結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年10月07日(金曜日)

セブン&アイ「100日プラン」に物申してダラスに出発

「100日プラン」
セブン&アイ・ホールディングスが、
井阪隆一CEOのもとで策定した、
中期3カ年計画。

井阪CEO就任時に、
「100日を目安に重点課題を洗い出す」
と表明したからこのネーミング。

内容を見て、
がっかりした。

2017年からスタートして、
2019年まで。

ん~。

細かな数値は発表されていないが、
まず3カ年計画という構想が、
物足りない。

2020年には、
東京オリンピックが開催される。
したがって少なくとも、
2020年を挟む6カ年計画と、
さらに9カ年計画でなければいけない。

3年+3年+3年。
ホップ、ステップ、ジャンプ。
最後の3年は朧げなものでもいい。

中期計画を重ねて、
将来の夢を語ることが大事だ。

100日でそれができるか。
そんな反論が来そうだが、
それをやるのが現在の、
セブン&アイのトップの仕事だ。

「グループ経営における新たな方向性」は、
「全国レベルでの総合的な
商品・サービスの展開」が基本で、
エリア・業態ごとの「選択と集中」を図る。

H2Oリテイリングとの提携が目玉。

7月にセブンの側から、
H2Oに頼みに行った。

関西の3百貨店を引き受けてもらう。
その代わりに、
H2OのSポイントを、
関西のセブン-イレブンが導入する。

ん~。

「中期3カ年計画重点施策」
①成長事業強化は、
セブン‐イレブン・ジャパンと、
7-Eleven, Inc。

その国内コンビニは、
日経新聞によると、
年間1800店の出店計画を、
100店減らして1700店とする。
閉店計画は600店を800店に増やす。

つまり店舗出店スピードを落して、
収益性の向上を図る。

ん~。

②構造改革事業改善は、
不動産再開発を含めて安定成長を実現。

安定成長か。

③シナジー効果は、
セブンプレミアムとオムニチャネル。

④選択と集中は、
H2Oグループとの取り組み等。

ん~。

そして2019年度連結数値目標。
①営業利益4500億円
②ROE10%

全体に株主のほうを向いている。
これが一番、気にかかる。

何かを止めたら、
何かを始めなければいけない。
何かを減らしたら、
何かを増やさなければいけない。

何かを減らして、
収益だけを上げる。

これは企業を買い取った、
ファンドのやり方だ。

これで鈴木敏文さん不在の、
全軍を動かせるか。

役員全員と徹底的に議論して、
死ぬほど考えに考え抜いて、
この「100プラン」をつくったのかなあ。

お客さんと社員・従業員のことを、
一番大切にしてほしいものだ。

鈴木さんのようにやる必要は、
全然ないよ。

さて、アメリカのウォルマート。
日経新聞にニューヨークから、
特派員報告。

2017年度の米国内新規出店を、
55店舗に抑える。
前年度比58%減。

2016年度は130店舗の計画。
スーパーセンターを減らして、
ネイバーフッドマーケットを増やす。

2015年度の新店は230店だった。

2017年はその代わりに、
ネット販売の拡充に投資を振り向ける。

アマゾン・コムを猛追する。

ここに焦点を絞る。

17年度の投資額は約110億ドル、
1ドル100円で1兆1000億円。

これは16年度と同じ水準。

16年度のネット関連投資は11億ドル。
月刊商人舎9月号でも報じたが、
ジェット・コムを33億ドルで買収して、
「打倒アマゾン」を明確に打ち出す。

ウォルマートはいつもいつも、
具体的で鮮明な政策を表明する。

セブン&アイにも、
それがほしい。

さて私は、
今朝6時に家を出て、
成田国際空港へ。

ベイブリッジから見る、
ヨコハマベイ。
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秋の横浜は、美しい。

昨日までのミドルマネジメント研修も、
本当に充実していた。

疲れは溜まっているが、
この美しさがそれを癒してくれる。

今回は、毎年2回の恒例、
イオンリテールのアメリカ視察ツアー。

選抜された優秀社員10名との研修。
ダラスからニューヨークまでの、
4泊6日の弾丸ツアー。

第2ターミナルに到着し、
チェックインして、
会議室で結団式。
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吉田元さんが司会。
人材育成グループマネージャー。
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それから1時間10分の講義。
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到着するとすぐに店舗視察をする。
したがって、ここでは、
この研修の目的と基本の考え方、
それからダラス市場の動静と、
主力小売業の最新動向を解説。
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イオンリテールも上半期、
厳しい決算だった。
しかしこの研修で成果を挙げて、
秋の営業活動にも、
大いに貢献しよう。

そう呼び掛けて、
活を入れた。
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そして出発前に記念写真。
人数が少ないからこそ、
充実した濃い研修内容になる。

