結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年08月13日(水曜日)

8月13日盆の入り、チラシ合戦拝見⇒ユニクロを見習って他業態にも学べ!

[商人舎からのお知らせ]
本日8月13日より8月20日まで、
夏季休業日とさせていただきます。 

よろしくお願いいたします。 

なお、結城義晴のBlog[毎日更新宣言]は、
その名の通り、年中無休で、掲載いたします。
ご愛読ください。

今日は、盆の入り。
いよいよ、新暦のお盆です。
日本人として、
敬虔な気分で仕事に望みたい。

いよいよ、新暦のお盆です。日本人として、しかし、予告どおり、
毎日のオリンピック報道は凄まじい。
世界中が、これほどまでにスポーツに熱中する。

何か、国民性を賭けて、勝負に打ち込む様子は、
人類皆、子供。

歴史をふり返ると、
子供じみた大人が、戦争を引き起こす。

人間にはもともと、闘争心が備わっている。
何というか、競争への願望のようなものがある。

この闘争心、競争魂を、
良い方向に振り向けるか、
悪い形に収束させるかで、
大きく歴史は変わってくる。

その意味で、
子供の無邪気さと大人のクールさは必須。
これすなわち、オクシモロン。
オクシモロンとは、ギリシャ語で、
「鈍くて鋭い」「おろかな賢さ」といった意味の造語。
矛盾撞着語法と訳されるパラドックス(逆説)の一形態。
オクシモロンの概念こそ、
現代の難解な問題を解決するものだと私は思っている。

オリンピックを見ていても、
「心は燃やせ、頭は冷やせ」
この言葉を思い浮かべる。
これも、オクシモロン。

 

さて、今日は、いくつものチラシが入った。
皆さんの店でも、同様か。

盆の入りの13日。水曜日。
お盆商戦のピークの中のピーク。
タイミングはよろしい。

私の家の近隣には、いくつもスーパーマーケットがある。
ヨークマート、オーケー、
ライフコーポレーション、ユニー、
東急ストア、サミットストア。
それぞれ、2店ずつが近隣で競合しつつ、
エリアごとに競争している。

このうち、ヨークマートとサミットのチラシ。
ヨークマートは「夏のごちそう」
B4サイズを横に使う。4色カラー。
チラシ2
表面には、焼き肉、夏のすき焼き、刺身、寿司がデンと並ぶ。
裏面は13日冷凍食品4割引、14日若鶏半額、豚肉モモ3割引、
15日森のたまご1パック238円、キャベツ1個98円。
3日間とも夕方4時より夕市。
クオリティ感のあるチラシづくりだ。

サミットは「わが家でごちそう!お盆祭り」
こちらもB4だが縦に使う。
それぞれのキャッチフレーズ。同じく4色カラー。
チラシ1
表面のごちそうメニューは、フルーツ、天ぷら、ステーキ、
それにお刺身、お惣菜。
裏面は、サミットが編み出した日替わり特売。
13日、14日。
そして15日から18日までは4日間連続特別実施で、
サミット特有の「月・金サービス」
このサービスは、コモディティグッズを、月曜と金曜に、
定期的に特売するもので、
顧客は、生活必需品を計画的に購入できる。
それをさらに安くして、
このお盆に4日連続で展開する。
18日の月曜日まで続けるところに、
サミットの「差異性」がみられる。

ホームセンターは、
コーナン、セキチュー、ビーバートザン。
すべてチラシが入った。
三者三様。

コーナンは、
「来客・帰省・レジャー用品が満載!」

「お盆大市」「お盆の必需品」
13日から、17日まで日替わり展開。
こちらはコモディティ重点型。

一方、セキチューは「まるごと便利大特集」
コンビニエンス狙い。

ビーバートザンはこの時期に狙いをつけて、
「リニューアルオープンセール」

ユニクロもチラシ。
会長兼社長の柳井正さんが、営業本部長に復帰して、
「3倍働いている」。
チラシにも目を通すし、チラシづくりにもかかわる。
今日、ユニクロは「夏アイテム最終特価!!」のチラシ。
チラシ3
衣料品の店で、
「日替わりスペシャル」
まるで生鮮食品を扱うスーパーマーケットのようだ。
「チャンスは3日間だけ!今すぐ欲しい!日替わり特価アイテム」
こう謳って、13日、14日、15日と、
3アイテムずつ「超目玉」品目を訴求。

