頭の中にあったテーマ。

[Cover Message]
「真」に「似る」と書いて「まねる」。完璧に模倣すること。正しく見倣うこと。小売業やサービス業の商売は「真似る」ことで成り立ち、成長してきた。江戸時代のお店(たな)は、真似の殿堂だった。丁稚どんとして商売の道に入り、番頭さんの真似をし、店主の真似をし、やがて暖簾分けでお店を保有する。チェーンストアの時代になると、業界の最優秀店舗を真似して、プロトタイプをつくり、その自分のプロトタイプを真似して、多店化していった。チェーンストアは合理的、科学的、論理的に模倣するビジネス成長戦略であった。その最優秀店も、消費と流通の先進国アメリカやヨーロッパに範を求め、真似た成果であった。しかし模倣の戦略と戦術ばかりが市場にあふれ、その市場も飽和に近くなると、成長は止まり、収益性は落ちてくる。そこで独自性や差別化、差異化、そしてポジショニングが求められてくる。しかしこの局面に至っても、真似る行為の優秀性はいささかも棄損されるものではない。完璧に模倣する。正しく見倣う。そして他が真似できない境地に至る。これは実に深い。模倣から生まれた模倣困難性こそ、「真似る」ことの神髄である。

そして[contents]
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今月号はトップに、
[特別提言]
米英トップ小売業の
コロナ対策に学べ

刷り上がった雑誌を手に取る。
至福のときです。
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誰が言ったか、
やってみたい三つの仕事。

野球の監督と、
オーケストラの指揮者と、
雑誌の編集長。

さて今日は夕方5時半から、
イオン㈱の決算記者会見。

初めての試みだが、
Web決算説明会。
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映像は良くない。
音声はまあまあ。

真ん中が、
イオン㈱吉田昭夫代表執行役社長、
左が山下 昭典代表執行役副社長、
山下さんは財務・経営管理担当。
右が三宅香執行役で、
環境・社会貢献・PR・IR担当

私は横浜のオフィスで、
パソコンの大型モニターで見た。IMG_60720

初めてのことなので、
吉田さんも山下さんも、
そして三宅さんも緊張気味だった。

吉田さんは社長就任後、
初めての本決算説明会だが、
そつなく語っていた。
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内容は商人舎SuperNewsで。
イオンnews|
営業収益8兆6042億円過去最高も経常利益4.3%減

営業収益は過去最高で8兆6000億円。
前年同期比1.0%増。
期中に消費増税などあって、
この図体でよく増益したと思う。

営業利益が2155億3000万円で1.5%増、
経常利益が2058億2800万円の4.3%減。

㈱セブン&アイホールディングスは、
年商6兆6443億5900万円で、
前年同期比2.2%減だった。

こちらの商人舎SuperNewsは、
セブン&アイnews|
’20年2月期年商6.6兆円2.2%減も経常利益2.8%増

セブン&アイは決算説明会を中止した。

減収だったが、営業利益(3.1%増)、
経常利益(2.8%増)、純利益(7.5%増)は、
いずれも過去最高益。

営業利益率は6.4%、経常利益率は6.3%。

両者の収益の違いが鮮明になった。

さてイオンの説明会。
コロナウイルスの影響。
営業的には第3四半期までピークが続き、
年末商戦まで影響を受けるとの見方。

総合スーパー、スーパーマーケット、
そしてドラッグストアは好調だけれど。

したがって、今期予想は、
営業収益は8兆から8兆4000億円だが、
営業利益は500億から1000億円。
利益は半減、あるいは4分の1。

そうだろう。

1時間余りの説明会。
三宅さんと吉田さんの説明が、
一通り終わると質疑応答。
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画面の下段に2つのボタンがある。
「チャット」と「手を挙げる」。
参加したアナリストやジャーナリストが、
これを押して使命を受ける。
指名されたら質問できる。
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私はずっと押し続けたが、
指名されたのは記者会見の常連ばかり。

残念。

コロナが落ち着いたら、
吉田さんと直接、
じっくり話し合おう。

NHKや日経新聞の記者、
流通報道記者会の記者、
ゴールドマンサックスのアナリスト。

こんな顔が突然、アップで出てきて、
質問し、それに答える。
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指名された記者やアナリストは、
数字や営業のことばかり聞いていたが、
比較的あっさりと終わってしまった。IMG_60820