そう確信して、ダラスに出発。
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私はむしろ、ワクワクしている。
帰国は10月20日。

ハロウィン商戦真っただ中。
大統領選挙も佳境に入る。

そんなアメリカ合衆国を、
ドキドキワクワクしつつ、
よりよく学ぶ。

ご期待ください。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2016年10月06日(木曜日)

セブン&アイ・H2O提携と第10回ミドルマネジメント研修終了

今日も『折々のことば』540。
編著者の鷲田清一さんとは、
なんと波長が合うのだろう。

おんぶに抱っこ
(言い習わし)

「何から何まで他人に頼りっきり、
段取りもみな他人にしてもらうこと」

「でも、おんぶと抱っこでは、
親子の視線のありようはまったく逆」

「抱っこでは子の視線は親に向かう。
親も子の顔色がよくわかる」

「おんぶでは子の視線は
親が見ている対象のほうに向かう」

「子は親の背のぬくもりを感じながら、
その肩越しに、親と同じものを見やる。
まなざしが外へと開かれてゆく」

おんぶのほうが、いいのか。

私がよく使う言葉が、
おんぶに抱っこに肩車。

全部、親持ちの子供状態。
これはいけないが、
子供にとっては、
肩車が一番、気持ちいいい。

さて、セブン&アイ・ホールディングス。
上半期(3~8月)決算発表。
売上高2兆8661億6700万円、
前年同期比4.3%減。
営業利益1814億6600万円、
これは5.2%増、
経常利益1826億1600万円、
これも7.0%増。
セブン-イレブンをもっていると、
この面では強い。
営業面では増益。

そして当期利益334億8000万円、
イオンのように赤字ではないけれど、
前年同期比マイナス60.4%の大減益。

セブンプレミアムは半期で、
20.4%増の5950億円。
年間計画は1兆2000億円だが、
これは「順調」との発表。

ただし、ポータルサイト「omni7」は、
抜本的見直し。

この上期決算以上のサプライズは、
H2Oリテイリングとの資本業務提携。

関西のそごう・西武店舗は、
H2Oに移管承継される。

これはセブン&アイは助かる。
H2Oは関西圏の百貨店ドミナントが、
一応、厚くはなる。

しかしH2Oにとっては、
お荷物にもなりかねない。
だからセブン-イレブン・ジャパンが、
H2OグループのSポイントを、
関西圏のセブン‐イレブン店舗に導入。

H2Oのポイントシステムは、
一挙に巨大化する。

セブン&アイとH2Oは、
それぞれの発行済株式の3%相当を、
相互に持ち合う方向で協議して、
資本提携する。

鈴木敏文さんがCEOだったら、
この意思決定は、どうなったか。

それを想像してしまう。

仮に資本提携が進んだとして前期は、
セブン&アイが売上高6兆0457億円、
経常利益3502億円。
H2Oが9157億円、経常利益231億円。

単純計算で、
売上高7兆8771億円、
経常利益3733億円。

イオンの前期年商8兆1767億円に迫るし、
経常利益1797億円は凌駕できる。

しかし、もともとセブン&アイは、
規模の論理を前面に出す企業では、
なかった。

経営の質を追求した。

H2Oとの資本業務提携は、
アッと驚く話題づくりにはなるけれど、
経営品質はどうなるか。

オムニチャネルをどうするか、
イトーヨーカ堂はこのまま縮小か、
スーパーマーケット群は、
どうするか。

明らかになっていない課題は多い。

意思決定をそれこそ、鈴木敏文さんに、
おんぶに抱っこに肩車でやってきた。

集団志向にだけは、
陥ってはならない。

これだけは言っておこう。

さて、私は神奈川県湯河原。
第10回ミドルマネジメント研修会も、
最終日を迎えた。

台風一過。
秋空の拡がる朝。

そんな戸外とは関係なく
研修会場の大観の間では、
第2回理解度判定テスト。
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2日目の講義内容から、
設問が出される。
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計数問題には電卓をたたいて、
回答を求める。DSCN9750.-1

記述式の設問には、
自分の言葉を絞り出す。
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この2回目のテストを終えると、
ミドルマネジメント研修も最終盤。

第1・2講義は高野保男講師。
タクト企画代表。
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テーマは作業システムとLSP。DSCN9795-1

オペレーションマネジメントがテーマ。
ムダ・ムリ・ムラをなくす。
そして人時パフォーマンスを、
最大限に高める仕組みづくり。

豊富な事例や動画で、
わかりやすい講義。
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作業改善からバックヤードづくりまで、
具体的な講義は目からウロコ。
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そして第3講義は
「ドラッカー入門-マネジメントの急所」
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講師は井坂康志さん。
ドラッカー学会事務局長、
ものつくり大学特別客員教授。
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ドラッカー・マネジメントの原点から、
フィードバック分析まで、
実に有意義な解説をしてくれた。