完全なる客数狙い。

自分のフォーマットよりも、
商品回転の高い商売のやり方を取り入れる。

これは、「創意を尊びつつ良いことは真似ろ」である。

ユニクロは、柳井効果で、
現在、ファッション関連企業で一人勝ちの様相。

わが家の近隣のチラシをとらえるだけでも、
それぞれに違いがあって面白い。楽しい。

この違いこそ、大事。
そして現場で必要なことは、
チラシでお客様にお約束した通りの売り場になっているか否か。

ユニクロの、スーパーマーケットに学んだファッション販売。
この姿勢を見習いたい。

みんな、頑張れ。
失敗を恐れるな。

<結城義晴>

2008年08月12日(火曜日)

「スーパー・ホームセンター/大衆薬販売に本格参入」と知識社会の知識商人

ありがとうございました。
結城義晴のBlog[ 毎日更新宣言]
毎日更新1周年です。
ご愛読、心より感謝いたします。

昨日まで、366回、連日更新。
今年はうるう年だったからです。

正式に、[毎日更新宣言]を発したのが、
昨2007年8月23日。
私、(株)商業界代表取締役社長でした。

23日には、また[毎日更新宣言]1周年の
お礼をさせていただきます。

この1年、やはり、感謝ばかりしていた気がします。

昨年の私自身の標語が、
「心は燃やせ、頭は冷やせ」
坂口安吾生誕100周年から連想したスローガン。

今年の標語は、
「志定まれば、気盛んなり」
水元均さんから贈られた吉田松陰の言葉を頂戴した。

これらの標語には、私自身、
本当に助けられました。

ここから、商人舎今月の標語を熟考し、
発表することにもなりました。

いろんなことがあるものです。
自分でも予測がつかない。

しかし、「自ら、変われ!」は、
私自身、成し遂げたという感慨があります。

ありがとうございました。
まずは、今年末まで、毎日、
ご愛読をお願いいたします。
全力を出し切って、書き続けます。

さて、[お知らせ]
商業経営問題研究会(RMLC)が開催されます。
日 時 8月21日金曜日13時30分17時
場 所 商業界会館2階ホール(東京都港区麻布台2-4-6)
テーマ コンピュータ・リテラシー問題
世話人 USP研究所所長・當仲寛哲さん
今回は、商人舎コンピュータ・リテラシー研究会との
合同研究会となります。
会員の皆様、ご応募くださった皆様、
ご参集ください。

日本経済新聞はやはり、経済紙なのだと感心。
本日の一面トップに、
「スーパーやホームセンター
大衆薬販売に本格参入」
の記事

スポーツ新聞と化した朝日は、「北島、2冠へ加速」。
読売は、「ロシア軍、グルジア領内に侵攻」と
ちょっと硬派なところを見せた。

その日経の記事。
来年2009年4月以降、
改正薬事法にのっとって、
総合スーパーや食品スーパーマーケット、
ホームセンターや家電チェーン、
さらにコンビニまでが、
大衆薬の販売に参入する。

このブログを丁寧に読んで下さっている方には、
お分かりだと思う。

日本チェーンドラッグストア協会
事務総長の宗像守
さんが、
本当に努力して、ここまでこぎつけた。
同協会会長の松本南海雄さん(マツモトキヨシ社長)が、
趣旨を了解して推進した。
それ以外にも、多数の方々が、
このことに協力・努力した。

そのおかげで、来年の4月から、
大衆薬がスーパーマーケットからコンビニまで、
いわばどこでも手に入るようになる。

革命的な出来事です。

もちろんそれは、無条件に出来ることではない。

登録販売者という資格を持った人が必要となる。
その資格試験が、現在、
全国9カ所で開催されている。

日経新聞の一面トップの記事は、
この登録販売者試験に、
各社が何人受験させているかを調査したもの。

イトーヨーカ堂 約280人。
イオン 約250人。
ユニー 約100人。ライフコーポレーション 135人。
マルエツ 約60人。

ヤマダ電機 約10人。
カインズ 約100人。

ファミリーマート 未定。

マツモトキヨシ 約2400人の予定。

大衆薬のことを「OTC」と呼ぶ。
「Over The Counter Drug」の略。
オーバー・ザ・カウンター・ドラッグとは、
医師の処方箋がなくても、
薬局・薬店で購入できる一般用医薬品のこと。
もともと薬局のカウンター越しに置かれていた。
だからこの名がついた。
しかし現在は、セルフサービスで販売されている医薬品。

