結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年09月23日(水曜日)

「人それぞれ。それがいちばん、いい。」

シルバーウィーク5連休最後の日。
皆さんは、いかがお過ごしだろうか。

かつての『メッセージ』のような即興の詩を一篇。
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「人それぞれ」

店に出てお客様を楽しませる人。
家族と団欒を楽しむ人。

全国を飛び回って仕事する人。
パソコンに向かって仕事する人。

読書する人、映画を見る人。
ゴルフする人、野球する人。

散歩する人、食事をつくる人。
寝る人、ボーとする人。

   人は、人それぞれでいい。
   自分らしいことが、いちばんいい。

人から促されて動く人。
助言を助言として聞く人。

人の意見を一切、受け入れない人。
人に影響を与えることばかり考えている人。

そして、それらを超越した人。
たんたんとしている人。

   人は、人それぞれでいい。
   自分らしいことが、いちばんいい。
  
   <結城義晴>  

昨日、ふと考えた。

どんなに素晴らしい人生を送っている人がいたとしても、
私は、決してその人にはなりたくはない。
もちろんどんなに金持ちの人がいても、
どんなに博識の人がいても、
私はその人とすっかり入れ替わりたいとは思わない。

自分が自分であって、
そのうえで、その人から学びたい。
自分のうえにその人の良いところを重ねたい。

自分をなくしたくは、ない。
自分らしさを失いたくは、ない。

アブラハム・マズローの「欲求5段階説」  
人間は、段階的に欲求を高めていく。

①生理的欲求
②安全の欲求
③社会的欲求
④自我の欲求
⑤自己実現の欲求  

生理的欲求とは、
衣食住、および肉体的な満足が満たされること。

安全の欲求は、
安全・安定、自己保存が実現すること。

社会的欲求は、
愛情・帰属、人間関係に関するもの。

自我の欲求は、
自尊心が満たされ、尊敬されること。

そして自己実現の欲求は、
自分の可能性が実現すること。

最後は、自我の欲求と自己実現の欲求となる。
自己実現の欲求をマズローは「成長欲求」と位置付けた。

考えてみると、この連休中も、
人は皆、マズローの整理した5つの欲求のどれかを、
それぞれの局面で追い求めていた。

それが実感出来れば、
人それぞれに、
いい連休だったのだろう。

鳩山由紀夫首相は、国連で、
「鳩山イニシアチブ」を発表した。

「2020年までに日本の温暖化ガス削減を、
1990年対比で25%削減する」  

その上で、発展途上国、新興国の支援をする。
日本の持つ省エネルギーの技術や資金を提供することによって。

鳩山演説を「希望の星」と表現したNGO職員もいた。

これも鳩山由紀夫の自己実現欲求。
それに国民が共感すれば、
日本国民の自己実現欲求となる。

人それぞれ。
基本は、ここにある。

麻生太郎のそれらしさ、
福田康夫のそれらしさ、
安倍晋三のそれらしさ、
小泉純一郎のそれらしさ、
バラク・オバマのそれらしさ。

ひとりの自己実現欲求に、
他の誰かが、同期し、共鳴する。
すると集団の自己実現欲求になる。

ただし、最初は、たった一人の、
自我と自己実現の欲求。

人それぞれ。
それがいちばん、いい。

たとえ、人に共感されなくとも、
自分らしさがあれば、
それがいちばん、いい。

<結城義晴>  

【追伸とお詫び】
今日も、[毎日更新宣言]に来ていただいて、
ありがとう。

昨日予告した「小型スーパーマーケット考察」は、
明日、掲載します。

2009年09月22日(火曜日)

小型スーパーマーケットを考察する【前編】フレッシュ&イージーの巻

シルバーウィーク5連休の4日目。
ひと段落の火曜日。

新聞は連日、各紙とも薄いし、
日本全体、民主党・鳩山人気を見守る「待ちの態勢」。

店舗現場も、ちょっと中だるみ気味だろうか。

私は、テキストづくりと原稿書きに忙しい。
来週、水曜日から商人舎USA小型スーパーマーケット視察研修会に出発する。
そのまま10月の半ばまで、アリゾナ・テキサスからニューヨークに居座る。
前半は、小型店の行方を占うセミナー。