恒例のQ&Aでは
3人からの質問。

口火を切ったのは、
㈱ダイナムの野中亮治さん。
人材開発部教育担当。
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それから㈱万代の2人。

西宮前浜店チーフの田中雄治さん。
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萱島店店長の藤本光哲さん。
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井坂さんはひとつひとつの質問に、
丁寧に答えてくれた。
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少しずつすこしずつ、
上田惇生先生に似てくる気がする。

ありがとうございました。

ドラッカー大好きの高野さんも、
井坂さんの講義を受講。
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心より感謝。

最後は結城義晴の総括講義。
「自ら変われ」
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サービス・イノベーションの本質を
解き明かしつつ
ミドルマネジメント・イノベーションを、
訴える。
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知識商人として、
学んでいくことの大切さを、
唄える。
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最後の言葉は、
マザーテレサ。

Be careful of your thoughts,
for your thoughts become your words;
思考に気をつけなさい、
それはいつか言葉になるから。

Be careful of your words,
for your words become your deeds;
言葉に気をつけなさい、
それはいつか行動になるから。

Be careful of your deeds,
for your deeds become your habits;
行動に気をつけなさい、
それはいつか習慣になるから。

Be careful of your habits,
for your habits become your character;
習慣に気をつけなさい、
それはいつか性格になるから。

Be careful of your character,
for your character becomes your destiny.
性格に気をつけなさい、
それはいつか運命になるから。DSCN9896-1

そして最後のメッセージは、
「自ら変われ」

自分の行動を変えよ。
自分の在り方を変えよ、

自分自身を変える必要はない。
自分の強みを伸ばせ。

2泊3日のミドルマネジメント研修会。
長時間にわたるご清聴を感謝したい。DSCN9909-1

今回の参加者は、
かならずそれができる。
期待しつつ、私は確信していた。
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午後3時15分。
事務局が見送る中、
バスが静かにホテルを出発した。
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この研修の冒頭で、私は、
「脱グライダー商人」を提起した。

それはおんぶに抱っこの、
サラリーマン根性を否定することだ。

「抱っこでは子の視線は親に向かう。
親も子の顔色がよくわかる」

「おんぶでは子の視線は
親が見ている対象のほうに向かう」

どちらも、いいものだ。
しかし、仕事は、
いつまでもおんぶに抱っこでは、
いけない。

肩車も一番気持ちいいが、
それもいけない。

脱グライダーであらねば。

セブン&アイも、
たったひとりの強いパワーで、
引っ張られる集団であっては、
いけない。

〈結城義晴〉

 

2016年10月05日(水曜日)

イオン上期決算とミドルマネジメント研修の「自分への厳しさ」

恥ずかしさとは、
表現の稚拙さではなく、

これが小説だと
思いこんでいる世界の
狭さ、せこさに
感じるものかもしれません。

昨日の朝日新聞『折々のことば』
小説家・角田光代も49歳。
座談会「小説家になるということ」の発言。

恥ずかしさは、
世界の狭さ、
せこさ。

自分に厳しい。

角田は20歳頃に書いた小説を再読。
たぶん、1987年の処女作だろう。
「さかあがりができなくなる頃」
これは第11回すばる文学賞候補となった。

角田は言う。
「小さい枠で小説を捉えていて、
書いたものはさらに小さかった」

編著者の鷲田清一さん。
「人生も同じ」と述懐。

「枠を広げるには、
すぐには理解できない本を読み、
世界を見る別の目を、
さらには世界に添えるべき
複数の補助線を、
もつことが必要だ」

「複数の補助線」
ピーター・ドラッカーの言葉を使ったか。

自分への厳しさが、
成長を促す。

さてイオンの上期決算。
営業収益は4兆1118億3700万円、
前年同期比0.9%増、
営業利益723億6700万円、同0.1%増、
経常利益731億5600万円、同0.4%増。
営業利益率は1.76%、
経常利益率は1.78%。