そのあとも映像は流れて、
4人の安ど感が伝わってきた。IMG_60830

吉田さんと山下さんが、
身振り手振りで解放感を表した。IMG_60850

三宅さんも笑顔で応えた。
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ご苦労様でした。
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Webでの説明会。
新しい試み。

とてもよかった。

しかしコミュニケーションは、
フェイス・トゥ・フェイスでなければ、
コミュニケーションにならない。

直接のやりとりをしなければ、
本質はわからないし、
本当のところは伝わらない。

それを非常に強く感じた。

コミュニケーションと情報は別物である。
コミュニケーションは知覚の対象であり、
情報は論理の対象である。
コミュニケーションにとって重要なものは
知覚であって情報ではない。

いずれもピーター・ドラッカーの言葉。

Web会議も同じだ。

これからのビジネス、
これからのチェーンストア、
これからのマネジメント、
これからの仕事。

コミュニケーションの差によって、
雌雄が決する。

間違いない。

〈結城義晴〉

2020年04月09日(木曜日)

柳井正Message「信じること」と「三方一両損」の精神

柳井正さんがメッセージを発信。
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ファーストリテイリングnews|
柳井正会長兼社長のメッセージ

「――私は今回のことを通じて、
改めて世界がつながっていることを
実感しました。

今こそ世界が強く、
ひとつになることが必要です。

感染拡大により世界が分断され、
そのつながりが切れてしまっては
ならないと思います。

私自身、そのことを
深く心に刻みたいと思います。

後から振り返ったとき、私は、
ファーストリテイリンググループが、
この危機が発生する前よりもさらに強く、
もっと社会から必要とされる企業に
なっていると信じています。

当面は全世界的に
困難な時期が続くかと思いますが、
その後にはきっと
明るい未来が待っています。

未来に希望を持ち、
健康第一でお過ごしください」
〈柳井 正〉

そして今日は中間決算報告。

ファーストリテイリングnews|
第2Q売上収益4.7%減・営業利益21%減

上半期で売上高1兆2085億円。
しかし前年同期比4.7%減。
営業利益は1367億円で20.9%減。
減収減益。

それでも営業利益率は11.3%と高水準。

減収減益の理由は、
新型コロナウイルス感染症の影響。
韓国とグレーターチャイナでの打撃。

世界26の国と地域に、
約3500の店舗を展開。

グローバル企業だからこそ、
新型コロナの影響は大きい。

「後から振り返ったとき、
この危機が発生する前よりもさらに強く、
もっと社会から必要とされる企業に
なっていると信じています」

私たちも、
この危機が去ったとき、
以前よりも強くて、
もっと社会から必要とされる存在に、
なっていると信じよう。

昨日のこのブログで、
私の見解を書いた。

まず第1に、
外出自粛と休業要請は、
同時にすべきだ。

外出自粛はこれまでもやってきたが、
休業要請や使用制限が伴わねば、
効果は半減する。

「特に東京都はすぐにもやるべきだ」
そう書いたが、
その東京都の感染者数は181人、
最多となって急速に拡大した。
大阪も92人で最多。

第2に地域ごと業態ごとに、
明確な方針を出す。

7都府県に緊急事態宣言がなされたが、
愛知県と京都府が対象に入れてほしいと、
政府に要請した。

世の中、要請ばかりだが、
政府もこれはすぐに聞き入れたほうがいい。

そして第3に休業要請をしたら、
その営業保証をすべきだ。

ここは大岡政談。
「三方一両損」の精神である。
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江戸の町奉行・大岡越前のもとに、
事件が持ち込まれる。