そこで、小型店に関する見解を、
今日と明日に分けて、少々ご披露。  

もちろん、どんなサイズの店でも、
熱意と根性、誠意と努力、知恵とアイデアで、
お客さまの好評を博することはできる。
しかし、それをチェーン展開して、
100店、500店、1000店と拡大していくには、
「モデル」が必要となる。
10店舗であっても、フォーマットの基本は同じでなければ、
良い店と悪い店のばらつきが、大きく出てしまう。

「型」がなければ、知恵の共有化は難しい。  

さて、アメリカでは、
一昨年11月8日にロサンゼルスにオープンしたテスコの小型店。
フレッシュ&イージー・ネイバーフッドマーケットが火つけ役。
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その後、続々と、ナショナルチェーンがチャレンジした。
セーフウェイの「ザ・マーケット」
ウォルマートの「マーケット・サイド」

それに既存の超有力小型店フォーマットが絡む。
トレーダー・ジョーズとアルディ。
両社は兄弟会社。

私は、この二つのフォーマットが、
これまでもこれからも、小型店の中心となると思う。

そこに世界のウォルマートとテスコが、いかに迫るか。

大型化が行きついた末の、小型化へのチャレンジ。

ただし、小型店には絶対的な条件がある。

「小型の店は難しい」  
店舗の大型化よりも、
小型化のほうが、
はるかに難しい。  

難しい頭脳仕事が待っている。

このことを、はっきりと意識したうえで、
挑戦しなければならない。

かつて、日本のセブン-イレブンが挑戦した。
「セブン-イレブン・エクスプレス」  
標準パターンの30坪の半分の15坪のコンビニ。

いかにアイテムを絞り込むかに呻吟し、苦悩した。
雑貨部門を大幅に削減した。
さらにカテゴリーごとに、
アイテムのポジショニングに、熟慮に熟慮を重ね、
ぎりぎりまで考え抜いて絞り込んだ。

例えば、祝儀袋と不祝儀袋。
コンビニのコンセプトで、絶対に欠かせないのは、
不祝儀袋。

不祝儀は、突然、起こるからだ。

祝儀は、あらかじめ日程が決められている。
だから突然のニーズに対応すべきコンビニは、
不祝儀袋を品揃えする。

こんな風にして、アソートメントを絞っていった。

しかし、結果としてうまくはいかなかった。  

フォーマットやビジネスモデルには、
最適の収益構造がある。  

そのモデルが最適であればある程、
それを小型化するとどこかに矛盾が生じてしまう。

従って、小型化とは、
まったく新しいマーケティングによって、
新しいフォーマット、新しいビジネスモデルを、
創造することなのだ。  

しかし恐ろしいことに、
小型店は、一応、形は作りやすい。  
既存のフォーマットからエイヤッと、
カットすればよいからだ。

ここに、逆に、
落とし穴がある。  

日本でも、
イオンの「アコレ」や「まいばすけっと」がある。  

「アコレ」は、
2008年9月に実験店としてオープン。
売場面積約100坪、取扱商品約1200品目。
ドイツの「アルディ」をモデルとしている。
アメリカでもアルディは、すごい勢いで、躍進中。
ハード・ディスカウンター、
あるいはディープ・ディスカウンターと呼ばれ、
ドライグロサリーの安売り中心。

「まいばすけっと」は、
2005年12月オープンの第1号・新井町店以降、
2009年6月までに南東京・川崎・横浜に49店舗。
2012年2月期に、首都圏500店舗の本格出店の計画。
売場面積約50坪で、生鮮食品を充実させている。

イオンは、両サイドから小型店実験に入っていることになる。

さてフレッシュ&イージーは、
9月16日に、広範囲の広告キャンペーンをスタートさせた。

2年目にして、125店舗となった段階での、
初めての大規模広告。  

南カリフォルニア、アリゾナ、ネバダ。
しかしテレビや新聞、雑誌など、
高価な媒体を使った全面展開ではない。

広告媒体は、
①インターネットのバナー広告
②ラジオ
③フリーウェイのビルボードやバスストップのサイン広告など。

キャッチコピーは、
Sticker shock.
In a good way.  

