結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年09月16日(水曜日)

フェニックス、スコッツデール、駆け巡りの巻

Everybody! Good Wednesday!  

日本では、鳩山内閣がスタート。

私たちは、アリゾナ州フェニックスの3日目。
今日も、精力的に動いた。

朝から、スコッツデールへ。
古い街並みを残してある。
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ノブ・ミゾグチさんと写真。
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のどかな感じで、いいでしょ?
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ベンチで一休み。

それからスーパーリージョナルショッピングセンターへ。
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メイシーズ、ノードストローム、ニーマンマーカス、
それにディラード。
アメリカ百貨店勢ぞろい。
現在、バーニーズが建設中。

ルイ・ヴィトン、グッチ、ティファニーなど、
プレステージストアも揃って、
超大型ショッピングセンターは、
ニューヨーク・マンハッタンを再現しなくては、
成立しなくなった。

昼食は、
全米で最も人気のあるハンバーガーチェーン。
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IN-N-OUT。

子供たちにも大人気。
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メニューはシンプル。
3種類しかない。
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その人気の秘密は、フレッシュなハンバーガーを、
驚くべきオペレーションで、
素早く提供する点にある。
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ジューシーなハンバーガー。
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生のジャガイモをあげたてで提供するフライドポテト。
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今日は小型店の復習。
まず、マーケットサイドへ。
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昼過ぎは、あいかわらずガラガラ。
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しかしプライベートブランドのエンド陳列は、
基本通りに、ナショナルブランドと比較購買させる。
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次にトレーダー・ジョーズへ。
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こちらは、いつ行っても、繁盛している。
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店の中にも活気が満ち溢れている。
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視察もそこそこに、買い出しに勤しむ。
それがトレーダー・ジョーズの学び方として一番いい。

テスコのフレッシュ&イージー。
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こちらは、厳しい。
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いつ行っても、ガラガラ。

そしてサンフラワー・ファーマーズマーケットへ。
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店舗の中央に青果部門がデンと座った大型の八百屋。
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このフォーマットも、一定の存在価値をもった。

岩山を臨みながら、フリーウェイを急ぐ。
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最後にホールフーズ・マーケットへ。
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1200坪ほどの中型店。
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このサイズは、いい。
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今後、ホールフーズは、中型店志向になると思う。

ホテルに帰って、メキシコ料理店へ。
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アリゾナらしい解放感を満喫しながら、
コロナビール、マルガリータ。
そしてメキシコ料理。
最後に皆で写真。
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メキシコ音楽のクインテットが登場。
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一緒に、ペットボトルを吹いているのが、
わが愛すべきメンバー。

店の中は、メキシコ音楽で盛り上がった。
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ホテルの前で記念写真。
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こんな光景で、三つのグループ、
皆写真を撮りあった。
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今日も、あっという間に過ぎた。
楽しかったし充実していた。

すべての人に心から感謝。

Everybody! Good Wednesday!  

<結城義晴>  

2009年09月15日(火曜日)

アークス横山清の「創発」とフェニックスの競争模様鳥の目検分

Everybody! Good Tuesday!  

北海道のアークスが、
札幌東急ストアを買収し、
完全子会社化する。  

買収額は50億円程度の模様。

札幌東急ストアは札幌市内を中心に28店を展開し、
2009年2月期売上高は523億円。

50億円で年商523億円の企業買収は、
「超お買い得」  
企業をモノのように扱って申し訳ないが、
モノのように企業が売り買いされる時代ではある。

しかしそこで働く人間は、モノではない。
働きがいのある仕事と職場を提供してほしいものだ。

アークスの同期売上高は2539億円だから、
連結売上高は北海道初の3000億円を超えて、
「17%仮説のクリティカルマス」に到達する。

このクリティカルマスのご利益は、
両社の顧客と従業員にも還元されるべきである。

アークス横山清社長が、
この道理を分らぬはずはないから、
まさに「蛇足」だろうが。

9月8日の札幌の晩、横山さんが私に言った言葉。
「創発」(emergence)  