三両の金を拾った者と、
その金を落とした者。

どちらも、
「そんな金はいらねー」と言い張る。
江戸っ子気質だ。

そこで大岡越前は、
懐から自分の一両を出して、
四両の金にする。

そして四両を二両ずつ、
落とした者と拾った者に、
分け与える。

落とした者は三両損するところ、
二両で済んだから一両の損、
拾った者は三両もらえるところ、
二両に減ったから一両の損。
「奉行も一両の損」。

これで両者、納得。

これが「三方一両損」の物語。

国と自治体と業者とが、
互いに相応に、
それを分担する精神。

もちろん今回は奉行である国が、
すべてを負担すると言い切ったら、
一番すっきりする。

しかし精神は「三方一両損」だ。
いや「百両損」「千両損」「「万両損」を、
覚悟しておかねばならない。

だとしたら政府の負担しかない。

ずっと言い続けているが、
対コロナの最大の経済政策は、
「感染拡大の抑制」である。

国も都道府県も業者も、
一斉に休業して、
いち早く感染率の拡大を止めれば、
それだけ経済的負担が少なくて済む。

真摯な議論と迅速な結論。
そして「三方一両損」の精神。

毎日毎日、新型コロナウイルス感染の記事。

商人舎SuperNewsで、
[検索]の窓に言葉を打ち込む。
「コロナ」と「感染」。
間に空白を入れる。

そうすると関連する記事が並ぶ。

企業が感染者を出した記事を抜き出す。
新しい順に列挙すると、
4月上旬だけでも以下のようになる。

(2020.04.09)
そごう・西武news|
西武池袋本店取引先社員1名が新型コロナウイルスに感染
セブン-イレブンnews|
FC店「尼崎下坂部3丁目店」従業員2名がコロナ感染
コストコnews|
尼崎倉庫店の従業員がコロナ感染/8日営業再開
はるやまnews|
東京本社内勤従業員1名が新型コロナウイルスに感染

(2020.04.08)
しまむらnews|
しまむら江戸川台店従業員がコロナ感染
TSUTAYAnews|
武生南店の30代女性従業員がコロナ感染
高島屋news|
岐阜店8日臨時休業、食品フロア従業員が新型コロナ感染
イトーヨーカ堂news|
IY船橋店・アリオ札幌店従業員がコロナ感染

(2020.04.07)
サンエーnews|
「和風亭しおざきシティ店」従業員の近親者が感染
ファミマnews|
ファミリーマート田辺栄町店従業員1名コロナ感染

(2020.04.06)
ヨークベニマルnews|
成島店(山形県米沢市)の従業員がコロナ感染
ヨークベニマルnews|
南中山店の従業員がコロナ感染
ユニクロnews|
多治見店の従業員家族がコロナ感染し従業員も陽性

(2020.04.06)
三越伊勢丹news|
三越恵比寿店と伊勢丹浦和店の2名が新型コロナに感染
ファミマnews|
ファミリーマート春野町西分店(高知市)従業員3名コロナ感染

(2020.04.03)
西友news|
高野台店(東京)・大和町店(宮城)従業員2名新型コロナウイルス感染

(2020.04.02)
平和堂news|
京産大卒の新入社員が新型コロナウイルス感染

(2020.04.01)
アマゾンnews|
小田原FCで従業員1名が新型コロナウイルス感染
ファミマnews|
ファミリーマート麻布十番店の従業員がコロナ感染
オオゼキnews|
練馬店(東京都)従業員がコロナ感染、4/1臨時休業

始まりは3月の9日だった。

(2020.03.09)
西友news|
新長田店従業員家族がコロナウイルス感染のため休業
サミットnews|
東中野店従業員が新型コロナウイルスに感染
セブンーイレブンnews|
山梨上石森店の従業員が新型コロナウイルスに感染

名だたる企業の店で、
コロナ感染者を出した。

そしてここまで来た。

もう、感染ルートを確認する段階を過ぎた。
全体規制しかない。
都市封鎖のロックダウンではないが、
「人との接触8割減」を、
すべての個人が実現させる。

コロナ感染拡大抑制こそ、
それが去ったあとの商売繁盛への近道だ。
そして必ず、
前よりも強くなれること、
前よりもなくてはならない店になれることを、
信じることである。

〈結城義晴〉

2020年04月08日(水曜日)

「外出自粛・休業要請」の「真摯な議論と迅速な結論」

今日から㈱商人舎は、
本格的なテレワークです。

昨日は全員が集まって、
仕事と出勤の分担などを確認した。

もちろん私自身は、
自宅から車で10分ほどのオフィスに、
行ったり来たり。
事務所の方が落ち着いて仕事もできるし、
執筆したり、読書したり、
散歩したり。

オフィスのそばを流れる新田間川。
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横浜駅西口。
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桜は散りつつある。
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葉桜。
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この緊急事態を、
全面的に活用するつもりです。
書きかけの本の執筆も進む。