ここまでは一応の、
微増収微増益。

ただし、純利益は赤字。
マイナス53億7200万円。

総合スーパー事業は、
イオンリテールと、
イオン北海道、イオン九州の3社。
その3社の総計は、
営業収益1兆5019億5200万円、
これは9.6%増。

ダイエーから3社へ、
総合スーパー店舗を移管して、
その分が増収要因となった。

ただし営業損失が183億1800万円。
前期から96億500万円減益となった。

SM・DS事業は、
スーパーマーケットとディスカウントストア。
営業収益1兆4484億8800万円で、
こちらは7.0%の減収。

ただしこれはダイエーの、
総合ス―パー店舗移管の影響で、
それを除けば増収。

営業利益は、135億1500万円で、
121.4%の増加。

小型店事業は好調。
まいばすけっと・アコレ。
営業収益 1906億0700万円、
対前年同期比7.0%増、
営業利益22億9500万円、同6.1%増。

さらにドラッグ・ファーマシー事業は、
営業収益3114億6300万円、5.8%増、
営業利益107億4600万円、30.9%増。

ドラッグストアも好調。

イオン銀行の総合金融事業は、
営業収益1838億6100万円、4.9%増、
営業利益317億8500万円、16.5%増。
これも好調。

ディベロッパー事業は、
営業収益1554億5000万円、17.2%増、
営業利益208億でマイナス0.4%。

サービス・専門店事業は、
営業収益3923億2100万円、4.7%増、
営業利益158億4800万円、マイナス3.4%。

これらは増収減益。

最後に国際事業は、
営業収益2053億0100万円で、5.4%減、
営業損失35億3000万円と、
前期から25億6100万円の減益。

総合的にみると、
①ダイエーからの店舗移管で、
売上げは増えたが利益は減った。

その結果、
②総合スーパー事業が、
さらに利益の悪化を招いた。

③小型店、ドラッグストアと、
イオン銀行は好調である。

そして④純利益は赤字。

新店やリニューアル店舗には、
いいものがみられるが、
既存店はまだまだ。

これだけの図体の会社となると、
その既存店群を一挙に、
大改装するわけにはいかない。

こういった決算は続くだろう。

イオンの総合性は、
総合スーパーの総合性だけでなく、
業態の総合性を意味する。

それがイオンの強みだろうが、
営業収益的に核となっているのが、
総合スーパー、とりわけイオンリテールだ。

この改革がイオンの根本問題である。

さて、私は湯河原で、
第10回商人舎ミドルマネジメント研修会、
その2日目。

2日目の朝は、
恒例の理解度判定テスト。
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8時には全員が臨戦態勢。

そして15分後にスタート。
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10回目の今回は、
テスト形式を大きく変えた。
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記述式のテストであることは変わらない。
しかし今回は、講義で理解できたことを、
自分の言葉で書いてもらう。
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皆の鉛筆の音、
消しゴムの音、
そしてため息。
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30分間の格闘。
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皆、よく頑張った。

そして今日の第1講義は、
結城義晴の出番。
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はじめにテストの振り返り。

回答は自分の言葉でいい。
これまで実務で学んでいること、
経験してきたことをベースに、
自分らしさを出して回答すること。
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それが大事。
それを商人舎は評価する。
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理解度テストの内容から入って、
業種、業態、フォーマットの戦略論を語った。
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第2・3・4講座は、白部和孝講師。
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シラベ・リテイル・システム研究所代表。
川崎進一先生、藪下雅治先生の系譜をついで、
いまや日本の流通業界トップの係数の先生。

ミドルマネジメントにとって、
必須のフィナンシャルマネジメントを、
現場の数値を中心に、
丁寧に指導してくれる。
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計数の問題を出し、
1人ずつマイクで答えさせる。
緊張感のある講義だ。
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昼食をはさんでの3時間、
ありがとうございました。
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コーヒーブレイクは、
安らぎのひと時だ。
O

受講生たちは各自、情報交換。
O

あちらでも。
O

こちらでも。
O

自社同士で。
O

講義を聞き、テストを受ける。
経験の共有で、
一体感が生まれる。
O
それが2泊3日の缶詰研修の良さだ。

そして午後3時から8時までは、
私の担当。
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ミドルマネジメントの方法を、
マネジメント理論の変遷から説き起こして、
最新の理論と技術までを説明。
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レガシーなチェーンストア理論の、
その弊害を指摘しつつ、
ドラッカーのマネジメントを解説。
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4時間話し続けても伝えきれない。
そんな思いがわいてくる。
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のども枯れはてた。
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最後はケン・ブランチャードの、
リーダーシップ論とチームマネジメント。
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長時間のご清聴に、感謝。

枯れたのどと、
疲れた体には、
1杯のビールと、おいしい食事がなにより。

受講生たちも、
夕食時間は楽しみだろう。
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今夜は牛肉、刺身、
あわび、マツタケのごちそう。
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食欲も進む。
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派遣してくれた企業の皆さん、
受講生たちは元気いっぱいですよ!
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食事が終わると昨夜同様、
皆が自習のために集まってくる。
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学び合うグループ。
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粛々と自習する人たち。
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こうして2日目の夜もふけていく。

自分への厳しさ、
それが成長を促す。

〈結城義晴〉

2016年10月04日(火曜日)