Wikipediaには、こうある。
「創発とは、
部分の性質の単純な総和にとどまらない性質が、
全体として現れることである。  

局所的な複数の相互作用が複雑に組織化することで、
個別の要素の振る舞いからは予測できないようなシステムが構成される」

「組織をマネジメントする立場からは、
組織を構成する個人の間で創発現象を誘発できるよう、
環境を整えることが重要とされる」

「一般的に、個人が単独で存在するのではなく、
適切にコミュニケーションを行うことによって、
個々人の能力を組み合わせ、
創造的な成果を生み出すことが出来る」

横山さんは、「創発」を考えている。

それがアークスの八ヶ岳連峰経営になったし、
今回の札幌東急ストアの子会社化にあった。

あの時の「創発」は、これを意味していたのだ。

さて、私は、アリゾナ州フェニックス。  
先ほど深夜2時過ぎ、近くのタワーが事故で、
全館停電になった。

部屋の電気が一斉に消えた。
エアコンも突如、動かなくなったし、
パソコンも、通信が切れた。

今回の旅行は、いろいろ、ある。

しかしますます意気軒昂。

昨日は、朝8時半から10時半まで講義。
商人舎では、一人で講義を受け持つが、
今回は、ノブ・ミゾグチさんとふたり。

それから視察へ。
今日は7店舗をウォッチし、インタビューした。
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①ウォルマートのスーパーセンター 
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年商4012億ドル(約40兆円)のウォルマート。
伸び率7.2%で、
純利益は132億ドル(1兆3200億円)
スーパーセンターは2612店で、
1年間に165店増えた。

この店も、大繁盛。

経済不況や消費不振、雇用不安は、
ウォルマートの成長の追い風になっている。

全体がシュリンクする中で、
ウォルマートだけが伸びる。

アークス横山さんの言葉を借りれば、
「縮小拡大」  

②ウォルマートのマーケットサイド。  
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ウォルマートの第5番目のフォーマットは、
昨年10月のオープンから、
ちょうど1年を迎えた。
このフェニックスエリアに4店舗は変わらない。

しかし店頭ファサードのロゴが変わった。
“by walmart”が下にくっついた。

昨年9月からの新しいロゴマーク。

マーケットサイドは、低価格をさらに強く打ち出し、
ウォルマートのグループであることを強調し始めた。

それは、「アンチ・ウォルマート」の風が、
止み始めたことを意味する。

この店は、夕方型。
だから月曜日の午前中に訪れても、
評価はしにくい。

クレンリネス、鮮度、品揃えは、
進化しつつ、維持されている。

新フォーマットの手ごたえを模索中。
「1年にしてまだ模索中とは何事か」といった声も聞こえそうだが、
それだけ、可能性を見ている証拠。
同時に、スーパーセンターの飽和が迫っている。

③クローガー傘下のフライズ・マーケット・プレイス。  
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年商760億ドル(7兆6000億円)伸び率8.2%の米国小売業第2位。
スーパーマーケット第1位。
純利益12億4900万ドル(1249億円)で、店数3654店。
そのクローガーのアリゾナ地区を担当するフライズ。
その非食品強化型店舗。
当然ながら、ウォルマート・スーパーセンターへの対抗策。

しかし私もミゾグチさんも、
これはやめた方がいいという考え方。

クローガーのグループは、
スーパーマーケットに徹するべきだ。

④テスコのフレッシュ&イージー。  
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イギリス第1位の小売業テスコが、一昨年、
アメリカに進出させた新業態。
現在、世界企業ランキング56位で、
世界小売業順位は、ウォルマート、カルフール、メトロに次いで4位。
年商943億ドル(9兆4300億円)。

フレッシュ&イージーは現在、120店舗ほどで、
1割がやっと合格点、3割がぎりぎり、
6割が完全不合格店といったところ。

さてどうするのか。

300店まで、物件を手当て済みという話もあって、
引くに引けないのかもしれない。

私は、いまだ、かすかな期待を持っている。
しかし、アタマで考え、カタチで入った店は、
さらにひとつのイノベーションを要する。
それがテスコにできるのか。

⑤ホールフーズ・マーケット。  
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年商79億ドル、店数275店舗の、
オーガニック・スーパーマーケット。
不況のあおりを受けて、
既存店の伸び率は4.9%と鈍ったし、
粗利益率も1ポイント落として34.0%。