東京の芝大門にある㈱True Dataも、
原則的に全社員リモート勤務となった。

だから再来週の取締役会も、
Web会議となる。

東京・小平の第一屋製パン㈱でも、
役員会はテレビ会議かWeb会議を検討中。

しかしそれでも、
ソーシャルディスタンシングを堅持して、
顔を合わせてディスカッションするのが、
いいという気もする。

それにしても、
安倍晋三首相の緊急事態宣言。
足並みが揃わない。
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7都府県の知事はすぐに、
住民への外出自粛を求めた。

しかしそれ以上の具体的な措置に関して、
対応は様々だ。

東京都の小池百合子知事は、
幅広い業種業態に、
休業を求めようとする。
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首相は緊急事態宣言を発したものの、
それは外出自粛の要請までで、
踏み込んではいない。

政府と7都府県は今日、
テレビ会議を行った。

百貨店はどうか。
総合スーパーはどうか。
ショッピングセンターはどうか。

スーパーマーケットは、
ドラッグストアは。

理容院・美容院はどうか。
ホームセンターに、
休業を求めるか。

ディナーレストランや
ファミリーレストラン、
ファストフードはどうか。

東京都は踏み込んで、
独自の休業要請案をもっていた。
100㎡超の商業施設や娯楽施設に、
休業を求めるという内容だった。

外出自粛と休業要請。

その方針にずれがあった。

その東京都の案を察知した政府は、
「外出自粛の効果を見極めてから、
休業を求める」という方針を出した。

「食堂や喫茶店」「百貨店やスーパー」は、
営業するのが政府案だった。

東京都は外出自粛と休業要請を、
同時に行うという方針だったが、
宣言直後に休業要請しにくくなった。

実際、政府は東京都に、
休業要請を2週間先送りするよう求めた。

そこで東京都は休業要請の公表を、
見送ったものの、
10日の発表を目指すと決めた。

新型インフルエンザ等対策特別措置法は、
自治体には対処方針を守る、
法的な義務を求めていない。

それでも政府と関係自治体とは、
しっかり議論し合って、
最も効果的な対応を実施すべきだ。

都内での生活必需品購入ができなければ、
都民は周辺の県や地方に動く。
学生やアルバイトも地方に帰省する。

これは人間の移動を伴って、
コロナ拡大の歯止めに反する。

政府はさらに、休業要請によって、
経済が打撃を受けると心配した。
とくに中小企業や個人事業主は、
経営が苦しくなる。

東京都は日本のGDPの2割を占める。
「東京が止まれば日本が傾く危機感は強い」

一方、吉村洋文大阪府知事は、
まずは外出自粛に取り組む。
休業要請は外出自粛の後に行う。
政府の方針に従った。
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東京以外の6府県はほぼ同じ考え方だ。

こちらは休業要請をしても、
その保証をどうするか。
財源問題があって決断できないからだ。

結局、東京都も具体策を示すのは、
緊急事態宣言から3日後の、
10日金曜日となった。

商業はその間、どう対処するか。
政府と東京都とは足並みがそろわず、
迷走する危険性がある。

アメリカでも合衆国トランプ大統領と、
ニューショーク州クオモ知事との間に、
激しいやりとりがあった。
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そのやり取りの中で、
クオモ知事のリーダーシップが、
高く評価された。
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小池百合子知事も、
クオモ知事の在り方を見ている。