大隅良典ノーベル賞受賞と第10回ミドルマネジメント研修会

顕微鏡
少年の夢らんらんと

奈良県橿原市・北野年子〉

大隅良典さん。
ノーベル医学生理学賞受賞。

おめでとうございます。

東京工業大栄誉教授。
1945年、福岡市生まれ。

朝日新聞『天声人語』は、
文学的。

「出発点はすべて顕微鏡観察だった」

モットーは、
「現象そのものを
大切にする。

自分の目で確かめる」

「生物学の王道だからです」

いや、仕事の王道。

小売流通業でも、
現場を大切にする。

自分の目で見、
自分の耳で聞く。

「顕微鏡を愛し、
顕微鏡に愛された研究生活」

「オートファジー」の仕組みを、
基礎研究として解明。

植物や動物など生物が、細胞内で、
不要なたんぱく質を分解して、
再利用するメカニズム。

日本人受賞者は、
3年連続で25人目。
生理学・医学賞は、
昨年の大村智さんに続いて、
2年連続で4人目。
大村さんは、
北里大学特別栄誉教授で、
日経新聞『私の履歴書』に登場した。

大村先生も大隅先生も、
すばらしい。

日本人として誇りに思う
うれしいニュースだ。

ただしノーベル経済学賞は、
いまだ日本人は受賞していない。

こちらは、さみしい限りだ。

さて、今日から、
第10回ミドルマネジメント研修会。
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3日間、ニューウェルシティ湯河原。

朝、9時過ぎのこだまで、
新横浜から熱海へ向かう。

しばらく走ると、富士の姿。
O

神奈川から望む富士も、
すばらしい。
O

30分ほどで熱海駅。
O

駅舎は建替え工事が進められてきた。
いよいよ最終段階。
O

熱海駅の開業は1925年(大正14年)。
90年が経過している。

ビルの耐震化と、
観光地の玄関口にふさわしい駅へと、
2014年秋から改修工事を実施。
O
2年をかけて、
明るく開放感のある、
駅と駅ビルに生まれ変わる。
老朽化した駅も、
それなりに趣があって、
思い出深いけれど。

研修ホテル前で、
成功を期して恒例の記念撮影。
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そして午後1時、
研修会はスタート。
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はじめは結城義晴の講義。
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テーマは、
ミッション・マネジメント。
「私たちの小売り流通・サービス産業」
副題は商業現代化・基幹産業化と、
知識商人の役割。

マネジメントの体系図を、
ホワイトボードに書き込む。
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そのうえで、
中堅幹部として、
この研修会で、
何を学ぶのかを解説。
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商業近代化の歴史と、
現代化のための思想。

2時間半、声を張り上げて、講義。DSCN9928-1
私は3日間で7時間の講義を担当する。
初日から力が入った。

その後は、鈴木哲男先生が担当。
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㈱REA代表。
52週MDの大家。

月刊商人舎では、
長い長い論文を、
しかも実務に即した内容で執筆。
その内容はいつも秀逸。

午後4時から8時まで、
休憩をいれながらの3時間半、
語ってもらうのは3つのテーマ。
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マーチャンダイジング、プロモーション、
ストアコンパリゾンの基礎知識から、
実践52週MD、
競合店対策の実際まで。

鈴木先生は、
ホワイトボードを駆使して解説。
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受講生は、余さず書き写す。
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ミドルマネジメント研修の初日は
鈴木哲男さんと結城義晴のコンビ。
無事に終了。

明日は白部和孝先生と、
結城義晴の2人で講義する。

その白部さんが、
台風18号より一足先に、
福岡から登場。
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年に2回の3人のショット。

鈴木さんとは、
月刊商人舎次号の特集の話題で、
大いに盛り上がった。
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食事の後は、
研修会会場の楽屋で
月刊商人舎の原稿執筆。
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いい原稿内容になりました。
ご期待ください。

そのころ、
研修会会場では
今日の復習をする受講生たち。
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明朝、理解度判定テストがある。
そのための復習と自習。
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みんな頑張っている。
私も、これから深夜まで、
雑誌の最終編集作業。

お互いに頑張ろう。

現象そのものを大切にしよう。
自分の目で確かめよう。
自分の頭で考えよう。

それが脱グライダー商人だ。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2016年10月03日(月曜日)

資生堂、ライオン、ユニ・チャームの提携と「高い志」

Everyone! Good Monday!
[2016vol40]