医薬品は、大きく二つに分けられる。
セルフサービスで買える「OTC」と、
医師の処方に基づく「医療用医薬品」。
ほとんどのOTCは、「配合剤」(はいごうざい)といわれる薬。
1錠、または1包みの中に、いくつもの有効成分が含まれる。
一方、医療用医薬品は「単味剤」(たんみざい)といわれる。
ほとんどが、1錠に1種類の有効成分を含む。

OTCがコモディティで、
医療用医薬品がノンコモディティ。

OTCは、その症状ならほとんど誰でも使用できる。
汎用的な薬といえる。
だから配合剤である代わりに、
有効成分の量が、医療用医薬品より少ない設定になっている。

医療用医薬品は、有効成分が多く、効き目が強い。
だから医者の処方箋が必要で、
なおかつ薬剤師のサポートがなければならない。

この汎用的な配合剤のOTCが薬局・薬店でなくとも、
登録販売者試験に合格した人が店にいれば、
販売できるようになる。

だから小売各社が、社員を受験させるわけ。

 

しかし、松本さんや宗像さんが描いた理念は、
OTCをさらに拡販することを主眼としたものではなかった。

セルフ・メディケーション
患者・顧客が、自ら医薬治療すること。

これを目指したものだ。
すなわち「知識社会」の到来を前提としている。
「知識社会」とは、消費者が自ら深い知識を持つ社会。
だからそこに、
専門家としての「知識商人」の登場が待たれる。

患者・顧客が自ら医薬治療するには、
まず、医薬知識の普及が必須。
その上で、いつでも、どこでも、
その知識に見合った医薬品が手に入る拠点が必要。
そしてその拠点には、「知識商人」が必要。

だからオリンピックの最中の日経一面記事となる。

もちろん、OTCをつくるメーカーも準備が必要。
だから、1985年4月に設立された「日本大衆薬工業協会」は、
今年4月、日本OTC医薬品協会と、
名称を変えて、準備した。

現在の会長は、興和(株)社長の三輪芳弘さん。
あの「コルゲンコーワ」「ウナコーワ」のメーカー商社。

まさに薬品業界が製配販に官まで加わって、
セルフ・メディケーションを推進し、
OTCの販売規制緩和と販売登録者制度を実現させようとしている。

「知識社会の知識商人」
私の考え方も、同期している。

OTCを、客数獲得競争のための、
価格競争に巻き込むことは避けたい。

少なくともセルフ・メディケーションの理念は、
共有したい。

それがなければ、小売業が「知識社会」に、
貢献することが出来ないからだ。

<結城義晴>

2008年08月11日(月曜日)

「お盆と薮入り」が「夏休みと帰省」に現代化した今週は、敬虔な気持ちで仕事に望みたい

[商人舎からのお知らせ]
残暑お見舞い申し上げます。
株式会社商人舎の夏季休業日は、
8月13日(水)8月20日(水)までとなります。
よろしくお願い申し上げます。

Now,Everybody! Good Monday! 