しかし、社員のモチベーションは相変わらず高く、
売場がきちんと維持され、次の視野を見ている。

⑥トレーダー・ジョーズ。  
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年商72億ドルで326店。
いまだ絶好調。
言うことなし。
コーネル大学のジン・ジャーマン名誉教授はお気に召さないようだが、
ビル・ドレイク教授は、大のお気に入り。

私も、ビル派。

小型店問題の正しい回答のひとつは、
このトレーダー・ジョーズにある。

そして⑦地元バシャスのAJファイン。  
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バシャスは、1932年創業のアリゾナのローカル・チェーン。
現在、156店舗。
しかしこの地のマーケット・シェアは4番手で15.4%まで落ちてきた。
そして昨年7月12日に連邦破産法11条の適用申請。

かつてフライズと2強だったアリゾナの雄は、
ウォルマート、ホールフーズ、トレーダー・ジョーズの進攻で、
存続の危機に陥っている。

主力のフォーマットが進化を見せず、
大きく時代遅れになってしまった。

この高級店AJファインも、客数が落ちて苦しい。

ふつうのグルメスーパーマーケットと、
ふつうのメインストリーム・ストア。

イノベーションの不足は、企業を、
どんどん追い込んでしまう。

156店舗の店数が、逆に重荷になっている。
そのことこそ、日本のスーパーマーケットが教訓とすべきだ。

4番手のマーケット・シェアならば、
良い立地の良い店だけで、
再起を図るべきだろう。

鳥の目で、フェニックスの競争を見てから、
ホテルに戻り、ステーキハウスで乾杯。

左からMDD会会長の今津龍三さん、
副会長の坂本修三さん。
私とノブ・ミゾグチ先生。
そして、エクゼの前田仁さん。
万代の磯田雅人さん。

お疲れさま。

皆で「創発」しよう。  

<結城義晴>  

2009年09月14日(月曜日)

エンジントラブル遭遇も元気一杯でフェニックス到着の長い一日。

Everybody! Good Monday!  

9月14日月曜日、9月第3週です。
今週末から、シルバーウィーク。
この5日間の連休に向けて、
「節約、倹約。もったいない」の1週間。  

さて、13日の日曜日。
成田空港に揃った総勢43名。
万代ドライデイリー会。
米国スーパーマーケット視察勉強会。
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略して、MDD会。

小人数もいいが、大集団も楽しい。

最初の挨拶は手短に。
しかし元気よく。
旅の安全と成果を祈念して。

午前11時30分、
成田空港を発つ。
アメリカンエアラインズ(AA)176便。

機内で、映画をしっかり3本見た。
「インディージョーンズ/クリスタルスカルの王国」  
トム・ハンクスの「天使と悪魔」  
ブラッド・ピットの「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」  
どれも楽しめた。

「天使と悪魔」は、お勧め。
『ダ・ヴィンチ・コード』の続編とも位置づけられる。

12時間後には、米国テキサス州ダラス・フォートワース空港。
それからアリゾナ州フェニックスへ。
そのつもりが、乗り継いだAA機のエンジン故障のため、
乗り込んでおいて、欠航。
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乗換、乗継便の手配に大わらわ。
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4つのグループに分かれて、
フェニックスに向かうことになった。
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しかしその便も大幅に遅れ、
ダラス・フォートワース空港に9時間近くも留め置かれた。

世界の航空会社で組織される国際航空運送協会。  
もちろん日本航空も全日空も、そしてAAも加盟している。

そのトータルの2009年上半期の最終損益は、
60億ドル(約6000億円)を超える赤字。
経済危機の影響で航空貨物や航空旅客の需要不振が続く。
そこに、新型インフルエンザの世界的大流行。

1~6月の半年間の成績。
旅客輸送量は前年同期比6.8%マイナス、
貨物運送量は同19.3%マイナス。  

そんな中、日本航空は、
世界第一位の米国デルタ航空からの出資受け入れ交渉中。
だが、昨日の日経新聞の発表では、
第二位のAAとも提携拡大交渉に入る。

AAはJALと同じワンワールド航空連合に所属している。
日航は、ハムレットの気分だろうが、
AAはデルタに対抗するため。

私たちが乗ったのは、そのアメリカン(AA)。

日本の航空会社は、私のいう「複占」状態。  
その市場のほとんどを、二者が占めてしまう状況。
日本航空と全日空。

しかし、国際化はぐんぐん進む。

JALも、デルタ・グループかアメリカン・グループか。
世界の航空旅客市場そのものが、
「複占」に向かって進む。  

理由は、ただ一つ。
「航空輸送サービス」が、世界的に、
コモディティ化してしまったからだ。  

こんなことを考えつつ、
ダラス空港では、原稿書きなどに勤しむ。

意外にはかどったから、驚き。

そして現地時間夕方6時10分、出発。
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今日は、シカゴ便にも大幅な遅れが出た。

