結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年12月27日(土曜日)

2013家計貯蓄率マイナス黄信号とネットスーパーの明白な試練

今日の土曜日から、
次の日曜日まで、
最長9日間の連休。

今日から、
空も陸も、帰省ラッシュ。

それが2014年末から、
2015年始の連休。

銀座通りには、イルミネーションが煌く。
20141226011530.JPG
商人舎オフィスは、
今日12月27日から1月7日まで、
冬季休業とさせていただきます。

よろしくお願いします。

もちろん、
毎日更新宣言ブログは、
年中無休。

商人舎magazineも、
デイリー商人舎、
ウィークリー商人舎、
土日祭日以外は公開します。

私は年末の29日、30日、31日と、
岡山・倉敷へ。

ショッピングセンターや、
話題の店を視察して歩きます。

今年は、1年中、
忙しく動き回った。

それを大晦日まで、
貫徹したい。

ただひたすら、
そう願っています。

さて、ちょっと心配な話。

2013年度の国民経済計算確報で、
家計貯蓄率がマイナス1.3%となった。
調査可能な1955年度以降初めて。

家計貯蓄率は、
所得のうち貯金に回した比率。

13年度に国民は285兆5000億円の所得を得た。
個人消費には289兆2000億円を使った。

その差し引きとなる家計貯蓄は、
マイナス3兆7000億円。

だから家計貯蓄率はマイナス1.3%。
要警戒の黄信号。

消費に回してくれること自体、
小売サービス業にとっては嬉しいことだが、
家計所得全体はいまのままでは、
今後、大きな伸びは見込めない。
団塊の世代のほとんどが、
年金生活に入ったからだ。

それでいて、年金や社会保障費は、
今後も増加の一途。

経済低成長のため、国の税収は伸び悩む。
しかし年金・医療費に対する国庫負担は増える。

結果として見えてくるのは、
貯蓄を食いつぶしつつ、
生活水準を維持するという生き方。

つまりは、節約消費だ。

2013年度がそのトレンドの中にあった。

2014年度は4月1日から、
消費税が増税された。

その2014年が終わろうとしているが、
そしてその家計貯蓄率はまた、
来年の今頃、発表されるのだろうが、

基調にあるのが、
節約消費であることは、
忘れてはならない。

さて、一昨日、昨日と、
日経新聞で連載された記事。
「試練のネットスーパー」

ネットスーパー展開企業がもがいている。

ニーズは高まっている。
しかし採算確保は苦しい。

初めから私の指摘はこの点にあった。

まずは住友商事の「サミットネットスーパー」。
2009年参入。

約30万人の会員を獲得。
しかし5年間で撤退。

年間収支は10億円超の赤字。
初期投資を合わせて累積損失は100億円。

物流センターから広範囲に届ける配送体制。
これが致命的だった。
ネットスーパーの市場規模は現在1000億円超。
5年間で2.5倍に拡大するとの試算もある。

西友は「ハイブリッド型」。
ドライグロサリー3万品目は物流センターから配る。
野菜や牛乳などは店舗から配る仕組み。

イトーヨーカ堂は専用物流拠点を都内に設け、
サービスエリアを半径9キロの都心部に限る。

三重県のサンシの宅配事業は、
フレッシュシステム以来30年の歴史。

全13店のうち7店で配送業務をする。
こちらは店舗ピッキング方式。

ネットスーパーで5%の営業利益率。

高収益の要因。
夕方までの当日配送を希望する場合は、
注文は午前中までのルールを崩さない。

つまり例外をできる限りなくすこと。

さらに140人の配達員はベテランパート。
会員に鍵付きのロッカーを無償貸与し、
不在時にも商品を置く だけで配達が済む。

どちらもコスト問題を、
割り切って解決すること。

沖縄県のサンエーは今年5月スタート。
離島も多いし、センター機能が充実していて、
シェアが極めて高い。

こちらも成功するに違いない。

来年は、ヤオコーが実験を開始。
同社もサンシのフレッシュシステムを展開していたが、
それは失敗に終わっている。

ニーズはある。
しかしコストが合わない。

それだけの事業だ。

家計貯蓄率が下がる時代。
節約の時代。

便利で安い宅配。

イノベーションが起こせたら、
そしてそのイノベーションが、
模倣困難性と稀少性を持っていたら、
間違いなく圧倒的なマーケットリーダーが、
登場するに違いない。

来年も盛んに話題にされるテーマであるが、
問題点は実にはっきりしている。

私には成功の方向は見えている。
イギリスのテスコの考え方を、
いかに咀嚼し、独自のシステムにするか。
ずっとそれは指摘しているが、

本気のプロデューサーが、
このプロジェクトにいるかいないか。

それが鍵を握るに違いない。

〈結城義晴〉

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