2016年第41週、
10月の初めの週です。

残暑が残るといいながら、
以外に短い残暑でした。

あっという間に、
もう秋の真ん中。

しかし台風18号。
非常に強い。

今日は沖縄の南海上を北上。
今夕から明日の明け方にかけて、
暴風域を伴って沖縄や奄美に接近。

猛烈な風が吹き、
海は猛烈なしけ。

その後、東シナ海を北寄りに進み、
明日の夜から明後日にかけて、
九州北部に近づく恐れがある。

明日は商人舎第10回目の、
ミドルマネジメント研修会。

開催します。

東海道新幹線の熱海駅。
そこから湯河原へ。

待ってますよ。

一番、危ない人が、
福岡在住の講師の先生。
白部和孝さん。

空の便は、
那覇発着便を中心に、
200便以上が欠航。

ああ、日本台風列島。
最悪を覚悟して、
最善を尽くせ。

よろしく。

満月と手を繋ぎをる動悸かな  
〈朝日俳壇より 養父市・足立威宏〉

狭い盆地で、満月は身近にいる。
だから満月と手を繋いでいる気分。

その向こうに台風来襲。

人類の存亡のとき鰯雲   
〈同 川越市・渡邉隆〉

いわし雲は、そんな感じをしている。
長き夜の日付変はらぬ目覚めかな
〈同 三鷹市・二瀬佐恵子〉

ひと眠りして覚める。
しかし日付が変わらない。
そんな秋の夜長。

今日は午前中、来客。
学習院マネジメントスクールの面々。O
左から林純子事務局長。
桜実会の塙啓介さんと大塚太郎さん。

塙さんは、アサヒプロマネジメント㈱、
業務システム部主任。

大塚さんは㈱プラネット、
サービス本部企画部。

毎年度の最後に、
記念講演を開催していた。

これまでもそうそうたる人々に、
登壇していただいた。

それを今年はちょっと、
趣向を変えようということになった。

その相談。

私は学習院マネジメントスクール顧問。
なんでも協力します。

私の意見を述べて、
一応、企画の骨子は出来上がった。
あとは先方にお願いして、
返事を待つばかり。

いい最終記念講義ができそうだ。

さて、10月の商人舎標語。
月刊商人舎10月号の
[Message of October]
実行せよ、実行せよ、
実行せよ。

仮説を立てる。
実行する。
検証する。
改善して実行する。

Plan⇒Do⇒Check⇒Act。
計画、実行、評価、改善。
エドワーズ・デミングらの提唱。
成果を上げる黄金のサイクル。

DATAを活用するときには、
このPDCAサイクルは必須だ。
Big DATAを活用するときには、
PDCAサイクルは高速回転する。

トヨタのカンバン方式も、
セブン-イレブンの単品管理も、
ユニクロのSPAも、
PDCAの実現度で群を抜いたものだ。

しかし、言葉は恐ろしい。
「仮説・検証」が独り歩きする。

仮説を立てる。
実行する。
検証する。
改善して実行する。

重要なのは、
二番目と四番目である。
実行する。
改善して実行する。

Practice comes first!
実行第一、実践躬行。
「仮説・検証」を言い続けた鈴木敏文は、
毎週の業革会議で実行の徹底を求めた。

言葉は恐ろしい。
「仮説・検証」だけが独り歩きした。

だから仮説せよ。
実行せよ、実行せよ。
検証せよ。
改善して実行せよ、実行せよ、実行せよ。
〈結城義晴〉

さて日経新聞一面記事。
「日用品3社が提携」
資生堂、ライオン、ユニ・チャーム。
共同出資会社を設立して、
販売分野で提携する。

ベースとなるのは、
㈱ジャパンリテールイノベーション。
資生堂の子会社で、
小売店頭支援の会社。

この会社に、
ライオンとユニ・チャームが、
2割ずつ出資する。

日用品市場は競争が激しい。
だから価格競争に陥りやすい。
そして商品はコモディティ化しやすい。

そこで3社は協力して、
消費者に価格以外の特徴を訴える。

つまり店頭マーケティングを展開する。

記事の最後に書いてあるが、
花王に対抗する狙いがある。
花王は3社のライバル関係にある。

そして店頭支援業務をする会社をもつ。
花王カスタマーマーケティング㈱。

これは日用品に限らない。

他の商品分野でも、
こういった協業は発生するだろう。

時代は大きく変わろうとしている。

優良企業が提携や協業をして、
寡占から三占、そして複占に至る。

時代が変わったといえば、
日本女子オープンゴルフ。

17歳のアマチュア畑岡奈紗が、
初のメジャートーナメント優勝。

アマ初のメジャー制覇、
メジャー最年少優勝、
アマのツアー優勝は史上5人目。

時代は変わろうとしている。

「目標は全米女子オープン優勝と
東京五輪金メダル」

高い目標、高い志が、
すごいことをやる高校3年生を、
登場させた。

これは痛快だ。

では、台風18号に負けずに、
今週も、高い志で、
実行、実行、実行。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2016年10月02日(日曜日)