それでも空の上は、爽快。
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2時間半後、アリゾナ州の州都が見えた。
「翼よ、あれがフェニックスだ」  
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空港に降り立って、ほかのグループの到着を待つ。
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ツーソン経由でフェニックスに入る12人。
USエアーラインで、フェニックスに入る4人。

さらにうしろのAAでくる2人。

荷物も無くならず、
人もいなくならず、
まさに「ミラクル」が起こって、
全員無事、到着。

そしてすぐに、イタリアンレストランへ。
ビールで乾杯し、あたたかい地中海の料理を堪能。
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全員が一言ずつ語った。
若い人も多い。
メーカー、卸売りの人々、
スーパーマーケット関連産業の人ばかり。
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私は、一人ひとりのコメントを聞いていて、
嬉しくなった。

逆境が、団結を生む。
団結が、成果を生む。  

その成果を、高める触媒が、私の役目。
今回はシアトル在住のノブ・ミゾグチさんが「相棒」。

ホテルに着いたのは、フェニックス時間で午後11時。
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30時間にも及ぶ長旅。

「やれやれ」という気分は全くない。
元気一杯、気力充実。

明日が楽しみだ。

Everybody! Good Monday!  
今週は、この挨拶で、通してみよう。

<結城義晴>  

[お詫び]
今週は、日本時間で夕方のブログ投稿となります。
こちらでは、深夜2時頃。

どうか、お許しください。
でも、ご期待ください。

2009年09月13日(日曜日)

ジジの見送り[日曜版]

ユウキヨシハルのおとうさん、
今日からアメリカです。

アリゾナとテキサス。
暑いところに行く。
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昨日の晩には、
いっしょに食事しました。
うれしかった。
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「最後の晩餐」というそうです。
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そして、今日は、朝早くおきて、
笑顔でアメリカに出発。
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ボクは、お見送り。
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ビールを飲みすぎないでください。
クスリを飲みわすれないでください。
元気で帰ってきてください。

ボクは、寝ています。

ぐっすり寝れば、一週間はすぐ。
あっという間。

決して、「ふて寝」ではありません。

寝ることは、ボクのシゴト。
アメリカは、おとうさんのシゴト。
ぼくたちにとって、
だいじな一週間のシゴト。

シゴト、頑張ってください。
待ってます。

<『ジジの気分』(未刊)より>  

2009年09月12日(土曜日)

マクレガーのY理論とカーネギーの「人を変える9原則」

人間は誰でも、自分自身、
良くありたいと思っているはずだ。
それがなかなか貫けないのは、
人間が集団で生きるようになったからだと思う。

集団で生き、組織で仕事するようになると、
本来持っているものを、捨てなければならない場合が出てくる。
そして、人間は悪くもなる。

だから良い集団、良い組織とは、
一人ひとりが持っている良い面を、
捨てなくても済む人間関係をつくり出す存在である。

昨日は朝から、横浜の商人舎オフィスに、
㈱伊藤軒のお二人が訪れてくれた。
専務の中井としおさんと東京支店長の中村篤さん。
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伊藤軒は、元治元年創業の京菓子の老舗。

中村さんが、10月の商人舎USA研修会に参加してくれるので、
その打ち合わせと顔合わせ。

アメリカ流通業のこと、
プライベートブランドのこと、
商品開発のこと、
そしてコーネル大学ジャパンのこと。
話題は展開し、拡大し、
マーケティング概念に至った。

中井さんと意見が一致したことは、
会社全体、店全体でマーケティングマインドを持つこと。
マーケティングマインドとは、
「お客様志向」ということ。  

しかしそのお客様志向も、
ソーシャル・マーケティング・コンセプトとなってきた。
すなわち社会性を帯びてきた。

環境も、健康も、安全安心も、
社会性のあるマーケティング問題である。

午後は、東京・銀座へ。
パチンコ・チェーンストア協会で講義。
「一から始めるチェーンストア初級講座」  
その6回目の最終回。
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2時間ずつ6回で、12時間。
何度も延長したので、13時間を超えたか。
私自身、とても勉強になった。