驚愕値札。
良品保障。  

まあ、意味はこんなところか。

新たに1000アイテムの低価格商品を導入。

フレッシュ&イージーはこの2年間、
店舗周辺住民へのDMチラシやクーポンなどを宣伝媒体としてきた。
いわば口コミ・マーケティング

アリゾナで、そのフレッシュ&イージーを訪れた。
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チームリーダーのパティさんが、
丁寧にインタビューに答えてくれた。
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従業員は21名で、4人がフルタイマー、17人がパートタイマー。
1日の客数は500人から550人。
客数が多いのは、夕方7時前後。

しかし1万平方フィート(約280坪)の売場で、
この客数では、本当に苦しい。

生鮮食品と乳製品は、毎日配送。
品質保証期限前に、「フードバンク」に提供する。
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この店の良さは、
「簡単に入ってきて、すぐに買い物して出ていけるところ」
だから、「カスタマーサービスを最優先している」

さらに1000品目のニューアイテム。
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「New」のスポッターが各所に張り付けられている。
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3500品目の品揃えで、
そのうちの半分がプライべートブランド。
売上高の7割がそのプライベートブランド。

別の店の青果売り場も、似たり寄ったり。
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フレッシュ&イージーの広告作戦、
はたしてうまくいくかどうか。

アメリカでも、いまだ評価は分かれている。
しかし、マイナス評価のほうが勝っている。

コーネル大学名誉教授ジン・ジャーマン先生の見解。
「小型店は客数が少ない。
その少ない客数が、
生鮮食品の商品回転率を下げて、
鮮度を落とすリスクが生じる。
小型店には、この壁が、
常に大きく立ちはだかっている」  

イギリスでは、テスコのロイヤルティは圧倒的に高い。
4つのフォーマットをもつ。

テスコ・エクストラ
 ⇒欧州型ハイパーマーケット、4600~9200㎡
テスコ・スーパーストア
 ⇒これが中心となるフォーマット、2800㎡
メトロ
 ⇒都心型の小型スーパーマーケット、1000㎡
テスコ・エクスプレス
 ⇒コンビニタイプ、200㎡(日本で実験したフォーマット)  

この4フォーマットを中心に、
イギリス国内シェア30%を超える「クリティカル・マス」を
構築している。

そしてイギリス人の全生活を支えている。
テスコカードは1000万枚も普及している。

イギリスでは、
テスコ・エクスプレスやテスコ・メトロの小型店モデルが成功を見ている。  

テスコはそれをそのまま持ってはこなかった。

なぜか。

イギリスでは小型店は、
全体の中での補完機能として十二分に価値を持つ。

しかしアメリカでは、テスコには何のロイヤルティもない。

初めての店には、
特別のインパクトがなければならない。

そこで、この店は、
トレーダー・ジョーズとアルディを、
足して2で割ったフォーマットにした。  

私は、そう考えている。

圧倒的な人気の二つのフォーマット。

joes
トレーダー・ジョーズは、
208年度年商72億ドル(7200億円)10.7%の伸び。
店舗数は326店で、前年度に比べて16店の増加。
aldi
米国アルディAldi[Box Store] は、
2008年度年商66億3300万ドル(6633億円)19.3%の伸び。
店舗数989 店、こちらは10.5%の伸長率。
店舗数の伸びの2倍近く、売上高が伸びている。

だが、アルディとトレーダー・ジョーズは、
「あちらを立てればこちらが立たず」の関係にある。
一方は、健康・安全・おいしさと人的楽しさを提供し、
一方は、徹底したローコストとウォルマート以上の安さを追求。

この二律背反を、アメリカのマーケットで、
実現させようという試みに、
テスコは果敢に挑戦した。

しかし頭で考え、形で入った。  
だから、いまだ中身が伴ってこない。

小型店の難しさを、そのまま体現してしまっている。

しかし私は、この試み自体は評価したい。
従来からアメリカのマーケットに、
あまた存在するフォーマットで進出しても、
社会的にはあまり意味がない。

テスコの頭脳と腕を見せてもらいたいものだ。
それこそナレッジ・マーチャントの「Brains&Hands」である。

本体のテスコは、
年商943億ドル(9兆4300億円)純利益37億5100万ドル(3751億円)。
フレッシュ&イージー125店舗くらいでは揺るぎもしない。

アメリカに、1000店のニューフォーマットを築き上げるくらいの心意気で、
臨んでいるに違いない。

むしろ、この英国人魂のほうが、
アメリカで試されているような気がする。

だから、まだまだ、監視を続けなければならない。
(明日につづきます)  

<結城義晴>

今日も[毎日更新宣言]にお越しいただいた上に、
最後まで、お付き合いいただいて、
心から感謝します。

2009年09月21日(月曜日)

鹿島茂「最悪の政治は倫理で、最良の政治は健全な欲得で動く」

Everybody! Good Monday!  

