結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年12月22日(火曜日)

世界気温過去最高! 日本マクドナルド売却とLIXIL社長退任

2015年の冬至。DSCN8260-5今日の横浜は、
日の出が6:47、日の入りが16:32。
日照時間は9時間45分。

しかし日が短いというよりも、
日影が長い。
DSCN8254-5

気象庁の昨日の発表。
今年の世界の平均気温は、
1891年の統計開始以降、過去最高。
平年を0.4度上回る。

いわゆる「地球温暖化」。
要因の一つは「エルニーニョ現象」
太平洋東部の赤道付近で海水温が高くなる。

冬至を迎えた日本の今年の平均気温は、
過去4番目の高さで平年を0.63度上回る。

しかし今年1月・2月とニューヨークを訪れたが、
マイナス10度が当たり前だった。

やはり北米北東部など一部の地域は、
平年より気温が低かった。

しかし広範囲で記録的な高温が続出。
5~6月にはインドとパキスタンで熱波、
太平洋上では「昨夏から続くエルニーニョ」

100年あたりの気温上昇は、
世界が0.71度、日本は1.16度。

クリスマスケーキが売れないはずだ。

そのかわり、ハロウィンの影響で、
クリスマス扮装大会は盛大だろう。

今年のクリスマス商戦、
店長はサンタクロースの扮装、
絶対に必要だ。

さて、おめでたくはないニュース続出。

第1に「日本マクドナルド売却」
日経新聞一面トップのスクープ記事。

日本マクドナルドホールディングスの株式は、
米国マクドナルドが約5割を保有する。

その15~33%分を相対売却する方針、
売却額は1000億円規模の見通し。

つまり経営権を明け渡す。

売却先は日本の総合商社や投資ファンド。
現在5社程度に譲渡を打診中。

アメリカのマクドナルドも経営は芳しくない。
しかし日本はもっと苦しい。

しかも日本市場は、
マクドナルドの世界戦略のなかで、
「基礎市場」という4番手のマーケットだ。

同社は現在、世界を4つに分けている。
第1がアメリカ市場。
第2は業績牽引国際リード市場、
第3が高成長期待市場、
第4が基礎的市場。

この基礎市場は、
中東、インド、中南米など、
約80の国・地域。

そしてこれらのマーケットでは、
現地企業がエリアフランチャイジーとして、
米国本社にロイヤルティを払う。
日本マーケットもこの位置づけだ。

しかしこの売却劇は、
「ジャパン市場に魅力がない」というよりも、
「日本マーケットが難しい」ことを、
あらためて世界に示したことになる。

いいことかもしれない。

日本マクドナルドホールディングスは1971年に、
故藤田田氏の藤田商店と米マクドナルドが、
共同出資で設立し、
2001年にジャスダック上場。
2002年に持ち株会社に移行。
そして2003年に藤田商店との契約が解除され、
米国本社主導の経営体制が始まった。

2004年に、原田泳幸CEO登場。
現ベネッセコーポレーション代表取締役社長。
2014年まで10年間CEO。
前半はイケイケどんどんだったが、
後半は今回の売却劇の原因を作った。

昨2014年12月期の売上高2223億円。
店舗数3093店。
フードサービス産業第3位。

まだまだ手放す必要のない会社だ。

しかし本国にすら手が回らないマクドナルドは、
日本市場を専門家に任せて、再生するのが、
手っ取り早いと判断した。

しかし総合商社や投資ファンドにそれができるか。

まったくの私見だが、一番いいのは、
セブン&アイ・ホールディングスが受けることだ。

それを阻止しようと、
三菱商事&イオンが動くかもしれない。

日本マクドナルドの株価は、
昨日時点で2943円、
時価総額は約3900億円。

これは外食業界首位。

それを1000億円で買えるならば、
ひどく安い。

アッと驚く結果になるかもしれない。

今日の第2のニュースは、
「藤森義明LIXIL社長退任」
来2016年6月に瀬戸欣哉さんに交代する。
瀬戸さんは工具通販MonotaRo(モノタロウ)会長。
藤森さんが64歳、瀬戸さんが55歳。

藤森さんは米国ゼネラル・エレクトリック出身で、
辣腕の専門経営者として注目された。

まず国内企業群を再編成し、
海外企業を買収して、
統合作業に入った。

日本マクドナルドの原田前CEOと、
ちょっと似たところがあって、
ドライ経営で危なっかしかったが、
「やはり!」といった印象だ。

企業価値を高めるためには、
そこで働く人たち自身の価値が、
高まらねばいけない。

唐突な引退劇に、藤森さんの発言。
「会社を大きくしてきた自負がある」

この発言は時代錯誤。
現在は「大きいことはいいことだ」の時代ではない。

「5年を1つの区切りで考えていた」
これも原田泳幸と似ているが、
それでは働く者たちにとって、
たまったものではない。

小売業やフードサービス業は特に、
この考え方ではうまくいかない。

LIXILの前身の一つはトステム㈱。
その創業者は潮田洋一郎さん。

潮田さんに請われて、
藤森さんは2011年8月に社長に就任。
その前に、トステムを中心に、
㈱INAX、新日軽㈱、東洋エクステリア㈱、
そして第一次㈱LIXILが統合されて、
現在のLIXIL誕生。

現時点で、建築材料・住宅設備機器業界日本最大。

後任の瀬戸さんは珍しく、住友商事出身。
米国資材流通企業WWグレンジャーとの共同出資で、
モノタロウを設立し、上場させた。

事業者向け資材のEコマース事業を成功させ、
「町工場にとってなくてはならない存在」に育てた。

総合商社出身で、
ゼロから企業を作った手腕は、
藤森さんにないもので、
大いに期待できる。

日本マクドナルドも、
どこが請け負うかは別にして、
本気のプロデューサーが必須である。

サラ・カサノバはそれでも、
彼女なりによくやっていると、
私は思う。

〈結城義晴〉

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