今回は、特別に、
デール・カーネギーの『人を動かす』から引用して話した。

「人を動かす3原則」  
①批判をしない。非難をしない。苦情を言わない。
②率直で、誠実な、評価を与える。
③強い欲求を起こさせる。  

カーネギーの考え方は、
ダグラス・マクレガーの理論に基づいている。

マクレガーは、行動科学と人間行動理論の代表的学者。
著書『企業の人間的側面』で、有名なXY理論を提唱した。
X理論とは、「人間とは本来、怠け者である」と認識する。
だから「監督による管理」が必要と考える。
Y理論とは、「人間は自発的である」とする。
だから、「目標による管理」を優先する。

マクレガーはY理論に基づく「目標管理」の優位性を説いた。

私もカーネギー同様に、このマクレガーに賛同する。

もうひとつ、カーネギーの「人を変える9原則」  
①まずほめる
②ポジティブに注意を与える
③自分の誤ちを話す
④命令せず、意見を求める
⑤顔を立てる
⑥わずかなことでも、ほめる
⑦期待をかける
⑧激励し自信を持たせる
⑨喜んで協力させる  

①でまず、ほめる。
そして⑥でわずかなことでも、ほめる。

私は、「自ら、変われ」を説き続けている。
そんなイノベーターは、「人を変える」ことにも、
勤しまねばならない。
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半年以上に及ぶ講義。
最後まで清聴してくださって、こころから感謝。
とりわけ人事部会担当理事の㈱アメニティーズ社長・金本朝樹さん、
人事部会リーダーの㈱ニラク人資部統括マネジャー・末次秀行さんには、
お世話になった。
お礼申し上げたい。

その後、ちょいと品川のパシフィックホテルへ。
ロビーには「秋」のデコレーションが。
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中間徳子さんと待ち合わせて、打ち合わせ。
FMIジャパン事務局長であり、コーネル大学RMPジャパン事務局。
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その後、ブルーチップ㈱常務の宮本洋一さん、
ブルーチップ総合研究所代表の山本義昭さんと打ち合わせ。
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山本さんに、コーネル・ジャパンの第二期講師をお願いした。
即座に快諾いただいて、写真。

私はずっと、「性善説」で人に接してきた。

人間は、本来、自発的で、
自己実現の欲求を強くもつものだと考えている。

人によって程度の差はあるかもしれないが。

その自己実現を応援するのが、
私の役目だと思っている。

だから人を貶めることは、しない。
人をほめる。

ポジティブに注意を与える。

辛口であっても、悪口は言わない。  

そうして、生きていきたいと思っている。

さて、突然だが、
明日からアメリカ。

<結城義晴>  

2009年09月11日(金曜日)

サントリーのオレンジーナ買収とイオンの「ザ・ビッグ」を斬る

サントリーが「オレンジーナOrangina」を買収する。  
オレンジーナは、年商約1300億円のフランスの飲料メーカー。

代表的な商品は「シュウェップス」「オアシス」などで、
ヨーロッパでは抜群のブランド力を持つ。

フランス第一の新聞「ル・モンド」は書いた。
「オレンジーナは、日出ずる国へ」  

このル・モンド紙の記事は、やや悲しげ。

ウォールストリート・ジャーナルによると、
買収相手は、米投資会社ブラックストーン・グループと、
英投資会社ライオンキャピタル。
つまりオレンジーナは、
2006年に米英の両社に買い取られていたわけ。