私の見方。

まず第1に、
外出自粛と休業要請の整理が必要だ。
同時にするか、自粛して、
様子を見てからするか。

これは同時にすべきだ。

外出自粛はこれまでもやってきた。
休業要請や使用制限が伴わねば、
効果は半減する。

しかし第2に、
それも地域ごとに異なるべきだし、
業態ごとにも社会的機能を見定めて、
明確な方針を出すべきだ。

7都府県に緊急事態宣言がなされたのは、
もともと地域ごとの違いを、
前提としているからだ。

そして第3に休業要請をしたら、
その営業保証をすべきだ。

国と自治体とが、
相応にそれを分担することになる。

東京に関しては一刻も早く、
使用制限をするべきだと思う。

東京都医師会が悲鳴を上げている。
医療崩壊は避けねばならない。

真摯な議論と迅速な結論。

政府と東京都が、
国民、都民のために、
それをしなければならない。

ただし100㎡超の商業施設に、
休業要請するのは、
トンチンカンだと思う。

営業できる100㎡以下となると、
コンビニ業態やファストフードだ。

これでは逆に小型店に顧客が殺到して、
密集・密閉・密接回避に反する。
感染拡大につながる。

ソーシャルディスタンシングを徹底して、
生活必需品や飲食の提供をすべきだ。

ここでは業態の概念を活用してほしい。

アメリカではウォルマートやクローガー。

ウォルマートnews|
コロナ対策で4/4から入店制限と一方通行動線管理実施
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クローガーnews|
新型コロナ対策として全店舗で4/7から入店制限を実施
The Kroger Co  Signage

イギリスではテスコ。Dave Lewis - Unilever Executive

入店制限とSocial Distancingで、
国民の生活を支えている。

その意味では日本でも、
民間商業の方が先行している。

商人舎SuperNews。
イオンnews|
7都府県57施設内の専門店を臨時休業

イオン㈱は緊急事態対象の7都府県の、
イオンモールやイオンタウンなど、
57施設で4月8日(水)から当面の間、
専門店を臨時休業する。

総合スーパーとスーパーマーケットは、
営業する。

営業継続店舗では、
7項目の感染拡大防止対策を徹底する。

⑴顧客が直接手を触れる箇所と買物カートのアルコールによる拭き上げの実施。
⑵惣菜のばら売り、試食販売の中止。
⑶店舗の出入口の開放と店内換気の実施。
⑷体調チェックリストの活用と、
従業員の体調管理の徹底。
⑸従業員の手洗い、うがいの励行と
アルコールによる消毒の実施。
⑹食品担当者と接客部門担当の従業員のマスク着用。
⑺感染拡大防止についての店内放送実施。

三越伊勢丹news|
緊急事態宣言が解除されるまで首都圏6店舗臨時休業

㈱三越伊勢丹ホールディングスは、
百貨店6店舗と小型店全店を臨時休業する。
4月8日(水)から
緊急事態宣言が解除されるまで。

㈱ファーストリテイリングは、
すでに4月4日と5日に、
外出自粛要請の出ていた4都県で、
ユニクロ106店を臨時休業している。

㈱ニトリホールディングスは、
大阪府、兵庫県の店舗を中心に、
計67店舗を臨時休業する。

㈱良品計画も、
臨時休業する。

緊急事態宣言とともに、
営業自粛は進んでいる。

必需品販売は継続する。
ソーシャルディスタンシングを徹底する。

商業はこれで頑張ろう。
足並みは揃う。

〈結城義晴〉

2020年04月07日(火曜日)

スーパーピンクムーンとクオモ知事と「コロナ軍との戦い方」

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2020年最大のスーパームーン。

月が地球に近づいている。
だから1年でもっとも、
大きくて明るい。

しかも4月の満月は、
アメリカの農業暦では、
「ピンクムーン」という。

ツルハナシノブの開花の時期の満月。
ピンク色の花をつけるから、
ピンクムーン。
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このピンクムーンは、
幸せをもたらしてくれる。

今日、安倍晋三首相が、
緊急事態宣言。
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国民が一丸となって、
新型コロナに取り組まねばならない。

対象とされたのは7都府県。
東京・神奈川・埼玉・千葉の首都圏と、
大阪・兵庫の関西圏、そして福岡。

期間は、
明日4月8日午前0時から、
5月6日まで。

この宣言を受けて、
7都府県の知事は、
外出自粛・営業休止などを、
都府県民や企業に要請する。

「ほぼ日」の糸井重里さん。
今日のダーリンで、
コロナとの戦い方のあらすじを書いた。p_itoi-448x484
「もともと、ほんとうは
人類の60%にまで感染させて、
そこまでは戦いをやめないという
とんでもない敵だった」