【日曜版・猫の目博物誌 その20】萩

猫の目で見る博物誌――。
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猫の目は夜にも見える。
光のないところでも見える。
月明かりに映える花も見える。

そんな猫の目で見る博物誌――。

秋の七草は、
桔梗、ススキときて、
つぎは萩。
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マメ科ハギ属の落葉低木、
あるいは多年草。
学名はLespedeza。

萩の葉は「三出複葉」
葉は単葉と複葉に分けられる。

一枚の葉を「単葉」
複数の葉を「複葉」

三出複葉は、三枚の葉があるもの。

萩は秋に、
枝の先端から
多数の花枝を出し、
その先に、
花の房をつける。
花は豆のような蝶形花。
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山野の日当たりの良いところに、
自生する。
IMG_5076-6
一般に「ハギ」と称されるのは、
ヤマハギ(山萩)。

東京近辺で見られるのは、
ミヤギノハギ(宮城の萩)。
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このほかに、
シラハギ(白萩)、
キハギ(黄萩)などの種類がある。

秋の十五夜には、
ススキ、団子とともに、
供えられた。

萩は古い枝には、
花をつけない。
春に新しく伸びた枝にだけ、
花をつける。

だから冬の間に、
枝を剪定しておくと、
翌春に古株から盛んに芽が出る。

このことから、万葉集では、
「萩」に「芽子」の字をあてた。

秋風は涼しくなりぬ 
馬並(な)めて
いざ野に行かな 

萩の花見に
『万葉集』作者不詳。

春の花見は桜。
秋の花見は萩。

万葉集で詠まれた花の歌。
桜は40首あまり、
梅が119首。

一番多いのが、
萩で142首。

古くから日本人が楽しんだ萩。
しかしそれは萩が、
象徴性豊かな花だったからだ。

萩の開花のころ、
稲・粟・稗などが収穫される。

咲きこぼれる萩の花は、
豊穣の秋のシンボルだった。

をとめらに
行き逢ひの
早稲を刈る時に
なりにけらしも
萩の花咲く

ちなみに萩の花は、
性的なものを象徴した。

もちろん万葉の時代のその象徴は、
豊かな生産力や生命力をイメージさせて、
生きるうえでも好ましいものだった。

俳句のほうでもっとも有名なのは、
やはり松尾芭蕉。
一家に遊女も寝たり萩と月

一家は「ひとつや」

はからずも一つ屋根の下に、
遊女と同宿した。
月明かりが庭の萩の花に、
降り注いでいる。

そんな意味。

遊女と萩が、いい。

月を、芭蕉自身と解釈するなど、
昔から多くの説がある。

寝ている遊女と、
月が光を注ぐ庭の萩との対比の、
シンプルな世界のほうが、
芭蕉らしい。

ここでも芭蕉は、
萩を遊女とからめて、
万葉以来のニュアンスを出している。

もう一句、芭蕉。
白露をこぼさぬ萩のうねりかな

萩の花が、
小さくあやうい露の玉を、
こぼすことなく、
うねり、揺らめいている。

ん~、なかなかのものだ。
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猫は思う。
萩の花は生命力を宿している。

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命あるものこそ、
猫のあこがれだ。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2016年10月01日(土曜日)

10月「心を亡くす」ときには「生まれることは屁と同じ」と考える

今日から10月。
英語、ラテン語などはOctober。
日本語では神無月。

Septemberが七番目で、
これは英語のSevenに似ているから、
わかりやすい。

そしてOctoberはoctoの八番目、
それが英語のEightになった。

Novemberは九番目で、
Nineになったし、
そしてDecemberは十番目で、
Tenになった。

旧ローマ帝国は、
自分たちの暦を3月から始めていた。
ローマの公用語がラテン語で、
だから3月から数えて8番目が、
10月のOctober。

おもしろい。

日本人が、
「10月」というとき、

ラテン語系の欧米人は、
「8月」と耳にしている。

昔は衣替えも10月からで、
制服など冬服を着た。

今日は土曜日だから、
学校も休校だろうが、
weekdayが衣替えの日で、
朝の朝礼の時など、
全校生の中にぽつぽつと、
夏服の者がいたりした。

なつかしい。

その今日の10月から、
保険や賃金の制度が変わる。

まず第1に、
社会保険の加入対象が、
年収106万円以上になる。

対象者は、
①週20時間以上
②月額賃金8.8万円以上(年収106万円以上)
③勤務期間1年以上見込み
④学生は適用除外
⑤従業員501人以上の企業

これまでは130万円以上だったから、
新たに約25万人のパートタイマーが、
保険料の負担を強いられる。

これまでと同じ労働時間では、
手取り収入は明らかに減る。
だから保険料を払わなくてすむ範囲まで、
働く時間の短縮を希望する人たちが出る。

これに関しては、
Weekly商人舎2016年05月27日版。
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日本チェーンストア協会清水信次会長。
ライフコーポレーション会長。
「あの法律は格差拡大になる。
製造業大企業はロボット化、
自動化して生産性を上げている。
しかしわれわれ流通サービス業は
人の手がかかる」