買収金額は3000億円。
日本の食品製造業のM&Aとして、
過去最大の案件。

ル・モンドは、表現している。
「サントリーがキリンとマリアージュ(結婚)し、
「コカ・コーラやアンホイザー・ブッシュを凌ぐ飲料メーカーとなる」

アンホイザー・ブッシュは、
バドワイザー、ベックなど300のブランドを抱える国際企業。

サントリーのキリンとの統合は、
こうして国際的な評価を得ていく。

メーカーの世界では、グローバリゼーションは当たり前の趨勢。

私の持論「複占」は、まず国内で進む。
キリンとサントリー、アサヒにサッポロ。

それは次に、世界に乗り出していくことを意味している。

コモディティを主体にし、
ノンコモディティを次々に生み出し、
それが瞬く間にコモディティに変わるのを眺めながら、
規模の拡大を進める製造業は、
既に、「国内複占化から世界化」に進んでいるのだ。

余談だが、ル・モンドは面白い。
日本の連立政権の記事には、次の表現が明記されている。
民主党(中道左派)
社民党(左派)
国民新党(右派)  

もちろん自民党は右派。

何でも、はっきりさせ、
必ず、立場を明確にする。

これが欧米の感覚であり、
グローバリゼーションの中の常識でもある。

さて、イオンは、
総合大型スーパー業態の「ジャスコ」を、
一部、ディスカウントタイプに変える。  

今流に、わかりやすく言えば、
セブン&アイ・ホールディングスが、
「イトーヨーカ堂」を「ザ・プライス」に転換するのと同じ。

「またか」と思った人もいるだろう。
「イオンよ、お前もか」と感じる人もいるだろう。

東京の昭島店。
店名は「ザ・ビッグ」。

「ザ・プライス」に対して、
「ザ・ビッグ」。  

ただし、この業態、突然、降ってわいたわけではない。

かつて、広島に「みどり」という会社があった。
マックスバリュ西日本に買収されてしまったが、
この「みどり」が、バブル崩壊後の価格破壊全盛時代に、
「ザ・ビッグ」をオープンさせた。

私は、㈱商業界の『食品商業」編集長だったが、
広島に取材に行った。

食品が強い総合スーパーを改装した店舗。
店長はじめ部門主任の皆さんに、
丁寧にインタビューに応じていただいたことが、忘れられない。

私、このとき、写真を撮ったが、
それが感光してしまって、使えなくなった。

そこで店長に電話して、
店側で新たに写真を撮影してもらって、
大至急で送ってもらった。
それを記事に使った。

その時の記事にも結論を書いた。

「ディスカウントの五原則」  
①利は「元」にあり。[調達法]
②利は「売り」にあり。[薄利多売法]
③利は「内」にあり。[コスト法]
④利は「この品」にあり。[商品開発法]
⑤利は「他の品」にあり。[プロフィット・ミックス法]
  ☆しかし、品質は維持・向上させよ。  

ザ・プライスもザ・ビッグも、
なにも新しいものではない。

アメリカで「コルベット」が、
ディスカウントストアを始めてから、
あまたの企業がこの業態に挑戦してきた。

ずっと続けてきたのはウォルマートとターゲットだけ。

ここでも「複占」となっている。

「ザ・プライス」と「ザ・ビッグ」での複占は、
全く考えにくいが、どちらにも、
「五つの原則」の徹底が、
なければならないことは、確かだ。

「勝ちに、不思議の勝ち在り。
負けに、不思議の負け無し」  

成功には、不確定の要素がなければならないが、
失敗には必ず「五原則の欠如」がある。

<結城義晴>  

2009年09月10日(木曜日)

過去最低の8月のビール出荷量とコンビニの「値引きが広がらぬ訳」

8月のビール出荷量、過去最低。  
ビールメーカー大手5社の発表。
課税出荷数量は前年同月比6.0%マイナスの4270万ケース。
ちなみに1ケースは大瓶20本で換算する。

ここでいうビールは、発泡酒、第3のビールを含めたビール類全体。
前年同月を割り込むのは2カ月連続で、
7月8月という真っ盛りの夏、
私が毎日飲んで大いに貢献したにもかかわらず、
日本のビール類、売れ行きの不振にあえいだ。

理由は、第一に景気と消費の低迷、
第二は、全国的な気温低下と天候不順。  

コンビニの売り上げ低迷と、理由は全く同じ。

ちなみに、5社とは、
アサヒビール、キリンビールの2強と、
サッポロビール、サ ントリー、
それに沖縄のオリオンビールが加わる。

日本のビールメーカーはこの5社と、
各地の地ビールメーカーとなる。

私が唱える「複占化」の概念は以下。
「規模と量を追いかける企業グループは、
3社の状態が続き、やがて2社になる。
それを追わない企業群は、逆に個性豊かに多様化する」  