「こういう戦いで、
敵側のコロナウイルス軍だったら、
人類軍に、
なにをされたらいちばん困るか、
それを考えて、
専門家の方々は
メッセージを出している」

「コロナ軍は、
人間に乗っかることでしか繁殖できない。
ひとりひとりの人間は、
敵であり獲物であり乗り物だ」

「結局、コロナのやつらは、
人間に頼りっきりなのである」

「人間の身体が活発に動けば動くほど、
人間の身体が集まれば集まるほど、
そして、
人間が身体的に交流すればするほど、
コロナの戦いは易易と
勝利していくというわけだ」

「ぼくらが止まれば、
ウイルスは止まる」

「そういう単純な法則で、
今日からを過ごすことにしよう」

「そして、コロナ軍は
ぼくらの心や頭には入り込めないのだ!」

避けるべき基本は三密。
密閉空間、
密集場所、
密接場面。
index
そのための緊急事態宣言。

手洗いを励行する。
手洗い

正しい手洗いの手順。2手洗い

消毒もする。消毒

そして咳エチケット。
seki

四の五の言う前に、
自分の責任を果たそう。

そうは思うが、しかしそれでも、
日経新聞巻頭コラム。
「春秋」
この新聞にしては珍しく辛口。

「ちぐはぐ」の語源は、
「鎮具破具」
俗説ではあるが。

「鎮具(ちぐ)は金づち、
破具(はぐ)はクギ抜き。
この2つをあべこべに使うような仕事を
“ちぐはぐ”と呼ぶようになった……」

「1月下旬から始まったコロナ危機は、
政府も世間も、道具の使い分けを
間違えてばかりだった」

金づちとクギ抜きの使い方を間違えたら、
大工仕事はまともにならない。

具体的に列挙する。
「ごく当初は、
人から人への感染は起きない
と高をくくっていた。
中国で災禍が広がったあとも
往来は続いた」

これが根本的な判断ミスだ。

「それが2月の末には、
唐突に全国一律休校へと急転換。
3月は自粛と緩みが交錯して過ぎ、
ついに緊急事態宣言が出る」

「くだんの”布マスク2枚”の
がっかり感といったらない。
かの”30万円給付”も、
大きな数字が目を引くわりには
中身がややこしい」

同感だ。

コラムは警告する。
「国や自治体は、
道具の使い方を誤るなかれ」

アメリカやイギリスにも学ぶ。
イタリアやスペインの失敗にも、
ドイツや台湾の一応の成果にも、
学び続ける。

「わたしたちも心を平静に保ちたい」
その通り。

日本の感染数や死者数が少ないとすると、
総体的に見れば日本国民の成果だ。

コロナは例外なく科学的にやって来る。
われわれも科学的・合理的・論理的に闘う。

「誰かが誰かを
非難するなら、

私を非難せよ。
他に責任のある者はいない」
ニューヨーク州アンドリュー・クオモ知事。
ロックダウン(都市封鎖)のときの発言。
kuomo
毎日午前中に「Daily briefing」をする。
新型コロナウィルスについて、
最新の情報を語り、
州民への具体的な要請をする。

その鮮明なメッセージによって、
圧倒的な支持を得ている。

「卓越したコミュニケーション力で、
州民のみならず全米の信頼を集めている」
毎日新聞「余禄」が評価する。

今日の安倍首相の会見と質疑を、
初めから終わりまで丁寧に見た。

話し方、受け答えでわかる。
クオモ知事とは、
残念ながら、違う。

内容が乏しい。
言い訳が多い。
訴えるものがない。
質問にまともに答えない。

生中継は、
人物を浮き彫りにする。

しかしそれも現実であるし、
結局は私たちが選んだ総理だ。
すぐに替えることもできない。

こんなことでがっかりしては、
コロナ軍には勝てない。

都府県知事たちに頑張ってもらおう。
この構図はアメリカと同じだ。

「ぼくらが止まれば、
ウイルスは止まる」

私はそう考えて、
自分のやるべきことに、
専念し、邁進することにした。

スーパーピンクムーンが、
幸せをもたらしてくれるに違いない。

〈結城義晴〉

2020年04月06日(月曜日)

ソーシャルディスタンシングと「利他性・ナッジ手法」

Everybody! Good Monday!
[2020vol⑭]

2020年第15週。
4月第2週。

安倍晋三首相が明日7日、
緊急事態宣言を発令する。
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対象は東京、神奈川、埼玉、千葉、
そして大阪、兵庫、福岡の7都府県。
期間は1カ月程度、
つまりゴールデンウィーク明けまで。