「とくに主婦パートさんは、
旦那さんと子供の世話をしながら、
生活の足しにしようと
短時間だけ働いている。
こうした主婦パートさんの働きを
年金や税金で苦しめるのは、
格差社会、弱肉強食の典型的な制度だ」

「厚生労働省も経済産業省も
まったくわかっていない。
とくにわからないのは政治家だ!」

井上淳協会専務理事。
「われわれは大反対した。
企業の負担もさることながら、
小売サービス業で働く人の多くは
主婦パートさんです。
厚生年金の適用が拡大されると、
主婦パートさんにとって
健康保険も含めてひと月、
1万数千円の負担になる。
企業にとっても家計にとっても
圧迫されて、いいことはない」

第2に、
厚生年金の保険料率が上がる。
現在より0.354%上がって、
報酬の18.182%になる。

会社員の場合、
給料から源泉徴収される。

10月支給の9月分の給料から、
これが適用される。

日経新聞記事には、
月収20万円の人の場合が出てくる。
年間約4000円の負担増。

あ~あ。

第3に、
最低賃金の全国平均が、

時給823円となる。

9月までより25円高い。
上げ幅は2002年度以降最大。

平均は823円だが、
全都道府県の時給は、
初めて700円を超えた。

安倍政権の中期目標は、
「最低賃金1000円」

Daily商人舎2016年01月27日版。
ウォルマートは今年は2月20日から、
最低賃金を時給10ドルにアップした。

昨年度は10億ドル(1200億円)をかけて、
時給9ドル(1080円)に引き上げ、
同時に教育訓練を強化。

安倍政権の中期目標を、
今年のウォルマートは実現させている。

さて、9月の終わりに、
セブン&アイ・ホールディングス。
2017年2月期の連結決算の予想。
「減損損失の計上及び業績予想の修正」

純利益は前期比50%減の800億円。
今期の見込みは7%増だった。
それが一転、5割減。
約600億円の減損損失が発生。

百貨店のそごう・西武は、
456億円の減損損失。
のれんで334億円、店舗などで122億円。
総合スーパーのイトーヨーカ堂も、
店舗の減損損失150億円を計上。

営業利益は前期並みの3530億円。

業態事業別の営業利益予想。
コンビニ営業収益▲9.7%、営業利益▲2.0%、
スーパーストア同▲2.6%、同▲54.5%、
百貨店▲4.9%、▲51.2%、
フードサービス▲5.1%、▲85.7%。

金融事業だけ、
売上高▲1.0%だが、

営業利益がプラス1.2%。

全体で営業収益▲6.0%、
営業利益▲6.9%。

国内コンビニ事業は、
既存店売上高49カ月連続前年同月比増収。
しかし売上高は約5%減の5兆7700億円、
従来予想から3670億円の減収。

「旧体制のうみを一気に出し切る」
幹部はこう語るが、
今度の木曜日10月6日に、
注目の中期経営計画が公表される。
セブン&アイグループの、
成長戦略と構造改革が明らかになる。

ポスト鈴木敏文時代のビジョン。
果たしてどんなものが出るか。

楽しみでもあるし、
それ以上に心配でもある。

さて、10月の私のスケジュール。
月初に、
月刊商人舎10月号を終わらせて、
4日・5日・6日が、
第10回ミドルマネジメント研修会。

その後、7日から20日まで、
アメリカ出張。

帰国したら、
22日、万代知識商人大学、
社外取締役の会社の役員会が、
20日と27日。

そのほか、コンサルティング、講演、
インタビューなど目白押し。

その間に、ゴルフは、
ドクターズ杯とトリマス会。

こうして、
8番目の10月が、
あっという間に過ぎていく。

心を亡くすのは、
絶対によろしくない。

しかし朝日新聞『折々のことば』
生まれることは屁と同じ
(深沢七郎の口癖)
『楢山節考』の著者でギタリスト。

編著者の鷲田清一さん。
「人生、屁のようだとは、
滓(かす)の滓ということなのか。
生きるというのは他人に
いやな臭いを振りまくことなのか。
はたまた、ちょっとした
迂闊もしくは遺漏として
笑ってすませるべきものなのか」

忙しい時には、
こんな感じも悪くはない。

では、今月もよろしく。

〈結城義晴〉

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