8月13日から16日が、新暦の「お盆」。
このお盆に向けて、
夏の商戦のピークが展開されています。

今年は、9日土曜日から、
17日日曜日までが、長いお盆商戦。

この期間に、
北京オリンピックと第90回甲子園大会が重なった。

予想通り、朝日新聞・読売新聞などは、
スポーツ新聞と化し、
NHKをはじめとするテレビでは、
連日、めまぐるしく放映されています。

外国でも、これは同様で、
例えばフランスでは、
柔道女子48キロ級の期待の選手が初戦敗退で、
騒がれたりしています。

もちろん中国の報道は、凄い。

しかし、グルジアとロシアの軍事衝突は停戦が提案されたものの、
中国の新疆ウイグル地区では警察や行政府が爆弾で襲われた。
世界にはこんな爆発もあった。

それにつけても、
心から平和を祈念するものです。

皆さんの店では、
良い意味での「小さな爆発」、
起こっているでしょうか。

「盆と正月」
よく言ったものです。
日本人にとって大事な年間二大行事。

「盆」は、正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といいます。

先祖の精霊を迎え、追善の供養をする期間。

仏教伝来直後の、推古天皇の時代、
606年7月15日に「斎会」を設けたのが、
最初の盆といわれています。

だから盆は、仏教の行事かといえば、
それだけではありません。

「神道」的な要素や道教的な先祖崇拝も含まれている。
だからこれほどに広まり、定着した。

つまり盆は、
日本人の「心」の問題と
絡んでいることになります。

都会では、7月13日から16日が多く、
地方では、8月の13日から16日が多い。
しかし日本全体で見ると、8月のお盆が一般的になって来ました。

13日が盆の入り。
16日が盆の明け。

まさに今週です。

この盆が、普及したのは、
江戸時代の「薮入り」に由来します。

「薮入り」というのは、
奉公人が、正月と盆に、休暇をもらって生家に帰る風習。
一部の地域では、嫁も実家に帰りました。

これが、明治・大正・昭和、そして平成と続いた。

奉公人はサラリーマンに変った。
会社も社員も、それを喜んで受け入れた。
地方からサラリーマンになって都会に出た人は、
実家に帰る薮入りの風習を、踏襲した。

お盆は、だから祖先崇拝と薮入りの風習とが、
合体したパワーを持つものなのです。

これは、重要なことです。

自分では意識しない人も、
こんな日本人の風習の中に生きている。
「盆と薮入り」が、
「夏休みと帰省」に
つながっている。

しかし商人は、「夏休みと帰省」が書き入れ時。

商品面で面白いことがひとつ。
盆には、「精霊馬」(しょうりょううま)をつくる地域がある。
キュウリやナスに、
4本の折った割り箸、マッチ棒などを挿す。
すると動物になる。

キュウリが精霊を迎えるときに役立つ足の速い馬で、
ナスビが精霊を送るときに力となる牛。

だからキュウリとナスは、品切れしてはいけない。

とにかく「盆と薮入り」の商戦は、
日本人が日本人を自覚するためのものと考えるといい。

オリンピックあり、甲子園大会あり、
付け加えるならば、
広島・長崎の平和祈念があり、
終戦記念日があり、
夏は、日本と日本人を確認するときなのです。

だから、なんともいえない不思議な空気がある。

敬虔な気持ちを持って、
仕事に当たりたい。

さて、ニューヨーク原油相場は、
1バレル114円台に落ち着いてきました。

日本経済新聞客員コラムニストの西岡幸一さんが書いています。

2002年2月から始まった今回の平成景気。
昨年の10月から12月にピークを迎えていた。
6年にも及ぶ長い好景気。
その反動が、サブプライムローンをはじめとする問題として、
勃発した。

「山高ければ、谷深し」になぞらえて、
「山長ければ、谷短し」と思ったら、間違い。

「長くて低い山」だったから、
「短くて浅い谷」という考えも危険。

これらを西岡さんは、「幻想」といいます。

幻想を抱いてはいけない。

しかし、原油が下がり始めた。
穀物相場も小康状態。

世界経済自体に、少しは安定の兆しが見えた。

そんな世界情勢の中の、
日本独特の空気をもった「盆と薮入り」の現代版の期間。

あと1週間のピーク。

敬虔な気持ちを持って、
仕事に当たりたい。

もちろんこの標語を忘れずに。
「失敗を恐れない!」

ついでに北京オリンピック日本選手団にも、
「失敗を恐れない!」
の真髄を知ってもらいたいものだ。

Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

[追伸]
結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
毎日更新を始めてから、今日、8月11日で、
満一年を迎えました。

正式に[毎日更新宣言]を発したのは、
8月23日だったのですが、
プレオープンのような形で、
毎日続けられるか確認のつもりで、
スタートしたのが2007年8月12日。
明日のことになります。

感慨深い1年間でした。
ご愛読、心より感謝いたします。

 

2008年08月10日(日曜日)

ジジの夏休み[日曜版]

アツイ。
あつい。
暑い。
ジジ1
残暑です。

お見舞い申し上げます。

グンマ県のタテバヤシというところでは、
39℃だとか。

ボクは、暑いときには、
眠ります。

jiji2
新しい定位置。
家の中の家で、
眠ります。
意外にすずしい。

ジジ3
いつもの定位置。
食堂の丸テーブルの、
窓側の椅子の上。
ここも、すずしい。

jiji5
世の中、なんだか、
さわがしい。
4年ぶりのオリンピックだとか。
90回目の甲子園大会だとか。

ジジ4
でも、ボクは、
いつだって、
自分の好きなことをします。

だから暑いときには、
とにかく眠ります。
それがボクの夏休み。

皆さんも、
自分の好きなことを、
どうぞ。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2008年08月09日(土曜日)