Good MornigやGood nightがあるのだから、
Good Mondayがあってもよろしい。

そういう趣旨で始めた月曜日だけの呼びかけ。
もう2年にもなります。

シルバーウィークの中の「敬老の日」

息子が父親を敬老する。
娘が母親を敬う。

これは、すんなりする。

しかし、当の老人。
敬老されて、納得するのは、
いくつくらいからだろう。

私も、今年に入ってから、
若者に電車の中で「優先席」を譲ってもらって、
不思議な気分になった。

60歳からか、65歳からか。
あるいは70歳からか。

いずれにしても赤の他人から譲られることは、
当の老人もよしとしない。

直接の行動は、
やはり身内にするべきだろう。

だから今日は、
父母に感謝する。
祖父祖母を敬う。  

まず、そこから。
誰にでもできる自分の父母、自分の祖父母への、
心からの感謝を。

さて、今日、敬老の日、
明日は国民の祝日、
そして明後日は秋分の日。

今週は、一般のサラリーマンにとって、
木曜・金曜だけが仕事の日。

今日、鳩山由紀夫首相が訪米し、
明日、ニューヨークで国連気候変動サミットに出席。
「2020年までに温室効果ガスを1990年比25%削減」の中期目標を表明する。
さらに、「鳩山イニシアチブ」も提唱。
これは途上国の温暖化防止対策を支援するもの。

「鳩山イニシアチブ」  
鳩山首相、このあたりは巧い。
「政権交代」のシンプルな標語で、
政権交代してしまった巧みさがまた、出た。

今日の日本経済新聞「インタビュー領空侵犯」
フランス文学者の鹿島茂さん。  
私は、鹿島さんの、ファン。

鹿島さんは言う。
「最悪の政治とは倫理観で動く政治です」  
ヒットラーのファシズムは、最初は倫理観から登場し、
最後はホロコーストに至った。

「次に危険なのが今のようにイメージや人気で動く政治」  
鳩山、小泉政治は、二番目に危険だという。

「一番良いのは欲得ずく、
それも先の先まで考えた健全な欲得で動く政治です」  

「健全な欲得」  
鹿島さんらしい表現の仕方で、
私、政治に対しては、同感。

しかし、政治における健全な欲得は、
無欲の倫理観に基づいていなければならない。
だから鹿島流の言い回しは、
循環していることになる。

今月の商人舎標語。
「損得の前に善悪で動け」  
これは、商人に向けた標語。

知識商人は、「損得の前に善悪で動く」
結果として、利益に結びつく。

鹿島さんは続ける。
「政治家はプロフェッショナルな職業。
そう認識して国家的に養成するシステムをつくれ」  

私は、職業人はプロフェッショナルでなければならないと考える。
とりわけ経営者は。
だから「養成のシステム」が不可欠。
コーネル大学リテイルマネジメント・プログラム・オブ・ジャパンは、
流通業・食品産業の経営者養成機関。

鹿島さんは、提案する。
「野球のメジャーリーグのように、
政治家を1部、2部、3部とリーグ制に分け、
段階的にキャリアを積ませる。
最初は市町村長を経験させる。
次は都道府県知事か政令指定都市の市長。
それから国会議員」

サラリーマンは、まさにこれ。
政治家もサラリーマンのように育成する。

小さな単位でのリーダーシップ。
中くらいの単位でのリーダーシップ。
しかし、最後の、たった一人のトップには、
また、特別の教育が必要だ。

鹿島さんは言う。
「フランスに国立行政学院という超エリート養成機関がある。
一流大学を出た人材が入る。
官僚として働いた人が経験を踏まえてもう一度、勉強する」

最後に、鹿島さん。
「市町村長から始めるのが一番いい」  

経営者を育てるのには、
小さな会社の社長から始めさせるのが、一番いい。

ファーストリテイリングの柳井正さんは、
小郡商事という小さな店の社長から始めた。
「何でも、自分で、した。それがよかった」  
こう述懐する。

鹿島茂の政治家養成システム。
私も大賛成。

ただし、すべての商人は、
「損得の前に善悪で動け」  

今週も、
Everybody! Good Monday!  