呑気な気分でいてはいけない。

具体的な措置は、
都道府県知事が決める。

ただし日本の法律では、
「ロックダウン(都市封鎖)」はできない。

鉄道や道路、港湾などの強制的な封鎖や、
外出禁止の強制などはされない。

JRや私鉄、地下鉄のダイヤなどは、
通常通り運行される。

スーパーマーケットとコンビニ、
ドラッグストアなどは、
ライフラインとして、
通常通り営業される。

この機に乗じて高売りをする店など、
出てこないことを願うものだ。

いつも通りの営業を続ける。
そしてソーシャルディスタンシング。

このブログで何度も報告してきた。
「social distancing」
直訳すれば「社会的な距離」。
感染予防のために、
他者との物理的な距離を空けること。

世界保健機関(WHO)は勧告している。
「Maintain at least 1 metre (3 feet) distance between yourself and anyone who is coughing or sneezing」
「咳やくしゃみをしている人との間で
少なくとも1m(3フィート)の距離を保つ」

アメリカでは6フィート(約1.8m)、
イギリスは2m。
国が目安を示している。

日本ではsocial distancingの目安はない。
しかし、この距離を保ったうえで、
消毒を頻繁に行う。

個々の企業や店舗で検討する必要がある。

手洗い、うがい、マスク、
不要不急の外出は控える。
密閉・密集・密接の「三密」を避ける。
そしてsocial distancing。

これを徹底すれば、
絶対に感染しない、感染させないと、
自信をもつこと。

日経新聞「オピニオン欄・核心」。
西條都夫上級論説委員執筆。
「社会の免疫力高めよう」

コロナウイルスの目に見えない脅威に
どう対処するか。

究極の解決策は治療薬やワクチンの開発。
これはずっと言われていることだ。

もう一つが、
「感染症への耐性の強い社会をつくる」

きわめて抽象的な表現だが、
「耐性の強い社会」。

西條さん。
「そのために鍵を握るのは、
国民一人ひとりの行動変容である」

どう変容させる必要があるのか。

「頭では”危険””やめたほうがいい”と
分かっていることを往々にして
人はやってしまう」

背景にあるのは根拠のない思い込み。

これを社会心理学では、
「正常性バイアス」という。
「自分に都合の悪い情報を
過小に評価する認識のゆがみ」

このバイアスは、
ときに大きな悲劇を生む。

そこで大竹文雄大阪大学教授が登場する。
行動経済学が専門。
政府の新型コロナ専門家会議臨時メンバー。
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調査研究の結果、
行動変容を促すキーワードは、
「利他性」であることを突き止めた。

自分だけでなく、
他人のためにもなるという
“利他性”を軸にしたメッセージのほうが
はるかに効き目があったのだ。

大竹教授の見解。
「ちょっとした気づきを与えて
人の行動を変える”ナッジ”の手法が
ウイルスの感染防止にも有効だ」

「ナッジ」(nudge)は、
「肘(ひじ)で軽く突っつく」こと。

行動経済学や行動科学分野において、
人々が強制によってではなく
自発的に望ましい行動を選択するよう
促す仕掛けや手法を示す。

西條さんは書く。
「とりわけ感染しても
症状が軽微ですむことの多い若者に
“あなたが『3密』状態を避けることが、
周囲の人の命を助けます”
というメッセージをSNS経由などで
届ける意味は大きい」

大竹教授。
「人のことをあまり考えてない人にこそ、
この種の呼びかけはインパクトがある。
普段から他人を気遣っている人は
はじめから利他的に行動する」
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都会の若者の行動変容につながる洞察だ。

「利他性」と「ナッジ」の手法。
すぐれた指摘だ。

これは個人でも、
店や会社でも、
取り入れることができる。

商人舎に届けられた季刊誌。
「明治マーケティングレビュー」
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私の連載は第47回。
「小売業のスーパーマーケティング」
今回のタイトルは、
「安い=良い」のマーケティング。

私の今週のスケジュールは、
すべてがキャンセルとなった。

ふつうに生活し、
深くものを考える1週間としよう。

では、みなさん、
今週も「利他と無私」。
そしてナッジを。
Good Monday!

〈結城義晴〉

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