食品メーカーの決算に明と暗⇒コモディティの値ごろをつかみ、ホームミール需要に応えよ

北京オリンピック、いよいよ開幕。
中国4千年の悠久の歴史を絵巻にした開会式は、
中華人民共和国の大プロモーション。
世界に、中国を知らしめた。

それにしても凄い花火。
中国の物量作戦主義が、よく表れていた。

最近は、「中国、中国」と言い慣れてきたが、
正式名称は「中華人民共和国」である。
「People’s Republic of China」
1949年に中国共産党によって建国された社会主義国家。

開会式の悠久の絵巻には、そのことは触れられていなかった。

地球環境に対する問題意識も表現されていたが、
エコロジーは自ら率先しなければ、表現の説得力は出ない。

朝日新聞も、日経新聞、読売新聞も、
天声人語、春秋、編集手帳の巻頭コラムでは、
戒厳下の開催を「皮肉まじり」の論調で伝えるが、
若者のスポーツ祭典自体は、無批判に露出する。

朝日、読売は、この間、完全にスポーツ新聞と化す。

私たちは、スポーツのエネルギーを感じ取りつつ、
「People’s Republic of China」という国で、
2008年に、壮大なオリンピックが開催されていることを、
考え続けておかねばならない。

そして自分たちの国、日本国についても、
考え続けねばならない。

さて、お盆商戦は今日からと心得るべし。
そのためには?

そう。

「失敗を恐れない!」
商人舎、今月の標語。

この標語は、
オリンピックに出場しているアスリートたちにも、
共通するマインドである。
「失敗を恐れない!」

オリンピック選手と同様の気分で、
オリンピック選手と同様の誇りを持って、
仕事に臨みたい。

勇気が出てくるというものだ。

 

 

と/ころで、
食品メーカーの中間決算、第一四半期決算。
本日付日経新聞で触れている。
「決算に明暗」と。

①プライベートブランドを、
積極化したメーカーは、好調。

オノエンホールディングスは、
チューハイのプライベートブランドが好調で、
中間決算の前年同期比売上高はなんと2.1倍。
これは「プライベートブランド」というよりも、
メーカーが製品を提供し、
小売業はラベルを自社仕様にする商品。
すなわち欧米で言うところの「プライベートレーベル」である。
プライベートレーベルを主導的に提案することで、
業績を伸ばしているメーカーは、現在、多い。

②コモディティ・グッズに、
値ごろで対応したメーカーも好調。

山崎製パンは昨年から二度の値上げを敢行したものの、
ハーフサイズにして容量を抑えて、値ごろ感をつくった。
日清食品は100円前後のチキンラーメンなどが貢献。
サントリーは値上げしないことで、サッポロビールを追い抜いた。

③「ホームミール需要」に、
応えた商品を持つメーカーも好調。

永谷園のお茶漬けは20%増、
ハウスのカレールーも売れた。

④コモディティでも、
値上げのタイミングをはずしたメーカーは不調。

メーカーにとって、今こそ、
コモディティとノンコモディティの、
見極めが大事になってきた。
そしてノンコモディティだと思っていた自社ブランドが、
この間の、値上げ潮流と不況マインドのなかで、
いつの間にかコモディティに変っていることにも、
気づかねばならない。
だから以前の意識で値上げすると、売れなくなる。

値上げが悪いわけではない。
値上げの仕方がよくないのだ。

これは、小売業にも言えること。

昨日のこと。
スーパーアルプス社長の松本清さんが言った。
「私たちの役割は、
良い商品をご提供し続けることですが、
それでも値上げの潮流の中で、
地域で一番最後に、
値上げする努力が必要です。
我慢比べですが」

コモディティの値ごろとホームミール需要。
スーパーマーケットという商売を考えると、
本来もっていた大衆性を、失敗を恐れずに、
いかに堅持するかにかかっている。

今月はとにかく、これだ。
「失敗を恐れない!」

<結城義晴>

2008年08月08日(金曜日)