<結城義晴>  

2009年09月20日(日曜日)

ジジとおとうさんの帰国[日曜版]

ユウキヨシハルのおとうさん。
きのう、かえってきました。
アメリカから。
1

ボクは、おむかえしました。
2
1週間しかいってなかったのに、
ちょっと、はずかしかった。

ジェット機にのって、
フェニックスというところへいった。
3

スコッツデールでは、
むかしの街で、
ちょっとだけ、
のんびりした。
14

なにか、おみやげ、
ありますか。
4

ボクは、
めいわくかけずに、
まってました。
7

フェニックスから、
ダラスへ。
6

山も雲も、
きれいです。
5

バスで、フリーウェイを、
走った。
9

とてもいそがしかったけれど、
それはおとうさんのペース。
10
いつでも、
どこでも、
だれにでも、
いっしょうけんめい。

ニッポンのナリタ。
11
1週間前。

よく、みてください。
15
1週間後。
アメリカのダラス。
12
いっしょに行った人たちが、
変わった。

おとうさんは、
それがいちばん、
うれしい。

それがいちばんの、
モクテキ。

だから、かえってきたら、
カンパイ。
8

ニッポンは、「日本晴れ」
16
ヨコハマもいい天気。

ニッポンの秋を、
たのしんでください。
17
そうはいっても、
10日後には、
またアメリカです。

おとうさんは、
忙しいのが、
だいすきです。

ボクは、ちがいますが…。

ちがうっていうのが、
いいのだと、
おもいます。

<『ジジの気分』(未刊)より>  

2009年09月19日(土曜日)

帰国しました。「終わりよければすべてよし」団結力最高潮

Everybody! Good Weekend!  

帰国しました。
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最後は全員、事故なく、無事に。

ダラス・フォートワース空港。
アメリカン航空66便。
kikoku2

成田からは、リムジンバスで横浜へ。
ベイブリッジから見える横浜市街。
あたたかく迎えてくれた。

飛行機の中でもよく寝て、
元気一杯とはいかないまでも、
心底から疲れたという感じはない。
ありがたいことです。

しかし今日から、一般のサラリーマンは5連休。
「シルバー・ウィーク」  
そういった人たち、その家族たちを、
楽しませるのが商業・サービス業の仕事。

力の入る5日間です。

アメリカでは、この時期は、
10月31日のハロウィンに向けて、
店内をオレンジ色に染めていく。

ハロウィンが終わると、
11月末のサンクスギビングデー。
そして12月25日のクリスマス。  

秋は三段ロケットのように、
国民を挙げたプロモーションが展開される。

日本でも、シルバーウィークから、
収穫の秋がより一層濃くなって、
年末までの期間は、生活が充実する。

私の好きな言葉。
朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。
  

春の喜びは、希望の喜び。
秋の喜びは、感謝の喜び。  

感謝の喜びに満ちたシルバー・ウィークにしたい。

さて帰国前の最終日、
昼時には、HBバットの「セントラル・マーケット」を訪問。

青果部門から入って、
デリ部門まで、
全部門をワンウェイで引っ張る。

顧客は、通常、
全部門、全カテゴリーを見て回ることになる。

だから、全部門、全カテゴリーが、
魅力的でなければならない。

映画にたとえると、全画面が、
面白くなければならない。

セントラルマーケットには、それがある。

そして、全部門楽しませるために、
盛んに試食を提供する。
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チーズとサラミソーセージを試食提案。
すべての試食に挑戦すると、
おなかいっぱいになる。

これで昼食を抜いたりする。
「サンプル・ライフ」  
ノブ・ミゾグチ先生の命名。

プロデュース(野菜、果物)、シーフード(鮮魚)、ミート(精肉)、
ワイン・ビール、バルクフード、コーヒー・ティ、
乳製品・チーズ、ベーカリー、デリ。
最後のデリカテッセンでは、
寿司コーナーが人気。
c4
ここでは、自分の好きなネタを注文すれば、
不器用な手つきだが、握って、セットにしてくれる。