キリンとサントリーが統合へ向かう。
アサヒとサッポロはどうするか。
オリオンビールは、もともと、
個性豊かに多様化する「ニッチ」の側。

だから「ビール大手5社」などと表現しないほうが、
オリオンビールのためには、いいと思う。

さて、朝日新聞の経済欄。  
日経新聞にも「経済」欄があるが、
その上で「企業」欄がある。
朝日新聞には、ない。
その日経の企業欄も、
「企業総合」と「企業」とに分化している。
だから、この分野では、朝日を凌駕している。

分類が、細かくなれば、専門化が進む。
専門化が進めば、情報の価値は高まる。  

(専門化が進むから分類が細かくなるのだが…)  

一方、分類が細かくならない場合には、
目立つ記事でカバーしようとする。

売場の商品やその分類と同じ。

英語でいう“Assortment”は、
「品揃え」などと訳されているが、
分類の概念を深く内包している。

細分化が進むほど、品揃えは豊かになる。
シンプルな品揃えの店や売り場は、
超売れ筋だけを並べる。
これもまあ、その業態やその店のアソートメントには違いない。

しかし、分類の概念こそ、
専門化を促すものであることは、
間違いない。

経済面では、そのシンプル分類の朝日新聞。
「コンビニ店 弁当値引き 広がらぬ訳」の記事。  
二つの理由をあげる。
①加盟店の自重
②本部の「圧力」  

セブン-イレブン本部の発表では、
見切り・値引き店は1万2000店のうちの約100店となる。

①の理由は、
「一定の利益を上げている加盟店主は、
『値引きは不利益』と自制する」  

値引きの、手続きも面倒ではある。
商品を引き上げ、バックルームで新価格を登録する。
廃棄する場合には、元の価格に再登録しなければならない。

ただでさえ、人手不足のコンビニ店で、
利益の上がる店では、
こんな煩雑なオペレーションをしてまで、
値引きするメリットはない。

ちなみに、値引き・見切りの数値は、
どんな店も、しっかり押さえねばならない。
貸借対照表の資産勘定と損益計算書上の売上総利益を、
正しく把握するためだ。  

かつての小売商のどんぶり勘定は、
いまや、許されない。

②の「本部圧力」に関して朝日は、こう書く。
「セブン本部は、
値引き反対派の声を集めた加盟店向けの広報誌の号外を、
8月4日付で発行した」  

本部の情報統制であるという。
だから、値引き店が増えない。

ここで重要なのは、
値引き店が増えていくことではなく、
顧客の満足と店舗の利益が増えていくことだ。  
その意味では、各店舗ごとの政策は、
各店舗に任されている。

「みんなで渡れば怖くない」という感覚が、
値引き店の中にあるのかもしれないが、
それは、ビジネス上は意味がない。

もちろん、ゴミ問題、食料問題、環境問題、
それらを解決する視点から論じるとすれば、
値引き店を増やすよりも、
全体のコンセプトとシステムの総ざらいが必要だろうことは、
既に指摘した。

もうひとつ。
チェーンストアは、
フランチャイズチェーンだけでなく、
コミュニケーション・ネットワークを重視する。  
多数の店舗を、多数の地域に展開するならば、
その店舗ネットワークの中の情報交流は、必須だからだ。

本部から店舗への一方通行は、
これまた長続きしないことが判明していて、
双方向のコミュニケーションが必要だが、
店舗同士の横のネットワークもあるべきだと、私は思う。

一般マスコミでは、この問題は、
売れ筋記事に仕立て上げられつつある。
だから本部には悪代官のような役回り、
加盟店には被害者のような印象が与えられる。

しかし、ビジネスとして見れば、
本部と加盟店はあくまで対等で、
だからこそ双方向のコミュニケーションが、
不可欠なのだと思う。

夏のビールとコンビニ。
どちらも低迷した。

全体のパイが縮んでいるときこそ、
その全体がよく見えてくる。  

だから、今こそ、
「よく見るよろし」  

<結城義晴>  

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