正田醤油・本川保之さんの南極観測越冬隊体験話

8月8日。
中国人はぞろ目好き。
私も、ぞろ目好き。

北京オリンピック開幕。
いよいよ。
若者たちの力一杯のプレーを、
楽しもう。
若さを分けてもらおう。

甲子園大会も、強豪校が登場し、
盛り上がる。

両者の共通項。

地元を応援すること。
オリンピックは自国を、
甲子園は自分の出身県を。

どちらも、自分の生まれに由来する。
だから異常に盛り上がる。

これ、大事なこと。

さてお知らせ。
9月19日金曜日。
大阪で、商人舎の研修会開催。

4人のビッグセミナー
テーマは、「お客様のための商いの真髄」

商業界全国女性同友会名誉会長の
西端春枝先生が、ご尽力くださった。

そして、三枝輝行さんが参加してくださった。
三枝さんは、前阪神百貨店の社長。
さまざまな改革を断行し、阪神百貨店を蘇らせた。
その商人魂や才覚の底には、「お客様」があった。

松井博史さんも、喜んで参加してくださった。
松井さんは、マイカルの新社長。
マイカルはいまやイオンの中で、
衣料品マーチャンダイジングをリードする。
そのリーダーが松井さん。
松井さんと現在のマイカルの底辺にも「お客様」がある。
マイカルの前身、ニチイにも「お客様」があった。

そして西端先生と結城義晴。
「お客様のために いちばん大切なこと」を、
最新のエピソードを盛り込みつつ語る。

最後に、4人のパネルディスカッション。
ご質問も受ける。

場所は、西端先生の事務所。

何から何まで、西端先生にお世話になった。

良いセミナーにします。
ご期待ください。
関西圏の皆様、ご参集ください。お願いします。
エクシブ

さて、軽井沢のトリマス会。
今日は、本川保之さんをご紹介。
本川さん1
本川さんは、(株)正田醤油の社長だった。
つい最近まで。現在、副会長。
そして、昭和40年の南極観測隊員という経歴を持つ。

この体験話が、面白い。

昭和40年当時、日本国首相は佐藤栄作氏。
南極観測隊員は、首相官邸に呼ばれた。
佐藤総理、言った。
「とにかく生きて帰ってきてほしい」
まるで戦争に行くような感じ。

実際、本川さんも、周辺も、戦争に行くような心情だった。
だから本川さん、昭和39年に、結婚された。
南極に行く前の年。
召集されたら、結婚式を挙げた戦前の若者のように。

南極越冬隊は、昭和31年に永田武隊長のもと、
第1回が始まった。
第6回で中断し、
本川さんは第7次越冬隊。
それ以降、現在まで、毎年、
欠けることなく、越冬隊は南極に挑戦した。
今年は第49次越冬隊となる。

有名な昭和基地に1年以上も詰めて、
越冬しつつ、観測・研究する。

男ばかりの南極観測隊。
日本の50倍の陸地をもつ南極。
そこに2500mの厚さの,
巨大な氷がかぶさっている。

この氷が溶けてしまうと、
地球の海水面が90メートル上がる。
実際は、水が、その重さで海底を押し込むので、
65メートルほど海水面が上がると予測されているが、
それでもニューヨークも東京も、
もちろんオランダなど国ごと、水没してしまう。

南極の上空には、オゾン層がない。
地球はオゾンの層によって守られている。
しかし南極の上空には、このオゾンがない。

では、
南極観測隊、何のために、越冬したのか。

観測・観察。

何のために?
本川さん2
「地球環境を守る研究のためだった」

なんとエコロジーのさきがけのような活動だったのだ。

南極には様々なバクテリアが生きている。
厳寒の中で。
そのバクテリアには、可能性があふれている。
本川さんは、バクテリアの研究者だった。

だから本川さんも、正田醤油という会社も、
環境問題には強い関心を持ち、
運動してきた。

さらに「南極条約」という国際的な取り決めがある。
南極を領土としない、という条約。
この南極条約が、宇宙にも適用されている。
月にも火星にも、
南極条約が適用される。

本川さんの話は、尽きない。
1年以上にわたって、南極で生きた。
戦争に行くくらいの覚悟で。

レジ袋の問題。
営業時間の問題。

それだけでない。
CO2排出の問題。

環境問題は、一人ひとりが、
南極越冬隊員のような心構えで考え、
対応するところからしか、
解決できない。

「この目の前のごみを一つ拾えば、
地球上から一つごみがなくなる」

本川さんの話を聞いて、
そんなことを考えた。

<結城義晴>

 