ピザや焼きそば、サンドウィッチなども、
注文に応じて、つくってくれる。
c5
試食も大切だが、
試食は「最初の一口」の提供。
食事とは、最後の一口を食べ終わってから、
「おいしかった」と感想を持ってもらうもの。
だからつくりたてのデリの提供は重要。
雰囲気のいいイートインコーナーを設けるのも、
「最後の一口」まで責任を持つため。

店で「最後の一口」まで、食べてもらう。
そして、その材料を買っていただく。
あるいはテイクアウトしていただく。

「最初の一口よりも最後の一口」  

それが、セントラルマーケットの重要なコンセプト。
ホールフーズも、同様に「最後の一口」戦略を展開する。

午後は、
ウォルマート・スーパーセンター。  
そのダラス・プラノ店。
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このブログでも、何度も紹介している。
ウォルマートをイノベートさせた画期的な店。

それがさらにさらに変革している。
青果部門からグロサリーにつながる最初のゴンドラエンド。
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テキサスの命「ダラス・カーボーイズ」のエンド。

これは、プライベート・ブランドのコーラのエンド。
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「サムズ」というブランド。
ご承知のウォルマートの第3のフォーマット「サムズ・クラブ」。
メンバーシップ・ホールセール・クラブ。
会員制倉庫型低価格店。
コストコと同じフォーマット。
そのサムズでつくっているブランドは、
最も価格インパクトがある。
そのブランドを持ってきてエンド展開。

「ブライト・アイデア(Bright Ideas)」  
「冴えた考え」とでもいったらいいか、
ベンダーから派遣されたマネキンが試食提案をしている。
これまでなかったコーナー。
s4
積極的にメニュー提案して、食べてもらってから、
買っていただく提案。

ハロウィンの売り場展開。
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ウォルマートはどこよりも、
イベント・プロモーションを強く打ち出す。

ちょうど、売り場変更の作業中だった。
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楽しそうに仕事している雰囲気が、
顧客にも伝わる。

店舗中央のレジ前衣料品売り場には、
ダラス・カーボーイズのコーナーがある。
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地元テキサスの大人気のフットボールチーム。
低価格で、お土産にも最適。

サイズも品切れなく揃っている。
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サイズはハンガーの首の部分に色分けされている。

プラノ地区で、フリーウェイをはさんで、
ウォルマートの向かいにあるコストコを訪問。
コストコは、全米第3位のチェーンストアに成長した。
725億ドル(7兆2500億円)544店。

ここは、メンバーカードがなければ入れない。
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これまでは、メンバーカードがあれば、
1枚につき4人くらいは入店することができた。
しかし今回、一人1枚ずつ所持していないと、
入場できないと、コストコ側が言い出した。

そこで、このツアー4度目のトラブル。
交渉している間、入り口わきで、臨時セミナー。
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しかし残念ながら入店できず。
カード所持の代表者が、チョコレートを大量に買い込んできて、
お土産用として、皆に分けた。

さらにスーパー・ターゲット。  
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ターゲットは第5位のチェーンストア。
年商649億ドル、1682店。

特に衣料品の強いスーパーセンター。
そしてサービスの充実が図られている。
「ゲスト・サービス」と名づけられた顧客サービスコーナーには、
ひっきりなしにお客が来ている。
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最後の最後に、大型ショッピングセンターを訪問。
ダラス・ギャラリア。
写真のメイシーズが核店舗。
ノードストローム、サックスフィフスといった百貨店が並ぶ。
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サブテナントもティファニー、アバクロなど、
有力どころが揃っていて、
「ニューヨーク5番街」の再現。

リージョナル型ショッピングセンターは、
モール、ギャラリアと名前を変えて、
プレステージストアを入居させる作戦に出た。

それがなければ、集客力が高められなくなった。

夕方、ホテルに帰って、
最後のセミナー。

皆、疲れ切っている。
それに最後の夜。
しかし私は止まらない。
2時間15分の講義。
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力が入った。
持っているものはすべて出し切る覚悟。
知っていることはすべて語り切る気持。
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ご清聴、心から感謝。
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セミナーのあとは、フェアウェル・パーティ。
いわゆる「さよならパーティ」
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「L&W」というステーキハウス。
p2
6人の主婦が特別参加してくれて、
6グループに分かれた団員に情報提供しながらの会食。
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それぞれのテーブルごとに、質問が飛び交い、
和やかなパーティ。

「現場のことは、客に聞け」  
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そして全員で、記念写真。
p5
この盛り上がり。

なにはともあれ、
「終わりよければすべてよし」  

ジェット機のエンジントラブルに始まり、
停電やバスの故障など、
予期せぬ出来事の多かったツアー。
それだけに団結力は高まった。

だから終わりだけでなく、すべて良かったツアー。

メーカー・卸売り業の皆さんだけのアメリカ勉強会。
私にとっては、初めての経験。

それだけに刺激的だったし、
収穫も大きかった。

最後に団員の皆さんへのメッセージ。

Can you change?

何を?

Behaviors[行動・態度]を。    

必ず、答えてほしい。
Yes, we can!  

9月28日に開催される報告会が楽しみだ。

「鳥の目、虫の目」  
お忘れなく。

では、みなさん。
Everybody! Good Weekend!  

<結城義晴>  

2009年09月18日(金曜日)

雨のダラス最終日、生きている店と死んでいる店

Everybody! Good Friday!  

雨のダラス。テキサス。
アリゾナのフェニックスは38度の暑さだったものが、
ここは20度そこそこ。

しかし、一日走り回った。

まず、トムサム。
セーフウェイの傘下に入って、
ニューライフスタイルストアとしてリニューアル。
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セーフウェイは、441億ドル(4兆4100億円)、1739店。
このテキサス・ダラス地区では、
62店舗を展開し、3番手の11.9%のシェア。

ニューライフスタイルストア、好調。
青果部門も、見事。
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店内がしっくりとしていて、
顧客の「第3の場所」になっている。
第3の場所とは、
顧客にとって第1の場所・家庭、
第2の場所・職場に次いで、
第3番目に大切な場所という意味。
それがわが店であったら、いい。
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アメリカの店も日本の店も、店内に入ると、
瞬時に分かる。

「生きている店か、死んでいる店か」
「病気の店か、病気回復中の店か」

この店は、しっかりと生きている。

次は、死にかけていた店が、
見事、蘇って、生命力をもち始めた例。
ウォルマート・ネイバーフッドマーケット。

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1200坪のスーパーマーケットで、
現在、全国に150店。
しかし、今年の春先に来た時に気づいたのだが、
これが断然よくなっている。

青果部門もご覧の通り。
n2
店をみると、すぐに分かる。
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ドライグロサリーは、ウォルマートのアンビータブル・プライス。
不況を追い風にして、蘇った。
だからマーケットサイドは、
まだまだ急ぐことはない。

ゆっくりと実験すればいい。

しばらくは、このネイバーフッドマーケットで行くに違いない。

ホールフーズも、春から比べると、
ずいぶん蘇った。
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不況いで苦しんだ最右翼。
しかし、すぐに回復する。
それは不況の真っただ中で、客数が落ちたときも、
売場の水準を落とさなかったから。
だからお客が戻ってきた。

青果部門、ため息が出る。
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バルク販売が、活況を呈している。
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ホールフーズも、店が生きている。

お昼時は、セントラルマーケットへ。
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「中央市場」といった意味。

HEバットがダラスで展開するアップグレードタイプのフォーマット。
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HEバットは146億ドル、322店になった。
全米に誇るローカルチェーン。
非上場企業ながら、それが逆に強みとなっている。

相変わらず青果部門はパワーがある。
ホールフーズに匹敵する

おっと、出発の時間になった。
恐縮だが、この続きは、また明日。

<結城義晴>

2009年09月17日(木曜日)

フェニックスからダラスへ、クローガーとマーケットストリート

Everybody! Good Thursday!
鳩山内閣の顔ぶれ。
んー、何とも言えず。

赤松農林水産大臣かぁ。
石破前大臣に負けないくらい、
頑張ってほしいものだ。

直嶋経済産業大臣も、
かなりの踏ん張りが必要だ。

さて、この旅行の半分が過ぎた。
ハーフを終わった。

スリリングで充実したツアー。

フェニックスから、ダラスへ移動。
朝7時、フォーポインツホテルを出発。
1

バスにトランクをつみこんで、
全員時間通りに集合。
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ところが、バスに異変。
3