2008年08月07日(木曜日)

トリマス会軽井沢で開催され、ヤマザワ会長山澤進さんの音頭で童謡を歌う

8月6日。水曜日。横浜も東京も暑い日。
一日中原稿書き。
とはいってもなかなかはかどらない。

私の信条は「追いつめられること」
若いころからそうだった。
高校1年生で「ひこばえ」という同人誌に参加した時も。
(株)商業界に入社し、『販売革新』編集部に配属された時も。
同誌の最初の編集後記で、私は自己紹介し、
信条を書いた。
「追いつめられること」
1977年5月号の『販売革新』をお持ちの方は、
調べてみるとそう書かれているはず。

追い詰められて、せっぱつまって、
その上で原稿を書いている時の充実感。
これも中毒のようになった。

ものすごいスピードで、
しかも自分の中の引き出しから、
これでもかと表現が飛び出してくる。
この快感。

もちろん最後に推敲しなければならないが。
必ず、絶対に。

さて、原稿を仕上げつつ、
新幹線あさまで軽井沢へ向かった。

毎年恒例の「トリマス会」。
(株)とりせん社長の前原章宏
さんが、
主催してくださる研修会。
今回の参加者は、まず作家の安土敏さん御夫妻。
安土さんは、ご存知、
オール日本スーパーマーケット協会会長の荒井伸也さん。
コーネル大学リテールマネジメントプログラム・オブ・ジャパンでも、
首席講師を務めてくださる。
それから、(株)ヤマザワ会長の山澤進さんと
特別顧問の高橋富弥さん

(株)田子重社長の曽根令三さん御夫妻。
正田醤油(株)の本川保之さん。
あづま食品(株)社長の黒崎英機さん。
(株)土佐屋商店社長の中津直三さん。

k2
夕方、エクシブ軽井沢に集合して、まず食事。
中華料理。
おいしかった。
会話も弾む。

安土さんがリードして、
一区切りの話題には、必ず、落ちがつく。

また次の話題へ。

こんな感じで、食事と酒と話題で盛り上がる。
楽しくて、勉強になるひととき。

今回は最後に、童謡を歌った。
山澤さんのご提案。

山澤さんはいつも、どこでも、
日本の季節の童謡を、皆で歌って、会を終了する。
k1

[夏は来ぬ]
うの花のにおう垣根に
ほととぎす はやも来鳴きて
忍び音もらす 夏は来ぬ

[海]
松原遠く 消ゆるところ
白帆の影は 浮かぶ
干網浜に 高くして
かもめは低く 波に飛ぶ
見よ 昼の海
見よ 昼の海

[浜べの歌]
あした浜べを さまよえば
昔のことぞ 忍ばるる
風の音よ 雪のさまよ
よする波も かいの色も

三曲、二番まで、全員で声を合わせて歌って、
お開き。

早稲田大学童謡研究会幹事長という由緒正しき経歴を持つ
結城義晴は、うれしくて感動に、胸打ちふるえたのだった。

そのあとは、バーに席を移して、
流通論議。
ここでは、プライベートブランドに関する激論が交わされた。

安土さんの持論は明解。
製造業の研究開発に、
小売業の仕様書発注のブランドが、
かなうはずがない。

餅は餅屋だ、というもの。

私も、そう思う。

しかし、製造業が、
業界の慣習や悪弊で、
あるいは業界構造の障害によって、
顧客志向の製品開発が、
できていない分野がある。

カジュアル衣料やホームファッションがそうだった。
だからユニクロやニトリが、
プライベートブランドをつくって、顧客から拍手喝さいを受けた。

しかし加工食品や菓子、日用雑貨の分野では、
メーカーにはとてもかなわない。
カップヌードルやポッキーを超えるプライベートブランドなど、
つくれるはずはない。

私は、そう思っている。

安土さんとの議論、
夜通しで続きそうだったので、
皆さんの総意で、明日に持ち越し。

おやすみなさい。
  ・
  ・
  ・ 
  ・

おはようございます。
軽井沢の朝は爽快です。
原稿も、ブログも書き上げ、気分もすっきり。
今日も一日、元気と勇気、
今日も一日、慌てず急げ。

<結城義晴>

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