車体の底にあるポンプが上がらない。
急遽、代車を用意するも、
時間はどんどん過ぎてゆく。

初日のジェット機のエンジントラブル。
二日目の深夜の停電。
そして、バスの故障。

このツアーには、何か起こる。

もし飛行機に乗り遅れたら、すべての予定が狂ってしまう。
心配していたが、運転手の機転で、なんとか応急処置。
そしてフェニックス国際空港へ。
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無事、出発。

砂漠の中のフェニックスの街。
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アメリカで第6番目の大都市という。

①ニューヨーク
②ロサンゼルス
③シカゴ
この辺りまでは分かる。
④ヒューストン
⑤フィラデルフィア
そして、フェニックス。
良い街だ。

乗り込んだジェット機は快調。
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あっという間に、2時間半。
ダラス・フォートワース空港に到着。
時差も早まって、午後2時半。

すぐに、クローガーへ。
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年商760億ドル(7兆6000億円)、店舗数3654店。
アメリカ最大のスーパーマーケット企業。
ウォルマートに次ぐ第二位のチェーンストア。

その「シグニチャー」と呼ばれるフォーマット。

クローガーは昨年の「ストア・オブ・ザ・イヤー」をとって、
快調。

今年125周年を迎える老舗だが、
各地の企業を買収、合併して巨大チェーンとなった。
しかし傘下に収めた企業を、インディペンデントな存在と評価し、
トータル・マネジメントはしっかりしている。

店も、ずいぶん良くなった。

店舗入り口には、顧客を迎えるように、
巨大な積み上げ陳列。
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オーソドックスな導入部とサービスデリ部門。。
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そして、強大なベーカリー部門が続く。
そのあとに青果部門。
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デリ、ベーカリー、プロデュースが、売り物。

プライベートブランド開発が盛んで、
売上げの25%を占める。

2007年から始めた「クローガー・バリュー」は、
競争ブランド。
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明らかにウォルマート対策。

一方、「オーガニック」と命名したブランドも開発。
「ナチュラリー・プリファード」
「アクティブ・ライフスタイル」など、
新ブランドも立ち上げて、
ますますプライべーブランド開発への熱心さをみせる。
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10月末のハロウィンに向けて、
プレゼンテーションが始まっている。
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クローガーの店は、いま、
一番オーソドックスな路線と評価できよう。

店の向かいには、
ドラッグストアのCVSファーマシーがある。
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年商489億8900万ドル、6981店舗。
ドラッグストア協会第2位、
全米チェーンストア第7位。

巨大チェーンを訪れた後は、
ローカルチェーンへ。
ユナイテッド・スーパーマーケット。
その新フォーマット「マーケット・ストリート」
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こちらの店頭は、もうハロウィン。
昨日から、衣替えしたという。
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このフォーマットの最大の特徴は、
フードサービス部門の充実。
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ウェグマンズと全く同じ考え方。
私は、フードサービスとスーパーマーケットのコンビネーションと、
位置づけている。

フードサービスといっても、
レストランの味と品質をもたねばならない。
それが実現されている。

さらに青果部門が強い。
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オーガニックも、当然ながら強化。
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この充実ぶり。
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ワインは、500アイテム。
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鮮魚は対面で、これはホールフーズをコピー。
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精肉では、「プライム」を入れて、
他との差異化を成し遂げている。
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フローズンフードも、品揃えの豊富さは欠かせない。
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ビールは、これもワインと並んだ強化部門。
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そしてファーマシー。
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アシスタントマネジャーのリックさんが、
丁寧に案内してくれて、
インタビューに答えてくれた。
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24歳で、高校の頃からアルバイトで入り、
大学を出て、そのままこの会社に。
「いい仕事です」
私たちは今回も、いい仕事を見せてもらった。

ホテルに帰って、
ノブ・ミゾグチとお別れの握手。
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ここまで、本当によくしてくれた。

万代の磯田さん、
MDD会会長の今津さんも入って、
ミゾグチさんとの最後の写真。
b

その後、2班に分かれて、夕食。
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イタリアンレストラン。
ここでも、若さ爆発。
d
食べきれないくらい注文し、
食べつくした。

ホテルに帰って、私の部屋へ、次々に訪問者あり。

現場の生の声を聞きながら、
議論を戦わせて、
深夜に及ぶ。

今日も、心から、ありがとう。

朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。

Everybody! Good Thursday!

<結城義晴>

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